作品投下スレ

89 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:42:55 ID:sDaNwrnU0
うちは裕福ではない。
( ;Д;)「ごめんなあぁぁぁぁ父ちゃん機械に精密度的なあれで負けたよぉぉぉ」
(#゚;;-゚)「うん、お父さん、気にしてないからご飯食べよ?」
でも、お父さんがなんだかんだである程度のお金を蓄えていることは知っている。だからこうやって質素ながらも楽しい食事が出来るのだ。
少しのじゃがいもと申し訳程度のベーコンの入ったスープを飲む。
(#゚;;-゚)「ん、美味しい」
流石私、我ながらいつもながら、美味い。
( ゚Д゚)「でいはしぃに似て料理上手いよなぁ」
私のお母さんはいない。
どこかへ行ってしまったのかもしれないし、死んでしまったのかもしれない。
(#゚;;-゚)「……」
ふと、曇った窓ガラスの外を見ると、隣の家には可愛く彫られたかぼちゃがある。もちろんそんなものうちにはない。
……ハロウィンなんて所詮子供のごっこ遊び。
(#゚;;-゚)(大人な私には必要ないんですよーだ……)
(#゚;;-゚)
(#゚;;-゚)(いややっぱ十歳児としては超遊びたいしお菓子食べたいわ)
ため息をついて前を向いた途端、
バタン!
( ^Д^)「でぃいますかーっ!?」
('、`*川「お邪魔しまーすっとでぃちゃん今日ハロウィンだから仮装してお菓子せびらない?」
二人の親友が飛び込んで来た。

90 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:43:28 ID:sDaNwrnU0
(#゚;;-゚)「えっ……えっ?」
状況が飲み込めないまま話が勝手に進んでいく。
('、`*川「ってことででぃ1日借りてっていいですかー」
(,, ゚Д゚)「それはいいけど……うちなんも用意してないぞ」
( ^Д^)「あーペニサスのお母さんが作ってくれた」
(,, ゚Д゚)「ゴルァ…なら良いんだが……ありがとう」
('、`*川「じゃあ着替えとかするからあたしん家行くよー」
( ^Д^)「ペニサスのお母さんやたら裁縫上手いからすごいの作ってくれたぞー」
自分としてはすごく行きたい。しかし、自分だけ楽しんで良いものなのかとでぃは躊躇する。
(#゚;;-゚)「お父さん……行ってきていい?」
(,, ゚Д゚)「良いぞゴルァ」
即答してくれた。
(#゚;;-゚)
(*゚;;-゚)
頬が紅潮する。
(*゚;;-゚)「……いくっ」
('、`*川「まぁ元々拒否権なんて無いんですけど。さーて、いつも顔も洗わずにいるから今日はでぃちゃんを弄って弄って弄りまくるわよー」
(#゚;;-゚)「えっ私お化粧とか苦手なんだけd(;^Д^)「はいはいお前元はいいんだから今日ぐらい可愛くしてろー」
ペニサスが右手を握り、プギャーに左手を掴まれて、でぃは為す術も無く引きずられていった。
そして私は気付かなかった。
お父さんが電話に出て、そして驚愕したことに。

91 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:44:11 ID:sDaNwrnU0
ペニサス宅。
ζ(゚ー゚*ζ「中々どうして似合うじゃない。流石私ぃ」
顔を綺麗に拭って、軽く化粧を施せば、まるで別人の私がそこにいた。
(*゚ー゚)スゲェェェ
ζ(゚ー゚*ζ「服とか超似合っちゃってるし。やばいわーマジ天使だわー」
服も普段の無地とは違い、紫やオレンジ、黒を基調とし、フリルやリボンが沢山付いていて可愛らしい。テーマはζ(゚ー゚*ζ「サーカスの小女団長」らしい。
('、`*川「やーでぃはやっぱ元がいいねぇ、ねープギャー?」
すっかり魔女になっているペニサスがにやにやとこっちを見ている。そして私の隣には吸血鬼なプギャーがいるのだが、
m9(;^Д^)「でぃだけ良いのが思い浮かばなかったからって少女団長とか苦しすぎプギャーwww」
さっきから私にいちゃもんをつけるのがうざったい。
(* ー )「……」
('、`;川「気にすんなでぃ!あれプギャーの癖だから!おいプギャーぁあ!てめえもちっとは素直になれえぇい!」
(;^Д^)「うるせえぇぇ!わざとやってるんじゃねぇんだよ!俺連れ出す時あれでもちょっと頑張ったんだよ!」
ギャーギャーと騒ぐ2人を眺めていると、ふつふつと何かが込み上げる。私はぽつりと呟いた。
(*゚ー゚)「幸せだぁ……」

92 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:45:22 ID:sDaNwrnU0
気付いたら日はとっくに沈み始めていて、外からは気の早い子達が既に大人達にお菓子を要求している。
(*^Д^)「じゃあ、そろそろ繰り出しますか!」
('、`*川「そだね。物共、行くぞー」
ζ(゚ー゚*ζ「楽しんでねー。でも、あんまり遅くなるとお母さんの鉄拳が飛ぶよー」
(*゚ー゚)「デレさん、お洋服とかお化粧とか、何から何までありがとうございます。あの、服洗って返しζ(゚ー゚*ζ「あ、それあげるわ。記念にもなるでしょ」
(;゜‐゜)「いやぁ悪ζ(゚ー゚*ζ「くないからさっさといっといでー」
(*゚ー゚)「……はいっ!行ってきます!」
('、`*川「行ってきまーす!」( ^Д^)
こうして私達は夜の街に繰り出した。
***
結果から言って、ハロウィンはとても楽しかった。
(*゚ー゚)(*^Д^)「Trick or Treat!!」('、`*川
(゚、゚トソン「いたずらは困りますからね。はい、飴」
(*゚ー゚)「ありがとうございまーす」
(*゚ー゚)(*^Д^)「Tric(ry」('、`*川
从 ゚∀从「俺様特製のミルフィーユをとくと味わえ!」
(li^Д^)「食えんの?これ……しかもミルフィーユって持ちづらっ」
从# ゚∀从
(;゚ -゚)(#)Д^)「T(ry」('、`*川
('A`)「うわロリショタだフヒヒ……はい、お兄ちゃんのホワイトチョコだよフヒヒヒヒッ」
('、`*川「通報しますた」
***
一通り周り終わって、気が付いたら私の家の前に戻ってきていた。
プギャーもペニサスも、こちらを期待するような目で見ている。
(;゚ -゚)「な、何………?」
そういうと、2人は当然の様に言う。
( ^Д^)「「お菓子を貰いにいくんだよ」」('、`*川

93 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:48:14 ID:sDaNwrnU0
(;゚ -゚)「いや、うちお菓子買える程今お金ないし……」
('、`*川「いいからいいから!」
(;゚ -゚)「や、うちはやめとこ?虚しいだけだって」
( ^Д^)「そんなこと言ってると俺がギコさん呼んじゃうもんねー」
そういうとプギャーはベルを鳴らしてしまう。
(;゚ -゚)「あっ……」
はいよーという声が聞こえて、段々と足音が近づいてくる。
そして、
ガチャリ
(*,,゚Д゚)「何ですかーってでぃ達か!こんばんわ!」
(;゚ -゚)「こ、こんばんわ……」
(*,,゚Д゚)(うわ我が愛娘マジ可愛いってか母親似過ぎ)
いつもとは違い(?)若干テンションの高いお父さんが出てきた。
(*゚ー゚)「と、 Tric( ^Д^)「Trick or Treeeeat!!」('、`*川(*゚ー゚)「とりーと……」
おどおどしている私に、お父さんは格好いい笑顔を見せる。
(*,,゚Д゚)「おう!とっびきりのがあんぞ!でぃ!お菓子じゃないがな!」

(*,,゚Д゚)「お母さん帰って来るぞ!!」

(*゚ー゚)
(*゚д゚)「まああじでええええええええ!?」
('、`*川(親子だなぁ)
(*゚д゚)「まじっ!?(*,,゚Д゚)「まじいぃぃぃぃぃ!!」
「あらあら、玄関先でなーにやってんの」
聞き覚えのある、私の大好きな優しい声が聞こえる。
(*゚ー゚)「おかえりなさいでぃ。そして、長く待たせてごめんね」
―――ただいま。

94 名前: ◆vSlhiUdKPQ 投稿日:2011/10/28(金) 22:49:54 ID:sDaNwrnU0
以上で「(#゚;;-゚)ハッピーハロウィンのようです」終わりです
ありがとうございましたああぁぁ!
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