- 1 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:10:09 ID:CQHozEOk0
.,､
（i,）
|_|
彼は生まれつき何故か恐ろしく醜かった、
親兄弟は普通の顔なのに何故か
彼だけまるで奇形のようだった。
- 2 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:15:20 ID:CQHozEOk0
- そんなわけだから当然常に好奇の視線にさらされてきた
（｀ё｀） ………
ｸｽｸｽ 何あの化物
ι(｀ロ´)ノ(*｀Д´)ノ
おばけだーたいじしろー
とまあ外へ出ればこの有り様,かと言って家に帰っても…
J( 'ｰ`)し テメーは帰ってくるんじゃねえええよおお！気持ち悪いんだよおおおおおお！！！
という有り様で彼に居場所は無かった
- 3 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:20:28 ID:CQHozEOk0
- それならいっそ狂っていればましだったが不運なことに頭は優れて居たため余計に苦しまねばならなかった。
（｀ё｀) 誰だって好きでこんな姿で生まれてくるかよ！
醜いからって顔を付け替える訳にはいかねえだろうが！！！
と彼の叫びは虚しくこだまするばかりであった…
- 4 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:29:24 ID:CQHozEOk0
- そんな訳だから彼は沸々と日々悲しみと憎しみを煮えたぎらせていた。
まともに人と見られない彼の唯一の味方は本だけであった、
本だけは彼を罵倒も非難もしなかったし人と接する必要もなかった
取り分け彼は魔術や呪術の書物を好んだそれを読んでは自分を迫害する奴らを妄想のなかで苦しめていた
- 5 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:37:25 ID:CQHozEOk0
- そうして日々がすぎていった明くる日
（｀ё｀) ん？なんだこれ？
「人魂の捕らえ方」
（｀ё｀) 見ない本だな、まだこんなあったのか…
「人魂またわ鬼火を飼うには、濡らした網で捕らえその後水晶を入れた水井戸水に入れておけば良い
- 6 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:47:26 ID:CQHozEOk0
- （｀ё｀) なんだ人魂の飼いかたか…こんなものじゃ気晴らしにもならねえよ。
「人魂を使っての人面剥離の法」
（｀ё｀) ん？これは！
その時彼の人並み外れた頭脳が何かを感じ取った
「人の顔を盗むには何も難しい事はない只対象に食べさせるなどして体に取り込ませて仕舞えば良い
そうすれば逃げ出そうとする人魂が口から出るとき顔も一緒に連れて言っくわけだ。
- 7 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 02:57:50 ID:CQHozEOk0
- ちなみに顔を取り込んだ人魂は仮面に加工することもできる
今までにも唐の魔術師の秘術として
暗殺術として利用されてきたなどその歴史は深く、数多くの使い道があり…」
（｀ё｀) ふふふ俺にも運が回ってきたようだ、きひひひ
彼はニヤリと醜い顔を崩しほくそ笑んだ
彼は本を持ち帰ると早速計画の準備を始めた
- 8 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:06:44 ID:CQHozEOk0
- （｀ё｀) まずは実験として…
J( 'ｰ`)し
（｀ё｀) 母か…いやもはや親子の情等無いようなもの…ふふふもし貴女さえ味方で居てくれたら、愛してくれたら…… いや今さら仕方の無いこと、今までの苦しみに比べたら大したことでない。
これは復讐なのだ俺は…
- 9 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:17:28 ID:CQHozEOk0
- 一抹の不安を抱えながらも早速取りかかった
（｀ё｀) まず水晶と‥網は虫取り用でいいか、人魂は
「人魂は丑の刻月夜の晩出来れば死人が出てから四十九日以内だとなお良い」
（｀ё｀) 死者か‥確か隣の老婆がそれくらいだったな、あの老婆にも石をぶつけられてたっけ…ふふふ
まるで誰かが仕組んだくらいにうまく事が運ぶな
- 10 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:26:21 ID:CQHozEOk0
- 丑の刻月夜の晩
（ ）?・ ゆーらゆら
（｀ё｀) 居た、あれか思ったよりトロそうだ
そら （｀ё｀)／ ?・（ ）
人魂はあっさり手に入った、まるで取れ立ての魚の様に蠢くそれを見てあることに気付いた
（｀ё｀) 思ったよりでかいな…
どうしようか、‥まあ細かい破片でもいいか
- 11 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:32:49 ID:CQHozEOk0
- （｀ё｀) とりあえず濡れた包丁で…
ぴくぴく蠢くそれを押さえながら一口大に切って行く
（｀ё｀) うーむ切ったとはいえ、俺が出したものなど口にはせんだろうし…
人魂は水に濡れてぷるぷる震えまるで寒天のようだ
- 12 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:40:19 ID:CQHozEOk0
- （｀ё｀) 何かこれ寒天みたいだな…
ン？寒天？そうだ！
何か思い付いたのかひたすら細切れにして水に浸しては細かくして送り返した。
ひたすら何度も何度も何度も何度も
そうしていくにつれ不思議なことに
だんだん液体に近くなってきた
（｀ё｀) よしこれで良いだろう
それはまるで水とき片栗粉のようになっていた
- 13 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 03:52:54 ID:CQHozEOk0
- 彼はそれを桶にいれ、家路に着くと
早速水にとかした。
するとまるで水と一体化するように綺麗にとけだした。
コップに注ぎ母の枕元へ向かった
（｀ё｀) ……
一瞬躊躇うかの様な表情は見せたが
意を決してコップの中の液体を無理矢理眠る母の口の中にねじ込んだ。
J( 'ｰ`)し がぼっがはっ お、おまえなにを…ぐえぇぎぎオ、おい化物！ぐええ
ひたすら母は彼を罵倒しながら溺れるように苦しみ続けた
- 14 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 04:04:17 ID:CQHozEOk0
- 母が白目を向くと同時に口から人魂の頭らしき物が出てきた
（´ё｀)……
やがて人魂が半分ほど出てきたときに徐々に母の顔がびきびきと音を立てて歪み始めやがて‥ブチ、ブチ
ブチィベリベリべリィ
（゜ё゜)う、うわあああああ
耳を覆いたくなる様な音を立て人魂母の顔を文字通り 「連れて」飛び出した
- 15 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 04:19:01 ID:CQHozEOk0
- （｀ё｀) は、母っかーちゃん！
『J( 'ｰ`)し ぐええ、おい化物！』
（｀ё｀) はっ、い、いやこれで良いざ、ざまーみろははっはははははははははははは 良いんだ、多少予想外のことがあったがこれで良いははこれで良いんだ！ひひひっひひ
これで俺はこんな顔からおさらばできる、いやこれからはどんな顔だって選び放題だ、いやいっそ成り代わることだって出来るひひひ
彼は半狂乱になり夜通し笑い続けた
月が嗤う彼と顔だけ綺麗に剥がれた母の姿を物憂げに照らしていた
- 16 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 04:38:11 ID:CQHozEOk0
数日後…
さんさんと輝く太陽とは対照的に
白黒の垂れ幕が掛かり人のすすり泣く声が蝉の声に混じって響いていた
「うう」 「 もうこれで何人目だ 」
「まだ犯人は見つからないの！」
（・∀・）えー皆さん落ち着いてください、只今都市部で頻発している顔はぎ殺人鬼との関連性を目下調査中ですのでわかり次第皆さんにお伝えしたいと…
「人が死んでんだぞー」「そんな無責任な！」 「そうよ！一家全滅してるのよ！」「そうだ！息子の方は体もってかれたそうじゃないか！」
「まー酷い人間とは思えないわ」
（；・∀）えーですからその辺は只今調査中…
- 17 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/08/11(土) 04:54:50 ID:CQHozEOk0
- 「顔はぎ殺人鬼こんどは大女優を！」 「今月で十人目！」
「以前としてなんの手がかりなしか！」
(´_ゝ｀）ふふふ新聞で連日大騒ぎか、まあ無駄なことだ。
どうやら人魂の量によって剥がれやすさが違うらしい、母のときはコップ一杯分だからああなってしまっただけで丸々一匹なら問題なく剥がれるようだ。
やれやれ世の中どうなるか分からないネふふふ
お、今歩いていった奴中々男前じゃないか…明日辺り頂こうかなふふふ
おしまい
（
）
i ﾌｯ
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