- 827 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:01:28 ID:S0TfCx9k0
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(i,)
|_|
(-_-)忘れていたようです。
- 828 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:02:31 ID:S0TfCx9k0
- 僕には好きな人がいた。
彼女はちょっと変わってて、怖い話が大好きだった。
僕は彼女をモデルにした怖い話を書いて、告白する時に渡した。
彼女は「もっと怖い話じゃなきゃ付き合えないよ」と僕の書いた怖い話を読みながら笑った。
でも、彼女はそれから一週間後亡くなってしまった。
- 829 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:03:23 ID:S0TfCx9k0
- ('A`)「なぁなぁ、百物語の企画。今年も参加するだろ?」
(-_-)「…何だっけそれ」
('A`;)「はぁ!?怖い話を皆で投下してくやつだよ!毎年やってんだろ!!」
(-_-)「あぁ…毎年百話いかない奴か」
('A`)「だから、今年こそ百話までいかせようぜ!!」
(-_-)「いいけど、僕ら二人が投下したって百話までは程遠いだろ…」
('A`)「ふっふっふっ、実はな、今年は他の奴らにも頼んであるんだよ!一人一話だとしても十話は固いぜ!」
(-_-)「へぇ、じゃあ頑張れば百話も夢じゃないかもな」
('A`*)「そうなんだよ!だから、ヒッキー!頑張ろうな!」
(-_-)「うん」
- 830 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:04:21 ID:S0TfCx9k0
- (-_-)「と言っても、怖い話ねぇ…」
正直、怖い話を書くのはあまり得意ではない。
読むのは好きだけど、書くたび昔好きだったあの子を思い出してしまうからだ。
後単純にネタが思い付かない。
(-_-)「…そういえば、あの子に書いた話ってどんな話だったっけ」
原本をそのままプレゼントしてしまったから確認することもできない。
…でも、ぼんやりとは覚えている気がする。
(-_-)「…思い出しながら書いてみるか」
- 831 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:05:21 ID:S0TfCx9k0
- 書き出して見ると案外覚えていたが、ラストだけはどうしても思い出せなかったので新しく考えた。
(;-_-)「…うーん、書いたは良いもののあんまり怖くないな…」
かといって新しい作品を一から書く時間は無かったので、盛り上がってる時間帯にこそっと投下した。
案の定、反応は薄かった。
でもまぁ、話数は稼げたのだから良しとすることにする。
今年は中々投下数が多いから、もしかしたら百話いくかもしれない。
…もし百話まで行ったらどうなるのだろうか…。
(-_-)「何考えてるんだか…」
何にもおこる訳がないのだ、幽霊なんか居るはずないのだから。
- 832 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:06:42 ID:S0TfCx9k0
- (-_-)「ドクオ、もしかしたら今年は本当に百話いくかもしれないな」
('A`)「は?何が?」
(-_-)「何がって…とぼけるなよ、百物語だよ」
('A`)「あぁ、毎年百までいかない奴か。今年もやってるの?」
(;-_-)「…は?」
('A`;)「知らなかったわー。あーぁ、参加すりゃよかった」
(;-_-)「何言って…。お前、ろくろ首の話投下してたじゃないか」
('A`;)「はぁ!?今年は本当に投下してねぇよ。やめろよな、脅かすの!」
ダッ
(;-_-)「あっ、おい、ドクオ…行っちゃった」
それにしても、ドクオのあの反応はなんだったのだろうか…。
- 833 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:07:33 ID:S0TfCx9k0
授業中暇だったので、創作板をスマホから確認してみた。
(;-_-)「…嘘だろ?」
昨日見たときは確か九十話まであったのに、二十話に減っていた。
(;-_-)「管理人が消したとか…いや、そんな訳ないよな」
消された作品の中にはドクオが投下した話も入っていた。
(;-_-)「僕が書いた話は…」
一から順番に探して見たが見つからなかった。
___そもそも、僕が書いた話はどんな話だったけ?
(;-_-)「というか、僕、今までどんな話を投下してきたのか覚えてない…。」
百物語をまとめている色々なまとめサイトをまわって見たが、一つも僕の作品は無かった。
- 834 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:09:30 ID:S0TfCx9k0
(;-_-)「くそっ、一体どうなってるんだ…!」
僕の作品が無いのも気になるが、何よりも可笑しいのは掲示板の皆の反応だった。
皆、
「今年も全然投下がなかったなぁ」
「せめて五十は越してほしかったよな」
等と、言っている。
昨日まで九十を越してたのに、皆そんなことが無かったかのように振る舞っている。
作品が消えたことに関して、作品が消された作者たちも一切文句を言っていない。
(;-_-)「…もしかして」
昨日、僕が寝た後百話までいったのだろか。
(;-_-)「これが百話までいった後の結末…?」
百物語を百話まで投下すると、投下された百物語の話達が消される…?
それも作品を書いた作者からも?
(;-_-)「は、はは…何考えてんだが、僕は…」
川д川「あーぁ、気付いちゃった?」
(-_-)「え」
デスクトップからは、昔好きだったあの子が顔を出していた。
- 835 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:10:18 ID:S0TfCx9k0
- (;-_-)「う、うわああああ!!」
逃げようとしたが、腕を捕まれて逃げられない。
川д川「酷いなぁ、そんな反応。人を幽霊にしといて」
(;-_-)「はぁ!?何言ってんだよ!!」
川д川「忘れちゃったの?私がどうして死んだのか」
(;-_-)「忘れるわけないだろ、君が死んだのは事故死…」
『もっと怖い話じゃなきゃ、私は振り向かないわよ』
『じゃ、じゃあ、もっと怖い話書くから…!!』
『…ごめんね、私、ドクオ君が好きなの』
『…』
『だからヒッキー君とは付き合えない。ごめんね、ヒッキー君』
- 836 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/08/19(日) 01:11:03 ID:S0TfCx9k0
『用って何?ヒッキー君』
『……怖い話思い付いたんだよ』
『え?』
ドンッ
『あ…』
『怖い話のモデルになった女の子が、本当に死んじゃうって話。』
あぁ、そうか、思い出した。
彼女を殺したのは僕で。
そして、あの話のラストは…。
ボキッ
- 837 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/08/19(日) 01:12:18 ID:S0TfCx9k0
- (
)
i フッ
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