( ^ω^)ブーンのエピローグのようです

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:08:01.54 ID:WpbDyZAu0






プロローグ【最終章】

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:09:28.18 ID:WpbDyZAu0
ついにここまで来た。
扉の反対側では、ツンとドクオ、クーが敵を食い止めてくれている。
彼らとの旅も長かった。
そして、その旅も終わりを迎えようとしている。

( ФωФ)「ついにこの時が来たな!」

広くて暗い、石造りの部屋に魔王の声が響く。

( ФωФ)「貴様との死闘も長かった! しかしそれも今日で終わりだ!」

暗闇の中から魔王が現れる。
僕の人生において、最大にして最強の敵。

( ФωФ)「時の神殿。なんと終幕に相応しい場所だ!」

魔王が手を広げて叫んだ。
同時に僕も剣を構える。
時の剣。
これを抜いてから、僕の冒険は始まったのだった。
それも、この戦いで最後だ。


( ФωФ)「始めようじゃないか。ラストバトルを!!」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:11:18.02 ID:WpbDyZAu0
(#ФωФ)「うおおおおおおおおお!!」

魔王の体を光が包み込む。
邪悪で、強力な赤い光に目が眩む。

( ^ω^)「いきなりかお!!」

やつの魔力が一瞬にして増えたのを肌で感じる。

( ФωФ)「我が輩は決して手を抜いたりしない。最初から最終形態でいく!」

( ^ω^)「望むところだお!」

剣を天にかざし、言霊を叫ぶ。
時の剣が青い光を放つ。

( ФωФ)「憎き時の剣め。叩き折ってくれるわ!!」

( ^ω^)「いくお!!」

剣を握りしめ、僕は床を蹴った。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:13:06.54 ID:WpbDyZAu0
〜〜〜〜〜〜



川 ゚ -゚)「数が多すぎるな」

クーが空に目掛けて矢を放った。
直後、雷を纏った矢が空から雨のように降り注ぐ。
それでも敵の数は減らない。

('A`)「魔力も底を尽きそうだ」

杖を握る手の感覚ももはやない。

('A`)「ツンは?」

川 ゚ -゚)「ピンピンしてるよ」

クーが200メートルほど先を指差した。
なるほど、敵が吹き飛んでるのが見える。
しかし、クーの視力ならツンの表情まで読み取れるようだ。
俺は全体呪文で階段を上ってきた敵を一掃し、魔力回復薬を飲んだ。
あと2本か。
もってあと数時間ぐらいだろうか。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:15:17.52 ID:WpbDyZAu0
('A`)「ブーンが死んだら、俺たちも死ぬだろうな」

川 ゚ -゚)「心配するな。ブーンはああ見えても勇者だ」

クーが矢を放ちながら言った。
彼女の指はもう血まみれだった。

川 ゚ -゚)「今はあいつを信じて戦うしかない」

('A`)「そうだな」

川 ゚ -゚)「それに、死ぬときはみんな一緒だ」

('A`)「そうだな」

ブーンが勝とうと負けようと、俺たちの戦いは終わる。
まさか見習い魔術師の俺が世界を救う旅に参加するなんて、思いもしなかった。
もしブーンが勝ったら。
もし生きて帰ったら、カーチャン驚くだろうな。
なんも言わずに出てきたから。
生きて帰りたい。
だから、俺たちは扉の向こうのブーンを信じて戦うんだ。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:17:24.45 ID:WpbDyZAu0
〜〜〜〜〜〜





(;ФωФ)「はぁ、はぁ……」

(;^ω^)「はぁ、はぁ……」

( ФωФ)「どうした! もう終わりか!」

( ^ω^)「まだだお!」

無数の光の玉が僕の周りを漂う。

( ^ω^)「その技はもう見切ったお!」

地面を蹴り、攻撃を避ける。
その瞬間、魔王の姿が目の前に現れた。

( ФωФ)「もらった!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:19:03.01 ID:WpbDyZAu0
一瞬の読み違いだった。
いや、魔王の読みが一つ上手だった。
脇腹に、魔王の剣が深く刺さるのを感じた。
足の力が抜け、僕はその場に崩れた。

(;^ω^)「くっ……」

( ФωФ)「がはははは!! 勝負あったな!!」

魔王の手が光る。
避けなくては。
でも、体が動かない。

( ФωФ)「これで終わりだ!!」

衝撃。
意識が飛びそうになる。
僕の体は神殿の壁に叩きつけられた。

( ФωФ)「……もう魔力が足りないか。まあいい。貴様はもう虫の息だ」

魔王がこちらに歩み寄ってくる。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:21:38.34 ID:WpbDyZAu0
( ФωФ)「長かった」

死んでたまるか。

( ФωФ)「何度、貴様さえ居なければと思ったことか」

仲間が、僕のために戦ってくれている。

( ФωФ)「やっと、世界が我が輩のものになる」

僕は負けるわけにはいかないんだ。

( ФωФ)「この瞬間をどれほど待ち望んだか」

たとえ全てを失ってでもいいから。

( ФωФ)「さらばだ。良き友よ」

魔王の剣が振り下ろされる瞬間、視界で何かが輝いた。。
不思議と体に力が戻った。
魔王の一撃をかわす。
手には時の剣があった。
それを、魔王の心臓目掛けて突き刺す。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/04/15(水) 23:26:26.43 ID:WpbDyZAu0
( ФωФ)「……」

( ФωФ)「あと一歩で……世界が……無念だ……」

魔王はその場に倒れた。
時の剣が砂になり、さらさらと崩れる。

( ^ω^)「勝ったお……」

扉が開き、ドクオたちが駆け込んでくる。

('A`)「敵が一斉に逃げていった! 魔王は?」

( ^ω^)「倒したお!」

('A`)「ほんとか? ほんとなんだな!」

ドクオがクーの手をとり、飛び跳ねて喜んだ。
遅れてツンが飛び込んでくる。

ξ゚听)ξ「ブーン!! 無事なの?!」

( ^ω^)「僕は無事だお」

ξ;;)ξ「なにが無事よ……そんなにケガして……このバカ……」

ツンが泣きながら僕を蹴った。

こうして、僕らの世界を救う戦いは幕を閉じたのだった。


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