( ・∀・)群雄割拠の天下のようです

5 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:12:47.84 ID:nq+biU6t0






( ・∀・)群雄割拠の天下のようです

第三話「天下狂乱」






6 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:13:30.93 ID:nq+biU6t0
801に負けたラウンジはその後、大した抵抗も出来ずに滅亡した。
国王は捕われて処刑。大将と軍師のショボンとシャキンは行方不明となった。

801はそのままラウンジへと味方した周辺の国を併呑。
ラウジンの農業地を手に入れ、一大勢力となった。

その頃モララーは、801の勢力拡大の報を聞きながら、自国の更なる富国強兵へと政策を進める。
しかし秀でた文官武官の少なさはモララーを悩ませる頭痛の種であった。

『万卒は得易く一将は得難し』とは良く言ったものだ。

〜VIP城 モララーの部屋〜

( ;-∀-)「どうしたものか……」

今求めるのは即戦力となる将だ。
戦乱となる今の世では、じっくりと時間をかけて人材を育てていく余裕など今のVIPには無い。

( ;-∀-)「ふぅー……」

一つ深い溜め息をついた後に部屋の戸を叩く音が耳に入る。

( ;-∀-)「誰じゃ」

「モララー様、ダイオードです。国王様が話があると……」

( ;-∀・)「国王様が? 分かった。すぐに行こう」

7 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:14:34.14 ID:nq+biU6t0
〜VIP城 国王の間〜

( ・∀・)「荒巻様、私に話があるとは?」

/ ,' 3 「うむ、お主も知っておろうが、801はラウンジを呑み込み大きな勢力となった」

/ ,' 3 「我がVIPもうかうかしてはおれん。周辺国が連合を組み攻め寄せれば瞬く間に滅んでしまう」

( ・∀・)「お話はもっともですが、外交ばかりに気を取られては今度は内政に手がまわりません」

( ・∀・)「その逆も然り、二兎を追えばどちらも得る事を出来なくなります」

ふむ、と一つうなずき、荒巻は告げる。モララーが言わんとしている事が伝わった様子だ。

/ ,' 3 「人材がおらぬのであれば探すしかあるまい」

/ ,' 3 「モララーよ、お主自ら才ある将を探して欲しい」

( ・∀・)「お言葉ですが荒巻様、私自らが探すとなれば政策に支障が出るのでは?」

/ ,' 3 「構わん。お主が引き受けていた仕事は私が引き受けようぞ」

( ・∀・)「……分かりました」

/ ,' 3 「金はいくらつこうても構わん。お主の方法で良き将を探し出してくれ」

/ ,' 3 「話は以上じゃ、早速取り掛かってくれぃ」

( ・∀・)「はっ……」

9 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:16:53.58 ID:nq+biU6t0
( ・∀・)「自分で将を探せるのは嬉しい限りだが、そう易々と良将は見つからぬ……」

/ ゚、。 /「でしたら、私に一つ心当たりがあります」

( ・∀・)「ダイオードか。……して、その心当たりとは?」

/ ゚、。 /「はい。町の警備兵の任に当たっている者で、民から慕われている人物が2人います」

( ・∀・)「警備兵に……?」

/ ゚、。 /「はい、私も二人を目にした事はありますが、周囲の人間とはどこか違う雰囲気を感じました」

( ・∀・)「ダイオードがそこまで褒めるとは中々面白い人物じゃのぅ」

モララーには、その二人への期待と好奇心が感じられる笑みが浮かべられていた。

( ・∀・)「そのような逸材を警備兵にしておくのは惜しい。早速会いに行こうではないか」

/ ゚、。 /「この時間ですと、町を警邏しているかと……」

( ・∀・)「構わん。ついでに町の視察も兼ねようではないか」

/ ゚、。 /「分かりました。では……」

10 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:18:32.48 ID:nq+biU6t0
〜VIP城 城下町〜

商人達の客寄せの威勢の良い声が聞こえれば、子供達の遊ぶ笑い声。
香ばしい匂いが漂う店で飯を食べる者もあれば、書店で淡々と本を読む人もいる。

町は人で溢れ賑やかで、VIP国の政治が上手く行っている事を現していた。
その人ごみの中をモララーとダイオードは歩いていた。

( ・∀・)「この辺りは中々活気があるのぅ」

/ ゚、。 /「そのようですね」

( ・∀・)「ふむ、あそこに新しい書店が出来ておるの……後で立ち寄ってみるとしよう」

/ ゚、。 /「分かりました。モララー様、西区画では武器商人が店を構えていると言う話も聞きました」

( ・∀・)「ほぅ、良き武具があれば良いが…」

( ・∀・)「ん?」

モララーの視線の先には人ごみが出来ていた。
何か揉めている様で怒声も聞こえる。

モララー達は何事かと思い、その人ごみへと近づいて行く。

町人達の視線の先には剣を片手にしている3人組の男と一人の少女。
それに向かい合う形で一人の男がいた。

11 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:19:51.30 ID:nq+biU6t0
3人組の男達のなりを見て、ダイオードは呟く。

/ ゚、。 /「……不味いですね。あれは近隣の村を荒らす盗賊の一味ですよ」

( ・∀・)「ふむ……」

しかし、モララーの視線は3人の盗賊に対する一人の男に向けられていた。
3人組の男達は向かい合う男に対して声を荒くする。

( ^o^)「おうおう! それ以上近づくとこいつがどうなっても良いのか!」

|  ^o^|「そうだそうだ! こいつがどうなっても良いのか!」

/^o^\「手を出せばこいつの首が飛ぶぞ!」

*( ;;)*「うわああぁん! うええぇぇん!」

剣を突きつけられている幼い少女はただただ泣きじゃくるばかり。それを見て男は声をあげる。

(,,゚Д゚)「てめぇら……その子に手を出したら二度と朝日はおがめねぇぞ……!」

その男の異様な覇気に3人組はたじろぐ。

( ;^o^)「へ! 一人の癖にいきがってんじゃねぇぞ!」

| ;^o^|「そうだそうだ! こっちには人質がいるんだぞ!」

(,,゚Д゚)「……人質を放せばお前らを見逃してやっても良い……」

(,,゚Д゚)「だが、少しでもその子を傷付ければ……殺す!」

13 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:21:54.34 ID:nq+biU6t0
/;^o^\「調子に乗ってんじゃねぇ!」

3人組の一人が男に切りかかる。

だが、男は腰の剣を抜こうともせずに素手で構える。

(,,゚Д゚)「先に手を出したのはそっちだからな……!」

/#^o^\「死ねええええええええええええ!!!」

ためらいも無く剣を振り下ろす盗賊の一人。その剣を見事に避ける男。

/;^o^\「なっ!」

(,,#゚Д゚)「おらあああああああ!」

がら空きになった男の横っ腹に力強く拳を突き込む。
隙だらけの体が避けれるはずも無く、吸い込まれる様に拳が入る。

/;^o^\「うがぁ!」

盗賊の一人は痛みで剣を落とす。

(,,#゚Д゚)「どっせえええええええええええい!」

そのまま一本背負いで勢い良く地面へと叩きつける。

/ o \「がっ……!」

投げられた男はそのまま意識を失った。

14 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:23:24.26 ID:nq+biU6t0
(,,゚Д゚)「………」

男は残った二人へとゆっくりと視線を戻す。

( ;^o^)「ひっ! ち、近づいてくるんじゃねぇ!」

| ;^o^|「そうだそうだ! 人質が────」

( <●><●>)「背後が隙だらけなのは分かってます」

| ;^o^|「え?」

気づけば二人組の背後にもう一人男が立っていた。

振り向いた2人組の片方の顔面を思いっきり殴る。
男は防ぐ事も声を上げる事も出来ずに殴られた勢いそのままで吹き飛んで、目の前が真っ暗になった。

残された一人の男は、気絶した二人の仲間を見て顔を青ざめさせている。

(,,゚Д゚)「さて……」

( ;^o^)「ひっ!」

( <●><●>)「形勢逆転なのは分かってます」

( ;^o^)「………」

( ;^o^)「うわあああああああああああ!!!」

やけくそになってがむしゃらに突っ込んできた哀れな男は、先の二人と同様の運命を辿った。

15 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:24:30.97 ID:nq+biU6t0
3人組から少女を救い、周囲の民からは二人へと拍手喝采。
それを受けながら一人は少女へと声を掛け、もう一人は部下へと指示をする。

*( ;;)*「うええぇん!」

(,,゚Д゚)「よしよし、もう大丈夫だぞ、お嬢ちゃん」

*( ;;)*「ぐすん……」

( <●><●>)「その3人は牢へと運んでください。後で根城を聞きだします」

ヘイ'A'シ「はっ!」

その姿を見てモララーは感嘆する。

( ・∀・)「見事な手腕じゃ。相手が盗賊とは言え、人質がいながら良き動きを見せる」

( ・∀・)「あれがおぬしの言う2人の事じゃろう? ダイオードよ」

/ ゚、。 /「はい。あの二人を将とすればわが軍も層が厚くなります」

( ・∀・)「うむ。少し話してみるとしようかのぅ」

人ごみを掻き分けて後処理をする2人と部下へ近づいていく。
民衆の中にはモララーに気づき、道を開けていく者もいる。

「おい、あの方って……」「あぁ、モララー様だ……」などと民達はひそひそと会話をする。

17 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:26:59.06 ID:nq+biU6t0
( ・∀・)「見事な対応じゃったのぅ!」

開口一番、二人へと労いの言葉をかけるモララー。
その声を聞き、作業をしていた二人と部下はモララーに気づく。

(,;゚Д゚)「こ、これはモララー様!」

( <○><○>)「………!」

突然のモララーの登場に驚く二人と部下。
一人は慌てながらもモララーに対して深く礼をする。
もう一人は驚きのあまりか言葉が出ないで目を白黒とさせている。

( ・∀・)「人質がいながらにしても見事な対応。その動きはとても良かったぞ」

(,;゚Д゚)「は! お褒めの言葉を頂き、光栄にございます!」

( ・∀・)「そう緊張せずとも良い。楽にしてくれ」

その一言に二人は若干、体の緊張がほぐれる。

( ・∀・)「そう言えば、まだ名を聞いておらぬのぅ」

(,;゚Д゚)「自分はギコ=サルバと言います!」

( <○><○>)「じ、自分はカラム=ワカッテマスです!」

18 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:28:57.77 ID:nq+biU6t0
うむ、とモララーは一つ頷き、真剣な眼差しで二人を見つめる。

( ・∀・)「実は、二人には大事な話があって来た」

(,;゚Д゚)「………」

( <●><○>)「………」

周囲の民衆も黙って3人の会話耳を傾ける。

( ・∀・)「二人にVIPの将として働いて欲しいのじゃ」

( ・∀・)「二人は他の将達からもその働きぶりを評価されている」

( ・∀・)「どうじゃ? 一人の将としてその才能をVIPの為に大いに活かしてはくれぬか?」

少しの沈黙、それをギコが破る。

(,;゚Д゚)「その前に、モララー様に一つ質問があります」

( ・∀・)「うむ、何なりと申してみよ」

(,,゚Д゚)「モララー様にとって……民とは一体何ですか?」

( ・∀・)「ふむ……民とは何か……難しいのぅ……」

少し悩む仕草を見せるモララー。それをギコとワカッテマスは黙って見つめていた。

19 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:30:38.77 ID:nq+biU6t0
考えが纏まったか、モララーは二人にゆっくりと、はっきりと言葉を発する。

( ・∀・)「民とは国の礎……」

( ・∀・)「民の笑顔は国の幸せ、民なくして国の繁栄はありえない」

( ・∀・)「民とは何物にも勝る大切な国の宝よ」

( ・∀・)「これが、わしの答えじゃ……」

(,,゚Д゚)「ありがとうございます……」

( <●><●>)「………」

( ・∀・)「して、二人の返事は?」

ギコとワカッテマスは互いに顔を見つめ、深く頷いた。

(,,゚Д゚)「我々も、モララー様の考えと同じです」

( ・∀・)「ふっ、わしを試したのか?」

( <●><●>)「申し訳ありません。しかしモララー様ならそう答えるのは分かってました」

その言葉を聞き、モララーは豪快に笑った。

20 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:32:40.44 ID:nq+biU6t0
( ・∀・)「では、将としてこのVIP国を支えてくれるか?」

(,,゚Д゚)「モララー様の願いとあれば! この命、民の為、VIPの為に捧げます!」

( <●><●>)「自分もギコと同様、粉骨砕身の思いでVIPに忠誠を誓います!」

二人の言葉に、周囲の民達からは喝采の声があがった。

(*町ー娘)「ギコ様ー! これからも宜しくお願いします!」

( 町_ゞ人)「ワカッテマス様! これからも頑張ってくだせぇ!」

( 町∀人)「二人がいれば鬼に金棒です! 天下統一の為に応援しますぜ!」

民達から思い思いの言葉が発せられる。全て二人への期待の言葉。
それだけ二人が民達から慕われていることが良く分かる。

民へと笑顔で手を振り返す二人の姿を見て、モララーは深く頷いた。
そばにいるダイオードもそれを見ていた。

そしてギコとワカッテマスの二人は、民達の期待を胸に深く刻み誓う。
天下を統一し、民が笑って暮らせる世を創ってみせると───────

22 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:35:50.50 ID:nq+biU6t0
ギコとワカッテマスの二人が加わり、さらにワカッテマスの弟であるビロードを将として加えた。
新たな若き3人の将はVIPを、良き方向へ導くだろうとモララーは確信していた。

しかし、まだまだ人材は不足している。

もっと将を集め、層を厚くしていかなければならない。
その為にモララーはまだまだ新しい人材を求める。

ビロードによる進言で、漢の高祖に習い招賢館を設けてはと言う意見があがった。
何かしらの一芸に秀でた人物は、いずれ必要となる時が来る為大事にすべきだと言うビロードの意見は見事なもので
すぐに招賢館を設ける事となった。

この招賢館とは、字の如く賢人を招く館と言う意味を持つ。

兵法・武芸・天文・地理・その他などどれか一つにでも心得がある者は名乗り出て欲しい。
面接をしてその通りであれば重く用いる。
また、身分の貴賎は問わず、功あれば大臣にもなれる。

この方法で漢の高祖は多くの一芸に秀でた人物を集め、蕭何・張良・韓信の3人を中心に項羽と戦う。
そして当時戦においては軍神と崇められた項羽を垓下の戦いで葬ったのだ。

これにより、頭痛の種であった人材不足が少しずつ解消へと向かっていく。
一方その頃、この大陸の都がある運営国では不穏な気配がただよっていた。

23 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:37:11.23 ID:nq+biU6t0
運営国、また、周辺の国では収穫の時期にもかかわらず、イナゴによる害によって飢饉となっていた。
例年にないほどに酷い飢饉で同時に流行り病まで起こっていた。

この運営国はかつて天下を統一し、皇帝のいる国である、がこの戦乱で皇帝の権威は失墜していた。
宮廷では宦官達が醜い権力争いを見せて政を疎かにしていた。

国の未来を憂い、帝へ諫言を試みるものもいたが、宦官たちによって密かに殺されていた。
皇帝などあって無い様な者で、隷帝などと言うものいた。

地方では賊徒達が我が物顔で暴威を振るっていた。
民達は金や食料が無くなり、己の一日の為に賊に身を投げ、人を襲う。
負の連鎖が運営国を襲っていた。

民達の不満は烈火の如く燃え上がり高まり、いつ暴動が起きてもおかしくない状況にあった。

〜運営国 運営城〜

運営国の重臣であるモナー=ルネスは国の行く末に嘆いていた。
宦官達に権力を持たせたのがそもそもの始まりだったのだ。

まだ幼い帝を支える為だと称して権力を自分達で握ってしまった。
思えばあの時からこの国は崩壊の道を歩み始めたのかも知れない。

24 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:38:49.72 ID:nq+biU6t0
( ´∀`)「帝を諫める書状を送っても宦官達に握りつぶされる……」

( ´∀`)「宦官達が与えた女と酒に溺れて、政に帝を一切関与させず……」

( ´∀`)「もう、この国も終わりモナ……」

( -_-)「そんな事を申されますな、モナー様がいればまだ国は立て直せます……」

モナーの傍らに立つ男はモナーの腹心であるヒッキー=シャレル。

( ´∀`)「政治が出来ない国で、国をどうやって立て直すモナ……」

( ;-_-)「そ、それは……」

言葉につまるヒッキー。モナーはただただ己の非力さをうらむばかりだ。

( ´∀`)「日々高まる民の怨嗟の声……食料に飢えた民達は死んだ人や家畜の肉を食べて飢えを凌ぐ……」

( ´∀`)「またある者は木の樹皮や根を食べて飢えを凌ぐ……盗賊団に身を寄せる人もいるモナ……」

( ´∀`)「全ての原因は宦官達モナ……奴らさえ始末出来れば……」

( ;-_-)「モナー様!」

物騒な言葉に思わず声を荒げるヒッキー。

宮廷には宦官達へのご機嫌取りに必死になる者も少なくは無い。
宦官達への悪態などを耳にされては殺されかねないのだ。

26 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:41:49.76 ID:nq+biU6t0
( ´∀`)「構わん。どうせ老い先短い人生……老人の首一つなど今更どうにもなるまい……」

( ;-_-)「………」

( ´∀`)「この運営国と帝を救う英雄は現れないのか……」

モララーは天を仰ぎ、深く溜め息をつくのだった。

〜運営国 某所〜

ひっそりとした山奥の洞窟に、数人の人物が焚き火を中心に輪を描く。
薄暗い洞窟の中で、焚き火の光がそれぞれの顔を照らす。

???「もう沢山だ! いつまで我慢すれば良い!? この腐った国にはもう飽き飽きだ!」

???「落ち着け、事は慎重に運ばねばならないのだ」

???「しかしだな! 我慢にも限界と言うものがある!」

???「まぁまぁ、焦りは失敗を生むだけ。大将を見習いなよ」

???「………」

???「ぐぅ……!」

渋々と言った様子で、その人物は黙り込む。

27 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:43:30.17 ID:nq+biU6t0
その人物の周りだけは空気が違うように見える。
並みの人物ではないと、人目で分かる雰囲気をかもし出していた。

大将と言われたその人物は、目を閉じたままゆっくりと口を開き言葉を発する。

???「……準備はどうなっている?」

???「はっ! ほぼ準備は整っております! あとは号令を待つだけです」

???「……各々方よ、この国が腐敗したのは憎き宦官共のせいだ……」

???「……悪人共には正義の鉄槌を下さねばならない」

???「……時は来た。今こそこの国を立て直す時ぞ。己の力を存分に振るってほしい……」

その言葉に、全員が深く頷く。
目指すものは同じ同志たち。

この国を駄目にした宦官共への復讐。
民達の戦が始まろうとしていた。

28 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:45:08.68 ID:nq+biU6t0
〜運営国 宮廷〜

宦官とは、男のシンボルを切り落とした人のことである。

年を取ると肥えてしまい、歩きもよちよち歩きになり、声も甲高くなる。
また、男性ホルモンが分泌されず、髭も生えてこない。

この宮廷に仕える宦官を纏めていたのはエクス=プラマンなる男だ。
彼に逆らえば一族郎党皆殺しにされると言った程に残酷な人物である。

帝に気に入られている為、最早この国の政治は彼の思うがままになっていた。
税を民から多く搾る人物が評価され、賄賂を送るものには褒美を与える。

宮廷は彼に媚を売る者ばかりとなっていた。

<_プー゚)フ「また、モナーが帝へお話があるとな?」

エクスにその事を伝えた兵士は黙って頷く。

<_プー゚)フ「しつこい男だ。自分の事だけを考えておれば良いものを……」

<_プー゚)フ「帝は多忙の身じゃ。そんな暇はないと伝えておけ」

<_プー゚)フ「それと、この紙に名のある人物はみな帝の政を侮辱した罪人じゃ。近日中に密かに処刑せい……」

分かりました。そう兵士は返事をして去っていった。

<_プー゚)フ「ふふふ、この国はもうわしの物。誰にも渡しはせんぞ……」

29 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:47:07.53 ID:nq+biU6t0
〜運営国 運営城〜

( ´∀`)「そうか…またしても聞き入れては貰えなかったか……」

( -_-)「………」

その旨を伝えた兵士は、申し訳なさそうに返事をする。

( ´∀`)「ご苦労だった。ゆっくりと休んでくれ」

兵士は深く頭を下げて去っていく。

( ´∀`)「ヒッキーよ、もう私自らが帝の下へ諌めに行くしかあるまい」

( ;-_-)「なりませぬ! そうすればエクスがモナー様を害するのは目にみえています!」

( ´∀`)「止めてくれるなヒッキーよ。この老体の最後の仕事じゃ。黙って見届けてくれ」

( ;-_-)「しかし!」

その時、二人の下に一人の兵が慌てた様子で駆け込んできた。

ウン ;・о・ヘイ「モナー様、一大事でございます!!」

( ´∀`)「何事か?」

ウン ;・о・ヘイ「地方の村々で一斉に民が武器を持ち、宦官誅殺の旗を掲げてこの城へ向かっています!」

30 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:48:52.53 ID:nq+biU6t0
信じられないといった様子でヒッキーは狼狽する。

( ;-_-)「一斉にだと!?」

ウン ;・о・ヘイ「みな頭に青い頭巾を巻き、兵も混じっているようです! まっすぐこの城へ向かっています!」

モナーは考えた。誰が民を扇動したのか?
いや、民達は既に我慢の限界を迎えていた。いつこのような事態が起きてもおかしくなかったのだ。
民達の国に対する恨みは、既に抑える事など不可能なほど高まっていたのだ。

( ´∀`)「………」

( ;-_-)「モナー様! 早急に兵を出し、これを鎮圧せねばなりません!」

所詮は飢えて力を持たない民だ。兵を出せば容易く鎮圧する事は可能だろう。
しかし、それでは民が傷つき、宦官共はまた民へ重税を掛けるだろう。そうなればまた民達は一揆を起こす。

( ´∀`)「………」

( ;-_-)「モナー様!」

( ´∀`)「……ヒッキーよ、城の兵を纏め城門を開けよ。我々も民達の手助けをしてやろうではないか」

( ;-_-)「!!」

( ;-_-)「……モナー様は……この国をもう見限るおつもりで?」

( ´∀`)「見限るのでない。悪しき者を誅し、再び国を立て直すのだ。民無くして国は栄えん」

31 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:50:48.13 ID:nq+biU6t0
( ;-_-)「……分かりました。しかし、全ての兵が素直に従うとは思えません」

( ´∀`)「構わん。従う兵だけを連れて行く」

( ;-_-)「それでは、急ぎ準備いたします!」

一方、宮廷にも同様に民が宦官誅殺の旗を掲げて蜂起したという報告が入った。
しかしエクスはその報せに驚く様子もなく、淡々としていた。

<_プー゚)フ「民共に何が出来る。すぐに鎮圧軍を編成して向かわせろ」

そう言った矢先、またも一人の兵が駆け込んでくる。

ウン ;・о・ヘイ「エクス様! モナー、ヒッキーのお二方が運営城の兵を纏め城を出ました!」

<_プー゚)フ「ほぅ、老いぼれ直々に鎮圧へ向かうとはな……中々気が利くではないか」

ウン ;・о・ヘイ「い、いえ、それが、我々も民の手助けをすると…つまり、離反にございます!」

<_フ;゚ー゚)フ「! なんじゃと!? それは本当か?!」

初めてエクスは驚きを露にした。
まさかあの老いぼれにそこまでの行動力があると思わなかったのだ。

ウン ;・о・ヘイ「運営城の兵の半分がモナー様に従って城を後にしました! 残る兵では到底城の守りなど不可能です!」

<_フ;゚ー゚)フ「糞! あの老いぼれが……!」

<_フ;゚ー゚)フ「こうなれば我が身が危ない! 急ぎ逃げ支度をせねば!」

32 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:52:36.85 ID:nq+biU6t0
農民軍は全て運営城だけを目標に進軍していた。
運営城近郊には既に運営城に近かった農民軍の旗があり、青い頭巾を被った農民と兵が集結していた。

その軍勢の中に、モナーと共に城を後にした兵も混じっていた。

( ´∀`)「運営国の内政官のモナーと申す、政治に苦しむ民の為に協力したく参上した次第……」

( -_-)「同じく内政官のヒッキーと申す……」

二人の眼前には大将の風格を備え持ったような男が立っていた。
その男は二人へ労いの言葉をかける。

( ФωФ)「民の為に駆けつけてくれた事、深く感謝いたしまする」

( ФωФ)「我輩は、杉浦=ロマスネクと申しまする」

( ФωФ)「運営にもまだ二人のように民を守らんとする御仁がいた事に驚きました」

その時、ロマネスクの後ろに控えている将の一人が大声を張り上げる。
  _
(#゚∀゚)「大将! こいつらは自分達の命が危なくなったんで、国を見捨ててぬけぬけ降って来たんだぜ!」
  _
(#゚∀゚)「信用ならねぇ! 今すぐたたっ切っちまおうぜ!」

(#ФωФ)「馬鹿者が! この二人の御仁がどれだけ国を思い、我々に協力しようとしているかが分からぬのか!」

先に声をあげた男に勝るほどの大声で反論するロマネスクに男はたじろぎ、黙りこくってしまった。

33 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:54:02.29 ID:nq+biU6t0
( ´∀`)「………」

( ФωФ)「彼はジョルジュ=長岡と言い、我が軍の将です。とんだご無礼を…申し訳ない」

ロマネスクはモナーとヒッキーに対して深く頭を下げた。

( ´∀`)「いえ、先ほど彼が申した通り、私たちは国を見捨てて降った……それは紛れもない事実です」

( ´∀`)「しかし、命惜しさに降ったわけではないのです」
  _
( ゚∀゚)「………」

( ´∀`)「我々も、国を立て直すために身を粉にして働きました」

( ´∀`)「だが我々の力ではもうどうしようもないほどに、この国は駄目になってしまった……」

( -_-)「宮廷では宦官達が醜い権力争いを起こし、帝は女と酒に溺れてしまった」

( -_-)「モナー様は、国を見捨てたわけではありません」

( -_-)「悪しき者を誅し、国を再び立て直す為に、この軍へ降ったのです」
  _
( ゚∀゚)「……けっ。口ではどうとでも言えるぜ」

(#ФωФ)「ジョルジュ! まだ言うか!」
  _
( ゚∀゚)「へーへー、分かりましたよ」

35 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:56:06.94 ID:nq+biU6t0
ロマネスクはモナーを見つめ、己の意を告げる。

( ФωФ)「我々も、国を立て直さんとする志は同じです」

( ФωФ)「今後は我々と同じ同士として、国の再建に努めていただきたい」

( ´∀`)「老い先短い人生を存分に国の為に活かしたいと思いまする」

( -_-)「私も、モナー様同様に国の為に頑張りまする」

( ФωФ)「是非、よろしくお願い致す」

ロマネスクとモナーは強く握手を交わし、国の復興を互いに誓った。

( ФωФ)「早速だが、他の地方から来る者を待っていては宦官共に逃げられる。運営城の攻略を開始する」

( ФωФ)「先鋒はジョルジュに任せる。だが、民には手を出すな」

ロマネスクから先鋒を告げられ、ジョルジュの顔は満面の笑みを浮かべていた。
  _
( ゚∀゚)「待ってました!」

そう言うなり、待たせていた馬にひらりと跨り、号令を発する。
  _
(#゚∀゚)「野郎ども行くぞ! 宦官共は一人残らず皆殺しだ!」

既に彼の部隊の兵は全て準備が整っていたようで、雄叫びをあげて、運営城へと突撃を開始した。

36 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 16:57:43.89 ID:nq+biU6t0
( ´∀`)「なんと手際の良い」

心から感心した様子で、モナーは呟く。

( ФωФ)「武において彼に敵う物はおりますまい。目指すは天下最強の武」

( ФωФ)「戦は彼においては童の遊びにも等しいものです。また、強者を求める場所でしかない……」

そう呟き、馬で駆けるジョルジュの後姿をじっと見つめる。

( ´∀`)「ところで、ここにいる者達のほとんどが頭に青い頭巾を被っていますね?」

( ФωФ)「あの頭巾には、この運営国の暗雲に覆われた空を再び蒼天に戻さんとする意味が込められています」

( ´∀`)「なるほど…そんな意味があったのですか……」

そう呟きながら、周囲を眺めるモナー。
ロマネスクはそんなモナーに次なる行動を指示する。

( ФωФ)「我々も動きます。逃げ出した宦官達を追い、一人も逃がさずに捕えます」

( ´∀`)「分かりました。私たちの兵も急ぎ動き出します」

ロマネスク達が行動を開始した頃には、運営城の城門が民達によって開放されていた。
ジョルジュ率いる兵はそのまま宮廷へと雪崩れ込んでいく。
  _
(#゚∀゚)「エクスを探せ! 見つけ次第報告しろ!」

一斉に散っていく兵士達。
ジョルジュ自身もエクスの捜索へと向かう。

38 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:00:13.93 ID:nq+biU6t0
途中で出くわす宦官共は切り殺していく。抵抗する兵も同じだ。

カ;ンガン「ひぃいい! い、命だけはお、お助けを!」
  _
(#゚∀゚)「今まで民を苦しめてきた報いだ! 死ね!」

ジョルジュは剣を一閃。
頭が胴体から離れ、首からは血を吹き出しながら頭部が転がっていく。

気づけばジョルジュは全身が返り血に塗れていた。全て宦官共の血だ。
まだ、エクスが見つからない。
探すのはエクスだけではない、帝の姿も見えないのだ。
  _
(#゚∀゚)「えぇい、まだ見つけられないのか!」

その時、いたぞー!と言う大きな声が宮廷に響き渡った。

ジョルジュはその声がした方へ駆け出す。
そこは丁度の広場のような所で、エクスは、自身の周りを数人の守兵に守らせ抵抗していた。

<_フ;゚ー゚)フ「帝に刃向かう賊徒め! 私を誰だと思っているのだ!」
  _
(#゚∀゚)「黙れ! 民を苦しめ、己の私腹を肥やし、どれだけの人間の命を奪った!」

そう言うなりジョルジュはエクスへと近づいていく。
守兵がジョルジュへ剣を振るうが、敵うはずもなく、その命に別れを告げた。

39 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:01:35.10 ID:nq+biU6t0
切った守兵の頭がエクスの足元へと転がっていった。
エクスは情けない声をあげる。

<_フ;゚ー゚)フ「ひっ! た、頼む! 命だけは、命だけは助けてくれ!」

一歩ずつジョルジュはエクスへと無言のまま近づいていく。
エクスはジョルジュが一歩進むたびに、後ろへとじりじりと後退していく。

エクスはその間も命乞いを止めようとはしない。
  _
(# ∀ )「言いたい事は……それだけか?」

<_フ;゚ー゚)フ「ひぃぃいいいい!!」

ジョルジュに背を向け、エクスは逃亡を試みる。
  _
(#゚∀゚)「逃すか!」

その背に、ジョルジュは躊躇う事無く切りつけた。
ぎゃあ!と声をあげ、エクスは転倒する。

間髪おかず、ジョルジュはエクスの胸へと剣を突き刺す。
そしてエクスの頭髪を掴み首を切る、それを高らかに掲げ吼えた。
  _
( ゚∀゚)「悪しき宦官の大将、エクス=プラマン! 討ち取ったりぃ!」

宮廷から歓声が上がる。
その後、兵はエクスの死体を剣や矛、槍でズタズタに切り刻む。
それほどまでにエクスは強い恨みを買っていたのだ。

40 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:03:43.95 ID:nq+biU6t0
エクスや他の宦官の一族郎党は皆、町で処刑された。
また、城から逃亡を計った他の宦官はことごとく捕えられた。

ジョルジュは遅れて城に入ったロマネスクを宮廷内へ案内していた。
  _
( ゚∀゚)「こちらです……」

煌びやかな宝石が埋め込まれた扉の前で立ち止まる。
ロマネスクはそれを見て黙って頷く。ジョルジュが扉を開けた。

( ФωФ)「………」

部屋の内部を見てロマネスクは深く溜め息をついた。

部屋の中で一人の男が床に横たわっていた。
片手には宝剣が握られ、首からは血が流れていた。
そう、宦官達によって酒と女に溺れていた"皇帝"である。

( ФωФ)「宦官達にやられたのか、それとも、責任を取って自害したのか……」
  _
( ゚∀゚)「分かりません。部屋へ到着した時には既に……」

( ФωФ)「……民達にはこう伝えるしかあるまい。帝は責任を取って隠居したと」

( ФωФ)「そして、帝の子を跡継ぎにし、皇帝に即位して貰うのだ……」

41 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:05:08.38 ID:nq+biU6t0
  _
( ゚∀゚)「分かりました。が、帝に子なんて……」

( ФωФ)「モナーどのが知っておろう。彼に聞けば分かる」

去っていくジョルジュを見届け、ロマネスクは帝の亡骸へ手を合わせた。
そしてしばらく亡骸を見つめると、そのまま部屋を後にした。

宦官を誅し、城の民達は歓喜していた。
国を救う英雄が現れたと。

喜ぶ民達を見てロマネスクも笑みを浮かべた。

モナーが帝の子がどこにいるかを知っていた為、跡継ぎとして皇帝へと即位させるのは容易だった。
新たな帝はまだ幼いながらも、しっかりとしたお方で、ロマネスクは帝の補佐にモナーとヒッキーを付ける。
ロマネスクはこれで安心だ、そう思った。

民達の力で国を復興させる。万事上手く行っている様にロマネスクは思えた。
しかし、この国の建て直しは思わぬ方向へと進んでいく。

運営国での民による蜂起は瞬く間に周囲の国へと伝播していった。
近隣の飢饉が起きた国でも民達が蜂起し城を占拠し、王を追放または処刑したという知らせが届く。

また、賊徒がこれ幸いと力に物を言わせて、国の建て直しだと称して戦火を広げ民達を巻き込んでいった。
それだけならば、まだロマネスク達が鎮圧と称して軍を出しても良かった。

だが、他国の民や賊徒全てが頭に青い頭巾を被っていた。
そう、ロマネスク軍のシンボルでも青い頭巾である。

瞬く間に大陸全土へとこの事件は広がっていく。

42 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:05:58.09 ID:nq+biU6t0
城を占拠した民達の代表者がロマネスクへと挨拶へ来る地方もあった。

民や賊徒が占拠した全ての城や国が、否応無しにロマネスクの支配化におかれる事となる。
あっという間に一大勢力となったが故に事態の収拾を図る為に配下を各地方へ送った。

誰かが青巾党とロマネスクの軍をそう呼んだ。
民達の蜂起と賊徒の横暴に、VIP国を筆頭に多くの国が青巾党への警戒を強めた。

一人、ロマネスクは天を仰いだ。
蒼き天を求めた結果が多くの民を巻き込み、戦渦を広げて行く事となってしまった。

一時は暗雲を消し去り、天は蒼く輝いた。
しかし、再び大陸全土を覆わんとするほどの暗雲が蒼き天を埋めていった。

天下が大きく荒れていくのは、最早誰の目に見ても明らかだった─────

第三話「天下狂乱」 fin

46 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:10:11.63 ID:nq+biU6t0
VIP国

/ ,' 3
名前:荒巻=スカルチノフ
役職:VIP国国王
年齢:53歳

政治に関しては驚くほどに優れている。その手腕と先見の明は舌を巻くばかり。
人を見る眼を持っている。その才能を活かしモララーを筆頭にVIP国を興す。
モララーに信頼して軍の全権を任せている。

( ・∀・)
名前:モララー=カルル
役職:VIP国大将
年齢:29歳

町で気ままな暮らしをしている時に荒巻にその才能を評価されてVIP国の一員となる。
両親を幼い頃に賊徒により殺される。
文武のどちらにも秀でている。策を用いた戦術を好む。

/ ゚、。 /
名前:鈴木=ダイオード
役職:諜報官
年齢:25歳

モララーにその諜報に関しての才能を評価されてモララーの部下に。
モララーには絶対的な忠誠心を持ち、彼の命令を忠実に実行する。
各地方に斥候を放ち、常に新しい情報を集めている。

47 名前: ◆XkECHpwQH6 投稿日:2009/06/21(日) 17:11:00.37 ID:nq+biU6t0
(,,゚Д゚)
名前:ギコ=サルバ
役職:将(武官)
年齢:23歳

VIP城の城下町の警備兵をしていたが、人望と才能を買われて一人の将としてVIPへ忠誠を誓う。
ワカッテマスとは同期。追撃戦や奇襲戦を好む。
政治に関しては無知に等しい。

( <●><●>)
名前:カラム=ワカッテマス
役職:将(武官)
年齢:23歳

ギコと共に一人の将としてVIPへの忠誠を誓う。
ギコとは同期。前線に立つよりは後方からの援護攻撃を好む。
幼少より武芸に励む。冷静沈着に状況を判断する。

( ><)
名前:ビロード=ワカンナイデス
役職:将(文官)
年齢:20歳

ワカッテマスの弟。気が弱い。
幼少より兄とは逆に学問に励み、知略には秀でる。
兄ワカッテマスと共にVIPの将となる。


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