- 4 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:08:54.48 ID:U9JEQPpxO
- 流石は首都VIPだ。
行き交う人の波も、賑やかさも、シベリアなんかとは比べ物にならない。
また、露店の数も凄い。
昔テレビで見た中東などのそれよりも明らかに多いだろう。
もしかしたら僕の世界の池袋や渋谷なんかよりも賑やかなんじゃないだろうか?
いや、行った事はないけれども。
ζ(゚ー゚*ζ『こっちは港や庶民の住宅街が並ぶ南区ですからね。
人数的にはこちらの方が賑やかですが、私達の行く冒険者センターや、商店街などは、城や貴族などが住む北区にあります』
- 5 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:10:14.90 ID:U9JEQPpxO
- ( ^ω^)『これで半分なのかお? それにこっちには露店があるけど、これとはまた別なのかお?』
ζ(゚ー゚*ζ『その通りです。
こちらはランクで言えばDクラスまでしか扱ってませんよ』
そうなのかと思い、周りの露店を見渡したが、そういえば僕は文字が読めないのだ。
( ^ω^)『……』
後でもいいから教わろう。
これはさすがに不便すぎる。
ζ(゚ー゚*ζ『取りあえずは冒険者センターに行きましょう。
異世界の文化はもちろん情報もそこでよく集まりますからね』
- 6 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:12:06.20 ID:U9JEQPpxO
- ( ^ω^)『了解だお』
ζ(゚ー゚*ζ『ブーンさん……』
そう。まずは情報なのだ。
そう……。彼等が消えた理由も、あそこで――
ζ(゚ー゚*ζ『そんな……思い詰めた顔しないでください』
( ^ω^)『そう、かお?』
しまった。
どうやら顔に出ていたらしい。
だが、気になるものは気になるのだ。
行かなくては。すぐにでも。
ζ(゚ー゚*ζ『あっ、ここは左ですよー』
( ^ω^)『えっ、あっ、ごめんだお』
- 7 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:12:53.33 ID:U9JEQPpxO
- ヤバイヤバイ。
慌てて方向転換した。
もう少しで……。
(;^ω^)「ちょ、あっ、そっち行かせてください!
って、ヌワ――――!」
丁度きた人の波に流されて、僕は思いがけない方角へと連れられて行ったのだった。
――
――――
――――――
(;^ω^)「ここどこー!?」
ζ(゚ー゚;ζ『さ、さぁ……?』
結局、僕が自由に動けるようになった時には、もう既にどこにいるか全く分からない状態だった。
頼みの綱であるデレにも分からない。
完全に迷子になってしまった。
- 8 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:14:09.22 ID:U9JEQPpxO
- そんな風に途方に暮れる僕の耳に、ある声が届いた。
「――――!」
「―――!」
( ^ω^)『! どこかで喧嘩かお?』
しかしどうにも喧嘩と言うより、どちらかが一方的にといった感じがする。
行った方がいいかもしれない。
ζ(゚ー゚*ζ『行ってみましょう!』
( ^ω^)『了解だお!』
そして僕は、その声の元へと走り出した。
- 9 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:15:15.63 ID:U9JEQPpxO
- ( ╋)「待っ――ハ――!」
从;゚∀从「やめ――!」
( ╋)「――力ずくでも――!」
見れば一人の女の子が甲冑を着た奴等に追われている。
何を話してるかまでは完全には分からない。
ただ確実なのは、あの女の子がピンチだという事だ。
(;^ω^)『助けなきゃ!』
ζ(゚ー゚;ζ『ちょっと待ってください! あぁ、行っちゃダメー!』
この際そんな事など無視だ。
相手は二人、行ける!
向こうはこちらに気付いたようだが、もう遅い。
一人のみぞおちに跳び蹴りを思い切りかます。
その兵士は壁に豪快な音と共にぶつかって、気絶したらしく、そのまま動かなくなった。
- 10 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:17:44.80 ID:U9JEQPpxO
- 僕はというと、上手く着地した後、彼女の庇う形になるように移動する。
また、向こうが抜刀したため、こちらも抜刀し、峰打ちになるよう持ち替える。
どんな状態だろうと、ここは城下町で向こうは兵士だ。下手に殺してはこちらがまずい事になる。
とにかく、まずやることはこの子の身の安全だ。
( ^ω^)「行って!」
从;゚∀从「あ、ああ! 誰だか知らんがありがとうな!」
そう言って彼女は走り去って行った。
よし、最優先目的は果たした。
大体、彼女がいるまま、大立ち回り出来るわけもない。
( ╋)「貴様……一体何をしたのか分かってるのか!?」
( ^ω^)「少なくとも、嫌がる女の子を追いかけてるようにしか見えなかったお」
- 12 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:19:23.92 ID:U9JEQPpxO
- ( ╋)「どうやら、貴様は事の大きさを理ガフゥ!?」
( ^ω^)「……」
(;╋)「おま、卑怯だぞ……」
隙だらけだったからやった。
後悔はしていない。
崩れ落ちる兵士を尻目にそう思った。
どうやら女の子の方も無事に逃げられたようだ。
ζ(゚ー゚;ζ『あーあ、やっちゃいましたね』
(;^ω^)『え……もしかしてまずかったのかお?』
ζ(゚ー゚#ζ『当り前ですっ!』
- 13 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:20:22.99 ID:U9JEQPpxO
- 明らかに怒気を孕めた物言いは、僕を驚かせた。
何故、と反論したかったが、今までここまで彼女を怒らせたことはなかった気がする。
ここは大人しくすることにした。
まぁ、その前に……
(;^ω^)『と、取りあえず逃げるお!』
ζ(゚ー゚*ζ『全く……』
僕は一目散に逃げ出した。
兵士さん達にはちゃんと謝ったさ。
心の中で。
- 14 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:21:51.80 ID:U9JEQPpxO
- 壁|゚∀从「……強いなあいつ」
从 ゚∀从「そういえば……お礼言ってなかっけな」
从 ゚∀从「……まぁ、いいか!
ここはあいつの言った通りさっさとトンズラさせてもらうぜ」
そして、少女は改めて、港の方へと走って行ったのだった。
- 16 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:23:57.27 ID:U9JEQPpxO
- ようやくデレが分かる場所に出た頃には、既に日は一番高い場所まできていた。
ζ(゚ー゚*ζ『そこを右に曲がると大きな橋に出ます。
それを渡ると北区ですよ』
曲がって見ると、確かに巨大な橋があった。
長く巨大な橋は、僕が今まで見てきた中でも、確実に一番を誇っていた。
( ^ω^)『凄いお……』
ζ(゚ー゚*ζ『これはVIPの三代目から五代目までの、長期間に渡って作られた、VIP史上最も素晴らしい建造物の一つですよ』
( ^ω^)『なるほど』
なんの疑問もなく納得した。
これにはそういった表現も、決して過剰なものには感じなかった。
- 17 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:26:21.32 ID:U9JEQPpxO
- ζ(゚ー゚*ζ『しかし、一番はやはりVIP城ですね。ここからでも見えるでしょう?』
確かに、向こう岸までかなりの距離があるが、その存在は頭一つ抜きんでていた。
(*^ω^)『ワクワクしてきたお』
ζ(゚ー゚*ζ『その前にさっきの兵士に見付からない内に逃げないといけませんがねー』
(;^ω^)『そうでした』
そう言って、僕は走り出した。
これは、渡りきるのに随分と苦労するだろう。
そして渡っている途中に気付いた。
二本の平行線が通っている。
これって、まさか……。
- 19 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:27:36.46 ID:U9JEQPpxO
- ζ(゚ー゚*ζ『はい。もちろん路面電車は走ってますよ。
知らなかったんですかー?』
(;^ω^)『聞いてないお!』
ζ(゚ー゚*ζ『いいじゃないですか。いい運動になりますよ』
これは間違いない。
さっき無視した仕返しだ。
確かにあれは悪かったかもしれないけどさ、デレも大人気なさ過ぎだろう……。
ζ(゚ー゚*ζ『あ、今変な事考えてましたね?』
(;^ω^)『いやいや、滅相もない』
ζ(゚、゚*ζ『いいですか? 大体ですねー……』
こうして、僕は渡っている途中ずっと、彼女の文句を聞き続ける事となった。
ζ(゚、゚*ζ『あ、今聞いてませんでしたね?』
(;^ω^)『聞いてましたっ、聞いてましたから!』
- 20 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:29:06.21 ID:U9JEQPpxO
- (;^ω^)「ハー、ハー、あぁ、長かった……」
ζ(゚ー゚*ζ『お疲れ様でした』
(;^ω^)『今度からはデレの言う事を無視しないようにするお』
ζ(゚ー゚*ζ『そうならない様お願いしますね』
よかった。もう怒ってないようだ。
クスクス笑う彼女の声を聞きながら、心の中で安堵した。
そして、もう彼女を怒らせたくはないと、そう決めた。
パッと見た所、北区は向こうと違って露店は全くない。
だが、高級感溢れる店は、あちらこちらにあった。
おかげで街の雰囲気までもが、違って見えた。
- 22 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:30:07.36 ID:U9JEQPpxO
- なるほど、確かに全く南区と違う。
また、ここまで来ると城の大きさにもビックリするものがあった。
もうここまでくると、本当に大きいとしか言えないものがある。
ζ(゚ー゚*ζ『最初はここは城塞都市じゃなかったので、お城単体でも、十分大きく、守りに強い立派なものなんですよ』
( ^ω^)『なるほど』
ζ(゚ー゚*ζ『さて、観光はここまでにして、次の大通りを左に曲がると、この国の冒険者が集う冒険者センターです』
いよいよだ。
これで数々の疑問が解決するかもしれない。
そう思うと、自然と進む速度は早まっていった。
- 24 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:31:17.75 ID:U9JEQPpxO
- 扉を開けると、すぐ目の前にはカウンターがあった。
爪゚∀゚)「いらっしゃーい! お、見ない顔ですねぇ。新規の方ですか?」
(;^ω^)「いや、情報を見に……」
爪゚ー゚)「無所属の方ね。まぁ、いいわ。公開してる情報は向かって左手の向こうにあるから。
何か分からない事があればなんでも聞いてね」
爪゚∀゚)「私達が責任を持ってお答えしまーす」
テンションのギャップが激しい二人組の受付嬢に見送られ、僕は掲示板へと向かった。
その途中で見渡すと、幾つかのテーブルに、バーのカウンターなどがある。
所謂酒場も、掛け持ちでやっているのだろう。
- 25 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:33:12.26 ID:U9JEQPpxO
- 情報公開されている掲示板へと向かうと、思った通り。
ここでもデレに読んでもらう必要があった。
その種類は様々で、パーティの募集やら、そのランキングやら。
ちなみに、公開している技術で、最高はBクラス。
しかし、そこにも僕の探してるものと、ギコさん達が探してるものは全く見当たらなかった。
となると全く無いか、もしくはそれ以上のランク。
所謂国家機密となるらしい。
次にあるのは指名手配のものだ。
だが、ここには用は無いだろう。
そう思っていた。
ζ(゚ー゚;ζ『嘘……』
彼女が呼び止めるまでは。
- 26 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:34:12.02 ID:U9JEQPpxO
- ζ(゚ー゚;ζ『凶悪犯罪者名簿……。
名前……ギコ。凶悪ランク……A。
罪状……殺人、強盗、放火、誘拐……?』
(;゚ω゚)『っ!? 嘘だ!』
嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ……。
いや、すぐに確認するんだ。
きっと彼じゃない。彼なんかじゃない!
急いでカウンターに駆け寄った。
爪;゚∀゚)「わっ、どうしました? そんな血相変えて」
( ゚ω゚)「あの、凶悪犯罪者名簿のギコって人の顔写真とかありますか!?」
爪゚ー゚)「ギコ……ああ、あるわよ。けど、いいの?」
即座に頷いた。
だってそれを見れば彼じゃないと分かるから。
- 27 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:35:12.04 ID:U9JEQPpxO
- 爪゚ー゚)「えーっと……ああ、あったわ。
……これよ」
( ω )「――ッ!」
……嘘だ。
そんなこと有り得ない!
爪゚∀゚)「と言っても彼の罪は結構昔の事でしたから、今はどこで何をしてるのか……」
けど、この写真に写ってるのは。
とても昔のものだが、あの面影はある。
( ,゚Д゚)
間違ってて欲しい。
けど間違いない。
あの人の姿だった。
- 28 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:36:16.65 ID:U9JEQPpxO
- ( ω )「そんな……嘘だ……」
僕は呆然と、その似顔絵写真を眺め続けていた。
ζ(゚ー゚;ζ『ブーンさん! ブーンさんっ、しっかりしてください!』
彼女が変なことを言ってる。
はは、僕はしっかりしてるよ?
この人はギコ。うん、ギコだ。
けど、あのギコさんじゃないよ?
ζ(゚ー゚#ζ『しっかりしてください!
ちゃんと事実を受け止めてください!』
デレの最後の一言が突き刺さった。
君に、一体何が分かるって言うんだ!
爪;゚∀゚)「あっ、ちょっとー!?」
僕はその場所にいたくなかった。
だから、気付けば駆け出していた。
- 29 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:37:58.87 ID:U9JEQPpxO
- 水の流れを見ていた。
ただただ、水の流れを橋から眺めていた。
周りのノイズも、遠くに聞こえた。
ζ(゚ー゚*ζ『ブーンさん……』
ただ一つ。彼女の言葉だけが、僕の頭に響いていた。
( ^ω^)『あれは確かにギコさんにそっくりだったお。
それにあの手紙の内容から、きっと間違いないんだお』
けど……
( ^ω^)『どうしても信じられないんだお。
彼が、あのギコさんがあんなことをしてたなんて、信じる気にもなれないんだお』
もし、あの手紙が無かったら。
まだ……まだよく似たそっくりさんで片付けられたってのに。
- 30 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:38:48.97 ID:U9JEQPpxO
- ギコさん……。
一体、僕は何を信じればいいんですか?
ζ(゚ー゚*ζ『じゃあ、探しましょう』
呆然としてる僕に、彼女はそう言った。
ζ(゚ー゚*ζ『もちろん第一目標はブーンさんの探す技術です。
けど、ちょっとだけなら寄り道してもいいと思うんです』
( ^ω^)『デレ……』
ζ(゚ー゚*ζ『それに、そんな顔をしてるブーンさんは見たくないですから』
彼女の顔が見えればきっと微笑んでいるだろう。
彼女のそんな姿が容易に想像できた。
- 31 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:40:22.85 ID:U9JEQPpxO
- 爪゚∀゚)「お、お戻りですね 」
爪゚ー゚)「大丈夫かしら?」
( ^ω^)「ありがとうだお。ご迷惑をおかけしましたお」
しばらくして、また冒険者センターに戻る事にした。
あんな出方をしたものだから、幾分か行きにくかったが、彼女達は笑顔で迎えてくれた。
それが、少し僕の心に暖かさをくれた。
爪゚∀゚)「さっきまで鬼気迫る顔してたのに、面白い人ですねー」
爪゚ー゚)「まぁ、深くは詮索しないわ。
で、これから行く当てでもあるのかしら?」
- 32 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:41:27.32 ID:U9JEQPpxO
- (;^ω^)「おー……」
痛い所を突かれた。
彼等はもうきっと船の上だ。
今すぐ追いかけた所で、会える保証など無きに等しい。
爪゚ー゚)「そうね……ないのなら、今まで発見された遺跡を周ってみたらどうかしら?
もしかしたら掘り出し物が出てくるかもしれないわ」
爪゚∀゚)「まぁ、無所属のあなたに最新の情報はお届けできないのは理解してくださーい」
そう言われ、地図にいくつか印をつけて貰った。
取りあえずはこれを見て周ろう。
そのついでに彼等を探せばいい。
また、その結果によっては、ここの冒険者センターに登録する事も考えなくてはならないかもしれないだろう。
- 33 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:42:24.74 ID:U9JEQPpxO
- ( ^ω^)「情報ありがとうございましたお」
爪゚ー゚)「気にしないで。これも仕事だもの」
爪゚∀゚)「そうですよー。これくらいならいつでも大丈夫ですよ。
また来てくださいねー!」
にこやかに見送られ、僕は改めてその場を後にした。
ζ(゚ー゚*ζ『取りあえずは近場から周りましょう。
彼女達の言う通り、何か収穫があるかもしれません』
彼女の提案に異存はない。
だけども一番近場のものでも、あるものを必要としていた。
( ^ω^)『……船旅は初めてだお』
ζ(゚ー゚*ζ『奇遇ですねー。私もなんですよ』
妖精は船旅なんてしないだろう。
そんな些細な突っ込みはしないでおくことにした。
それにしても、遺跡とはどういうものなのだろうか。
そう考えると、自然に足取りは軽くなっていくのだった。
- 34 名前: ◆F3K21PdX56 投稿日:2009/04/24(金) 22:44:06.08 ID:U9JEQPpxO
- ――
――――
――――――
( )「やあ」
爪゚ー゚)「いらっしゃい。珍しい客ね」
( )「今とある人物を探しているんだ。情報があれば、なんでもいいから提供してもらいたい」
爪゚∀゚)「なんですかー? 写真とかあればいいんですが」
( )「この似顔絵でいいかい?」
爪;゚ー゚)「こ、これは……」
爪;゚∀゚)「あららー……?」
彼から差し出されたその二枚の似顔絵は……
第七話
完
第八話へ続く→
戻る 次へ