( ^ω^)炎の紋章のようです

130 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:38:27 ID:PyOXG3c60
第5章

酒飲み


襲撃してきた者達を撃退した次の日、朝早く村を出発した一行は、昼前に王都へと到着した。

( ^ω^)「おお……」

('A`)「でけぇ……」
 _
( ゚∀゚)「すげー……」

( ´_ゝ`)「どうよー田舎モンども、初王都は」

田舎者三人は王都のその大きさに圧倒され、だらしなく口を開けて見上げていた。
目前の堀に架かる橋の先には巨大な門があり、そこから高い外壁が視界の端まで伸びている。
その上からは高い塔がいくつもそびえ立っており、王城のものであることがオトジャからの
説明で分かった。

从 ゚∀从「やっぱ近くで見るとデカイもんだね」
 _
( ゚∀゚)「来たことないのかよ」

从 ゚∀从「小さいころ一回来たけど、それから用事が無かったからなー」

131 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:40:03 ID:PyOXG3c60
門は開いていたため、そのまま彼らは城下町へと素通りする。警備の兵士は暇なのだろうか、
欠伸を噛み殺していたが、騎士たちの姿をみると慌てて姿勢を正し敬礼をする。
緊張感のかけらもないが、平和な証だろう。

(;^ω^)「ひ、人が多いお……」
 _
(;゚∀゚)「酔うなこりゃ」

門を抜けると、そのまままっすぐ城へと続く広い大通りへと出る。
道の両側には食品や雑貨などさまざまな露店が並び、買い物をする人々で賑やかだ。

「あぁ姫様、お帰りなさい」「まーたどっか行ってたのかい」

ξ゚听)ξ「はいはーい、戻ったわよー」

「オトジャさんまた大変だったねー」「これでも食べてってー」

(´<_`;)「ええ、まぁ。ああ、ありがとうございます」

「アニジャ遊べー」「アニジャ、お店来なさいよ!!」「アニジャのあほ」

(;´_ゝ`)「うっさい仕事中だ、おい今アホっつった奴こっち来い」

通りの真ん中を通っていくと、人々は道を空け、軽い歓声をあげる。
馬上の彼らに、買い物客や店員、遊んでいる子供らも声をかけていく。
国中から親しまれている証拠だろう。あまり威厳は無いが、恐れられたり憎まれたりするより何百倍も良い。
彼らのやり取りを見て、ブーンはそう思っていた。

132 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:41:16 ID:PyOXG3c60
しばらく進むとまた門があり、厳重な警備が敷かれている。
この先からは王城だという。とても巨大な、そして美しい城が彼らの目の前にあった。

(´<_` )「さて、それじゃあ俺たちは姫を送り届けて報告してくる。
      すまないがしばらく時間でも潰してくれないか。王にも謁見の許可が要る」

(;'A`)「そんな、いきなり王様に会えるんですか?」

(´<_` )「まぁ、よほど忙しくなければ大丈夫だろうな」

ξ゚听)ξ「いつでも会えるわよ、どーせ暇なんだし」

(;'A`)「はぁ……」
 _
( ゚∀゚)「このまま入れないんすか?」

( ´_ゝ`)「そりゃ無理だろうよ。俺らが連れてきたとはいえ
      得体のしれないお前らみたいなのをいきなり謁見させられん」
 
(´<_` )「というかまず姫を止めなかったことで俺達が将軍に怒られる時間がある」

(;´_ゝ`)「くぅっ、考えないようにしていたのに」

133 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:42:13 ID:PyOXG3c60
ξ゚听)ξ「ま、頑張ってね、アニジャ」

(;´_ゝ`)「なんで俺だけ?」

( ^ω^)「じゃあ僕らは観光でもしてようお。見たいところがたくさんあるお!!」

(´<_` )「そうしていてくれ。あとで使いを出す」
 _
( ゚∀゚)「おう、んじゃ早く行こうぜ」

从 ゚∀从「おっしゃ、買い物買い物」

そうしてブーンらは賑やかな大通りへと戻っていく。
初めての都会に、心なしかはしゃいでいるようだ。
騎士達も、アニジャが肩を落としているのを姫が慰めながら城へと入っていった。

134 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:43:23 ID:PyOXG3c60


(;^ω^)「おー、王都は広いお」
 _
(*゚∀゚)「しっかし何でもあるな!!」

从 ゚∀从「早く飯食べよーぜ、腹減ったわ」

('A`)「賛成。どっか入ろう、疲れた……」

大通りの露天を一通り見回った彼らは、路地に入った先にある酒場を見つけ入っていった。
綺麗とは言えないが、なかなか雰囲気のある店構えである。
オトジャからの使いに関しては、近くにいた見回りの兵士に頼んでおいたので問題ないだろう。

(*^Д^)「プギャー!!お前馬鹿じゃねー?」


(,,; Д )「……お、おぉ、うぇっ……」

川 ゚ -゚)「ったく、飲みすぎだ馬鹿」

店内にはテーブル席があり、そこでは若者が集まって昼間から酒盛りをしており、騒がしかった。
若者たちの腰には剣が下げられているが、使い込んでいるような雰囲気は感じない。

カウンター席には一組の男女が座っている。
男はその手にジョッキを持っているが、潰れてしまっているようだ。
その男を隣に座る、ローブを纏った長髪の女性が介抱していた。

135 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:44:03 ID:PyOXG3c60
(;'A`)「昼間っから酔っ払いばっかじゃねーか」

从 ゚∀从「どこでもいいだろ?他行くの面倒だし」
 _
( ゚∀゚)「カウンター行こうぜ、空いてるし」

テーブル席は若者の集団と近く、絡まれる可能性もあったため避け、
四人分が空いていた大人しそうなカウンター席へと向かう。
男とは二席ほど空けて席を取ったが、酒の臭いが酷く漂っている。

从 ゚∀从「うっし、マスター飯ちょうだい。四人ね」

「はいよ、酒はいるかい?」
 _
( ゚∀゚)「いらねーっす。この人みたいになりたくねーよ」

「はは、確かにな。」

136 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:45:11 ID:PyOXG3c60
川 ゚ -゚)「すまないな、この馬鹿が迷惑かけないようにはする」

(;^ω^)「大丈夫ですかお……?」

(,,; Д )「ぉ、おぅ、大丈……ぶふっ!」

川 ゚ -゚)「おい、吐くならトイレへ行け」

「おいおい、大丈夫かよ、頼むぜ」

男性は口に手を当てていたが、何とか持ちこたえたようでそのままテーブルの上に突っ伏した。
そんな状態でも手に持つジョッキを放さないのが見事である。

近くで見ると、男は相当鍛えているとわかる。まるで彫刻のような肉体だった。
女性のほうは若干冷ややかな雰囲気を感じるが、介抱している姿を見る限り優しいのだろう。
知的な美女だった。自分らよりはだいぶ年上ではないか、とブーンは思う。

137 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:46:43 ID:PyOXG3c60
しばらくすると人数分の温かな食事がブーンらの前に並べられたので、
いささか食欲は衰えていたが彼らは店主と会話しながらそれを食べることにした。

('A`)「俺ら始めて来たんですけど、王都って広いですね」

「おう、そうなのかい。ここは何でもあるだろ?」
 _
( ゚∀゚)「しかも料理もうまいしな!!」

「はは、ありがとさん。サービスしてやるよ」

从 ゚∀从「これってどう作んの?」

「ん、それはまず豚肉を薄切りにしてだな……」

ハインリッヒと店主が料理について話し込んでいると、ドサッ、という音と共に、後ろで騒いでいた
若者の声が一層大きくなった。馬鹿な話で盛り上がっているというよりは、何かを嘲笑しているようだ。
ふと隣に目をやると、酔っ払いの男性が用を足そうと席を立った時に足がもつれた様で
床に倒れこんでおり、その隣で女性は男に肩を貸して立ち上がらせていた。

(,,; Д )「あーあぁ……」

川;゚ -゚)「まったく…」

138 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:47:44 ID:PyOXG3c60
(*^Д^)「プギャーーwwwwwwあのおっさん転んでんぞ、ダッセーwwwwww」

(,,; Д )「うう……」

川 ゚ -゚)「ほら、しっかりしろ」

('A`)「ちっ、感じわりーなあいつ等」

「困ってんだよこっちも。仕事もしねーで武器持ってうろうろする乱暴者どもだよ。その上するのは
 喧嘩ぐらいで大した悪事も働かないから捕まりもせん」
 _
( ゚∀゚)「ふーん」

「まぁ黙ってりゃ五月蝿いだけだ、あんたらも関わらん方がいいぞ」

もちろん酔っ払いは言い返す体力も無いため、黙って女性に体を預けていたが、
若者たちの嘲笑は益々熱をあげていく。

「あんなになるなら酒飲むなよなー、馬鹿野郎!!」

(,,: Д )「うう……」

「ははははは、いい年したおっさんの癖にな」

川 ゚ -゚)「……トイレ行くぞ」

(*^Д^)「あの飲んだくれを選ぶとか、あいつの女も馬鹿だなwwwwww」

(,, Д )「……あ?」

139 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:49:17 ID:PyOXG3c60
ところがある一言を切っ掛けに、酔っ払いの男は立ち止まり、急に振り返ったと思うと
女性から離れてまともな足取りで若者の集団へと向かっていく。

(,,゚Д゚)「おい、今なんつった」

川 ゚ -゚)「コラ、やめておけ」

(;^ω^)「こりゃヤバイかお……?」

从 ゚∀从「まぁヤバイだろうな」

(*^Д^)「あ?お前の女が馬鹿女だって笑ってんだよ、プギャーwwww」

(,,゚Д゚)「……さねぇ」

( ^Д^)「あぁ?何だよ酔っ払い」

140 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:50:03 ID:PyOXG3c60
(,,#゚Д゚)「……しぃを馬鹿にすんのはゆうさねぇっつってんだよ手前ぇああぁ!!!」

若干呂律の回らない口調で男は若者の胸倉に掴み掛かる。
若者らもそれに伴って怒りだし、先程とはまた別の喧騒が一気に広がった。

(#^Д^)「上等だオッサン、やるぞコラァ!!」

「おい!!店の中でやるな、表出ろ!!!!」

(,,#゚Д゚)「しぃを嘗めんじゃねぇぞゴルァ!!」

川 ゚ -゚)「だから落ち着け。私はお前の女でもないし、しぃでもない」

若者の集団と男、そしてそれに冷静に突っ込む女性は何やら叫びながら店外へと出て行った。
それを見てジョルジュとハインリッヒも野次馬に行こうと席を立つ。
 _
( ゚∀゚)「おうおうケンカだ、見に行こうぜ」

从 ゚∀从「ははは、面白そうだね」

(;'A`)「おい待てよ、一応止めようぜ。なぁブーン」

(;^ω^)「あのおじさん大丈夫かお?」

141 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:51:00 ID:PyOXG3c60


(,,#゚Д゚)「っだらっ!!!!」

(;#)Д )「ぐぅっ!!!」

 _
( ゚∀゚)「やってるやってる」

ジョルジュが外に出ると、一足先に殴り合いが始まっていた。
以外にも酔っ払いは先程とはうって変わって、見事な動きで若者を殴り倒していた。
その太い腕から繰り出される拳に、若者は手も足もでていないようだ。

「プギャー!!大丈夫か!?」

(;^Д^)「くっ……こいつ酔っ払いの癖に」

(,,#゚Д゚)「オラ来いよゴルァ!!」

川 ゚ -゚)「まったく、そろそろやめないか」

(;'A`)「そうですよ、落ち着きましょう」

(;^ω^)「君らもやめるお?」

(#^Д^)「うっせぇ!!ここまでコケにされて黙ってられっか!!お前らもやれ!!」

プギャーというらしい青年がそう叫ぶと、周りに居た者とともに彼は腰に挿していた剣を抜く。
激昂している上に、酒の勢いのせいもあるだろう。
彼らは酔っ払いだけでなくブーンらも取り囲み、まとめて襲いかかろうとしていた。

142 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:52:00 ID:PyOXG3c60
 _
( ゚∀゚)「あらら、抜いちゃだめだろ……」

(;^ω^)「落ち着くお!!」

(#^Д^)「黙れ黙れ!!見てたお前らも纏めてやってやらぁ!!」

(;'A`)「来なけりゃよかった……」

从 ゚∀从「俺はここじゃなんも出来ないから守ってねー」

(,,#゚Д゚)「ふん……おいそこの細長いの、お前の鞘寄越せ」

(;'A`)「え?あぁ、はい」

急に言われたドクオは、剣を抜き、鞘だけを手渡した。
酔っ払いの男はドクオから受け取ると、それを片手に持ち肩に担ぐように構える。

(,,#゚Д゚)「餓鬼ども、かかってきな」

そう挑発する男に、先程まで酔っぱらっていた面影は無い。
もともと大きかった彼の体が、更に一回り大きく見えていた。
その構えは一見隙だらけだったが、そこから放つ威圧感にブーンらは驚く。

(;'A`)「おお……?」

(;^ω^)「何モンだお……」

143 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:52:50 ID:PyOXG3c60
しかし、そのような感覚もただの町のチンピラ、酔っ払った若者は持ち合わせない。
ブーンらには結果は見えているが、無謀にも彼らは飛び掛る。

「死ねオッサン!!!!」「食らえェ!!」

(,,#゚Д゚)「ゴラァ!!」

「あだっ!?」

一度に二人の若者が襲い掛かるも、それぞれ一振りで剣を握る手を鞘で打たれ、
返す一振りで頭を小突かれたようだ。そのまま頭を抑えてうずくまり呻いている。

(,,#゚Д゚)「さぁどんどんこいやゴルァ!!」

続けて一人が挑んだが、男の一撃で倒れ付した。今度は気絶してしまったようだ。
残りの者達は二の舞になることを恐れ、まごついている。

「どっどうするプギャー!?強ぇぞこのオヤジ!!」

川 ゚ -゚)「やれやれ……おい、そろそろやめたらどうだ?もう懲りただろうに」

(;^Д^)「くっ、うっぜぇ!!黙ってろよオバサン!!」

川 ゚ -゚)

144 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:54:12 ID:PyOXG3c60
プギャーの一言で、先程まで冷静に男をなだめていた女性の雰囲気が一変した。
場の空気が冷え切り、強風が吹いているようにすら感じる。

(;^ω^)「おお、なんだお?」

川 ー )「ふふふ、いい度胸だ。この私をオバサン扱いとは……」

(;^Д^)「え?」

川 - )「その度胸に免じて、貴様ら全員に教えてやろう!!」

(,,;゚Д゚)「んあ……な、ちょっと待てクー!!」

クーと呼ばれた女性がローブの下から腕を勢いよく振り上げると、その手には一冊の本が
掴まれており、それと共にローブは大きくはためく。
ドクオには、彼女の背後に嵐が見えていた。

(;'A`)「な、何なんだ一体!!??」

川#゚ ∀゚)「私はただの落ち着いた大人っぽいおねぇさんだ!!!!
       おばさんでも行き遅れでも無い!!!!」

彼女が本を開き何事か呟くと、風がボルジョアを中心に渦を巻いていく。
それは範囲を広げ、若者ら全員を包んでいった。

(;^Д^)「な、何なんだよぉ!!行き遅れなんて言ってねぇよ!!」

145 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:55:34 ID:PyOXG3c60
川#゚ ∀゚)「食らえ!!【ウィンド】!!」

彼女が操る風は、姿を持たない獣のように若者らに襲い掛かる。
彼らはその風に為す術も無く吹き飛ばされ、ある者はそのまま背中から壁にブチ当てられ、
ある者は路地に置かれている荷物の山に突っ込みその中に埋もれてしまった。

「うわああああああ!!」「あがっっ!!!」

(;^Д^)「くぅっ……あぁ!!皆大丈夫か!!??」

川#゚ ∀゚)「ははははは!!おねぇさんの力が分かったか!?」

(;^Д^)「う……うわぁぁぁ!!!!」

クーを見たプギャーは、恐ろしいものを見たように一瞬で青ざめてしまう。
飛び起きた彼はまだ立てる者と協力して仲間を起こし悲鳴を上げながら一目散に逃げていった。

146 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:56:35 ID:PyOXG3c60
(;^Д^)「助けてぇぇーーー!!!」

川#゚ -゚)「おい、どこへ行く!?まだ終わっていないぞ!!!!」

(,,;゚Д゚)「ゴルァ、もうやめとけ」

(;'A`)「……こっちもすげぇ」
 _
(*゚∀゚)「おねぇさん……」

从 ゚∀从「おーい?ハインおねぇさんも居るんだけど?」
 _
( ゚∀゚) ー3「はっ、無乳が何言ってんだか……」

从 ゚∀从「ほぅ……」

(;^ω^)「あなた達は一体……?」

(,,゚Д゚)「んお?あぁ……まだいたのk」

(,,; Д )「……ゥヴォェェェ!!!!」

(;^ω^)「うわぁ!!」

(;'A`)「誰か袋ー!!袋早く!!」

147 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:57:15 ID:PyOXG3c60


場所は再び酒場内に戻る。
やっと落ち着いた女性と出すものを出した男を連れて、ブーン達が話を聞きに連れてきたのだ。

川 ゚ -゚)「すまないな、取り乱してしまった。
     ちなみに私は大人っぽいだけだぞ。まだ二十代前半だ」

(;'A`)「はぁ……」
  _
(メ#)メ∀゚)「分かりましたおねぇさま!!」

从 ゚∀从「私は?」
  _
(メ#)メ∀゚)「ハインおねぇたま!!」

从 ゚∀从「よろしい」

(,,;゚Д゚)「あーきもちわりぃ……」

(;^ω^)「大丈夫ですかお?」

(,,;゚Д゚)「おお、さっきはすまん」

彼らは先程のゴロツキが占領していたテーブルに着いていた。
男は店主にもらった水を飲み干し一息つく。

148 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:58:57 ID:PyOXG3c60
('A`)「あんたら一体何者ですか?さっきの迫力、只もんじゃあない」

(,,゚Д゚)「ああ、そういや自己紹介してなかったな。
     俺はギコ。ただの傭兵だ。」

川 ゚ -゚)「私はクーという。目的があって、たまたまコイツとしばらく一緒に居る」
  _
(メ#)メ∀゚)「おねぇさま、さっきの風はなんですか?」

川 ゚ -゚)「ああ、魔法を知らないのか?」

そういって彼女は懐から書物を取り出す。
彼女は魔導師であるらしく、その説明によると、その手に持つ書物、魔道書を介して
地上に存在するという精霊の力を借り、様々なことが出来るらしい。
習得には中々に高度な教育が必要で、そこら中に居るわけではないらしい。

( ^ω^)「ああ、昔じいちゃんに聞いたことが……」

('A`)「あれがそうなのか。はじめて見た……」

彼らも昔に教わってはいたのだが、直接見たことがあるわけではないので
先程の体験だけでは分からなかったのである。

149 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 02:59:56 ID:PyOXG3c60
(,,゚Д゚)「お前らも誰だ?あの殺気が感じられるってこたぁそこそこ使うんだろう?
     雰囲気もあるな……」

( ^ω^)「そんなことは……僕らは、騎士団に入りに来たんですお」

川 ゚ -゚)「そんな簡単に入れるものでもないだろう?」

('A`)「ああ、それはですね……」

ドクオはこの町に来るまでの経緯を簡単に説明する。
その話を聞いて、ギコは少し興味を持ったようだ

(,,゚Д゚)「へぇ、そうかい。面白い話だな」

从 ゚∀从「そういやもうすぐ来るころじゃあないか?」

などといっていると酒場のドアが開き、男性が入ってきた。
身なりから考えると、そこらの町人には見えない。
男はブーンたちのテーブルに近づいてきて話しかけてきた。

「オトジャ様がお呼びです。城までお越しください」

150 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:00:45 ID:PyOXG3c60
川 ゚ -゚)「噂をすれば、か」

('A`)「ああ、すいません。じゃあ行こうか」

( ^ω^)「じゃあ失礼しますお」

(,,゚Д゚)「いや、ちょっと待て。俺も行こうじゃないか」
  _
(メ#)メ∀゚)「ん?」

そう行ってギコも立ち上がった。
彼は何か面白いものでも見つけたような顔をしている。

(,,゚Д゚)「はは、何、金の匂いがするだけだ。
     俺は傭兵だからな、仕事がありそうな所に行くだけだ」

('A`)「あー……ついてくるだけなら構いませんけど……
    雇ってもらえるかどうかは分かりませんよ?」

(,,゚Д゚)「構わんさ」

川 ゚ -゚)「それなら私も行こうか。他に当てが無いしな」
  _
(メ#)メ∀゚)「歓迎しますおねぇさま!!」

(;^ω^)「ジョルジュそろそろうるさいお」

151 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:01:32 ID:PyOXG3c60


(´<_` )「おお、来たか……ってその人らは?」

('A`)「さっき知り合ったんですが……傭兵らしくて雇ってくれないかと」

( ´_ゝ`)「んあ?アンタ……」

(,,゚Д゚)「……」

アニジャはギコの顔を見て何か思うところがあったようだが、それを口には出さなかった。
ギコは黙っていて表情も変えなかったが、雰囲気がわずかに変わったためだ。

( ´_ゝ`)「……まぁいいや。急に城に入れるわけにもいかんから
      城外にある騎士団の詰所にでも案内する。あとで行くから待っててくんない?」

(,,゚Д゚)「了解」

川 ゚ -゚)「わかった」

(´<_` )「さぁ、お前達は城の方へと行こう。王の御前に案内する」
 _
( ゚∀゚)「おお、緊張するな」

(;^ω^)「なんか変なところ無いおね?」

( ´_ゝ`)「んー、そんなに心配要らないと思うぞ」

从 ゚∀从「?」

152 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:02:28 ID:PyOXG3c60


(´<_` )「王、こちらが入団予定のブーン、ドクオ、ジョルジュです」

/ ,' 3「おお、おお、よく来た。君達が入団するという若者であるか……
    我はこのニューソクの王。アラマキ・スカルチノフ・ニューソクである」

ξ゚听)ξ

王城の豪華さに驚きながらもアニジャらに案内され、その先にあった謁見の間には
この国の統治者、アラマキ王が威厳を滲ませ玉座に座っている。
その隣の椅子には、一応王の手前だからか、ツンデレ姫が澄ましていた。

(;^ω^)「はいですお……」

(;'A`)(おお、王様だよ)
 _
(;゚∀゚)(流石に緊張するぜ……)

从 ゚∀从(へーえ……)

城内の豪華さに恥じない、荘厳な雰囲気がある人だ。
アニジャとオトジャが跪いていたので、それに倣い彼らも同じようにした。
周囲には兵士が多数控えており、厳粛な雰囲気が感じられる。

153 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:03:13 ID:PyOXG3c60
/ ,' 3「ふむ、なかなか良い顔をしているではないか」

( ´_ゝ`)「はっ、腕の方も確かで、ゆくゆくは多くの手柄を得ると思われます」

普段から軽い物言いのアニジャが、キチンとした言葉遣いをしていた。
当然のことではあるのだが、彼らはそれを見てますます緊張を強める。

/ ,' 3「うむ……君達は我が国の将来を担う重大な人材だ。
    訓練も厳しいだろう。辛い任務もあるだろうが、精一杯努力するのだぞ」

(;^ω^)「ははは、はいですお!!」
 _
(:゚∀゚)(ブーンの緊張も凄いな……)
 
从 ゚∀从(んー、何か変)

玉座に座る王は威厳があり、ブーンたちはその彼が持つ雰囲気に押されてしまう。
王は彼らが想像していたより優しい言葉をかけてきたが、その期待に対して益々緊張するだけだ

154 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:04:33 ID:PyOXG3c60
/ ,' 3「私も君達には多大な期待をしておる……そうだな、そなた、何か意気込みを申せ」

(;^ω^)「えええ、ぼぼぼぼっぼくでしゅかお!!」

/ ,' 3「そうだ、ほれ、早く申さんと打ち首獄mξ゚听)ξ「もういいわよ父上、普段はそんなんじゃないくせに」

(;'A`)「は、普段?」

ξ゚听)ξ「あんた達も楽にしていいわよ。これ意地悪な演技なんだから」

/ ;,' 3「ああツンちゃん、まだ沢山台詞考えていたのに……」

(;^ω^)「ええぇ?」

从 ゚∀从「はぁ、なるほど」

155 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:05:48 ID:PyOXG3c60
王が姫にそう言った途端空気が弛緩した。
周りの兵士達も先程までは真面目な顔をしていたが、今は皆ニヤニヤと笑っている。
先程までの王の威厳も、今では殆ど感じない。しぼんだようにすら感じられる。

( ´_ゝ`)「はぁ、疲れた。せっかく王に付き合って真面目にしてたのに」

(´<_`;)「兄者は普段から不真面目すぎるんだよ……」
 _
(;゚∀゚)「あぁ、何だよそれ……」

(;'A`)「どうしてですか……」

/ ,' 3「ん、まぁ、それは今後嘗められないように、なぁ?」

ξ゚听)ξー3「無理でしょ」

/ ,' 3「えぇー……」

(;^ω^)「えぇー……」

/ ,' 3「……うん、まぁ頑張ってね。わし期待してるから、よろしく」

ここまで威厳が無いのも困るのではないか。
これから仕えるはずの王にむかって、ブーン達は微妙な笑顔で応えることしかできなかった。

156 名前:名も無きAAのようです[忘れてた] 投稿日:2012/01/16(月) 03:06:34 ID:PyOXG3c60
第5章 終

157 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:08:44 ID:PyOXG3c60
ユニット
       
ギコ      (,,゚Д゚)    移動 5 
傭兵              重量 10
LV 6  EXP 57
HP 26/26
 Personal Date  速さ   9
   力    9      幸運   7
  魔力   1      守備   4
  技   10     魔防   2

持ち物   E 鉄の剣

高い実力を持つ 傭兵
酒が好きで いつも持ち歩いている

クー     川 ゚ -゚)    移動 5 
魔道士             重量 5
LV 6  EXP 43
HP 20/20
 Personal Date  速さ   8
   力    1      幸運   9
  魔力   9      守備   3
  技    9     魔防   6

持ち物   E ウィンド
          傷薬

美しく落ち着いた 風を操る魔道士
年齢のことを気にする。

158 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2012/01/16(月) 03:10:45 ID:PyOXG3c60
プギャー  ( ^Д^)   移動 6 
剣士               重量 8
LV 3  EXP 0
HP 23/23
 Personal Date  速さ   6
   力    6      幸運   2
  魔力   0      守備   5
   技   5     魔防   1

持ち物   E 鉄の剣

町をうろつく チンピラ
多くの友人と 行動している



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