('A`)はエレメントマスターを目指すようです

2 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:22:21.33 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「もうすぐニューソクに着くな…」

( ^ω^)「そういえば、ドクオが聞いたっていうニューソクの噂って何だお?」

('A`)「ああ、ニューソクってのは、この大陸でも最大級の大国なんだが…」

('A`)「実は、ここ数年でやたらと軍事力を強化しているという話なんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「ふーん…なんか物騒な話ねー」

('A`)「まさかいきなり戦争でも始めようってわけじゃないだろうけど、ちょっと気になってな…」


そして、ドクオたちはニューソクの町に着いた。

ミセ*゚ー゚)リ「ここがニューソクねー」

( ^ω^)「すごくにぎやかだお!」

('A`)「とりあえず、この周辺に洞窟のような場所がないかどうか聞き込んでみるか」


3 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:25:36.27 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「どうやら、南西にそれらしい洞窟があるらしい…」

('A`)「今日はもう遅いし、宿に泊まって明日行ってみるか」

(゚、゚トソン「それがよさそうですね」

ミセ*゚ー゚)リ「さんせーい!」


翌日、ドクオたちが町で、南西の洞窟に向かうための準備をしていたときのこと…

ドクオは、見覚えのある顔を見つけた。

('A`)「…あれ?」

(;'A`)「え…まさか…?」

('A`)「クー!クーなのか!?」

川 ゚ -゚)「おお、ドクオじゃないか。君もニューソクに来ていたのか」

('A`)「久しぶりだな、クー。でも、何でクーがニューソクに?」


4 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:28:28.32 ID:9vIGYPGZ0

川 ゚ -゚)「実は、ニューソクがVIPを侵攻する準備をしているという話があってな…」

(;'A`)「な、なんだって…」

川 ゚ -゚)「姉さんと私が、騎士団を代表して調査に来たんだ」

(;'A`)「そうか…俺が聞いた軍事力を強化しているっていう噂はそのためだったのか…」


ノパ听)「おーい、クー!…ん?」

ノパ听)「おおおおお!!ドクオじゃないかぁぁぁぁ!!元気だったか!!!?」

(;'A`)「は、はい、ヒートさん…離してください…」

川#゚ -゚)「姉さん、怒るぞ…妹の婚約者に抱きつくんじゃない」

ノハ;゚听)「あ、あぁ、すまん…」


5 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:31:06.34 ID:9vIGYPGZ0

川 ゚ -゚)「ところで、ドクオの守護精霊探しのほうの調子はどうなんだ?」

('A`)「ああ、『風の守護精霊』と『水の守護精霊』と契約できたよ」

川 ゚ -゚)「ほう、すごいじゃないか」

ミセ*゚ー゚)リ「どうもー、『風の守護精霊』ミセリだよ」

(゚、゚トソン「『水の守護精霊』トソンです。よろしくお願いします」

ミセ*゚ー゚)リ「あなたがドクオの婚約者のクーさんだねっ!」

川 ゚ -゚)「うむ、よろしくな」

ノパ听)「私はクーの姉のヒートだ!!」

('A`)「ん?クーとヒートさんは精霊が見えるのか?」

(゚、゚トソン「私たちは、好意的な人間には、自らの意思で姿を見せることができますからね」


6 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:34:16.14 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「そっか…ブーンもか?」

( ^ω^)「そうだお!」

('A`)「じゃあクー、もう一人紹介するよ。俺の守護精霊探しを助けてくれてる、妖精のブーンだ」

( ^ω^)「よろしくだお!」

川 ゚ -゚)「…」

( ^ω^)「…どうしたんだお?」

川 ゚ -゚)「…妖精のイメージが壊れた」

( ^ω^)「…」

ノパ听)「ま、まあ元気出せ!あたしはお前みたいな妖精がいてもいいと思うぞ!」

( ^ω^)「…ありがとうだお…」


7 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:37:10.27 ID:9vIGYPGZ0

ノパ听)「そうだ、クー!フォックスに面会する準備が整ったぞ」

('A`)「フォックス?」

川 ゚ -゚)「ああ、フォックスっていうのは、ニューソク軍の総統なんだが…」

川 ゚ -゚)「今、ニューソクの実権を握っているのは、そのフォックス総統だ」

川 ゚ -゚)「ニューソクが急に軍事力を強化しはじめたのも、このフォックス総統が実権を握ってかららしい」

川 ゚ -゚)「VIP侵攻を企ててるのも、そのフォックス総統じゃないかってことになってな…」

川 ゚ -゚)「とりあえず、フォックス総統に会って真意を探るつもりだ」

('A`)「なるほどな…」

川 ゚ -゚)「ドクオはこれからどうするんだ?」

('A`)「俺は、この町の近くにいるらしい、次の守護精霊を探しに行くよ」

川 ゚ -゚)「そうか…気をつけろよ」

('A`)「ああ…クーもな…」


9 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:40:30.14 ID:9vIGYPGZ0

ドクオはクーたちと別れ、南西の洞窟に向かった。

('A`)「町で聞いた話だと、このあたりのはずだが…ん?」

すると、町の方から何かが走ってきた。

爪;'ー`)「ハァ…ハァ…」

ノハ#゚听)「待て、フォックス!」

('A`)「ヒートさん!…それにあれは…クー!?」

ヒートにフォックスと呼ばれた男は、気絶している様子のクーを抱えていた。

(;'A`)「ヒートさん、これはどういう…」

ノハ#゚听)「話は後だ!今はフォックスを…」

('A`)「おい、あんた!クーをどうする気だ!」

爪;'ー`)「くそ…こんなところで俺はやられるわけにはいかねぇ…」


10 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:43:25.69 ID:9vIGYPGZ0

爪'ー`)「くらえっ…『アイスブレイク』!」

フォックスがそう叫ぶと、氷の柱が地面を走り、ドクオに向かう。

('A`)「えっ…」

ノハ;゚听)「ドクオ、危ないっ!」

ヒートがドクオを突き飛ばし、氷の柱の直撃を免れた。

(;'A`)「あ、ありがとうございます…」

ノパ听)「今のをまともにくらったら、あっという間に氷漬けにされちまうぞ…」

すると、近くで何かが崩れる音が聞こえた。

ガラガラガラ…

ノハ;゚听)「しまった!」

そして、フォックスとクーの姿は既になかった…


11 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:46:21.52 ID:9vIGYPGZ0

(;'A`)「あ、あいつとクーはどこに…」

ノパ听)「くそっ…おそらく、奴は『炎の洞窟』に逃げ込んで入り口を塞いでしまったようだ…」

('A`)「ヒートさん、何があったんですか…何でクーがあいつに…」

ノパ听)「ああ…あいつはニューソクのフォックス総統だ」


ヒートの話は、以下のようなものだった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

川 ゚ -゚)「あなたがフォックス総統ですね」

爪'ー`)「ほう、あなたがたが噂に高い、VIP国の美人騎士姉妹ですか…」

ノパ听)「フォックス総統…あなたがたニューソク国は、ここ数年で急激に軍事力を増している」

ノパ听)「それも、あなたがニューソク国の実権を握るようになった時期と一致してる」

ノパ听)「あなたがたの…いや、あなたの目的は一体何なんだ?」


13 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:49:13.52 ID:9vIGYPGZ0

爪'ー`)「そんなの決まってるじゃないですか…」

爪'ー`)「ニューソクによる世界征服…そして、全てを俺の思い通りに動かすことだ!」

川;゚ -゚)「なんだと…」

爪'ー`)「お前らは俺の計画には邪魔だ…ここで消えてもらうぞ、ククク…」

爪'ー`)「『アイスブレイク』」

氷の柱が地面を走り、クーに向かう。

川;゚ -゚)「な、なんだ…!?」

直撃は免れたが、クーの足は凍り付いて動かなくなった。

ノハ#゚听)「貴様…人間じゃないな…!」

爪'ー`)「いかにも…俺は氷を操る魔族・フォックスだ」


14 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:52:09.38 ID:9vIGYPGZ0

爪'ー`)「これでもくらえ!」

川; - )「っ…」

自由に動けないクーは、フォックスの蹴りをまともに受けて気絶した。

ノハ#゚听)「この野郎っ!」

ヒートはフォックスに切りかかり、フォックスの腹を薙いだ。

爪;'ー`)「ぐっ、流石はVIPの天才騎士…油断したか…」

爪;'ー`)「…ここは一旦退かせてもらう…」

爪'ー`)「貴様とは必ず決着をつけねばならん…こいつは預かっていくぞ」

そう言ってフォックスは、クーを抱えて城の外に逃げた。

ノハ#゚听)「待て!」

ヒートもその後を追った。


15 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:55:23.26 ID:9vIGYPGZ0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ノパ听)「そして、奴を追いかけてここまで来たんだ…」

(;'A`)「そうだったんですか…」

('A`)「でもフォックスは洞窟の入り口を塞いでしまった…」

ノパ听)「ああ、外から入り口を開けるのはちょっと無理だな…」

ノハ#゚听)「くそっ、どうしたらいいんだ…!」

('A`)「クー…」

('A`)「…」

('A`)「…そうだ、ひとつ方法があるかもしれない」

ノパ听)「ほ、本当か!?」

('A`)「町で洞窟の話を聞いたとき、洞窟の入り口はふたつあるって聞いたんです」

('A`)「ひとつはここですが…もうひとつは、東の海の海底です」

ノパ听)「海底か…」


16 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 21:58:39.16 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「そのときは、こっちの入り口があると思って、特に気にしてなかったんですが…」

('A`)「この際、海底の入り口を探してみるしかないかもしれませんね」

ノパ听)「だけど、海底の入り口なんてどうやって探すんだ…?」

('A`)「それなら、なんとかなると思います」

('A`)「トソン、確か水中で呼吸できるようになる魔法があったよな?」

(゚、゚トソン「ええ、『アクアシンク』ですね」

ノハ*゚听)「そ、そうか!魔法って便利だな!」

('A`)「ともかく、東の海に行ってみましょう」

ノパ听)「おう!」


('A`)「待ってろよクー、絶対助けるからな…」


17 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:01:09.02 ID:9vIGYPGZ0

そして、東の海岸――

('A`)「トソン、アクアシンクは他の人にかけることもできるよな?」

(゚、゚トソン「はい、大丈夫ですよ」

ノハ*゚听)「あたしにも魔法がかかるんだな…」

('A`)「じゃあ行きますよ」

('A`)「『アクアシンク』」

ドクオが魔法を使うと、二人は淡い水色の光で包まれた。

ノパ听)「これで、水中で息ができるんだな…行くぞ!」

(;'A`)「あ…待ってくださいよ…」

ヒートが海へ飛び込み、ドクオもそれに続いた。


18 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:04:13.39 ID:9vIGYPGZ0

ノハ*゚听)「おお!本当に水中で息ができるぞ!」

('A`)「そうですね、それにまるで水中じゃないみたいに自在に動ける…!」

(゚、゚トソン「アクアシンクは、水中で呼吸するための魔法ではなく、水を体に同調させて操りやすくする魔法ですからね」

(゚、゚トソン「その副作用として、肺が水中の酸素を効率的に取り込んでくれるようになるわけです」

ノパ听)「うーん…まあ、難しいことはどうでもいいや!」

('A`)「…とにかく洞窟の入り口を探しましょう」


ノパ听)「おーいドクオ!これじゃないか!?」

('A`)「見つかりましたか?」

('A`)「…うん、位置からいっても、おそらく間違いないでしょう」

ノパ听)「よし、入ってみるぞ!」


19 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:07:27.81 ID:9vIGYPGZ0

洞窟は、入ってしばらく進むと水の上に出た。

('A`)「ここからは地上につながってるようですね」

ノパ听)「フォックスとヒートはここにいるのか…?」

('A`)「クー…無事でいてくれ…」

二人はさらに洞窟の奥へ進んだ。

('A`)「…!あれは…」

そこには、氷漬けにされたクーの姿があった。

('A`)「クー!」

ノパ听)「フォックスはいないのか…?」

(;'A`)「クーを助けないと…どうしたらいいんだ…」


21 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:10:10.59 ID:9vIGYPGZ0

ノハ#゚听)「うおおおお!!」

(#'A`)「ウィンディブレード!エナジーショット!!」

ヒートが斬りつけても、ドクオの魔法でもクーを覆った氷はびくともしなかった。

(;'A`)「駄目なのか…」

(;'A`)「ここまで来て、もうどうしようもないのか…」

(;'A`)「俺は…俺は、クーを助けることができないのか…」

ノハ;゚听)「ドクオ…」

(; A )「俺は…俺は…」


(#'A`)「俺は、クーがいないと駄目なんだ!」

(#'A`)「俺には、クーが必要なんだ!!」

(#'A`)「クーーーーーーー!!!」


22 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:13:46.14 ID:9vIGYPGZ0

???「そなたの熱い想い、聞き届けたのである」

(;'A`)「!?」

ノハ;゚听)「な、何だ!?」

すると、ドクオたちの前に、ブーンより少し大きい背丈の小人が現れた。

小人といっても、猫のような顔と耳をしており、貴族のような服を纏っていた。

( ФωФ)「我輩は炎の守護精霊ロマネスクである」

('A`)「そ、そうか…この場所は…」

ドクオは、クーのことで頭がいっぱいだったので気付かなかったが、そこはトソンの力を借りて見たイメージと同じだった。

( ФωФ)「そなたが激しい情熱の持ち主であることはわかったのである」

( ФωФ)「我輩は、そなたと守護精霊の契約を結ぶのである」

( ФωФ)「さあ、そなたの熱い想いを、氷漬けの彼女にぶつけるのである!」


24 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:16:43.76 ID:9vIGYPGZ0

(#'A`)「うおおおおお!!!!」

ドクオが叫ぶと、手のひらから生まれた火の玉が氷漬けのクーを包んだ。

( ФωФ)「それは『ファイアボール』。そなたの強い思いに比例した強さの火の玉が出るのである」

すると、クーを覆っていた氷は全て溶けた。

(;'A`)「クー!クー!!」

ドクオはクーに駆け寄り、クーにファーストエイドをかけた。

川; - )「う、うーん…」

('A`)「クー!気付いたか!?」

ノパ听)「クー!!」

川;゚ -゚)「ドクオ…姉さん…」

('A`)「よかった…クー…」


26 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:19:20.17 ID:9vIGYPGZ0

川 ゚ -゚)「ドクオが助けてくれたのか…?」

('A`)「いや…俺だけじゃない」

('A`)「ヒートさんやブーン、精霊のみんな、それに新しい仲間のロマネスクの力がなければ助けられなかった…」

川 ゚ -゚)「そうか…みんな、ありがとう」

('A`)「ありがとう、ロマネスク。そして、これからよろしく頼むよ」

ミセ*゚ー゚)リ「よろしくねっ!」

(゚、゚トソン「よろしくお願いします」

( ^ω^)「よろしくだお!」

( ФωФ)「よろしくである」

ノパ听)「よし…とりあえず、こんなところははやく脱出しよう」

???「おっと、そうはさせねえよ…」

(;'A`)「え…この声は…」


27 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:22:17.68 ID:9vIGYPGZ0

爪'ー`)「そっちの小娘は助けたみたいだが…この際、そんなことはどうでもいい」

爪'ー`)「俺は、この洞窟に眠る炎の力を手に入れて、傷も完治した!」

爪'ー`)「もともと氷の力を持つ俺が炎の力を手に入れたんだから無敵だぜ…」

(;'A`)「なんだと…まさか、あいつも炎の守護精霊と契約したのか…?」

(;ФωФ)「いや、奴は魔族なのである。守護精霊と契約できるのは人間だけなのである」

(;ФωФ)「あやつは炎の力を無理やり支配して操っているのである…!」

(;'A`)「なんてこった…」

('A`)「とにかく、これでもくらえ!ファイアボール!」

ドクオは火の玉を投げつけ、フォックスに直撃する。

しかし、フォックスにはまるで効いた様子がない。

爪'ー`)「おっと、炎の衣をまとった俺に、炎の攻撃は効かねえぜ…」

(;'A`)「まじかよ…」


28 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:25:29.28 ID:9vIGYPGZ0

爪'ー`)「今度はこっちから行くぜ!ファイアボール!」

フォックスから巨大な火の玉が放たれる。

(;'A`)「やべえ!『アクアシールド』!」

とっさにトソンの力を借りた魔法で水の壁を作り、炎を防ぐ。

ノハ#゚听)「魔法が効かないなら、剣で勝負だ!」

ヒートの剣は的確にフォックスの腹を薙ぐ。

しかし、フォックスの傷口はみるみる塞がっていく。

爪'ー`)「フフ…もう貴様の剣程度の傷なら、炎の衣がすぐに回復してくれる…」

フォックスが放った蹴りはヒートの腹部に直撃する。

ノハ;゚听)「がっ…」

そのままヒートは気を失った。


30 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:28:12.65 ID:9vIGYPGZ0

(;'A`)「く…ヒートさんにファーストエイドかけたいけど、これじゃ近づけない…」

川;゚ -゚)「姉さんの剣が効かないだと…」

(;'A`)「もう打つ手なしか…」

('A`)「…」

('A`)「…いや、ひとつ試してみたいことがある」

川 ゚ -゚)「何か考えがあるのか?」

('A`)「奴は、炎の衣をまとっているから、外からの炎は効かない」

('A`)「だけど、奴は氷の魔族だから、奴の体そのものには炎は効くはずだ」

('A`)「そこでだな…」



爪'ー`)「さて…死ぬ覚悟はできたか?」


31 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:31:06.53 ID:9vIGYPGZ0

川 ゚ -゚)「…私が相手だ、フォックス」

爪'ー`)「ほう…貴様の姉でさえこの有様なのに、大した度胸だな」

川 ゚ -゚)「覚悟っ!」

クーがフォックスに斬りかかる。

爪'ー`)「やれやれ…」

('A`)「今だっ!」

ドクオは、『クーの剣』に向かって火の玉を放った。

爪;'ー`)「なにっ!?」

クーの剣が火の玉を受け、炎を纏った。次の瞬間…

ザンッ…

クーの剣はフォックスの体を切り裂いた。


33 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:34:31.51 ID:9vIGYPGZ0

爪;'ー`)「ぐああっ!」

(;ФωФ)「なんと…炎の力を剣に乗せたのであるか」

(;ФωФ)「二人の息がぴったり合ってないと成功しないのである…」

(;^ω^)「ドクオ、もう炎の力を使いこなしてるお…」

ミセ;゚ー゚)リ「あいつの傷がふさがらない…どういうこと!?」

(゚、゚トソン「つまり、クーさんの剣に炎の力を乗せることで…」

(゚、゚トソン「フォックスの炎の衣を切り裂いたところに、直接炎を流し込んだんですね」

(゚、゚トソン「剣で炎の衣を切り裂いただけでは、すぐに傷は塞がってしまいますからね」


('A`)「…!クー、危ない!」

爪;'ー`)「くそおおお!!」

フォックスはクーに殴りかかる。

川;゚ -゚)「!!!」

ドカッ…


35 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:37:16.90 ID:9vIGYPGZ0

爪; − )「がはっ…」

フォックスの体を剣が貫いた。

そして、フォックスの体はみるみる間に溶けて消えた。

ノハ#゚听)「あたしを…忘れてもらっちゃ…困る…な…!」

フォックスにとどめを刺すと同時に、ヒートも崩れ落ちた。

(;'A`)「ヒートさん!」

ドクオはヒートに駆け寄って、ファーストエイドをかけた。

川;゚ -゚)「姉さん…」

('A`)「…大丈夫だ、意識を取り戻すには少し時間がかかりそうだけど、傷のほうはそんなに深くない」

川;゚ -゚)「そ、そうか…」


36 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:40:33.64 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「とりあえず、町に戻るか」

(゚、゚トソン「洞窟の地上側の入り口も、内側からなら破壊できそうですね」



ドクオたちは、町へ戻り、ヒートも間もなく意識を取り戻した。

三人は、ニューソクの宰相・ハローに事の顛末を報告した。

ハハ ロ -ロ)ハ「そうですか…やはり、フォックスは人間ではなかったのですね…」

ハハ ロ -ロ)ハ「彼にニューソクの実権を握られてから、誰も彼に逆らうことができませんでした」

ハハ ロ -ロ)ハ「なにしろ、逆らった者は皆殺されてしまいますからね…」

川 ゚ -゚)「なるほど…」

ハハ ロ -ロ)ハ「これからは、みんなで力を合わせてニューソクを立て直していきます」

ハハ ロ -ロ)ハ「VIP国とは今後、友好的なお付き合いをしていきたいと思いますので、国王によろしくお伝えください」

ノパ听)「はい、お任せください!」


37 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:43:11.40 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「じゃあ、俺はそろそろ行くよ。クーたちはVIPに帰るんだろ?」

川 ゚ -゚)「ドクオ…」

川 ゚ -゚)「ドクオはもう、VIPを旅立った時とは比べ物にならないほど頼れる男になった」

川 ゚ -゚)「今回の活躍を聞けば、父さんももう結婚に反対しないだろう」

川 ゚ -゚)「…もう危険な旅はやめて、VIPに戻ってこないか…?」

('A`)「…」

('A`)「…俺さ、最初はクーと結婚するためだけに、エレメントマスターを目指そうと思ってた」

('A`)「でも、今はそれだけじゃないんだ」

('A`)「この先に何があるのか…」

('A`)「どんな守護精霊が待ってるのか…」

('A`)「次の守護精霊の力はどんなものか…」

('A`)「そして、エレメントマスターになるというのはどういうことなのか…」


39 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:46:54.77 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「精霊のこと、そしてこの世界のこと…」

('A`)「今まで知らなかったことを、もっと知りたいって思うんだ」

('A`)「もちろん、この旅が終わったらクーと結婚したいと思ってる」

('A`)「…もうちょっと、クーには心配かけるかもしれないけど、待っててくれないか…?」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ ー゚)「ふふ、ドクオらしいな」

川 ゚ -゚)「君は昔から、知的好奇心にあふれていたからな」

川 ゚ -゚)「そんなドクオが、私は好きだ」

川 ゚ -゚)「…きっとエレメントマスターになって帰ってくるって信じて待ってるよ」

('A`)「…ありがとう」


ドクオは、クーとヒートに別れを告げ、ニューソクの町を後にした。


41 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:49:14.72 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「それじゃあ、次の目的地を調べようか」

('A`)「ロマネスク、よろしく頼むよ」

( ФωФ)「了解である」

('A`)「…」

( ^ω^)「…」

( ФωФ)「…」

('A`)「これは…廃墟か…?古代の遺跡のようにも見えるな…」

( ^ω^)「僕は、南東の方角から力を感じるお!」

('A`)「…」

('A`)「ここから先は、VIPではあまり地理の知られていない未知の領域だ」


42 名前: ◆07i/WpNp2k 投稿日:2009/08/26(水) 22:52:15.39 ID:9vIGYPGZ0

('A`)「手探りの冒険になるけど…行こうか!」

( ФωФ)「出発であるな」

(゚、゚トソン「行きましょうか」

ミセ*゚ー゚)リ「れっつごー!」

( ^ω^)「おー!だお!」



〜 ('A`)はエレメントマスターを目指すようです 第5話 fin 〜

To be continued....



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