( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω  )

606 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:36:16 ID:wJ2IK8HM0
   .,、
  (i,)
   |_|


(-@∀@)となりの○○○ちゃんのようです

607 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:37:24 ID:wJ2IK8HM0
第一志望に落っこちた自分は滑り止めの滑り止めの学校に行く羽目になってしまった。

(-@∀@)「いらっしゃいませー…」

大学入学を機に一人暮らしを始めた。
新しいコンビニでのバイトに新たな生活。

正直学校なんてつまらない。
チャラチャラしたような男共、
大和撫子とはかけ離れた女共。
友達なんて居もしないし出来もしない

浪人することも親は許してはくれなかった。

なんで自分だけこんな目に。

ぐるぐると頭にそんな言葉が埋め尽くされる。

609 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:38:27 ID:wJ2IK8HM0
(-@∀@)「ただいまっと…誰もいないけどさっ」

(-@∀@)「ここってボロアパだけどさー」

(-@∀@*)「実質角部屋ってのがいいな!」

左端から一つ隣りの自室。だが左端は空室。

(-@∀@)「右隣にさえ気をつけりゃいいんだ!」

左の壁を足でリズミカルに蹴る。

(-@∀@)「うらっうらっうらっ!」

日頃のストレスを解消。楽しいな。

610 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:40:00 ID:wJ2IK8HM0
ーーー

(-@∀@)「深夜…ですか?」

(゜3゜)「ゴメンねー、急にシフト変えたいって子がいてね!代わりに入ってやってくれない?」

(-@∀@)「……わかりました」

最悪だ。急に深夜って…

611 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:40:52 ID:wJ2IK8HM0
ーーー
(-@∀@)「ねむっ…」

あー眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い

頭の中が眠いで埋め尽くされたところでフワンフワンとした音が来店者を知らせる

(-@∀@)「いらっしゃいませー…」

( ゚∀゚)「でよー…wwwマジウケんのwwアイツwww」

从 ゚∀从「アッホ…wwwマジ基地外www」

見るからにDQNカップル。これだから深夜なんて嫌なんだよ。

あいもかわらずくっちゃべりながらテキトーにボンボンボンボンと欲しいものを陳列棚からもぎ取る。
パッケージがグシグシ言う音すら聞こえる。
こういうヤツに限って壊れた時不良品とか難癖つけて返品したがる。

612 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:41:57 ID:wJ2IK8HM0
ガコッ

( ゚∀゚)「でよーwww」

レジに商品を置く。
いや、置く、なんて表現じゃ足りない。もう投げ置いた。
って感じ。うん。


(-@∀@)「合計で1500円でーす…」

イラつく、1498円なんてほとんど1500円だし。二円くすねてやろう。

( ゚∀゚)「あいつマジでハゲてきてんのごまかしきれてるって未だに思っててやんのwww」

从 ゚∀从「ハゲwww」

ポンッ

カードを置きよった。こいつ、レジの金額表示も僕の顔も見ず、彼女と思われるヤツの顔見ながらくっちゃべって、カードを置きよった。

僕の二円くすねる夢すら消えた。

613 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:42:56 ID:wJ2IK8HM0
( ゚∀゚)「カバンに入り切るのかよコレwww」

从 ゚∀从「考えて買えwwwバカwww」

レジ台にスクールバックを乗せて、チャックを開ける。

お菓子ばっかり、スクールバックにしては明らかにスクール行く気無いだろ。

ギュムギュム

(; ゚∀゚)「オラオラ入れ!」

从 ゚∀从「ぶっきよーだなww俺が入れてやるよ!」

ギュムギュム

从* ゚∀从「おらよ!チャック閉まったぞ!」

(* ゚∀゚)「やるじゃん!収納上手の主婦みてー」

お前…体重乗っけて入れただけじゃん…もっとデカイもんは下って収納の基本が出来てねーし。

あいつのお菓子が潰れてることを願う。

614 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:43:44 ID:wJ2IK8HM0
( ゚∀゚)「じゃあ行くかー!」

その時だった。DQN男がレジ台から持ち上げたスクールバックは詰め込んだために異様な形に膨れて、

普段なら当たるはずの無い僕の顔にクリーンヒットした。

しかも、メガネに。

バシュッとメガネが吹っ飛ぶ。

(; ・∀・)「あっ…」

吹っ飛んだメガネは電子レンジに肉まんケース、洗面台の淵に当たって地面に着陸した。

( ;・∀・)「壊れた…」

ぼやけた視界でメガネだったもの拾い上げる。

三つに分解されたことは拾い上げた瞬間にわかった。

615 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:44:27 ID:wJ2IK8HM0
( ゚∀゚)「うっけるwwwてかだりーww」

从 ゚∀从「俺んちでDVD見ようぜwww」

( ゚∀゚)「マジかwww徹夜すっぞwww」

フワンフワンと僕を気にかけもせずDQNsが出て行く音が聞こえた。

( ・∀・)「メガネ無しで仕事にならねーし…ってかどうやって帰れば…」

チャリで10分とは家、流石に前が見えなければ、深夜でも家に帰れない。

客が来ないことを祈りながらシフト交代の時間を待った。

616 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:45:08 ID:wJ2IK8HM0
ーーー
( ,'3 )「1500円になります」

( ・∀・)「…ありがとうございます」

ぼったくられたようだ。目が見えなくて気づけなかったが。

結局携帯でタクシーを呼んでしまった。

あれもこれも全部DQNが悪い。人間のクズだ。

手すりに捕まりながら我が家へと向かう。

明日は朝一でメガネ屋に行こう。
部屋にある昔のメガネさえあればゆっくりでもメガネ屋にたどり着けるだろう。
もうタクシーなんてつかうまい。

部屋に入るためにカギを必死でカバンから探す時に気がついた。

角部屋の扉が空いている。

617 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:46:03 ID:wJ2IK8HM0
( ・∀・)「…酔っ払いが部屋間違えたのか?」

ドアの開け方が全開だったから僕はそう思った。

( ・∀・)「ちょっと様子を見てみよう」

角部屋の前に立ってみる。

( ・∀・)「大丈夫ですか…?」

暗さとメガネがないのがあいまってよく見えない。

( ・∀・)「あれ?」

618 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:46:44 ID:wJ2IK8HM0
目を凝らすと人が見えた。髪の長い。白いワンピースを着て、白い肌の女のようだ。

体育座りで顔か見えないようにうつむいている。泣いているのかポタポタ玄関の床で水が落ちる音が聞こえる。

足の前で組まれた腕。指先に赤いマニキュアが、足先に赤いペディキュアがあったので若いのだろう。

(; ・∀・)o0(失恋のショックで自棄酒でもしたのか?)

( ・∀・)「大丈夫ですかー?」

僕の声にゆっくりと女が顔を上げる。

泣いているせいか長い髪に隠れた目が赤く見える。

619 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:47:29 ID:wJ2IK8HM0
(; ・∀・)「多分部屋間違えてますよー?何があったか知りませんが…」

(; ・∀・)「えーっと、ともかくおやすみなさい」

勢いで声をかけたはいいけど、間が持たず、僕はいそいそと自分部屋に戻った。

620 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:48:14 ID:wJ2IK8HM0
ーーー
(-@∀@)「やっぱメガネないと落ち着かないなー」

メガネ屋に寄って直してもらって僕はウキウキしてた。
今日も講義は午後からだし、午前はのんびりと寝てよう。

(-@∀@)「そうだ、角部屋…」

角部屋の扉は閉まっていた。

(-@∀@)「昨日の女…」

(-@∀@*)「髪は乱れていたけど、色白にマニキュアが映えて…目も大きかったな…」

(-@∀@*)「まさか…右隣の人が間違えて左隣に入ったのかな…こんなことなら留守だからって諦めずにちゃんと顔見て引っ越しの挨拶しとけばよかったな…」

(-@∀@)「昨日のことを心配して御宅訪問…よし、不自然じゃないぞ」

僕は右隣の部屋のチャイムを鳴らした。

ピーンポーンと鈍い音がする。

('A`)「だれ?」

(-@∀@)「」

621 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:48:56 ID:wJ2IK8HM0
あの女、もしかして彼氏持ち?いや、この男の身なり、容姿、口調を見れば違うことがわかる。
DQNとは別の関わりたくないタイプだ。

別の部屋の人か…?

('A`)「もしかして…角部屋か?」

(-@∀@;)「!!??」

('∀`)「『角部屋の女』…オカの中では有名な話なんだよw」

(-@∀@)「詳しく教えてください…」

('A`)「難しい話じゃねーけどさ、愛する男と幸せに暮らしてた女がある日浮気された上でこっぴどく振られて、大喧嘩の末その男に無残な形で殺されたった話」

(-@∀@)「そうなんです…か…」

('∀`)「その殺され方がまた酷くてな!俺もこのアパート見つけた時興奮しちゃったよww」

(-@∀@)「…その女の人はどう言う風に殺されたんですか?」

('A`)「ん?えーっとな」

右隣のオカルトオタクはにたりと笑って口を開いた。

622 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:49:41 ID:wJ2IK8HM0


( ∀ ) 「
目がくり抜かれて、
全ての爪を剥がされて、
眼孔には血が溜まり、
ポタポタと床に落ち、
指先からは止まることの無い多量の血、
じわりじわりとほっとかれて
失血死さ


623 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/18(土) 01:50:21 ID:wJ2IK8HM0
   (
    )
   i  フッ
   |_|


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