- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:18:20.08 ID:Xpt1fEmSP
第四話【炎と矢】
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:20:11.14 ID:Xpt1fEmSP
- ξ゚听)ξ「できた!」
ツンが筆を放り投げた。
僕は鏡を覗き、“完成品”を確認した。
(;ФωФ)「おー……」
ξ゚听)ξ「我ながら完璧なメイクね。これで誰もブーンだとはわからないわ」
(;'A`)「確かにブーンだとはわからないけど……」
川 ゚ -゚)「どう見ても魔王だな」
( ФωФ)「みんなもそう思うかお」
ξ゚听)ξ「結構簡単よ。魔王メイク」
誰も魔王にしてくれとは頼んでないのだが。
そもそも、僕がこんなメイクをしなきゃいけなくなったのには理由がある。
二日前、事件は小川を渡っている時に起きた。
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:22:19.74 ID:Xpt1fEmSP
- (;^ω^)「ちょっと待ってくれおー!」
ξ゚听)ξ「何とろとろしてんのよ。置いてくわよ」
(;^ω^)「さすがに食料全部は重いお……」
ξ゚听)ξ「じゃんけんで負けたのが悪いんじゃない」
( ゚∀゚)「おい、そこ流れ速いから気をつけろよ」
川 ゚ -゚)「もしブーンが転んだら食料全部水没だな」
('A`)「おいおい、バカなこと……」
(;^ω^)「うおおおっ?!」
ξ゚听)ξ「あ……」
川 ゚ -゚)「本当に転んだな」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:25:04.02 ID:Xpt1fEmSP
- とまあ食料を全滅させた僕はみんなに袋叩きにされたわけだ。
しかたがないので急遽、本当は避けるはずだった近くの大都市“ラウンジ”に寄ることになったのだ。
そして今に至る。
( ゚∀゚)「別にいーんじゃねーの? 一般人は魔王の素顔なんて知らねーし」
ジョルジュが木の根っこをしゃぶりながら言った。
( ゚∀゚)「それより早く街に入ろうぜ。餓死寸前だよ」
('A`)「それもそうだ」
幸運にもお金はたくさんある。
昔、魔物をたくさん倒してギルドから貰った報酬らしい。
それにしても大金だ。
軽く畑と小さな家が買えそうなくらいだ。
僕らはラウンジの門をくぐった。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:28:09.93 ID:Xpt1fEmSP
- さすが大都市といったところか。
街は大勢の人で賑わっていた。
ξ゚听)ξ「すごい人ね。はぐれないようにしなきゃ」
('A`)「ブーン、俺らから離れるなよ」
( ФωФ)「わかってるお」
( ゚∀゚)「飯屋を探そう」
しかし、こうもたくさん建物があると目移りしてしまう。
はやくどこかに落ち着きたいものだ。
「ちょっと、お兄さん」
( ФωФ)「お?」
「世にも珍しい肉の味のする草、一本400ルピーだよ」
( ФωФ)「肉の味のする草?」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:30:22.03 ID:Xpt1fEmSP
- 「ほら、一枚味見してみな」
屋台のおばちゃんが一枚の葉っぱをよこした。
僕はそれを口に含んでみた。
(;ФωФ)「すげええええ!!」
味から食感まで、完全な肉だ。
しかも美味い。
「買ってくかい?」
みんなに買ってやろう。
きっと驚くに違いない。
( ФωФ)「えーっと、三枚くださいお」
「1200ルピーだよ」
僕は財布から銀貨を数枚出した。
「毎度あり!」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:33:02.58 ID:Xpt1fEmSP
- ( ФωФ)「お?」
みんなの姿が見当たらない。
これは果たして僕がはぐれたのだろうか。
それともみんながはぐれたのだろうか。
別に僕はさっきから動いてないわけだし、きっとみんなが勝手にはぐれたに違いない。
ここで待っていれば帰ってくるだろう。
僕は近くの壁に寄りかかった。
( ФωФ)「はぁ……」
それにしてもお腹がすいた。
( ФωФ)「おばちゃん、肉草もうひとつくださいお」
「あいよ。400ルピーね。焼き肉のたれいるかい?」
( ФωФ)「くださいお」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:35:17.88 ID:Xpt1fEmSP
- ( ФωФ)「これはなかなかいけるお」
僕は肉草を頬張りながら辺りを見回した。
ツンもドクオもジョルジュもどこへ行ってしまったんだろう。
( ´_ゝ`)「おっと、ごめんよ」
( ФωФ)「あ、すみませんお」
(´<_` )「おっと、すまん」
( ФωФ)「あ、ごめんなさいお」
それにしても混んでいる。
こんなに人が多いんじゃ見つけるのにも一苦労だ。
そんなことを考えてると、近くの女の人が声をかけてきた。
「今の奴ら、財布スったぞ」
( ФωФ)「え?」
ポケットを探る。
無い。
さっきまでじゃらじゃらいっていた財布が無くなっているではないか。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:37:29.14 ID:Xpt1fEmSP
- (;ФωФ)「そこの二人、ちょっと待つお!」
(´<_` )「気づかれたぞ兄者」
( ´_ゝ`)「落ち着け弟者、フォーメーションAだ」
(´<_` )「よしきた」
そう言うや否や、二人は二手に別れた。
「鼻の大きいほうだ」
女の人が言った。
鼻の大きいほうと言われても、二人とも同じ顔だったじゃないか。
とにかく捕まえるしかない。
逃がしたら大変なことになる。
僕は片方を追いかけた。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:39:55.62 ID:Xpt1fEmSP
- (;´_ゝ`)「うおっ! こっち来やがった!」
( ФωФ)「待てお!」
( ´_ゝ`)「誰が待つか!」
スリは人混みをどんどんすり抜けていく。
( ФωФ)「逃がすかお!」
僕も人混みをかき分けそれを追いかける。
(;´_ゝ`)「はぁ、はぁ、しつこいやつだな」
(;ФωФ)「はぁ、はぁ」
空腹のせいで体力が無い。
しかしここで逃がすわけにはいかない。
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:42:21.55 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「とう!」
(;ФωФ)「おお!?」
スリが急に跳躍した。
屋台の屋根に飛び乗り、そこから民家に飛び移った。
スリのくせにやるじゃないか。
( ´_ゝ`)「どうだ、ここまでは来れまい」
( ФωФ)「なめるなお!」
これでも元勇者だ。
身体能力には自信がある。
( ФωФ)「とう!」
地面を蹴った。
屋台の屋根がしなる。
それを反動に、民家の屋根へ跳ぶ。
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:45:07.68 ID:Xpt1fEmSP
- (;´_ゝ`)「げっ、マジで来やがった」
( ФωФ)「観念しろお」
( ´_ゝ`)「やなこった」
さらにスリが民家から民家へと跳ぶ。
しかしその行動は読めていた。
僕は空中で奴の襟を掴んだ。
( ФωФ)「アイガッチュー」
(;´_ゝ`)「バカ、こんなとこで……」
(;ФωФ)「うおおおお!?」
視界が反転し、僕らは錐揉みになりながら民家から落ちた。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:47:52.56 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「ぶはぁ!」
( ^ω^)「ぶはっ!」
水面から顔を出す。
落ちた下が川で助かった。
そういえばこの街の真ん中は川が流れていた。
( ^ω^)「もう逃がさないお」
( ´_ゝ`)「ん? 顔変わってね?」
( ^ω^)「お?」
水で変装のメイクが落ちたのだろう。
( ^ω^)「関係ないお。財布返せお」
( ´_ゝ`)「まあちょっと待て。とりあえず陸に上がって話をしよう」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:49:44.65 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「何から話せばいいのやら」
スリが服を絞りながら言った。
( ^ω^)「いいから財布返せお」
( ´_ゝ`)「それは出来ない」
(#^ω^)「調子乗んなお」
( ´_ゝ`)「まあ落ち着け。財布を盗ったのは俺じゃない」
(#^ω^)「パチこくなお」
( ´_ゝ`)「本当だ。ほら」
そう言って彼はポケットを裏返した。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:51:33.86 ID:Xpt1fEmSP
- ( ^ω^)「お?」
( ´_ゝ`)「おまえは追う相手を間違えたんだよ。おまえが追うべきだったのは俺の双子の弟だ」
( ^ω^)「つまり?」
( ´_ゝ`)「まんまと俺らの罠にはまったんだよバーカ」
(#^ω^)「……」
( ´_ゝ`)「じゃ、俺はここで失礼するわ」
スリが立ちあがってその場を去ろうとする。
(#^ω^)「ちょっと待てコラ」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:53:36.76 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「なんだよ」
( ^ω^)「弟の場所を教えろお」
( ´_ゝ`)「誰が教えるかバーカ」
( ^ω^)「じゃあ力づくで」
僕は剣を抜いた。
切っ先を男に向ける。
(;´_ゝ`)「わー落ち着けって」
( ^ω^)「吐かないと耳を落とすお」
(;´_ゝ`)「顔のわりに怖いこと言うんだな。ん?」
男が僕の顔をまじまじと見つめた。
しまった。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:55:34.87 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「あんた、勇者ブーンだろ!」
(;^ω^)「大声で言うなお!」
周りに人がいなくて助かった。
( ´_ゝ`)「また生きて会えるとは思わなかったぜ!」
( ^ω^)「また?」
どこかで会ったのだろうか。
しかしこっちは全く覚えてない。
( ´_ゝ`)「びっくりしたよ。なにせ本当に魔王倒しちまうんだからな!」
( ^ω^)「?」
( ´_ゝ`)「しかも今はお尋ね者とか! マジおまえら最高だわ!」
男はかなり興奮しているようだった。
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:57:58.78 ID:Xpt1fEmSP
- ( ´_ゝ`)「財布わりいな。まさかあんただったとは。あとで弟者に会ったら返すよ」
( ^ω^)「は、はあ」
急に彼の態度が変わったような。
( ´_ゝ`)「そうだ。腹減ってないか? お詫びに飯でも奢るよ」
( ^ω^)「マジかお!?」
( ´_ゝ`)「もちろんだ。美味い店紹介してやるよ」
( ^ω^)「ありがとだお!」
なんだかよくわからないが、飯を奢ってもらうことになった。
財布も返してもらえるらしいし、まあ結果としては良いのだが。
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/07(木) 23:59:51.94 ID:Xpt1fEmSP
- ( ;ω;)「め、飯だお……」
久しぶりの食事を前に、思わず涙が零れる。
(;´_ゝ`)「おいおい、泣くほどかよ」
( ;ω;)「ありがたやありがたや」
( ´_ゝ`)「そういやあのつんつんした金髪の姉ちゃんは元気か?」
ツンのことだろうか。
( ^ω^)「元気なことこの上ないお」
( ´_ゝ`)「今なにしてんだ?」
( ^ω^)「はぐれたんだお」
そういえばツンたちを忘れていた。
僕は窓から店の外を見た。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:01:54.19 ID:qbEA3bmoP
- ( ^ω^)「お? ありゃなんだお?」
建物の向こうから黒い炎の柱が上がっている。
( ´_ゝ`)「なんかの魔法じゃねえか?」
( ^ω^)「気味の悪い色だお」
( ´_ゝ`)「サーカス団とかかね」
まあどうでもいい。
そんなことよりも気なっていることがある。
( ´_ゝ`)「美味いか?」
彼が僕の顔を覗き込んだ。
( ^ω^)「あ、ああ、美味いお」
( ´_ゝ`)「そりゃ良かった。この店には弟者とよく来るんだよ」
だから弟者って誰だ。
というかまずコイツは誰だ。
全く覚えていない。
呪いの影響か、本当に覚えていないのか。
とにかく僕はコイツを知らない。
しかしもう飯も奢って貰ったし、今さら思い出せないなど言えない。
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:04:13.42 ID:qbEA3bmoP
- ( ´_ゝ`)「そういえばおまえら会ったときは四人だったよな」
( ^ω^)「今も四人だお」
( ´_ゝ`)「手配書は五人だったぞ? 一人増えたんじゃないのか?」
( ^ω^)「一人増えて四人になったんだお」
( ´_ゝ`)「あれ?」
( ^ω^)「お?」
( ´_ゝ`)「おまえと、つんつんした姉ちゃんと」
男が思い出すように数え始めた。
( ´_ゝ`)「暗い兄ちゃんと、エルフの姉ちゃんだろ?」
( ^ω^)「ちょっと待つお。そのエルフの姉ちゃんってなんだお?」
( ´_ゝ`)「ハーフだっけ? それともクォーターだったか?」
( ^ω^)「いやいやそう問題じゃなくて」
( ^ω^)「それ誰だお?」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:06:26.28 ID:qbEA3bmoP
- 〜〜〜〜〜〜
(´<_` )「よし、兄者を追ってったな」
俺は二人の姿が見えなくなるのを確認し、足を止めた。
手には先ほど盗った財布。
重みからしてかなりの大金だ。
(´<_` )「ちょろいもんだな」
あとは隠れ家に戻って兄者が帰ってくるのを待つだけだ。
俺は財布をポケットにしまい、路地裏に入った。
その瞬間、耳元を何かが掠めた。
(´<_` )「え?」
壁に矢が刺さっている。
振り返ると、女がこちらに弓を向けているではないか。
川 ゚ -゚)「そのまま動くなよ。動いたら耳が飛ぶぞ」
(´<_`;)「……」
しまった。
もう一人いたのか。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:09:42.20 ID:qbEA3bmoP
- 川 ゚ -゚)「財布返せ」
(´<_`;)「わかったわかった」
どうやら脅しじゃないようだ。
こうなったらどうしようもない。
さすがに耳のほうが金より大切だ。
女が近づいてくる。
近くでみるとかなりの美女だ。
(´<_` )「ん?」
川 ゚ -゚)「ん?」
黒い髪に透き通るほど青い瞳。
少し尖った、エルフと人間の中間の耳。
どこかで見たことあるような。
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:12:07.66 ID:qbEA3bmoP
- (´<_` )「あ、クーさんじゃないですか!」
川 ゚ -゚)「む。なぜ知ってる」
(´<_` )「俺ですよ! 砂漠の都で会った、流石兄弟の弟者です!」
クーさんは少し首を傾げてから、思い出したように顔を上げた。
川 ゚ -゚)「ああ、あのバカ兄弟か」
(´<_`;)「バカ兄弟て」
川 ゚ -゚)「こんなとこで泥棒やってたのか」
(´<_` )「まあいろいろ事情がありまして」
クーさんは興味無さそうだった。
(´<_` )「財布返しますからそれ下ろしてくれませんか」
川 ゚ -゚)「ああ」
彼女は弓をしまった。
俺はポケットから財布を出して彼女に投げ渡した。
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:14:04.47 ID:qbEA3bmoP
- (´<_` )「すいません。まさかこんなとこで会うなんて」
川 ゚ -゚)「うむ。以後気をつけるように」
(´<_` )「もしかして俺がスったのってブーンでした?」
川 ゚ -゚)「そうだな」
じゃあ今頃兄者とブーンは追いかけっこ中だろうか。
(´<_` )「他の方たちは?」
川 ゚ -゚)「はぐれた。ブーンのせいでな」
(´<_` )「お詫びに探すの手伝いましょうか?」
川 ゚ -゚)「本当か。助かる」
(´<_` )「いえいえ。じゃあまず兄者と……」
黒い何かが視界の隅を走った。
次の瞬間、それがクーさんの腕を貫いた。
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:16:38.81 ID:qbEA3bmoP
- 川;゚ -゚)「くっ!」
(´<_`;)「え?」
彼女の腕を貫いたのは、黒い炎の矢だった。
(´<_`;)「クーさん!」
川;゚ -゚)「隠れてろ!」
彼女は片手で弓を構えた。
その先には二人の男の姿があった。
( ・∀・)「とりあえず腕の借りは返したっと」
( ゚д゚ )「さすがの弓使いクーも利き腕があれじゃ矢は撃てないでしょう」
( ・∀・)「え? クーって勇者一行の? あいつ勇者の仲間なの?」
( ゚д゚ )「知らなかったんですか?」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:18:54.64 ID:qbEA3bmoP
- 二人が近づいてくる。
状況が理解できない。
しかし確かなのは、クーさんがピンチということだ。
俺はとっさにナイフを構えた。
(´<_`#)「おまえら、クーさんに何してんだ!」
川;゚ -゚)「バカ、よせ!」
( ・∀・)「誰?」
( ゚д゚ )「ただの泥棒ですよ」
そう言った男の姿が消えた。
足が刈られ、視界が反転し、地面に叩きつけられる。
俺が持っていたはずのナイフは、俺の喉元に突きつけられていた。
( ゚д゚ )「いちおう捕まえときますね」
こいつ、ハンパじゃないくらい強いじゃないか。
( ゚д゚ )「モララーさん、そっちの……」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:21:11.37 ID:qbEA3bmoP
- 次の瞬間、クーさんが身体を屈めた。
一瞬の出来事だった。
矢筒から飛び出した矢を空中で弓にかけ、それを口で引く。
放たれた矢は俺を抑えていた男の鼻先を掠めた。
男が怯んだその隙に、彼女はさらに矢を放つ。
( ゚д゚ )「くっ!」
今度は男は避けざるをえなかった。
俺の身体が自由になる。
(´<_` )「くらえ!」
煙玉を投げつける。
( ゚д゚ )「くそっ、煙幕か!」
(´<_` )「クーさん、こっちです!」
川 ゚ -゚)「あ、ああ」
( ・∀・)「“紅炎”」
煙が吹き飛んだ。
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:23:34.77 ID:qbEA3bmoP
- (´<_`;)「うっ……」
炎に周りを囲まれた。
逃げ場を失い、俺は立ち尽くした。
( ・∀・)「危うく逃がすところだったじゃん」
( ゚д゚ )「まさか片手で矢を撃つとは思わなかったんですよ」
(´<_`;)「やばいっすよ! 逃げれないっすよ!」
( ゚д゚ )「あれ、動き止めときますか」
(´<_`;)「え?」
風を切る音と同時に足に鋭い痛みが走った。
ナイフが深々と足に刺さっている。
そしてほとばしる鮮血。
(´<_`;)「いてえええ!!」
川 ゚ -゚)「喚くな、男だろ」
いや、めちゃくちゃ痛い。
刃が見えないぐらい深く刺さっているんだ。
我慢など出きるはずがない。
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:25:51.13 ID:qbEA3bmoP
- 川 ゚ -゚)「仕方ない奴だ」
クーさんが俺の足に手をかざした。
そして何かを呟く。
( ・∀・)「お?」
足が温かい。
不思議と痛みが引いていくのがわかった。
( ・∀・)「エルフの魔法かぁ。珍しい物が見れたよ」
川 ゚ -゚)「まだ動くなよ。痛みが消えただけだ」
クーさんは俺にそう言うと男たちに向き直った。
( ・∀・)「次は何かな? 矢の片手撃ちはもう見切ったよ?」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:28:02.00 ID:qbEA3bmoP
- 再びクーさんが呪文を唱える。
( ゚д゚ )「モララーさん!」
( ・∀・)「大丈夫大丈夫」
眩い閃光。
数千という光の矢が男目掛けて放たれる。
( ・∀・)「“墨朱”」
黒い炎の壁がそれを残らず焼き尽くした。
川;゚ -゚)「な……」
( ・∀・)「今のも派手だしカッコいいけど、やっぱ闇が最強だよねー」
やばい。
コイツはレベルが違う。
男がにやつきながら呪文を詠唱する。
手に黒い光が集約されていく。
魔法を知らない俺でもその邪悪さは感じ取れる。
(´<_`;)「クーさん、逃げて!」
( ・∀・)「“暗条”」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:30:41.46 ID:qbEA3bmoP
- 〜〜〜〜〜〜
ξ゚听)ξ「ふー、食った食った」
ツンが水を飲み干して言った。
女子はそういうセリフを言わないほうがいいんじゃないのか。
というかあの三人前の料理はその細い体のどこに入ったんだ。
ξ゚听)ξ「ジョルジュが金持ってて助かったわ」
( ゚∀゚)「そんなことよりあの二人はいいのか?」
ξ゚听)ξ「いいんじゃない? 向こうが金持ってるわけだし」
まあクーがついてるからさすがのブーンもそこまで迷うことはないだろう。
( ゚∀゚)「ならいいけど」
ξ゚听)ξ「まあそのうち探しにくるでしょ」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:32:39.36 ID:qbEA3bmoP
- ('A`)「じゃあそれまでどうするよ?」
ξ゚听)ξ「これからの予定でも話し合う?」
( ゚∀゚)「それはあいつらも一緒の方がいいんじゃね?」
('A`)「いや、むしろあいつらはいない方がいいんだ」
ξ゚听)ξ「うんうん」
( ゚∀゚)「?」
ジョルジュは首を傾げた。
まあ一緒に旅をしていればそのうちわかるだろう。
ブーンは全く話を聞かないくせに変な質問をするせいで話がややこしくなる。
クーなんて、話し合いに参加すらしないで急に関係ない話を始めるのだ。
迷惑なことこの上ない。
( ゚∀゚)「まあいいけどよ」
ジョルジュは皿をどけてテーブルに地図を広げた。
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:34:58.02 ID:qbEA3bmoP
- ( ゚∀゚)「今ここだな」
ジョルジュが大陸東部、ラウンジを指した。
死の山は大陸の西に位置する。
行くにはいくつかの山脈も越えなければいけない。
しかし今はヒートの救出が先だ。
('A`)「ヒートがさらわれて連れて行かれるとしたら?」
ξ゚听)ξ「魔王城かしら」
( ゚∀゚)「魔王城はおまえらが落としたんだろ」
そうだった。
地図の魔王城を塗り潰す。
だとしたらどこだろう?
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:36:57.96 ID:qbEA3bmoP
- ξ゚听)ξ「たしかこの辺にも魔王の城がなかった?」
ツンが地図の中の平原を差した。
そういえば大きな城があったような。
( ゚∀゚)「ニュー速だな。ここからも割と近いし、そこに向かったとみて間違いないねえな」
('A`)「山越えるのか。たりいな」
( ゚∀゚)「ニュー速城は魔王軍の重要な城だ」
となると魔王軍の残党がうじゃうじゃいるはずだ。
ξ゚听)ξ「なるべく着く前に追いつきたいわね」
( ゚∀゚)「ああ。この街で馬を借りて……」
ジョルジュが言葉を切った。
窓の外の一点を見ている。
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:39:53.40 ID:qbEA3bmoP
- (;゚∀゚)「はぁ、はぁ……」
(;'A`)「遅かったか?」
焼け焦げた路地裏。
そこには賢者の姿もブーンやクーの姿もなかった。
ちょうど守備隊が火を消し止めたところだった。
( ゚∀゚)「あんたたち、ここで何があったか知ってるか?」
「いや、火事の知らせを受けて来たから原因は知らないんですよ」
「気味の悪い火だったなあ。色が黒いんだよ。なかなか消えないし」
( ゚∀゚)「そうか」
何があったのかはわからないようだ。
ξ゚听)ξ「ドクオ、これ」
ツンが何かを差し出した。
矢尻だ。
しかもこの特徴的な形はエルフの矢だ。
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:41:37.47 ID:qbEA3bmoP
- ξ゚听)ξ「そこの壁に刺さってたわ」
('A`)「クーか?」
ξ゚听)ξ「たぶん」
二人は無事なのか。
ξ゚听)ξ「とりあえず二人を探さなきゃ」
('A`)「そうだな」
俺たちは路地裏を出た。
しばらくして急にツンが足を止めた。
ξ゚听)ξ「ねえ、あの店の中で手振ってるの」
ツンが指差す先。
笑顔でこちらに手を振る男。
あの馬鹿面には見覚えがある。
(;'A`)「ブーンじゃん……」
( ゚∀゚)「あのバカは何やってんだ……」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:43:36.30 ID:qbEA3bmoP
- 〜〜〜〜〜〜
向こうも僕に気づいたみたいだ。
店の中に入ってくる。
( ^ω^)「みんなどこ行ってたんだお?」
ξ#゚听)ξ「あんたを心配してたのよ!」
(;^ω^)「おぉ……」
なんだかツンは機嫌が悪いようだ。
( ´_ゝ`)「うぉぉぉぉ! ドクオにツンじゃねえか!」
ξ゚听)ξ「ブーン、誰この人?」
(;^ω^)「うっ……」
('A`)「兄者じゃん! なんでこんなとこにいんだよ!」
( ^ω^)「そ、そうだお! 兄者だお!」
ξ゚听)ξ「ああ」
(;´_ゝ`)「反応うすいなー」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:46:38.60 ID:qbEA3bmoP
- ( ゚∀゚)「誰?」
ξ゚听)ξ「昔の知り合いよ」
( ゚∀゚)「ふーん」
('A`)「弟者はどうした?」
( ´_ゝ`)「まあいろいろあってはぐれたんだ。おまえらこそあの人はどうした? えっとあのエルフの……」
ξ゚听)ξ「クー?」
( ´_ゝ`)「そうだ、クーだ」
だから誰なんだそれは。
ξ゚听)ξ「ブーンと一緒にいたんじゃなかったの?」
( ^ω^)「? 誰がだお?」
ξ゚听)ξ「だからクーよ」
( ^ω^)「だからそれは誰だお」
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:48:54.45 ID:qbEA3bmoP
- ξ#゚听)ξ「はぁ? あんた馬鹿にして……」
('A`)「ツン」
ドクオがツンを制した。
彼女は小さくはっと息を呑んだ。
ジョルジュも俯いている。
( ^ω^)「みんなどうしたんだお?」
ξ゚听)ξ「……覚えてないの?」
( ^ω^)「覚えてないも何も……」
そこまで言いかけて、僕はあることを思い出した。
僕の記憶を蝕んでいる呪い。
その呪いが、“クー”という人に関する記憶も消し去ってしまったのだろうか。
僕はまた一人、大切な人の思い出を失ってしまったのだろうか。
僕にはもはやそれすらもわからない。
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:50:56.95 ID:qbEA3bmoP
- ( ^ω^)「ごめんだお」
('A`)「まあしょうがないさ」
ドクオが僕の肩を叩いた。
笑って励ましてくれたように見えた。
しかしその声に優しさはなかった。
( ゚∀゚)「とにかく話が進まねえ。そっこーで説明するからよく聞け」
ジョルジュが僕に向き直った。
( ゚∀゚)「覚えてないだろうが、クーは俺たちの仲間だ。だがはぐれちまって、しかも彼女はいま危険に曝されてるかもしれないんだ」
ジョルジュが早口で言った。
付き合いが短いからだろうか、ツンやドクオのような暗い表情はしていない。
むしろその方が僕もいくらか気が楽になる。
( ^ω^)「だから探すってことかお?」
( ゚∀゚)「そうだ」
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:53:05.85 ID:qbEA3bmoP
- 「兄者さん!」
急に店の戸が開いて一人の青年が駆け込んで来た。
(;^Д^)「はぁ、やっぱここにいたんスか」
( ´_ゝ`)「なんだよプギャー。俺たちは今取り込み中だぞ」
(;^Д^)「それどころじゃないんスよ! 弟者さんが……」
プギャーと呼ばれた青年と目が合う。
青年は言葉を止め、僕の顔をまじまじと見つめた。
そして驚いたように目を見開き、僕を指差した。
(;^Д^)「ゆ、ゆ、ゆ、y」
青年の声が消えた。
('A`)「おっと、言うなよ」
ドクオが沈黙呪文をかけたのだ。
ジョルジュはドクオをうらめしそうに見つめながら手を下ろした。
先を越されたことが悔しいのだろう。
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:55:26.39 ID:qbEA3bmoP
- 声を消された哀れな青年はそれでも口をぱくつかせている。
( ´_ゝ`)「平気だプギャー。こいつらは俺の知り合いだし害はない。それより弟者がどうしたって?」
(;^Д^)「」
(;´_ゝ`)「聞こえねえよ」
('A`)「わりいわりい」
( ^Д^)「あー! お、声出た」
( ´_ゝ`)「で? なんだって?」
( ^Д^)「あ、すいません。俺見ちゃったんスよ!」
( ´_ゝ`)「だから何をだよ」
( ^Д^)「弟者さんが守備隊に連れてかれるのをです!」
兄者が驚愕した。
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:57:12.87 ID:qbEA3bmoP
- (;´_ゝ`)「本当か?」
( ^Д^)「はい! あと、見たことのない女の人も一緒に連れてかれてました!」
('A`)「その女の特徴は?」
( ^Д^)「えっと、髪が長くて、美人で、だけど大怪我してるみたいでしたよ」
ξ;゚听)ξ「まさかクーじゃ……」
( ^Д^)「クーってあの弓使いの? 勇者一味のクー?」
( ´_ゝ`)「だからこいつら全員そうだっつーの」
(;^Д^)「ええええええ!?」
勇者“一味”か。
悪さなんてした覚えないのに。
まあ勇者だった覚えすらほとんどないけど。
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 00:58:52.17 ID:qbEA3bmoP
- ( ゚∀゚)「おいおい、また嫌な予感がするぜ?」
ジョルジュがため息をついた。
( ´_ゝ`)「まあ俺の弟はすぐ帰ってくるだろう。ただの泥棒だし。問題はおまえたちだな」
('A`)「ああ。クーの身が危ない」
( ^ω^)「でも、そのクーって人が本当に捕まったかどうかはわからないんじゃないかお」
みんなの目が僕に集まる。
( ^ω^)「わからないのに出て行って捕まったらアホらしいお」
ドクオが僕を睨んだ。
('A`)「……仲間が危険かもしれないんだぞ」
その言葉には怒りすら感じられた。
彼のその目に、僕は腹立たしさを感じた。
しょうがないじゃないか。
今の僕にとって“クー”は顔も知らないあかの他人なんだ。
( ゚∀゚)「まあブーンの言ってることも一理ある。まずはクーが捕まったという……」
ジョルジュは言葉を切り、僕の頭を掴んだ。
僕は頭をテーブルの下に押し込まれる。
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 01:00:53.91 ID:qbEA3bmoP
- (;^ω^)「ジョルジュ、何を……」
( ゚∀゚)「静かにしてろ。ありゃ守備隊だろ?」
( ´_ゝ`)「ああ」
ξ゚听)ξ「何かの紙を持ってるわ」
僕は顔を隠したまま耳をすました。
守備隊と店主の会話が聞こえてくる。
「これを店の中と外の壁に一枚ずつ貼るように」
「わかりました。お勤めご苦労様です」
店の扉が開く音がする。
( ゚∀゚)「出てったぞ」
僕は顔を上げた。
店主がめんどくさそうに店の壁に紙を貼り付けたところだった。
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 01:02:26.40 ID:qbEA3bmoP
- ξ゚听)ξ「何かしら」
( ´_ゝ`)「プギャー、剥がして持って来い」
(;^Д^)「いやっスよ! 怒られますって!」
( ´_ゝ`)「いいから行け」
青年はぶつくさ言いながら貼り紙へ向かい、店主が見てないのを確認してそれを剥がした。
( ^Д^)「はい」
( ´_ゝ`)「よくやった」
青年がテーブルにそれを広げる。
そこには赤い文字がでかでかと書いてあった。
『勇者ブーン及びその一味三名。日没までに出頭せよ。
さもなくば“素直クー”“流石弟者”両名を公開処刑に処す』
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/05/08(金) 01:03:53.49 ID:qbEA3bmoP
- (;'A`)「なんてこった……」
隣でドクオが頭を抱えた。
(;´_ゝ`)「なんで弟者まで……」
ξ;゚听)ξ「どうすんのよ」
出頭せよだって?
馬鹿なこと言うなよ。
僕はその二人のどちらも知らないんだ。
このまま旅を続けてしまえばいいじゃないか。
そう、僕の心の中で悪魔が呟いた。
それを聞き取ったのだろうか。
ドクオがこちらを睨んだように思えた。
おまえにとって、彼女はその程度の存在なのか。
彼の目は明らかにそう言っていた。
知るかよ、そんなもの。
僕だって忘れたくて忘れたんじゃないんだよ。
今度は悪魔ではなく、僕自身が心の中で呟いた。
日はすでに傾き始めていた。
つづく
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