- 2 名前: ◆BENI/wVEFY 投稿日:2009/06/06(土) 22:31:20.64 ID:HhU7eF8sO
- 罪ってなんだろう?
アリを踏んだとか
友達を泣かせたとか
何かを盗んだとか
誰かを殺したとか?
もしかすると人は皆、罪人なのかもしれない。
はじまるよーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:33:12.38 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「いや意味分からんから」
見渡す限り真っ白な空間に、小学生の絵の具のパレットのような乱暴な色使いの扉。
そんな薄気味の悪い所に僕は居た。
いつから居たのか、どうして居るのか。
それすらもわからない。
ただひとつ覚えているとすれば。
「ブーン」という名前だけ。
( ^ω^)「記憶喪失って奴かお?」
と問いかけるも返事など返ってくるはずもなく。
とにかく、僕は薄気味の悪い扉を開く事にした。
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:35:49.33 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「お……?」
ドアノブに触れた瞬間、まるでワープしたかの様に風景が切り替わった。
僕の視界に入ったのは、狭い空間に所狭しと並べられた商品。
( ^ω^)「コンビニかお」
('A`)ムシャムシャ
( ^ω^)「見るからに嫌な感じの店員が一人」
その店員は、恐らく店の物であろうおにぎりを頬張りながら椅子に座ってふんぞり返っていた。
('A`)「めんどくせ」
僕が居るのに、挨拶すらしない店員。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:38:40.55 ID:HhU7eF8sO
- ('A`)「なんで俺が休日に出勤なんだよ……急用とか抜かしてシフト狂わせてんじゃねぇ」
どうにもご機嫌がよろしくないようだ。
('A`)「なんて、言えんわな」
('A`)「独り言なんて悲しい事までする始末だし」
('A`)「本当にめんどくさ……ん?」
言いかけて店員の携帯のバイブが鳴る、電源切れよ。
('A`)「バイト中だぞクソッタレ……」
などと言いながらも出る辺り、ツンデレなのかなと思った。
('A`)「誰だよ……お前かよ……」
('A`)「は? 失敗した?」
店員の顔が、みるみるうちに真っ赤に染まる。
( ^ω^)(ゆでダコwwwww)
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:41:54.73 ID:HhU7eF8sO
- ('A`)(おかしい、おかしいおかしいおかしい)
(#'A`)「なんでだよ、完璧だって言っただろ!」
物凄い勢いでおにぎりを握り潰す。
( ^ω^)(まさにおにぎりwwwww)
('A`)(これで殺せるはずだったのに)
(#'A`)「てめぇみたいな池沼にわざわざ入れ知恵してやったってのに!!!」
今度は椅子を蹴飛ばした、血の気の多い男だなと僕は呆れる。
('A`)「切りやがった……もういい、俺がやる」
('A`)「クソッタレが……ちっとも面白くねぇ」
( ^ω^)「この男は、一体何をする気でいる……を?」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:44:18.46 ID:HhU7eF8sO
- 考える暇を与えないかのように、風景が切り替わった。
それはどこか古ぼけた、しかし小綺麗さを感じるアパートの通路だった。
( ^ω^)「いきなり切り替わるなお……」
僕はこれから起こる出来事に期待や不安を感じながら、辺りを見回した。
('A`)「さて……」
( ^ω^)「あっ」
あの店員だった。
部屋の前で何かをしているようだが、僕はあまり視力が良くないので近付いてみる。
('A`)(カギは作ってある、後は……)
明らかに挙動不審、何度も辺りを見回している。
僕が居るせいか、中々踏み切れない様子。
('A`)「よし、誰も居ないな」
( ^ω^)「……え?」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:46:50.74 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「は? いや俺居るからwwww不注意すぎだからwwwwwww」
僕が居るにも関わらず、店員はカギを開けようとする。
( ^ω^)「いや待てよwwwwいいのかよお前の人生wwwwww」
ガチャリと音を立て、カギが開く……はずだったのだが。
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:51:32.77 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「あれ?」
どういう事だか僕は、薄気味悪い扉の前に戻ってきていた。
( ^ω^)「結局あの店員は何がしたかったんだお」
このカギを使って扉を開いた先には、一体誰が……
( ^ω^)「…………」
( ^ω^)「え?」
( ^ω^)「こんなカギ持ってなかったからwwww鍵だけに奇異ってかばっかかーいwwwwww」
あぁ死にたい。
( ^ω^)「どうして」
と聞いた所で返事は返して貰えないので、もう一度扉を開いてみる事にした。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:54:58.19 ID:HhU7eF8sO
- 今度はまた違う場所に来たらしい、まるで軽い旅行のようだ。
( ^ω^)「急に切り替わるから目がチカチカするお」
そこはいかにも男の一人暮らし、といったような飾り気のないワンルームの部屋
( ^ω^)「誰か居るお」
そこにはしょぼくれた顔の男が居た、何かに熱中しているらしくこちらには気付かない。
( ^ω^)「さっきの店員といい一体どうなってるお……?」
(´・ω・`)「くく……」
( ^ω^)「うぉっ」
急に不気味に笑うしょぼくれ顔に、生理的な嫌悪感を抱く。
(´・ω・`)「ついに、ついに完成したぞ!!!」
( ^ω^)「キモッ」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 22:58:07.23 ID:HhU7eF8sO
- (´・ω・`)「これさえあれば、あの女を……!!!」
( ^ω^)「キモッ」
(´・ω・`)「プッ……ククク……」
( ^ω^)「キモッ」
何をする気かは分からないが、余程凄い薬なのだろう。
しょぼくれ顔の目は既に正気ではなかった。
(´・ω・`)「あの邪魔者さえ居なければ僕は……プッ……」
( ^ω^)「キショッ」
(´・ω・`)「この薬で悶え苦しんで死ぬ姿、早く見たいなぁ……」
( ^ω^)「気付けボケナス」
( ^ω^)(こいつやばいんじゃないかお……)
と思うや否や、また風景が切り替わる。
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:01:24.60 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「いい加減そろそろ慣れたお」
そこは男の顔のようにしょぼくれたバー。
客は二人居るのだが……
( ^ω^)「うわっwwwww」
客の顔が見えないのだ、靄がかかっているとでも言うのだろうか?
もっと恐ろしいのは、僕が素敵なリアクションを決めて差し上げたのに誰も気付かない事だ。
( ^ω^)(いじめてんの?)
( ^ω^)(それともひょっとしたら本当に気付いてないとか……)
これ以上は考えたくないので、意識をしょぼくれた男に戻す。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:05:04.08 ID:HhU7eF8sO
- (´・ω・`)「いつもありがとうね、これはサービスのテキーラ」
テキーラを受け取ると、客が何か言っているようだが明らかに日本の言語ではなかった。
そもそも言語であるかも怪しい。
( ^ω^)「日本語でおk」
(´・ω・`)(さて……)
(´・ω・`)(この薬を盛るチャンスは酒に酔った時……)
(´・ω・`)「はは、客なんかさっぱりさ」
( ^ω^)「だろうなwwwww」
寂しかったので反応してみたが、やっぱりスルーされたので余計に寂しくなった。
(´・ω・`)(いつもの〆に必ず飲むカクテル、それが狙い目)
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:10:15.91 ID:HhU7eF8sO
- (´・ω・`)「いいんだ、君達と話すのが僕の楽しみだから」
( ^ω^)「そんな事言って、ここはもうビンビンでつwwwwwww」
こうやって何かを話す度、僕の洗練されたリアクションを見せて差し上げているのにとことんスルー
( ^ω^)(ふざけんなコラ)
(´・ω・`)(まぁこれからは君と話す、になるけどね)
(´・ω・`)「ん、僕の機嫌が良さそうって? そうだね」
( ^ω^)「そんな事言っ(ry」
悲しい。
(´・ω・`)(だって、邪魔者が死ぬんだからね……)
(´・ω・`)「さぁ、夜はこれからだよ」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:14:56.76 ID:HhU7eF8sO
- そんな笑みを見て不快感を感じている間に、時計の針が数時間進んでいた。
( ^ω^)「これもワープなのかお……?」
( ^ω^)「あっ」
カウンターに目をやると、二人ともいい具合に出来上がっているようでぐったりとしている。
(´・ω・`)「さ、いつものだろう?」
(´・ω・`)(邪魔者が飲む方には特製の薬入りだけどね)
(´・ω・`)「……結婚、おめでとう」
(´・ω・`)(この胸の高揚感がたまらない、勃起しちゃったよ)
( ^ω^)「フルボッキしてるじゃんキモッ」
(´・ω・`)「さて、僕はちょっと用事を済ませてくるよ」
(´・ω・`)「これでも飲みながら、二人きりを満喫してくれ」
( ^ω^)「とか言いつつ抜くんだろ」
(´・ω・`)(最後の二人きりを、ね……)
そう言うとしょぼくれた男は、店の奥に……
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:18:54.47 ID:HhU7eF8sO
- ( ^ω^)「お……」
また最初の場所に戻ってきたらしい。
( ^ω^)(それにしてもあのしょぼくれ顔……)
( ^ω^)「絶対ホモだろwwwwww」
( ^ω^)「あのカップルが気の毒だお……」
( ^ω^)「こんな薬盛られるなんて……」
( ^ω^)「お!?」
なんてリアクションを取ってみたが、流石に二回目だと驚かない。
( ^ω^)「二番煎じwwwww」
( ^ω^)「舐めたら死ぬかお……?」
どうして扉を開く度に、見た人間が持っていた物を僕が持っているんだろう。
考えたくないし考えるのは苦手だ。
( ^ω^)「何度も開けば何か分かるかお?」
こんな薄気味悪い場所に居てもする事もないので、もう一度扉を開いてみる事にした。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:23:56.51 ID:HhU7eF8sO
- 一面に広がる黄金色の稲。
こうも今までの雰囲気と違うと、扉が壊れたのではないかと錯覚してしまう。
( ^ω^)「扉を開くとそこは米まみれでした」
( ^ω^)「これはないwwwww」
そこに居る一人の少女はどこか、とても不思議な雰囲気を醸し出していた
( ^ω^)「……稲狩り?」
|w´‐ _‐ノv「しかしまぁ……うんうん……」
|w´‐ _‐ノv「良く育ったものである」
|w´‐ _‐ノv「ボクとしても満足の行く出来で……」
( ^ω^)「うわ池沼」
|w´‐ _‐ノv「ん? 君も米が好きなのか」
( ^ω^)「ぼ、ぼぼぼ僕に反応してくれるのかお!? 僕が見えるのかお!?」
|w´‐ _‐ノv「とんかつのようだよまるで、ウフッ」
( ^ω^)「この女……気にしてる事を……!」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:26:14.52 ID:HhU7eF8sO
- |w´‐ _‐ノv「どうどう、お米が怖がるじゃないの!」
( ^ω^)「ごめんお……」
|w´‐ _‐ノv「食う?」
|w´‐ _‐ノv「おおそうかい食うのね」
( ^ω^)「まだ何も……」
|w´‐ _‐ノv「ははは、そう言わんでよ」
|w´‐ _‐ノv「私が育てたおいしいお米なんだから」
( ^ω^)「でもそんな初対面で悪いっすよ先輩」
|w´‐ _‐ノv「がーん、ブーンさんが食べてくれないって」
( ^ω^)「話は最後まで聞け池沼wwwww」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:29:16.85 ID:HhU7eF8sO
- |w´‐ _‐ノv「これは失礼」
|w´‐ _‐ノv「ロクに人の話を聞かないってよく友達に怒られるの」
( ^ω^)「友達居るのかよwwwww」
|w´‐ _‐ノv「死んじゃったけどね」
( ^ω^)「お……」
|w´‐ _‐ノv「大した事じゃないぜよ、ブーンさんが来てくれたし」
( ^ω^)「そうかお、そう言ってくれると嬉しい……」
( ^ω^)「お?」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:32:46.24 ID:HhU7eF8sO
- 言いかけた所で、また扉の前に戻っていた。
( ^ω^)「ほんと空気読まんお……」
そして自分の手にはあの少女が使っていた鎌。
( ^ω^)「デカすぎないかお?」
この鎌に不釣り合いな少女を思い出して少し余韻に浸る。
( ^ω^)「……ふむ」
何が起こってもおかしくない世界だ、まっすぐ見ているだけでは見えない物もあるかもしれない。
( ^ω^)「さて、行くかお」
ドアノブに手をかける、慣れたので特に緊張はしない。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:38:05.62 ID:HhU7eF8sO
- 風景が切り替わ……る?
( ^ω^)「お?」
真っ白な空間のままだった
( ^ω^)「ネタ切れ起こしてんじゃねーよwwwww」
しかし、何か違和感がする。
( ^ω^)「扉が……」
今まで不気味極まりない彩色だった扉が、風景に溶け込むような白色をしているのだ。
とりあえず開いてみようとしたが。
( ^ω^)「開かないお……」
腹が立ったので、舐めまわすようにというか舐めまわしながら何か無いか探していると、カギ穴がある事に気付いた。
( ^ω^)「なるほど」
僕は何の躊躇いもなく、持っていたカギを呪詛の言葉と共に刺した。
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:41:37.92 ID:HhU7eF8sO
- どうやら、正解だったらしい。
一目で女の子の部屋だと分かる、可愛らしい部屋だった。
( ^ω^)「童貞脱出チャーンスwwwww」
( ^ω^)(でもなんだろう)
入った瞬間から僕は既視感を覚えていた。
デジャヴってこういう事なのだろうか。
そして、そこに居る金髪ツインテールの女の子にも既視感。
( ^ω^)(う……)
胸が、ざわつく。
多少股間もざわつく。
ξ゚听)ξ「どうして……貴方じゃないといけなかったの?」
ぽつり、と擦り切れそうな声で呟く。
ξ゚听)ξ「……壁に話しかけても知ってる訳ないよね」
自嘲気味に笑うが、顔は笑っていない。
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:46:53.85 ID:HhU7eF8sO
- ξ )ξ「なんで、どうして、あんな事になると知っていれば……」
表情が崩れていく、綺麗な顔がもったいない。
ξ )ξ「今日は特別な日だからって、貴方のと取り替えたりしなかった」
ξ;;)ξ「会いたいよぉ……もう一度優しくして欲しい……」
( ^ω^)「僕が癒すよお嬢さん」
ついには泣き崩れてしまった、それを見かねて口走ったスーパー紳士タイムすら耳には届いてないらしい。
( ^ω^)(おっお……)
この女の子の泣き顔は、何故だかとても胸が痛む。
何か、魚の小骨が引っかかっているようで気分が優れない。
突然、女の子の鳴き声が止んだ。
いや違う、時が止まったのか。
「ソイツヲコロセ」
( ^ω^)「は?wwwww」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:49:59.41 ID:HhU7eF8sO
- よく聞こえなかった。
いや、聞こえてはいるが、意味がよくわからない。
「そいつを殺せ」
また聞こえた、しかし……
誰なんだ、この声は。
(^ω^ )「さぁ、その鎌で」
それは、紛れもなく僕だった。
(^ω^ )「それがお前の存在意義だ」
( ^ω^)「いやいやwwwいやいやないわそれはwwwwwwwww」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/06(土) 23:54:23.94 ID:HhU7eF8sO
- (^ω^ )「お前自身がその女の罪から生まれた道具だ」
( ^ω^)「いやいや急展開すぎんだけど」
意味がよくわからなくて悔しいので、とりあえず何かを口走る。
(^ω^ )「お前も手に入れているだろう、一つの罪を巡る度に」
( ^ω^)「……!?」
全身に電流が走った。
ビリッと。
それと同時に、こいつの言っている事が理解出来てきた。
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/07(日) 00:03:51.71 ID:FDgXgIsgO
- (^ω^ )「それは、犯した罪の象徴だ」
( ^ω^)「いや鎌は罪とかそんなん関係なかったお、あっカマかけてんの鎌だけにwwwww」
(^ω^ )「お前には見えてなかっただろうが、あれも罪だ」
( ^ω^)「ねぇ渾身のギャグスルーしないで」
(^ω^ )「その鎌か、その毒か、何れかを使え」
まるで聞いていないようだった。
(^ω^ )「殺せ」
( ^ω^)「嫌だ」
僕の手が鎌にかかる。
(^ω^ )「早く殺せ」
( ^ω^)「嫌だ……!!!」
僕はゆっくりと鎌を振り上げる。
(^ω^ )「殺せ、殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ」
( ^ω^)「やめてくれ、やめてくれ……」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/07(日) 00:07:17.25 ID:FDgXgIsgO
- などと操られたフリをひとしきり楽しんだ後、男を切り裂いた。
(^ω^ )「何……を……」
霧のように消え去る、僕と同じ顔をした何か。
( ^ω^)「お望み通り、殺してやったお」
( ^ω^)(これはかっこいいだろ……常識的に考えて……)
時が戻り、女の子の鳴き声も戻る。
下心はないが僕はその子を、下心はないが優しく撫でてやった。
決して下心はない。
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/07(日) 00:10:55.36 ID:FDgXgIsgO
- ξ;;)ξ「……ブーン?」
女の子はびくっとして振り向いた、無理もないか。
( ^ω^)「泣くなお、君が泣いてると胸がちくちくするお」
キョトンとした顔でこっちを見つめた後、涙を拭いた。
ξ゚听)ξ「あ、あんたが死んだりするからいけないのよ! さっさと地獄にでも帰りなさいよ!」
( ^ω^)「今の僕には記憶がなくてよくわからんけど、懐かしくて、あたたかいお」
下心はない。
ξ゚听)ξ「何が言いたいのよ!? あんたはここに居ちゃいけないのよ!」
( ^ω^)「お……」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/07(日) 00:15:51.60 ID:FDgXgIsgO
- ξ゚听)ξ「余計、寂しくなるじゃない……」
( ^ω^)「……なんか知らんけど、君には幸せになって欲しいお」
僕は、最後の道具を取り出し、口に流し込んだ。
( ^ω^)「さようなら」
僕の役目は終わったんだ。
ξ゚听)ξ「ちょっとそれって……!」
驚かせちゃったかな……
ξ;;)ξ「ブーン!!!」
あっ……また……泣いて……る…………
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/06/07(日) 00:25:05.30 ID:FDgXgIsgO
- 女の子が何かを言いかけた、しかし、ここで僕の意識はなくなってしまった。
この茶番が一体、何だったのか僕には分からない。
しかし少女と話していた僕は充実していたように思う、だからどうでも良くなったのかもしれない。
あれ以上話してたら薬を投げ捨てたかもしれないくらいに。
記憶もない寂しい男の感覚だから正しいかは分からないけど。
僕は幸せだったように思う。
だからもし暇な人間が居たら、僕の代わりにあの扉の、罪の意味を考えてみて欲しい。
( ^ω^)「それはそうとセックスしときゃ良かったwwwwwwwwwwwwwww」
おわり
戻る