- 1 名前: ◆vpLtQ6nJ75ME 投稿日:2011/12/29(木) 21:36:47.42 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)】「受かった!? 受かったモナ!? うほほほほwwwwww」
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:38:25.45 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「おい、おいブーン!」
( ^ω^)「なんだお、父さん?」
(*´∀`)「大学合格、おめでとさんモナー!」
( ^ω^)「……ありがとう、だお」
( ´∀`)
( ´∀`)「……お前あれモナ? あれ」
( ´∀`)「浪人して、父さんに申し訳ねーとか思ってるモナ?」
( ^ω^)「思ってるお」
( ´∀`)ノシ「気ーにすんなモナー!」
(;^ω^)「いで!いて! 叩くなお!」
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:40:33.68 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)「いいんだモナ、こうやって無事受かったんだから!」
( ^ω^)「まぁ……そりゃそうだけど」
( ´∀`)「父さんがいいって言ってるんだから、いいんだモナ」
( ´∀`)「一家の大黒柱かつ出資者お墨付きの浪人モナ?」
( ´∀`)「それをムゲにするなんて」
(;^ω^)「わかった、わかったお!」
(;^ω^)「もう気にしてないお」
( ´∀`)「本当に?」
( ^ω^)「本当だお」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:44:03.67 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「よーしじゃあこれだモナ!」
( ^ω^)「……父さん、これは何だお?」
( ´∀`)「見ればわかるモナ?」
( ^ω^)「まあ……そうだおね」
( ´∀`)「じゃ、ほい、コップ」
( ^ω^)「……一年浪人したとはいえまだ未成年だお」
( ´∀`)「いいんだモナ! 今この場所に居るのは僕とブーンだけモナ?」
( ^ω^)「……酔っ払うなお?」
(*´∀`)「夢が叶うってのに、酔っ払うわけないモナー!?」
( ^ω^)「夢?」
( ´∀`)「そう、息子と一緒に酒を飲むって夢モナ!」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:45:05.57 ID:xEIIl0hc0
( ^ω^)達は酔っ払いのようです
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:48:26.39 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「――― で、前から聞きたかったんだけどモナ」
(*^ω^)ゴクリ
(*^ω^)「んお? 何だお?」
(*´∀`)「お前彼女とかまだデキてないモナ?」
(;^ω^)「ブフッ!!」
(*´∀`)「お! いい反応するね〜」
(*´∀`)「で?」
(;^ω^)「……い」
(*´∀`)「"い"?」
(;^ω^)「たことないお」
(;´∀`)「なぁんだよモナ〜」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:51:30.55 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「第一大事な時期に男子高行ってたんだから」
(*^ω^)「んなもんできるわけねーお」
(*´∀`)「それ言うなら父さんだって男子校だったのに」
(*´∀`)「モッテモテだったモナ?」
(;^ω^)「それ男からだお?」
( ´∀`)「まあ……そうなんだけど」
(;^ω^)「ほーれみぃ」
(*´∀`)「でもこうやって母さんと結婚してお前が生まれてるわけモナ?」
(*´∀`)「少なくともただ一人からはモッテモテだったわけモナ!」
(*^ω^)「恥ずかしいことを言いおったわ」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:53:53.04 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「リアルな母さんはなぁ、写真の母さんよりもっと可愛かったんだモナ?」
(*^ω^)「おいおいノロケとか酔っ払いくせぇお!」
(*´∀`)「お前も酔っ払ってるくせに」
(*^ω^)「おお!? そんなことないお!」
(*´∀`)「嘘だ嘘モナー!」
(*^ω^)「マジマジ全然酔ってないお!」
(*´∀`)
(*´∀`)「ちょっと立ってみろモナ」
(*^ω^)「いいお」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 21:56:40.32 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^*)
(^ω^*)〜
〜〜(*^ω^)
(*´∀`) (^ω^*)
(*´∀`)「うへへへへへへへwwwww」(^ω^*)
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:01:04.16 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「普通に千鳥足だったおwwwwww」
(*´∀`)「まーまー座って話聞くモナwwwww」
(*´∀`)「僕がシラフじゃあ、恥ずかしくてこんな話できないモナ?」
(*´∀`)「今や激レア、在庫は僕の心の中だけ! 馴れ初め秘話!!」
(*^ω^)「恥ずかしいならしなくてもいいじゃないかお」
(*´∀`)「いーや、今は恥ずかしくても……」
( ´∀`)「……今だから聞いて欲しいんだモナ」
( ´∀`)「お前が大学に受かって、それでこうやって僕の夢が叶ってる」
( ´∀`)「だから酒の勢いに任せてヒートの話を、モナ」
( ^ω^)「……しゃーねーお、聞いてやるお」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:04:46.73 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)「ふふん、その根っこが優しい所!」
( ´∀`)「僕たちにそっくりモナね」
( ^ω^)「自分で言うなおwww」
( ´∀`)「えーと、よいしょっと」
( ´∀`)「ブーンの覚えてるヒートはこの写真みたいに髪が長いモナね?」
( ^ω^)「だおね」
( ´∀`)「でも僕達が初めて出会った大学生の時」
( ´∀`)「あの時の母さんはこう、小学生みたいに二つに括ってて」
( ´∀`)「それに身長のせいでマジの小学生かと思ったモナ」
( ^ω^)「母さん身長低かったおねぇ」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:06:49.18 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)「で、ヒートとは同じサークルだったんだモナ」
( ^ω^)「そうなのかお」
( ^ω^)「父さん何に入ってたんだお?」
( ´∀`)「写真サークルだモナ」
( ^ω^)「ってことは」
(;^ω^)「……あの熱血一筋みたいな母さんも……」
( ´∀`)「そう、あの活火山みたいなヒートも」
( ^ω^)「ほー」
( ´∀`)「あれ、ブーン覚えてないモナ?」
( ^ω^)「何を?」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:10:26.79 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)「……ま、時の流れは速いモナ」
( ´∀`)「覚えてなくても仕方ないモナね」
( ´∀`)( ^ω^)ゴクゴク
(*´∀`)(*^ω^)「「ブハー」」
(*´∀`)「初めて会った時はビックリしたモナ」
(*´∀`)「興味と好奇心と勢いに任せて走って撮って、走って撮って」
(*´∀`)「今思うと実にヒートらしい撮影スタイルだったモナ」
(*´∀`)「でもその時は、こんな落ち着かない奴が写真なんか撮れんのかーって」
(*´∀`)「そう思ったモナ」
(*^ω^)「おっおっ」
(*´∀`)「まあヒートの写真見たらそんなの、ぶっ飛んじゃったモナ」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:13:10.28 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「ヒートは人を写すのがめちゃくちゃ上手かったんだモナ」
(*^ω^)「モデル専属カメラマンみたいなもんかお?」
(*´∀`)「うーん、そうじゃなくて、何と言うかなぁ」
( ´∀`)
( ´∀`)「今、この世界に生きるものは」
( ´∀`)「風景だろうと物だろうと人間だろうと何だろうと」
( ´∀`)「二度と同じ光景、表情は現れないモナ?」
(*^ω^)「そうだおね」
( ´∀`)「で、ヒートは"人"のかけがえのない一瞬を見事に写すんだモナ」
(*^ω^)「へぇ……」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:15:49.95 ID:xEIIl0hc0
( ´∀`)「笑ってる人、泣いてる人、喜んでる人、驚いてる人……」
( ´∀`)「あいつの写真の中ではその辺を歩いてる、」
( ´∀`)「何の変哲もないフツーの人ですら輝いて見えたモナ」
(*^ω^)「ほほう」
( ´∀`)「でも風景はまるで駄目だったモナねぇ」
( ´∀`)「いつも下手クソ下手クソって笑ってたモナwwww」
(*^ω^)「おっおっwwww」
( ´∀`)「一度、訊いてみたことがあるんだモナ」
( ´∀`)「"なんでそんなに人を撮るのが上手いんだ"って」
( ´∀`)「そしたらあいつ」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:18:36.87 ID:xEIIl0hc0
ノハ )『お、おお?』
ノハ* )『あ、あは、』
ノハ* )『そう真正面から褒められると、照れるだろうがああああああああ!!!』
(; ∀ )『いでいでいで! 褒めたのに何で叩かれるんだモナ!!』
ノハ* )『おおゴメン!!つい!!』
ノハ )『……上手いかどうかは私にはわかんないな』
ノハ )『何だろうなー』
ノハ )『うーん』
( ∀ )『構図とか、そういうの一切考えずに、感覚で撮ってるモナ?』
ノハ )『そう! それだ!』
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:21:29.00 ID:xEIIl0hc0
ノハ* )『人ってのはみんな、全力で生きてるんだ!』
ノハ* )『そんな人達の一瞬を撮り逃さないように、撮る!!!』
ノハ )『……みたいな?』
( ∀ )『……言うて、手抜いて生きてる人もいるモナ?』
( ∀ )『少なくとも僕には、みんながみんな全力疾走してるとは―――』
ノハ )『いーや、そんなことはないね』
ノハ )『生きるだけで全力なんだよ!』
ノハ )『だーれもそれに気づいてないけどさ、私は気づいちゃったのさ!!』
ノハ )『だからその一瞬を刻むために、忘れないために!!』
ノハ )『皆に気づいてもらうために!!』
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:24:21.98 ID:xEIIl0hc0
ノハ*゚听)『全力で撮って、残したいんだ!!!』
ノパ听)『……勢いに任せて言ってみたけど、どうかな?』
( ∀ )『くっ、』
ノハ;゚听)『な』
(* ∀ )『くくく、ぶはははははwwwwwwwww』
ノハ#゚听)『わわわ笑うなあああああああああああ!!!!』
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:26:41.86 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「……母さんらしいおね」
( ´∀`)「ブーンもそう思うモナ?」
(*^ω^)「父さんはそういう、女の子らしくないところを好きになったのかお?」
(;´∀`)「おいおい地味に失礼だモナ!」
( ´∀`) ゴクリ
(*´∀`)「あー、お酒美味いモナ」
(*^ω^)「安物のビールだお?」
(*´∀`)「良いんだモナ! こういう時の酒は、何でもいいんだモナ!」
(*´∀`)「大事なのは一緒に飲んでる人! わかったモナ?」
(*^ω^)「人生の先輩、勉強になるお」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:29:42.98 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「あの時は思わず笑っちゃったけど」
(*´∀`)「……多分そのうち、僕も気づいたんだモナ」
(*^ω^)「何に?」
(*´∀`)「そうやって写真を撮ってるヒート自身が、誰より全力で生きてることとか」
(*´∀`)「写真に写ってるどの人より、キラキラ輝いていることとか」
(*´∀`)「その隣で僕も、全力で生きてみたいって、思ったことに」
(*^ω^)ヒュー
(*´∀`)「ちょwwww恥ずかしいからやめてモナwwwwww」
(*^ω^)「恥を消すための酒だお! さぁさぁ!!」
(*´∀`)「おお? 父さんに随分な仕打ちモナね〜」
(*´∀`) ゴクゴク
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:32:42.88 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「ぶへぇ」
(*´∀`)「酒美味い、美味いモナねぇ」
(*^ω^)「父さんさっきからそれしか言ってないお」
(*´∀`)「モナ? そうかモナ?」
(*´∀`)「美味いって感想しかないぐらい美味いんだモナー」
(*^ω^)「まあ、確かに」
(*^ω^)「美味いおね」
(*´∀`)「お、酒初体験とは思えないいい飲みっぷりだモナ」
(*^ω^)「うへへ、案外イけるみたいだおね」
(*´∀`)「……あー…………まあいいや」
(*^ω^)「?」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:36:01.53 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「プロポーズ、なんて言ったんだお?ん?」
(*´∀`)「……秘密☆」
(*^ω^)「じゃ、母さんは父さんのどこが好きになったんだお?」
(*´∀`)「そんなもん訊いたことないモナ!」
(*^ω^)「でも今の話から推測するに、なんとなくわかる気がするお」
(*´∀`)「…………ヒートは、僕が一番全力で生きてるように見えた?」
(*^ω^)「だお」
(*´∀`)「……ほんとは全力で生きてたんじゃなくて」
(*´∀`)「あいつに全力で惚れてた、のかもしれんモナねぇ」
(*^ω^)ヒュー
(*´∀`)「やめろってwwwwwwwwwww」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:40:20.98 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`)「あったあった、ほらこれ、ヒートが撮ったちっさいブーン!!」
(*^ω^)「おお、僕だお!」
(*´∀`)「まあこんなにちっさい頃だもんなぁ」
(*´∀`)「ヒートが写真撮ってたことなんて覚えてないモナねぇ」
(*^ω^)「父さんも白髪全然ないお」
(*´∀`)「そうだなぁ。 若いなぁ、僕」
(*´∀`)「……思えばもう、随分経ってるんだモナ」
(*^ω^)「……そうだおねぇ」
(*´∀`)「お前ももうすぐ成人だもんなぁ」
(*^ω^)「だおね」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:43:55.97 ID:xEIIl0hc0
(*´∀`) ゴクリ
(*´∀`)「あー飲んだ、飲んだ」
(*´∀`)「ちょっと横になるかモナ……」
(*^ω^)「あ、この酔っ払いめ、このまま寝る気かお」
(*´∀`)「眠気に負けるのはしょうがないモナね……」
(*^ω^)「飲み過ぎだお?」
(*´∀`)「父さん頑張り過ぎちゃった☆」
(*^ω^)「いいトシして何言ってんだか」
(*´∀`)「おふとん頼むモナ☆」
_,
(*^ω^)「へいへい。 まったく、自分から誘っといて……」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:47:22.85 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「おおう、千鳥足……ん?」
「……ぁ、…ブ………ははは……………ん……」
(*^ω^)「話声……?」
(*^ω^)(写真に向かって独り言……いや、母さんに、か)
「僕はすっかり老けちゃったのに」
「お前は変わらないモナね」
(*^ω^)(そりゃ、写真だから……)
「時の流れは早いモナ」
「幼稚園にも入ってなかったあいつが、もう大学生モナよ?」
「すっかりでかくなってなぁ」
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:50:14.17 ID:xEIIl0hc0
「僕一人であいつ育てるってなった時は」
「そりゃどうしようって思ったけど」
「何とかえんやこら、ここまで頑張ってきたモナ」
「あいつを、ブーンを大学に入れてやれたモナ」
「まだまだこれからも、僕は頑張らないと駄目モナね」
( ^ω^)「……」
「でもさ、ヒート」
「とうとうブーンと別れて暮らすんだモナ」
「遠くの大学に受かっちゃったからなぁ……」
「はは、正直、寂しいし、」
「……心配だモナ」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:53:29.30 ID:xEIIl0hc0
「風邪引かないかなぁ」
「ご飯ちゃんと食べれるかなぁ」
「友達出来るかなぁ」
「楽しく過ごしてくれるかなぁ」
「一人で寂しくないかなぁ」
「お金に困らないかなぁ」
「いい所に住めるかなぁ」
「電気代とか払えるかなぁ」
「ちゃんと帰ってくるかなぁ」
「彼女出来るかなぁ」
「……」
「風邪、引かないかなぁ……?」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 22:56:56.90 ID:xEIIl0hc0
「って僕、心配ばっかりしてる、モナね……はは……」
「でも心配出来るのも、親の特権モナ?」
「多分ヒートでも、心配、するモナ……?」
「……………………」
「……ああ、」
「本当はお前も一緒に、三人で、」
「家族で、飲みたかった、モナ」
「酒、あんま飲めないお前を、笑いたかった……モナ…………」
(*´∀`)「…………ぐぅ……」
( ^ω^)「……父さん」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:00:17.89 ID:xEIIl0hc0
( ^ω^)「ありがとう」
( ^ω^)「母さんと、何より父さんのおかげでここまで生きてこれたお」
( ^ω^)「今はまだ無理だけど、いつか恩返しするお」
( ^ω^)「だからそれまで元気でいてくれお」
( ^ω^)「……こんなん、シラフじゃ言えんお?」
( ^ω^)「激レア、僕の感謝の言葉……だお」
( ^ω^)「…………」
( ^ω^)「母さんも、そっちで見ててくれお」
( ^ω^)「僕も全力で生きてみるから」
( ^ω^)「胸を張って、母さんに会いに行けるように」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:03:24.01 ID:xEIIl0hc0
( ^ω^)ゴクリッ
( ^ω^)「……さて、布団かけてや」
( ^ω^)「る」
(;^ω^)「かお?」
(;^ω^)「……立てない……?」
(;^ω^)「……母さんはお酒あんま飲めなくて」
(;^ω^)「父さんは酔い潰れるタイプ……」
(;´ω`)「なるほど、確かに僕はあんたたちの子どもだお……」
(;´ω`)「酒のイけない酔っ払いは……床に伏す……お……」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:06:13.33 ID:xEIIl0hc0
ξ;゚听)ξ「えっ、今から!?」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:08:43.22 ID:xEIIl0hc0
(´・ω・`)「さて、今宵も集まってくれたようだな諸君」
_
( ゚∀゚)「おおともさ」
('A`)「当然と言えば当然の結果だ」
( ^ω^)「だおね」
(´・ω・`)「……今年も去年おととしと同じ顔が揃いも揃いやがって」
(´・ω・`)「いい加減見飽きたぞお前ら!!」
(´・ω・`)「いつもお前らと飲んでんだからたまには一人ぐらい変死しろ!!」
_
( ゚∀゚)「じゃあ変死するのはショボンだな」
('A`)「異議なし」
( ^ω^)「なし」
(´・ω・`)「待て待てい!!」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:11:08.71 ID:xEIIl0hc0
(´・ω・`)「この家は誰のものだ!!」
( ^ω^)「厳密に言えば大家のペニサス伊藤さん四捨五入でギリギリ30歳」
(;´・ω・)「ちょっ、もうちょっと声潜めて、そんなナイーブな問題に突っ込んじゃ」
ドンドンドン
<ショボンサーーーーン!! ナニカイイマシタカーーー!?
(;´・ω・)「何も言ってないでーす!」
(;´・ω・)「……そろそろ壁壊れちゃうよ」
(;´・ω・)「この話題は終わり、僕の明日が危ない」
_
( ゚∀゚)「異議なし」
( ^ω^)( 'A`)「なし」
(´・ω・`)「……うし、グラスを持て貴様ら!」
_
( ゚∀゚)( 'A`)( ^ω^)「へーい」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:13:25.16 ID:xEIIl0hc0
(´・ω・`)ゴホンッ
(´・ω・`)「ファッキイイイィィィーーーン!!」
_
( ゚∀゚)( 'A`)( ^ω^)「「「クリスマアアアァァァーーース!!!」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:16:00.80 ID:xEIIl0hc0
(#´゚ω゚)「クリスマアアアァァァァーーーース!!!」
_
(#゚∀゚)(#'A`)(#^ω^)「「「デストロオオオオォォォーーーーーーイ!!!」
(´゚ω゚`)「センキュウッ!!」
ドンドンドン
<ショボンサン! シズカニシテクダサイ!!
(´・ω・`)「あっ、すみません!」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:19:51.43 ID:xEIIl0hc0
('A`)「あー、安酒」
(*^ω^)「ま、学生の基本だおね」
(*´・ω・)「予算の都合上、量を優先すると安酒になるのは仕方ないんだよ」
_
(*゚∀゚)「買い出し係は頑張ったんやでぇ〜」
('A`)「そりゃそうだけどさ……せっかくの決起集会だぜ?」
('A`)「明日のクリスマス本番に向けて景気づけとしてだなぁ」
_
(*゚∀゚)「酔えりゃええねん!」
(*´・ω・)「うむ、その通り!!」
('A`)「駄目だこりゃ」
(*^ω^)「さて、では沸いた頭で明日の行動内容を決めちゃいましょうお」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:22:24.15 ID:xEIIl0hc0
('A`)∩「はい」
(*^ω^)「はい、ドクオ」
('A`)「大学構内を歩くバカップルを覆面で取り囲んで円運動」
(*^ω^)「うむ、素晴らしい案だお」
(*´・ω・)∩「はい!」
(*^ω^)「いーい声だショボン」
(*´・ω・)「露出狂ルックで赤ふんどしだけ履いてうまい棒配り!!」
(*^ω^)「うむ、……え?」
_
(*゚∀゚)∩「おっぱい!」
(*^ω^)∩「おっぱい!」
∩(*´・ω・)∩「おっぱいおっぱい!!」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:24:56.02 ID:xEIIl0hc0
('A`)「これ俺確定じゃね?」
(*´・ω・)「うまい棒も可」
_
(*;∀;)「おっぱい……」
(*^ω^)「ドクオのインディアンカバディ案かぁ」
(*^ω^)「誰か覆面持ってんのかお?」
('A`)「ビニール袋でも被ればいい」
_
(*゚∀゚)「お、おお! 想像できた! かっこいいなぁ!!」
(*´・ω・)「そうか……?」
(*^ω^)「バカップル共に弱肉強食の世界を思い知らせてやるかお」
('A`)「まあ社会的弱者は俺たちの方……」
(*^ω^)「シッ!」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:27:28.95 ID:xEIIl0hc0
(*^ω^)「まーどうするかはその時のノリ次第だおね」
('A`)「そう言っておととしはここで全員酔い潰れてたけどな」
_
(*゚∀゚)「去年は頑張ったやん」
(*^ω^)「去年何やったっけ?」
('A`)「カップル手繋ぎ分断作戦」
(*^ω^)「あー」
(*´・ω・)「アベックの男から殴られた顔が時々疼くよ……クッ」
('A`)「厨二乙」
(*^ω^)「追いかけられたり殴られたりカップルだと思ったら男同士だったり」
(*^ω^)「散々だったおねぇ」
_
(*゚∀゚)「やってることがやってることやったしな」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:31:08.23 ID:xEIIl0hc0
('A`)「だから今年は去年の対策も踏まえてだな」
(*´・ω・)「いやいや酔い潰れるのもイエスまたよし」
_
(*゚∀゚)「大学生あるあるや!」
(*^ω^)「せやせや」
('A`)「……ま、」
('∀`)「確かにありだな」
(*´^ω^)「ねぇ、ギコに電話してみよう」
_
(*゚∀゚)「お! いいな!」
(*^ω^)「あいつ彼女とうまくいってないとかってボヤいてたお」
('∀`)「今頃不貞寝してんぜwwwwwメシウマwwwwwww」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:34:25.84 ID:xEIIl0hc0
(*´^ω^)】prrrr.....prrrr.....pr
(*´^ω^)】「あ、もっしー? ギコく……」
(*´^ω^)】
(´・ω・)】
(´・ω・)】「あ、うん、そうだね、ごめんね、うん……」
(´・ω・)】ピッ
(´・ω・`)
(´・ω・`)「行為の……最中だった……」
(´・ω・`)「彼女めっちゃ喘いでた……」
_
(*゚∀゚)「性夜……クリトリマス……」
( ´ω`)「おっおっ……」
('A`)
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:36:48.08 ID:xEIIl0hc0
(#´・ω・)「クソッタレ!!!ヤケ酒じゃーい!!!」
(*^ω^)「出た!! ショボン十八番!!」
(#´・ω・)ゴッゴッゴッ
_
(*゚∀゚)「久しぶりだなラッパ飲み」
(#´・ω・)ゴッゴッゴッ
('A`)「今までは即吐きだっ」
(´゚ω゚`)「おろろろろろろろろろろ!!!」
(#'A`)「馬鹿野郎が!! 出来ないことをするんじゃねぇ!!」
(´゚ω゚`)「今回こそ……今回こそはと思ったんだ……」
(#'A`)「そんなリベンジは俺たちのいないところでやれ猿!!」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:39:35.26 ID:xEIIl0hc0
- _
(;゚ -゚)ゴクリ…… ゴクリ……
(;'A`)「お、おいジョルジュ、なんで生唾飲んでんだ……?」
_
(;゚ -゚)ゴクリ……
_
(;゚ -゚)
('∀`)ニコッ
_
(;゚∀゚)ニコッ
_
(;゚∀゚)「えれえれえれえれえれえれえれ」
(;^ω^)「わーーーーーっ!!」
(;'A`)「ああもう俺が悪かった! ごめん、ごめんってば!!」
('A`)「……あ」
(;^ω^)「あ?」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:42:39.86 ID:xEIIl0hc0
('A`)「ええいああ」
('A`)「君から」
('A`)「もらいゲロ」
(;゚A`)「トイレ!!!」
( ^ω^)「……」
(;^ω^)「ああ」
:(´゚ω゚`):ピクピクッ
_
(;゚ -゚)「み、水、みず、み」
ドンドンドン
<ショボンサン!! オサケノミマショウ!! イッショニ!!
(;^ω^)「地獄絵図とはこのこと―――」
( ^ω^)「ん?」prrrr.....
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:46:28.82 ID:xEIIl0hc0
( ^ω^)】「はい? ツン? どうしたんだお?」
<ドクオ!! カワッテ!! ハヤク!! ウマレル!!
( ^ω^)】「え?」
<クチカラウマレルワケネーダロ!! テメーハピッコロカ!!
【(^ω^;)「ちょ、ごめんもっかい!」
ドンドンドン ドンドンドンドン
<オオヤサン!! キンジョメイワクダカラ カベ タタカナイデオロロロロロロロロ
(#^ω^)】「あー後ろが騒がしい! ちょっと待つお、ベランダに出るから!」
( ^ω^)】
( ^ω^)】「はいさ、お待たせ」
( ^ω^)】「ん? さっきの?」
( ^ω^)】「ああ……いつもの馬鹿どもだお」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:48:44.40 ID:xEIIl0hc0
( ^ω^)】「で、どったの?」
( ^ω^)】「ふむ」
( ^ω^)】「今? 今は……地獄絵図だおね」
( ^ω^)】「あ、いやこっちの話」
( ^ω^)】「うん、出ていけそうだお」
( ^ω^)】「大学の広場? あい、了解だお」
( ^ω^)】「でもこんな夜に、寒空の下で待ち合わせなんて一体何の用が」
( ^ω^)】
( ^ω^)】「よくわからんけどとりあえず行くお、じゃ」
( ^ω^)「……ふむ」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:52:48.26 ID:xEIIl0hc0
ξ゚听)ξ「や、やぁブーン」
( ^ω^)「おっ」
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)「……」
ξ゚听)ξ「…………」
(;^ω^)「…………」
(;^ω^)「何故沈黙するお」
ξ;゚听)ξ「あああやっ、あのその!」
(;^ω^)「とりあえずベンチに座るかお?」
ξ;゚听)ξ「そ、そうねっ、そうするわっ!」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:55:11.56 ID:xEIIl0hc0
ξ゚ -゚)ξ「ふぅ」
( ^ω^)「……」
ξ゚听)ξ「……寒いわね」
( ^ω^)「そうだおね」
( ^ω^)「おかげでここに来るまでに酔いも冷めたお」
ξ゚听)ξ「……道端に吐いてきたりしなかったでしょうね」
( ^ω^)「ショボンの家で飲んでたんだけど」
( ^ω^)「ショボンもドクオもジョルジュも吐いてたお」
( ^ω^)「だからあのままあそこにいたら、僕も危なかったおね」
ξ;゚听)ξ「そ、それは良かったわ……?」
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/29(木) 23:58:01.47 ID:xEIIl0hc0
ξ゚听)ξ「私の家でも友達と集まってたのよ」
( ^ω^)「へぇ、女子会ってやつだおね」
ξ゚ー゚)ξ「まあそんな感じ」
( ^ω^)「女の子同士でもお酒って飲むのかお?」
ξ゚听)ξ「今日はアレだしね、みんな飲んでたわ」
ξ゚听)ξ「普段は飲む子は飲むし、飲まない子は飲まない」
ξ゚ー゚)ξ「酔うとキャラ変わる子も多いし、面白いわよ」
( ^ω^)「ツンは酔うとどうなるんだお?」
ξ゚听)ξ「……私はそんな気はないけれど、すこぶる酒癖が悪いと評判ね」
( ^ω^)「……想像に易い」
ξ#゚听)ξ「ぶつわよ」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:00:14.48 ID:7VvZOAVF0
ξ#゚听)ξハッ
ξ;゚听)ξ「あああ、違うの、えーと」
( ^ω^)「?」
ξ;゚听)ξ「今のは口をついて出たというかいつもの感じというかええと……」
( ^ω^)「ああ……別にいいお」
ξ;゚听)ξ「え?」
( ^ω^)「いつも通りでいいんだお、ツン」
ξ゚听)ξ「あ……」
( ^ω^)「ツンの冗談や軽口は僕が受ける」
( ^ω^)「僕の冗談や軽口はツンが受ける」
( ^ω^)「そういう肩肘張らずに話せる相手って大事だお?」
ξ゚ー゚)ξ「……うん」
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:02:42.31 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「まあ慣れてるから、今更それぐらいでなんとも思わないけども……」
ξ゚听)ξ「慣れさせて悪うござんしたね!」
( ^ω^)「おっ」
ξ゚ー゚)ξ「ふふ」
( ^ω^)「……」
ξ゚ー゚)ξ「……」
( ^ω^)ハーッ
ξ゚听)ξフーッ
ξ゚ー゚)ξ「息、白い」
( ^ω^)「そういえば、ツンと初めて会ったのも、こんな寒い日の夜だったおね?」
ξ゚听)ξ「ああ、ええと……2年前くらいだったかしら?」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:04:42.29 ID:7VvZOAVF0
( ´ω`)(これはもう……駄目かもわからんね……)
( ´ω`)(こんな道端で力尽きるなんて……)
( ´ω`)(あいつらといるとどうも調子に乗って飲みすぎるお……)
( ´ω`)『次から気をつけるんで……今は助けてくださいお、神様……』
ξ*゚听)ξ『あのー……大丈夫れすか?』
( ´ω`)『!』
( ´ω`)『……美布大学の方……ですおね』
ξ*゚听)ξ『ええ、そうれすけど』
( ´ω`)『僕もそうなんですお』
( ´ω`)『ちっと飲み過ぎて、このザマなんですお……』
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:07:30.86 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚听)ξ『きゃはははは!! ばかね、あなたwwwww』
( ´ω`)『そうなんですお、馬鹿なんですお……』
ξ*゚听)ξ『お酒はきちんとじこ管理しないと大変にゃことに』
ξ゚听)ξ『……ことに』
ξ;゚听)ξ『……に』
( ´ω`)『?』
ξ;゚听)ξ『う』
( ´ω`)『どうしたんですかお……?』
ξ;゚听)ξ『あ、らめ! 来ちゃ、』
( ´ω`)『え』
ξ;゚听)ξ『うっぷ』
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:09:57.23 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「……」
ξ; )ξ「……」
ξ; )ξ「お、思い出したわ……」
( ^ω^)「……僕も、あの時のツンめちゃくちゃ酔ってたの思い出したお」
( ^ω^)「そんで思いっきり僕にゲロを……」
ξ; )ξ「みなまで言わないで……」
ξ;--)ξ「自分の汚物とはいえ、洗濯大変だったわぁ」
(;^ω^)「女性の家に初めて入ったのがゲロ処理とは」
(;^ω^)「あれは貴重な体験だったお」
( ^ω^)「互いに辛すぎるから、無意識的に忘れてたんだおね……」
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:12:02.08 ID:7VvZOAVF0
ξ゚听)ξ「きっとそうね」
( ^ω^)「そうに違いないお」
ξ゚听)ξ「あの頃は大学でブーンの顔見る度に切なくなってたわ」
( ^ω^)「僕も、一体どんな顔すればいいのかわからなかったお」
ξ゚听)ξ「でもそれがキッカケで、一緒にご飯食べたりするようになったわねぇ」
( ^ω^)「不思議なもんだおねぇ」
( ^ω^)「あんな出会い方だったのに」
ξ--)ξ「第一印象は最悪だったもんね……」
( ^ω^)「……初対面は、まあ酷かったおね」
ξ;--)ξ「う、やっぱり?」
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:14:56.42 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「でも」
ξ゚听)ξ「ん?」
( ^ω^)「僕はそれより前からツンを知ってたんだお」
ξ゚听)ξ「え?」
( ^ω^)「だから僕の第一印象は"最悪"じゃなかったんだお」
( ^ω^)「そのおかげで"初対面"の後も、悪い印象は持ってなかったんだお?」
ξ゚听)ξ「え、え? どういうこと?」
( ^ω^)「1年の秋ごろ、君は都村さんを助けたおね?」
ξ゚听)ξ「助けた……ナンパされてて困ってたから助け舟を……」
ξ゚ -゚)ξ「……なんで知ってるの?」
( ^ω^)「たまたま近くにいたんだお」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:17:00.30 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)『ん?』
( ^ω^)『……性質の悪い上級生もいたもんだおね』
('A`)『だなぁ』
('A`)『あれ助けたらヒーローになれるんだろうな』
('A`)『ほら見ろよ、周りのやつらみんなチラ見して通り過ぎていく」
( ^ω^)『……』
('A`)『……知ってるか』
('A`)『俺って結構正義感強いんだぜ』
( ^ω^)『ほう、奇遇だおね』
( ^ω^)『僕もだお』
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:19:21.80 ID:7VvZOAVF0
(゚、゚;トソン『や、やめてください……』
(*ФωФ)『いいじゃんいいじゃん、どうせこの後暇なんでしょ?』
(*^Д^)『本なんかより面白いこと教えてあげるからさぁw』
(゚、゚;トソン『い、嫌、嫌です……!!』
(*ФωФ)『そーんなこと言ってー、本当は』
ξ#゚听)ξ『ちょっとあんた達! 何やってんの!!』
( ^Д^)『おお?』
( ФωФ)『な、なんだお前!』
ξ#゚听)ξ『私の友達に何やってんのって聞いてんのよ!』
(゚、゚;トソン『え、え?』
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:21:20.25 ID:7VvZOAVF0
ξ#゚听)ξ『ねぇ!花子!!』
(゚、゚;トソン『あ、う、うん、……キャサリン』
ξ#゚听)ξ『無理矢理ナンパなんて馬鹿なことやってたんじゃないでしょーね!?』
(;^Д^)『な、お、俺たちは……!』
(;ФωФ)『お茶に誘っただけで……』
ξ#゚听)ξ『嘘おっしゃい!! このハインの前でも同じこと言えるのかしら!?』
从 ゚∀从『ん? あ、おう。 言ってみろよてめーら、ぶっ飛ばすぞ』
(;^Д^)『お、おいこいつ! 例の痴漢投げたっていうゴリラ女じゃねーか!』
(;ФωФ)『……おいプギャー』
(;^Д^)『な、何だ!』
( ФωФ)『お腹すいてきたなぁ』
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:24:17.40 ID:7VvZOAVF0
( ^Д^)『……そ、そうだな、飯行こうぜ飯』
( ФωФ)『うむ、食欲には逆らえんのである!!』
ξ#゚听)ξ『……』
ξ゚听)ξ『……よし、行ったわね』
从;゚∀从『なんか心に大きな傷を負ったぜ、俺……』
ξ゚听)ξ『痴漢投げたのは本当なんでしょ?』
从 ゚∀从『まぁな』
(゚、゚トソン『……キャサリン、さん』
ξ゚ー゚)ξ『ん』
(゚、゚トソン『ありがとう、ございました』
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:26:55.20 ID:7VvZOAVF0
(゚、゚トソン『あの、助けていただいたお礼を』
ξ゚听)ξ『ねぇハイン』
从 ゚∀从『なんだ?』
(゚、゚トソン『……?』
ξ゚听)ξ『私たちって友達少ないわよね?』
从 ゚∀从『……?』
从 ゚∀从そ ピコーン
从 ゚∀从『ああ、少ないな。 どこかにいないもんかねぇ?』
ξ゚ー゚)ξ『あら、ハインこんなところに友達になれそうな子がいるわ』
从 ゚∀从『おやツン、これは偶然』
(゚、゚トソン『!』
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:29:12.08 ID:7VvZOAVF0
ξ゚ー゚)ξ『……ね、あなたも1年よね? 名前は?』
(゚、゚トソン『都村、都村トソン、です』
ξ゚ー゚)ξ『私はツン』
从 ゚∀从『俺はハインリッヒ高岡』
从 ゚∀从『お礼なんて大層なこと考えなくていいぜ』
ξ゚ー゚)ξ『そ。友達の間にはそんなもの不要よ、トソン?』
(゚、゚*トソン『は、はい!』
从 ゚∀从『お近づきの印にとりあえず昼飯行こうぜ、腹減った!』
('A`)『……何だ今の男前な助け方は』
( ^ω^)『…………』
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:31:33.40 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚听)ξ「あ、あらやだ、恥ずかしい、見られてたのね」
( ^ω^)「あの時のツン、かっこよかったお」
ξ;゚ -゚)ξ「女の子としてそれはそれで複雑ね……」
( ^ω^)「……なんというか、そう」
( ^ω^)「全力で自分の信念に従ってた、あの感じ」
( ^ω^)「僕は好きだお?」
ξ゚ -゚)ξ「!」
ξ゚听)ξ「……」
( ^ω^)「……」
ξ*゚听)ξ「ね、」
( ^ω^)「うん」
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:34:11.06 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚ー゚)ξ「私、ブーンが好き」
(*^ω^)「……こういうのは、男の僕が言うべきだったおね?」
ξ*゚ー゚)ξ「だって呼んだの、私だし」
(*^ω^)「まあ、それも、そうだおね」
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:36:50.88 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚ー゚)ξ「……」
(*^ω^)「……」
ξ*゚ー゚)ξ (^ω^*)
「………………………………」
ξ*゚ー゚)ξ (^ω^*)
「………………………」
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:40:15.46 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚ー゚)ξ (^ω^*)
「………………」
<ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
ξ゚听)ξ( ^ω^)「!?」
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:42:24.53 ID:7VvZOAVF0
(*;A;)「おおおおおおおおおお!!! ブウウウウウウウウン!!!!!」
ξ;゚听)ξ(;^ω^)「ひゃあっ!」
(*;A;)「返して!!! 僕たちのブーンを返してよおおおおおおお!!」
(*´;ω;)「うおおんうおおおおおおん!! 抜け駆けなんてらめええええええ!!!」
(;^ω^)「お前らどっから沸いて出た!!」
(*;A;)「愛しあったあの夜は嘘だったのおおおおおお!?」
(*´;ω;)「もっかいぎゅっと抱きしめて!! 抱きしめ返す! 背骨折る!!」
(;^ω^)「こ、こいつら酔ってやがる!! 酒ビン持ったまま来んなお!!」
_
(*゚∀゚)「おめでと、ブーン」
( ^ω^)「お、ありがとうジョルジュ」
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:45:24.05 ID:7VvZOAVF0
从*゚∀从「おいいいいいいいい!! 良い所だったのに何やってんだ馬鹿どもおおおお!!」
ξ;゚听)ξ「ハイン!?」
川 ゚ー゚)「あらあらうふふ」
(゚、゚*トソン チッ
ξ;゚听)ξ「クーにトソンまで!」
ξ;゚听)ξ「あんた達、もしかして今までずっと見てたの!?」
(゚、゚*トソン「当り前です!」
(゚、゚*トソン「せっかく煮え切らないツンさんをお酒の力でその気にさせたのに」
(゚、゚*トソン「成り行きを見守らないなんて、もったいないでしょお!?」
川 ゚ -゚)「うむ」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:48:35.95 ID:7VvZOAVF0
(*´;ω;)「僕のブーンを返せゴリラ!!」
从*゚∀从「ああん!? ぶっ飛ばすぞしょぼくれ顔!!」
(*'A`)「それなら俺をぶっ飛ばしてくれ!! 頼む!!」
_
(*゚∀゚)「いやー、お互い苦労してたんですなぁ」
川 ゚ -゚)「だな」
川 ゚ー゚)「でもうまくいったんだから良しとしよう」
_
(*゚∀゚)「ですなぁ」
(゚、゚*トソン「何はともあれ、おめでとうツンさん!!」
ξ*゚ー゚)ξ「あ、ありがと!」
( ^ω^)「…………」
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:51:12.32 ID:7VvZOAVF0
(*;A(::)「おめでとうなぁブウウウウウウン!! リア充氏ねえええええええ!!!」
( ^ω^)「……ああ、全く」
(*´・ω(::)「めでてぇ!! 酒じゃ酒じゃあ!! ホレ!!」
( ^ω^) キュポンッ
_
(*゚∀゚)「おっ! 一気いくんかブーン!?」
( ^ω^)「この」
_
(*゚∀゚)(*;A(::)(*´・ω(::)
( ^ω^)ゴクゴクゴクゴク ゴクゴク ゴクッ
_
(*゚∀゚)(*;A(::)(*´^ω(::)「YEAAAAAAAAAAAAH!!!!」
(*^ω^)「酔っ払いどもめえええええええええ!!!」
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:54:36.30 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「……ただいまだおー」
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 00:59:06.49 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「ふーぅ」
( ^ω^)「久しぶりだお、父さん」
( ^ω^)「…………よっと」
( ^ω^)「ほれ、父さんのお酒」
( ^ω^)「日本酒だけど、構わないかお?」
( ^ω^)「……あの日、父さんと飲んだのは安物のビールだったけど」
( ^ω^)「今日は奮発してみたんだお」
( ^ω^)「僕はもう、貧乏学生じゃないから」
_,
( ^ω^)「……ちょっとアルコール度数が高い気もするけど」
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:02:06.46 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「大丈夫」
( ^ω^)「僕は大学で楽しくやってたお」
( ^ω^)「馬鹿な友達と馬鹿なことしたり、風邪もそんなに引かなかったお」
( ^ω^)「……そりゃあ単位がとれないってヒーヒー言ったりもしたし」
( ^ω^)「楽しみ過ぎて、なかなか帰省できなかったのはスマンカッタ」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「帰省したら一緒に飯食いに行ったおね」
( ^ω^)「普段食えないような寿司とか、焼肉とか」
( ^ω^)「……でも」
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:04:47.72 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「実はな、父さん」
( ^ω^)「昔、たまに作ってくれた、」
( ^ω^)「ふっつうのチャーハンにふっつうのカレー、ふっつうの肉じゃが」
( ^ω^)「あの何の変哲もないふっつうの男の手料理」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「あれ、もっかい食べたかったんだお」
( ^ω^)「"こんなもんだけどまあ食え"って恥ずかしそうに言ってたけど」
( ^ω^)「そんなもんで十分だったんだお」
( ^ω^)「……結局言えず仕舞いだったおね」
( ^ω^)「…………」
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:07:53.16 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「……小さい頃はよくワガママ言ったおね」
( ^ω^)「なんとかレンジャーの武器がほしいやら、ネズミーランドに行きたいやら」
( ^ω^)「母さんに会いたいやら」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「社会人になって、真面目に働く大変さを思い知ったお」
( ^ω^)「今、僕は自分のことでいっぱいいっぱいなのに」
( ^ω^)「父さんはよく、僕のワガママに付き合ってくれたおねぇ」
( ^ω^)「……流石に母さんに会いたいって言った時は、苦笑しかしてなかったけど」
( ^ω^)「いやぁ、随分迷惑かけたお」
( ω )「……迷惑を……」
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:10:41.12 ID:7VvZOAVF0
( ω )ゴクリ
( ω )「……」
( ^ω^)「ああ……大学」
( ^ω^)「大学の友達とはたまに連絡取り合ってるお」
( ^ω^)「卒業しても全然変わらない、馬鹿たちだお」
( ^ω^)「……あ、そうだそうだ、んなことより」
( ^ω^)「話したいことがあったんだお」
( ^ω^)「…………まあなんだ」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「……3年の時に、実は……」
( ^ω^) ゴク
( ^ω^)「か、彼女、出来てたんだお」
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:13:13.73 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「どっか母さんに似てる、かも……?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「照れるな」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「クリスマスの時に告白されて」
( ^ω^)「そっからずぅーっと」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「で、これを言いに帰ってきたんだけど」
( ^ω^)「付き合ってもう3、4年だし」
( ^ω^)「僕も就職して、大分落ち着いたし」
( ^ω^)「今度その人と結婚しようかなぁ……って」
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:16:46.60 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「まだそう思ってるだけだけど、」
( ^ω^)「とりあえず父さんに報告しておこうと思って」
( ^ω^)「……プロポーズって一世一代の賭けみたいなもんだお?」
( ^ω^)「だからなかなか言い出せないってのもあるおね」
( ^ω^)「でも、何て言うかは決まってるお」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「内容は秘密だお」
( ^ω^)「父さんだって教えてくれなかったお?」
( ^ω^)「恨みっこなしだおね」
( ^ω^)「……」
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:19:46.37 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「男の子が産まれたら」
( ^ω^)「やっぱりキャッチボールとかやってみたいお」
( ^ω^)「一緒に酒飲んでみたり……」
( ^ω^)ゴクリ
( ^ω^)「……結局父さんと同じ夢を持ってるんだお」
( ^ω^)「家族は似るもんだおねぇ」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「僕は父さんみたいな"父さん"になれるかどうか」
( ^ω^)「今はちょっとわかんないお」
( ^ω^)「でも、僕はいい父さんに育ててもらった」
( ^ω^)「だから、僕も頑張って"父さん"をやってみようと思うお」
( ^ω^)「……まだまだ気の早い話だけど」
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:22:54.92 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「父さん」
( ^ω^)「僕は親孝行したかった」
( ^ω^)「いっぱい、色んなものをもらったのに」
( ^ω^)「いっぱい迷惑かけたし、心配もさせたから」
( ^ω^)「どうせ父さんはいいよいいよ、なんて笑うんだろうけど」
( ω )「――― したかったんだお」
( ω )
( ω )「でも、少しも出来なかった」
( ω )「就職して、これからだって時に」
( ω )「……あまりにも早すぎるお」
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:25:18.66 ID:7VvZOAVF0
( ω )「夫婦揃って、なーにやってんだお、あんたたちは……」
( ω )「……」
( ω )ゴクリ
( ω )「……」
( ω )ゴク
( ω )「…………」
( ω )「お酒、なくなったお」
( ω )「……はは」
( ω )「流石に今日は」
( ω )「今日ばかりは」
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:28:10.17 ID:7VvZOAVF0
( ;ω;)「――― 酔っ払えないおねぇ……」
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:32:27.44 ID:7VvZOAVF0
(*・∀・)「お、おおお、受かってる!受かってるぞおおおお!!!」
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:35:15.97 ID:7VvZOAVF0
(*^ω^)「おい、おいモララー」
( ・∀・)「ん、何だよ父さん」
(*^ω^)「大学合格おめでとうだお!」
(*・∀・)「……ん」
( ^ω^)「そこで、じゃーん!」
( ・∀・)「なんだそれ」
( ^ω^)「お酒だお」
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:37:05.28 ID:7VvZOAVF0
( ・∀・)「……俺、まだ未成年だぜ?」
_,
( ^ω^)「何を言うか、僕も大学受かった時に飲んだんだお?」
( ^ω^)「それに二人だけの秘密にすれば―――」
ζ(゚ー゚*ζ「お父さーん、お兄ちゃん知らない……」
Σζ(゚ー゚*ζ「あー! お酒! 未成年飲酒はしょっぴかれるよ!!」
( ^ω^)「……よし、ならモララーとデレと僕だけの秘密だお」
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:38:46.00 ID:7VvZOAVF0
ξ゚听)ξ「何、お酒ですって、あなた?」
( ・∀・)「母さんまでおいでなすったぞ」
(;^ω^)「……よし! 家族みんなで秘密共有! 問題ないお!」
ζ(゚ー゚*ζ「おー! 私も飲んでみていいの!?」
( ・∀・)「デレは駄目! お前はジュース飲め!」
ζ(゚ε゚*ζ「なんでよ、お兄ちゃんだけズルいよ!」
( ・∀・)「駄目だ! お前は真っ当な人間になるのだ!」
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:39:51.29 ID:7VvZOAVF0
ξ゚ー゚)ξ「――― ブーン、どうしたの?」
ξ゚ー゚)ξ「普段飲まないのに、お酒なんて」
( ^ω^)「……」
ξ゚ー゚)ξ「あら、ニヤニヤして気持ち悪い」
( ^ω^)「夢だったんだお」
ξ゚听)ξ「夢?」
( ^ω^)「そう」
( ^ω^)「息子と、いや、家族とお酒を飲む、夢」
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:41:41.05 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「よーし、じゃあデレもちびっとだけ許すお! 大黒柱権限!!」
ζ(゚ワ゚*ζ「わーい!」
(;・∀・)「中学生だぜ!?こいつ! なあ母さんからも何か言ってやれよ!」
ξ゚听)ξ「……モララー、あんたもしかしてシスコン?」
(;・∀・)そ「んなっ!」
ζ(゚ε゚*ζ「やだ、お兄ちゃんキモーイ」
(;・∀・)「うぐっ!」
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:43:38.98 ID:7VvZOAVF0
- _,
( ^ω^)「ふふん、祝い酒は人が多い方がいいんだお?」
( ^ω^)「……このことは友達に内緒だお、デレ」
ζ(゚ー゚*ζ「はーい、りょーかーい」
ξ゚听)ξ「じゃ、あなた、注いで」
( ^ω^)「はい」
( ・∀・)「おお、夫婦間の力関係が目に見える」
( ^ω^)「僕は昔っからツンに尻に敷かれアイタ!」
ξ#゚听)ξ「余計なことは言わんでよろしい!」
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:45:34.32 ID:7VvZOAVF0
( ・∀・)「でも酒飲むのはいいけどさぁ」
_,
( ・∀・)「父さん、酔っ払うなよ?」
_,
( ^ω^)「お? 父さんに忠告とは、これから初酒とは思えんおねぇ」
( ・∀・)「この前同窓会で酔っ払って帰って来て」
( ・∀・)「真っ青な顔して二日酔いになってたのはどこの誰だよ」
( -∀-)「いいトシして加減を知らないんだから」
( ^ω^)「おっおっ、僕の姿をよく見ておけお」
( ^ω^ )「お前もこんな感じになるから!」
(;・∀・)「ぜっったいならねぇ!」
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:47:06.18 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「僕らの子どもなんだからそれはわからんさ、なぁツン?」
ξ゚ー゚)ξ「ふふ、そうね」
( ・∀・)「え、なんなのその含み笑い」
ξ゚ー゚)ξ「むかーし色々あったのよ、いろいろ」
ξ゚听)ξ「デレも他人事じゃないのよ?」
ζ(゚ε゚*ζ「むぅ……遺伝って怖い」
ζ(゚ー゚*ζ「でも家族だから、似るのは仕方ないねー」
- 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:49:12.43 ID:7VvZOAVF0
( ^ω^)「……そう、仕方ないんだおねぇ……」
ξ゚听)ξ「……?どうしたの、あなた」
( ^ω^)「いや、何でもないお」
( ^ω^)「それよりツン」
ξ゚听)ξ「ん?」
( ^ω^)「愛してる」
ξ;゚听)ξ「んなっ!!」
( ・∀・)「「おおー!!」」ζ(゚ー゚*ζ
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:51:46.09 ID:7VvZOAVF0
ξ*;゚听)ξ「え、ちょ、突然何冗談言ってるのよ!」
ξ*;゚听)ξ「飲んでもないのに酔っ払って―――」
( ^ω^)「……」
ζ(゚ー゚*ζ「お父さん目がマジだ……」
( ・∀・)「こんなに真剣な父さん初めて見たぞ」
ζ(>ワ<*ζ「お母さん、返事は!?」
ξ*;゚听)ξ「あ、あう、ええと、あーもう! なんなのよ!!」
- 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/12/30(金) 01:53:37.39 ID:7VvZOAVF0
ξ*゚听)ξ「私だって、あ、愛して―――」
(*^ω^)(*・∀・)「「「かんッッぱああああーーーーーーーい!!!」」」ζ(゚ワ゚*ζ
( ^ω^)達は酔っ払いのようです おわり
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