売られた彼女は黒い花を描くようです
- 1 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:41:07 ID:ak9s5aAI0
- 川# ゚ -゚)「......もう我慢の限界だ」
( ・∀・)「はい?」
川# ゚ -゚)「おいモララー!お前は一体何様のつもりなんだ!?」
( ・∀・)「えぇ、いきなりなに?」
川# ゚ -゚)「いきなりだと!?くっ......貴様!いつもいつも私の体を好き勝手使っていて......」
( ・∀・)「あーそういう」
川# ゚ -゚)「貴様は私のことをなんだとおもってるんだ!私は貴様の道具か!?」
( ・∀・)「うん、まぁそうだね」
川# ゚ -゚)「なっ!?......こ、この下衆が!」
- 2 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:41:35 ID:ak9s5aAI0
- ( ・∀・)「えぇ......いつも使われてて嬉しそうじゃん」
川; ゚ -゚)「だ、黙れ!あれは......」
( ・∀・)「あれは?」
川; ゚ -゚)「......い、いや!とにかく!これからは私を使うのはやめろ!」
( ・∀・)「って言われてもなぁ」ポリポリ
川 ゚ -゚)「なんだ、言いたいことがあるならはっきりいえ!」
( ・∀・)「うん......じゃあ言うけどさ。お前ってさ」
川 ゚ -゚)「......」
- 3 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:42:12 ID:ak9s5aAI0
( ・∀・)「鉛筆だよね?」
川 ゚ -゚)「そうだが」
.
- 4 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:42:35 ID:ak9s5aAI0
- ( ・∀・)「いや、そうだがじゃなくて......えぇ、なんで俺文房具に使うなって文句言われてんの?」
川 ゚ -゚)「当たり前だろう。この体は私のものだぞ」
( ・∀・)「いや俺が買ったし......」
川# ゚ -゚)「なっ!買っただと!?私の体はそんなに安いものじゃないぞ!?」
( ・∀・)「えぇ......めっちゃセールで安かったよ?百円しなかったよ?」
川 ゚ -゚)「まあ貴様も高校生。性欲を持て余す時期だ。私のこのスリムなボディに欲情してしまうのはよくわかる」
( ・∀・)「うん、めっちゃ細いよね。体型ドラム缶だけど」
川 ゚ -゚)「だが、それでもやってはいけないことくらいは分かるだろ?ん?」
( ・∀・)「とりあえず鉛筆がしゃべっちゃダメだと思うんだ」
- 5 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:44:00 ID:ak9s5aAI0
- 川 ゚ -゚)「ところで私の妹たちはどうした?」
( ・∀・)「妹?」
川 ゚ -゚)「一緒にいただろ?」
( ・∀・)「あ、箱で買ったけどあれ姉妹なんだ」
川 ゚ -゚)「うむ、同じ木を分けた家族だ」ドヤッ
( ・∀・)「上手いこと言ったつもりか」
川 ゚ -゚)「それでどうしたんだ?」
( ・∀・)「いやまだ箱のなかだけど。使わないし」
- 6 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:44:26 ID:ak9s5aAI0
- 川; ゚ -゚)「くっ、つまり私が彼女たちの代わりになれば手を出さないんだ!?」
( ・∀・)「まぁ」
川 ゚ -゚)「そういうことならば......ふん、私は貴様などには屈しはしない!」キリッ
( ・∀・)「あ、とりあえず芯尖らせたいから少し削ってもいい?」
川; ゚ -゚)「あ、やめて......寿命を削るのだけは許して......」
( ・∀・)「えぇ......」
川 ゚ -゚)「あー、私以外にも沢山鉛筆はあるわけですし......そっちとか......」
( ・∀・)「ええぇ......」
- 7 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:45:00 ID:ak9s5aAI0
- 川 ゚ -゚)「そういえばさっきから何を書いてるんだ?」
( ・∀・)「ん?花」
川 ゚ -゚)「......ヒトデじゃなかったのか」
(; ・∀・)そ「そこまでひどくないだろ!?」
川 ゚ -゚)「私はこんなもののために命を削って......」
( ・∀・)「抉ってくるなぁ」
川 ゚ -゚)「まあ私を使ってるんだ。せめてもう少しまともな」ボキッ
( ・∀・)「あ、芯折れ」
川#; д)「あああぁぁあああああああぁぁああああぁぁあああああああぁぁああああ!!!!???」
( ・∀・)そ「!?」
- 8 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:45:36 ID:ak9s5aAI0
- 川#; д)「折れた!今絶対折れた!死ぬ!死んじゃう!」
( ・∀・)「いや、よくあることじゃん......我慢してよ......」
川#; д)「無理無理無理無理!痛すぎる!死ぬ!」
( ・∀・)「えぇ......なんでこの子本当に鉛筆に生まれちゃったの?」
川#; д)「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃいいいいい!!!」
( ・∀・)「えっと、どうすりゃいいのこれ」
川#; д)「お、折れた部分をくっつけて固定して......」
( ・∀・)「難易度高ぇ......」
- 9 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:46:34 ID:ak9s5aAI0
- 川 ゚ -゚)「ふう、ようやく落ち着いた」
( ・∀・)「芯にセロテープ巻いた鉛筆とか初めて見た......」
川 ゚ -゚)「ふう、しばらく療養しなくてはな」
( ・∀・)「使ってもいいかな?」
川 ゚ -゚)「くっつくまで待て」
( ・∀・)「一生じゃねーか、骨じゃねーんだぞ」
川 ゚ -゚)「まあ私を使うことはできないから妹たちを存分に使ってくれ」
( ・∀・)「こいつは......まあいいけど。えっと妹は」パカッ
(*´・ω・`)「ボクツカウノン?」ウルウル
( ・∀・)パタン
川 ゚ -゚)「どうかしたか?」
( ・∀・)「......妹?」
川 ゚ -゚)「妹」
- 10 名前: ◆EQgrQatdpY 投稿日:2017/08/21(月) 00:46:59 ID:ak9s5aAI0
- ( ・∀・)「......はぁ、他の鉛筆あったっけな。ちゃんとしたところの」ガサゴソ
川; ゚ -゚)「うおっ、机を揺らすな。地震かと思ったぞ」
( ・∀・)「あー、はいはい......っとあったあった」
川 ゚ -゚)「む?」
( ・∀・)「昔トンボ鉛筆箱買いしてて良かった......」パカッ
(`ェ´)「ピャーこんにちは、トンボ鉛筆の佐藤です。改めて地震の方は」
( ・∀・)パタン
( ・∀・)
( ・∀・)「......今度から三菱にするか」
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