マーケティング・レンタルパロディのようです
- 1 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:26:53 ID:7i7WlWxo0
- 紅白投下作品です
【注意!!】
・この作品は、したらば創作板にて連載中の「マーケティング・レンタルコミックのようです」のパロディ作品です
・作者さんには許可を取っていますが、パロディ表現等苦手な方はブラウザバックを推奨します
・寛大な心を持ってお読みください
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- 2 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:29:47 ID:7i7WlWxo0
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……時は中世、魔王の君臨する時代が終わりを告げ、世に仮初めの平和が訪れた頃。
とある大国サントハイムに、それはそれはおてんばな、一人の姫様がおったそうな。
これはその姫様と、姫様に振り回される二人の従者の物語……。
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- 3 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:31:29 ID:7i7WlWxo0
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マーケティング・レンタルパロディ
『('A`)ドクオはケツからニフラムの出せる神官のようです』
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- 4 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:33:36 ID:7i7WlWxo0
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――――
―――
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(;-@∀@)「伝令、伝令ー!!大変です、王様ー!!」
( ・∀・)「はいはい王様ですよー。どうしたの近衛兵のアサピーくん、そんな血相変えて」
(;-@∀@)「姫様が……ハイーナ姫様がまた城から逃亡しました!」
(;・∀・)「またなの!?」
(;・∀・)「今月入って何度めの逃亡だよ!!教育係の二人は!?」
(;-@∀@)「それが今、外出しているらしくて連絡が取れず……」
(;・∀・)「何やってるのさー!仮にも城の要職に就いてる人間のやることじゃないよ!」
(;・∀・)「今すぐ探して連れ戻してきて!!」
(;-@∀@)「はっ、ハイ!!」
『その必要はないぜ!!』
(;・∀・)「!?」
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- 5 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:35:04 ID:7i7WlWxo0
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__ ( 'A` )_ _,,,,、
,,.ィ'''フ''''=、r'"~ ヽ、ヽ / i,, `ヽr''"`ヽ、ヽ、
,r'"´ ノ" )=、.,_ゝニ ノ,,..ィ'"´i ヽ、
( ノ ´ ̄ `Y"´ i
) __,,.. レ _,,,,、 j、、
r''ヽ. ,.ィ'''i" J ,,.ィ'"~ `'ヲ''ー-、ノ、 ヽ、
/ ,,.イ')'" 人 ,,l、 ノt ) `ヽヽ
/ / / `ゝ、 人 ,,イ jt、 ヽ i
f , ノ /、 `ー--;::-ニ"_,ゝ=---‐''" ノ ヽ、 ヽ t、、
)' f ノ ヽ、 r 、 f" `i´ ̄` Y `ヽ / ゝ-,ヲ''' )
. ( ,.ィ''ーr"~ ヽj ミi ! j' | / ,r" ft
ノ、,ノ ヽ, `i 、〉、.__,人,___,..イ、,i" j'' ( ,ノ j
( t、 l i ヽf Y ,j,. ,/ ) ,.イ´ ノ
fヽ ヽ、 l l ヽ、 .| ノ ,. / ,.イ '"ノ ノ
t i l、. t l 、j`ー‐‐'`ー="レ' j' // / ,/
ヽ、 i、 i l ヽ -ニ- ノ l /,,,,ノ ,ィ/
ヽ、`i `i、 l `i / ,l /-,=、ヽv
′ ヽ ヽ、 'i, 人 ヽ / ノヽ ノ''"Y,..ト-、
`i、,,..=,i、 / ヽ、 /=ィ''i'i''j" .`=(i-/、
ヽ ,f`i-、 / ヽ /.`ー=''''"t.___ (,,ノ=、
r-l =f,,ノゝ-''`=''フ i、:' " ゛ ` ,i' :. .l、 `ー=''=t_,i
,,.j-;t,ノ ,人r'''''''" ,:' :. !
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fヽ-''ー'" ,i' / : : l i
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('A`)「宮廷神官、ドクリフト」
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- 6 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:36:02 ID:7i7WlWxo0
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/⌒丶 /⌒\
/´ ヽ /、 ヽ
| / | / / |
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| | / ノ ,|
. | |( ^ω^ ) 丿
ノヽ` ノヽ / ` /
/ ,/ソ \ /
( ,/ `´ |
\ イ ´ |
\ ヽ \ 八 ノ
ヽ ` ー ´人` /
\ / ´,、ヽノ
ノ⌒ / |
/ ノ_
| ノ ヽ 丿 \
/⌒l |. / \
/ l,丿 , ■ . \
| / ´ /⌒`l \
丿 / , ./ ヽ ヽ |
/ |, | / )\ ヽ
ヽ ノ ヽ__,/ . ( _\_ |
(_)__)|___,/ (__)_)_)ヽ、__/
( ^ω^)「宮廷魔術師、ブンライ」
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- 7 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:37:18 ID:7i7WlWxo0
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('A`)( ^ω^)「「ここに推参!!!!!!!!!!!!」」
(;・∀・)「なにそのポーズは!?」
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- 8 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:40:11 ID:7i7WlWxo0
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(;・∀・)「なんで二人とも王様に謁見するのに全裸なの!?世が世なら不敬罪で捕まってるよ!?」
('A`)「何言ってんだお前。パンツは穿いてるだろよく見ろよ」
(;・∀・)「えぇ~申し訳程度のほっそいビキニパンツ穿いてるからって許されるの…?」
( ^ω^)「俺たちのカンダタスタイル(※)の美点が分からねぇなんて節穴もいいとこだお」
(※)カンダタスタイル…黒パン一丁に覆面を被り手斧を持った変態装備。
(;・∀・)「さっきから王様にタメ口酷いな君ら……」
(;・∀・)「てゆーかそんなことどうでもいいの!!君たち今まで何してたの!?」
(;・∀・)「君たちがいなかったせいでまーた姫が城から逃げ出したんだよ!!」
('A`)「あぁ、またか……」
( ^ω^)「今月入って通算百回目くらいか?」
('A`)「いや確か今月は先月よりすでに十二回多いから百十二回目だな」
( ^ω^)「マジか。新記録だな」
(;・∀・)「なんで日に四回近く逃亡を許して平然としてるの!?しっかりしてよもー!!」
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- 9 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:41:42 ID:7i7WlWxo0
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( ^ω^)「そうは言っても王様、姫様だって自分の尻は自分でお拭きあそばされるお歳だお?」
('A`)「野郎二人にいつまでもベタベタ着いて来られても迷惑ってもんだろ」
(;・∀・)「王族が出奔してその程度で済むはずないでしょ!!」
(;・∀・)「百歩譲って旅に出るとしても、側付きの君らが一緒に行動してないって有り得ないからね!?」
('A`)「そうは言っても俺らにだって予定はあるしな」
( ^ω^)「今日だって軍部の演習に付き合って、兵卒しごき倒してきた帰りだしな」
(;・∀・)「また君たち軍部にちょっかい出してきたの!?」
(;・∀・)「ちょっともうそういうの本当に止めてよ……君らに出し抜かれてうちの将軍、ただでさえ自信喪失気味なんだから……」
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- 10 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:42:56 ID:7i7WlWxo0
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( ^ω^)「はっ。文官にやられる程度の軍人が国の防衛なんざ出来るかお」
('A`)「あいつら最近タルんでたからな。今日も二人で一個小隊ぶっ潰してきたったわ」
(;・∀・)「え……待ってうちの軍隊の編成だと一個小隊って三十人編成のはずだけど」
('A`)
( ^ω^)
(;・∀・)
('∀`)「勝っちゃった☆」
( ^ω^)「テヘペロ☆」
(;・∀・)「どうやって!?」
('A`)「そらもう森に誘い込んでブートラ仕掛けてホイホイってなもんよ」
( ^ω^)「奴ら寡兵の戦略の基本に面白いほど引っ掛かってたなwww」
(;・∀・)「君たち、文官辞めてサントハイムレンジャー部隊に入りなよ……僕から推挙しておくからさ」
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- 11 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:44:16 ID:7i7WlWxo0
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(;・∀・)「ていうかさぁ、ドクリフトはともかくブンライさん」
( ^ω^)「おうなんだ」
(;・∀・)「あなた今年で還暦でしょ!?そろそろそういう無茶は控える年齢じゃない!?」
( ^ω^)「まだまだ若いもんには負けん」ムキッ
('A`)「ヒューッ!!ブンじいの力こぶはばくだん岩より固いぜ!!」
(;・∀・)「その筋肉がこっちにはいい迷惑だよ!!」
('A`)「まぁそういう訳で、俺たち演習帰りでヘトヘトなんで」
( ^ω^)「心地よい乳酸の蓄積に浸りながらプロテインでもかっ食らうことにするお」
(;・∀・)「ダーメー!!姫が逃げたのは君たちの責任でもあるんだから、早く追ってよー!!」
('A`)「責任、責任って言うけどなぁ……」
('A`)「姫様が壁壊して逃げるから鉄骨入れてーって要求書出してたの、王様はもう忘れたのかよ?」
(;・∀・)「えっ」ドッキーン
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- 12 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:47:19 ID:7i7WlWxo0
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('A`)「城内には侍女も衛兵もいるし、いくら姫様でも簡単に逃げられる環境じゃあないはずなんだよなぁ~?」
( ^ω^)「逃げるとしたらいつものように、自室の壁を壊すくらいしか方法はないな」
('A`)「はいここで王様に質問!!前回姫様が逃亡を図ってから壁に鉄骨入れましたか!?」
(;・∀・)「い、いや……ゴニョゴニョ」
(#'A`)「アァーーーーーーーーッッッッ!!!!????聞こえねぇなァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
(;・∀・)「い、入れてませーーーーーーーん!!!!!!!」
(;・∀・)「毎日のように逃亡するから壁の補修するしか出来なかったんだもん!!」
(#'A`)「だったら責任の一端は王様にもあるよなァァァァァァァ!!!!!!!!」
(;・∀・)「ヒィィィィィィィィィィ!!!!!!!」
( ^ω^)「俺が言うのも何だけど酷い責任転嫁だ」
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- 13 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:50:08 ID:7i7WlWxo0
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('A`)「ったく……自分の不手際の尻拭いを俺たちにさせるんじゃねーっつーの!!」
( ;∀;)「ヒグッ……ヒグッ……ウェェェ……」
( ^ω^)「あーあ、王様泣いちまったお」
('A`)「知らん!イケメンな王族は泣かしてナンボじゃ!」
( ^ω^)「それ完全に私怨じゃね?」
('A`)「ハハハまさか」
( ^ω^)「目が笑ってねぇよ」
川#゚ -゚)「そこのバカ二人ーーーーーーー!!!!!!!!」バァンッ
(;'A`)「ゲェェーーーーー!!!???」
(;^ω^)「く、クール王妃!!」
川#゚ -゚)「お前ら、黙って聞いていれば私のかわいいハイーナが消えたというのに随分と悠長だなぁ?」
(;'A`)「い、いえこれは違うんです!!ちょっと天気がいいから筋肉の陰干しでもしようかなと!!」
(;^ω^)「というか王妃様、いつお帰りに!?」
川#゚ -゚)「お前らが軍部をしごいてる間にな。おかげで、北で異常繁殖したオークは完全に撲滅したぞ」
(;'A`)「すっげぇ……」
(;^ω^)「まさに女帝……」
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- 14 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:52:42 ID:7i7WlWxo0
- .
川#゚ -゚)「それで?お前らはいつになったらハイーナを連れ戻しにいってくれるんだ?」
(;'A`)「は、ハイ!!すぐにでも!!」
(;^ω^)「今すぐ支度して行きますお!!」
川#゚ -゚)「支度なぞいらん!!一刻も早く姫を連れ戻すため、馬車馬のように働け!!」
(;'A`)「イ……」
(;^ω^)「イ……」
三三三三三三三(;'A`)(;^ω^)「「イエッサーーーーーーー!!!!!!!!」」ダダダダッッ
川 ゚ -゚)「全く。誰かにケツを叩かれんと行動せんのか奴らは……」
( ・∀・)「ケツ筋野郎だけにケツ叩かれないと動きません、なんてね!ハハハ!」
川 ゚ -゚)「うるさい黙れ役立たず。お前をスライム十匹と固めて本当のキングにしてやろうか」
( ;∀;)「なんでや……二次創作でくらい良い目見てもええやん……」ブワッ
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- 15 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:56:46 ID:7i7WlWxo0
- .
―――――
――――
―――
――
(;'A`)「あぁ~ビビったぁ~……まさか王妃様が帰って来てらっしゃるとは……」
(;^ω^)「ビビりすぎてカンダタスタイルのまま出て来ちまったお」
('A`)「なぁおい知ってるかブンじい。王妃様って素手でやつざきアニマル倒せるらしいぞ?」
( ^ω^)「マジかよ」
('A`)「俺むかしあの人が舌なめずりしながら『やつざきにされるのはどっちだろうな?』って言ってるの聞いたんだわ」
(;^ω^)「うわぁ……」
('A`)「俺がモンスターなら対峙した瞬間ストレスで体毛むしり散らしてると思う」
( ^ω^)「この世には逆らっちゃなんねぇ人間がいるって事だな」
('A`)「せやな」
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- 16 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 01:59:31 ID:7i7WlWxo0
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( ^ω^)「しかし、あてもなく出てきたが姫様はどっち行ったんだろな?」
( ^ω^)「姫様足早いから、逃したら追いつくの難しいぞ」
('A`)「それについちゃ大体の見当は着かんでもないがな」
( ^ω^)「お?なんだお意味深に」
('A`)「意味深って程のことでもないが」
('A`)「ブンじい、サントハイム領内の村落全部言えるか?」
( ^ω^)「お前なぁ……文官がそれくらい覚えてなくてどうする?」
( ^ω^)「城下町のサランにガチホ、テンぺ、フレノール、ソニヤ、プランぺ……」
('A`)「オーケー、そんなとこだろ」
( ^ω^)「それがどうかしたか?」
('A`)「まぁ聞けって」
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- 17 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:02:32 ID:7i7WlWxo0
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('A`)「いいか、まず考えなきゃならんのは姫様の性格だ」
('A`)「姫様は猪突猛進に見えてバカじゃねぇ。何の準備も無しに家出すりゃすぐに捕まるのくらい目に見えてるはずだ」
('A`)「プラス、ああ見えて姫様は意外とマメだから、領地内の村落の位置と名前はほぼ把握してる」
( ^ω^)「ほう?」
('A`)「となるとまずは、一番近い集落で旅の準備を済まそうとするだろう」
( ^ω^)「てことは、今いるのは城下町のサランか?」
('A`)「と思うだろうが、恐らく城下町は城の息のかかった人間と行き合う可能性が高いと踏むだろうな」
('A`)「つまり今いる可能性が高いのは、城から二番目に近いガチホ村だ」
( ^ω^)「……それなりに説得力はあるな」
('A`)「憶測の域は出ないからすれ違う可能性も高いがな」
('A`)「その時はその時で姫様の行きそうな村を手当たり次第探すだけよ」
( ^ω^)「さーすが、十七年付き合ってる幼なじみは一味違うおね」
('A`)「茶化すなよ、ブンじい。俺と姫様はただの王族と臣下だ」
( ^ω^)「ふーん……?」
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- 18 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:03:55 ID:7i7WlWxo0
- .
('A`)「とりあえずそんなとこだワッショイ」
( ^ω^)「目指すは北のガチホ村か」
('A`)「しかしただ追うのもつまらんな」
('A`)「トレーニングがてら初代ドラクエ歩き(※)で移動するか」
(※)初代ドラクエ歩き…FC版ドラクエで主人公が画面に対して常に正面を向いてる歩き方。要するにカニ歩き。
( ^ω^)「VRも台頭してきたこのご時世に、横グラもないファミコンの歩き方すんの?」
('A`)「ハハハ、バカだなブンじい」
(*'A`)「カニ歩きならブンじいとずっと見つめあいながら歩けるじゃん……」ウットリ
( ^ω^)「きっしょ。ヘルホーネットに刺されて毒で死ねよ」
('A`)「虫ごときの針が刺さる肉体と思うてか」
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- 19 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:05:24 ID:7i7WlWxo0
- .
('A`)「そういえばブンじい」カサカサ←カニ歩き
( ^ω^)「なんだお」カサカサ←カニ歩き
('A`)「姫様の件で言いそびれてたけど、俺魔法が使えるようになった」
( ^ω^)「は?」
('A`)「魔法だよ、魔法。軍部の連中とドッタンバッタン大騒ぎしてる間にな」
( ^ω^)「お前いつから童貞のまま三十路越えたの?」
('A`)「そういう意味の魔法じゃねぇよこちとらまだティーンエイジャーだわ」
( ^ω^)「三歳で魔導書を破り捨ててケツ拭く紙にした筋肉の異端児が魔法?」
('A`)「おうよ」
( ^ω^)「五歳にしてあばれうしどりでロデオしてキャッキャしてた精神異常者が魔法?」
('A`)「おうyどえらい言われようだな俺も」
( ^ω^)「お前に魔法の適正がないと踏んで徹底的に体を鍛えさせた俺の目が間違ってたってことか?」
('A`)「うるせぇな、俺だって世襲じゃなきゃ神官なんてやってねーっつぅの」
( ^ω^)「じゃあその魔法とやらを見せてみ」
.
- 20 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:07:16 ID:7i7WlWxo0
- .
('A`)「そうは言っても魔法かける対象がいないとどうにも出来ん」
( ^ω^)「攻撃魔法か?お前らしいな」
('A`)「……お?」
/ ,' 3 「……」
( ∵)「キィー!」
( ∵)「キキィー!」
('A`)「見ろブンじい。おあつらえ向きにジジィが魔物に襲われてるぞ」
( ^ω^)「本当だ。ご都合主義バンザイ」
('A`)「ちょうどいい。奴ら相手に俺の魔法お目にかけてやんよ」
( ^ω^)「大丈夫か?マト外してジジィに当たったら大惨事やぞ」
('A`)「心配は無用だぜ。俺のはジジィも巻き込むタイプの魔法だから」
( ^ω^)「……は?」
.
- 21 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:08:34 ID:7i7WlWxo0
- .
(#'A`)「ハーーーーーイどっこいしょーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」ガサガサガサッ
/;,' 3 「うぉっ!?」ビクッ
( ∵)「ギッ!」
( ∵)「ピピィ!」
(#'A`)「クソ魔物どもーーーーーーー!!!!!!!!俺のケツを食らえーーーーーーー!!!!!!!!」
(#'A`)「 ニ フ ラ ム !!!!!!」
\ッパァァァァァァァァン!!!!!!!!!!/
/;,' 3 「ぐおぉ!!」グッ
(;∵;;.「ピィィィ!!?」ジュワッ
(;∵;;.「ギァァァ!!?」ジュオッ
.
- 22 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:11:15 ID:7i7WlWxo0
- .
(#'A`)「オラァ化け物ども!!!!お前らがこの世で最後に聞く音色はこのケツの音じゃーい!!!!」パァンパァンッ!!
( ^ω^)「落ち着け、ドク。魔物はもう消えたお」
('A`)「おう。俺としたことがつい興奮しちまった」
/;,' 3 「う、うぅ……」
( ^ω^)「ガチでジジィ巻き込んでんじゃねーか……」
('A`)「だから最初に言っただろ?止めなかったお前が悪い」
( ^ω^)「俺に責任被せんな……で、今のなに?」
('A`)「何ってニフラムだろ。神官の覚える初級呪文の。知らねぇの?」
( ^ω^)「一つだけ言わせろ。ニフラムはケツから出ない」
('A`)「えっ。みんなニフラム唱える時はパンツ下げるんだろ?」
( ^ω^)「 ど ん な 呪 文 も ケ ツ か ら は 出 ね ぇ よ 」
('A`)「おうお前魔方陣グルグルdisってんのかツラ貸せやコラ」
( ^ω^)「あれだって結局はケツから出してねぇよ」
.
- 23 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:12:42 ID:7i7WlWxo0
- .
/;,' 3 「お……お前たちは、一体……?」
('A`)「おう、じいさん危なかったな」
( ^ω^)「こんなとこで一人でウロウロしてたら危ねぇぞじいさん」
('A`)「ジジィの心配するジジィ乙」
( ^ω^)「殺すぞ」
/ ,' 3 「……!」
/ ,' 3 「い、いやぁスマンスマン。どうやらお前さんらはワシの命の恩人のようじゃな」
/ ,' 3 「お前さんたち……見たところ武器屋の一味か何かか?」
('A`)「武器屋だと?残念だったな、じいさん」ムキッチョ!!
( ^ω^)「俺たちは通りすがりの神官と魔導師だお」ムッキムキ!!
/ ,' 3 「ますます武器屋にしか見えん」
('A`)「ところでパンツ一丁と覆面を武器屋の立ち絵に採用した鳥山明ってどういう頭してたんだろうな」
( ^ω^)「知るか」
.
- 24 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:13:52 ID:7i7WlWxo0
- .
/ ,' 3 「いやはや、助かったわい。最近この辺りも魔物が多くなって物騒なことじゃて」
( ^ω^)「これから出歩く時は集団で出かけた方がいいぞ」
('A`)「それか多少なり武装して出掛けるかだな」
/ ,' 3 「何にせよ、お前さんたちには何か礼をせんといかんなぁ」
('A`)「いーってそういうの。礼が欲しくてやった訳じゃねぇの」
( ^ω^)「それに俺たち、ガチホ村への道を急いでるんでな」
/ ;,' 3 「急いでるわりに随分と余裕があるように見えたが……ガチホ村?」
/ ,' 3 「ホッホッ!それはちょうどいい。ワシゃお前さんらが行こうとしてるガチホ村の村長じゃよ!」
('A`)「マジ?」
( ^ω^)「鴨が葱しょって歩いてきたぞオイ」
/ ,' 3 「村に着けば酒の一本でもふるまえよう。どうかね、ご両人」
('A`)「……ま、そういうことならいいか」
( ^ω^)「お邪魔するお」
.
- 25 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:14:53 ID:7i7WlWxo0
- .
('A`)「あーそうだじいさん。ちょっと聞きたいんだが、今日ガチホ村に女の旅人とか来なかったか?」
/ ,' 3 「旅人かね?すまんがワシは朝から村を空けてたんでなぁ」
( ^ω^)「ホントじいさんこんなとこで何しとったん」
/ ,' 3 「ん……ちょっと薬草を摘みにな。この辺は良質な薬草がよく取れるんじゃよ」
('A`)「さよけ」
( ^ω^)「そのわりにカゴも入れ物も持ってねぇな?」
/ ;,' 3 「……魔物に襲われた時に落としたんじゃよ。いやぁ今日はツイてないわい」
( ^ω^)「そうか、災難だったなじいさん」
/ ,' 3 「いやいや。本当にツイとらんかったらあそこで死んでたかもしれんしな」
/ ,' 3 「むしろこの程度で済んで幸いだったのかもしれんのぅ。ホッホッ」
('A`)「……」
( ^ω^)「どうした、ドク。行くぞ」
('A`)「ん、おう」
.
- 26 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 02:17:26 ID:7i7WlWxo0
- 【Eye catch…】
('A`)
ドクリフト
若干十七歳にして軍の生え抜きをも越える肉体を有する神官。
両親を早くに亡くしたため世襲でサントハイム城内の教会に勤めている。
呪文や祈祷等、本来の神官の仕事は全く出来ないし覚えるつもりもない。
( ^ω^)
ブンライ
ドクリフトが孤児になって以来、引き取って面倒を見ていた親代わりの人。
クー王妃が嫁いでくるまではサントハイム内でも随一の腕力を誇っていた。
魔法や召喚等、本来の魔導師の仕事は全く出来ないしやるつもりもない。
( ・∀・)
モララー王
ハイーナ姫の実父。なんかナメられがちな人。
姫の側役二人にはいつも頭を抱えている。
最近の悩みは後妻がやたらと冷たくて本当に愛してくれてるのか分からないこと。
川 ゚ -゚)
クー王妃
元下級貴族の娘。舞踏会でモララーの目に止まりそのまま結婚。
旦那のことはそこまで好きじゃないけど姫のことは溺愛している。
人を襲うモンスターを討伐するのが趣味のサイコさん。
.
- 32 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:22:29 ID:9YoyHDJA0
- .
―――――
――――
―――
――
一方、ここはガチホ村……
(;´_ゝ`)「お願いします、旅のお方」
(´<_`;)「どうか我々の願いを聞き入れてはくれまいか」
从;゚∀从「うーん……そうは言われても私も先を急いでるし」
(;´_ゝ`)「そこをなんとか……もしも助けて頂けるならこれを差し上げます」ジャラッ
从;゚∀从「へ?いやいや赤の他人からこんなカネ受け取れないって!」
(´<_` )「えぇ、お金じゃないですよ?」
( ´_ゝ`)「河原で拾った綺麗な小石です」
从;゚∀从「あんたら逆になんでそれで請け負ってもらえると思ったの?」
|(●), 、(●)、|「おおーーーい!!!村長が帰って来たぞーーー!!!」
( ´_ゝ`)「なに?」
(´<_` )「本当かダディ!」
从 ゚∀从「なーんだ、良かったじゃんか」
|;(●), 、(●)、|「ただ……どこで行きあったのか妙な二人組と一緒なんだ」
( ´_ゝ`)「二人組?」
(´<_` )「どんな二人組だ?」
.
- 33 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:27:55 ID:9YoyHDJA0
- .
|(●), 、(●)、|「どんなと言われても……あんな二人組としか」
ヽ('A`)ノ 「あっ姫様だわーーーーーーーい!!!!!!!」ザッザッザッ
( ^ω^)「姫様ーーーーーーーーーーー!!!!!!!」ザッザッザッ
(;´_ゝ`)「うわっ……」
(´<_`;)「何あれ新手のモンスター?」
从 ゚∀从
三三三三三三ヽ('A`)ノ ←カニ歩き
三三三三三三(^ω^)←カニ歩き
从;゚∀从 「ぎゃあぁぁぁぁぁぁこっち来んな!!!」
从#゚∀从三三◯)'A゚)∴「ひのきっ!!!」
从#゚∀从三三◯)^ω゚)∴「のぼうっ!!!」
从#゚∀从「何してんだお前ら!!なんとなく殴っちまったじゃねーか!!」
(;メ'A`)「いってぇ……なんとなくの割に重くて腰の入ったパンチ打ちやがるぜ」
(;メ^ω^)「うちの兵卒にも見習わせたい」
.
- 34 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:31:25 ID:9YoyHDJA0
- .
(;'A`)「姫様こそ、まーたお城を抜け出したりして!王様激おこですよ!」
(;^ω^)「みんな心配して探していたんですから!」
从;゚∀从「わ、私のことは今はいいんだよ!それより……」
从;゚∀从「何だそのお前らの格好は!!お前ら二人して武器屋の回し者か!!」
(;'A`)「これはカンダタスタイルというれっきとしたお洒落ですよ!!」
(;^ω^)「トレンディな漢は筋肉を魅せていくのが今の主流なんですお」
从#゚∀从「お前らのはただの見られたがりの変質者だろーが!!」
('A`)「やだ正論」
( ^ω^)「真っ当すぎて返す言葉もねえ」
(;´_ゝ`)「姫様、だと……?」ザワザワ
(´<_`;)「奴ら気でも触れてるのか?」ヒソヒソ
从;゚∀从「あーもーお前らがあんまり怪しいから警戒されちゃったじゃんよー」
('A`)「俺らそんなに怪しい?」ムッチーン!!
( ^ω^)「いんやむしろダンディでセクシィだろ」ムキ、ムキムッキ!!
从#゚∀从「てめぇらカガミ百篇見て出直してこい!!」
('A`)「そんなことしたら五時間は鏡の前から離れませんよ?」
( ^ω^)「お前五時間で済むの?俺一日潰せるわ」
从;゚∀从「ダメだこいつら」
.
- 35 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:36:54 ID:9YoyHDJA0
- .
(´^ω^`)「ようこそ男だけの楽園ガチホ村へーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
(;'A`)「うわっ何こいつ!?」
(´^ω^`)「このガチホ村は野郎だけが共同生活するとってもホモホモしい集落!!!!!!!!!!!!!!!!!」
(;^ω^)「うるっせ!!」
(´^ω^`)「そんなガチホ村にナオンの旅人が来ちゃったからさぁ大変!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
(´^ω^`)「一体俺たち、どうなっちゃうのーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!????????」
(;'A`)「知らねーよ!!」
(´・ω・`)「という訳で初めまして。この村で医者をやってるショボンってもんだ」
从 ゚∀从「何この落差……」
(´・ω・`)「あんたたち、村長を連れてきてくれたんだって?」
('A`)「あ?あぁ」
( ^ω^)「一応行きずりでな」
(´・ω・`)「そうか、そいつは面倒をかけたな。村を代表して感謝させてもらおう」
Σd(´^ω^`)bそ「サーンキュッ♪」ビシッ
('A`)「うわこいつぶっ殺してぇ」
( ^ω^)「リアクションがいちいち勘に障るな」
.
- 36 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:39:32 ID:9YoyHDJA0
- .
/ ,' 3 「皆のもの!!」
( ´_ゝ`)「おお、村長!!」
(´<_` )「アラマキ村長!!」
|(●), 、(●)、|「よくぞご無事で!!」
(´゚ω゚`)「村長ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
('A`)「おいなんか一人だけテンション違うぞ」
/ ,' 3 「その方たちは、ワシが魔物に襲われてるところを助けてくださった恩人じゃ。容貌をとやかく言うでないぞ?」
( ´_ゝ`)「なんと!」
(´<_` )「そうとは知らず失礼をしました」
|(●), 、(●)、|「ぜひお礼をさせてください!」
(´・ω・`)「よくやった。俺のケツで良ければ貸すぜ」
('A`)「感謝されるようなこたしてねーよ、単なる成り行きだ成り行き」
从;゚∀从「いやよく聞けよ。『恩人だから容姿には触れるな』って言われたんだぞ?」
( ^ω^)「人目気にしてブーメランパンツは穿けませんお」クィッ
('A`)「さすがブンじい。良いこと言うぜ」クィックィッ
从#゚∀从「食い込ますな。タマ潰すぞボケナスども」
(;^ω^)(;'A`)「「すんませんっした!!」」
.
- 37 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:41:21 ID:9YoyHDJA0
- .
/ ,' 3 「さっそく礼を、と言いたいところなんじゃが」
/ ,' 3 「恥ずかしながらこのアラマキ、お三方にお願いしたいことがありまする」
('A`)「あん?」
/ ,' 3 「先程の姫様という呼び方、加えてお二人の尋常ならざる身のこなし」
/ ,' 3 「もしやあなた方は、サントハイム城に所縁のある方々なのでは?」
('A`)「……」
('A`)(どうするブンじい。一応まだ出自隠しとく?)ヒソヒソ!!
( ^ω^)(いんじゃねーの?ここまで来て隠すのも変な話だし)ヒソヒソーッ!!!
从 ゚∀从「言っとくけど姫様呼びしてバラしたのお前らだからな?」
('A`)「あーそうだよ。俺らはサントハイムの神官と魔導師だよ」
( ^ω^)「そしてこの人はサントハイム王国の姫君、ハイーナ様だお」
/ ,' 3 「やはり!!ならばなおのことお願い申します」
/ ,' 3 「あの憎き魔物、アベスを退治しては頂けますまいか!」
.
- 38 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:44:02 ID:9YoyHDJA0
- .
( ´_ゝ`)「実は俺たちも、そちらの旅の方にお願いしていたところだったんです」
(´<_` )「まさかこの国の姫様だとは想像もしませんでしたが」
('A`)「なんだよ、そのアベスってのは?」
/ ,' 3 「この頃北のガチホ洞窟に住み着いた、人型の魔物ですじゃ」
(;´_ゝ`)「アベスは若い男だけを好んで連れ去り、監禁しているんです……」
(´<_`;)「退治しようと洞窟まで赴いた若者はことごとく奴に捕まり、帰って来た者はいません」
|;(●), 、(●)、|「そのおかげでこの村は労働力が足りず、皆ギリギリの生活を強いられているんです」
( ^ω^)「そういやぁ、バカに住民が少ねぇ村だと思ったお」
('A`)「今んとこ、ここにいる四人にしか会ってないもんな」
|(●), 、(●)、|「ところが、それを見かねた姫様が我々の仕事を手伝ってくれまして」
(´・ω・`)「素手で薪割ったり、男四人がかりで運ぶ丸太を一人で片付けたり半端なかったワケよ」
(;'A`)「姫様……」
(;^ω^)「何してんすかあなた……」
从;゚∀从「や、宿賃ねーから仕方なくやってただけだよ!」
( ´_ゝ`)「それで恥ずかしながら、アベスを倒せるのはこの方しかいないと」
.
- 39 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:45:37 ID:9YoyHDJA0
- .
( ´_ゝ`)「最初は姫君の腕力を見込んで、アベス退治をお願いしていたのですが」
(´<_` )「もしそちらのお二人も協力して頂けるなら百人力です!」
/ ,' 3 「どうでしょう、この願い叶えては頂けますまいか?」
从 ゚∀从「もっちろんいいよな、ドク、ブンじい!!」
('A`)「そりゃ姫様がオッケーというなら……」
( ^ω^)「ダメに決まってんだろ」
从;゚∀从「えぇっ!?」
(;'A`)「ブンじい!?」
( ^ω^)「アラマキ村長。残念ながら我々の今回の目的は、姫様を城へ連れ戻すことです」
( ^ω^)「その他の目的のため、主たる目的を疎かには出来ないこと、ご理解していただきたい」
/ ,' 3 「お、おぉ……そうですか」
( ^ω^)「ですが、一旦城へ帰ってから今一度サントハイム正規軍をこちらへ寄越します」
( ^ω^)「そのために、敵の戦力や特徴などがあったら今のうちに教えてください」
/ ;,' 3 「う、うぅむ……仕方ない、承知いたしました」
.
- 40 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:52:06 ID:OGqrygq60
- .
从;゚∀从「なんでだよ!いいじゃんか軍隊なんか寄越さなくても!敵は一人だぞ!?」
( ^ω^)「理由は今言った通りです。今回の俺とドクの目的はあなたを連れ戻すこと」
( ^ω^)「報告と帰還が遅れれば遅れるほど、城のみんなが不安になるんですお」
('A`)「ブンじい、おためごかしはいけねぇな」
( ^ω^)「あ?なんか文句でもあんのか?」
('A`)「あんた城では、姫様はもう自分のケツくらい自分で拭けるって言ってたじゃねーか」
('A`)「それがなんでここへ来て、急に手のひら返したりした?」
( ^ω^)「……ふぅー」
( ^ω^)「正直、王妃様が帰って来てなければ俺もオッケーしてたとこだ」
( ^ω^)「だがすでに王妃様は王宮に帰られ、姫様の帰りを今か今かと待ち続けてる」
( ^ω^)「その意味は、あなたなら分かって頂けますおね?ハイーナ様」
('A`)「なるほど。王妃様のガチギレが怖いと」
( ^ω^)「うん、間違ってないけどもうちょっとオブラートに包もうか」
从;゚∀从「うっ……か、義母さんが……?」
.
- 41 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:55:29 ID:OGqrygq60
- .
( ^ω^)「クー王妃は今でこそあんな脳筋ゴリラですが、最初に嫁がれた頃は、それはそれは苦労なさったんですお」
('A`)「こいつ誰も聞いてないと思ってとんでもないこと言いやがる」
( ^ω^)「やれ前王妃を殺したのはお前なんじゃないかとか、力に物を言わせてモララー王を好きにしているだとかね」
('A`)「へぇー。苦労してんのな、あの人も。ただのサイコパスかと思ってた」
( ^ω^)「おめーは黙ってろ」
从;゚∀从「あの人……今までそんな素振り見せたことないのに」
( ^ω^)「病的な負けず嫌いですからね、クー王妃は」
( ^ω^)「そんなあの人が、あなたのことは何よりも先に、手放しで心配するんですお」
( ^ω^)「たとえ血は繋がっていなくても、そんな人に泥をかけるような真似、しちゃいけません」
从;゚∀从「う、うぅ……」
( ^ω^)「あなたは、それが分からないような人じゃあありませんおね?」
('A`)(おーおー、エラい理詰めな含め方しやがる。腐っても年長者か)
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- 42 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 20:59:17 ID:OGqrygq60
- .
( ^ω^)「姫様。分かっていただけたなら、後はサントハイム軍に任せますお」
( ^ω^)「あと一日、この村の人には我慢してもらわなきゃいけませんが」
('A`)「こう言っちゃ何だが、理はブンじいの方にありそうだな」
('A`)「どうします、姫様?」
从;゚∀从「……や、やだ」
(;'A`)「……姫様?」
从;゚∀从「やだやだやだ!!私は城なんかに帰んないからな!!」
(;^ω^)「姫様!この期に及んでワガママやめて!」
从;>∀从「や~だ~絶対帰んない~~~!!!」
(;'A`)「えぇ~この期に及んで駄々こねだした~~…」
(;'A`)「どうしてそんな意固地になってんすか……姫様らしくも、ないこたないけど」
从;゚∀从「うぅぅ……だって……せっかくここまで来たのに諦めるだなんて……」
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- 43 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:00:58 ID:OGqrygq60
- .
( ^ω^)「そりゃ城に無断で出掛ければこうなりますお」
('A`)「今度はちゃんと許可とって、俺たちと旅に出ましょうや。姫様」
从;゚∀从「う、ううぅ……」
从;゚∀从「……ホントは、分かってるんだ。全部独りよがりな私のワガママだって」
( ^ω^)「……姫様?」
从;゚∀从「でも、どうしようもないんだ。義母さんが優しくするたび、父さんが厳しくたしなめるたび」
从;゚∀从「息苦しくて、居心地が悪くてたまんなくなるんだよ……」
(;'A`)「姫様……」
(;^ω^)「姫様……」
从;゚∀从「だから私は、誰の許可でもなく、自分自身のために旅がしたかったんだ!」
从;゚∀从「なぁドク、ブンじい、頼むよ。私、ただの役立たずなお姫さまなんてイヤなんだ!」
从;゚∀从「帰るにしても、せめてこの村で起こってる事件を解決してからにさせてくれよ!頼む!」
(;^ω^)「はぁー……困ったおねぇ」
.
- 44 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:04:01 ID:OGqrygq60
- .
( ^ω^)「こうなった姫様はテコでも動かないからな」
(^ω^ )彡「おいドク、どうするよコレ……」クルッ
ヽ('A`)ノ「おいっちにーさんしー、ごーろくしちはち」ブンブン
( ^ω^)「……何してん、お前?」
('A`)「準備運動」
( ^ω^)「何の?」
(*'A`)「ウフフそれはね……」
三三三三ヽ('A`)ノ「あいたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」ズザザザザザザザザァッ
从;゚∀从「ッ!?」
(;^ω^)「本当に何してんのお前!?」
('A`)「いってーーーーー足がもつれてコケたわーーーーークッソ痛ぇわーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
(;^ω^)「ウソつけお前今おもいっきり顔面からイッたぞ!!」
.
- 45 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:08:41 ID:OGqrygq60
- .
('A`)「あーーーーーいたたたたたこれ肉離れだわーーーーーマジつれーわーーーーー!!!!!!!!」
(;^ω^)「おま……顔面スライディングで肉離れなんかするか普通?」
('A`)「あーーーーーいってーーーーー足に衝撃的な痛みが走ってるわーーーーー再起不能だわコレーーーーー!!!!!!!!」
从;゚∀从「ドク……」
('A`)「おまけにケツが割れて穴まで空いちまったかもしんねーーーーーーマジっべーわーーーーー!!!!!!!!!」
( ^ω^)「それは普通だ」
('A`)「こりゃあ一週間くらい療養しないと動けないかもしれないなーーーーーーー!!!!!!!!!」チラッチラッチラッ
( ^ω^)「アホくさ。しょーもない茶番やってないでさっさと立てや」グィッ
(#'A`)「ヌンッ!!!!!」ガチィッ
(;^ω^)「なっ……ケツが地面に食い込んで取れない!?」
(#'A`)「この状態はブンじいがイエスと言うまで続く……覚悟しろや」ユラァ
(;^ω^)「てめっ……いいからはよ帰り支度しろ!!」グィッグィィッ
.
- 46 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:13:26 ID:OGqrygq60
- .
(#^ω^)「ヌオォォォォォォォォ!!!!!!!!!!」グググググッ
(#'A`)「オラァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」ギチギチギチギチッ
(#^ω^)「うんとこしょおぉぉぉぉぉどっこいしょおぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!」
(#'A`)「それでもケツは抜けませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!!!」
(;^ω^)「ハッ、ハァッ……ダメだこのケツ強情すぎる」
从;゚∀从「強情なケツって何だよ……」
(;^ω^)「あーもう分かったよ!姫様の好きにさせるからそのケツしまえ!」
从*゚∀从「やたっ!!」
('A`)「わーいブンじい大好きー」
(;^ω^)「あーあ帰ったら俺まで大目玉だよコノヤロウ」
(*>A`)「ちゃーんと埋め合わせはするって♪」バチコーン
( ^ω^)「もうやだこの神官殺したい」
.
- 47 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:16:21 ID:OGqrygq60
- .
/ ;,' 3 「あの……それで結局どうなったんでしょうか?」
('A`)「おうブンじいとイチャついてて忘れてたわごめんな長老」
( ^ω^)「純粋に気持ちが悪い」
从*゚∀从「安心しなよ、そのアベスってヤツは私らが責任持って退治してやっから!」
/ ,' 3 「おお!ありがたい!」
('A`)「しかしそいつぁ何のために村人を?」
|(●), 、(●)、|「分かりません……」
( ´_ゝ`)「だからこそ余計不安で」
(´<_` )「夜も眠れない日々を送っているんです」
(´・ω・`)「おかげでおちおち夜這いもかけらんねぇよ……ったく」
(;´_ゝ`)「ショボンさんちょっと黙っててくれません?」
('A`)「そっか。ならついでにそいつの目的も暴いてやっか」
从*゚∀从「なんか楽しくなってきたな、ドク!!」
( ^ω^)「姫様はけっこう余計な首突っ込んでワクワクするタイプなんですね」
.
- 48 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:19:29 ID:OGqrygq60
- .
/ ,' 3 「ガチホ洞窟へは、このまま道なりに真っ直ぐ歩けば着きましょう」
/ ,' 3 「道中何事もなければ、半刻もかかりますまい」
('A`)「おうよ。じゃあちょっくらそのアベスって野郎をタコ殴りにしてくるわ」
从 ゚∀从「魔物なんてチョチョイのチョイって捻ってやっから、大船に乗った気でいてくれよな!」
( ^ω^)「そのあとはドクしばき倒す」
('A`)「やだ目がマジだわこのジジィ」
|(●), 、(●)、|「皆さんどうかご武運を!!」
('A`)「おい呼んでんぞ」
( ^ω^)「ブーンじゃねぇよ武運だよ」
从 ゚∀从「どっちも一緒だろ?早く行こうぜ!」
( ^ω^)「いや……まぁいいけど」
.
- 49 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:20:23 ID:OGqrygq60
- .
/ ,' 3 「……ふぅ。何とかなりそうで助かったわい」
( ´_ゝ`)「しかし長老。なぜアベスの件が解決していないのに一人で外へ?」
/ ,' 3 「ん?……薬草を摘みに行ってたんじゃよ。取りに行けるときに行かねば怪我人が出たとき大変じゃろ」
( ´_ゝ`)「なるほど、確かに」
|(●), 、(●)、|「さすが村長。先見の明がおありになる!」
(´・ω・`)「けどあんまり無茶せんで下さいよ?うちにだってまだ常備薬の予備はあるんすから」
/ ,' 3 「ホッホ。すまなんだのう」
(´<_` )(薬草……?)
(´<_` )(薬草なら長老ん家の裏に山ほど自生してるはずだが)
(´<_` )(……まぁいっか)
.
- 50 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/19(土) 21:21:38 ID:OGqrygq60
- 【Eye catch…】
从 ゚∀从
ハイーナ
天真爛漫にしてじゃじゃ馬気質なサントハイムの姫。
かつてはドクリフトとアダ名で呼びあう仲だった。
数年前に母親を亡くしてから、ことさらに明るく振る舞おうとする傾向が増えたようである。
/ ,' 3
アラマキ村長
ガチホ村の村長。
元より奇行の多かった村長だが、最近特におかしな行動が増えている。
村人たちは歳のせいかと諦観している。
( ´_ゝ`)(´<_` )
サスガ兄弟
ガチホ村の木こり兄弟。
|(●), 、(●)、|
ダディさん
ガチホ村のツッコミ役。
(´・ω・`)
ショボン
ガチホ村の医者。変態。
ガチホ村
かつてアラマキ村長がサントハイムの盆地を開拓して出来た村。
初めは一人だったが、次第にアラマキの漢気に惹かれた数多の開拓者たちが集うこととなった。
その勇姿に時のサントハイム王(現王の亡祖父)も感嘆し、力を貸したという。
男しか住まない村と呼ばれる由縁は開拓者が男ばかりだったためである。
.
- 56 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:13:52 ID:xYGKHTwA0
- .
_人人人人人人人人人人人人_
> ここは北のガチホ洞窟 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
('A`)「おーしゃ着いたぞーガチホ洞窟」
从 ゚∀从「なんかあんまり歩いた気がしないな」
( ^ω^)「あっという間の移動である」
('A`)「ただ突入するのもつまらんし、マツケンサンバでも踊りながら入るか」
从 ゚∀从「懐かしいなマツケンサンバ」
( ^ω^)「お前さっきのドラクエ歩きと言いムダにレトロな提案するよな」
('A`)「マッチョの定めだからしゃーなし」
从 ゚∀从「マッチョとレトロの関連性が分からん」
( ^ω^)「あんまり相手にしない方がいいですお。適当こいてるだけですから」
.
- 57 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:20:56 ID:xYGKHTwA0
- .
('A`)「ッシャ!さっさとアベスって野郎倒して鍋の具にして一杯引っ掛けようぜ!!」
( ^ω^)「未成年のくせに飲酒宣言してんじゃねぇよ」
从;゚∀从「それ以前にナチュラルに人を取って食おうとするな……」
('A`)「姫様、準備はいいですか?戻るなら今のうちですよ?」
( ^ω^)「ここまで来て後戻りなんて出来ねぇだろ」
从 ゚∀从「あ、待ったブンじい。悪いけど私用があっから先に洞窟入っててくんないか?」
( ^ω^)「花摘みですか?」
从;゚∀从「ちっげーよ!ちょっとドクのことしばいてくるだけだよ!」
(;'A`)「えぇ……なんで?俺なんかした?」
( ^ω^)「……御意。先に行ってますお」
(;'A`)「ブンじいもすんなり聞き入れるなよ!!」
( ^ω^)「よく言うわ。身に覚えありすぎるクセに」テクテク
(;'A`)「えぇちょっと待ってマジで二人きり……?色んな意味で怖いんだけど……」
.
- 58 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:25:25 ID:xYGKHTwA0
- .
从 ゚∀从「よーし、ブンじいは行ったな」
从 ゚∀从「ドク!!歯ぁ食いしばれ!!」
(;'A`)「は、はい!!」グッ
从 ゚∀从「……なんてなっ。ありがと!」
('A`)「……へ?」
从 ゚∀从「さっき、私の味方してくれたろ?そのお礼」
('A`)「あー……さて、何のことやら」
从 ゚∀从「ほー?さすが神官様、肉離れ起こした直後でも余裕で歩けるんだなぁ?」
('A`)「鍛えてますので」
从 ゚∀从「とぼけんのヘタクソか。本当にしばき倒すぞ」
(;'A`)「止めてください」
从 ゚∀从「つーのは冗談だけど、わりと本気で嬉しかったんだからな?」
('A`)「……そっすか」
.
- 59 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:26:58 ID:xYGKHTwA0
- .
从 ゚∀从「お前がいなかったら、せっかくの私の冒険も終わるとこだった」
从 ゚∀从「ほんとサンキュな、ドク」
('A`)「礼は結構ですから、先を急ぎましょう」
从 ー∀从「フフフ……ドク、手ぇ出せ」
ヽ('A`)「手?手が何か?」
从*゚∀从人('A`) ガシッ
(;*'A`)「ほぁっ!?」
从*^∀从「一緒に、アベスぶっ倒そうな!相棒!」
.
- 60 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:28:39 ID:xYGKHTwA0
- .
<おーい、はよ来んと日が暮れるぞー
从 ゚∀从「はーい!!」
从 ゚∀从「それが言いたかっただけだから!ほら、行こうぜドク!」タタッ
('A`)
('A`)
('A`)
('A`)「……頑張ろ」
.
- 61 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:30:48 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)「……」
从 ゚∀从「ブンじいー、お待たせ!!」
('A`)「なんだよ、待っててくれたのか?らしくねぇな」
('A`)「追いついたらアベスの野郎が肉塊になってましたパターンだと思ってたのによ」スタスタ
( ^ω^)「待て、ドク。止まれ」
('A`)「ブンじい?」
从 ゚∀从「どした?」
( ^ω^)「この先から誰か来る」
('A`)「……マジ?」
.
- 62 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:35:28 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ スゥーッ
┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙┣゙……
( ^ω^)「ほう……地肌にツナギか」
('A`)「いいセンスしてやがる」
从 ゚∀从「お前ら産まれてくるに当たってどこに美的センス捨ててきたの?」
N| "゚'` {"゚`lリ「やれやれ。声がしたから様子を見に来てみれば、また俺への刺客かい?」
N| "゚'` {"゚`lリ「言っておくが、何度来ても結果は一緒だ。諦めて帰りな」
('A`)「あんたが村人を捕まえて監禁してるアベスって野郎か?」
N| "゚'` {"゚`lリ「そうだと言ったら?」
('A`)「へぇー。どんなゴツい化物が出てくるかと思えば、爽やかないい男じゃねーか」
( ^ω^)「ドク、気をつけろ。こいつかなり使うぞ」
('A`)「あぁ、分かってるよ。さっきから俺のケツがゾクゾクして鳥肌止まんねぇんだ」
从 ゚∀从「想像したらスゲェ気持ち悪いんだけど」
.
- 63 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:38:19 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「どうやら俺の力量は計れてるようだな。それでもかかってくるってのかい?」
( ^ω^)「悪いが、こっちにも都合ってもんがある。そう易々と帰れはしねぇのよ」
('A`)「あんたを倒すって、村長と約束しちまったからな」
N| "゚'` {"゚`lリ「ただの人間に負けるほど、こちとら耄碌しちゃいないんだがな」
('A`)「あいにくこっちも、壁が高いほど燃える性分なもんでね」
( ^ω^)「最初から負けるつもりで挑むバカはいねぇよ」
从 ゚∀从「いくらてめぇが強くても、こっちは三人がかりだぜ!」
N| "゚'` {"゚`lリ「話し合う余地はなさそうだな……なら、さっそく手合わせ願おうじゃないの」ゴキッ、ゴキッ
( ^ω^)「来るぞ、ドク。警戒を止めるな」
('A`)「応ッ!!」
.
- 64 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:41:15 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)(さーて、どうするか……俺とドクは玉砕覚悟で戦えるとして)
( ^ω^)(姫だけは何としても危険の及ばないとこへ逃がさねぇとな)
('A`)「姫様!俺たちが盾になりますからあなたは後ろへ下がってください!」
( ^ω^)
从 ゚∀从「やだ!俺が先に行く!」
('A`)「ダメです危ないでしょう!」
( ^ω^)(バッカおめーそれ口に出したら姫様が引くわけねーだろがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)
从 ゚∀从「三人同時に突っ込んでけばいーじゃん」
('A`)「いやだからそれが危ないから後ろに下がってと……」
从 ゚∀从「なんでだよ!二人で囲うより三人の方が確実だろ!」
('A`)「あかんこの人全滅の可能性とかこれっぽっちも考えてない」
( ^ω^)「……考えてみればこのパーティ、ゴリゴリの前衛職しかいねぇじゃん」
( ^ω^)「協調性とか生まれるはずがなかった」
.
- 65 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:43:46 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「待て。お前今、姫様と言ったか?」
('A`)「あ?……言ったけど、それが何だよ?」
N| "゚'` {"゚`lリ「お前たち、もしやあの村の人間じゃあないのか……?」
('A`)「ちげーよ。どっからどう見ても神官と魔法使いだろ」
( ^ω^)「せやな」
从 ゚∀从「お前ら一回ドタマかち割って中身念入りに洗ってこい」
N| "゚'` {"゚`lリ「姫ってことは……まさかあんたたち、サントハイム王国の?」
从 ゚∀从「おう!なんだ、あんた私のこと知ってるのか?」
N| "゚'` {"゚`lリ「なんてこった……ついに本国が動いたのか!」
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- 66 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:46:59 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「すまない、突然で悪いが今は拳を収めて俺に着いてきてくれないか?」
N| "゚'` {"゚`lリ「絶対に危害は加えないと約束しよう」
从 ゚∀从「なんだなんだ?結局は戦闘無しかよ?」
('A`)「どーいうこった?」
( ^ω^)「なにかワケがありそうだな」
N| "゚'` {"゚`lリ「理由は後で話す。事は一刻を争うんだ」
('A`)「まぁ行ってみようぜ。罠だったら背後から躍りかかってボッコボコにすればいいし」
从 ゚∀从「そうだな。今ならスキだらけだし行けるな!!」
( ^ω^)「最悪押さえ込んで関節とか外せばどうとでもなるか」
N|;"゚'` {"゚`lリ「そういう物騒なことはもう少しボリュームを下げて言ってくれないか?」
.
- 67 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:51:06 ID:xYGKHTwA0
- .
【数分後】
N| "゚'` {"゚`lリ「着いたぜ。この岩戸の向こうに捕らえた村人がいる」
(;'A`)「岩戸ってお前……なんでそんなヤマトタケルみたいなことしてんの?」
N| "゚'` {"゚`lリ「村人を逃がす訳にはいかないからな。よっ、と……」ググッ
ズゴゴゴゴ……
从 ゚∀从「おお、すげー。あんな重そうな岩が軽々……!」
( ^ω^)「驚いてるけど城の壁壊せるあなたも大概だと思いますお」
N| "゚'` {"゚`lリ「さ、中へ入ってくれ。そうしたら俺の潔癖が分かってもらえるはずだ」
从 ゚∀从「えー?大丈夫なのかそれ?」
( ^ω^)「おいドク、まずお前行け」
('A`)「なんで俺が毒味役的ポジションなん?行くけど」
从 ゚∀从「躊躇なしかよ」
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- 68 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:53:26 ID:xYGKHTwA0
- .
('A`)「それじゃ失礼して。お邪魔しマッチョ」モゾモゾ
从 ゚∀从「大丈夫かな、あいつ」
( ^ω^)「俺はあいつが大丈夫じゃない様子が想像できないですが」
从;゚∀从「……確かに」
<おぉ!?なんだこれすげぇ!!
从 ゚∀从「おぉ?なんか興奮してるぞアイツ」
( ^ω^)「珍しい……」
<おいブンじいも姫も来てみろよ!!なんかこう……なんかこうすごいから!!
从 ゚∀从「……なんかよく分からんけどすごいらしいぞ」
( ^ω^)「語彙力……」
从 ゚∀从「特に害はなさそうだし、入ってみるか?」
( ^ω^)「そうですおね」
.
- 69 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:54:24 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)「失礼しマッチョ」ゴソゴソ
从 ゚∀从「ブンじいのケツ邪魔だから蹴っ飛ばしていい?」モゾモゾ
( ^ω^)「止めなさい」
从 ゚∀从「ドクはケツ蹴っ飛ばされると喜びそうだけどなー」
( ^ω^)「あれと同じにされるの凄く心外……って」
(;^ω^)「おぉ!?」
从*゚∀从「すげー!なんだこれ!」
(;^ω^)「洞窟内なのに居住空間がある……?」
从*゚∀从「すっげー!見ろよブンじい、天窓もあるぞ!」
ヽ(*'A`)ノ「わーいふかふかのベッドだー」ボヨンボヨン
( ^ω^)「お前順応力クッソ高いな」
从 ゚∀从「ここ普通に住みたいんだけど。うちの城にもこういうの作ろうぜ!」
( ^ω^)「どうやって洞窟を再現しろと」
.
- 70 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 20:59:15 ID:xYGKHTwA0
- .
(-_-)「あの……」
('A`)「お?」
(-_-)「あなたたちは誰……?」
('A`)「俺か?俺は見ての通りのセクシーだ」ムチーン
( ^ω^)「同じくダンディだ」ピクピクッ
从;゚∀从「名前くらいちゃんと名乗れ!私たちはサントハイム王国の人間だよ!」
(-_-)「王国の……?じゃあ、僕らをあのアベスって奴から助けに来てくれたんですか?」
(-_-)「ぼく、ガチホ村のヒッキーという者です。アベスって魔物に捕まって、ここへ閉じ込められてるんです」
( ^ω^)「ここにいるのはあんただけか?」
(-_-)「いえ、他にもあそこに……」
ΩΩΩΩΩ<タスケテー
('A`)「本当だ、オメガみたいな顔した人がたくさんいる」
从 ゚∀从「手抜き感がありありと伝わってくるな」
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- 71 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:01:08 ID:xYGKHTwA0
- .
(-_-)「お願いします。あの魔物が来ないうちに早く……!」
('A`)「もちろん助けるつもり、だったんだけどな」
( ^ω^)「なんかそのアベスが言いたいことあるって」
N| "゚'` {"゚`lリ「よっ、と」スタッ
('A`)「お、噂をすれば」
(;-_-)「ひっ……!」
N| "゚'` {"゚`lリ「そんなに怯えなくても、捕って掘ったりはしないんだがな」
('A`)「こんだけビビってるってこたぁ、あんたやっぱりなんかしたんじゃねーの?」
N| "゚'` {"゚`lリ「とんでもない。第一、誘拐犯がわざわざ洞窟を加工して、部屋を作ったりしないだろ?」
( ^ω^)「待てこれ全部自作かよ」
N| "゚'` {"゚`lリ「フフフ、故郷では石工だったんでな。自信作だぜ?」
从*゚∀从「ブンじいこいつうちの城に雇おう!!そんで色々作らせようぜ!!」
( ^ω^)「イキイキしてんな姫様も」
.
- 72 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:03:10 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「さて、まずは改めて名を名乗らせてもらおうか」
N| "゚'` {"゚`lリ「俺の名はアベス。諸国を旅していた善良な半魔人(ハーフ)だ」
从 ゚∀从「ハーフ?」
('A`)「魔物と人間の混血のことですよ」
( ^ω^)「悪魔召喚の儀式とかで人間を贄にささげると、希に産まれてくるんですお」
从 ゚∀从「へぇー」
N| "゚'` {"゚`lリ「普段はこうして人間の姿でいられるが、夜になるとモンスターに姿が変わっちまうのさ」
从 ゚∀从「難儀な体質だなー」
('A`)「俺らの体は昼も夜もカッチカチだけどな」
( ^ω^)「せやな」
.
- 73 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:05:32 ID:xYGKHTwA0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「この体質のおかげで故郷を逐われ、今はしがない旅烏って奴だ」
从 ゚∀从「ふーん……なんか、可哀想だな」
('A`)「どんな扱い受けてたか容易に想像できるな」
N| "゚'` {"゚`lリ「ま、俺のことはどうでもいいさ」
N| "゚'` {"゚`lリ「問題は、旅の途中で俺が、大変な出来事を見ちまったってことだ」
( ^ω^)「それが、今回の事件かお?」
N| "゚'` {"゚`lリ「あぁ。単刀直入に言おう」
N| "゚'` {"゚`lリ「今回の誘拐事件の黒幕は、ガチホ村の村長だ」
.
- 74 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:15:35 ID:xYGKHTwA0
- .
从 ゚∀从「ホントかよ?人のよさそうな爺さんにしか見えなかったぞ?」
N| "゚'` {"゚`lリ「あぁ、本当だとも」
N| "゚'` {"゚`lリ「一月ほど前、俺は野宿できる場所を探しながらこの近辺を一人でブラついていたんだ」
N| "゚'` {"゚`lリ「そうして見つけたこの洞窟で、奴はとんでもないことを話していたのさ」
―――――
――――
―――
――
【約一ヶ月前、ガチホ洞窟……】
N| "゚'` {"゚`lリ「~♪」テクテク
N| "゚'` {"゚`lリ「お、いい洞窟じゃないの。ここなら雨風もいい感じに防げそうだな」
N| "゚'` {"゚`lリ「しばらくここで逗留させてもらうとするか」
.
- 75 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:21:36 ID:xYGKHTwA0
- .
『フフフ…』
N| "゚'` {"゚`lリ「……ん?人の話し声?」
N| "゚'` {"゚`lリ「まさか先客でもいたのか?」コソッ
/ ,' 3 「クックックッ……ガチホ村の村民ども、面白いほど簡単に私の策に引っ掛かってくれたわ」
/ ,' 3 「このまま村長に化けていれば、よもや私が人拐いなどとは夢にも思うまい」
/ ,' 3 「お前たち!この調子でガチホ村の屈強な男ども、全員連れて来るんだよ!」
( ∵)「キィ、キィ!」
( ∵)「ウィピピピピ……!」
N|;"゚'` {"゚`lリ「何ィ……?屈強な男を拐うだと!?」
.
- 76 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:31:35 ID:xYGKHTwA0
- .
―――――
――――
―――
――
N| "゚'` {"゚`lリ「そこで義憤に駆られた俺は、そのモンスターに襲いかかってあと一歩のところまで追い詰めた」
N| "゚'` {"゚`lリ「ところがとどめを刺すギリギリで日が暮れちまって、今度は俺が魔物の姿になっちまったんだ」
N| "゚'` {"゚`lリ「そこを村人に見られ、逆に俺がこの洞窟まで追いたてられたってワケさ」
从 ゚∀从「なるほどなぁ。なんか面倒な誤解に巻き込まれたんだな」
( ^ω^)「しかしそいつはなんでまた、こんな辺境の村で人拐いなんか?」
N| "゚'` {"゚`lリ「さぁな。だが、何にせよロクな理由じゃあないだろう」
N| "゚'` {"゚`lリ「だからこうして拐われそうになった人間を保護して、手厚く匿っていたのさ」
(;-_-)「ちょ……ちょっと待ってください!」
('A`)「ん?なんだ?」
(-_-)「悪いですけど、うちの村長がそんなことするはずありません!」
.
- 77 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:34:23 ID:xYGKHTwA0
- .
(-_-)「村長は一人でこの盆地を開拓して、あの村を興した凄い人なんです」
(-_-)「だからこの村には、村長を慕ってたくさんの男の人が集まるんですよ?」
(-_-)「そんな人が、村を滅ぼすようなことするはずありません!」
ΩΩΩΩΩ<ソーダソーダ!!
( ^ω^)「ここぞとばかりにオメガモブも主張して来やがる」
N| "゚'` {"゚`lリ「だから、あの村長は偽者だと……」
(-_-)「村長はうっかり魔物に捕まるような迂闊な人じゃないですよ!」
从 ゚∀从「けど、万が一ってこともあるだろ?」
(-_-)「村長は腕っぷしだって強いんです!そんじょそこらのモンスターじゃ敵わないんですから!」
(;'A`)「おいおい……まさかずっとこの調子なのか?」
N| "゚'` {"゚`lリ「そうだ。あの村の住人の村長への信望は宗教がかっててな」
N| "゚'` {"゚`lリ「何度説明しても納得しないから、仕方なくここへ閉じ込めてるのさ」
('A`)「なーるほどなぁ……」
N| "゚'` {"゚`lリ「おまけに、サントハイム本国に報せようとすれば舌を噛んで死ぬとまで言うからな」
N| "゚'` {"゚`lリ「あんたらが来てくれなきゃ、この洞窟は今ごろ俺を討とうって村人で溢れ返ってたかもしれん」
.
- 78 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:37:38 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)「うーむ……事情は分かったが、あんたが本当のことを言ってるって確証もないよな」
从 ゚∀从「ブンじい疑り深いな、だから独身なんだぞ」
( ^ω^)「俺は筋肉が生涯のパートナーなだけです」
N| "゚'` {"゚`lリ「俺としては、こうして村人に危害を加えず保護してるって点を証拠と思ってほしいんだがな」
(;-_-)「そんなの、後々どこかへ売りさばくための方便かもしれないじゃないか!」
N|;"゚'` {"゚`lリ「フーッ……あんたも頑固だねぇ」
( ^ω^)「こいつらを納得させるには、それなりの物証がいるってことか」
从 ゚∀从「めんどくさいな。もうどっちもぶっとばせばよくない?」
(;^ω^)「姫様、相手は一般人ですお」
('A`)「まぁまぁ落ち着いて。それは最後の手段に取っておきましょう」
(;^ω^)「お前ももっと真剣に止めろ」
('A`)「あのよ、アベスさん。もしかしたら村長のこと、俺が証明できるかもしんないぜ?」
N| "゚'` {"゚`lリ「……なんだと?」
.
- 79 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:40:29 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)「お前が証明?どうやって?」
从 ゚∀从「ドクだって私たちと同じで、村長とはほとんど話してないじゃんか」
('A`)「実は俺たち、ここへ来る前に例の村長を魔物から助けてまして」
('A`)「その時にちょーっと違和感覚えてたのよね」
N| "゚'` {"゚`lリ「ふむ……聞かせてくれ」
('A`)「あぁ。だがその前に……」
(#'A`)「オラァッ!!!」
\パァァァァァァァン!!!!/
从;>∀从「ギャア!!」
(;^ω゚)「ッ!?」
N|;"゚'` {"゚`lリ「ぐおっ……な、なんだ!?」
('A`)「……ほらな?」
.
- 80 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:41:34 ID:xYGKHTwA0
- .
(#^ω^)「てんめぇぇぇぇ俺はともかく姫様が失明でもしたらどうすんじゃボケぇぇぇぇ……!!」ギリギリギリ
(;'A゚)「あだだだだだだだブンじいの握力で握られたらミソ潰れちゃうギブギブギブ!!!!!!」
N|;"゚'` {"゚`lリ「い、今のは……」
从;゚∀从「おいなんだよビックリしたじゃんかよ」
(;'A`)「おーいてぇ……今のは有名な魔を滅する神の光、ニフラムだ」
N| "゚'` {"゚`lリ「ニフラムはケツから出るのか……?」
从 ゚∀从「なんかそれ凄い神様に失礼」
( ^ω^)「それで?今のが何の証明になるってんだお?」
('A`)「よく思い出せよ、ブンじい」
.
- 81 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:43:48 ID:xYGKHTwA0
- .
('A`)「村長が襲われてたあの時、俺は魔物に対してニフラムかけただろ?」
( ^ω^)「おう。あの村長も巻き込んだ最低なやつな」
('A`)「今自分でかけられて分かったと思うが、人間眩しいとまず目を覆うか、顔を伏せるんだよ」
('A`)「けど、あの時……」
=================================
/;,' 3 「ぐおぉ!!」グッ ← check!
(;∵;;.「ピィィィ!!?」ジュワッ
(;∴;;.「ギァァァ!!?」ジュオッ
=================================
('A`)「あのじいさん、胸を押さえてたんだよ」
('A`)「まるで魔法のダメージが通ったみたいに、な」
N| "゚'` {"゚`lリ「本当か……!?」
.
- 82 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:46:09 ID:xYGKHTwA0
- .
( ^ω^)「そう言われりゃそんな気がしないでもないが……」
('A`)「だろ?なーんか変だなぁと思ってたんだよな」
N| "゚'` {"゚`lリ「だとすればやはり村長は何らかの魔物か……!」
(;-_-)「で、でもそれだって見ていたのはあなたたちだけですし……」
('A`)「そのとーり。証拠としちゃ不充分だわな」
('A`)「だからあんたも俺たちと一緒に、村へ帰って見てみねぇか?」
('A`)「あの村長が、化けの皮剥がすところをよ」
(-_-)「えっ……?」
.
- 83 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/20(日) 21:49:49 ID:xYGKHTwA0
- .
(;-_-)「でもそれ、どうやって……」
('A`)「うまいこと村長をおびき寄せて、目の前でニフラム連発したらさすがに耐えらんねぇだろ」
('A`)「俺のMP(マッスルパワー)が足りるかだけが不安要素だが」
从 ゚∀从「MPの略し方間違ってないか?」
( ^ω^)「最終的にお前のケツ頼りってのが釈然としないが、それがベストかもしれんな」
('A`)「どうだいアベスさん。あんたも濡れ衣着せられたままじゃ、気持ちよく寝れないだろ?」
N| "゚'` {"゚`lリ「そうだな……どうせいつまでもここにいる訳にはいかないんだ」
N| "゚'` {"゚`lリ「その提案、乗らせてもらおうじゃないの」
('A`)「おーしそうと決まればガチホ村までサクサク移動すんぞ!!」
(;-_-)「お、おー……」
从 ゚∀从「ヤル気満々だなーあいつ」
( ^ω^)「ですおね」
.
- 88 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:08:49 ID:JGEOxDqk0
- .
【そして夜も更けた頃、ガチホ村近郊……】
从 ゚∀从「すっかり夜になっちまったなぁー……」
('A`)「あぁ。潜伏するには持ってこいだな」
(;-_-)「本当に村長が黒幕なんでしょうか?」
('A`)「やってみりゃあ分かる。それで村長が無実なら、あんたも村へ帰してやるよ」
( ^ω^)「まるで誘拐犯の一味みたいな台詞だな」
N| "゚'` {"゚`lリ「ふぅ……」スタッ
('A`)「ようアベスさん。首尾はどうよ?」
N| "゚'` {"゚`lリ「村の門は鎖されてるな。入るにはどこか他の入り口を見つけないとダメだ」
( ^ω^)「やっぱりか……」
从 ゚∀从「……あれ?」
('A`)「どうしました?姫様」
从 ゚∀从「いや……アベスの奴、夜になったら魔物の姿になるって言ってなかったか?」
.
- 89 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:10:28 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「そういえば」
( ^ω^)「見た感じ人間のままですおね?」
N| "゚'` {"゚`lリ「おいおい、どこ見てるんだあんたたち?」
N| "゚'` {"゚`lリ「ちゃんと魔物になってるじゃないか、体の一部が」ギンギンッ
(;'A`)「魔物になるってそういう意味!?」
(;^ω^)「うわマジだ暗くてよく分かんなかったけどギンギンだ!!」
从;゚∀从「え、何?何がギンギンだって?」
(;'A`)「何でもないです!!」
(;^ω^)「姫様は作戦に集中して!!」
从;゚∀从「な、何だよ……まぁいいけど」
.
- 90 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:13:17 ID:JGEOxDqk0
- .
(;'A`)「まったく、とんだ魔物もいたもんだぜ……」
(;^ω^)「しかし、あんな不意勃起みたいな状態が朝まで続くと思うと同情せんでもない」
('A`)「……あっ」
( ^ω^)「どうした?」
('A`)「なぁ、ブンじい。俺すげー嫌なことに気づいちまったんだけどさ」
( ^ω^)「なんだ?」
('A`)「あいつ、村長襲ってる最中に夜が来て魔物になっちまったとか話してなかった?」
(;^ω^)「あっ……」
(;'A`)「あんな状態で村長襲撃してたら、色んな誤解されるの当たり前だよなぁ」
(;^ω^)「……村人の方も安易に責められんな」
N| "゚'` {"゚`lリ「シッ!誰か出てきたぞ!」
.
- 91 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:15:43 ID:JGEOxDqk0
- .
/ ,' 3 「……」コソコソコソーッ��
('A`)「噂をすれば、例の村長じゃねーか」
从 ゚∀从「こんな夜更けにどこ行くってんだ?」
( ^ω^)「あからさまに怪しいおね」
('A`)「よっしゃ、まずは俺が背後から脳天カチ割ってくるわ」
(;-_-)「やめてください!本物の村長だったらどうするんですか!」
('A`)「冗談だよ……みんなは隠れて様子を伺っててくれ」
( ^ω^)「おう」
('A`)「特に姫様はウズウズして飛び出てきたりしないように」
从 ゚∀从「なんだよ、私そんなに信用ないのか?」
( ^ω^)「ウズウズして城を飛び出した張本人ですからね」
N| "゚'` {"゚`lリ「頼むぞ、ドク」
('A`)b「任せとけぃ」グッ
.
- 93 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:20:16 ID:JGEOxDqk0
- レンタル73
/ ,' 3 コソコソ
('A`)「よーう、村長!」
/;,' 3 「……!!」ギクッ
('A`)「何してんだ、こんな夜中に?徘徊老人か?」
/ ,' 3 「……い、いやぁ。ちょっと身辺が気になって見回りをな?」
('A`)「そうかい。アンタも気苦労が絶えねぇな」
/ ,' 3 「ホホホ……それより、アベスの件はどうなったかの。他の皆さんの姿が見えんようじゃが……」
('A`)「その事なんだがな……」
(#'A`)「オラァッッッ!!!!!」
\パァァァァァァァァァンッッッ!!!!/
/;,' 3 「ぐあっ!?」
.
- 94 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:22:14 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「おんやー?どうしたじいさん、やけに苦しそうにしてんな?」
/;,' 3 「ぐぅっ……お主、何を……」グラッ
('A`)「今のはニフラムっつてな。弱い魔物を消し去る魔法の一つだ」
/;,' 3 「……!!」
('A`)「当然人間には効かないはずなんだが、なんでそんなにしんどそうにしてやがる?」
/;,' 3 「貴様……全て承知の上か!!」
(#'A`)「ったりめーよ!!もう一発食らっとけ!!」
(#'A`)「ニフラム!!!!!」
\ッパァァァァァァァァァァァン!!!!/
/;,' 3 「ぐあぁぁぁ!?」ヨロッ…
.
- 95 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:24:49 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「みんな、もう出て来ていいぞ」
( ^ω^)从 ゚∀从 N| "゚'` {"゚`lリ (;-_-)
ザッ…
/;,' 3 「アベス……!!」
N| "゚'` {"゚`lリ「ご無沙汰だな、村長……いや、村長の皮をかぶったモンスターよ」
('A`)「あのかっこで皮をかぶったとか言ったら別の意味にしか聞こえない」
( ^ω^)「シリアスなとこなんだから黙ってろ」
/;,' 3 「貴様ら、アベスに丸め込まれおったか……」
( ^ω^)「丸め込んだのはお前の方だろが」
从 ゚∀从「悔しかったら、なんでドクのケツが効果バツグンなのか説明してみろよ!」
(;-_-)「村長、嘘ですよね……?」
('A`)「とっくにネタは上がってんだ。正体見せろよ、ジジイ!」
/;,' 3 「クッ……!」
.
- 96 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:28:46 ID:JGEOxDqk0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「それでもしらばっくれるってんなら、俺にも考えがあるぜ?」
/;,' 3 「なんじゃと?」
N| "゚'` {"゚`lリ「あんないい男たちを捕まえ、あまつさえ自分の目的のために利用する」ガシッ
/;,' 3 「ギャッ……な、なんじゃ!?」
N| "゚'` {"゚`lリ「その悪心、とても捨ててはおけん」ジィィーッ……
(;'A`)「おい待てアベスさんなんで脱ぐ!?」
(;^ω^)「おい止めろまさか」
从 ゚∀从「なんだなんだ?」
(;-_-)「村長!?」
N|#"゚'` {"゚`lリ「そのケジメ、きっちり取らせてもらおうじゃないの!!」ズルッ
/;,' 3 「や、止めろアベス!!!」
N|#"゚'` {"゚`lリ「いいや、止めないね!!!」
N|#"゚'` {"゚`lリ「成敗ッッッ!!!」ズップシ
/;,' 3 「アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
(;-_-)「村長ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
.
- 98 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:32:37 ID:JGEOxDqk0
- .
(;'A`)「や、やりやがったーーーーーーーー!!!!!!」
(;^ω^)「姫様には絶対に見せるな!!」
从;゚∀从「お、おい!ドクにブンじい邪魔だよ!見えねぇよ!」
(;'A`)「見なくていいんですっ!!」
(;^ω^)「ドク、マッスルブラインド(※)だ!!早くしろ!!」
(※マッスルブラインド……その鋼の肉体で対象物から視線を遮る奥義)
/;;,' 3 「ぐ……おおぉぉぉ……」
ε=ノハ×⊿×)=3 ボワワンッ
N|;"゚'` {"゚`lリ「何ィッ!?」
(;-_-)「あぁっ!!村長の体が……!!」
('A`)「変化がとけた!」
( ^ω^)「やったなドク。お前の推理が大当たりだ」
从 ゚∀从「なぁ結局アベス何してたの?」
(;'A`)「それはひとまず置いといて」
N|;"゚'` {"゚`lリ「お、女……だと……?」
.
- 100 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:39:01 ID:JGEOxDqk0
- .
ノハ;⊿;)「ひ、酷いじゃないかお前たち!私もお尻は初めてだったんだぞ!」
ノハ;⊿;)「あんな乱暴するだなんて!!それでも人間か!?」
(;'A`)「いや知らんわ……」
(;^ω^)「俺らもあんなことになるとは思ってなかったし……」
从#゚∀从「なんだよ、私だけ仲間外れかよ!?」
('A`)「姫様も大人になれば分かりますよ……」ポン
从 ゚∀从「うるせぇ同い年」
('A`)「しかし、これで形勢は逆転だな。なぁアベスさんよ?」
N|;"゚'` {"゚`lリ「す、すまない……そうとも言えなくなってきた」
N|;"゚'` {"゚`lリ「俺は女を抱くと力が軽減しちまうんだ……悪いがしばらく立ち直れそうにない……」ガクッ
('A`)「あんた何しにここまで来たの?」
( ^ω^)「下半身が魔物(笑)」
ノハ#゚⊿゚)「アベスが無力なら話は早い!!!私の後ろの処女の恨み、思い知れ!!!」
ノハ#゚⊿゚)「ベギラマ!!!」
ゴァッ!!
.
- 101 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:40:30 ID:JGEOxDqk0
- .
(;-_-)「うわぁぁ!!む、村が火の海に!!」
(;'A`)「おいヒッキー!すぐに村人起こして消火しろ!」
ノハ#゚⊿゚)「そうはさせるか!!メラ!!」
ボボボッ!!
(;^ω^)「あっぶな!!」
ノパ⊿゚)「クックッ、上手く避けたなジジィ。だけど次もそう行くかな?」
ノパ⊿゚)「我こそはピサロ様より至上の魔力を賜りしモンスター、ヒートなり!!」
ノハ#゚⊿゚)「正体がバレたならば、このまま村もろとも丸焼きにしてくれるわ!!」フワァッ…
从;゚∀从「飛んだ!?」
(;'A`)「野郎、空まで飛びやがるか!!」
.
- 102 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:42:51 ID:JGEOxDqk0
- .
ノパ⊿゚)「いでよ、我がしもべたちよ!」
( ∵) ( ∵)( ∵) ギィッ!
(;-_-)「ひえぇ!?」
('A`)「あの魔物……前に村長と一緒にいた奴か!」
( ^ω^)「こいつら呼び出すために、夜中にウロウロしてやがったのか」
ノパ⊿゚)「ククク……やれ!ビコスライム!!奴らを跡形もなく消し去るのだ!!」
( ∵) ( ∴)( ∵) ギキィーッ!!
(#'A`)「ザコは俺のケツを拝んで消えな!!!ニフラム!!!!!」パァンッ��
( ∵)ギッギッ
(;^ω^)「おい効いてねーぞ!!」
(;'A`)「ウッソだろぉ!?」
.
- 103 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:45:17 ID:JGEOxDqk0
- .
ノパ⊿゚)「フハハハ!!ムダだムダだ!!」
ノパ⊿゚)「そいつらは私の特別製!!肉弾戦で凌駕するより他ないぞ?」
ノパ⊿゚)「そぉれ!!メラ!!」
ボォンッ!!
从;゚∀从「うわっと!!」
( ∵) ドコッ!!
从#゚∀从「ってぇなこのっ……!!」ガツンッ
( ∵) ギッヒッヒッ…
从;゚∀从「クッソ、なんかせせら笑ってるみたいで凄い腹立つ!!」
(;'A`)「姫様の正拳を物ともしてねぇとかどんだけ固ぇんだよ!!」
N|;"゚'` {"゚`lリ「なんて厄介な魔物どもだ……クソッ!!」
.
- 104 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:49:10 ID:JGEOxDqk0
- .
( ^ω^)「お前ら、後ろに下がれ!!」
(;'A`)「ブンじい!!」
( ^ω^)「雑魚処理はこの老骨に任せとけって言ってんだよ!!」
( ^ω^)「おいてめぇ!!今『肉弾戦で凌駕する他ない』っつったな?」
ノパ⊿゚)「だからどうした?ジジィは大人しく引っ込んでな!!」
( ^ω^)「オメーに見せてやるよ……サントハイム最高峰の肉弾戦って奴をな!!」
(#^ω^)「流☆星!!!ホライゾナックルパァァァァァァァァァト!!!!!!!!!!」
(#^ω^)=つ≡つ
(っ ≡つ=つ
/ ) ババババ
( / ̄∪
=つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ つ =つ≡つ =つ≡つ
(#^ω^)=つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ つ =つ≡つ =つ≡つ
(っ ≡つ=つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ つ =つ≡つ =つ≡つ
/ ) =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つ =つ≡つつ =つ≡つ =つ≡つ
( / ̄∪ ババババ ババババ ババババ ババババ
(;∵)(;∵)(;∵) ギキィーッ!!
(#^ω^)「俺が拳の弾幕で雑魚を止める!!お前らはその隙に奴を倒せ!!」
.
- 105 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:51:13 ID:JGEOxDqk0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「爺さん、及ばずながら俺も協力しようじゃないの!」ザッ
(#^ω^)「アベス、体は!?」
N| "゚'` {"゚`lリ「女に触れさえしなきゃ大丈夫さ!」ギンギンッ
(#^ω^)「視界が不愉快だが正直助かる!!」
(#^ω^)「行けぇ!!ドク、姫様!!」ボボボボッ
('A`)「すまん、ブンじい!!」
从 ゚∀从「行こう、ドク!!」
ノパ⊿゚)「この私を倒せるつもりか?いい度胸だ!!」
ノハ#゚⊿゚)「かかってくるがいい!!返り討ちにしてくれようぞ!!」
.
- 106 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 22:58:29 ID:JGEOxDqk0
- .
ノハ#゚⊿゚)「メラ!メラ!!メラ!!!」
ボンッ、ボンッ、ボコォッ!!
从;゚∀从「チィッ!!」サッ
(;'A`)「大丈夫ですか、姫様!!」
从;゚∀从「気にすんな!!今は敵に集中しろ!!」
(;'A`)「敵の攻撃は一本調子です!!このままフットワークで掻き乱しましょう!!ホッ!!」ササッ
从;゚∀从「けど、攻撃当たんなきゃジリ貧だぞ!ハッ!」ババッ
ノパ⊿゚)「お前らが死ぬのが先か、村が燃え尽きるのが先か試してみるか?フハハハ!!」
从#゚∀从「クッソ~ムカつくぜ~!!」
从#゚∀从「やいやいやい!!空なんざ飛んでないで下りてきて勝負しろや卑怯者!!」
ノパ⊿゚)「ハーッハッハ!!何とでも言え!!貴様らの罵詈雑言なぞ痛くも痒くもないわ!!」
(#'A`)「このアナル非処女!!」
ノハ#゚⊿゚)「それは言うな!!」
<おーい!みんなこっちだ!
(;'A`)「……ん?」
.
- 107 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:00:24 ID:JGEOxDqk0
- .
|;(●), 、(●)、|「うわぁぁぁ!!」
(;´_ゝ`)「なんだこりゃあ!?」
(´<_`;)「火事か!?」
(;´・ω・`)「おいヤベーぞこれ!」
(;-_-)「あいつが村長に化けて村を焼いてるんだ!早く消火を!」
(;'A`)「バカッ!!お前らこっちにくんな!!」
ノハ#゚⊿゚)「ヌゥゥ!!愚か者どもめ、私の業火を食らい泣き叫べ!!」
ノハ#゚⊿゚)「ベギラマ!!」
ゴゴォォォォォッ!!
(;'A`)「あぶねぇぇっ!!!」ダダッ
从;゚∀从「ドクッ!!」
(;-_-)(;´_ゝ`)「「「「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」」」」(´<_`;)|;(●), 、(●)、|
.
- 109 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:02:36 ID:JGEOxDqk0
- .
パァァァァァァァァァン!!!!
(;-_-)「……あ、あれ?」
( ´_ゝ`)「なんともないぞ」
(´<_` )「本当だ」
(´・ω・`)「なんで?」
|(●), 、(●)、|「あの火炎はどこへ……?」
ノハ;゚⊿゚)「なっ……何ィッ!?」
(;'A`)「……」
从;゚∀从「お、おいドク……なんだ今の?」
(;'A`)「……ニフラムで魔法を相殺した?」
(;'A`)「とっさにケツ光らせただけだったんだけど」
ノハ;゚⊿゚)「ぬぬぅ……お前、顔に似合わず相当な危険人物と見た!!」
(;'A`)「うっせ!!顔のことはほっとけ!!」
ノパ⊿゚)「わが主のため、見過ごせん!!やはりお前から殺す!!」
.
- 110 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:05:37 ID:JGEOxDqk0
- .
ノハ#゚⊿゚)「食らえ!!メラ五連撃だ!!」
ボウッボウッボウッボウッボウッ!!
(;'A`)「ぐぁっちぃ!!」
从;゚∀从「ドク!大丈夫か!?」
(;'A`)「姫様、走って!!」ダダッ
从;゚∀从「お、おうっ!?」ダダッ
ノパ⊿゚)「ハーッハッハ!!どこへ逃げようというのだ?メラ!!」ボンッ
(;'A`)「うわっと!……姫様、走りながらよく聞いてください!!」
从 ゚∀从「なんだ、ドク!」
('A`)「しばらく走ったら俺は、あいつの方へ切り返します!そしたら姫は俺の背後に隠れて下さい!」
从#゚∀从「おいっ、今さら守ってもらおうなんて……」
('A`)「違います!今のニフラムで思いついたことがあるんです!」
('A`)「背中に隠れたら、俺の一挙一動を見逃さずに呼吸を合わせて!」
('A`)「出来ますね?」
从 ゚∀从「……!!」
从 ゚∀从「あぁ、もちろん!!」
.
- 111 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:13:04 ID:JGEOxDqk0
- .
ノハ#゚⊿゚)「なぁにをゴタゴタ言っている!!チョロチョロと小賢しい蠅のような奴らめ!!」
('A`)「はっ。小賢しいのはてめぇの方だぜ!!」
ノハ#゚⊿゚)「何ィ!?」
('A`)「ボンボンボンボン魔法ばっか使ってる割に、たかだか人間ごときも打ち落とせねぇじゃねーか!!」
('A`)「こんなデカい的があって当てることも出来ねぇのか、あぁ!?」
ノハ#゚⊿゚)「ぐぅぬぬぅ~~!!言わせておけば~~~!!!」
ノハ#゚⊿゚)「ならば私の最大魔法を食らって、消し炭になるがいい!!!」
(#'A`)「今です、姫様!!」ダッ
从 ゚∀从「オッケー!!」ダッ
ノハ#゚⊿゚)「メラゾーーーーーーーマ!!!!!!!」
ドォォォォォォォォォンッ!!!
(#'A`)「ここだぁ!!」クルッ
从;゚∀从「!?」
.
- 112 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:14:40 ID:JGEOxDqk0
- .
(#'A`)「ニフ!!!!!ラム!!!!!」
ドッパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンンンンンンンッッ!!!!
(;'A゚)「あっづアァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーッス!!!!!!!!!!!!!!!」
ノパ⊿゚)「フハハハ!!貴様の弱小魔法では、威力が削ぎきれなかったようだな!!」
从;゚∀从「ドク!!」
(;'A`)「ハインッ!!」グッ
ハイーナと向かい合わせになったドクは、ヒートから見えないよう体の前で両手を組んだ!!
从 ゚∀从「……!!」
その意図を瞬時に理解したハイーナは、組まれた両手へ足をかける!!
ドクはケツの火傷も忘れ、全身全霊を籠めてハイーナを跳ね上げた!!
(#'A`)「跳べええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」
そして自らはケツから煙を上げ、倒れ込む!!!
.
- 113 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:15:58 ID:JGEOxDqk0
- .
宙高く舞うハインの拳は、
从#゚∀从「オォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!」
ノハ;゚⊿゚)「なっ……何だとォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!」
敵の顔面を
ノハ;゚⊿゚)「メッ、メr……」
从#゚∀从「遅いッ!!!」
正確に捉えた!!!
从#゚∀从「オラァァァァァァァァァッ!!!!!!」メキッ…
ノハ; ⊿ )「かはぁっ……!!」
ドォォォォォォォォォンッ!!!!!
.
- 114 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:17:27 ID:JGEOxDqk0
- .
从 ゚∀从「ぃよっしゃァッ!!」スタッ
ノハメ ⊿ )「……」キュウ
从 ゚∀从「ドク、やったぜ!!」
(;'A`)「ハハ……ナイスです、姫様」
从 ゚∀从「お前、ケツは大丈夫か?魔法直撃してたけど」
('A`)「一瞬ケツが消し飛んだかと思った」ブシュゥゥゥ…
从;゚∀从「だろうな……まだ煙上がってるもん」
.
- 115 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:22:53 ID:JGEOxDqk0
- .
:( ∵): ギッ…
:( ∵): ギギッ…
:( ∵): パァァァ…
(;^ω^)「……お?」
N|;"゚'` {"゚`lリ「なんだ?」
ε= / ,' 3 =3 ボワンッ
(;^ω^)「おぉ!?」
N| "゚'` {"゚`lリ「こいつは……本物の村長か!!」
( ´ー`)=3 ボワンッ
(`ーωー´)=3 ボワンッ
( ^ω^)「拐った村人、モンスターに化けさせてやがったのか……!」
('A`)「どうりで、俺のニフラムが効かないはずだぜ。村人消しちゃ大問題だもんな」
( ^ω^)「ドク、体は?」
('A`)「ちょっとケツが大炎上したけど問題ない」
( ^ω^)「お前ケツから肉が焼ける臭いすんぞ……」
('A`)「なんか斬新なOバックみたいになって面白いよな」
( ^ω^)「なんも面白くねーから」
.
- 116 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:25:03 ID:JGEOxDqk0
- .
/ ,' 3 「む……むうぅ……」ムクリ
(-_-)「村長!!」
( ´_ゝ`)「しっかりしてください、村長!」
/ ,' 3 「お、お前たち……?」
(;´ー`)「一体何があったんダーヨ……?」
(;`・ω・´)「ここ数日の記憶が全くないぞ……」
|(●), 、(●)、|「今は何も言わず、休んでください!」
/ ,' 3 「お、おぅ……あれ?」ズキン
(´<_` )「どうしました?」
/;,' 3 「痛ァッ!?いたたたたた!!なんか体の節々がめっちゃ痛い!!!」
(;´ー`)「お、俺もだ!!全身ズキンズキンする!!」
(;`゚ω゚´)「まるで強力な打撃を何発も食らったかのような痛みだ!!」
('A`)「おいジジィ、モンスターだった時のダメージ残ってんじゃねーか」
( ^ω^)「ごめんね、なかなか死なないから本気でボコしてたわ」
(;-_-)「何してるんですか!!」
/;,' 3 「お前らワシの家の裏にやくそう生えてるから取ってきてくれ!しこたま!しこったま!!」
(;´_ゝ`)「ハイ!」
(´<_`;)「行こう、兄者!」
.
- 117 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:27:08 ID:JGEOxDqk0
- .
―――――
――――
―――
――
/ ,' 3 「そうか……魔物がワシに化けて村人を拐おうと……」ムッシャムッシャ
(;´ー`)「気づかなかったーヨ……」
(;`・ω・´)「いつの間にそんな大事になってたんだ……」
('A`)「すげぇあのジジィやくそう生で食ってる」
从;゚∀从「普通やくそうって煎じて飲むんじゃねーの?」
( ^ω^)「レンジャー部隊のサバイバル術みてぇ」
/ ,' 3 「どうやら、この村はあなた方に救われたようですな」ケフッ
('A`)(息がやくそう臭い……)
/ ,' 3 「ドクリフト殿、ブンライ殿、ハイーナ姫様」
/ ,' 3 「そして、流浪の旅人アベス殿」
N| "゚'` {"゚`lリ「おう、俺もか」
/ ,' 3 「この村の者を代表して、礼を言わせてもらいまする。あなた方の迅速な行動のおかげで、ワシは大切な村人を失わずに済みました」
.
- 118 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:28:23 ID:JGEOxDqk0
- .
N| "゚'` {"゚`lリ「よせやい。俺はいい男が好きにされるのを見捨てておけなかっただけさ」
/ ,' 3 「いやいや、それにしても容易く出来ることではありますまい」
/ ,' 3 「何度でも礼は言わせてもらいますぞ」
从 ゚∀从「あのー、呑気に礼を言ってるとこ悪ぃんだけど」
/ ,' 3 「なんですじゃ?姫様」
从 ゚∀从「村、まだ燃えてんぞ?」
ゴォォォォ…
/;,' 3 「ぬおぉぉ!!イカーン、皆のもの消火じゃあ!!」
(;-_-)「さっきからやってますよ!」
|;(●), 、(●)、|「村長がとつとつと語ってる横で邪魔するのも悪いかと思って……」
/;,' 3 「そんな変な気使わんでええから!皆のもの、全力で消火活動に当たれ!」
(;´ー`)「やれやれ……こちとらまだ病み上がりダーヨ」
(`・ω・´)「村が無くなるよりマシだろ」
( ´_ゝ`)「俺たちはさっきから消火してたよな」
(´<_` )「あぁ、流石だよな俺たち」
N| "゚'` {"゚`lリ「俺たちも手伝おう」
从 ゚∀从「私も手伝う!!」
('A`)「俺も手伝うぜ」
( ^ω^)「お前は黙ってその真っ赤に爛れたケツ癒すのに専念しとけ」
.
- 119 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:29:55 ID:JGEOxDqk0
- .
【そして一時間後……】
/;,' 3 「ふぅ……なんとか大事にならんで済んだわい」
/ ,' 3 「これも皆の協力のおかげじゃて」
(-_-)「村長こそ、あんな酷い目にあったのに……」
/ ,' 3 「なぁに。お主らの苦労を思えばこんなもの、どうということはないわい」
( ´_ゝ`)「村長!」
(´<_` )「さすが村長!」
|(●), 、(●)、|「カッコいい!」
( ´ー`)「いぶし銀!」
(`・ω・´)「老いてなお健在!」
/ ,' 3 「ホッホッホッ……」
从 ゚∀从「ブンじい、ドクは?」
( ^ω^)「ケツが重傷なんでショボンのおっさんに診てもらってます」
从 ゚∀从「そっか……心配だな」
( ^ω^)「ちょうど俺も話したいことあったし、様子見てきますお」
( ^ω^)「オラ、てめぇも着いてこい」
ノハ;゚□゚)「ムガーッ!!」モゴモゴ
从 ゚∀从「あ、そいついつの間にか捕まえてたんだ」
( ^ω^)「事件の首謀者ですからね」
.
- 120 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:31:04 ID:JGEOxDqk0
- .
( ^ω^)「邪魔するぞー」ガチャッ
(´・ω・`)「おう、自称魔導師のじいさんじゃねえか」
( ^ω^)「自称じゃねぇよこれでも国家に仕えてんだよ」
('A`)「ブンじい。どうしたよ?」
( ^ω^)「報告、村の消火活動は終わった。被害は軽微」
('A`)「把握」
( ^ω^)「おめーこそケツの調子はどうよ?」
(´・ω・`)「心配ねぇよ。俺の万能薬がこの程度のヤケドすぐに治すわ」
('A`)「クスリが染みるがそれが何とも言えない気持ちよさ」ヒリヒリ
( ^ω^)「そうか。しばらくは仰向けに寝れねぇな」
('A`)「おうナメんなよこちとらV字腹筋も余裕だわ」
( ^ω^)「無茶すんな」
.
- 121 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:34:16 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「それで?ただ見舞いに来た訳じゃないんだろ?」
( ^ω^)「あぁ、よく分かったな」
('A`)「師弟関係何年結んでると思ってんだよ……早く用件を言えよ」
( ^ω^)「おk。おいお前、前に出ろ」グィッ
ノハ;゚□゚)「ムガッ……!!」
(;´・ω・`)「おいおい!そいつぁうちの村焼き払った魔物じゃねーか!俺の診療所燃やす気か!?」
( ^ω^)「おっさん、悪いがちょっと席を外してくれねぇか。重要な話があるんでな」
(´・ω・`)「……わーったよ。せっかくいいケツをいじれて役得だったんだがな」
(;'A`)「お前そんな気持ちで人のケツ治療してたの……?」
(´・ω・`)「冗談だよ……俺が興味あるケツは村長のだけだよ」ガチャッ
('A`)「あいつ一番知りたくない情報を残して消えやがった」
( ^ω^)「さてと……おいお前、確かヒートとか言ったな?」
( ^ω^)「今から猿ぐつわ解いてやる。聞かれたことに素直に答えろ」
( ^ω^)「ただし、呪文の類いを唱えようとしたらそこの真っ赤に爛れたケツにお前の顔面窒息するまで押しつける」
ノハ;゚□゚)「ムーッ!?」
('A`)「人の尻を拷問に使うんじゃない」
ノハ;゚⊿゚)「ぶはっ……はぁー、はぁー……」
( ^ω^)「俺は駆け引きとか苦手だから率直に聞くぞ」
( ^ω^)「ピサロってのは何者で、何をしようとしてるんだお?」
ノハ;゚⊿゚)「……」
.
- 122 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:35:37 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「あぁ、確かそんなこと言ってたな。ピサロ様がどうとかって……」
( ^ω^)「だな。こんな辺境の村を襲って、そいつは何がしたかったんだ?」
ノハ#゚⊿゚)「ふんっ。お前らに話すことなど何もないわ!!」
( ^ω^)「あっそ」
( ^ω^)「ほーれ焼きたてのケツだよ~」グリグリ
ノハ;゚⊿゚)「ぎゃあああ止めr……匂い香ばしっ!?」
('A`)「おい止めろケツがむずがゆい」
( ^ω^)「特別な臀部~をあなたに~あげる~♪」グリグリ
ノハ;゚⊿゚)「ヒィィィィ!?」
('A`)「いい声で歌うな、そして悲鳴を上げるな」
( ^ω^)「美味しそうな匂いのするケツに挟まれて死ぬか?お?コラ」
ノハ;゚⊿゚)「や、止めろ!!話す、話すから!!」
.
- 123 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:37:19 ID:JGEOxDqk0
- .
ノハ;゚⊿゚)「ピサロ様は古の洞窟より、何かを発掘しようとしているのだ!」
ノハ;゚⊿゚)「そのために屈強な男手が大量に必要で、この村に目を止められた!」
('A`)「ほーう?で、その何かって?」
ノハ;゚⊿゚)「そ、それは知らん!私たち末端が知っているのは、それが世界を揺るがす物だということだけだ!」
( ^ω^)「……オッケ。それだけ分かれば充分だお」ギュムッ
ノハ;゚□゚)「モガーッ!?」
( ^ω^)「さて。首突っ込んだことが思いの外大事だったワケだが」
( ^ω^)「どうするね?神官殿」
('A`)「世界を揺るがす物、ねぇ……どうせロクな物じゃねぇんだろな」
( ^ω^)「魔物が結束するのは魔王復活の予兆、ってな……」
('A`)「いっちょ調べてみっかね。もしかしたらこりゃ、サントハイムだけの事件じゃ済まねえかもしんねぇぞ?」
( ^ω^)「俺もそう思ってたとこだお」
.
- 124 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:38:28 ID:JGEOxDqk0
- .
('A`)「しかしそうなると姫様はどうするかねぇ……」
从( ^ω^)「一人だけ帰れなんて言って、聞き入れるはずがないおね」
('A`)「だな……」
从 ゚( ^ω^)「とりあえず一旦城に戻ってから、また出直すことにするか」
('A`)「そうだな。姫様には内密にな」
从 ゚∀( ^ω^)「あぁ。バレたら絶対着いて来たがるからな」
('A`)「……ブンじい、後ろ」
从 ゚∀从( ^ω^)「後ろ?」
从 ゚∀从(^ω^ )彡
从 ゚∀从(^ω^ )
从 ゚∀从(^ω^)
.
- 125 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:39:46 ID:JGEOxDqk0
- .
从 ゚∀从「よう、二人とも。なんか面白そうな話してんじゃん?」
(;^ω^)「姫様違いますこれは……」
('A`)「あーあ、ブンじいのせいでバレたー」
(;^ω^)「お前っ……!」
从 ゚∀从「まーさか、私をハブって二人旅なんて薄情なこと、言わないよな?」
(;^ω^)「これからの旅は危険なものになりますお。姫様をそんなことに巻き込めません」
从 ゚∀从「あーっそーうー?」
('A`)「どちらにしても、一旦城に帰って準備は整えた方がいいでしょう」
从 ゚∀从「ドクぅ、お前までそんな正論言うー?」
('A`)「いや、ですから……王妃様にこれ以上心配もかけられませんし」
从 ゚∀从「……そういやお前、そこの火の魔物と戦ってる時、私のこと呼び捨てにしたよなー?」
(;'A`)「うぇっ!?」ドキッ
从 ゚∀从「義母さんにバレたら大変だなぁ?二人そろって顔の形分からなくなるくらいボッコボコにされるぞぉ?」
(;'A`)「連れてきます!!」
(;^ω^)「姫様一人にはさせません!!」
从*゚∀从「やったぜ!!」
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- 126 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:40:39 ID:JGEOxDqk0
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从 ゚∀从「二人ともちゃーんと言質とったかんな!!置いてったら義母さんがサントハイム軍率いて追って来るぞ!!」
(;'A`)「はぁー……しゃーないブンじい、腹くくろう」
(;^ω^)「城には姫様の安否だけ伝えておきますお」
N| "゚'` {"゚`lリ「ちょっと待ちなよ、お三人さん」
('A`)「アベス!」
N| "゚'` {"゚`lリ「その旅、俺も同行させてもらうぜ」
('A`)「マジかよ」
( ^ω^)「なんで行きずりのあんたが?」
N| "゚'` {"゚`lリ「簡単なことさ」
N| "゚'` {"゚`lリ「この先もいい男が魔物の手にかかるとあっちゃ、俺の股間に関わるからな」
从;゚∀从「沽券だろそれ」
N| "゚'` {"゚`lリ「無論、あんたらの邪魔はしないさ。いいだろう?」
从 ゚∀从「もっちろんだぜ!」
('A`)「姫様、また勝手に決めて……」
( ^ω^)「まぁいんじゃねぇの。こいつなら姫様に手を出すこともないだろうし」
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- 127 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:47:32 ID:JGEOxDqk0
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( ^ω^)「そんで当然、こいつも連れてかなきゃな」グィッ
ノハ;゚□゚)「ムァァァァ!!」モゴモゴ
从 ゚∀从「そいつも連れてくのか?」
( ^ω^)「今のところ敵のボスの顔を知ってるのはこいつだけですからね」
('A`)「大丈夫かよ?途中で逃がしたりしたら魔法の使えない俺たちには致命的だぞ?」
( ^ω^)「そんときゃお前のニフラムがあんだろ」
('A`)「……ったく。わーったよ、俺がそいつの魔法は責任持って食い止めるよ」
从 ゚∀从「頼りにしてるぜ、神官様!!」
(*;'A`)「からかわないでくださいよ、姫様」
N| "^'` {"^`lリ「フフフ……面白い旅になりそうじゃないの」
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- 128 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:48:14 ID:JGEOxDqk0
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かくして、サントハイムの奇妙な三人(+半魔物と魔物)は、暗躍するピサロを追って旅立つこととなった。
この四人は後に、伝説の勇者と共に魔王を倒す一行となるのだが、それはまた別のお話である……。
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- 129 名前: ◆.j1MVMX65o[sage] 投稿日:2017/08/21(月) 23:49:09 ID:JGEOxDqk0
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マーケティング・レンタルパロディ
『('A`)ドクオはケツからニフラムの出せる神官のようです』
<完>
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