- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:19:07.28 ID:omJGAQQX0
〜オープニング代わりのキャラ紹介〜
(#゚;;-゚)「こんばんは。でぃです」
(#゚;;-゚)「とてつもない頻度で投下が行われる所為でキャラ紹介のデータがアテにならない気がします」
(#^;;-^)「では、本日はこの方です」
【作者がプギャーとどっちを先にするか迷った美少女・トソン】
(゚、゚;トソン「上の紹介文はなんですか。舞台裏トーク?」
(#゚;;-゚)「よろしくお願いします」
(゚ー゚トソン「これはご丁寧に。こちらこそ、よろしくお願いします」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:22:12.48 ID:omJGAQQX0
(#゚;;-゚)「まず最初に家族構成をお願いします」
(゚ー゚トソン「お父さんとお母さんです。今の両親は、色々あってずっと二人だけだったそうですが、私が養子として貰われました」
(-、-*トソン「……あんな夫婦になれたらいいなぁ、と思うぐらいにラブラブです」
(#゚;;-゚)「では、幼少の頃の思い……え?」
(;・∀・)ノシ「(そ・れ・は、や・め・ろ)」
(゚、゚トソン「……どうかしましたか?」
(#゚;;-゚)「いえ。なんでも」
(#゚;;-゚)「次の質問です。夫である友達二号さんの好きなところは、なんですか?」
(-、-*トソン「私を助けてくれたこと、です……」
(;-∀-)ノシ「(ほ・り・さ・げ・る・な)」
(#^;;-^)「お二人はいつも一緒でラブラブで、うらやましいです。それでは次の質問です」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:25:13.14 ID:omJGAQQX0
(#゚;;-゚)「一部で『絶壁』と呼ばれていることについて、どう思いますか?」
(う、;トソン「事実なので仕方ないかと……」
(#゚;;-゚)「揉んでもらってはどうですか?」
(、トソン「揉めません……。撫でるのが限界です……」
(#゚;;-゚)「そうは言っても、美人のトソンさんは、中高と引く手数多だったのではないですか?」
(、トソン「胸が原因で残念そうな顔をされることが多かったです……」
(、トソン「クーさんに至っては、『男じゃないのか?』と疑われ、一緒に温泉に行くまで信用されませんでした……」
(#゚;;-゚)「深刻ですね」
(う、;トソン「そう言うでぃちゃんは人事ですね! いいなぁ、発展途上……」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:28:12.19 ID:omJGAQQX0
(#゚;;-゚)「好きな物と嫌いな物をお願いします」
(-、-*トソン「好きなのは……言うまでもないですね。あと、実はラノベより推理小説が好きです」
(゚、゚;トソン「嫌いなのは、ええっと……声、かな?」
(#゚;;-゚)「声?」
(-、-;トソン「歌が苦手……ではないんですけど、自分の歌ってる時の声が嫌いです」
(゚、゚;トソン「ついでに『所作が子供っぽい』『仕草がアホの子使用』と呼ばれるのが悩みです……」
(#゚;;-゚)「周囲からは、好評ですが」
(゚、゚トソン「弁護士がアホの子は駄目でしょう」
(#゚;;-゚)「駄目ですか」
(-、-トソン「駄目です」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:31:09.90 ID:omJGAQQX0
(#゚;;-゚)「最後に一言お願いします」
(゚、゚トソン「一言?」
(#゚;;-゚)「なんでも結構です」
(-、-トソン「じゃあ……」
(゚、゚トソン「全国の貧乳同士の皆さん。頑張って美脚目指しましょう」
(-、-トソン「男性の方。胸を見て、小さいからって残念そうな顔をしないで下さい。……結構傷つきます」
(う、;トソン「さり気なく見ても分かりますからね! 女の子は視線に敏感なんですからっ!」
(゚、゚*トソン「――そんなわけで、トソンでした」
(#^;;-^)「ありがとうございました」
(#゚;;-゚)「それでは、本編スタートです」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:34:38.87 ID:omJGAQQX0
6‐Call Wires are down... Hold the line, please
ミ,,-Д-彡「語るに落ちるわけじゃないが、奥を聞こうより口聞けだ」
……すたーとっ
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:37:20.54 ID:omJGAQQX0
【――ほぼ同時刻・研究室】
(-@∀@)y━「幼馴染――そう、モララー君、君は『幼馴染』についてどう思う?」
( ・∀・)「……教授。前々から言ってますが、僕はタバコが嫌いです」
(-@∀@)「へぇ、そうかい」
(-@∀@)「あの大リーグにも通用しそうなパン投げの名手を嫌いだと言うか」
( ・∀・)「それはバタコさんです」
( ・∀・)「あと教授のボケは面白くないです」
(-@∀@)「昔からツッコミ側だったのでね。ボケでは話すら濁せないんだ」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:40:06.32 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)y━「そして、これはパイプというものだよ。タバコではない」
( ・∀・)「害の出る場所が違うだけです」
(-@∀@)「ついでに火も点いてない。アニメ化の時に困るからね」
( ・∀・)「……何を言ってるんだか。どっかの妖怪変化のオーソリティーのつもりですか」
(-@∀@)「マインドリーダーではあるがね」
(-@∀@)「――ところで“リーダー”なのに何故“読心術者”なんだろう」
(;・∀・)「マインドリーダーは“読む人”の意味の方です。スペル違うでしょ。大丈夫ですか?」
(-@∀@)「高学歴ジョークだよ」
(;・∀・)「むしろ低学歴だと思います」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:43:22.26 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)「――閑話休題だ。『幼馴染』の話だ」
(-@∀@)「私にも二人いてね。そして二人共贔屓目ありの天才だった」
( ・∀・)「贔屓目あるんですね」
(-@∀@)「そりゃ幼馴染だからね。甘くなるさ」
( -∀-)「みっともないなぁ……」
(-@∀@)「私はいい方で、弟なんか終始一貫して幼馴染に翻弄されっぱなしだよ。分かりやすく言うとネギだよ」
( ・∀・)「ボーカロイドですか?」
(-@∀@)「いや、魔法先生の方だ」
( ・∀・)「モテモテじゃないですか」
(-@∀@)「まぁね。私の弟だからね」
( ・∀・)「さりげなく自分を上げるのはやめて下さい」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:46:07.12 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)「――先ほどから話が前に進まない。さっさと本題に入ろう」
(-@∀@)「モララー君。『幼馴染』で連想されることは?」
( *・∀・)「萌え!ギャルゲ!!ハーレム!!!」
(-@∀@)「よし分かった。君が私の講義をほとんど聞いてないということが分かった。単位はやらん」
( ・∀・)「質問に答えただけなのに……」
(-@∀@)「大学の研究室で『萌え』について大学生と語らう教授がいてたまるか」
( -∀-)「現代の心理学っぽいと思うけどなぁ」
(-@∀@)「カメリアコンプレックスとかかな? 不幸なキャラは人気が出る。社会心理学的でもあるかもね」
(-@∀@)「――何故かfa●eでは一番人気がないが」
( ・∀・)「アンタも大概だよ」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:49:07.69 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)「――話が全く進まない。私は暇ではないのに」
( ・∀・)「僕も彼女がマジギレしてそうなので早くして欲しいところです」
(-@∀@)「割には余裕だね。彼女を信じているのか――周囲のメンバーを信じているのか」
(-@∀@)「そして、その筆頭は――君の幼馴染である淳姉妹、かな?」
( -∀-)「…………」
(-@∀@)「君が幼馴染の彼女等ではなく、あのAA女子君を選んだ理由が今日の用件なんだよ」
( ・∀・)「……“AA”?」
(-@∀@)「――胸のサイズが」
( #・∀・)「何処で知った!殺すぞテメェ!!」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:52:06.14 ID:omJGAQQX0
【――数秒後】
(;・∀・)「すいません……熱くなりました」
(@∀@-)「そう思うなら状況の改善に努めてくれないかい? 三十越えると体力が……」
( ・∀・)っ(@∀@-) ←教授の胸倉を掴み壁に押し付ける元ヤンの図。
( ・∀・)「なんか冷静ですね」
(@∀@-)「慣れてるからね。生憎と」
…ストン
(-@∀@)「それに分かっているしねぇ」
( ・∀・)「……分かってる?」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:55:08.50 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)「ああ。君は人を殺せる人間だが、激情で殺す人間ではないよ」
( ・∀・)「物騒なこと言いますね」
(-@∀@)「私から見れば、物騒なのは君の存在そのものさ」
(-@∀@)「重犯罪者を想起させる。極めて論理的で、かつ知的だ」
( -∀-)「……俺は単なるがくせーですって」
(-@∀@)「そうは言ってもねぇ、君。一つ訊いてもいいかい?」
( ・∀・)「なんスか」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 20:58:14.64 ID:omJGAQQX0
(-@∀@)「――――今まで人を殺したこととか、ないよね?」
( ・∀・)「……ないっスけど」
(-@∀@)「なら良かった。精々、これから殺さぬようにね」
( ・∀・)「…………」
(-@∀@)「――そして精々AAちゃんと仲良くやりたまえ」
( #・∀・)「ホントに殺すぞテメェ!!」
(-@∀@)「はっはー。元気が良いなぁ、モララー君。何かいいことでもあったのかい?」
(;・∀・)「ウゼェ! こんなのが教授とかこの大学大丈夫か!?」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:01:08.59 ID:omJGAQQX0
【――午後・VIP大学、黒魔術部部室】
lw´‐ _‐ノv「……寛いで」
(;'A`)「『寛いで』と言われても……。この部屋には嫌な思い出しかないわけでして……」
lw´‐ _‐ノv「?」
(;゚A゚)「なんでそこで不思議そうに首を傾げやがりますか!? 人の服を剥いで柱に縛り付けたくせに!!」
lw´‐ _‐ノv「…………ああ」
lw´‐ _‐ノv「あの貧相な、――アレね」
(;゚A゚)「その“アレ”が俺の息子のことなら流石に怒りますよ!!」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:04:08.47 ID:omJGAQQX0
lw´‐ _‐ノv「……だって、」
lw´‐ _‐ノv「…………フサのは、もっと、大きかった」
(;'A`)「…………え?」
(;'A`)「シュー先輩って処女じゃなかったですっけ……?」
lw´‐ _‐ノv「そうだよ」
(;'∀`)「処女なのにそういうこと言うって、そりゃもう、覗きの趣味があったとしか思えない……みたいな?」
lw´‐ _‐ノv「……違うよ」
(;'∀`)「ですよねー。お父様とかですよねー、多分」
lw´‐ _‐ノv「…………いや、幼馴染」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:07:14.13 ID:omJGAQQX0
lw´‐ _‐ノv「中学時代、保健の勉強の為に見せてもらった」
(;゚A゚)「…………!!?」
lw´‐ _‐ノv「……?」
(;'A`)「いやっ、首を傾げるのはもういいですから……。で、それって事実?」
lw´‐ _‐ノv「冗談はキライ」
(;'A`)「うわー、ないわー。先輩、それはないですよー」
('A`)「先輩は男の性欲を舐め過ぎです。俺達がどんだけソレを揉みたいか……分かってます?」
lw´‐ _‐ノv「?」←それ=胸部の膨らみ(E+)。
('A`)「分かってないですよねー。分かってないんだろうなー……」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:10:11.00 ID:omJGAQQX0
lw´‐ _‐ノv「……でも、別にフサは、」
(#'A`)「――『でも』も『別に』もねぇ!!」
lw;´‐ _‐ノv ビクッ
( A)「大学入って直ぐの、二回目の対面で人を全裸にするような先輩だから、常識は期待してなかったですが……はぁ」
('A`)「先輩は、お預けが長い」
('A`)「二十年来の付き合いの幼馴染で、高校の終わりにやっと付き合うようになって……今の今までナシ? 連絡もほとんど取らず?」
lw;´‐ _‐ノv「…………うん」
('A`)「それは……信用ないんじゃないかと疑っちまいますよ」
('A`)「性欲もそうっスけど、この場合、単純に愛情の有無が心配になります」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:13:06.02 ID:omJGAQQX0
lw;´‐ _‐ノv「だって、フサは、何も言わなかった……」
('A`)「…………」
lw´‐ _‐ノv「『私といるだけで幸せ』って、言ってたから……」
lw´ _ ノv「いつの間にか、高校も卒業しちゃって……。フサは仕事があったから、あんまり会わなくなって……」
lw´ _ ノv「全然会えなくて、それで、それで……」
('A`)「…………ふぅ」
('A`)「先輩は、アレですね……。現状に甘えてたんですね」
('A`)「そのフサさんが何も言わなかったとしても……先輩は。先輩は……、会いたかったんでしょ?」
lw´ _ ノv「……だって、」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:16:30.91 ID:omJGAQQX0
lw´ _ ノv「…………」
その通りだ、と思う。
私はフサに甘えていたんだ。
ずっと一緒だと勝手に思い込んで。その状態に安心して。
二人でいる時間が幸せ過ぎて、その『幸せ』が分からなくなっていた。
――私がフサが好きだとして、それはフサが私を好きになってくれたこととは関係ない。
――私がずっとフサを好きだとして、それはフサが私をずっと好きでいてくれることとは関係ない。
そんな単純なことに、今更気づいた。
私もクーちゃんと同じだった。
人事じゃ――なかった。
lw´ _ ノv「…………っ」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:19:17.92 ID:omJGAQQX0
今日。フサの誕生日。
久しぶりに「会おう」って約束してた。
でも……、
lw´ _ ノv「もう、駄目だよ……」
会う勇気、なくなっちゃった。
なにを話せばいいの?
もう『恋人』なんかじゃなくて――ただの『幼馴染』に戻っちゃってるかもしれないのに?
lw´ _ ノv「フサはまだ、私のことを好きでいてくれてるのかな……」
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:22:23.41 ID:omJGAQQX0
【――帝都VIP、占い通り】
ミ,,^Д^彡「くはは。これが、噂の美少女?」
(#゚;;-゚)「(ふさふさ……)」
ミ,,^Д^彡「……客観的に考えても話で聞いてたよりずっと可愛いな」
(*゚;;-゚)「(ふさふさ、触りたい……)」
川 ゚ -゚)「美少女? どうした?」
(;#゚;;-゚) ッ!!
(;#゚;;-゚)「……なんでもありません」
川 ゚ -゚)「にしては上の空だったが……まぁいいか」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:25:07.30 ID:omJGAQQX0
川 ゚ -゚)「――しかし、『婚約者』とは大きく出たな」
ミ,,゚Д゚彡「ん? ああ……シューさえ同意してくれれば、俺はいつだって大丈夫だ」
ミ,,-Д-彡「最近全然会ってなかったから分からないが……常識的に考えると、これは『別れた』ってことなのか?」
川 ゚ー゚)「まさか。シュー姉に限って」
ミ,,゚Д゚彡「だといーんだが……」
川 ゚ -゚)「まぁ、全く音沙汰なしだったのは酷いと思うがな」
ミ,,-Д-彡「だな……。でもな、」
ミ,, ー彡「――声を聞くだけでも、文字を見るだけでも……会いたくなっちゃうだろ?」
川 ゚ -゚)「……恥ずかしげもなくよく言う。聞いてるこちらが恥ずかしいよ」
ミ,,-Д-彡「だな。悪い癖だ」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:28:31.03 ID:omJGAQQX0
(#゚;;-゚)「あの……」
川 ゚ -゚)「ああ、お前を呼んだ理由か」
(#゚;;-゚) コクリ
川 -ー-)「フサのガイドだよ。この人、酷い方向音痴でな」
ミ,,゚Д゚彡「言うほど酷くないぞ」
川 ゚ -゚)「ピザ屋を待ち合わせ場所にしたのは一緒にランチをする約束だったからだろう。……一時間の遅刻だ」
ミ,,゚Д゚彡「あ? ああ、もうそんなに経ってたか……」
川 ゚ -゚)「流石、高校時代『通学路で迷う』という伝説を持ってた男」
ミ;-Д-彡「それは……。病み上がりの久々の登校だったからで……」
川 ゚ -゚)「長期休暇明けの度に迷ってたクセに、どの口が言うか」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:31:09.35 ID:omJGAQQX0
川 ゚ -゚)「――まぁ、こんな感じなのでな」
川 ゚ -゚)「私はシュー姉のトコに行かないといけないし、他の奴は講義があるからな」
(#゚;;-゚)「はい」
川 ゚ -゚)「ロリコン後輩には言わずに拉致って来ちゃったが……」
ミ;゚Д゚彡「拉致ってきたのか」
川 ゚ -゚)「なんか、無性に暇そうだったからな」
川 -ー-)「それに都会とか詳しいだろう。忍者だし。空間把握とか情報収集とか得意だろうし……」
(#゚;;-゚)「……それはいいのですが」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:34:09.89 ID:omJGAQQX0
(;#゚;;-゚)「――これ、脱いでいいですか?」←いまだセーラー服。
川 ゚ -゚)「何を言っている。駄目に決まっているだろう」
(;# ;;-)「決まっていますか……」
ミ,,-Д-彡「おい、俺も困る。……違った、俺が困る。まるでコスプレを強要してる痛い人みたいだろ」
(;#゚;;-゚)「言い直す必要はなかったのでは……?」
ミ,,゚Д゚彡「自分がデカイ所為か、小さくて可愛いものが好きなんだ。ぬいぐるみとか小動物とか」
(# ;;-)「(幼子のあやし道具扱いですか……)」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:37:13.50 ID:omJGAQQX0
ミ *-Д-彡「あー、昔から妹欲しかったんだよなぁ……。思い出的に考えても、シューもクーも可愛い衣装とか全然着てくれなくて……」
(# ;;-)「(着せ替え人形は、こんな気持ちなのかな……)」
川 ゚ -゚)「お触りも多少……うん。多少なら、許す。可愛いから仕方ない」
(# ;;-)「(勝手に許された……)」
ミ,,-Д-彡「いや、こういう子は愛でるものだ。倫理的に考えても――美学的に考えても、な」
(# ;;-)「(『美学』という言葉を使っても全く薄らぐことのない変態加減……)」
川 -ー-)「ふっ……。相変わらず、ロリコンの鏡ような男だな」
(# ;;-)「友達二号さんの友達は、皆こんな感じですか……」
川 ゚ -゚)「何か言ったか? 美少女」
(#゚;;-゚)「……いえ」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:40:07.55 ID:omJGAQQX0
【――同じ頃・キャンパス内】
テクテクテク…
( -∀-)「平然と人を『人殺し』呼ばわりする教授とか……。クビにした方がいいんじゃねぇかな……」
( ・∀・)「刑法二百三十条、侮辱罪。いや、二百三十条は名誉毀損の方だったかな?」
( ・∀・)「――ん?」
< オチツケー, トソサン! トリアエズ モラセンパイガクルマデマチマショウ!! ソレカラデモオソクハナイ!
(;・∀・)「…………死亡フラグ?」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:43:08.27 ID:omJGAQQX0
( ・∀・)「あのー……」
(;^Д^)っ「――先輩ッ、遅せぇ!!」
(、トソン「モララー……」
(゚、゚トソン「――本当に私が好きなら、今この場で一緒に死んで下さい」
(;・∀・)「ええええ゛!!? なんでそんな話になっちゃってんの!?」
(゚、゚トソン「圧殺ですか椎殺ですか格殺ですか絞殺ですか坑殺ですか銃殺ですか斬殺ですか暗殺ですか撲殺ですか刺殺ですか毒殺ですか轢殺ですか臠殺ですか」
(゚、゚トソン「どれでもいいですよ。選んで下さい」
(;^Д^)「どれも駄目です! とりあえず工具しまえ!!」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:46:07.59 ID:omJGAQQX0
( -∀-)「はっ、何言ってんだよ」
( *・∀・)「――俺はいつだって、お前に悩殺されっぱなしのオーバーキルさ!!」←包丁を突きつけられつつ、起死回生の一言。
(/、//トソン「〜〜〜っ!!」
(;^Д^)「この状況で惚気てみせた! 流石先輩!流石な馬鹿ッぷり!! 痺れませんし憧れないけど普通にスゲェ!!」
(゚、゚;トソン「…………うぅぅ、誤魔化されませんよ。今回は、騙されません」
(;^Д^)「残念! ヤンデレ(どくタイプ)には効果はいまひとつのようだ!」
(;・∀・)「っていうか、俺はお前を騙したことなんて一度もないんですけど!!」
(^ー^*トソン「そうですね、縊殺にしましょう。縊り殺しましょう」
( ・∀・)「(あ、目がマジだ。はい死んだー)」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:49:13.86 ID:omJGAQQX0
(゚、゚トソン「――――よく行為中も、首を絞められてとても幸せそうな顔をしていますし」
(;・∀・)っ「あ゛あ゛ああああ! やめろ、バラすなぁぁぁあああ!!」
(;・∀・)「洒落になってない!洒落になってないぞ!! 俺、今まさに現在進行形で社会的に死んでってる!!」
( ^Д^)「……先輩はそういう趣味でしたか。へぇー……」
(;・∀・)「後輩の目が冷たい! ドン引きだ!!」
:(;-∀-):「違う、これは――アレだからねっ、違うんだからねっ!!」 ガタガタガタガタ…
(、トソン「……自分からねだるくせに。よがってるくせに」 ボソッ
(;^Д^)「うわぁ、ガチじゃないスか。ガッカリです……」
( ;∀;)「いっそ殺せぇぇぇぇえええええ!!!」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:52:09.94 ID:omJGAQQX0
【――少し後】
ξ゚听)ξ「――あら、どうしたの? “これ”」
(;><)「ポケモンならゲージ赤ですよ、“これ”」
( ∀)「……ころせよ〜。いっそ、ころせ〜〜……」←“これ”=『おしおき』を食らいながらもタスキでなんとか1残したような状態。
( ^Д^)「今ならモラ先輩もモンスターボールで捕まえられますね」
(;><)「いや、だから何があったんですか」
(゚、゚トソン「あっ、そうそう。誤解は晴れましたよ」
(;><)「いやだからですね、そういうことではなく……」
( ∀)「……しにてー」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:55:10.09 ID:omJGAQQX0
(゚、゚トソン「――彼が気にしてたのはフサさんのことだったらしいです」
(;><)「いや、あの……まぁいいか。絶望君は」
( ∀)「ころせ〜……。だれか、おれをころせ〜……」←絶望君。
( ><)「――フサさんとはどなたでしょうか」
ξ゚听)ξ「シューの幼馴染。んで、彼氏。素直にクールなね」
( ><)「それで幼馴染ですか……」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 21:58:06.76 ID:omJGAQQX0
( ^Д^)「なんか、その恋人同士が、スゲェ久しぶりに再会するんですって」
( ><)「それはおめでたいですね」
( ^Д^)「でも、こう……幼馴染の恋人同士だから、変に緊張しちゃうんじゃないかって。モラ先輩は心配してて」
(゚、゚トソン「特にシュール先輩は繊細ですから」
( ><)「ああ……ウェスターマーク効果ですね」
ξ;゚听)ξ「“うぇすたーまーく”?」
( ><)「はい。心理学や生物学の言葉です。王道展開、二次元と三次元を分ける要素・第四の壁とも言えるかもしれません」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 22:01:05.24 ID:omJGAQQX0
( ><)「――ツンさん。『愛』ってなんだと思いますか?」
ξ*--)ξ「ためらわないことさ……」
(;><)「そんな宇宙刑事チックな答えは求めてないんですが……確かにそうです」
( ><)「『ウェスターマーク効果』とは、平たく言えば、“幼馴染同士の恋愛は成立せず、もし成立したとしても上手くいかない”というものです」
ξ゚听)ξ「……どうして?」
( ><)「近親相姦の予防の為、ですよ。刷り込みにより幼馴染を兄弟姉妹と誤認してしまうんです」
( ><)「もっとも科学的根拠はありませんが――とにかく、」
( ><)「――幼馴染同士の恋愛は、通常の恋愛とは違うものになることが多いわけです」
ξ )ξ「…………そっか」
(゚、゚トソン「それほど気にすることでもないと思いますけど……」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 22:04:11.81 ID:omJGAQQX0
( ><)「僕にも兄がいたので分かりますが、家族って久々に再会すると気を使いますよ? そういうことです」
ξ゚听)ξ「ふーん。そんなもんかなぁ……?」
(-、-トソン「……痛い立ち位置、ですね」
( ^Д^)「『このままじゃ哀しいでしょ?』ですか……。大好きだから踏み出せなくて、大好きだから臆病になるって」
( -∀-)「――大体よ、どっちもおかしいんだよな」
( ><)「(あ、)」
ξ゚听)ξ「(復活したわね)」
( ・∀・)「アイツら、価値観が妙過ぎる。“慣れ過ぎてる”ってかな」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 22:07:10.95 ID:omJGAQQX0
( ・∀・)「シューの方は会おうとしないし、フサの方に至っては連絡すらしねぇ」
( ・∀・)「“会うまでもない”“言うまでもない”」
( ・∀・)「俺等の関係ってのは、確かにそうだけど……でも、」
( -∀-)「――それでも会いたくて『好き』って言われたいのが女心で……それに気づくのが男尽だろーにな」
(-、-*トソン「……です、ね」
ξ*゚听)ξ「今日はいいこと言うじゃん」
( ・∀・)「“いつも”いいこと言ってんだよ、俺は」
(;^Д^)「自分で言いますか……。やれやれ」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/08/14(土) 22:10:05.62 ID:omJGAQQX0
(゚、゚トソン「――でも、心配ですね。上手くいくでしょうか」
( ・∀・)「んー? ああ、どーだろうなー。結局は大丈夫だろうけど……まぁ、手は打ってあるさ。な?」
( ><)「頼まれたことならやっておきましたよ」
( ・∀・)「よしよし。ありがとう」
ξ゚听)ξ「何かやったわけ?」
( ^Д^)「モラ先輩は『立てば世話焼き座れば善人、歩く姿はお人好し』ですからねー」
( ・∀・)「そこまでじゃあないが……でも、“幼馴染”を“家族”と認識するのがインプリンティングだっていうのなら、」
( -∀・)「――唯二の姉に幸せになって欲しいと思うのは、当然の心理だろ?」
――延長戦に突入?
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