('A`)は恩返しでワンチャン狙うようです
- 1 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 15:58:21 ID:H/K8m/z.0
('A`)「あー……さみしーなー」
('A`)「……セックスしたい」
('A`)「セックス!セックス!」
('A`)「でも俺はモテなーい。絶望的すぎる」
('A`)
('A`)「もう動物でもいいかな」
('A`)「いや、でも人間の女とヤリたい。せめて形だけでも」
('A`)
('A`)「そうだ、恩返しを狙おう」
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- 2 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 15:59:07 ID:H/K8m/z.0
('A`)は恩返しでワンチャン狙うようです
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- 3 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:00:11 ID:H/K8m/z.0
一回目:信心深い夫婦
('A`)「恩返し系の童話は、大体二通りある」
('A`)「老夫婦だと機織りだの財宝だの食べ物をくれたりするが、青年だと嫁になってくれるのだ」
('A`)「つまりそういうこと。もうこの際雪女でも蛇でも虫でもいい。美人なら。さー!探すぞ!」
('A`)「……外あっつ」
('A`)
('A`)「……動物いねぇ……」
('A`)「山近いんだから狐とか狸とか降りて来いよ!農家の罠に引っかかれよ!」
⌒*リ´・-・リб 「ママーあのおじちゃんどーしたのー?」
从;´ヮ`从ト「しっ!指さしちゃいけません!」
('A`)
('A`)「死にたくなってきた」
,
- 4 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:01:06 ID:H/K8m/z.0
('A`)「俺は何が悲しくて平日の昼間にでかいリュック背負ってブラついてんだよ。
いや童貞であることは悲しんでるけど」
('A`)「……帰ろうかな」
('A`)「……ん?」
('A`)「あっあれは!用水路で動物が溺れてるではないか!」
('A`)「予め用意してたこのでかい虫あみで救ってやるぜ」ザパァ
('A`)「……デブ猫だぁ……」
('A`)「……おら、生きてっか?……はよ帰れ」
('A`)「……」
('A`)「いや、ムチムチお姉さんの可能性も……ある……うん……」
('A`)「俺も帰るか」
,
- 5 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:02:08 ID:H/K8m/z.0
──夜
(*'A`)「うひょっ!サーバルたん!サーバルたんのケモくしゃいおぱんちゅくんかくんかっ!」
< ピンポーン
('A`)「……あ?なんだよこんな時間に。はいはい」
「……あの、夜分遅くに申し訳ございません……。ドクオ様のお宅でしょうか……」
('A`)「そーだけど……はっ!」
(*'A`)(女の声だ……これはもしかして昼間の猫の恩返し!)
(*'A`)(もう俺自身が猫になれということか……セックスできるならなんでもええ!)
(*'∀`)「俺がドクオですよー!」ガチャッ
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、こんな時間に申し訳ございません……私昼間の猫の……」
(*'∀`)(うひょー!!クソ美人ktkr!)
,
- 6 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:02:55 ID:H/K8m/z.0
ξ゚⊿゚)ξ「妻でございます」
('∀`)
('A`)「え」
(;^ω^)「あ、これはこれはドクオ様!私、昼間助けていただいた猫でございますお!」
ξ゚⊿゚)ξ「なんでもうちの主人を助けていただいたみたいで……」
('A`)
('A`)「人妻かよぉ……」
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
('A`)「いや、なんでも」
,
- 7 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:03:47 ID:H/K8m/z.0
( ^ω^)「あの時、僕は魚を取ろうとして……足を滑らせてしまったんですお。
いやはやお恥ずかしい限りで」
('A`)「その体型なのにいつもは落ちねぇのか……」
(;^ω^)「いえ、いつもは別のものを……ただ……」
('A`)「ただ?」
( ^ω^)
( ;ω;)ブワッ
('A`)「えっ」
( ;ω;)「妻が……妊娠していて……少しでも栄養をつけてもらおうと……ううっ……」
ξ;⊿;)ξ「馬鹿っ!赤ちゃんが産まれる前に死んだら意味無いじゃないの!」
( ;ω;)「おおおごめんおおおお!」
('A`)
('A`)「なんだこれ」
,
- 8 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:04:21 ID:H/K8m/z.0
( うω;)「だから……ドクオ様にはすごく感謝してるんですお……」
ξ;⊿;)ξ「本当にありがとうございました……」
('A`)「ああうん、いいよ別に……」
(;^ω^)「でも……僕達には何も返すものが……」
('A`)「いや別にいいから」
ξ;゚⊿゚)ξ「そんな訳にはいきません!だから……子供が産まれたら……」
('A`)(お、許嫁チャンス来るか?)
ξ゚⊿゚)ξ
ξ;⊿;)ξブワッ
('A`)「えっ」
,
- 9 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:05:10 ID:H/K8m/z.0
ξ;⊿;)ξ「わっ私の皮を……剥いで……売ってください!」
('A`)「えぇ……」
(;^ω^)「ツン!それは僕が……」
ξ;⊿;)ξ「いいの……私はトロくさいから狩りができないもの……」
ξ*;ー;)ξ「ブーン、赤ちゃん達を……よろしくね」ニコッ
( ;ω;)「おおおおおツンンンンン!!!」
('A`)「なんかすげぇ罪悪感」
,
- 10 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:05:58 ID:H/K8m/z.0
('A`)「いやもう恩返しとかいいからさ。あ、ほら栄養欲しいならにぼしやるから。帰れよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「そっそんな……!こんなものまでいただいて……」
(;^ω^)「恩返ししなきゃ死んでも死にきれませんお!」
('A`)「じゃあなんかあった時助けてくれればいいから、な?妊婦さんが夜遅く出歩いてたら体に悪いだろ?」
( ;ω;)「おお……なんと慈悲深いお方……」
ξ;⊿;)ξ「この恩は必ず……必ず、お返しいたします……!」
('A`)(めんどくせぇ~)
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- 11 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:06:51 ID:H/K8m/z.0
( ;ω;)ノシ アリガトウゴザイマシタオー
ξ;⊿;)ξノシ コノゴオンハカナラズ
('A`)ノシ「はいはいじゃあな」
('A`)「ふぅー」バタン
('A`)
('A`)「続き見よ」
一回目:終わり
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- 13 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:15:28 ID:H/K8m/z.0
二回目:ドジっ子美女
('A`)「この前は頭いかれてたわ俺」
('A`)「普通に考えたら動物が人間に化けるなんてねーよ。幻覚でも見たんかな」
('A`)「なんて言いながら淡い期待をしちゃうんだなーこれが」
('A`)
('A`)「ぬっるい空気マジ不快だわ」
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- 14 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:16:14 ID:H/K8m/z.0
('A`)「つか動物少なくね?もう蜥蜴でもカナヘビでもいいからフレンズいねーかな」コロン
('A`)「んぁ、なんか蹴った……胡桃?」
カー!カー! バササッ
(;'A`)「うお!烏が襲ってきた!……ははーんなるほど」
('A`)「車が通る所に胡桃置くって言うもんなぁ。これお前のか」
('A`)「でもなぁ、歩道だからここは車通れねぇんだよなぁ。お前馬鹿なんだな」
('A`)「しゃーない、このトンカチで叩き割ってやろう。えいやっ」グシャッ
('A`)ノシ「じゃあな、次からはちゃんと車道に置けよ」
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- 15 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:17:10 ID:H/K8m/z.0
──夜
('A`)「最早時代はFGO。俺ガラケーだけど」
('A`)「……こんなに可愛い子が女の子なはずないよね!」
('A`)「……いや、流石にあんなんじゃ来ねぇよな……。来ない来ない」
<ガッドンドンッ
('A`)「うわ、玄関前から不審な物音」
('A`)「……どちら様ですかね」
「……ここを開けろ」
('A`)「えぇ……」
「開けろ!!!!」バンッ
('A`)「はいはいなんやねん」ガチャッ
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- 16 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:17:33 ID:H/K8m/z.0
川 ゚ -゚)「私は烏のクーという者だ。昼間胡桃を割ったのはお前だな」
('A`)
('A`)「人妻じゃないよな?」
川 ゚ -゚)「は?」
('A`)「いや、なんでもない」
川 ゚ -゚)б「それよりも貴様に言いたい事があって来たのだ」
('A`)「何?一目惚れした?抱いてやろうか?」
川 ゚ -゚)「死ねブサイク」
('A`)「うわっこの烏辛辣」
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- 17 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:18:23 ID:H/K8m/z.0
川 ゚ -゚)「……馬鹿って言ったこと取り消せ」
('A`)
('A`)「ん?」
川#゚ -゚)「たかだか胡桃を割ったぐらいで調子に乗るなよ下等な人間が……。
我々は本気になれば貴様らを滅ぼすことができるのだからな……」
('A`)「あ、やべー奴だ」
川#゚ -゚)「というかあの時は単に嘴が疲れたから置いてただけだ!
決して車が通らないことを知らなかったわけじゃないからな!」
('A`)「仮にそうだとして、その隙に他の奴に取られるだろ」
川;゚ -゚)そ「ハッ……確かにそうだ……」
('A`)「こいつ馬鹿だ」
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- 18 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:19:11 ID:H/K8m/z.0
川#゚ -゚)「また私を愚弄したな!取り消せ!滅ぼすぞ!」
('A`)「滅ぼしてもいいけど……車動かなくなっちゃうよ?胡桃割れなくね?」
川;゚ -゚)「はわわ……どうしよう……」アセアセ
('A`)「ドジっ子属性だぁ」
川#゚ -゚)「とにかく!馬鹿っていうのを取り消さない限りお前にまとわりつくからな!」
(*'A`)「いやぁこんな美人から嫁入り宣言とは照れるな……」
川#゚ -゚)「嫁入りじゃない!これからずっと貴様の買い物帰りの隙をついて袋を一つだけ奪い続けるからな……」
('A`)「うっわ陰湿。地味に嫌な奴だ」
川#゚ -゚)「それが嫌なら訂正しろ!」
('A`)「はいはい烏さんはめちゃくちゃ博識美人で文武両道多才なエリートですねー」
川*゚ -゚)「そっそこまで言われると照れるな……うへへ……それほどでもあるが……」テレテレ
('A`)「ちょろい」
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- 19 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:19:47 ID:H/K8m/z.0
川 ゚ -゚)「……あと認めたくないが……胡桃の分貸し一つだ」
('A`)「律儀だなぁ。何かくれるの?」
川 ゚ -゚)「……私の羽で機織りしてやる!この!美しい羽で!」
('A`)「いやいいです」
川;゚ -゚)「なっ……!人間は恩返しに機を織られると嬉しいんじゃないのか……」
('A`)「ああうん昔はね。折角勉強してくれたのにごめんね」
川;゚ -゚)「クッ……このままだと私のプライドが……人間風情に貸しを与えたままなど自殺した方がマシだ!」
('A`)「すっげー見下されてんな俺」
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- 20 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:20:35 ID:H/K8m/z.0
('A`)「じゃあさ、なんかあったら助けてよ。それかセックスしてよ」
川 ゚ -゚)「ふむ……いいだろう……。ところでせっくす?とはなんだ?」
('A`)「あっ罪悪感!やっぱもう帰っていいから!」
川 ゚ -゚)「フン……今日のところは勘弁してやろう!さらばだ!」
('A`)「うんじゃあな」
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「ん?どうした?」
川;゚ -゚)「外暗くてわかんない……ここどこ……?」
('A`)「ドジっ子かよぉ」
二回目:終わり
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- 21 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:22:24 ID:H/K8m/z.0
三回目:双子とロリ
('A`)「この前は地獄だったね!なにせ眠る美女を目の前にして襲えないんだから!」
('A`)「しかもいつの間にか帰ってたし」
('A`)「……言っておくが、俺は寝込みを襲うような野蛮な男じゃあないぞ!」
('A`)
('A`)「という訳でいつもとは反対に畑と山が多い地区に来たよ!最初からこっち来るべきだったね!」
('A`)「なんでテンション高いかって、そらおまえあんまり人がいないから。
わりとここド田舎だぞ!」
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- 22 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:23:03 ID:H/K8m/z.0
('A`)「なんかいねぇかなー。ヤンデレ蛇女とか……狐耳ロリババアでも良い」
('A`)「……おや、早速向こうに動く毛玉が。あれはもしかして……」
(*'A`)「子狐キターーーー!!しかも二匹おるで……ふひひ……」
('A`)「いかんいかん、警戒させてしまう。まずは餌付けでも……ん?」
('A`)「足にゴキホイが引っ付いてる……」
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- 23 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:24:32 ID:H/K8m/z.0
('A`)「なんで外にゴキホイが……。おら、取ってやるから来いや。よしよし、逃げんなよ?」
('A`)「こんなこともあろうかと、小麦粉とサラダ油を持参している俺。ハサミもある」
('A`)「猫とかの足に粘着系のものが付いたら、これらを使うと大体取れるぞ!
詳しくはググろう!」
※あくまでも応急処置なのでマジでやばい時は病院へ!
('A`)「時間と金と知恵はある男。彼女募集中です」ネチョネチョ
('A`)「……はいとれた。あとはこの水で洗い流しときゃいいだろ。じゃあな」
(*'A`)「……さーて!さっさと帰って狐耳幼女フォルダ眺めるかな!」
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- 24 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:25:09 ID:H/K8m/z.0
──深夜
('A`)
('A`)「来ねぇ……」
('A`)「……いや、まあそこら辺に化け狐いたらやばいよな、うん」
('A`)「……アイスでも買いに行こ」ガチャッ
「うわ!」 「あっバカ!」
('A`)「あ?」
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- 25 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:25:53 ID:H/K8m/z.0
( ´_ゝ`)「あっ……」
(´<_` )「……」
('A`)「……おいおい、どこの子供だお前ら?ったく夜中に出歩かせるなんざ無用心な……」
(´<_` )「……ば」
('A`)「ば……?」
(´<_` )「……バーン」
( _ゝ )「うっ……撃たれたー!」バターン
('A`)
('A`)「えっ」
,
- 26 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:26:40 ID:H/K8m/z.0
(´<_` )「あ、兄j……ごんー!お前だったのかー!」
( ´_ゝ`)「そうだぜー!」ガバッ
('A`)「……」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「……あの」
('A`)「えっなんだったの今の茶番」
( ´_ゝ`)「えっ人間の間で有名じゃないんですか……」
('A`)「ごんはあんな返事しねぇよ。つーか生き返ってんじゃねぇよ」
(´<_` )「だから俺がごん役をやると言ったのに。兄者は撃たれる演技が下手だからなぁ」
('A`)「いや兵十もあんなテンション高くねぇし。しかも名前間違えたよな?」
(´<_` )「やらかしてしもうた」
,
- 27 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:27:39 ID:H/K8m/z.0
('A`)「その話ぶりだともしやお前らあの子狐か?オスだったとは……」
( ´_ゝ`)「へい、私めが間抜けな子狐でござい」
(´<_` )「虫ばっか見てるからああなるんだい、このお間抜け!」
('A`)「ねぇお前らのペースに持っていかないで。俺を置いてかないで」
( ´_ゝ`)「それで、お返しに何かお手伝いできることがあればと思って」
(´<_` )「俺達に出来ることならなんでも致します」
('A`)
('A`)「ほう、なんでも、とな?」
,
- 29 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:30:38 ID:H/K8m/z.0
( ´_ゝ`)「ええ、なんでもお申し付けください」
('A`)「……お前ら、狐なんだろ?女に化けれるか?狐耳付きで」
( ´_ゝ`)「出来ないことは……ないんじゃないですかね……。なぁ弟者?」
(´<_` )「まあ、出来るんじゃないか?」
(*'A`)「じゃあちょっと試しにやってみろよ。んでその格好で俺にご奉仕プレイしてくれや」
( ´_ゝ`)「うーん、分かりました。さっきすれ違った人間の女を参考にします」
(´<_` )「そういやちょうど二人組だったな。俺もなろうか」
(*'∀`)「うひょっ3Pktkr!3P!」
( ´_ゝ`)「それっ」ボフッ
(´<_` )「よいしょっ」ボフッ
,
- 30 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:31:26 ID:H/K8m/z.0
∧∧
ミセ*゚ー゚)リ「……まあ、こんなもんでしょうかね」
∧∧
(゚、゚トソン「……こんなもんですね」
(*'∀`)∩「キターーーー!!!」
ミセ*゚ー゚)リ「若干年齢は俺ら寄りですけど……」
(*'∀`)「かまわんかまわん!宴じゃ!」
(゚、゚トソン「ええ……ところで」
(*'∀`)「ふひひ……なんじゃ言うてみぃ?」
,
- 31 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:32:21 ID:H/K8m/z.0
(゚、゚トソン「ごほうしぷれー?って何をすればいいんですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「俺達まだ子狐なもので……人間の知識が薄いのですよ。さんぴーってなんですか?」
('∀`)
('A`)
('A`)「やめよう」
ミセ*゚ー゚)リ「よろしいので?」
('A`)「ごめん戻っていいよ……俺が馬鹿だった……」
('A`)「合法無知シチュショタTSロリケモノとか業が深すぎる……魔女の大鍋かよ……」
(゚、゚トソン「?」
,
- 32 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:33:15 ID:H/K8m/z.0
('A`)「ほら……帰れ……。飴ちゃんあげるから……」
( ´_ゝ`)「あっはい……」ボフン
(´<_` )「ありがとうございます……」ボフン
('A`)「もう引っかかんなよ……」
( ´_ゝ`)「はい、ありがとうございました……」
(;´_ゝ`)「あっ」
('A`)「今度は何……。もう戻ってこなくていいよ……。
恩返しならまた今度何か適当にしてくれりゃいいから」
,
- 33 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/21(月) 16:34:05 ID:H/K8m/z.0
(;´_ゝ`)「何もしないで帰ったら……」
(´<_`;)「……母者に、殺される」
('A`)「はは?なんて?」
(;´_ゝ`)「ドクオ様!なんでもしますから!さんぴーもします!」
(´<_`;)「何かやらせて下さい!ごほーしぷれーしますから!」
(;'A`)「やめて!大声でそんなこと言わないで!ご近所様に誤解されるから!帰って!」
( ;_ゝ;)「なんなら俺達の毛皮剥いで売ってもいいですからぁ!!」
(;<_; )「俺達を見捨てないでぇ!」
(#;A;)「いいから帰ってってばぁ!!!」
三回目:終わり
,
- 40 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 13:56:13 ID:rVwiaLgg0
四回目:テレビっ子女
('A`)「あのさ、前回一番地獄じゃね?」
('A`)「あの後アイツらのお母様宛に手紙書かされたからね?真夜中に。
また今度改めて来てくださいって」
('A`)「このアパートの一階俺しかいねーからよかったけど、二階の端っこに住んでる怪しい眼鏡に翌日すげー目で見られたんだからな」
('A`)
('A`)「各階に一人ずつって、ここの経営大丈夫なのかよ」
('A`)「まあクーラーと家具付きで破格の家賃だからな……絶対どっかの部屋事故物件だろ」
('A`)「まあいいけどさ」
,
- 41 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 13:57:16 ID:rVwiaLgg0
('A`)「もう今日は何もしない!外に出ない!」
('A`)「動物は駄目だ。あいつら無知すぎる上めんどい」
('A`)「今度心霊スポット探しに行くかなー。色情霊とかいねーかな」
('A`)「はーだる。世間様は皆クソ蒸し暑い中働いてるんやなぁ……」
('A`)「そんな中でも俺は昼寝してやるぜ!」
('A`)「あー!クーラー効いた部屋でお布団被るのサイコー!おやすみー!」ガバーッ
,
- 42 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 13:58:15 ID:rVwiaLgg0
───
<ドッ……ワハハ……
(-A`)「んぁ……テレビ……?付けっぱなしにしたっけか?」ムクリ
川*д川 ゴロゴロ
('A`)
川*д川 クルリ
川д川
('A`)
川;д川 ソロー…
('A`)「いや、逃げんなや」
川;д川そ ビクーッ
,
- 43 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 13:58:50 ID:rVwiaLgg0
('A`)「なんだお前?不法侵入した挙句テレビ見てゴロゴロて。肝っ玉座り過ぎだろ」
川;д川" ブンブン
('A`)「あ?何否定してんだよ通報してほしくなけりゃ……ってあれ」
('A`)「……透けてね?」
川;д川そ イマサラッ
,
- 44 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 13:59:40 ID:rVwiaLgg0
('A`)「……えぇ……幽霊かよ……。いやもう驚かねぇけど。お前どこから来た?名前とかあんの?」
川;д川 アセアセ
川д川 !
('A`)「何?テレビの裏?」
川д川 ヌルーッ
('A`)「ああ……貞子?名前?」
川*д川 コクコク
('A`)「……似合ってんな……」
川д川 キョロキョロ
('A`)「探し物?」
川;д川φ" ワタワタ
('A`)「なんか書きたいの?紙とペンならあるけど」
川*д川 !
川д川φ カキカキ……
('A`)「ペンは持てるのか……」
,
- 45 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:00:18 ID:rVwiaLgg0
川д川『勝手に寛いですみませんでした』ペラッ
('A`)「おう……礼儀正しい……」
川д川『私、このアパートの二階に住み着いてた幽霊です』ペラッ
('A`)「ほーん。で、なんでこっち来たの?」
川д川
川д;川 ブワッ
('A`)「えぇ……」
,
- 46 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:01:17 ID:rVwiaLgg0
川д;川『二階に入った人を驚かそうとしたら零感で……もう耐えられなくて逃げてきたんです……』ペラッ
('A`)
('A`)「あの怪しい眼鏡?」
川д;川『そうです……。黒魔術?マニアらしくて部屋が気持ち悪くて……
脅かして追い出そうと思ったんです。
でも全く気付いてくれなくて……』ペラッ
('A`)「黒魔術マニアなのに零感なのか……」
川д;川『変な本やら内臓の標本やら動物の死骸やらがいっぱいあったんです……キモかった……』ペラッ
('A`)「うわぁ……お前も可哀想だったんだな」
,
- 47 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:02:01 ID:rVwiaLgg0
川д;川『ありがとうございます……それで一階に移住してきました。
よろしくお願いします……』ペラッ
('A`) 「まあ別にいいけど。どこに住むの?」
川д川『ここに住もうかと……』ペラッ
('A`)「おうちょっと待てや。俺追い出すつもりかコラ。除霊すんぞ」
川;д川『待って!違うんです!隅っこの方に居れればいいですから!あそことか!』ペラッ
('A`)「あっそれならいっかー!俺はこっちでお前はそっちって馬鹿野郎!」
('A`)「普通にこえーから!俺お前のこと見えてんのに放置できねーよ!」
,
- 48 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:03:00 ID:rVwiaLgg0
川д川『まさか霊感強い人だとは思いませんでした……。すみません。
でも私、人が住んでる部屋か墓地じゃないと居つけないんです……』ペラッ
('A`)「おお……意外と弱いんだな幽霊って」
川д川『なんなら家賃の分働きます。料理や掃除くらいなら出来ますよ』ペラッ
('A`)「家政婦かよ」
川д川『家政婦のミタ面白かったですよね!』ペラッ
('A`)「懐かしいな」
川д川『幽霊になると娯楽がテレビくらいなんですよ。バラエティだとしゃべくり007が一番好きです』ペラッ
('A`)「テレビっ子の貞子だぁ」
,
- 49 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:04:23 ID:rVwiaLgg0
川д川『そういう訳なのでよろしくお願いします』ペラッ
('A`)「うん……もういいよなんでも……」
('A`)「あっそうだ……これだけは聞きたいんだけど」
川д川 ?
('A`)「幽霊ってセックスできんの?」
川д川
川#д川
<ガタンッガタガタ
(;'A`)「うっうわああああポルターガイスト現象だああああ」
川#д川 プンスコ
四回目:終わり
,
- 50 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:07:38 ID:rVwiaLgg0
五回目:似非侍と毒物とアイツ(前)
('A`)「なんだかんだ馴染んじまったなぁ貞子」
('A`)「あいつ料理うめぇし。部屋めっちゃ綺麗になったし」
川*д川『ありがとうございます』テレテレ
('A`)「うおっ聞いてたのかよ」
川д川『今日の夕飯何にしようかとおもって……』
('A`)「確か鶏肉あると思うから唐揚げ食べたい」
川*ヮ川『わかりました!』ニコッ
('A`)
('A`)「クソっ……肉体さえあれば……」
,
- 51 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:09:49 ID:rVwiaLgg0
<ピンポーン
川д川『ドクオさん、お客様ですよ』
('A`)「はいはい、どちら様ー?」
『……ここが鬱田ドクオ殿のお宅でよろしいか』
('A`)「またこの類か……この数日は心当たりないんだけどな」
('A`)「はいはい、なんか用?」
(`・ω・´)「……拙者、この近隣に住む野良犬のシャキンと申す者でございます……」
('A`)「野良犬ぅ?……助けた覚えねぇけどな。つか変な喋り方してんなこいつ」
(`・ω・´)「いえ、実は折り入って頼みがあって来たのでございます」
,
- 52 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:10:48 ID:rVwiaLgg0
('A`)「おいおい、言っておくけど俺大したこと出来ねぇからな」
(`・ω・´)「ご謙遜を……。なんでも面妖な道具で溺れた野良猫を助けたとか……」
('A`)「虫あみだけど」
(`・ω・´)「見たこともないような剛力で胡桃を割ったり……」
('A`)「トンカチ使っただけなんだけど」
(`・ω・´)「卑劣な恐ろしい罠にかかった子狐を妙薬や聖水を用いて救った話や、
凄まじい霊力で黄泉の国の住人と会話しているなどという逸話が……」
('A`)「サラダ油と小麦粉とただの水だし。幽霊とは話してるけど」
(`・ω・´)「これらは全てドクオ教教徒と名乗るある野良猫夫婦から伝え聞いた話にございます……」
('A`)「あの阿呆夫婦共……つーかドクオ教てなんだよ……」
(`・ω・´)「それとドクオ殿の奏でる音楽によりどんな病もたちまち治るとか……」
('A`)「ごめんそれは別の奴だわぁ」
,
- 53 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:12:24 ID:rVwiaLgg0
(`・ω・´)「そんなドクオ殿に、今回はどうしてもお願いしたいことが……」
('A`)「なんだよ……餌か?怪我か?あんま期待すんなよ?」
(`・ω・´)「……まず、こちらを見て頂きたい……」スッ…
('A`)「なんだこれ、ウインナー?」
(`・ω・´)「ここに青い痣のようなものが御座いましょう?……ここ最近、同胞が何匹か行方不明になっているのでございますが……。
恐らくこれが関係しているのではないかと……」
('A`)「はーん、なるほど。こりゃ毒入りだな。愉快犯か動物嫌いか。
いずれにせよ悪趣味だなぁ」
(`・ω・´)「昨日、これを持ってけいさつとやらに行こうと思いましたが……
門前払いを喰ってしまうと、身内に止められました……」
('A`)「まあ飼い犬に被害でも出なきゃ動かんだろうなぁ」
,
- 54 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:13:14 ID:rVwiaLgg0
(;`・ω・´)「そういう訳なのです!どうか……どうか……!ドクオ殿の知恵をお借りしたく……」
('A`)「えぇ……めんどい……」
(;`-ω-´)「くっ……かくなる上は拙者の毛皮を剥ぐしか……」
('A`)「いやいいよそのくだり。めっちゃやったし。なんでお前らそんなに自分の毛皮に自信あんの?」
(`・ω・´)「手入れは欠かしておりませぬゆえ」
('A`)「律儀に答えなくていいから」
,
- 56 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:14:07 ID:rVwiaLgg0
('A`)「ハァー……しゃあねぇな。これが置いてあったとこは近いのか?」
(`・ω・´)「……!はい!すぐ側の公園にございます!」
('A`)「とりま見るだけだかんな、マジで。貞子ー!出かけてくるわ」
『了解です』ピラッ
(;`・ω・´)「おお……紙が宙に……これが奇跡の力……」
('A`)「もう奇跡の力でいいよ」
,
- 57 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:16:30 ID:rVwiaLgg0
──公園
('A`)「ここか?」
(`・ω・´)「ええ……そちらの茂みの方に」
('A`)「あ、見っけ。これか」
(;`・ω・´)「なっ……!今朝取り除いたばかりだというのに……」
('A`)「今朝っていつよ、俺んち来る前?」
(;`・ω・´)「左様でございます……」
('A`)「ふーむ、なら近隣住民の犯行だな。聞き込みするか」
(`・ω・´)「ドクオ殿……知り合いの方がおありで?」
('A`)「いや、この辺出身じゃねぇし。大家のじーさんしか知り合いいねーよ。……人間なら、な」
五回目:終わり
,
- 58 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:17:54 ID:rVwiaLgg0
六回目:似非侍と毒物とアイツ(中)
∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「毒入りの餌が落ちてた?」
('A`)「うん、なんか知らん?この辺の奴だと思うんだが」
∧_∧
( ^ω^)「いえ、僕達は特に……あ、でも猫の行方不明自体は最近あるみたいですお」
('A`)「そっか、サンクス。くれぐれも落ちてるもん食うなよ。あ、それと」
('A`)「ドクオ教?っての恥ずかしいからやめてくれ。俺そんな凄い人間じゃねーから」
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
( ;ω;)
ブワワッ
ξ;⊿;)ξ
('A`)
( ;ω;)「ドクオ様……僕達の心配をなさるばかりでなく……ご自身の功績をご謙遜なさるなんて……」
ξ;⊿;)ξ「なんて謙虚なお方……この世で一番聖者に相応しいわ……」
('A`)
('A`)「駄目だこの夫婦」
,
- 59 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:18:59 ID:rVwiaLgg0
───
川 ゚∋゚)「毒入りウインナーとは……」バサッ
('A`)「変な馬鹿がやってるらしいんだわ。お前なんか知らね?」
川 ゚ -゚)「フン、下衆な人間め……趣味で動物殺しとは……どこまで烏滸がましいのだ……あ、」
('A`)「お、なんか知ってんの?」
川;゚ -゚)「……ドクオ、私それ食べてしまったかもしれん……」
(;'A`)「はっ!?馬鹿お前早く吐き出せ!」
川 ; -;)「うぇえ……死んじゃうぅう……お腹いたいぃ……」
(;'A`)「食べたのはいつだ!どこで食べた!」
川 ; -;)「い、一ヶ月くらい前……残飯の中のウインナー食べたぁ……」
(;'A`)「一ヶ月……前なら大丈夫じゃねーか!ざけんな!」
川;゚ -゚)「……そういえばそうだ……お腹も痛くない……」
('A`)「よしもう俺は突っ込まない。次行くぞ」
,
- 60 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:19:54 ID:rVwiaLgg0
───
∧_∧
( ´_ゝ`)「ふむ、毒入りの餌ですかぁ……」ヒョコ
∧_∧
(´<_` )「そういえば兄者、この前近所の狸が変な物を見つけた後行方不明になった話を聞かなかったか?」ヒョコ
( ´_ゝ`)「ああ、そういえば聞いたなぁ」
('A`)「それってウインナーだった?」
( ´_ゝ`)「いや……何かの果物だったと聞きました。だよな弟者?」
(´<_` )「そうですね、俺らが知ってるのはこれぐらいですが……」
('A`)「……いいや、参考になった。サンキュー」
,
- 61 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:20:33 ID:rVwiaLgg0
───
('A`)(んー犯人は狸も殺してんのかぁ。単なる犬猫嫌いじゃなさそうだ。
多分死体も持ち帰ってるみたいだし……何のためだろうな)
('A`)「あ」
(-@∀@)"「……」ペコッ
('A`)"「ども」ペコッ
('A`)(……二階の眼鏡か……。貞子の話聞いてから気持ちわりぃな……)
,
- 62 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:21:16 ID:rVwiaLgg0
──夜
('A`)「あー疲れたわぁ」
川д川『お疲れ様です……酷い人がいるものですね……』
('A`)「つーか俺の近所にそんなことしてる奴がいる事実が最悪だわ。早く警察突き出したい」
川д川『……ドクオさんは色んな動物を助けてますものね』
('A`)「あー……まあ成り行きよ成り行き」
川*д川『それでも立派です。二階の眼鏡と大違いですよ』
('A`)「ああ、さっきすれ違った……」
('A`)「あ」
川д川 ?
,
- 63 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:22:38 ID:rVwiaLgg0
('A`)(そういえば……ああ、そうか……なるほど……)
川д川『どうかしました?』
('A`)「ああ、ちょっと、な。」
('A`)(俺の考えが正しけりゃ……あの眼鏡が犯人かもしれん……)
('A`)(ただこういう奴は警察に突き出しても懲りないだろうから……うん、よし)
('A`)(アイツが懲らしめられて、尚且つ俺が格好良くなる方法でいってやる)
川д川『ドクオさん?』
('A`)「よし貞子!わかったぞ!」
川д川 ?
('A`)「俺が格好良くなる方法」
川д川
川д川『寝ます』
('A`)「冗談です、ちょっと聞いてくれ」
,
- 64 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:23:42 ID:rVwiaLgg0
川;д川『……それを、やるんですか?』
('A`)「やる。まあ行けるだろ。なんとかなるなる」
川д川『……なら、私も手伝います。あれが出て行ってくれるなら嬉しいですし』
('A`)「おう、正直この作戦には貞子の力も必要だからな……。助かる。
俺の雄姿も、ちゃーんと目に焼き付けとくんだぜ」
川д川『それは遠慮しておきます。おやすみなさい』
('A`)
六回目:終わり
,
- 66 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:26:13 ID:rVwiaLgg0
一匹目
∧_∧
( ´ω`)「ツン……この暑さで元気なさそうだお……心配だお……」
( ´ω`)「もっと栄養あるもの食べさせてあげたいお……お!」
( *^ω^)「魚が泳いでるお……!」
(;^ω^)「……水怖いお……」
( `ω´)「……でも!ツンの為!子供たちの為に!」
( `ω´)「僕は行くお!とりゃぁ!」バチャーン
(;゚ω゚)「おお!?」ズルッ
(;゚ω゚)「あしがっ!おっおぼれっ!おおお!?」バチャバチャ
(; ω )(僕……死ぬのかお……ツン……ツン……)バチャバチャ
( ;ω;)(ごめんお……)
,
- 67 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:26:57 ID:rVwiaLgg0
ザパァッ
( ゚ω゚)「!?」ベチャッ
『───こだぁ……おら、生きてっか?』
(;゚ω゚)「……ぼく、ぼく、あなたが、たすけて……?」
『……はよ帰れ……』
(;゚ω゚)「……」ダッシュ
(;^ω^)「……あの人間が……助けてくれたのかお?」
( ;ω;) ブワッ
( ;ω;)「お、おお……あの人間……いや、あのお方は、救世主、だお……」
( ;ω;)「……恩返ししなきゃ……だお」
,
- 68 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:27:38 ID:rVwiaLgg0
二羽目
川 ゚∋゚)「……何故だ……」
川 ゚ -゚)「ご飯が……割れない……」
川 ゚ -゚) グキュルルル……
川 ゚ -゚)「……他に餌を見つけても何故か横取りされてしまう……
もう何日もまともに食ってないだろうか……」
川 ゚ -゚)「む、なんだあの男」
『んぁ、なんか蹴った……』
川#゚ -゚)「!!!貴様!私の餌だぞ!もう誰にも横取りはさせん!」
『───いうもんなぁ。これお前のか』
川#゚ -゚)「そうだ!返せ!」
『──ここ車通れねぇんだよなぁ。お前馬鹿なんだな。』
川# - )「こいつ!!私を愚弄したな!!取り消せ!かえせ!」
,
- 69 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:28:08 ID:rVwiaLgg0
『──────えいやっ』グシャッ
川 ゚ -゚)「……え?」
『じゃあな、次からはちゃんと車道に置けよ』
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) バササッ
川 ゚ -゚)「……美味しい」モグモグ
川 ゚ -゚)「……人間のクセに……生意気だ……」
川#゚ -゚)「……あ!そういやアイツ私を馬鹿にしたぞ!文句言いに行ってやる!」
,
- 70 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:29:10 ID:rVwiaLgg0
三、四匹目
∧_∧
( ´_ゝ`)「あ!蝶々だぞ弟者。綺麗だなぁ。俺もああやって華麗に舞いたいなぁ」
∧_∧
(´<_` )「兄者、蝶々に見とれる気持ちは分かるがな。ちゃんと足元を見ないと……」
(;´_ゝ`)「うわっなんだ!?」
(´<_`;)「兄者!どうした!……これは……」
(;´_ゝ`)「なんか、ベトベトしたのが足に……引っ張ったら取れるかな……いだっ!」
(´<_`;)「……これ、もしかして人間が仕掛ける罠って奴じゃないか?
虫とか、動物を獲るやつ」
(;´_ゝ`)「え、罠……って、じゃあ俺、見つかったら……?」
( <_ ;)「こ、ろされ……る、かも」
(; _ゝ )「……ど、うしよ……」
『……にひき……ふひひ……』ガササ
(;´_ゝ`)「ひっ……人間の声だ……」
(´<_`;)「兄者!逃げよう!」
(; _ゝ )「うっ……罠が邪魔で、走れない……」
( <_ ;)「ばか!!早くしないと……」
,
- 71 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:30:08 ID:rVwiaLgg0
『───ゴキホイが……おら、取ってやるから来いや───』
(; _ゝ )「ぁ……」ヒョイ
( <_ ;)「兄者!」
( ;_ゝ;)「やっやだぁ!はなせ!死にたくない!やだよぉ!」
(;<_; )「う、あ……に、人間様!お願いします!せめて兄者の代わりに俺を……!」
( ;_ゝ;)「うぎゃあああなんかネチョネチョするううううころされるうううううう」
(;<_; )「あにじゃああああああ」
『───洗い流しときゃいいだろ。じゃあな』
( ;_ゝ;)「……え」
(;<_; )「……えっ?」
(´<_`;)「え、あ、兄者……大丈夫か……?」
(;´_ゝ`)「うん……あ……罠、取ってくれたのか……」
(´<_` )「……助けてくれたのか」
( ´_ゝ`)「……命の恩人だ」
(´<_` )「……母者の教え、分かってるな?」
( ´_ゝ`)「勿論、相手が誰であろうと、受けた恩は一生かけてでも返せ」
(´<_` )「……よし、早速準備するぞ!」
( ´_ゝ`)「おう!」
,
- 72 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:31:48 ID:rVwiaLgg0
五人目
川#д川(もうマジ耐えらんない!何この眼鏡!)
川#д川(住まわしてもらってるから我慢してたけど、もう限界すぎる!)
川#д川(外から動物の死骸持って帰っては解体してるし……ほんと気持ち悪い!)
川д川(内臓ホルマリン漬けにしたり試験管に血液瓶詰めするし頭蓋骨飾ってるし)
川#д川(つーか部屋が汚い!臭いし!)
川д川(テレビもほとんど見れないし……もう引っ越そっかな……)
川#д川(いや!その前に嫌がらせしてやる!驚かしてこの部屋から追い出してやる!)
川д川(……そういや、動物の死体なんてどこから持ってきてるんだろ。
そんなに転がってるものかな……?)
川д川
川д川(まあいいわ、全力で呪まーす)
──一ヶ月後
川д;川(何こいつ……黒魔術マニアのくせに零感とか……もうメンタル死にそう……)グスグス
川д;川(……諦めて引っ越そ……確か一階に冴えない男がいたはず……)グスン
川д川(どうせ大した霊感無いだろうし……明日から住み着こ……うん。
グッバイ眼鏡)
,
- 73 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:33:02 ID:rVwiaLgg0
六匹目
∧_∧
(;`・ω・´)「……また、行方不明者が出たようだな、弟よ」
∧_∧
(´・ω・`)「んー?まあそうみたいだねェ。よくあることデショ」
(;`・ω・´)「よくあるじゃ駄目なのだ!……ここ最近は殊更に多いだろう……
拙者は、嫌な予感がするのだが……」
(´-ω・`)「まっ、十中八九人間様の仕業だネ。これを見てご覧」
(`・ω・´)「これは……?餌か?」
(´・ω・`)「今朝見つけた。青い痣があるデショ?食べたら死ぬ餌だヨ。
人間が仕込んだモンだネ。おお怖い」
(;`・ω・´)「……なら、これを持って、けいさつとやらに行けば良いのではないか?」
(´・ω・`)「行っても門前払いだと思うけどねェ」
(;`・ω・´)「ならどうすれば!」
,
- 74 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/22(火) 14:34:11 ID:rVwiaLgg0
(´・ω・`)「……昼間変な野良猫達がここら辺歩き回ってたデショ」
(`・ω・´)「ああ……奇跡を起こすという救世主の話をしていたな」
(´・ω・`)「その救世主とやらに頼んでみればイイんじゃない?助けてくれるかもヨ?」
(`・ω・´)「……なるほど。やはりお前は頭が良い……
しかしその軽薄な話し方はどうにかならぬのか」
(´-ω・`)「僕からすりゃァ、兄さんの方が珍妙だケドネ」
(;`・ω・´)「むむ……」
(`・ω・´)(しかし、奇跡を起こす救世主……。あとで野良猫に詳細を聞きに行くか……)
おわり
,
- 84 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 14:55:59 ID:8S6TEmeY0
七回目:似非侍と毒物とアイツ(後)
──翌日夜
( )(ここと……ここにでも置こうか……)
( )(あとは……もう一度山に……)
「ねえ、おじちゃぁん」
(; )そ ビクッ
,
- 85 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 14:56:52 ID:8S6TEmeY0
ミセ*; -;)リ「おじちゃん、たすけてぇ」
(;、;トソン「ねこちゃんがたおれてるのぉ……。おびょーきかも……」
(; )(なんだガキか……こんな時間に出歩くなんて親は何してんだよ……)
( )(……まあ、新しい死体が手に入るならいいか……最近奴ら警戒してやがるからな……)
( )「どれ、おじさんが見てやろうか。どこにいるんだい?」
(;、;トソン「あっちのしげみのとこぉ……」
ミセ*; -;)リ「はやくはやくぅ……ねこちゃんしんじゃうよぉ」グイグイ
( )「はいはいわかったよ」
,
- 86 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 14:57:44 ID:8S6TEmeY0
( )(ああやっぱり昨日仕込んだとこか……こりゃ死んでるな……)
( )「どれどれ……ああ、ホントだ。動かないねぇ」
( )(……デブ猫かよ……処理がだるいんだよな……)
ミセ*; -;)リ「ねこちゃんしんじゃったぁ?」
( )「うーん、もうちょっと間近で見ないと───」
「そこのお兄さん?ちょっといいかなぁ?」
(; )「!」
,
- 87 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 14:58:42 ID:8S6TEmeY0
( A )「こぉんな時間に小さな女の子二人も連れて、何してんのかなぁ?
もう真夜中だけど?」
(; )「ね、猫が倒れてるっていうから……見に来ただけですよ」
( A )「ふーん、猫ねぇ。どれどれ……猫なんてどこにいるんだ?何も無いんだけど」
(; )「えっはっ?」
(; )「あれ……いない……?」
( A )「嘘はまずいですよねぇ?とりあえず警察呼びましょうか?
疚しいことないならいいですよねぇ?」
(; )「ごっ誤解だ!そ、そうだ、この女の子達なら……!
ね?猫ちゃんいたよねぇ?」
ミセ*; -;)リ「……このおじちゃんが……声掛けてきて……」
(;、;トソン「おじちゃんと良い事しようって……それで……うぇええぇえん」
(; )「……は?」
,
- 88 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 14:59:39 ID:8S6TEmeY0
( A )「うんうん、怖かったね。すぐに警察呼ぶからね」
(; )「ち、ちがう!俺は騙されて……」
(# A )「こいつ……この期に及んで言い訳する気か?このロリコンめ…とりあえず警察呼ぶまで大人しく───」
(; )「~~~~!!クソがっ!!」
(# A )「あっ逃げたぞ!誰か!捕まえろ!」
(; )(へっ……こっちは顔隠してんだ……逃げ切っちまえば……)ドンッ
(; )「!?」
,
- 89 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:00:20 ID:8S6TEmeY0
( ω )「お、なんですかお、お宅」
(; )(な!?こいつ今どっから現れた……!?)
(; )「くっ……どけ!邪魔だっ」
(# A )「おい!そいつ捕まえてくれ!変質者だ!」
( ω )「おっ!そうなんですかお!わかりましたお!」グググッ
(; )「ぐあぁっ……」
(; )(なんだこのデブ……力強すぎだろ……)
,
- 90 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:01:48 ID:8S6TEmeY0
( A )「……もう観念するんだな。この騒ぎの目撃者は沢山いるからな」
(; )「は?何言って……」
ξ ⊿ )ξ「お嬢ちゃん達大丈夫?怪我してない?」
ミセ*; -;)リ「うん……」
(;、;トソン「大丈夫……」
川 - )「小さな子供を狙うなんて、なんと下劣な……」
(` ω ´)「もう警察は呼んだからね!安心してねお嬢ちゃん達」
(; )「な、なんでこんな……!ちゃんと人がいないか確認したのに……!
いつの間に湧いてきやがった……!」
( A )「……いつの間に……?アイツらも、俺も、ずっとお前の側でお前のこと見てただろ……?
気付いてなかったのか?」
(; )「……?」
,
- 91 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:03:01 ID:8S6TEmeY0
( A )「本棚の臓器のホルマリン漬け、壁にかけた毛皮、机の上の頭蓋骨、試験管の中の血液……
ずっとずっと、みーんな、そこからお前のことを見てたよ」
(; )「は……、なんで、それ、知って……見てた……?」
( A )「言ったろ?俺達、ずーーーーっと一緒に居たじゃないか……
お前が連れてきてくれた、あの日から……」
(; )「……ま、さか……まさかまさかそんな!!ありえない!!」
(; )「ただの、どうぶつごときが、そんな」
( A )「ありえない?そう思うか?なら、その面を外してみろよ……なあ?」
,
- 92 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:03:42 ID:8S6TEmeY0
(; )
(;∩∩) カパッ
(;-@∀@)「……あ」
(;- ∀ )「あ、あ、あああああ」
( 。ω;;... §メ∀゚)ξ( 〃_ゞ゚)
(メ<_゛;; 川 p。) (`゚ω@,)
(;- д )「ひっ……ば、ばけも……」
「なあ」
(;- д )「……ッ!!」
「俺達、友達なんだろ……?お前の側にいるから……ずっと、ずーっと」
,
- 93 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:04:43 ID:8S6TEmeY0
(メ"∀。)「なぁ、あさぴーくん?」
(- д )
(- д )「す、」
「すみませんでしたああああああああああああああああああああ」
,
- 94 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:05:20 ID:8S6TEmeY0
(メ"∀。)「……」
(∩∩)ゴシゴシ
( A )
( A )「クッ……クク……」
(*'∀`)「あっはっはっはっは!!!あー!面白かったー!見たかよあの顔!いひひひひひ!」
川;д川『ドクオさんもわりと悪趣味ぃ……』
(*'A`)「あー!うっせうっせ!皆お疲れー!」
,
- 95 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:06:11 ID:8S6TEmeY0
(;^ω^)「ふぃー疲れたお……。久々にめっちゃ走ったお……!」
ξ;゚⊿゚)ξ「まさかぐちゃぐちゃの死体に化けるなんて……上手く出来てたかしら」
川 ゚ -゚)「ふん、私が協力するんだ。上手くいかないわけがないだろう」
( *´_ゝ`)「楽しかったな!弟者!俺らの演技上手くなかったか?」
(´<_`* )「うむ、お互い腕があがったな……お互い目指すは主役だな……!」
(;`-ω-´)「はぁあ……口調を変えるのも化けるのも緊張したでござる……」
(*'A`)「うんうん、皆協力ありがとな!結果は後日伝えるから、今日はここでかいさーん!」
「「おつかれっしたー!」」
七回目:終わり
,
- 96 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:07:17 ID:8S6TEmeY0
八回目:タイムリミット30日
('A`)「前回は最高に楽しかった。俺が」
('A`)「つーか俺って金もあるし頭もいい方なのになんでモテねぇの?」
川д川『顔ですかね』
('A`)「辛辣ゥ!……でもこの前の俺はかっこよかったろ?
ゾンビメイクめっちゃ頑張ったんだからな」
川д川『顔がね……』
('A`)「顔から離れろや死にたくなる」
川д川『死んだら一緒にしゃべくり見ましょうね!』
('A`)「ぜってーやだ……」
,
- 97 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:08:17 ID:8S6TEmeY0
('A`)「まあ、あの眼鏡はあの直後自首したらしいじゃん?もし娑婆に出たとしてももうやらんだろ」
川д川『あの野良犬さんも喜んでましたね』
('A`)「ああ、感謝の印に毛皮贈ろうとしてきたな。止めたけど。なんであいつら皆毛並みに謎の自信があるんだよ」
川д川『さぁ……』
('A`)「まあ貞子もいなきゃこう上手くはいかなかったな。あの眼鏡の名前も部屋の中も、知ってるのお前だけだもんな」
川*д川『いやぁそれほどでも……』テレテレ
,
- 98 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:08:43 ID:8S6TEmeY0
('A`)「……このアパートも俺一人かぁ。あのじーさんマジで大丈夫かなぁ」
川д川『潰れたとしても、私はどこかの墓地あたりに避難できますけどね』
('A`)「幽霊羨ましいなぁ」
川д川『なりますか?手伝いますよ』
('A`)「ナチュラルに俺を殺そうとするな」
,
- 99 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:09:37 ID:8S6TEmeY0
<コンコン
('A`)「あ?ベランダか。誰だ」ガラッ
川 ゚ -゚)「私だ」
('A`)「なんだクーか。薄々予想できてるけどなんか用?」
川 ゚ -゚)「車がな……何故か通らないんだ……ご飯食べられない……」
('A`)「ばーーーっかじゃねぇの」
川#゚ -゚)「馬鹿って言うな!」
('A`)「お前これで何回目だよ。10回を越したあたりから数えんのめんどくせぇんだよ」
川#゚ -゚)「今回は石がいっぱい転がってるところに置いて、割れやすくしたんだぞ!」
('A`)「多分そこも殆ど車通らねぇよ。いい加減車道に置けよ」
川 ゚ -゚)「車速くてこわい……」
('A`)「チキンかよ」
,
- 100 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:10:10 ID:8S6TEmeY0
('A`)「まあともかく割ればいいんだろ?……おら、持ってけ」
川*゚ -゚)「……フン、私が訪ねてきたことを有難く思うんだな」バササッ
('A`)「とことん偉そうな奴だな」
ピンポーン
('A`)「なんだ今日は忙しい日だな。あいあい」ガチャ
( *^ω^)「ドクオ様!ご無沙汰しておりますお!」
ξ*゚⊿゚)ξ「あの時のドクオ様の雄姿、しかとこの目に焼き付いておりますわ!」
('A`)「お、おう……。で?どうした」
,
- 101 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:11:25 ID:8S6TEmeY0
( *^ω^)「実はこの度、僕達の子供が産まれたのですお!」
ξ*゚⊿゚)ξ「今日はご挨拶に伺わせようと……。さぁこちらにおいで」
('A`)「おーおめでとう。どれ、どんな子だ?」
( ФωФ)「母上、このお方がドクオ様であるか?……確かに徳を感じさせるお方である……」
ζ(゚ー゚*ζ「わー!どくおさまー?すごーい!」
('A`)
('A`)「知能の差」
,
- 102 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:12:01 ID:8S6TEmeY0
('A`)「それで名前は?なんて言うんだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「……その事で今日は参りましたの……」
('A`)「は?」
( *^ω^)「ドクオ様さえよければ、この子達の名付け親になっていただきたいのですお!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ドクオ様から授かった名前ならきっと素晴らしい猫になるだろうと、夫が申しましたの……。
どうかお願いしますわ」
('A`)
('A`)(めんどくせぇ~~~)
,
- 103 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:12:55 ID:8S6TEmeY0
('A`)「……じゃあ、そっちの子が、ロマネスク」
( ФωФ)「おお……」
('A`)(さっきテレビでロマネスク建築がどうたら言ってたから)
('A`)「で、こっちが……デレ」
ζ(゚ー゚*ζ「でれー?」
('A`)(母親がツンなら娘はデレだろ)
('A`)「……で、どうだろうか?」
( ^ω^)「……な」
,
- 104 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:13:43 ID:8S6TEmeY0
( *;ω;)「なんと素晴らしい名前……!おお……
きっとこの子達も貴方様のような立派な猫になるでしょうお……」
ξ*;⊿;)ξ「ああ、なんてこと……あなた達は聖者から名を賜ったのよ……
光栄なことなのだからドクオ様に感謝なさい……」
( *ФωФ)「おお……!有り難き幸せにございますドクオ様……。
我輩、この名に恥じぬように頑張ります故……お見守りください……」
ζ(゚ヮ゚*ζ「わーい!ありがたきしあわせー!」
('A`)
('A`)「新興宗教にハマった一家かよ……」
,
- 105 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:14:28 ID:8S6TEmeY0
( ´_ゝ`)「おや、先客のようだぞ弟者」コソコソ
(´<_` )「うむ、これでは練習の成果を見せられないな兄者」コソコソ
( ´_ゝ`)「馬鹿め、あえてあの空気に入り込むのが俺らだろ?」
(´<_` )「なるほど、盲点だ。流石だな兄者」
('A`)「聞こえてんぞそこの双子」
( ´_ゝ`)「なんと、機密情報漏洩とは」
,
- 106 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:15:09 ID:8S6TEmeY0
( ^ω^)「おや、君達はこの前の子狐達……」
('A`)「そんな細い柱の影に居たら嫌でも目に入るんだが」
(´<_` )「むむ……こうなっては仕方がない。兄者!やるぞ!」
('A`)「何か知らんけどやめて」
( ´_ゝ`)「……バァアン!」
(;^ω^)そ
ξ;゚⊿゚)ξそ
,
- 107 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:15:56 ID:8S6TEmeY0
( <_ )「うっ……ぐぁあ……」バタッ
( ´_ゝ`)「……ハッ……この栗……もしかして、ごん……お前が」
(´<_` )「……そう、俺はあの時~♪」ガバッ
( ´_ゝ`)「ルルル~♪」
('A`)「人んちの前で無駄に上手いミュージカルすんのやめてくれ」
( ´_ゝ`)「という訳てどうも、劇団流石所属の兄者です」
(´<_` )「弟者です」
('A`)「いや劇団流石は知らんけど……。お前らこっちはまだ客がいるんだぞ」
('A`)「こいつらもドン引きして……」
ξ*゚⊿゚)ξ「まあ!劇団流石所属の子役ともお知り合いでしたの!?」
( *^ω^)「さすがはドクオ様……格が違いますお……」
( *ФωФ)ブラボー!
ζ(゚ー゚*ζ スゴーイ
('A`)
('A`)「うせやろ……」
,
- 108 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:16:50 ID:8S6TEmeY0
( ´_ゝ`)「フフン、劇団流石といえば、ここらの動物で知らぬ者はいませんよ」
(´<_` )「俺達はまだ見習いですがね。脇役くらいはこなせますよ!」
('A`)「そういやこの前の幼女の演技もめっちゃ上手かったけど……お前ら最初の棒演技はなんだったんだよ」
( ´_ゝ`)「あれは配役が悪かった……」
(´<_` )「配役と相性が悪いと絶望的な演技力になるんですよ俺ら」
('A`)「えぇ……双子なのにいざって時に代役できないじゃん……」
('A`)「つーか何の用だよ。しょーもない理由じゃないだろうな」
(´<_` )「こないだのリベンジをしようと……」
('A`)「しょーもなかった」
,
- 109 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:18:15 ID:8S6TEmeY0
<おおい、ドクオ君、ドクオ君やあい
('A`)「そっその声は……!大家のじーさん!」
/ ,' 3 「やあやあ。随分大勢のお客さんじゃのう。珍しい。こんにちは」
( ^ω^)「これはこれは大家様でございますか……!初めまして!
私共はドクオ教の信徒でございますお!」
ξ*゚⊿゚)ξ「救世主ドクオ様の下には、もう既に救いを求める信徒の方が沢山いらっしゃるのですよ……!」
('A`)「いつの間にか増えてんのかよ……」
( ´_ゝ`)「何それ俺達も入りたい!楽しそう!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ええ、大歓迎よ!ドクオ様は来るものを拒まないもの……」
,
- 110 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:19:05 ID:8S6TEmeY0
/ ,' 3
('A`)「じーさん、お願いだからそんな胡散臭いものを見る目で俺を見ないで」
/ ,' 3 「ドクオ君……ワシは若者の商売に口出しする気はないが……
子供のいる夫婦や年端もいかぬ少年を騙すのはどうかと……」
(;'A`)「濡れ衣だ!俺何もしてないから!」
( ;ω;)「ドクオ様……ご謙遜をなさらないでくださいまし……」
ξ;⊿;)ξ「ドクオ様は迷える小羊である私達を救ってくださった聖者なのですから……」
/ ,' 3
(;'A`)「やめて!これ以上誤解を与えないで!」
,
- 111 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:19:58 ID:8S6TEmeY0
('A`)「つーかじーさんわざわざ何の用だよ。家賃なら払ったろ」
/ ,' 3 「ああ、うむ……ドクオ君は家賃も滞納しないし部屋も汚さない優良客じゃったよ……誠に残念じゃ……」
('A`)「?」
/ ,' 3 「このアパート……もうドクオ君しかいないし流石に経営辛いから潰すことにしたんじゃ……
だから30日以内にここを出て行って欲しいんじゃよ……」
('A`)
,
- 112 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:20:26 ID:8S6TEmeY0
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
( ФωФ)
ζ(゚ー゚*ζ
( ´_ゝ`)
(´<_` )
('A`)
('A`)「えっ」
八回目:終わり
,
- 113 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:25:03 ID:8S6TEmeY0
九回目:ひとり
('A`)「いやー参ったね。まさか本当に潰れるとは」
川д川『残念です……』
('A`)「あーどうすっかな。あと一ヶ月で新居探すとか無理ゲーだろ。
このままホームレス生活かな!まだ暑いけど!」
川д川『失礼ですが、ご実家とかないんですか……?』
('A`)「ああ、俺んち母子家庭だったんだよ。でも四年前に事故で母親亡くなっちゃってさ」
('A`)「そのまま叔母さんち住まわせてもらってたんだけど、居づらくて出てきちゃった」
,
- 114 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:26:16 ID:8S6TEmeY0
川;д川『……その、虐められたとか……?』
('A`)「いや、叔母さんも叔父さんも従兄弟もめっちゃ歓迎してくれた。
多額の賠償金にも手付けずに取っといてくれてたな」
('A`)「まあでも従兄弟まだ学生だったし、なんか居座るのも悪いと思ったから。
成人した後すぐに賠償金の中からそれまでの生活費とか渡して出てきちゃった」
川д川
川д;川 ブワッ
川д;川『ドクオさんがそんな悲しい過去背負ってたなんて……』グスグス
('A`)「おいおい泣くなよー」
川д;川『いつまでも働かないから勘当されたのかな、なんて思っててすみませんでした……』
('A`)「てめぇこの野郎」
,
- 115 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:26:57 ID:8S6TEmeY0
川д川『……この際一回帰ってみてはどうでしょう?』
('A`)「……んー、まあ、一応聞いてみるわ」
川д川『ええ、叔母さん、とても喜ぶと思いますよ!心配もしてらっしゃるでしょうし……』
('A`)「そうかなぁ……」
川д川『そうですよ!……ところでドクオさん、こんな忙しい時に悪いんですけど』
('A`)「何?」
川д川『私も引越し先を見て回りたいので、今日の午後から二、三日ほど家を空けます』
('A`)「ああ、かまわんよ」
川д川『すみません。その分ご飯作り置きしておきましたから。
ちゃんと温めて食べてくださいね?』
('A`)「わーい」
,
- 116 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:27:56 ID:8S6TEmeY0
──昼過ぎ
川д川『それじゃあいってきますね』
('A`)「あいよー」
<バタン
('A`)
('A`)「暇になった」
('A`)
('A`)「……セックス!!」
('A`)
,
- 117 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:28:26 ID:8S6TEmeY0
('A`)「……へっへっへっ……大声出しても無駄だぜ……ここは誰もいないからな……」
('A`)「い、いやぁ!だれかぁ!(裏声)」
('A`)「へへ……上の口では嫌がってても下の口は正直なようだな……」
('A`)「やだ……わたし……無理やりなのに感じちゃう!悔しい!(裏声)」
('A`)
('A`)「昼寝しよ」
,
- 118 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:29:58 ID:8S6TEmeY0
───
(;-A-)「……んぐぐ……」
(;'A-)「暑い……クーラー消えてる……?リモコン……」ポチッ
(;'A`)「……あ?……うそだろ……つかねぇ……」
(;'A`)「……こ、われた……?」
(; A )「まど……あけなきゃ……うごけない……みず……」
(; A )「……うぅ…………」
(; A )(俺、結局ここで死ぬのか……せっかく、あん時助かったってのに……)
(; A )(やっかいごとばっかりおきて……クソみてぇな人生だな……)
(; A )(……でも、あんなに、わらったのって、いついらい、だっけなぁ……)
(; A ) ガクッ
( A )
,
- 119 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:30:20 ID:8S6TEmeY0
,
- 120 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:31:30 ID:8S6TEmeY0
('A`) パチッ
('A`)「……知らない天井だ……」
('A`)「天国か……?」ガバッ
( ‘∀‘)「あら、先生!鬱田さん目を覚まされましたー」
(’e’)「ああ、ほんとだ。おはようございます……って言ってももう夜ですが。ここは奏作病院ですよ。
記憶障害とかないですか?自分の名前分かりますか?」
('A`)「ああ……大丈夫です。覚えてます、鬱田ドクオです」
,
- 123 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:32:55 ID:8S6TEmeY0
(’e’)「どこか痛んだりする場所はありませんか?」
('A`)「特には……頭痛がするくらいで」
(’e’)「そうですか、軽度の熱中症ですね。大したことにならなくてよかった。
まだ暑いので、これからは水分はこまめにとってくださいね」
('A`)「さーせん」
(’e’)「少し休めば大丈夫でしょう。今日は遅いから病院で過ごしてください」
('A`)「はい」
(’e’)「では僕はこれで。何かあったら看護師にお願いしますね」
('A`)「どうも」
,
- 124 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:34:17 ID:8S6TEmeY0
('A`)「……母ちゃん、俺、わりとしぶといよなー。まーた生き延びちまったぜ」
('A`)「はー……だるいし寝る」ドサッ
('A`)(……てか誰が通報したんだ……?あのアパート俺以外いないし……。
大家のじーさんか?)
('A`)(……まあ、あとで聞いてみればいいわな)
,
- 125 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:35:10 ID:8S6TEmeY0
──翌日
('A`)(すぐに退院できてよかったぜ)
('A`)(じーさんの家行くか)
('A`)「おーいじーさん、いるかー?」ドンドン
/; ,' 3 「おお、ドクオ君か。無事でよかった。もう大丈夫なのかね?」ガララッ
('A`)「いやぁ大したことなかったらしいわ。通報してくれたのはじーさんか?」
/ ,' 3 「うむ、まあそうなんじゃが……発見したのはワシじゃないんじゃ」
('A`)「え?じゃあ誰が」
,
- 126 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:36:18 ID:8S6TEmeY0
/ ,' 3 「何やら変な口調の男がな、恩人が倒れてるから助けてくれって」
('A`)「変な口調?」
/ ,' 3 「うむ、拙いが侍みたいな口調じゃった。いつの間にか居なくなっておったが……恩人とはどういうことなんじゃ?」
('A`)「……ははーん、なるほどねぇ……」
('A`)「多分そいつ知り合いだわ、ありがとなじーさん」
/ ,' 3 「ああ、それとクーラーが壊れてたみたいですまんかったな。
こっちで色々手配したから、出ていくまで隣の部屋使っていいぞい。これ鍵」
('A`)「気にすんな、古いからしゃーなし。借りてくわ。じゃあの」
/ ,' 3 「水分補給はしっかりするんじゃぞー!」
('A`)「はいはい」
,
- 127 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:37:17 ID:8S6TEmeY0
('A`)「ただいまー」
川;д川『ドクオさん!』バタバタ
('A`)「おう貞子、お前帰らないんじゃなかったのか」
川;д川『ドクオさんが救急車で運ばれたって噂を聞いて……急いで帰ってきたんです』
('A`)「なんか悪いな。てかどこで噂聞いたんだよ」
川д川『山の精霊に……。ドクオさんこの地域の人外の間で有名人になってますよ』
('A`)「えぇ……困る……」
川д川『なんでもとある野良猫の夫婦の布教が大きいとか』
('A`)「あいつら……」
,
- 128 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:38:50 ID:8S6TEmeY0
('A`)「ああ、そういや俺引越しするし、あいつらにも挨拶しに行かなきゃな……」
川д川『……残念です。ドクオさんは良い同居人でしたから』
('A`)「まあ時々遊びに来るよ。それより飯食いたいわ。
点滴ばっかりでロクに食えてねぇ」
川д川『作り置きのものでいいならすぐにでも』
('A`)「頼むわ」
('A`)(……まあ、今回は巡り巡ってあいつらの布教に助けられたようなもんだな)
('A`)(……餞別に餌でも買っといてやるか……)
九回目:終わり
,
- 129 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:40:14 ID:8S6TEmeY0
最終回:みんなと
('A`)「とうとう残すところ二週間を切ってしまったわけだが」
川д川『私はなんとか避難先決まりましたけど……ドクオさんは大丈夫ですか?』
('A`)「俺も叔母さんに電話したよ。部屋空いてるからいつでも来いってさ」
川д川『良い人じゃないですか』
('A`)「……まぁな」
,
- 130 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:40:50 ID:8S6TEmeY0
('A`)「それよりもうそろそろ挨拶回りしに行った方がいいかな」
川д川『した方がいいですよ!皆会いたがってると思います』
('A`)「……んー。どれ、行ってくるかな」
川д川『行ってらっしゃいませ』
───
('A`)「おーい、ブーンかツンはいないかー?」
('A`)「ロマネスクー?デレー?」
('A`)「いつもはこの辺に猫一匹くらいはいるんだけどな」
('A`)「……猫も色々忙しいんかな」
,
- 131 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:41:28 ID:8S6TEmeY0
───
('A`)「おーいクー!餌だぞー!お前の好物の魚肉ソーセージだぞー!」
('A`)「……おかしいな、こう言うといつも飛んでくるんだけどな」
ノパ⊿゚)バササッ
('A`)
ノパ⊿゚)「あーーーーーー!!!」
(;'A`)そ
ノパ⊿゚)「お前ーー!!クー姉がよく話してるどくおだなーーーーー!?」
('A`)「そうだけど……え、どちら様?」
,
- 132 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:42:01 ID:8S6TEmeY0
ノパ⊿゚)「私はヒートだあああああああ!!!」
(;'A`)「ちょ、うっさ!もう少しボリューム下げられませんかね」
ノパ⊿゚)「…………」
('A`)「極端だぁ……。まあいいや、クーの知り合い?あいつどこいんのか知らん?」
ノパ⊿゚)「最近忙しそうにしてるぞーーー!!!どこいるかは知らん!!!」
('A`)「そっかサンキュー。これやるよ」
ノハ*゚⊿゚)「わあああああああああああい!!!!」バササッ
('A`)「うっせぇ」
('A`)「……まあいっか、また家に来るだろ」
('A`)「次は山の方か……」
,
- 133 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:43:06 ID:8S6TEmeY0
───
('A`)「やーい双子の子狐やーい!」
('A`)「お前らの演技見てやっから来いよー」
ガサッ
('A`)「お、来たか?」
∧_∧
l从・∀・ノ!リ人 ヒョコ
('A`)
('A`)「念願の狐耳幼女だ……」
,
- 134 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:44:03 ID:8S6TEmeY0
l从・∀・ノ!リ人「……お主なんなのじゃー?おっきい兄者とちっちゃい兄者のお友達なのじゃー?」
('A`)「しかも口調が同人にありがちなやつだ……」
l从・∀・ノ!リ人「どーじん?」
('A`)「なんでもない。お前兄者と弟者の知り合いか?
あいつらどこ居るか知らない?」
l从・∀・ノ!リ人「妹者は妹なのじゃ!おっきい兄者もちっちゃい兄者もお手伝いで忙しそーなのじゃ!
邪魔しちゃいけないって姉者に言われたのじゃ」
('A`)「ふーむ、皆忙しいのか……。近々なんかあるのか?」
l从・∀・ノ!リ人「知らないのじゃ……。でもお友達がここに来たことは伝えとくのじゃ!」
('A`)「ああ、助かるわ。じゃあな」
,
- 135 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:44:55 ID:8S6TEmeY0
───
('A`)「野良犬殿ー、野良犬のシャキン殿ー」
('A`)「この前のお礼がしたいでござるー。ジャーキー買ってきたでござるよー」
('A`)「……だぁれも来ねぇ……」
───
('A`)「ただいま」
川д川『お帰りなさい。どうでした?』
('A`)「誰とも出会わんかった……皆忙しいんだと」
川;д川『ええっ?残念でしたね……』
('A`)「まあ動物だしな、そんな期待しとらんよ。また今度行くわ」
川д川『そうですか……』
,
- 136 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:46:20 ID:8S6TEmeY0
ピンポーン
('A`)「おや来客。あいつらかな?はいはーい」ガチャ
/ ,' 3 「やあドクオ君」
('A`)「なんだじーさんかよ」
/ ,' 3 「なんだとはなんじゃ、年上に敬意を払わんかい」
('A`)「で、なんか用?まさかもう出てけとは言わねぇだろうな?」
/* ,' 3 「おおそうじゃ!まさにそのことで来たんじゃ!」
('A`)「えっほんとに出てけと申すか」
,
- 137 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:47:31 ID:8S6TEmeY0
/* ,' 3 「違う違う!実はのう、ここに住みたいという人達が四組も来たんじゃよ!
潰すのは取り消しじゃ!」
('A`)
('A`)「は?」
/* ,' 3 「いやぁ儲かったわい!今度君が元々住んでた部屋から順番に、新しいエアコンに変えちゃるからのう!
なぁに今回は金は取らんよ!」
('A`)
/* ,' 3 「という訳じゃ!色々すまんかったの!多分来週には皆引っ越してくると思うから!また今度!」バタン
('A`)
('A`)「えっ」
川;д川『……よかった……んですかね?』
('A`)「……知らん」
,
- 138 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:48:40 ID:8S6TEmeY0
─── 一週間後
<ワイワイガヤガヤ
('A`)「なんか外が騒がしいな……」
川д川『新しい住人の方では?』
('A`)「ああ、なるほど」
ピンポーン
川д川『早速挨拶に来ましたよ』
('A`)「変人じゃなきゃいいがな……。はいはいどちら様で?」ガチャ
( *^ω^)「ドクオ様!お久しぶりでございますお!」
('A`)「……なんだお前らか。なんか忙しかったみたいだけど」
,
- 139 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:49:54 ID:8S6TEmeY0
ξ*゚⊿゚)ξ「ええ。実は私達、人間社会に溶け込んでバイトを始めてましたの!」
('A`)
('A`)「なんて?」
( ^ω^)「僕達だけじゃありませんお!ねぇクーさん、シャキンさん」
川 ゚ -゚)「フン、なかなか良い経験をさせて貰ってるぞ……賄いも出るしな」
(`・ω・´)「いやはや……金を稼ぐにも力がいるのでありますなぁ」
ξ*゚⊿゚)ξ「シャキンさん、力仕事でとても稼いでらっしゃいましたものね」
川 ゚ -゚)「ツン!私も頑張ったぞ!褒めろ!」
( ;^ω^)「クーさん……めっちゃつまみ食いして怒られてたじゃないですかお……」
川 ゚ -゚)「美味しそうなのが悪い……」
('A`)
('A`)「えっ……なんか仲良くなってるんだけど。何この疎外感」
,
- 140 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:50:56 ID:8S6TEmeY0
( ´_ゝ`)「俺らもいますよ!ご無沙汰してますドクオさん」ヒョコ
(´<_` )「妹に話を聞きましたよ。お会いできずすみませんでした」ヒョコ
('A`)「……なんだなんだお前ら。示し合わせたかのように来るな。なんかあんの?」
( *^ω^)「実は僕達、この度このアパートに住むことになったんですお!
よろしくお願いしますお!」
('A`)
('A`)「えっ」
( ´_ゝ`)「いや、このアパート潰れるって言ってたから……。
ドクオさん困るんでしょう?でも俺らは年齢的にバイトとかできないので……」
(´<_` )「だから親の手伝いしまくって、なんとかここに住まわしてくれるよう頼んだんです。
その結果、社会勉強という名目のもと、姉同伴でこちらに住めるようになりました!」
,
- 141 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:52:03 ID:8S6TEmeY0
('A`)
('A`)「……いや、待って、整理できない。なんでそんな話になった?
そもそもなんでそこまでして、このアパートに住もうと思ったんだ?」
('A`)「お前ら生活やっていけるのか?いくら破格とはいえ家賃とか食費とか……
てかいつの間に集まってたんだよ」
(`・ω・´)「……この長屋の危機を知り、拙者達はこの前の縁で再び集まりました……。
そして皆、これは良い機会であると、思ったのでございます……」
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、ドクオ様、前に仰ったでしょう?“何かあったらよろしく”って。
これは私共なりの恩返しなのでございますよ」
('A`)「……もう恩は返してもらったつもりなんだけどなぁ。色々と」
川 ゚ -゚)「……そんなんじゃ私のプライドが許さんからな……。
勘違いするなよ、お前の為じゃないからな!」
('A`)(ツンデレ……)
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- 142 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:52:49 ID:8S6TEmeY0
('A`)「つーかいきなり人間の世界に住むって。お前らに何かあったらどうする気だったんだよ……。危ないだろ?
……せめて俺に相談してくれりゃぁ、金なんていくらでも出してやったのに」
(;^ω^)「……確かに、すごく危険な事だとは理解してましたお。人間に混じって生活するなんて。
でも、それでも僕は、僕達は、自分達の力だけで、ドクオ様の助けになればと思って……」
( ;´_ゝ`)「……ドクオさんのことだから、こんな話をすれば、自分がお金を出すと言いかねないと思ってました。
だから、なるべく黙っていようと、そういうことになってたんです……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……そういうことなんです。黙っていて申し訳ございませんでした……。
ご迷惑でしたなら、せめてお金だけでも受け取ってください……」
('A`)
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- 143 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:53:37 ID:8S6TEmeY0
('A`)「……あのさ、俺怒ってないし。お金もいらない。俺の為にやってくれたんだろ?
なら謝んなくていいんだよ。頑張ったならもっと誇れや」
ξ;゚⊿゚)ξ「でも……」
('A`)「俺はもうその気持ちだけで嬉しいよ。お前らありがとな。……俺にとっちゃ、最高の恩返しだ」
( *^ω^)「……!」
('A`)「ここに住むんだろ?わからないことがあったら、俺が教えてやるから。
これからも、いや今度からはご近所さんとして、よろしくお願いします……なんてな」
( *^ω^)ξ*゚⊿゚)ξ川*゚ -゚)
( *´_ゝ`)(´<_`* )(*`・ω・´)
「「……よろしくお願いします!」」
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- 144 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:54:14 ID:8S6TEmeY0
───
('A`)「いやぁ、すっかり賑やかになったな」
川*д川『ふふ……良いことじゃないですか』
川*д川『それになんだかんだ言って、ドクオさんも心なしか楽しそう……』
('A`)「貞子いない時大声で下ネタ叫べなくなったのは辛いな……」
川#д川『二度とやらないでください!!!』
('A`)「うぃーす」
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- 145 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:55:09 ID:8S6TEmeY0
川#д川『もー……せっかく良い話になりそうだったのに……』プンスコ
('A`)「ふひひ、さーせん」
('A`)(あー、目的を見失ったなぁ。結局のところ誰ともセックスできなかったし)
('A`)(……なんで俺あんなにセックスしたかったんだっけ)
('A`)(まあ、いいや)
('A`)(そうだ、今度叔母さんに電話しなきゃ……めっちゃ心配してたし……)
川д川『あ、ドクオさん今日夕飯どうします?』
('A`)「もうそんな時間かぁ……。言われてみれば腹減ったな。なんかサッパリしたもん食べたい」
川д川『了解です』
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- 146 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:55:51 ID:8S6TEmeY0
<うわあああああん!だれかあああ!たすけてええええ!!
('A`)「……まーたあいつらかよ。腹減ってんのに……。
……しゃあねぇな。貞子ーちょっと出るわー」
川*д川『……ドクオさんが帰ってからすぐに食べられるよう、時間調整して作っておきますね』
('A`)「……おう、あんがと」
川*ー川『いってらっしゃいませ』
('A`)「ん」
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- 147 名前: ◆G7lcTp3PKs 投稿日:2017/08/23(水) 15:57:07 ID:8S6TEmeY0
('A`)(……恩返しに期待したところで、彼女出来なかったどころかセックスすらできなかったし。
ただただ厄介事が増えただけだった……けど……)
('A`)
「まあ、この生活も、悪かぁないよな」
最終回:終わり
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