( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω  )

684 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:01:01 ID:7kzxqEaw0

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でぃのダジャレの代わりのようです

686 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:02:17 ID:7kzxqEaw0


 友達のデレの部屋にでぃと一緒に泊まることになり、夜も更けた頃だった。
適当に借りた映画も見終わり、私たちは何となく時間を持て余していた。

ζ(゚ー゚*ζ「鈴虫が鳴いてるね、外」

(#゚;;-゚)「夏っぽい」

川 ゚ -゚)「うむ」

 行ったこともないインドを想わせる暑さも、夜になればだいぶ和らぐ。
エアコンの室外機の止まった外は、確かに夏が続いていた。

 おもむろにデレが両腕を体の前に出し、手首をだらんと下げる。
幽霊の真似だろうか。

ζ(゚ー゚*ζ「デレがでれーん」

688 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:02:59 ID:7kzxqEaw0

川 ゚ -゚)「……」

(#゚;;-゚)「4点」

ζ(゚ー゚;ζ「ええ!? 5点満点中?」

(#゚;;-゚)「ひゃくまんごせんはっぴゃく点満点中」

ζ(゚〜゚*ζ「むむむ、渾身のギャグだったのにー」

川 ゚ -゚)「その厳しい採点で満点取れるやついないだろ……」

(#゚;;-゚)「おっと、次はクーの番」

ζ(゚ー゚*ζ「そうです、果たして私を超えられるかなー?」

川;゚ -゚)「お、おい、やるなんて一言も……」

(#゚;;-゚)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

689 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:03:47 ID:7kzxqEaw0

川;゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「池のフナがアユに尋ねたんだ、ふーあーゆー? って」

(#゚;;-゚)「……デレちゃん、判定」

ζ(゚ー゚*ζ「自分の名前と掛けてないとダメー。リトライです」

川;゚ -゚)「そんなルール、いつ決まったんだ」

(#゚;;-゚)「最高得点者がそういうから」

川;゚ -゚)「どこの暴君だよ、というか競技者まだ1名しかいないだろ……」

ζ(゚ー゚*ζ「まあまあ、ここは1つ! 地球のためを思って」

 地球のためを思うのなら、電気を消して眠ったほうがよっぽど良いのではないだろうか。
チラリと時計を見ると、すでに真夜中で、……ああ、そういえばお腹が減ってきた。

川 ゚ -゚)「……お、お腹がクー」

ζ(゚ー゚*ζ「か、かわいい……」

(#゚;;-゚)「……」

690 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:04:42 ID:7kzxqEaw0

ζ(゚ー゚*ζ「悔しいけど負けたよー! 9点!」

(#゚;;-゚)「おお、高得点」

川;゚ -゚)「顔から火が出るかと思った……」

(#゚;;-゚)「おめでとう」

ζ(゚ー゚*ζ「おめでとうじゃなくて、次はでぃちゃんだよ」

(#゚;;-゚)「えっ、私も?」

川 ゚ -゚)「まあ、当然の流れだな」

ζ(゚ー゚*ζ「そうだよー、二人やったし! 自然の法則に従わなきゃ!」

(#゚;;-゚)「分かった」

(#゚;;-゚)「怖い話しする、ダジャレ苦手だし……」

川 ゚ -゚)「何の脈絡もないぞ、おい」

ζ(゚ー゚*ζ「それはそれで面白そうー」

(#゚;;-゚)「私の体験談」

川 ゚ -゚)「……じゃあ、まあ、涼しくさせてもらおうか」

691 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:05:25 ID:7kzxqEaw0

(#゚;;-゚)「コホン……」

(#゚;;-゚)「お風呂上りに、髪の毛を乾かすでしょ」

ζ(゚ー゚*ζ「うんうん」

(#゚;;-゚)「片手でドライヤーを持って、反対の手で髪を撫でつつ」

川 ゚ -゚)「それが一体どうしたんだ?」

(#゚;;-゚)「この前くらいからなんだけど」

(#゚;;-゚)「その撫でる手が、一瞬他人の手のように感じてゾッとする」

ζ(゚ー゚;ζ「なにそれ、怖っ! 頭の上でコックリさんしてるの!?」

川;゚ -゚)「なわけないだろ……」

川 ゚ -゚)「でも、確かに不気味だな。疲れてるのか?」

692 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:06:22 ID:7kzxqEaw0

(#゚;;-゚)「それもある。だけど、何度か同じことがあって気付いた」

ζ(゚ー゚;ζ「やっぱり知らない誰かが後ろにいた?」

(#゚;;-゚)「いや、そっちに気付いたんじゃなくて」

川 ゚ -゚)「その現象の正体を解明した、と」

(#゚;;-゚)「そう。撫でるときに、髪の毛を指の間に軽く挟んで動かすから」

(#゚;;-゚)「少し毛根が引っ張られて、それで他人が触れたように感じてた」

ζ(゚ー゚*ζ「なんだー、そういうことですかー」

川 ゚ -゚)「真相は意外と何でもないことだったんだな」

ζ(゚ー゚*ζ「ひと安心だねー」

(#゚;;-゚)「で、つい昨日も同じようなことがあったんだけど」

(#゚;;-゚)「慣れたから気にしてなかった。だけど、すぐ後で考えたらその時は……」

(#゚;;-゚)「……」

(#゚;;-゚)「頭を撫でてたのは、両手だった」

ζ(゚ー゚;ζ「……」

川;゚ -゚)「……」

693 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:07:21 ID:7kzxqEaw0

川;゚ -゚)「気付いたあと、どうした?」

(#゚;;-゚)「お酒飲んで寝た」

ζ(゚ー゚;ζ「今日、体調とか大丈夫だった?」

(#゚;;-゚)「特に何も……」

ζ(゚ー゚;ζ「じゃあ、あの、怖いので、勘違いだったということで結論を」

(#゚;;-゚)「そうだったのかも知れない」

ζ(゚ー゚;ζ「恐ろしや……」

川 ゚ -゚)「しかしそんなことがあった直後に、よく酔おうと思えたな」

(#゚;;-゚)「うん、きっと霊も酔ったに違いない」

694 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:08:11 ID:7kzxqEaw0

ζ(゚ー゚*ζ「……そうだ、飲み物のお代わり取ってくるね!」

 デレはそう言うと立ち上がり、キッチンに向かった。
二人になったところで、でぃが独り言のようにボソリと呟く。

(#゚;;-゚)「……でぃだけに、泥酔」

川 ゚ -゚)「……」

 私は頷いて、彼女の肩にポンと手をのせる。
あの謎の権利を振りかざすタイミングは、今しかないと思った。

川 ゚ -゚)「いまのところ、ダジャレの最高得点は私だったな」

(;#゚;;-゚)「……うん」

川 ゚ -゚)「リトライだ」

(#゚;;-゚)「お腹がクー……」

川;゚ -゚)「……なっ、このやろう!」

ζ(゚д゚;ζ「あっ、2人ともクッション投げるなー!」


終わり

695 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/18(土) 03:08:54 ID:7kzxqEaw0


  (
   )
  i  フッ
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