( ^ω^)はあらゆるチート達と闘うようです

11 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:15:22.43 ID:/FYuLtIRO
終わらなかった。

いつまでたっても終わりが終わらないんだ。

終わりは、終わったままじゃいけない。

終わったら、始まらなきゃいけない。

だから終わりは、終わらなきゃ行けない。
終わらせなきゃいけない――――――


さぁ………戦いを終わらせて
そろそろ、闘いを始めよう?


( ^ω^)はあらゆるチート達と闘うようです

17 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:20:50.03 ID:/FYuLtIRO
―――その時。


それはブーンが学校でドクオと喋りながらアホみたいなテンションになっていた時。
それはドクオが学校でブーンと喋りながらこいつのテンションきめぇと思っていた時。
それはヒッキーがまた手首を切っていた時。
それはモララーがお気に入りの缶コーヒーに口をつけた時。
それはギコが弟をとケンカしていた時。
それはフサギコが兄とケンカしていた時。
兄者と弟者がこのご時世なのにブラクラに悩まされていた時。
しぃが家出した時。渡辺が友達とハンバーガーを食べた時。
etc.
etc.

彼ら彼女らは、なんの前触れもなく別次元に飛ばされた。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/03/08(火) 19:22:25.68 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)「は!?」

至って平凡な高校生、ブーンの目の前には見知らぬ街があった。

大都市と言っても過言でないその町並みを、ブーンは遥か上から見下ろしていたのだった。


その場所は、見知らぬ学校の屋上だった。

(;^ω^)「な、何が起きたお!?僕は……?ど、ドクオー?」

確か自分は親友であるドクオと、たまに谷亮子がかわいく見える現象についてやたらと熱く喋っていたはずだ。
それが、いきなり校舎の上。

(;^ω^)「……」

ブーンはまだ落ち着かない脳内を動かし、状況把握とこれからの行動を考える。

( ^ω^)「とりあえずは、人を探して―――」

人を探してみるしかないか。そう、ブーンが言いかけた時

『ピンポンパンポーンwwwwwwwwあ、これやっぱ口で言うと恥ずかしいwwww』

唐突に、空から声が落ちてきた。

21 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:23:46.36 ID:/FYuLtIRO
空から直接聞こえてくるようなそれ。

『あー、あー!マイクテース!!』

それは、どこかふざけた感じを思わせる男の声だった。
男は同じ調子で、言う。

『どーも!この仮想都市【VIP】に集められたみなさーん!!準備はいいよね?じゃ、今から

最強能力決定戦を開始しまーす!!』

(;^ω^)「は!?」

それは、全ての始まりが街に響いた瞬間だった。

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/03/08(火) 19:25:25.11 ID:/FYuLtIRO
『ルールは簡単!あなた達にはそれぞれ、いろんな強い能力を与えときました!』

『それを駆使して、周りの能力者を倒していって下さい!』

『そして、見事生き残った人にはなんと、願いをなんでも一つ叶えちゃうぞ☆というそういったベタな展開も用意してありまーす!!』

(;^ω^)「な………、え………?」

『ちなみに未だに能力に気付いてない人とか、能力の使い方がよくわからないって人いる?いるかも知んないね!』

『そこで、ちゃんと君たちの服のどこかにちゃあんと説明書とかつけといたからね!紳士のたしなみさ!』

(;^ω^)「……!」
探ってみれば、右ポケットに何やら変な感触があった。そこから、一枚の紙が出てくる。

『じゃ、またまた定時連絡するから、それが聞けるように頑張って生き残ってねー!』

空からの声はそこで途切れた。

27 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:29:54.82 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)「『最強能力決定戦』…?んなアホな……」

ブーンは信じられないといった顔で、未だに声がした方を見上げる。
とは言えそこは、もはやただの空なのだけど。

とりあえずその言葉がホントなら、自分にも何か能力があるはずだ。

…そうだ、紙。

さっき言われた通りポケットを探せば、紙があったのだった。

はたして、自分の能力はなんなのだろう?体には何か変わったような感触はないけれど。
半信半疑のまま紙に書いてある内容を確認しようとして

見下ろしている町並み、そこから爆音が鳴り響き
すこし向こうに見える大きなビルが、派手に倒壊するのが見えた。

29 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:31:26.60 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)「なっ…!!」

すさまじい光景だった。
テレビの衝撃映像番組で見た事あるような、ド派手な音と肌に伝わる衝撃。

何が起きたかは知らない。だが、ブーンには一つ確信出来るらしい事がある。
あれは、自然に起きたものじゃない。かといって人間が引き起こせるレベルの倒壊でもない。
おそらく、能力だ。

どうやらこの戦いが、ホンモノであるという事なのだ。

そして、派手な音に気をとられ、ブーンは気付けなかった。

屋上の階段を、誰かが登ってきてるという事に。

31 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:32:59.97 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)「もう嫌だお…。チクショウ、なんで、なんでこんな事に……。」

自分が何をした?
見事に瓦解したビルを眺めて、非現実な現実感に目を伏せたくなる。
考えこめど、出てくるのはネガティブな思考ばかりだった。
しかし、それでは始まらない。
( ^ω^)「…これから、どうしよう」

ようやくプラスに働き始めたブーンだったが

屋上のドアが古びていたのは幸いだったのだろうか。

ぎぎぎぎぃ……!と

屋上のドアが開いた。

37 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:40:56.15 ID:/FYuLtIRO
( ・∀・)

(;^ω^)

立っていたのは、いかにも若手サラリーマン、といった顔の男だった。
彼は物静かにブーンの全身を見回し、そして呟いた。

( ・∀・)「少年漫画ってさ」

(;^ω^)「はい?」

( ・∀・)「少年漫画って、いいよね。まぁ僕の場合、ジャンプが大好きだったわけなんだが」

(;^ω^)「……はぁ。」

え、いきなり何こいつ。

39 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:42:19.76 ID:/FYuLtIRO
( ・∀・)「正義がある世界」

そのサラリーマン風の男は、来ていたスーツを脱ぎながら語っている。

( ・∀・)「ベタな王道展開」

そしてネクタイを外し

( ・∀・)「勧善懲悪」

腕時計を地に投げ捨て

( ・∀・)「そして―――憧れの異能力。」

(;^ω^)「あのぉ……」



( ・∀・)「あははははははははははははははは!!!」

突然の狂笑。それは、自分を拒絶するようにも感じた。
ブーンは自分が窮地にあると、そこで知ったのだった。

41 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 19:46:09.62 ID:/FYuLtIRO





(;^ω^)「…モララー……?」


( ・∀・)

(;^ω^)

( ・∀・)

( ・∀・)「え?」

(;^ω^)


なんだこれ。


なんだこれ?

72 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:25:52.18 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)

(;^ω^)

何が起きている?

なぜ僕はこの人を知っている?

どこかで会ったか?
いや、そんなわけがないだろう。

僕はこんなハッキョーセットさんなんか、知らない。
こんなの友達に欲しくねぇよ。

……いや、子分としては欲しいかもしれない。

でもなんだろう。なんて言うんだったかなぁ、これ。

(;^ω^)(……デジャヴ?)

そう、確かそんな感じの名前だった。

僕は今、ただ事ではない既視感に襲われている。

80 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:30:08.88 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)「何わけわかんねぇ事言ってんだよお前!!」

(;^ω^)「!?僕は……僕は!!」

(;・∀・)「なぜお前が俺を知ってる!?そういう能力か!?」

(;^ω^)「うぇ?あ、いや」

(;・∀・)「へっ!いいねえ、楽しそうじゃねえか!!」

不安を圧し殺す強がり。
相手取っているブーンにすらそれが伝わってしまっているのだが、モララーにはそれが言わずにいられない。

(;・∀・)「せいぜい俺を楽しませなァァァァァァ!!!」

そして、動き出す。一直線にブーンへ向かって駆け出し、何かを叫ぶ。

(;^ω^)「ちょっ早………!」

( ・∀・)「ざ―――!!」

ざ。

そこまでしかブーンには聞こえなかった。

しかし、それだけで十分だった。

84 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:33:35.78 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)「【世界《ザ・ワールド》】!?」

(;・∀ー)「――――――!?」



(;^ω^)

眉間、三寸。

目の前ギリギリで止められた、拳。

【世界《ザ・ワールド》】という、黄金の偶像。

そしてその実体……自らの頭を押さえつけるモララー。

(;・∀ー)「……」

「ぶー………ん…?」


なんだこれ。
なんだこれ?


何を言っているんだ、こいつは。
何を言っているんだ、僕は?

93 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:39:56.78 ID:/FYuLtIRO
(; ∀ )「……ッッあああああああああああああ!!」

(;^ω^)「え!!?」

(; ∀ )「うるせぇ!!うるせぇ!!なんだよお前!!なにが!!なんだよ!!」

(;・∀・)「さっさと俺に潰されろォォ!!」

(;^ω^)(クソッ――――――!!)

ブーンは奥歯を噛み締めるしかなかった。

せっかく何か重要な事を思い出しかけていた。
そんなところに、このモララーの思考停止。

どうすればいい。何を優先させるべきだ?
そう自らに問いかけた時には

(;^ω^)「お?」

既に目の前には、モララーはいない。


変わりに、自らの腹には違和感。

(;・∀・)

(;゚ω゚)「げぅッ……」

強烈な拳が、めり込んでいた。

99 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:45:44.74 ID:/FYuLtIRO
(;゚ω゚)

成す術無し。
衝撃に無防備なままブーンの体は真後ろに飛ばされ行く。

そのまま落下防止のネットにぶち当たり、ダメージの逃げ場を完全に無くされてしまった。

(;゚ω゚)「ぁ……!!」

(;・∀・)「――――――ハッ。なんだよ、大した事ねぇじゃん」

腹の感触が、ない。
よほどのダメージを食らったのだろう。
これで意識が飛ばなかった自分を誉めてやりたい。

(; ω )(……しかし、まずい)

問題は一言に尽きる。

『防ぎようがない。』

当たり前だろう。これは【世界《ザ・ワールド》】。
何事にも捕らわれないそれは、名の通り世界を支配してしまう力をもつのだから。

103 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:48:27.69 ID:/FYuLtIRO

しかしまずい。

こんな圧倒的な力を目の前に、自分は何をすればいい?

それなりに使えている風のこいつに対し、自分は未だ能力の把握すらしていない。

(; ω )(不幸中の幸いと言えば……)

モララーが

(;・∀・)

気付いているのに目を背けている事。

こうして……自分達が戦う事に対しての、異様な違和感に。


その迷いが拳を鈍らせているのか――――――【世界《ザ・ワールド》】の驚異を、鈍らせている。

そうだ。今だって一発で終わらせず、無駄無駄のラッシュを叩き込めば良かったのだ。


だから……こいつを倒すなら、今がチャンス。

……なんだけど。

115 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 20:58:02.94 ID:/FYuLtIRO
(;^ω^)(でもどうすれば――――――ってこうして考えてる暇すらないってのに!!)

(;・∀・)「……一発でグロッキーかよ?」

(;・∀・)「このまま仕留めさせてもらおうか!?」

(;^ω^)「っ!!」

モララーが駆ける。

どうすればいい?
なにをすればいい?

(;^ω^)「――――――!!」

(;・∀・)「何をしたって無駄だ!!【世界《ザ・ワールド》】!!これを打ち破る方法なんかあるわけがねぇ!!」

(;・∀・)「あがくなら、あがいてみやがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


(;^ω^)

(;^ω^)(……ん?)


あれ。

119 名前: ◆BnhUepkPaA[言い忘れてた。ながらです] 投稿日:2011/03/08(火) 21:03:29.52 ID:/FYuLtIRO

(;^ω^)(――――――)

なんだろう、この不思議な感覚

窮地に追い詰められた自分。

時を止められたわけでもないのに、時間がゆっくりに感じる。

なんだろう。自分の心臓の音がやけにうるさい。

(;・∀・)

モララーが近づいてくる。

さて



どうしよう。

123 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:08:33.04 ID:/FYuLtIRO
さっきモララーは言った。
「打ち破る事は不可能」だって。

でも違う。

僕は、どんな不可能も打ち破ってみせた。

何が?

(;゚ω゚)

なんだろう、この感覚。

(;゚ω゚)

(;゚ω゚)「……あ」


(;゚ω゚)「あんか……て…いく……?」

(;・∀・)「?」

129 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:12:16.81 ID:/FYuLtIRO
(;゚ω゚)「…あんかー、ていく…」



(;゚ω゚)「【気分次第《アンカーテイク》】ッッ!!!」


(;・∀・)「――――――!!!」

ごう、と。
呼び声に応えるかのように、突如ブーンを風圧が包む。



生まれる波動。目覚める高揚。


初めてだが、馴染みのある……


たった一つであらゆる無限のこの力。

(;゚ω゚)(なんだこれ。……なんだこれ――――――!?)

137 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:15:58.87 ID:/FYuLtIRO
(;゚ω゚)「……これは……」

(;^ω^)「……いや、もういい」

(;^ω^)「さぁみなさん。久々に助けを求めるお」

(;^ω^)「モララーを打ち破る、あなたの厨二妄想を。指定アンカーは――――――」


――――――>>155
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/03/08(火) 21:17:28.93 ID:m035c2JVO
境界を曖昧にする能力
176 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:20:15.98 ID:/FYuLtIRO
『能力が決定しました。』


>>155 境界を曖昧にする能力

(;^ω^)「この感覚も久々……」

「借りてきますお!!」

183 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:23:38.05 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)「お前が今更何しようが、変わらねぇよ!!」

(;^ω^)「ッ!!」

(;・∀・)「【世界《ザ・ワールド》】――――――時よ止ま(;^ω^)「おおおおおおおおお!!!」

(;・∀・)「!?」

時が、止められた。
しかしブーンの行動は止まらない。

(;^ω^)「ふぃぃ……なかなかいい能力がきたもんだお」

(;・∀・)「なん……で……?」

194 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:28:18.92 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)

ふざけるな。
この能力は【世界《ザ・ワールド》】。
不可視で不可侵の、絶対的能力。

その世界においそれと、入門出来るわけが……

( ^ω^)「教えてやるお、モララー」

(;・∀・)「?」

( ^ω^)「僕の能力は……今だけだけど、境界を曖昧にする能力になってるお」

( ^ω^)「それを使って、『普通の状態と時が止まった状態の境界を曖昧にした』」

( ^ω^)「だから僕でも自由に動けちゃうってわけだお」

(;・∀・)

そんな、無茶苦茶な――――――

207 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:34:09.60 ID:/FYuLtIRO

(;・∀・)「……だがッッ」

(;・∀・)「お前が生身である以上、俺に敵うわけがねぇだろ!!」

そうだ。黄金の偶像、【世界《ザ・ワールド》】。
そのパワーやスピードなどの性能を含めての【世界《ザ・ワールド》】だ。

生身の人間に、この力を凌駕出来るわけがない。

( ^ω^)「生身、なぁ」

( ^ω^)「残念ながら生身じゃないお」

(;・∀・)「――――――?ごちゃごちゃとォォ!!」

【世界《ザ・ワールド》】が俊足で空を駆ける。
ブーンの元へ。

そして。

(;・∀・)「無駄ァ!!」

一撃。


……は、入らない。

(;・∀・)「え?」

215 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:37:46.53 ID:/FYuLtIRO
一撃だけじゃない。
二撃。三撃と。

(;・∀・)「無」

( ^ω^)

(;・∀・)「駄!」

当たらない。

( ^ω^)

(;・∀・)「無駄!!」

当たらない。

( ^ω^)「どっちが?」

(;・∀・)(当たらない――――――否、当たらないというより)


すり抜ける。
まるで、実体がないかのように。

( ^ω^)「『実体と幻の境界を曖昧にした』――――――今の僕を、お前は掴めない」

(;・∀・)「ふッ――――――ふざけんなァァァァァァ!!!」

222 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:41:14.26 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)「こんなの……こんなのアリかよ!!」

( ^ω^)「アリだお。――――――んで、もう終わりにしようか」

( ^ω^)「いや」

「始まりとしようか」

(;・∀・)「な――――――?」


【世界《ザ・ワールド》】が

霧のように、消えて行く。

226 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:45:44.32 ID:/FYuLtIRO
( ^ω^)「『能力と無能力の境界を……曖昧にした』。結果はっきりとした形を残せず、スタンドは霧散したんだお」

(;・∀・)「……あ……」


( ^ω^)「曖昧にしただけだから……この能力を解いたら元に戻っちゃうけど」

「僕のしたい事は、これで終わりじゃないお」

(;・∀・)「……な、何をする気だ?」

( ^ω^)

(;・∀・)


「う、うわあああああああああああ!!!!!」

231 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:50:36.72 ID:/FYuLtIRO




『記憶の境界を、曖昧に』。




「さぁモララー、思い出して欲しいお。」

「曖昧でもいい。僕らの記憶を」

「――――――何かが起きた、いつかの僕らの記憶を」

238 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:54:06.77 ID:/FYuLtIRO
(;・∀・)「――――――」

(;^ω^)「うっ――――――」



何かが

頭をよぎる。


それは、何かの終幕。



終わった、というよりは―――

―――無理矢理『終わらされた。』




そんな感じの。

……誰に?

248 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 21:57:52.16 ID:/FYuLtIRO
ウチ―リ―――オト―ザカ――――クセン―ナゲダシ―――――




「死ねよ○○」


納得がいかなかった、それ。

……誰が?

全てを押し付けた、それ。

……誰を?

解決にはならなかった、それ。

誰にとっての……?






その終幕にて。


僕は、何を、していたんだ?

256 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 22:01:20.67 ID:/FYuLtIRO
『ピンポンパンポーン!』


(;・∀・)「は!!」

(;^ω^)「ッッ!!」

その声に、二人の意識が戻される。


(;^ω^)「い、今のは――――――!?」


いや、それより今は。


『あ、あー!マイクテース!はい、2回目!!』


この、天からの声が問題だ。

263 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 22:05:02.43 ID:/FYuLtIRO
『えっと、こんにちわ主催者です!』

(;・∀・)「……な、なんだ?」


『あなた達に言いたい事は、一つだけ!!一つだけあります』

(;・∀・)



『それはひとつだけ――――――ひとつだけ、追加ルールを発表します!』


(;^ω^)


……終わらなかった。

265 名前: ◆BnhUepkPaA 投稿日:2011/03/08(火) 22:05:43.10 ID:/FYuLtIRO
いつまでたっても終わりが終わらないんだ。

終わりは、終わったままじゃいけない。

終わったら、始まらなきゃいけない。

だから終わりは、終わらなきゃ行けない。

さぁ。終わりを始めようじゃないか。




この、どこまでもチープでチートな物語の

あらゆる姿に。



第一話、終わり。


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