( ^ω^)は剣道部に入りたいようです

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 12:27:21.88 ID:mF2oCQcC0
            (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
            ( はあ・・・
          O  ( 
   メーン!     ο  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
        。
___∧_∧__   ドーウ!
   ( ‘_L’)    
――(    )―┘、            ニャー!    ニャニャニャニャニャニャ!!
‐――┐ ) )――┐         ≡≡∧,,∧   ≡≡∧ ∧
    (__ノ__ノ    . |         ≡≡ミ,,>∀<ミ ≡≡(,,・∀・)
                     ≡≡ミ_u,,uノ  ≡≡ミ_u,,uノ
                   "~"    """  :::     "~""~"

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 12:31:27.53 ID:mF2oCQcC0
VIP高校・中庭

(‘_L’)「・・・剣道とは・・・」

(‘_L’)「剣の理法の修練による・・・」

(‘_L’)「人間形成の道である・・・」

(‘_L’)「・・・」

(‘_L’)「部活見に行くか・・・」


( ^ω^)は剣道部員のようです 第2話

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 12:35:48.82 ID:mF2oCQcC0
剣道場1階

あの日から1週間が経った。
経験者であるモララー、ギコ、ドクオは稽古に混ざっている。

从 ゚∀从「構えてー、面打ち5本、始め!」

( ・∀・)「や、面・・・」

('A`)「アアー!メーーン!!!」

だが・・・

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 12:44:28.85 ID:mF2oCQcC0
( ^ω^)「・・・」

初心者であるブーンとモナーは基本の練習。
こんなのとっととマスターしてやる、と思っていたのだが。

( ^ω^)「なんでこんなにムズイんだお・・・」

そう、難しいのだ。
特に構えが。

川 ゚ -゚)「おい、何をしている」

( ^ω^)「え?」

( ´∀`)「すり足の復習やるから道場の隅っこいくモナよ」

( ^ω^)「お・・・分かったお」

( ^ω^)(今日もまたすり足からかお・・・)

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 12:51:12.18 ID:mF2oCQcC0
一応、すり足や道着、袴の着付けは完璧にできる。
ブーンはクーの手本を見ただけで覚えた。モナーも難なくクリアしていたハズだ。

なのにクーは練習を停滞させ、進めようとしない。
ブーンの疑問符は頭から取れない。

川 ゚ -゚)「さ、やってみろ」

( ^ω^)「・・・はいですお」
( ´∀`)「イエスモナ」

適当に返事をし、すり足を始める。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 13:01:34.34 ID:mF2oCQcC0
右足の指はあげずに、豆が落ちていても踏まないように。
左足のかかとは半紙一枚分あげる。

右のひざは曲げ、左は伸ばす。
固くならずに、なめらかに進む。

( ^ω^)(ちょろいもんだお)

すり足を始めたばかりの頃、クーは実際に豆をぶちまけた。
もったいないと思っていくつか食べたのは内緒。

( ´∀`)「ふう・・・ふう・・・」

( ^ω^)(モナーも上手いお)

そんな事を考えてるうちに一往復を終えた。

川 ゚ -゚)「もういいかな・・・」

( ^ω^)「何がですかお?」

( ´∀`)「もういいモナ」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 13:08:38.74 ID:mF2oCQcC0
川 ゚ -゚)「いや、そろそろ構えをしっかり教えてやろうかt」

(*^ω^)「ほほほほほほほんとですかお?」

( ´∀`)「勝手にしろー」

川 ゚ -゚)「・・・」

( ´∀`)「・・・」
( ´∀`)「ごめんなさい」

川 ゚ -゚)「うむ」

(;^ω^)(威圧かお・・・)

川 ゚ -゚)「じゃあそこにある竹刀を3本持ってきてくれ。1本は女子用でな。」

( ´∀`)「モナは行かないモナ」

(#^ω^)「はいはい、行ってくるお」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 13:14:28.17 ID:mF2oCQcC0
( ^ω^)「パンパカパッパッパーン、竹刀3本せっt」

( ´∀`)「はよ渡さんかい」
川 ゚ -゚)「貸せ」

( ^ω^)「・・・」

( ^ω^)「・・・どうぞ」

川 ゚ -゚)「さてお前ら、一度竹刀を普通に構えてみろ」

( ^ω^)「はいですお!」
( ´∀`)「モナ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 13:23:46.54 ID:mF2oCQcC0
実は、ブーンはインターネットなどを使い一人で構えを練習していた。
だがうまくいかなかった。
何しろ画質が悪く、よく見えなかったのだ。

(;^ω^)「えーっと・・・」

川 ゚ -゚)「内藤、左手は竹刀の柄の先を持つんだ」

( ^ω^)「お・・・」

川 ゚ -゚)「御前、手が逆だ。何をやっているんだ」

( ´∀`)「おふざけ」

川 ゚ -゚)「ちゃーんーとーやーれー」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 13:29:52.88 ID:mF2oCQcC0
( ´∀`)「こんなの簡単モナ」

そう言うとモナーはしっかり構えた

川 ゚ -゚)「おお・・・うまいな・・・」

( ^ω^)「なんでだお・・・」

( ´∀`)「実はモララーに教わってたモナ」

川 ゚ -゚)「・・・」

( ^ω^)「こいつ・・・」

( ´∀`)「踏み込みもできるモナよ、えいっ」

川 ゚ -゚)「それは下手だな」

( ´Д`)

( ^ω^)(ざまあwwwww)

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 13:39:54.62 ID:mF2oCQcC0
川 ゚ -゚)「まあいい。今日はこの辺にしとこう。後はあいつらの稽古を見取れ」

( ^ω^)「はいお」
( ´∀`)「見るモナー」


从 ゚∀从「構えて。2分間で一本勝負。マネージャーは時間計れ」

ξ゚听)ξ「はい」
(*゚ー゚)「はーい」

どうやら試合のような事をするようだ。
ハイン対ドクオ、ギコ対モララーだ。

( ^ω^)「ドクオファイトだおー」
( ´∀`)「モララー頑張れモナ」

川 ゚ -゚)「ちなみに試合中の応援は『ファイト』だ」

从 ゚∀从「始め!」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 13:47:36.13 ID:mF2oCQcC0
( ・∀・)「やあ」

(#,,゚Д゚)「アアアアアアアアア!!!!」

(#'A`)「ヤアアアアアアアアア!!」

从 ゚∀从「ラァッ!!」

それぞれが奇s・・・掛け声を上げる。
最初に動いたのはハインだった。

从 ゚∀从「メエエエン!!!!」

(;'A`)「うおっ!」

見事に面が決まった。

(;^ω^)「はええお・・・」
川 ゚ -゚)「・・・」
( ´∀`)(アイス食べたいモナ・・・)

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 13:54:51.16 ID:mF2oCQcC0
( ・∀・)「やー」

(#,,゚Д゚)「アアアア!!」

残るはこの二人だ。
その時だった。
道場の扉が開き、

(‘_L’)「おーう、やってるやってる」
(#,,゚Д゚)「メンッヒヤアアアアア!!!!!!!」

瞬時にギコが飛び込んだ。
速く、正確な面打ちが決まる。誰もがそう思った。

しかしそんな思考はすぐに打ち砕かれた。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 13:59:25.49 ID:mF2oCQcC0
( ・∀・)「ドウッ、ドオオオオオオオオ!!!!」

(;,,゚Д゚)「!?」

从 ゚∀从「おお・・・」

(;^ω^)「おっ!?」

('A`)「わあ・・・」

(*゚ー゚)(ギコ君・・・)

ξ゚听)ξ「・・・?」

川 ゚ -゚)「・・・」

( ´∀`)「zzz・・・」


返し胴。しかも逆胴。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:09:27.05 ID:mF2oCQcC0
(‘_L’)「流石だ・・・」

返し胴は比較的簡単な技だ。だがあそこまで速く、さらに不意打ちの面を返せる者は少ない。
そして逆胴は難易度が高い技だ。練習すればできるようにはなるが、返し胴として強く正確に打てる奴なんてそうそういない。

それを軽々とやってみせたのだ。
剣道経験者が驚くのも仕方が無い。
初心者なんて何が何だか分からないだろう。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:17:15.78 ID:mF2oCQcC0
从 ゚∀从「構えてー蹲踞、納め等」

( ・∀・)
(,,Д)       「ありがとうございましたー」
('A`)


         「姿勢を正して黙想ー・・・やめ、礼」
         「ありがとうございました」

こうして今日の稽古は終わった。


(‘_L’)「あ、今日ミーティングやるから着替えたら二階集合ねー」



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:27:39.09 ID:mF2oCQcC0
剣道場二階

(‘_L’)「えー」

(‘_L’)「今年の日本剣道選手権のビデオを見てもらおうと思ってね」

( ・∀・)「そんなの毎年録画してるんですけど」

(‘_L’)「いや、テレビに出てこない序盤」

(*゚ー゚)(帰りたい・・・)

('A`)「誰のですか?」

(*‘_L’)「・・・私」

(,,゚Д゚)「・・・」

( ・∀・)「・・・」

ξ゚听)ξ「へえ・・・」

( ´∀`)「・・・」

川 ゚ -゚)「・・・」

(;^ω^)「」


(;‘_L’)「と、とにかく見るぞ!」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:35:29.35 ID:mF2oCQcC0
映像に杉山と書かれた垂ネームを付けた人が映る。
先生は確か杉山フィレンクトって名前だっけ。
そして相手の垂ネームには・・・

(;・∀・)「ちょ、長宗我部!?」
(;,,゚Д゚)「え・・・!?」
(;'A`)「マジかよ・・・」
从 ゚∀从「・・・」
川 ゚ -゚)「これ前も見たな」

( ^ω^)(誰だお・・・?)
( ´∀`)「アイスうめえ」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:45:51.47 ID:mF2oCQcC0
映像はすぐに終わった。
先生が一瞬で負けたからである。

(#^ω^)「ってもう少し頑張れお!秒殺とかありえないお!」
ξ゚听)ξ「そ・・・そうよ!情けない!」

(;・∀・)「待て待て待て待て・・・」
(;,,゚Д゚)「おい・・・」

(‘_L’)「そうだねそうだね先生頑張るよ頑張る」

('A`)「先生も落ち着いて・・・」


( ・∀・)「で、長宗我部ってのは日本剣道選手権を3連覇した人でな」

(;^ω^)「そ・・・そりゃ勝てないお・・・」
ξ;゚听)ξ「先生ごめん・・・」

(‘_L’)「ま、いいだろ。今日は解散ね」



     『お疲れ様でしたー』

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/07/02(土) 14:55:38.09 ID:mF2oCQcC0
ラウンジ高校・剣道場

夕焼けが空を赤くする。
同じようにある男の赤胴が燃え上がるように光った。

「そうか・・・モララーはVIP校に行ったのか・・・」

「はい、しかし一貫生としてうちに来る学力はあったようです」

「そうか。まあいい。あいつは惜しいがお前が来ただけで良しとしよう」
「お前の父は有名だからな。お前も同じように強い」

「ありがとうございます」

「さて・・・帰るぞ、長宗我部」

「はい、勘解由小路先輩」

二つの影は、更衣室へと消えた。


第2話 終わり


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