( ^ω^)当確への一票のようです

37 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:30:18 ID:smPyrR1Q0
( ・∀・)「そうか……ミルナがやられたか……」

( ・∀・)「あの男がいない隙を突けばあるいは……と思ったが……」

( ・∀・)「ふむ……」

('、`*川「モララー様……『雨』が到着したようです」

( ・∀・)「……中に入れろ」

('、`*川「畏まりました」

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「雨か……」

38 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:31:45 ID:smPyrR1Q0
( ゚∀゚)「よお」

( ・∀・)「やあ、ようこそ」

( ゚∀゚)「会えて光栄だぜ、市長さんよ」

( ・∀・)「ボストンからわざわざここまで、すまないね」

( ゚∀゚)「J○Lが一本で行けるようにしてくれたからな」

( ・∀・)「いまいち需要を感じなかったが、君のおかげでボストン便の価値を見い出せたよ」

( ゚∀゚)「それで? 俺は誰を殺せばいいんだい?」

( ・∀・)「そう焦るなよ。まだ仕事の話なんかしなくてもさあ」

('、`*川「こちら、レモンシフォンケーキでございます」

( ・∀・)「駅前のコージー○ーナーで買って来たんだ」

( ゚∀゚)「伏せれてねえな、おい」

39 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:34:21 ID:smPyrR1Q0
( ・∀・)「お茶でも飲んで、ゆっくりしたらいい。まだ時差にも慣れてないだろう」

( ゚∀゚)「んな事は良いんだよ。さっさとターゲットのいる場所を教えてくれよ」

( ・∀・)「何をそんなに急いでいるんだい?」

( ゚∀゚)「こっちは、暴れたくてウズウズしてるんだ。こんな無法地帯、他には無いからな」

( ・∀・)「ああ、そうだね。ここでは何をやっても問題ないよ」

( ・∀・)「だからこそ君を呼んだというのもあるんだけれどね」

( ゚∀゚)「……そうだな。確かに、ここの土地は俺が仕事をするのにもってこいだ」

( ・∀・)「成功した暁には見合った報酬は出そう」

( ゚∀゚)「当たり前だ。こっちはビジネスでこんなチンケな街まで来てるんだからよ」

( ・∀・)「ふふ……チンケな街……ねえ」

( ゚∀゚)「……?」

( ・∀・)「一つ、面白い話をしてあげよう」

41 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:38:03 ID:smPyrR1Q0
.






( ^ω^)当確への一票のようです





.

42 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:41:00 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「『まじ』の事を『まぢ』って言う女性、よくいるじゃない」

ミセ*゚ー゚)リ

ミセ*゚ー゚)リ「……はぁ」

ミセ*゚ー゚)リ「(何故トイレの中から急に)」

( ^ω^)「僕、そういうの大嫌いで」

ミセ*゚ー゚)リ「まあ、分からなくもないですけど、可愛くないですか?」

( ^ω^)「いーや、許せない。君は外国の人だから良いかもしれないけど」

ミセ*゚ー゚)リ「それはそうですけど。どうしたんですか?突然」

43 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:43:33 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「美しい言葉ってあるじゃん? いくら文明が変化しても変えちゃいけないものってあると思うの」

ミセ*゚ー゚)リ「それが『まじ』なんですか?」

( ^ω^)「まじに限った事じゃないけど、『じ』を『ぢ』にする人は許せない」

( ^ω^)「何か下品なイメージあるし、正直、ダサい。」

ミセ*゚ー゚)リ「はあ」

( ^ω^)「必要もないのに、何故ぢにしたがる」

ミセ*゚ー゚)リ「(この口調……本気で怒っているのか、それとも)」

( ^ω^)「僕は、そういう文化の喪失を危惧しているんだお」

( ^ω^)「いい加減にしろよロヂャース」

ミセ*゚ー゚)リ「あの、あまりローカルネタは止めましょう。身バレします」

44 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:46:37 ID:smPyrR1Q0
ジャァァァ

( ^ω^)「スッキリスキスキ元気一倍!」

ミセ*゚ー゚)リ「ご機嫌ですね先生」

( ^ω^)「トイレで便も愚痴も流したからね」

ミセ*゚ー゚)リ「そうですね(個人情報もな)」

( ^ω^)「さて、掃除も終わった事だし」

ミセ*゚ー゚)リ「仕事に移りますか!?」

( ^ω^)「ケーキ食べるお」

ミセ*゚ー゚)リ「先生、ケーキは掃除の休憩中に食べました」

( ^ω^)「なら買ってくるお」

ミセ*゚ー゚)リ「私が行きますよ先生はその間に」

( ^ω^)「女の子一人は危ないから。僕も行くお」

ミセ*゚ー゚)リ「はぁ……(外に出たいならそう言えばいいのに)」

45 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:49:36 ID:smPyrR1Q0
昨日荒らされた事務所も、家具やガラスの傷と汚れだけは元通りになった。
壁はもう全とっかえしなくてはならない。
私と先生は事務所を後にし、駅前の有名ケーキ店へと向かう。

テクテク

( ^ω^)

テクテク

ミセ*゚ー゚)リ

ミセ*゚ー゚)リ「あの」

( ^ω^)「ん?」

ミセ*゚ー゚)リ「そういえば、私のほかにも護衛の人がいるって言ってましたよね」

( ^ω^)「あー、はいはい、あれね」

ミセ*゚ー゚)リ「(……“あれ”?)それです。その、他の人達なんですけど」

( ^ω^)「ほいほい」

ミセ*゚ー゚)リ「(相槌うぜぇ……)」

46 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:53:44 ID:smPyrR1Q0
ミセ*゚ー゚)リ「私、まだその人達に会った事ないんですけど」

( ^ω^)「あーそうだおねー」

ミセ*゚ー゚)リ「どんな感じの人達なんですか?」

( ^ω^)「んーそうだおねー……どんな感じ……どんな感じ」

私が、変な尋ね方をしたばっかりに、先生は首を深く傾げてしまった。
何か間違ったのだろうか。
数十秒、考えに考えた挙句、出てきた答えは、

( ^ω^)「まあ、みんな個性があって良い奴だお」

中学校の担任が卒業式に言いそうな言葉だった。

ミセ*゚ー゚)リ「皆さん、男性なんですか?」

( ^ω^)「そうだおー」

( ^ω^)「頼もしくて、気がきく奴らだお」

47 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 21:57:11 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「今はまだ2人しかいないお」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、そうなんですか?」

( ^ω^)「まあ全員でも3人だけども」

ミセ*゚ー゚)リ「大差無いですね」

( ^ω^)「面目ねっす」

ミセ*゚ー゚)リ「あれ、でもその今いる2人ってのはどうしたんですか?」

( ^ω^)「二人は午後から来る予定だったお。だから……」

ミセ*゚ー゚)リ「……?先せ……」

駅前のロータリー。ケーキ屋まであと数十歩の距離。
私達は私達を取り囲む無数の視線に気付き、足と会話を止めた。
ロータリー内に、バットやナイフ、ハンマー、ノコギリなど、ありとあらゆる武器を握った男達がぞろぞろと現れた。
振り向いたら既に背後にも大勢の人間が。

簡単に数えられそうな人数では無い。

48 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:00:24 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ「え、ちょっ……! なんですかこれ」

( ^ω^)「どうやら、待ち伏せされていたようだお……」

ミセ;*゚ー゚)リ「ケーキ買いに行くのばれてたんですか!?」

( ^ω^)「……これがあいつ等のやり方だお……」

ケーキを買いに行くなよ、と喉まで出かかったが引っ込めた。

ミセ;*゚ー゚)リ「でも、でも、こんな人がいっぱいいるところで……」

( ^ω^)「君は『治安の悪さ』を甘く見ているお」

ミセ*゚ー゚)リ「え……」

( ^ω^)「この街のどこで何をしようと、問題ないんだお」

( ^ω^)「警察も機能していなければ、応援してくれる隣町もない」

( ^ω^)「助けを読んでも見て見ぬふり」

( ^ω^)「ソマリアもびっくりの超無法地帯なんだお」

ミセ;*゚ー゚)リ「とことん駄目すぎる……」

49 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:03:21 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ「ちょっと、どうするんですかこんな人数……! 無理ですよ!」

( ^ω^)「無理と言われても、逃げれないお」

ミセ;*゚ー゚)リ「そうですよ! どうするんですか!」

( ^ω^)「そんなの聞かなくても分かり切ってるお」

( ^ω^)「僕はケーキが食べたい。それだけだお」

ミセ;*゚ー゚)リ「ちょっ……こんな時に」

( ^ω^)「そして僕が君に求めることは一つだけだお」

ミセ;*゚ー゚)リ「!!」




  僕 を 守 り な さ い 


.

50 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:05:28 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ「え、でも……」

( ^ω^)「君があれほどしたかった仕事だお、良かったおね」

違う。私がやりたかったのは秘書業であって、こんなヤングキ○グみたいな展開では無い。

ミセ;*゚ー゚)リ「それに、私、今武器何か何も……」

( ^ω^)「だからこそ期待しているんだお」

ミセ;*゚ー゚)リ「!!」

( ^ω^)「こんな何もない駅で」

( ^ω^)「君は僕を守らなくてはならない」

( ^ω^)「さあ、どうする?」

あ、この人、命懸けて遊んでるよ。
しかし、この人の言う事ももっともだ。
私が何とかしなければ、二人とも死んでしまう。

51 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:08:05 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ「……」

ミセ;*゚ー゚)リ「生きてればラッキーだと思って下さいね」

( ^ω^)「出来れば怪我もしたくないお」

ミセ;*゚ー゚)リ「ちょっと、ワガママ過ぎる気がしません?」

( ^ω^)「んなこと言われても」

その瞬間、目の前にいた男が、ナイフを構えた。
それをきっかけに、男達は一斉に襲いかかってきた。

ミセ*゚ー゚)リ「……もうっ! 絶対に離れないでくださいね!」

無我夢中だった。
私は近くに立っていたバス停を持ち上げ、男達に構えた。
一瞬怯む、集団。

ミセ;*゚ー゚)リ「うー……こんな状況、現役の時でも無かったのに……」

やるしかない、世は大氷河期時代。
プーに残された道は無いのだ。

52 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:09:45 ID:smPyrR1Q0
30cm程の大きさの石に刺さったバス停。
総重量は私の体重以上あるだろう。
こんなものを振り回して戦うなんて馬鹿げている。
ましてや私だけならまだしも、人の命まで守らなければならないなんて。

ミセ*゚ー゚)リ「行きます」

怯んだのも僅か、男達は向かってくる。
私は先陣をきって襲いかかるナイフを持った男に目掛けて、バス停を野球のバットのように振りかざした。
バキッという骨の折れる音。
避ける間も無く男の腹部にバス停がめり込み、男は倒れた。

ミセ*゚ー゚)リ「そのまま……全員相手しますから」

振ったバス停を抑えることはせず、そのまま爪先を捻り、一周。
回転力がさらに加わり、2番目に来た男の腰に命中した。
そのままバス停を高く上げ、3番目に向かってきた男の頭に叩き落とす。
口から、血液と前歯が吹き飛んできた。

舐めて掛って来たというのもあるが、おそらくスピードに対応できていないのだろう。
プロの世界はこんなものではないんだよ。

53 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:14:44 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「後ろからも来てるお」

私の背後から、先生の気の抜けた報告が飛んできた。
この人には緊張感と言うものが存在しないのか。

ミセ*゚ー゚)リ「問題ありません。彼らはどうも素人みたいです」

私は、一番最初に来た人が持っていたナイフを背後の敵に向かい投げつける。
額に刺さり、そのまま倒れる。

( ^ω^)「やんややんや」

先生から拍手を頂いた。
嬉しくない。

私は、バス停を敵の集団で一番人が溜まっている個所に投げつける。
逃げた者も何人かいたが、人が多い為、上手く逃げれなかった人は、そのまま、バス停に潰された。
一方の私は、倒れた男の手から、バットとシャベルを拾い上げ、構える。

ミセ*゚ー゚)リ「その場にある物を臨機応変で使って戦う、それが私の戦い方です」

さあ、調子が出てきた。
これからが勝負だ。

54 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:16:36 ID:smPyrR1Q0
ミセ*゚ー゚)リ「ちょっとだけ離れます」

( ^ω^)「え」

私は先生にそう告げると、集団に向かって走っていった。
私はスコップとバットを素早く、大きく振り、一挙に何十人もの男を倒していく。
狙うは頭。こんなもの、さっきのバス停に比べれば、気にならない重さだ。

ミセ*゚ー゚)リ「こっちを片付けるんで」

ばったばったと倒れる人。
気付けば、男達は私に恐怖の念を抱いていた。
私に勝てないと知ったものは、先生に向かっていった。
もちろん私がそんな事を許すわけがない。

ミセ*゚ー゚)リ「先生、危ないです」

ナイフやら、鉄パイプやらを次から次へと投げつけ、後頭部にヒットさせていった。

( ^ω^)「良かった。本来の目的を忘れてたらどうしようかと思った。切実に」

55 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:18:31 ID:smPyrR1Q0
奇襲が始まってから数十分、気付けば当初いた人数の半分くらいは私達の床になっていた。
ここまでくると、舐めてかかってくるものはいなくなり、あれこれ作戦を立てて向かってくるが
全て、潰していった。

( ^ω^)「もうちょっとだお」

ミセ;*゚ー゚)リ「多すぎて、もうちょっと感0です」

私も、力を使い過ぎてしまった為、だいぶ腕に疲労が溜まっている。
一気に片を付けたいところだ。

交換に交換を繰り返し、現段階の私の武器は、

( ^ω^)「それ、使いやすいのかお?」

ミセ;*゚ー゚)リ「能力とリーチ長くて……」

バス停だった。

56 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:21:47 ID:smPyrR1Q0
正直、銃や爆弾が無いのなら、攻撃力の高い武器を選んだほうが、有利だ。
バス停に至っては、それ自体が盾にもなるし。

ミセ*゚ー゚)リ「もうすぐです。頑張ります」

( ^ω^)「頑張っ」

その瞬間、一発の銃声が鳴った。

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

私の目の前にいた男の手には拳銃が握られていた。
隠れ長距離。いたんか。

ミセ;*゚ー゚)リ「まずいです、先生! どっかに隠れてください!」

計算外だったと反省するのには遅すぎた。
何か、投げれる物を探したが、拾う間さえも足りなかった。
男は銃を先生に向け、引き金を引く。

ミセ;*゚ー゚)リ「先生!」

57 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:25:42 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ

( ^ω^)

ミセ;*゚ー゚)リ「……」

私には何が起きたのかさっぱり分からなかった。

( ^ω^)「……」

(    )

ミセ*゚ー゚)リ「え……?え?」

(    )「……」

先生の前に一人の男が立っていた。
バス停よりも大きな体をしており、スーツを着た謎の男。
銃弾はその男の背に命中している。

先生を庇ったのだろうか……?

58 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:29:04 ID:smPyrR1Q0
ミセ;*゚ー゚)リ「あの、先」

( ^ω^)「随分遅かったおね」

(    )「……申し訳…ない」

ミセ;*゚ー゚)リ「え、先生……?」

( ^ω^)「あ、紹介がまだだったおね」

するとその瞬間、その大柄な男の背中から、ポロッと弾丸が落ちた。
弾丸は原形をとどめていない程、ペッチャンコになっていた。

ミセ;*゚ー゚)リ「……え?」

( ФωФ)「……」

( ^ω^)「紹介するお。うちの事務所のメンバーの一人、彼はロマネスク」


( ^ω^)「無敵人間だお」

59 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:36:42 ID:smPyrR1Q0
ミセ*゚ー゚)リ「む、無敵人間……?」

( ^ω^)「そうだお、彼は」

その瞬間、もう一度、銃声が聞こえた。
さっきの男がまた撃ったようだ。

ミセ;*゚ー゚)リ「……?」

( ФωФ)「……」

しかし、何も起こらない。

( ^ω^)「ピストルだろうが、日本刀だろうが、一切受け付けない体の持ち主だお」

ミセ;*゚ー゚)リ「な、何で……」

( ^ω^)「さあー」

さあー、て。

60 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:37:55 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「この前、筋肉触らせてもらったら固かったお。それかも」

ミセ*゚ー゚)リ「そんな馬鹿な」

( ^ω^)「ロマネスク君が来たからにはもう大丈夫だお」

( ФωФ)「……失礼。そのバス停、借りる」

ミセ*゚ー゚)リ「え、あ、はい」

ロマネスクという男は、そう言うと、私でも両手で精いっぱいだったバス停を、ひょいっと軽く持ち上げた。

( ФωФ)「1分で片付ける」

そう言うと、ロマネスクは集団に向かって駆け出した。






本当に1分で片付いた。


.

61 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:39:57 ID:smPyrR1Q0
私の目の前に広がる、死体だか生きてるんだかわからないような人の山。
バス停を振り回す様はまるで金棒を持った鬼のようだった。
その間、幾度なく攻撃を喰らっていたが、スーツがボロボロになるだけで、全て無傷。
力持ちだとか、ムッキムキだとか、そんな次元では無い。

本物の鋼の肉体を持った男だ。


( ^ω^)「流石はロマネスク君、『アイアンマン』の異名は健在だお」

ミセ;*゚ー゚)リ「え、この人があの!?」

( ^ω^)「知ってたお?」

ミセ*゚ー゚)リ「はい、名前だけは……。最高のボディーガードマンとかなんとか」

( ФωФ)「……もう一度は辞めた身である。もうその名前は知らん」

( ^ω^)「それにしても、ロマネスク君、どうしてこんなところにいたんだお?」

( ФωФ)「ああ、実は……」

そう言うと、ロマネスクは、小さな厚紙で出来た箱を取り出した。


( ФωФ)「ケーキ、買ってきた」

62 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:40:49 ID:smPyrR1Q0
私達は、そのままUターンし、事務所に戻った。

ミセ*゚ー゚)リ「あれ? 壁が直ってる……」

あれだけボロボロになっていたガラスや壁がもう綺麗に修理されていた。

( ^ω^)「あ、あいつも帰ってたのかお」

ミセ*゚ー゚)リ「あいつって?」

( ФωФ)「アサピーか」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、もしかしてもう一人の人ですか?」

( ^ω^)「そうだお」

ミセ*゚ー゚)リ「(さらにでかい……なんてことはないだろうな……)」

63 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:42:19 ID:smPyrR1Q0
(-@∀@)「おはようございます……おや」

ミセ*゚ー゚)リ

普通の人だった。しかもメガネ。

( ^ω^)「お疲れ様アサピー。皆でケーキ食べるおー」

(-@∀@)「初めまして。旭と申します。みんなアサピーって呼んでいるのでアサピーで結構です」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、えっとミセリと申します! ブーンさんの秘書をやらせていただいてます」

( ^ω^)「彼はアサピー。うちの事務仕事を担当してもらっているお」

ミセ*゚ー゚)リ「あの、この壁とかガラスって、アサピーさんが直したんですか?」

(-@∀@)「え?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

64 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:44:10 ID:smPyrR1Q0
ミセ*゚ー゚)リ「いや、ブーンさんとロマネスクさんが、壁と窓見て……」

(-@∀@)「ああ、そういうことか。いや、違うよ」

アサピーさんは何かに納得したように笑いながら首を振った。

ミセ*゚ー゚)リ「え、じゃあ、どうして……」

( ФωФ)「『テレフォン』」

ミセ*゚ー゚)リ「え」

( ФωФ)「アサピーの昔のコードネームだ」

( ^ω^)「彼は全ての電話番号を知り尽くしている男だお」

ミセ*゚ー゚)リ「電話番号?全ての?」

(-@∀@)「ちょっと修理業者さんにお願いしてもらっただけだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「はぁ、ありがとうございます(なんかショボいな……)」

65 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:47:16 ID:smPyrR1Q0
( ^ω^)「彼の能力の凄さはまた今度分かるお」

( ФωФ)「凄いぞ、アサピーは」

(-@∀@)「やめてくださいよ恥ずかしい」

ミセ*゚ー゚)リ「……?(いまいち分からん)」

( ^ω^)「とにかく、これで、全員揃ったお」

ミセ*゚ー゚)リ「あの、あと一人は……」

( ^ω^)「あ、今里帰り」

ミセ*゚ー゚)リ「こんな大事な時期なのに……」

(-@∀@)「あ、さっき実家に電話したから、そろそろ戻ってくると思いますよ」

ミセ*゚ー゚)リ「(あ、ちょっとすごい。ってか実家に電話て)」

( ^ω^)「とにかくこれで始められるお」



( ^ω^)「選挙活動」

66 名前: ◆uJYBeFyhic 投稿日:2012/07/03(火) 22:48:13 ID:smPyrR1Q0
( ・∀・)「……どうだい? 面白い話だろう」

( ゚∀゚)「……面白いねえ」

( ・∀・)「面白いだろう」

( ゚∀゚)「面白いねえ。まさかこんな街にそんな秘密があったとはなぁ……」

( ・∀・)「君のモチベーションも上がるんじゃないか?」

( ゚∀゚)「ああ、ガン上げしたわ。楽しみでたまんねえ」

( ・∀・)「そうか……それは良かった」

( ゚∀゚)「おい、早くそのブーンって奴の居場所教えろよ」



( ゚∀゚)「明日、片付けてやるよ。俺の『雨』でな」



                    当確まであと 20 日


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