- 293 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 22:57:13 ID:TimGRJiI0
******
円山と呼ばれる街は住宅地と山が密接し、
自然と都市が入り混じった混沌としたその町外れには、
深夜ということもあり人気というものが無く、しんと静まり返っていた。
ほんの―――数分前までは。
蒼と銀の影は巨大な黒を中心として踊り、光が弾ける。
遅れて大気の爆発と共に激しい音が街中を震わせ、夜の闇を街灯よりも鮮やかに彩っていく。
影は甲冑を纏う少女の姿をしており、両腕には黄金に輝く西洋剣が握られていた。
黒は巨躯の男の姿であり、民族風の衣装と特異な鎧で身を覆う。
そして、丸太の如き右腕には漆黒の片刃剣が構えられ、
先程の光は西洋剣との衝突によって生まれたものだった。
再び、西洋剣が振るわれ、少女は連続して斬撃を男へと浴びせていく。
男は巨岩のようにじっと構え、沈着に全ての攻撃を防いでいった。
轟音に次ぐ轟音が休むことなく発せられ、彼らのいる地点だけ嵐がやってきたかのようだ。
全ての動きは音速の域に達しており、その速度を以て放たれる一撃が激突しあうことで暴風が生まれ、
人知を超えた、人ならざる者が繰り広げる戦闘の激しさを物語っていた。
彼らは古の英雄であり、聖杯の招きによって現世へ再び現れたサーヴァントである。
蒼のドレスと白銀のプレートアーマーを纏う少女、
セイバーは体格で勝るバーサーカーへ技を凝らして斬りかかっていく。
- 294 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 22:58:03 ID:TimGRJiI0
彼女の小柄な身は巨躯のバーサーカーの死角へと回り込み易く、
そこにセイバーが付け入る隙があった。
力任せに振り下ろされる片刃剣をセイバーは屈んでかわし、
息吐く間もなく右足の蹴りが繰り出されるが、
その頃には既に身を転げさせて背後へと回っていた。
遅れて、バーサーカーの左足から血飛沫が吹き出していく。
すれ違いざまにセイバーが両刃剣で切りつけていたのだ。
以#。益゚以 「―――――――ッ!!」
痛みによるものか、それとも怒りか。バーサーカーが咆哮を上げる。
以前よりも荒々しさを増した彼は片刃剣を振り回し、セイバーへ叩きつけた。
輝く剣で彼女は防いで見せるが、バーサーカーの勢いは尚も止まらず、
その剛力が刀身を通して身を震わし、ほんの一時怯んでしまう。
すかさずバーサーカーは狂ったように斬りかかっていき、セイバーには防ぐことしか出来なかった。
徹底的に叩き潰さんとする、猛襲である。
一撃、もう一撃と目にも止まらぬ速さで繰り出され、
去なし、避け、辛うじて防いでいたが、このままでは押し切られ、
いずれ切り捨てられてしまうことは必至であった。
窮したセイバーへ、地を強く踏みしめたバーサーカーの、
膨れ上がった全筋力が渾身の一撃を叩きつけられていく。
- 295 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:00:30 ID:TimGRJiI0
理性を失い狂暴性のみで行動するバーサーカーに、
少女を切り捨てる躊躇いなどはなかった。
轟、と風が唸りを上げ、両刃剣が金属音を一際けたたましく響かせる。
神々しく輝く剣はその輝きに値する程の名声があるのだろう。
騎士達がその輝きに魅せられ、我も我もと戦場へ勇んで足を踏み入れることもあっただろう。
しかし如何に名剣と言えども、こう休む間もなく打ち続けられれば金属疲労により砕けてしまう。
黒刃を受けた黄金の剣はあらぬ方向へと吹き飛んでいき―――
バーサーカーの首筋へと返っていく。
以#。益゚以 「ッ!?」
星の煌きの如く走った刃が肉を裂き、血が飛沫を上げる。
セイバーは全身の力を抜いてバーサーカーの攻撃を受け、
その際に生じた衝撃を利用して身を一転させ、斬りかかったのだ。
己の全筋力を用いて放った剣の威力を、
その身に受けたバーサーカーの首が切断されていき、
痛みに声を上げる間もなく宙へと舞っていった。
夜空に血と首が月明かりで映し出され、
今までの戦闘行動の速さからは信じられぬ程の穏やかな時間が流れ、
やがて肉がアスファルトを跳ねる生々しい音が響き渡る。
黒き巨躯が、倒れていく。
セイバーの手に敵を打ち倒した感触が残っていた。
だというのに、周囲は不気味な静粛に包み込まれてしまっている。
- 296 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:03:09 ID:TimGRJiI0
達成感はすぐに違和感へと変化し、
<人リ゚‐゚リ 「……!」
それは形となって現れた。
カザ
地に伏した巨体が首を逸したまま立ち上がり、闇雲に剣を振り翳し始めたのだ。
あまりにも突飛な出来事に腰を抜かす者もあるだろうが、流石は英霊である。
即座に足を引き、距離を置いてバーサーカーの出方を伺ったセイバーは、
<人リ゚‐゚リ 「……ッ!?」
川 ゚∀゚) 「うがぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
背後から襲いかかるクーに不意を打たれてしまった。
狂気に染まった笑みで襲いかかってきた彼女は、
セイバーに取り付こうとしていくが、
(,,゚Д゚) 「逃がさん」
追跡してきたギコがそれを阻んだ。
両手に持った黒白の中華剣をクーへ投擲する。
夜闇を切り裂いて進む刃はしかし、あらぬ方向へと飛び去ってしまう。
- 297 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:05:06 ID:TimGRJiI0
- 振り向きざまに、クーが魔術を用いたのだ。
一体、どのような術を?その疑問を浮かべる間もなく、
(,,゚Д゚) 「trace―――on」
呪文を唱え、再びギコの両手に黒と白、対となる剣が現れる。
中国の歴史を思わせるような、小振りな曲刀だ。
構え、対峙したクーは右腕を翳し、掌へと走らせていく。
刹那、それは蒼いエネルギーの奔流となってギコへと押し寄せた。
魔力を物理的な形に変換して放つ、という魔術である。
雷鳴じみた音が轟き、閃光が周囲を満たす。
ほぼ同時に莫大な火花が散った。
(,,゚Д゚) 「ふん」
双の剣を交差させることでクーの飛ばした雷を防いだのだ。
そのままの姿勢でギコは疾走していき、間合いを詰める。
接近を許さぬと、破竹の勢いで魔力で出来た雷弾を雨霰の如く飛ばすクー。
しかしギコの動きは留まらぬばかりか、益々速度を上げて懐へ入り込み、
構えた剣を頭上へ振りかぶり、敵を捉えた。
交差し、膂力を活かした二重の斬撃が、クーへと襲いかかる。
かと思われたが、刃が切ったものは虚空であった。
二度目の空振りに肩透かしを食らい、直ぐさま反対方向へと振り返る。
己が、先程まで向いていた位置へと。
焦燥が危機意識と共に脳内を駆けてゆき、何か冷たいものが背筋を撫ぜた。
- 298 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:06:24 ID:TimGRJiI0
川#゚ -゚) 「あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁッ!!」
眼を真っ赤に染め上げたクーが、ギコの首筋へと噛み付かんとしていたのだ。
彼女の両手からは電流のように魔力が駆け巡っており、
先程の投擲を避けたのと同じ魔術を行使したことが察せられた。
右手が彼の左肩を掴んでおり、咄嗟に右足をクーの胴へと叩き込んでやると、
革靴がドレスごしに肉を打つ生々しい音が響き渡る。
くの字に折れ曲がった彼女の身体は三、四歩仰け反り、
もう数秒遅れれば首に食らいついていたはずの八重歯が遠ざかっていった。
警戒し、ギコも同じく下がり、敵の動きを観察しようとするが、
(,;゚Д゚) 「ぬうぅぅぅッ」
何事が起きたのか、口内が鉄の味で満たされ、
左腕が膨れ上がりあらぬ方向へと曲がっていくと、
破裂した水風船の如く血が飛び散った。
だらり、と力なく左腕は垂れ下がり、無事な右手で口を拭う。
すると右の手にべったりと赤い物がこびりついた。
どうやら、吐血したようである。
何故、と自らに問うまでもない。これがクーの扱う魔術だ。
- 299 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:07:20 ID:TimGRJiI0
(,,゚Д゚) 「死徒め」
一見しただけでギコは彼女の正体を見極めていた。
常人であればただの猟奇殺人者にしか思えぬはずだが、
この類の生物を彼は何度か相手取ってきたことがある。
吸血鬼ドラキュラと言えば、一般的にもよく知られる存在であり、
それは伝説や創作物でのみ語られる想像上の怪物でしかない。
だが、そのイメージに近い生物がこの世には存在しているのだ。
それが、死徒である。
死徒は他の死徒によって血を吸われ、死亡して脳が溶け、
魂が肉体より解放されることで食屍鬼(グール)になる。
食屍鬼は腐り落ち欠けてしまった肉体を取り戻すべく、他の肉体を喰らう。
そうして新たな脳を構築することで、食屍鬼は吸血鬼と呼ばれる存在になることが出来る。
全ての人間が死徒となれるわけではなく、
肉体的ポテンシャルや魂の強度が優れた者のみが不老不死の化物になれるのだ。
今、ギコと対峙しているこの女は、紛れもない吸血鬼である。
肉体を取り戻すべく食欲だけで動く食屍鬼などではない。
その能力の高さは、推して測るべしである。
- 300 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:09:53 ID:TimGRJiI0
右手に構えた剣の柄を、彼は更に力を込めて握った。
何度か吸血鬼との戦闘経験はあるものの、
初めて命の駆け引きをした時のような、耐え難い緊張をギコは味わう。
(,,゚Д-) (この吸血鬼は莫大な魔力を抱えている……)
戦闘が開始してからというものの、隠しきれぬほどの魔力を彼は感じ取っていた。
吸血鬼の身体能力は一般に伝わっているように超人的であるものの、
魔術などは人間とさして変わらない。
真祖と呼ばれる吸血鬼がおり、文字通り祖である彼らは超越的な力を持つが、
それは不老不死を活かして長年魔道を探究し続けた結果であり、
人間が同程度の時間を掛ければ彼らと同等の能力を得られる。
では、果たしてこの女は、クーは真祖であるか否か。
何故吸血鬼なぞが聖杯戦争に紛れ込んできたのか。
疑問は多々あるが、確実なことはクーが絶対的な強者である、ということだけだ。
(,,゚Д゚) (次は、抜からん)
左腕を右手で強引に元の位置へ戻し、魔術によって筋繊維を再生させる。
魔力が糸のようになり、神経を繋ぎ止めることで激痛が走るが、
ギコは決してクーへ注ぐ視線を外しはしない。
- 301 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:18:51 ID:TimGRJiI0
苦痛に眉根を歪めながら睨みつけ、彼女の所作一つ一つを観察する。
間合いは八歩ほど離れていたが体制は既に立て直されていた。
蹴りを食らわされたクーの表情は憤怒に歪み、すぐにでも飛びかかってくることだろう。
地を強く踏みしめ、一点へと集められる魔力に大気が歪む。
来る、とギコが確信したその時、
<人リ゚‐゚リ 「――――――!」
主の危機を察したのか、セイバーがクーへ斬りかかった。
輝く剣が柔らかい肉体を大きく切り裂き、
内蔵を晒した胴をクーはセイバーへと晒すこととなった。
その顔には、不敵な笑み。
止めを刺さんとギコが駆けるが、セイバーの背後にはバーサーカーが迫っていた。
失われたはずの首が生え、獰猛な獣そのものの表情に衰えはない。
首と左胸にはサーヴァントの心臓たる魔力の核があるはずなのだが……。
バーサーカーの真名へ迫りつつある高揚感と、
何か恐ろしい物に対峙するような絶望を抱きながらも、
ギコは構えた剣を振るった。
バーサーカーへ、だ。
- 302 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:20:58 ID:TimGRJiI0
シンギムケツニシテバンジャク
(,,-Д-) 『―――鶴翼、欠落ヲ不ラズ』
詠唱開始。
上空へ、高く、
チカラヤマヲヌキ
(,,-Д-) 『―――心技、泰山ニ至リ』
バーサーカーの頭上へと飛び上がったギコは構えた名剣、
干将莫耶(カンショウバクヤ)を掲げ、詠唱が続く。
ツルギミズヲワカツ
(,,-Д-) 『―――心技黄河ヲ渡ル!』
黒白の剣へ魔力が集い輝き出す。
陽光の如きその光に包まれた剣は太刀にも劣らぬ大剣となり、
ギコの持てる全力を以て叩き込まれた。
バーサーカーの漆黒の鎧ごと剛健な肉体は断ち切られ、
鈍痛じみた手応えを得たギコは剣を離すと、
軽業のような動きで宙へと再び舞上がった。
- 303 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:22:58 ID:TimGRJiI0
- 続けざまに干将莫耶を両手の内へ作り出すと、瞬く間に投擲する。
が、手元が狂ったのか、虚しくそれはバーサーカーの背後へと流れてしまう。
するとまたしてもギコは新たに干将莫耶を作り出し、放り投げる。
バーサーカーの首元を跳ねんとした双剣はしかし、
両肩から胴まで達する刀傷を受けたにも関わらず、
力強い剣の薙払いで跳ね除けられてしまう。
あらぬ方向へと飛んでいく干将莫耶へ目もくれず、
更なる干将莫耶を出現させ、バーサーカーの頭部へと放つ。
剣を振ったことで隙の生まれたバーサーカーへ見事に直撃したが、
まるで金属板にぶつかってしまったかのように跳ねてしまい、虚しく音を残した。
次いで、ギコは着地をとる。
好機と見たバーサーカーは巨体を戦車の如く加速させ、肉薄していく。
セイメイリキュウニトドキ
(,,-Д-) 『―――唯名別天ニ納メ』
以#。益゚以 「ッ!?」
しかし、バーサーカーは異変を察知する。
風を切る羽音が聞こえてくるのだ。
それも一つや二つでは効かぬ、折り重なった音が規則的なリズムを刻み、
己へと近寄ってくるのだ。足を止め、周囲を見た。
- 304 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:25:02 ID:TimGRJiI0
その時には既に、バーサーカーは取り囲まれてしまっていた。
先程、尽く防ぎきって見せた六つの剣にだ。
ワレラトモニテンヲイダカズ
(,,゚Д゚) 『両雄、共ニ命ヲ別ツ!!』
干将莫耶は中国に伝わる名剣であり、宝具にも数えられる。
黒と白のこの夫婦剣は互いに惹かれあう性質を持ち、
ギコはこれを利用してバーサーカーを取り囲む剣の結界を作り出したのだ。
技の名を、鶴翼三連と呼ぶ。
今、それがバーサーカーへと炸裂した。
逃げ場を逸したバーサーカーには六つの剣を受ける他なく、
全ての刃がほぼ同時に身体へ突き立ち、爆発した。
地面は大気と共に震え上がり、粉塵が舞っていくが、
ギコは涼しげな目でその光景を睨みつける。
- 305 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:27:58 ID:TimGRJiI0
間を置かずして呪文を呟き、
(,,゚Д゚) 『trace―――on』
背後へ向けて無数の剣を出現させる。
これらは一振りずつが天下に名だたる名剣であり、
形も西洋から東洋まで様々な物が取り揃えられていた。
先程から干将莫耶を何度も作り続けることが出来たのは、
単にこれが彼の魔術であるからである。
投影魔術。
ギコの扱うこの魔術は物を複製するというものであり、
絵画から宝具まで多様なものを模倣出来るのだが、
その性質ゆえに魔術協会からは異端扱いされていた。
もっとも、ギコほどの高度な投影を通常は行えぬ為、
魔術師の常識では投影魔術は非常に効率が悪い、という意味ではあるが。
投影品であるこの宝具達はその例に漏れず、ランクがオリジナルよりも一つ下げられている。
しかし、これほどの数を長時間に渡って存在させられているという事実は、
ギコを知らぬ魔術師達にとっては驚嘆に値するものだ。
おまけに、この数である。
セイバーと対峙するクーの目には、彼女の背後に剣の林が出来ているように映った。
名剣、宝剣の数々はどれもが現代の魔術を凌駕する神秘に包まれており、
その威力はただの刃物など比べるべくもない。
- 306 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:29:51 ID:TimGRJiI0
その威容は言葉では表せられぬような、畏れを見る者へそれは与えた。
吸血衝動に駆られ異常な食欲に気を狂わせている、
クーにすら一拍の間を与えたほどだ。
停滞した空気を察し、好機と見たセイバーは飛び出した。
同時、剣の林が彼女と共に空を翔ける。
機関銃掃射の如き苛烈さで迫る刃を両の手に掴むセイバー。
見れば、先程まで握っていた黄金の剣は地面へ突き刺されており、
そこまでを目に収めた彼女は、虚脱した意識を取り戻し、
例の魔術を用いて剣の軌道を変える。
西洋剣は見事に明後日の方角を切り裂くも、
逆の腕により振るわれた剣までは避けられなかった。
辛うじて左頬を薄く裂かれるに留まるが、
遅れてやってきた荒波の如き剣の群を避けることは出来なかった。
川 -) 「グァァァァァァァァァァッ!?」
鈍い音を立てて、彼女の身体は続々と貫かれていく。
抜かりなく、背後へと回っていたセイバーが、
クーから外れていった剣を二振り手に取るとX字に斬りかかった。
- 307 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:31:53 ID:TimGRJiI0
以#。益゚以 「―――――――――ッ!!」
が、咆哮と共に現れたバーサーカーがクーの前へ躍り出て、盾となる。
金属の砕ける音が響き渡り、漆黒の鎧を前に剣は散っていく。
跳ね除けられ、地面に伏せてしまったクーはそのまま、
疾走を続けセイバーへ突っ込んでいくバーサーカーの姿を見送った。
彼女の二回りも三回りもの巨体を誇る男の肩が、ぶち当てられる。
魔術でも宝具でもない、単なる質量の違いからくる力の差がこの場面で発揮された。
子供がダンプカーに撥ねられたかのように、セイバーは空中へ吹き飛ばされてしまう。
(,;゚Д゚) 「ちぃッ」
突進を避けて身を転げさせていたギコは、片膝を突くとクーを見た。
セイバーを援護すべく、彼は干将莫耶をその手に駆ける。
瞬間、その目に収めていたクーの顔が破裂した。
(,;゚Д゚) 「な……に?」
響くものはアスファルトに水滴が跳ねる、生々しい音だけであった。
一体、何者による攻撃だ? 何による攻撃だ?
ギコの疑問は、被害者自身の手で解消されることとなる。
魔力の気配が一層濃密な物となるのを彼は感覚で理解した。
砕け散り、脳の破片までも地面に零した顔が、即座に再生されていったのだ。
魂によって生を得る、死徒ならではの頑丈さである。
- 308 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:33:13 ID:TimGRJiI0
川 ゚ -゚) 「……そこか」
元に戻った顔で、平然と言ってのけたクーは振り返る。
攻撃された方向へと。
遅れてやってきた高い音により、ギコも何とか銃声だと理解したものの、
具体的な方角まで割り出すことは不可能だった。
だが、クーはそちらへと走り出す。彼女は把握していたのだ。
(,;゚Д゚) 「貴様ッ!? まさか!!」
一拍遅れてギコも駆ける。獲物を狩ろうとして追うわけではない。
クーの纏う莫大な魔力の気配に、懐かしい匂いが紛れていたのだ。
望郷の想いに駆られ、円山で探し求めていた人物の足取りが彼女の魔力にある。
――――嫌な予感が脳裏を過ぎった。
新たなる敵へ向かっていく死徒の魔力から、
かつての恋人シィの魔力と似た感覚が漂ってくるのだ。
信じたくない気持ちでギコの頭は一杯になった。
嘆きも怒声も、口から溢れるかのように吐き出されそうだった。
奥歯を音が鳴るほど噛み締めるギコ。
抑えきれず、クーへと突進していくもバーサーカーによって阻まれてしまう。
以#。益゚以 「―――――――――ッ!!」
- 309 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:34:06 ID:TimGRJiI0
(,,#゚Д゚) 「退け! 木偶めッ!!」
構わずに干将莫耶を左右から振るおうとするが、
割り込んできたセイバーによってそれは止められてしまう。
疾走の速度を乗せた刃は、あっさりと絡め取られセイバーの手に移る。
<人リ゚‐゚リ 「……」
少女は何も口にはせず背で語る。
干将莫耶を構え蒼のプレートアーマーを纏う、
この少女にしか見えぬ英雄は、バーサーカーとの戦闘を受け持とうと言うのだ。
いや、それだけではない。
ここで合力してバーサーカーの排除に当たるか、という問いも与えられている。
- 310 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:35:35 ID:TimGRJiI0
(,;゚Д゚) 「くっ……」
今回は円山にシィを探しに来たのみであったが故、
このバーサーカーのような規格外の化物を倒しきれる礼装はない。
並大抵のサーヴァントならまだしも、耐久にこれほど優れる者では手古摺るだろう。
よって、セイバーと共同してバーサーカーを討つことは、
死徒による新たな被害者を生むのみであろうと判断し、ギコは駆け出した。
クーを狙撃した者は一体何者だろうか、という疑問もある。
ある人物の姿が一瞬、頭にちらついた。
あの男であるのならば――――
恋人の仇に宿敵。
両者を一辺に相手取る覚悟をして、ギコは夜の街を走り抜ける。
その背後で、黒と蒼の輝きが再び乱舞を始めていた。
夜の静粛などもはや、どこにも存在しない。
時を超えて現れた英雄と魔術師によって、札幌は今や乱世と化していた。
- 311 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:40:58 ID:TimGRJiI0
******
_
(;◎∀゚) 「なっ、馬鹿な! 急所のはずだぞッ!?」
戦場となった場所から2km程離れたビルの上、
灰色に淡い青色などを塗り、都市迷彩を施した布を被ったジョルジュは、
バレットM82A1という狙撃銃のスコープを覗いたまま驚嘆した。
M82A1は1mを優に超える長大なライフルであり.50BMG弾を使用する。
これは現行機関銃弾最大の口径であり、コンクリートを障子紙のように貫く威力を持つ。
2km先の装甲車を撃破したという逸話を持つほどの銃だ。
ただの狙撃銃などではなく、あまりに過剰すぎる威力から、
国際条約で人に対して使用するのを禁ぜられており、"対物狙撃銃"というカテゴリーに属する。
そんな桁違いのライフルによる狙撃を頭部へ受ければ、即死してしまうことだろう。
無論、ジョルジュもそう確信しており、つい先程まで対象は死亡したものだと思っていた。
頭部を粉微塵に吹っ飛ばされて生きていられる者などいるはずもない。
しかし、狙撃された対象は跡形も無くなった頭部をまた生やして見せた。
聞けば冗談だと笑い飛ばすような突飛もない話だが、ジョルジュは現にその様子を目に焼き付けていた。
信じられないのは当人とて同じである。
- 312 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:42:27 ID:TimGRJiI0
すぐさまジョルジュは第二射へ移ろうとするが、
何せ発射煙が凄まじい為に、ターゲットをスコープの十字線へ収めることは困難だった。
M82A12を使用した後に生じる煙は、
緩やかな気候の土地で使用しても通常の狙撃銃の比ではないが、
何せ雪国で発砲した為、周囲の冷気が火薬の燃焼により発生した煙との温度差から、
通常よりも多くの発射煙が湧き出てきて、更にジョルジュの視界を悪化させる。
この悪状況がジョルジュの焦りに拍車を掛けた。
―――あの女だけは決して生かしてはおけない。
アサシンを連れて円山内へ巡回に出たところ、発見出来たのは僥倖であろうか。
ジョルジュは、二度と出会うこともないだろう女を見かけたその瞬間から、彼女の抹殺を決意していた。
彼のボスであるドクオにその存在を知らせるわけにはいかないのだ。
ましてや、対面させるなど言語道断である。
もしそんなことがあれば彼は躊躇うだろう。揺らぐだろう。
折れはしないが、己の理想を捻じ曲げてでも女を救うはずだ。
共に聖堂協会を抜け出して傭兵稼業を始めたほどの付き合いだ。
ジョルジュには、いともたやすく想像のつくことであった。
救いたい者がいれば、彼は何処へだって向かうのだ。
そこに、どんな困難や苦痛が待ち受けていたとしても。
どんな手段を使ってでも彼は救う。
- 313 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:43:38 ID:TimGRJiI0
人は彼を大悪党とも英雄とも呼ぶように、評価は両極端である。
誰よりもドクオは人間でありすぎるのだ。聖人君子などとは程遠い。
弱さも強さも持つ、魔術と戦闘の術に少しだけ長けるだけただの人だ。
そんな彼だからこそ、支えてやらねばと人が集った。
ジョルジュ自身は、彼に付き異端を片っ端から狩れれば良いのだが、
ここで動揺されてしまえば目的の達成が危うくなる。
発射煙が晴れていくまで、やけに長く感じられた。
「人ならざる者に、そんな玩具が通じるものかね?」
ふと、背後より声を掛けられた。
_
(;◎∀゚) 「黙れアサシン、黙って敵に備えていろ」
彼のサーヴァントとなったアサシンは、少々おしゃべりが過ぎる。
腹立たしさに拍車をかけられ、つい引き金にあてた指へ力がこもりそうになった。
敵はまだ見えない。
あの再生能力から、死徒となったのであろう女相手に、
現代兵器などでは心許ないが無駄弾は避けたい。
何より、こちらの位置を探る材料をこれ以上与えたくはなかった。
- 314 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:44:37 ID:TimGRJiI0
|/▼) 「いや、私は何も言っていないが?」
霊体化を解いて隣に現れたアサシンの言を聞き、ジョルジュの心は乱れた。
_
(;゚∀゚) 「はっ!?」
思わず背後へ振り返るも、夜空と暗闇に包まれた街並みが見えるだけだ。
「アンタらはよく訓練され武器も揃っているが、束ねる者は如何なものか?
感情のままに生きる、人間らしい生き方かもしれぬが、果たして王たる器と呼べるか?」
もう一度、振り返る。虚空へと。
( <・>w<・>) 「テメエの待望を託すに、相応しき人物なのかね?」
先程まで自分が見ていた場所、狙撃位置にそれはいた。
宙に浮かんでいるそれは、奇妙と表現する他ない。
人のような外見をしているが人ではなく、足には蹄があり、
細長い顎鬚の生えた面などは人間だが、二つの角が額から伸びている。
極めつけは、背についたコウモリの黒い翼だ。
悪魔である。
聖堂協会の代行者を勤めていたジョルジュは、経験から即断した。
発見から引き金を引くまで、1秒とかからなかっただろう。
しかし、突如として現れた悪魔の姿は霧のように消えていき、
- 315 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:45:46 ID:TimGRJiI0
川#゚ -゚) 「――――――――ッ!!」
代わりにいつの間にか接近してきた女、クーが現れた。
弾丸が放たれる刹那、宙に飛び上がった彼女はM82A1の銃身を片手で押しのけ、
弾丸は明後日の方角へ飛んでいき銃声が虚しく響く。
_
(;゚∀゚) 「テメェッ!?」
唐突すぎるきらいはあったが、積み重ねてきた経験から、
ジョルジュが取る行動は迅速そのものだった。
銃を捨ててバックステップを行い、身に纏った蒼い僧衣とコートから、刃のない剣を取り出す。
両手に三つずつ掴んだかと思えば瞬く間に柄から先が出現した。
左右に六つ伸びた、黒鍵という剣を構えた様はまるで異様に長い爪のよう。
十字架を模したそれは切れ味こそ鈍いものの、霊的な干渉力に関しては優れている為、
悪霊や悪魔といったものと戦う代行者にはおあつらえ向きの武器である。
霊体であるサーヴァントに対しても、いくらかは有効だ。
もちろん、死徒に対しても同様である。
ビルの屋上に着地したクーと、ジョルジュは対峙した。
相手の隙を伺うという真似をするようなクーではない。
真っ先に駆け出し、右手を翳すと雷となって魔力が放たれる。
亜光速に達する指向性を持った魔力は雷鳴を響かせ、
身を屈ませたジョルジュのコートの肩を焼け焦がしていく。
- 316 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:46:51 ID:TimGRJiI0
間一髪で避けたように思われたが、それは本命などではない。
陽動にしか過ぎず、クーは息つく間もなくジョルジュに飛びかかった。
無論、容易に接近させるジョルジュではない。
_
( ゚∀゚) 『jesus―――christ』
魔術の基礎中の基礎、強化の術を使用し、
代行者として鍛え上げられたジョルジュの肉体は今や、音速の世界の住人となっていた。
肉体のみならず視神経に反射神経をも強化した彼は、
光速で移動する物体すらも捉えられる。
ジョルジュは魔導の素養には恵まれてはいなかったが、強化だけは行えた。
唯一使用出来る魔術をドクオと出会ってから鍛えに鍛え、
既に極めたと言ってもいいレベルに達していた。
生死をかけた戦場を行き来してきたことで、磨きぬかれた集中力による賜物である。
突っ込んできたクーを避ける必要などはない。
ただ、右の膝を突き出してやるだけでことはすむ。
ジョルジュの膝蹴りが炸裂するかと思われたその時、クーは突如として宙を舞った。
それも不自然に、まるで重力が逆さになったかのように、
足が天へ引っ張られたかのようなアクロバティックな動きでだ。
膝蹴りを空振り、隙の出来た背後に回ったクーは、脇腹から臓物を引き出すべく左手を繰り出す。
- 317 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:47:50 ID:TimGRJiI0
|/▼) 「……」
が、更にその背後から音もなくアサシンが現れる。
気配遮断スキルによって隠密行動をとっていた彼は、この時を待っていたのだ。
クーが魔術を囮に使ったように、ジョルジュもまた自ら囮になったのだった。
雪のように美しき首筋へ、アサシンの抜いた両刃剣が喰らいかかるも、
それは何らかの力を受けて虚空を割くのみに留まってしまう。
|/▼) 「魔術か、面妖なッ」
危険を感じ、アサシンは深追いせずにジョルジュの傍へと身を転がせていく。
ビルの縁に足がかかり、ふと背後を伺った。
すると、
(,,゚Д゚)
以前のマスター、シィに見せられた写真の男がバイクに跨って走っていた。
深夜に、もはや人気の無くなった通りをひた走る彼は、
千里眼を持たぬアサシンの目にもはっきりと映る。
こちらへ向かっているとなれば、尚更だ。
|/▼) (シィによれば、あの男もマスターのはず。
あれがセイバーのマスターか。あの女がバーサーカーを連れていないということは、
セイバーに足止めでも食らっているのか? 令呪を使用すれば、一瞬だが……)
- 318 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:49:03 ID:TimGRJiI0
思考を巡らせ、どの対処法が最も効率が良いか、
暗殺者の論理から解を導き出そうとするアサシン。
両者とも、サーヴァントを連れぬマスターだ。
ならば、サーヴァントであるアサシンに対抗できるわけもない。
|/▼) 「マスター、新手だ。セイバーのマスターが来るぞ」
_
( ゚∀゚) 「マジか、だったら―――」
|/▼) 「私が仕留めてこよう。その間、お前にこの女を任せるぞ」
ギコがやって来ぬ内に、早々にクーを片付けてしまおう。
そう続けようとした己のマスターに有無を言わせず、アサシンは縁の上へ立った。
_
(;゚∀゚) 「なっ! ちげぇだろ!!」
クーから目は離さぬまま荒い口調でジョルジュは言うが、
アサシンは自分の力量に絶対の自信があるらしく、既に行動を開始していた。
_
(;゚∀゚) 「待―――」
瞬間、轟と音が走り、雷がジョルジュを貫かんとして言葉を遮られてしまう。
間一髪で避けるものの、視界の端にはアサシンがビルから飛び降りる姿がちらつき、
クーへの集中力が削がれてしまう。
- 319 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:49:44 ID:TimGRJiI0
元から、強引に鞍替えをさせたサーヴァントである。
令呪によって服従を強いているが、効力は薄く、
そう易々と言うことを聞いてはくれぬだろう。
半ば諦めにも似たような想いで、ジョルジュはクーとの戦闘を続行していく。
一方のアサシンはと言えば、傍から見れば身投げをしているようにしか見えなかったであろう。
両腕を大きく広げ、およそ30m程の高度から飛び降りる者など自殺者そのものである。
しかし、彼の優雅ささえ感じさせる鳥のようなポーズを見れば、その印象はがらりと変わる。
ギコとの距離は、既に40mにまで縮まっていた。
大型スポーツ車のバンディットのエンジンをもってすれば、
あっという間にビルにまで辿り着くはずだ。
投げ出されたアサシンの身は夜空へ溶け込み、目標へと接近していく。
凍てつくような風が頬を刺し、白いローブは荒々しく翻る。
ビルの高度と己の体重から割り出した落下予測地点と、
ギコのバイクの速度から想定した通過地点は重なっており、その計算は恐ろしい程正確だった。
既に、ギコの首筋が彼の目にはっきりと映し出され、手を伸ばせば届く位置にまで来ていた。
ギコはクーのいるビルへと血走った目を向けている為、アサシンの接近にまだ気づいていない。
|/▼) (仕留めた)
籠手に仕込まれた小刀が腕を突き出すと共に飛び出し、
ギコの首へとその切っ先が叩き込まれていった。
- 320 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:54:34 ID:TimGRJiI0
第六話 「jesus――――christ」part 乱世エロイカ4
終
アーチャーとライダーのステータスを第五話で表記しようとしたのですが、
忘れていた為、おまけという形で投下します
ついでに、おさらいとしてランサーとアサシンも並べておきます
- 321 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:56:14 ID:TimGRJiI0
【クラス】アサシン |/▼)
【マスター】長岡ジョルジュ
【真名】ハサン・サッバーハ
【性別】男性
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力C 耐久C 魔力E 敏捷B 幸運E 宝具B
【クラス別スキル】気配遮断A+
サーヴァントとしての気配を遮断する。完全に気配を絶てば発見することは不可能になる。
ただし、自ら攻撃を仕掛けると気配遮断のランクが低下する。
【保有スキル】投擲(短刀):B
短刀を弾丸として放つ能力。アサシンが保有する短剣は40余り。
風除けの加護:A
中東に伝わる台風避けの呪い。
【ランサー】 目,`゚Д゚目
【マスター】穏田ドクオ
【真名】???
【性別】男性
【属性】中立・善
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷A++ 魔力D 幸運D 宝具A++
【クラス別スキル】耐魔力A
Aランク以下の魔術をキャンセル。
【保有スキル】直感B
戦闘の"流れ"を読むことの出来る能力。
敵の攻撃をある程度予測することも出来る。
騎乗D
騎乗の才能。馬であるならば人並み以上に乗りこなすことが出来る。
知識を与えられれば現代の乗り物を扱う事も可能。
- 322 名前: ◆IUSLNL8fGY 投稿日:2012/10/31(水) 23:57:52 ID:TimGRJiI0
【クラス】アーチャー (<`十´>
【マスター】内藤ホライゾン
【真名】???
【性別】男性
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力C 耐久B 魔力D 敏捷B 幸運A 宝具A++
【クラス別スキル】単独行動A
マスターからの魔力供給が無くなっても現界していられる能力。
ランクAならば五日間は行動可能である。
耐魔力C
第二節以下の魔術は無効化する。大魔術や儀式呪法などを防ぐことはできない。
【保有スキル】千里眼C
純粋な視力の良さ。遠距離視や動体視力の向上。
高いランクの同技能は透視・未来視すら可能にするという。
猟師の手腕A
残留魔力や魔力の痕跡を元にサーヴァントの動きを把握する追跡術。
不可視の死神A
霊体化している時は気配が遮断され、マスターにしか感知出来なくなる。
しかし魔力供給のパスが切れるとマスターにも把握出来なくなってしまう。
【クラス】ライダー ( ゚_ノ゚)
【マスター】津出ツン
【真名】???
【性別】男性
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力C 耐久A 魔力E 敏捷D 幸運A 宝具A
【クラス別スキル】対魔力D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
騎乗A
幻獣・神獣クラスを除く全ての獣、乗り物を乗りこなす事が出来る。
【保有スキル】破壊王A+
敵を倒すたびに全ステータスが1ランク上昇していく。
戦闘続行A
瀕死の傷でも戦闘可能。決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
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