( ^ωメ)は最低野郎のようです

152 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:13:33 ID:23UzNA8M0
一体、何のために。一体、誰のために。
誰が黒幕なのか。誰が仕組んだのか。
復讐にすべてを賭けた意味は?
真実を知った男は何を思うか。

最終回「真実」

終わってみればこんなもんさ。

153 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:14:26 ID:23UzNA8M0
最終話「真実」

モナーが運転するトレーラーは、バトレア州にある草原を走っていた。
この辺りはまだ自然が残っていて、上流階級の人間の別荘地になっている。
ギコは名家の出身らしく、大きな土地を所有している。
この草原の真ん中にギコの別荘がある。今、妻であるしぃとそこに居る。

( ´∀`)「そろそろ着くモナー」

( ^ωメ)「ああ・・・・・・」

154 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:15:22 ID:23UzNA8M0
ブーンはトレーラーのATがある荷台へと移動した。
前回、フサギコとの闘いで吹き飛んだ頭部は、ショボン大佐へ納入するはずだったATから頂いた。

( ^ωメ)「全部確かめる・・・・・・」

フサギコは死に際に、ブーンを陥れたのは秘密結社に所属する、ギコとしぃであることを告げた。
ブーンはギコに感謝していた。
だが、ブーンはまず、2人が結婚していることすら知らなかった。
そして、秘密結社とは何か?一体なぜ、自分を陥れたのか想像がつかない。

( ´∀`)「みえたモナ!」

155 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:16:07 ID:23UzNA8M0
モナーが無線を入れる。
ブーンはバイザーを下ろし、操縦桿を握る。
モナーが荷台の扉が開き、ブーンの操縦するATが勢いよく飛び出した。
ブーンは別荘の門の前へきた。門の中には大きな庭が広がっている。
アームパンチで門をぶち破り進入する。建物の前で止まり、AT頭部を開けた。

( ^ωメ)「ギコ!出てこい!聞きたいことがある!」

ブーンは叫んだ。

156 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:16:56 ID:23UzNA8M0
(,,゚Д゚)「やはり来たかブーン」

通信が入る。黒いATが建物の裏から出てきた。
ブーンの知らないタイプのATだ。全身が黒く、スコープドッグより細身で、右肩にブレードアンテナが付いている。
ブーンは頭部を閉め、応戦する。

( ^ωメ)「本当にあんたが黒幕なのか!?」

(,,゚Д゚)「ふんっ、貴様の知ることではない」

ギコがマシンガンを放った。
ブーンが盾で受け流しながら、ローラーダッシュで距離をとる。

157 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:18:08 ID:23UzNA8M0
(,,゚Д゚)「神のなり損ないがぁっ!」

ギコもローラーダッシュでブーンを追いかける。

( ^ωメ)「神のなり損ない・・・?」

( ^ωメ)「一体なんだそれは!?」

ブーンはターンピックを地面に刺し、回転して振り向き銃を放つ。
ギコはローラーダッシュを横移動に代え銃弾を回避する。黒いATはいままでのATよりも断然運動性が高いようだ。

158 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:19:04 ID:23UzNA8M0
(,,゚Д゚)「貴様は死ぬべき人間なんだぁ!」

( ^ωメ)「くそっ!」

ギコの操縦技量と新型の性能が相まって、ブーンの思うようにはいかなかった。
お互いにローラーダッシュで高速に動きながら、激しい銃撃戦を繰り広げる。
庭を一周したその時である。ブーンが建物を背にギコと相対したとき、ギコの動きが一瞬止まった。

( ^ωメ)「!」

ブーンは咄嗟に引き金を引き、ギコの乗る黒いATに銃弾を浴びせた。
ギコのATは停止して、頭部が開いた。
ブーンは銃を構えながら近づく。

159 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:19:58 ID:23UzNA8M0
( ^ωメ)「なぜ止まった?」

(,,゚Д゚)「・・・・・・しぃを殺さないでくれ」

( ^ωメ)「・・・・・・」

ギコは体の所々から血を流している。
ブーンは気付く。ギコはしぃの居る場所に、誤射しないため一瞬ためらったのだ。

( ^ωメ)「不本意だが俺の勝ちだ。全部話してもらう」

(,,゚Д゚)「約束してくれ。殺さないと」

( ^ωメ)「それはあんたの話しだいだ」

ギコは間をおき、話し始めた。

160 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:20:43 ID:23UzNA8M0
(,,゚Д゚)「俺の一族は代々、秘密結社として新しい神の誕生を監視していた」

( ^ωメ)「その神とはなんだ?」

(,,゚Д゚)「その名の通り、すべてを支配する神だ。貴様には想像も付かないような存在だ」

( ^ωメ)「神のなり損ないといったな」

(,,゚Д゚)「ああ、神になるにはある条件がいる。貴様はそれに非常に近いものを持っていた」

(,,゚Д゚)「だが、所詮は近いだけで神になる資格はない」

( ^ωメ)「それがなぜ、俺を陥れる理由となる」

(,,゚Д゚)「秘密結社のはあるプロジェクトがあった。しぃがそのプロジェクトのために貴様が必要だといったのだ」

161 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:22:01 ID:23UzNA8M0
( ^ωメ)「そのプロジェクトとはなんだ?」

(,,゚Д゚)「おれはあくまで監視が任務。そこまで知らない」

( ^ωメ)「・・・・・・」

(,,゚Д゚)「頼むしぃは殺さないでくれ」

(,,゚Д゚)「ぐはっ・・・・・・」

ギコは大量の血を吐き、絶命したようだ。
ブーンはATを降りて建物の中へと入る。
拳銃を構えながら、慎重に進む。
しぃが居る部屋へと来た。ドアを蹴破り銃を構える。
しぃはベッドに横になっていた。

162 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:22:59 ID:23UzNA8M0
(*゚ー゚)「ギコは死んだの・・・?」

( ^ωメ)「ああ」

(*゚ー゚)「役に立たないわね。夫の癖に」

( ^ωメ)「・・・・・・」

( ^ωメ)「あんたに聞きたい。秘密結社のプロジェクトとはなんだ?」

( ^ωメ)「なぜおれが必要だった?」

(*゚ー゚)「すべてはヨラン・ペールゼン様のためよ」

( ^ωメ)「?」

(*゚ー゚)「ペールゼン様は不死の兵士を作ること理想とした」

163 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:24:08 ID:23UzNA8M0
( ^ωメ)「不死の兵士?」

(*゚ー゚)「彼の研究が実を結び、本当に死なない人間が現れた」

(*゚ー゚)「異能生存体・・・・・・ギコは神と呼んでいたわ」

( ^ωメ)「本物が居るなら俺は必要ないだろう」

(*゚ー゚)「しかし、本当に現れた不死の兵士は誰の言うことも聞かない人間だった」

(*゚ー゚)「そこで、人為的に死なない兵士を作る。PS(パーフェクトソルジャー)よ」

( ^ωメ)「そいつを作るためにあの実験を?」

164 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:24:53 ID:23UzNA8M0
(*゚ー゚)「そうよ。すべては愛するペールゼン様に近づくため」

( ^ωメ)「ペールゼンの指示じゃないのか?」

(*゚ー゚)「そうよ。でも、あのデータは褒められたわ。あなたも光栄に思いなさい」

( ^ωメ)「結局あんたの痴情か・・・・・・ギコを愛していなかったのか?」

(*゚ー゚)「あれは親が決めた政略結婚よ。本当に愛したのはあのかただけ・・・・・・」

( ^ωメ)「それで、今ペールゼンはどこに居る?」

(*゚ー゚)「死んだわ。本物の異能生存体に殺されて」

( ^ωメ)「・・・・・・」

(*゚ー゚)「私はもう寝るわ・・・・・・」

165 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:25:51 ID:23UzNA8M0
そういって、しぃはベッド脇に置いてあった注射器を腕に打つ。
効き目は早いらしくすぐに寝てしまった。
ブーンは薬のラベルを見た。最前線で内臓がはみ出したような奴に投与される鎮静剤だ。
こんなものを常用してれば命は長くないだろう。

( ^ωメ)「さて・・・・・・」

銃を構え、しぃの頭に照準を合わせるがやめた。

( ^ωメ)「くだらんな・・・・・・」

ブーンはその場を離れた。
ATを回収しトレーラーに戻る。

166 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:26:42 ID:23UzNA8M0
( ´∀`)「おーい終わったモナかー?」

モナーが手を振っている。

( ^ωメ)「ああ、終わったよ」

ブーンはATを荷台に積み込み、助手席に乗り込む。

( ´∀`)「満足したモナ?」

( ^ωメ)「まあな」

トレーラーが発進する。

167 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 03:28:31 ID:23UzNA8M0
( ´∀`)「じゃあこれからどうするモナ?」

( ^ωメ)「そうだなぁ」

(*´∀`)

モナーが期待の眼でブーンを見る。

( ^ωメ)「バトリングで金でも稼ぐか」

( ´∀`)「そうこなくっちゃモナ!」

トレーラーは何処かへと走り去っていった。

( ^ωメ)は最低野郎のようです

おわり


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