- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:24:14.37 ID:hmsBERsr0
──魔王ロマネスク城
(::::::::::::::::::::) 「……」
( <●><●>) 「ロマネスク様、お客人です」
( <●><●>) 召使い
(]づ<V>´]つ ワカッテマス
/ / :ヽ|
´(__)_)
(::::::::::::::::::::) 「うむ、通すがよい」
( <●><●>) 「はい。では、こちらにどうぞ」
(=゚ω゚) 「失礼するょぅ」
(-;@∀@) 「し、失礼します!(うわぁ怖そうな後ろ姿……)」
(::::::::::::::::::::) 「……」
(-;@∀@) (む、無言でバルコニーから外を眺めてるよ……)
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:25:54.50 ID:hmsBERsr0
(-;@∀@) 「わ、私はアサピーと申します!」
(=゚ω゚) 「イヨウだょぅ。よろしく〜」
(::::::::::::::::::::) 「ふむ、アサピー殿にイヨウ殿だな」
(::::::::::::::::::::) 「吾輩は……といっても既に知っておろうな」
(::::::::::::::::::::) 「だが、 あ え て 名 乗 ら せ て も ら お う !!」
( ФωФ) クルッ
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:26:40.68 ID:hmsBERsr0
∧__∧
(`ФωФ) 吾 輩 の 名 は 杉 浦 ロ マ ネ シュ ク!!
/~~~〉 〈/つ こ の 魔 王 城 の 現 当 主 で あ りゅ!!
ノ ノ| |.│
´〜 (__),__)ゝ
デデ──(`ФωФ)──ン
( <●><●>) (-;@∀@) (=゚ω゚) (二回も噛みやがった……)
ドヨ──(l!'ФωФ)──ン
(;-@∀@) (ヘコんだ!!)
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:28:29.73 ID:hmsBERsr0
(l!'ФωФ) 「すまぬ、ワカッテマスよ。テープを止めてくれ……」
( <●><●>) 「了解です」
つ[ ◎]と ジー
(;-@∀@) 「録画!?」
(l!'ФωФ) 「不覚……。実に4年ぶりの来客ゆえに舞い上がってしまった……」
(l!'ФωФ) 「嬉しなって新しいマントもおろしたのに……」
(-;@∀@) 「そんなに楽しみにしてたんですか!?」
(l!'ФωФ) 「それなのに、なんかマントのサイズも合ってないし」
(l!'ФωФ) 「大事な場面で噛むし……」
(l!'ФωФ) 「はぁ……」
(-;@∀@) 「口調も変わってる!? キャラが違いませんか!?」
(=゚ω゚) 「アサピーくんもキャラがだいぶ違うょぅ」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:29:49.29 ID:hmsBERsr0
( <●><●>) 「そんなに気を落とされることはありませんよ。失敗は誰にでもあります」
(l!'ФωФ) 「そうは言ってもな……」
( <●><●>) 「アナタがそんなことでどうするんですか。お父上が悲しまれますよ」
(l!'ФωФ) 「うーむ」
( <●><●>) 「アナタのお父上の──先代の最期の言葉をお忘れですか?」
(l!'ФωФ)「!」
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- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:30:46.94 ID:hmsBERsr0
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(-;@∀@) 「あれ、回想は!?」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:32:25.37 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「……?」
(-;@∀@) 「忘れたんですか!?」
( <─><─>) 「先代は──アナタのお父上の最期は大変立派でした」
( <●><●>) 「あの時、先代が身を呈して庇って下さらなければ……」
(。<●><●>) ホロリ 「今の私たちは先代の死があってこそです!!」
(-;@∀@) 「泣いた!?」
( ФωФ) 「ん……あぁ……そーだな」
(-;@∀@) 「相槌テキトーすぎません!?」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:33:14.29 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「ありがとうワカッテマスよ。吾輩、自分を忘れるところであった」
(。<●><●>) 「それでこそ我が主です……!!]
( <●><●>) ケロッ 「さぁ、お客人の御もてなしを」
(-;@∀@) (切り替え早ッ!!)
( <●><●>) 「えぇ、優秀な召使いですから」
(-;@∀@) (心を読まれた!?)
「優 秀 な 召 使 い な ら 当 然 で す」
(-;@∀@) (<●><●> ) グググッ
「ちょ近い!! こっち見ないでください!!」
( ФωФ) 「はっは愉快愉快」
(=゚ω゚) 「まったくだょぅ」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:34:14.08 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「ふむ。して、お主らは何用なのだ? 特にそこのメガネ、テンション高いぞ」
(=゚ω゚) 「ホント、テンション高いょぅ。さすがのイヨウも少し引いたょぅ」
(-;@∀@) 「す、すみません……。つい我を忘れてました」
( <●><●>) 「まぁ、そういう役ですからね」
(-;@∀@) 「意味がわかりません」
( ФωФ) 「お主ら仲いいな」
(=゚ω゚) 「導入部が長いょぅ。早く始めないと読者が飽きるょぅ」
(´ФωФ) 「お主はドライだな……」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:35:48.63 ID:hmsBERsr0
(=゚ω゚) 「今日イヨウたちは、お願いがあって来たんだょぅ」
( <●><●>) 「お願いですか?」
(=゚ω゚) 「まぁ、百聞は一見に如かずだょぅ」
(-;@∀@) 「と、とりあえずこの地図を見て下さい」
∧∧
(=゚ω゚)ノ[ MAP ] 「これだょぅ」
∧__∧
( ФωФ) 「どれどれ……」
つ[ MAP ]と
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:40:46.14 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「ん? ここいらの地図ではないか」
( <●><●>) 「そのようですが……城が載ってませんよ」
(=゚ω゚) 「それは、道路の完成予想図だょぅ」
(-;@∀@) 「た、単刀直入に申しますと……」
(-;@∀@) 「道路建設のために……」
(=゚ω゚) 「立ち退いてほしいんだょぅ」
( ФωФ)
( <●><●>)
( ФωФ) 「えっ」
( <●><●>) 「えっ」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:43:17.34 ID:hmsBERsr0
( ФωФ)は六畳魔王のようです
第一話『ニューソク町!ひとり暮らしだロマ』
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:44:58.40 ID:hmsBERsr0
──ニューソク町 コーポぃょぅ
( <●><●>) 「ふむふむ、日当たり良好ですね」
( ФωФ) 「……」
( <●><●>) 「ユニットバスですか……あ、紙切れてる」
( ФωФ) 「……」
( <●><●>) 「着替え終わりましたか?」
( ФωФ) 「なあ、ワカッテマスよ」
( <●><●>) 「はい?」
( ФωФ) 「なぜ……」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:45:40.45 ID:hmsBERsr0
(♯ФωФ) 「なぜ吾輩がこんなモン着なきゃならんのだあああ!!」
∧__∧ リクルート
(♯ФωФ) 就 活 魔 王
(]づ<V>´]つ 杉浦ロマネスク
/ / :ヽ|
´(__)_)
┐( <●><●>)┌ 「叫ばないでください御近所迷惑です。まぁ社会経験の一環だと思ってください」
( <●><●>) 「それに私よりお似合いですよ。就活頑張って下さい」
(♯ФωФ) 「チクショおぉぉぉ!!」
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- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:46:36.33 ID:hmsBERsr0
──数時間前の魔王ロマネスク城
(;ФωФ) 「ちょ、ちょっと待つのである!!」
(=゚ω゚) 「ん? なんか質問でもあるのかょぅ?」
(-;@∀@) 「いや、当然の反応ですよ」
今更なご紹介
役所の職員ふたり
∧∧
(=゚ω゚) イヨウだょぅ
l :| フ
ノ___ノ_ゝ
(-@∀@) アサピーです
( ヽV/)
| | |
(__)_)
(-;@∀@) 「というかイヨウさん、今更ながらその格好は?」
(*´ω`) 「いょほっほっほ、ようやくコスプレに気づいてくれたかょぅ」
(-;@∀@) 「さっき(=゚ω゚)ノってやってましたよね? 手、違いませんか?」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:47:47.78 ID:hmsBERsr0
(;ФωФ) 「お、おいそんな事より……」
(*´ω`) 「ロマっちの言う通りだょぅ。そんなコトは気にするなょぅ。」
(;ФωФ) 「ロマっち!? いや、コスプレのことではなくてな……」
( <●><●>) 「どこかで見た格好ですね」
(*´ω`) 「お、分かる? イメージは山奥の小学校の保険医だょぅ」
(-;@∀@) 「はぁ、なるほど」
( <●><●>) 「あれは名作ですよね」
(;ФωФ) 「しれっと話に加わるなワカッテマス!!」
( <●><●>) 「すみません、つい」
(;ФωФ) 「と、とにかく!! 何ゆえ立ち退かねばならんのだ!!」
(*´ω`) 「細かいことは気にするなょぅ」
(#ФωФ) 「細かくないわ!!」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:48:57.55 ID:hmsBERsr0
(=゚ω゚) 「でも決定事項なんだょぅ」
(#ФωФ) 「知らんわ!! 第一、許可なく勝手に決めるでない!!」
(=゚ω゚) 「あ、すでに許可は取ってあるんだょぅ」
(#ФωФ) 「何だと!? 吾輩は許可なぞ──」
(=゚ω゚) 「キミに、じゃないょぅ。キミのおとーさんにだょぅ」
(;ФωФ) 「父上に!?」
(=゚ω゚) 「だいぶ昔のコトだょぅ」
( <●><●>) 「先代存命の時に……ですか」
(=゚ω゚) 「道路建設の際には立ち退くと、同意したうえで建てた城なんだょぅ」
( <●><●>) 「先代は後々、新しい城を別所に建てましたからね」
(;ФωФ) 「ここは別荘感覚で建てた城なのか……」
( <●><●>) 「いや、それよりも軽い気持ちでかと」
(=゚ω゚) 「ちゃーんと同意書もあるょぅ」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:50:40.24 ID:hmsBERsr0
- あっち
(;ФωФ) 「うぐぐ……しかし吾輩、魔界には帰りたくないのである……」
( <●><●>) 「永住権も取得してますしね」
(=゚ω゚) 「そうなのかょぅ。あ、ならウチにくる〜?」
( ФωФ) 「ウチとは?」
(=゚ω゚) 「イヨウはアパートの経営もしてるんだょぅ」
(;ФωФ) 「なるほど、しかしなぁ……」
( <●><●>) 「家賃は御幾らで?」
(;ФωФ) 「ワカッテマス!?」
( <●><●>) 「ロマネスク様、この際ですから厄介になりましょう」
(;ФωФ) 「ど、どうしたのだ急に?」
( <●><●>) 「予定調和の気配がしませんか?」
(;ФωФ) 「そんな理由で住めと!?」
( <●><●>) 「ご都合主義があってナンボですよ」
(;ФωФ) 「お主、作者に買収さ( <●><●>) 「禁則事項です」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:53:03.85 ID:hmsBERsr0
( <●><●>) 「それに魔界には帰りたくないのでしょう?」
(;ФωФ) 「ん、まあな……。今帰っては面目がたたん」
(-;@∀@) 「な、なにかあったんですか?」
(;ФωФ) 「まぁ色々とな」
(;ФωФ) (親子喧嘩で飛び出してきたとは言えん……)
( ФωФ) 「よしイヨウ殿」
(=゚ω゚) 「ん? 住む気になったかょぅ?」
( ФωФ) 「うむ、厄介になるぞ」
(=゚ω゚) 「わかったょぅ。それじゃさっそく運び出すモノを選別して出発だょぅ」
(;ФωФ) 「ん? い、今すぐなのか?」
(=゚ω゚) 「そうだょぅ」
(-;@∀@) 「明日から取り壊し作業です。予定が押してまして……」
(;ФωФ) 「なんでそんなギリギリに来たのだ!?」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:55:04.20 ID:hmsBERsr0
(=゚ω゚) 「だいぶ前からアポを取るべく、電話連絡はしてたんだょぅ」
(-;@∀@) 「ですが、どういうワケか繋がらなくて……」
( <●><●>) 「あ、なるほど」
(;ФωФ) 「ワカッテマス、なにか知っているのか?」
( <●><●>) 「ネットサーフィンですよ」
( ФωФ) 「あぁ、お主がよくやってる……それがどうしたのだ?」
_,
( <●><●>) 「この城、ダイヤルアップなんです」
(#ФωФ) 「お前のせいか!!」
(=゚ω゚) 「それに何度かこの城に来てるんだょぅ」
(-;@∀@) 「ですがその都度、誰もいらっしゃらないようで……」
( <●><●>)〜♪
(#ФωФ) 「働かんか!!」
( <●><●>) 「それはお互い様です」
(;ФωФ) 「うぐッ!!」
(=゚ω゚) 「業者に連絡するから作業に取り掛かってくれょぅ」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:56:12.23 ID:hmsBERsr0
──ニューソク町 コーポぃょぅ前
从 ゚∀从 「ん? 引っ越し屋のトラック?」
(=゚ω゚) 「ここだーょぅ」
从 ゚∀从 (ん……イヨウじゃねぇか。あと二人……? 入居者か?)
( ФωФ) 「ふむ」
( <●><●>) 「ふむ」
从;゚∀从 (な──ッ!?)
( ФωФ) 「ほう、このアパートか……」
( <●><●>) 「そのようですね」
从;゚∀从 (マ、マント!? 燕尾服!?)
( ФωФ) (普通だな)
( <●><●>) (普通ですね)
从;゚∀从 (普通じゃねぇ──!!)
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:57:01.95 ID:hmsBERsr0
从;゚∀从 (な、なんなんだアイツらは!?)
(=゚ω゚) 「部屋はこっちだょぅ」
从;゚∀从 (部屋? やっぱり入居者か!?)
(=゚ω゚) 「この部屋を使ってくれょぅ」
从;゚∀从 (ん? 一階の西から二番目!?)
( ФωФ) 「うむ、わかった」
从; ∀从 (お隣さん──!?)
↑
一階の西端
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:57:44.90 ID:hmsBERsr0
(=゚ω゚) 「これが鍵だょぅ。荷物は既に運び込んだょぅ」
( ФωФ) 「うむ、わかった」
(=゚ω゚) 「夜に契約書とかもろもろ持ってまた来るょぅ」
( <●><●>) 「わかりました、では後ほど」
ギイ
バタン
(=゚ω゚) 「ん?」
从; ∀从
(=゚ω゚) 「どしたのハイン? 呆けてるょぅ」
从; ∀从 「おう、イヨウ。なんでもねぇよ」
(=゚ω゚) 「そうかょぅ。あ、キミの隣に新しい入居者が──」
从; ∀从 「知ってる」
(=゚ω゚)ノ 「しばらく居ることになるだろうから、仲良くやってほしいょぅ。じゃ」
从; ∀从 「おう、じゃあな」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 17:59:23.50 ID:hmsBERsr0
从; ∀从 「……よし、設計の続きでもすっか」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▽ はいん は げんじつ から め を そらした!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ギイ
バタン
( ФωФ) 「ふむ、内装も普通だな……六畳か」
( <●><●>) 「あ、ロマネスク様、イヨウさんから伝言があります」
( ФωФ) 「伝言? いつ預かったのだ?」
( <●><●>) 「アナタがこの部屋に運び込むマンガを選りすぐってた時です」
(´ФωФ) 「あぁ……あれは苦渋の選択だった。残りは貸し倉庫か」
( <●><●>) 「貴重な古書類を迷わず売ったところは見損ないました」
( ФωФ) 「あんまり金にならなっかったな」
( <●><●>) 「虫食いでボロボロでしたしね。ふとどきな管理者の責任です」
( ФωФ) 「つまりお主のせいである」
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:00:34.36 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「して伝言とは?」
( <●><●>) 「少々お待ちを。回想の中に回想入れますんで」
( ФωФ) 「いらんこと言わんでよろしい」
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━
━━
──数時間前の魔王ロマネスク城
(=゚ω゚) 「ょぅ? あの猫眼はどこに行ったんだょぅ?」
( <●><●>) 「そう言うアナタは猫顔ですね。荷物の選別に地下倉庫へ行きました」
(=゚ω゚) 「なーる。実は伝えてほしいコトがあるんだょぅ」
( <●><●>) 「それでは後ほど直接話しては?」
(=゚ω゚) 「いや、アパートに着いた後キミから伝えてほしいんだょぅ。」
( <●><●>) 「と、いいますと?」
(=゚ω゚) 「この話をしたら、絶対にこの城を手放すのを絶対渋るんだょぅ」
( <●><●>) 「なるほど」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:01:41.74 ID:hmsBERsr0
( <●><●>) 「してその話とは?」
(=゚ω゚) 「この城の解体費やもろもろの費用についてだょぅ」
( <●><●>) 「……まさか我々に払えと?」
(=゚ω゚) 「そうじゃないょぅ。もちろんキミ達は一銭も払わなくていいんだょぅ」
(=゚ω゚) ゴソゴソ 「ただ……」
( <●><●>) 「ただ?」
(=゚ω゚)ノ[ 誓約書 ] ッパ
( <●><●>) 「──!! これは」
━━
━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
( ФωФ) 『……誓約書。我が友、イヨウへ。
私ショボンは此度の魔王城建設に際し、
貴殿の提示する以下の事項を快諾・厳守することをここに誓う。
その一、道路開発が行われ際は、いかなる場合でも快く此処を立ち退く。
その二、魔王城解体の際、費用として我が城の宝物庫の財産を貴殿に譲渡する。
その三、上記の事項はこの城の城主となる者全てに適応する
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:03:07.48 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「えっ」
( <●><●>) 「まだ続きがありますよ」
( ФωФ) 「……Dearショボン。
上記の誓約に同意してくれたお礼に、
約束通り、B’Zのライブのチケットをキミに譲渡しちゃうことをここに誓うょぅ」
( ФωФ) 「……なんぞこれ」
( <●><●>) 「見ての通り、先代がイヨウさんと取り交わした誓約書です。内容を三行で言えば」
( <●><●>) 「先代の財産
根こそぎ
没シュート」
(;ФωФ) 「──!?」
( <●><●>) 「ですから宝物庫の鍵を──」
(;ФωФ)ゴソゴソ 「なッ、か、鍵が無い!?」
( <●><●>) 「──渡しておきました」
(;ФωФ) 「なにしてんの!?」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:04:07.55 ID:hmsBERsr0
( <●><●>) 「仕方がないことですよ」
(;ФωФ) 「そ、そうかもしれんが、生活費はどうするのだ!?」
( <●><●>) 「ええ、これで今までのように財産を食い潰す生活はもうできません」
(;ФωФ) 「い、今の手持ちは!?」
( <●><●>) 「諭吉が2枚ほど」
( ФωФ) 「あぁ……なら当面──」
(;ФωФ) 「──って二万!? 無理無理無理無理、生活できんぞ!!」
( <●><●>) 「ええ、ですから手に職つけませんと、ひとり暮らしはできませんよ」
(;ФωФ) 「んな無茶苦茶な──」
(;ФωФ) 「──ん? ひとり暮らし?」
第一話『ニューソク町!ひとり暮らしだロマ』
~~~~~~~~~~~~
( <●><●>) 「↑ここに御注目を」
(;ФωФ) 「なんですと!?」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:05:10.47 ID:hmsBERsr0
(;ФωФ) 「おい、ワカッテマス! わけを説明せい!!」
( <●><●>) 「はて? お忘れですか、以前お話しましたよ。レッツ回想」
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━
━━
──数日前の魔王ロマネスク城
( <●><●>) 「ロマネスク様」
∧__∧
( ФωФ) 「んー?」
つ[トライガン]と
( <●><●>) 「来月より、長期休暇を頂きたいのですが」
( ФωФ) 「おーう」
━━
━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━
(;ФωФ) 「ん──思い出した」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:05:53.52 ID:hmsBERsr0
( <●><●>) 「お話した通り、来月から休みを頂きます。魔界に帰りますので」
( ФωФ) 「珍しいな。魔界嫌いのくせに」
( <●><●>) 「ネット環境が劣悪ですからね。ですが最近は光回線が──」
( ФωФ) 「んなこと、どーでもいいわ。で、なんで魔界に?」
( <●><●>) 「私には死活問題ですよ。友人が結婚するんです」
( ФωФ) 「友人ってあのそそっかしいヤツか?」
( <●><●>) 「ええ、あのビロードです。ちなみにお相手は幼馴染です」
( ФωФ) 「そうか」
( <●><●>) 「ですから、この二万を御祝儀に(#ФωФ) 「やらんぞ」
( ФωФ) 「それで、いったい何日休暇が必要なのだ?」
( <●><●>) 「そうですね……」
( <●><●>) 「1年ほど頂けますか?」
( ФωФ)
( ФωФ) 「えっ」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:06:58.07 ID:hmsBERsr0
(;ФωФ) 「いやいやいや、何日休む気なのだ?」
( <●><●>) 「日数で、ですか? つまり365日ですかね」
(;ФωФ) 「本気で一年休む気なのか!?」
( <●><●>) 「覚えてらっしゃいませんか? ビロードの家を」
(;ФωФ) 「ん──すこぶる金持ちであったな」
( <●><●>) 「ええ、ビロードは筋金入りのボンボンです」
(;ФωФ) 「まさか一年がかりで挙式を?」
( <●><●>) 「いえ、式はスグ済みます」
( ФωФ) 「だったらなぜ?」
( <●><●>) 「新婚旅行で世界一周に」
(;ФωФ) 「一緒行く気なのか!?」
( <●><●>) 「ビロードに頼まれまして」
(;ФωФ) 「新婚旅行を何だと思っているのだ」
( <●><●>) 「まったくです」
( ФωФ) 「お主もな」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:08:38.01 ID:hmsBERsr0
(;ФωФ) 「まぁ冠婚葬祭ぐらい休む権利はあるだろうが……一年か」
( <●><●>) 「気が乗らないのでは、と思いましてビロードに話をつけてあります」
( ФωФ) 「と、言うと?」
( <●><●>) ゴソゴソ「私の休暇中──」
( <●><●>) 「月々諭吉を10枚支( ФωФ) 「よし、楽しんでまいれ」
つ[諭吉]]]]]]]]]]と バサッ
( <●><●>) 「早ッ」
(*ФωФ) 「これで生活が楽になるな」
( <●><●>) 「見てはならない主の本性を垣間見た気がします」
( <●><●>) 「しかしロマネスク様、それだけでは生活は厳しいですよ」
( ФωФ) 「そうなのか?」
( <●><●>) 「毎月の家賃、水道代、光熱費、食費、その他雑費」
(;ФωФ) 「うむ……」
( <●><●>) 「特に雑費です。漫画の新刊と貸し倉庫代が一番のネックかと」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:09:40.20 ID:hmsBERsr0
(;ФωФ) 「先立つモノは金か……」
( <●><●>) 「幸いイヨウさんの御好意で、礼金と今月の家賃を免除して頂いてます」
( ФωФ) 「しかしそれでも生活は厳しいか……」
( <●><●>) 「ええ、買いそろえるべき雑貨は少なくありません」
( ФωФ) 「城の家具がそのまま使えるのは僥倖であった」
( <●><●>) 「ニ○リ製品ばかりですからね」
( ФωФ) 「父上は趣味にばかり金を使っていたからな」
( ФωФ) 「しかしそうなると……残りの生活費どう手に入れる?」
( <●><●>) 「簡単ですよ。働けばいいんです」
( ФωФ) 「誰が?」
( <●><●>) σ
σ(ФωФ ) 「吾輩……?」
( <●><●>) 「どうぞ御着替えください」
つ[<V>]と スッ
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:10:55.81 ID:hmsBERsr0
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(#ФωФ) 「おい、これはお主の着替えではないか?」
( <●><●>) 「その通りです」
( <●><●>) (20レス近い回想……長すぎたか)
(#ФωФ) 「どこの世界に燕尾服着て就活するヤツがおるのだ」
( <●><●>) 「前例が無ければ作ればいいのです」
(#ФωФ) 「解決になっておらんし、そんな事は聞いておらん」
( <●><●>) 「まぁまぁ、私も応援しています。明日から頑張りましょう」
(#ФωФ) 「なぜ今着せたのだ」
──次の日
( ФωФ) 「いやいや心の準備がまだ( <●><●>) 「どうぞ履歴書です。いってらっしゃいまし」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:11:41.77 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「追い出された……」
(´ФωФ) 「仕方ない、行くか……」
──またんき株式会社
(・∀ ・) 「うはwww履歴書みたよww魔王ww魔王城の城主ってマジwwww?」
(;ФωФ) 「うむ、元……です」
(;ФωФ) (何なのだコイツ。それにワカッテマスめ、馬鹿正直に書きおったな……)
(・∀ ・) 「しかも燕尾服wwいいよwwwいいよキミ、面白いよwwww気にいったよwww」
(*ФωФ) 「それでは──」
(・∀ ・) 「だけどねキミ、社会人なめてんの? 面白可笑しいだけじゃ生きてけないの」
( ФωФ)
(・∀ ・) 「自覚が足りないね、自覚が。学生気分ぬけてないんじゃない?」
( ФωФ) 「いや、吾輩新卒では──」
(・∀ ・) 「今回は御縁がなかったということで。」
(・∀ ・) 「はい次の子どうぞーww」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:12:30.70 ID:hmsBERsr0
( `ー´) 「悪いけど、資格ぐらい持ってないと雇えないんじゃネーノ」
¥・∀・¥ 「キミからはお金の臭いがしないなぁ」
(゜д゜@ 「あらやだ! このご時世に大学行ってないなんて!!」
グググッ
(#Фω(;"ゞ) 「学れk──あだだ痛い! 首絞めnあだだだ!」
グググッ
(#Фω(;"ゞ) 「黙れ!! 揃いも揃って吾輩を愚弄しおって!!「いや意味がわからないです!!」
グギッ!!
(#Фω(;"ゞ) 「テンプレ3どもがぁぁぁああ!!」「いやまたんきはテンプレ1──うぐッ!!」
ピクピク
(#Фω( "ゞ) 「やめだ!! こんな活動やっておれるか!!」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:13:50.52 ID:hmsBERsr0
(#ФωФ) 「くそ! 働かずともなんとかなるわい!!」
(#ФωФ) 「まったく、腹が減るだけの骨折り損である──ん?」
┏────────┓
│中華一番 .│
│ フサギコ飯店 │
┗────────┛
( ФωФ) 「ふむ、中華か──寄っていくかな」
ガラガラッ
ミ,,゚Д゚彡 「いらっしゃいだゴルァ!!」
中華屋店長
∧,,∧ フサギコ
ミ,,゚Д゚彡 。・゚・⌒) 「チャーハン作るぞゴルァ!!」
ミ o━ヽニニフ))
しーJ
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:15:09.65 ID:hmsBERsr0
ミ,,゚Д゚彡 「お、ちょうどいい! お客さん!! このチャーハン食ってみてくれねぇか?」
( ФωФ) 「ん? 試作品か?」
ミ,,゚Д゚彡 「まぁ、そんなとこだ。御あしはいらねぇからよ」
(*ФωФ) 「それは僥倖! 持ち合わせは少ないし、炒飯は好物である!!」
( ФωФ) パクッ 「店長、恩にきるぞ!」
( ФωФ) ガツガツ
( ФωФ)
ミ,,゚Д゚彡 「どうだ?」
マズ───(l!'ФωФ)───!!
ミ,,;゚Д゚彡 「くそ! やっぱり駄目か!!」
(#ФωФ) 「あ”ぁ!? やっぱりだと!?」
ミ,,;゚Д゚彡 「すまねぇお客さん! 俺、どうしても料理が美味く作れねぇんだ!!」
(#ФωФ) 「今すぐ転職しろ!!」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:18:05.47 ID:hmsBERsr0
ミ,,゚Д゚彡 「そいつぁ出来ねぇ! 店を持つことが俺の夢だったんだ!!」
(#ФωФ) 「なら経営だけせんか!!」
ミ,,゚Д゚彡 「フッ……そいつも出来ねぇ相談だ! この店は俺意外、店員がいない!」
(#ФωФ) 「胸を張って言えたことか! 第一このマズさ──」
(#ФωФ) 「──ん? 先ほどの炒飯、味は悪くなかった……か?」
( ФωФ) 「そうだ! 時折、口の中に異物が──」
(;ФωФ) 「──って、これは……髪の毛!?」
ミ,,゚Д゚彡 フサフサ
(l!'ФωФ) オエッ
(l!'ФωФ)「髪を縛らんか! くそ、結構喰ってしまったぞ……」
ミ,,#゚Д゚彡 「ふざけんな!! これは俺のプライドなんだよ!!」
(l!'ФωФ) 「逆切れ……!? うえっ、御手洗いを借りるぞ」
( ФωФ) 「ふぅ……」
ミ,,゚Д゚彡 「すまねぇなお客さん、つい我をわすれてたぜ」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:20:41.67 ID:hmsBERsr0
( ФωФ) 「気にしとらんよ。吾輩は杉浦ロマネスクだ」
ミ,,゚Д゚彡 「俺はフサギコ。フサとでも呼んでくれ。ここで会ったのも何かの縁、仲良くしようぜ旦那」
( ФωФ) 「それより、こんな店でやっていけるのか?」
ミ,,゚Д゚彡 「お得意さんが多くてな。昔馴染みの連中がよく来てくれる。だが大衆ウケはしない」
(;ФωФ) 「一見さんお断り状態だな。いや、むしろ喰える連中がいるのか?」
ミ,,゚Д゚彡 「まぁ、あれだ……慣れ?」
( ФωФ) 「適応能力高すぎるだろ……」
ミ,,゚Д゚彡 「といっても、やはり生活は厳しい。蓄えが無ければ野垂れ死にしているな」
( ФωФ) 「蓄え?」
ミ,,゚Д゚彡 「あぁ……ここは堅気になった俺がやっと手に入れたオアシスだ」
( ФωФ) 「あまり詳しく聞きたくないな」
( ФωФ) 「!! そうだフサよ、吾輩を雇ってみんか?」
ミ,,゚Д゚彡 「アンタを?」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:24:13.74 ID:hmsBERsr0
∧__∧
(`ФωФ) 。・゚・⌒) 「チャーハン作るのである!!」
/(]つ━ヽニニフ))
./ / :ヽ|
.´(__)_)━━┛
あっ!!
∧__∧て 。・゚・。・゚・
(;ФωФ)て //
/(]つ━ヽニニフ))
./ / :ヽ| 彡
.´(__)_)━━┛
セーフ!!
∧__∧ \\
(;ФωФ) 。・゚・。・゚・
/(]つV>´]つ┗━━━━┛
./ / :ヽ| U 彡
...━ヽニ´(__)_)
(;ФωФ) 「ふぅ……さあ喰ってみろ!」
ミ,,゚Д゚彡 パクッ
ウマ───ミ,,*゚Д゚彡──!!
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:22:46.11 ID:hmsBERsr0
ミ,,*゚Д゚彡 「美味いッ!! こんなチャーハン喰ったことねぇ!!」
(*ФωФ) 「ふはは! 吾輩、昔から中華料理だけは得意なのだ!!」
ミ,,*゚Д゚彡 「よし採用だ! 旦那、明日からここで働いてくれねぇか!?」
( ФωФ) 「うむ、望むところである!」
<おーいフサー? 居ないのかー?
ミ,,゚Д゚彡 「お、いらっしゃい! 今行くぜ!」
ミ,,゚Д゚彡 「すまねぇ旦那、客が来たみたいだ。悪いけど厨房をまかせられねぇか?」
( ФωФ) 「うむ、かまわんぞ。いってまいれ」
ミ,,゚Д゚彡 「悪ぃな、行ってくる。手間賃はハズむぜ!」
ミ,,゚Д゚彡 「おう、久しぶりだな!」
( "ゞ) 「やぁフサ、久しぶり」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:25:32.05 ID:hmsBERsr0
ミ,,゚Д゚彡 「どうしたんだデルタ? 疲れたような顔してるぜ?」
(;"ゞ) 「あぁ、今日は色々あってね……」
ミ,,゚Д゚彡 「そうか」
( "ゞ) 「取りあえずいつものAセットを」
ミ,,゚Д゚彡 「おう、わかったぜ!」
ミ,,゚Д゚彡 「Aセットひとつ!!」
<ん? Aセット?
ミ,,;゚Д゚彡 「お、すまねぇ! ラーメンとチャーハンだ!!」
<うむ、了解した!
ミ,,゚Д゚彡 「あ、ラーメンは──」
<大丈夫だ! 作れるぞ!
ミ,,゚Д゚彡 「そうか助かるぜ!」
( "ゞ) 「ん? 新人さんかい?」
ミ,,゚Д゚彡 「あぁ、ついさっき雇ったんだ」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:27:04.19 ID:hmsBERsr0
( "ゞ) 「なるほど。それじゃキミの料理はもう食べられないのかな」
ミ,,゚Д゚彡 「ははは、かもな。だが新しいコックは相当腕がいい。期待しときな」
( "ゞ) 「そっか、それは楽しみだ」
<フサー! 出来たぞ!
ミ,,゚Д゚彡 「おう、今取りに行くぜ!」
<いや、吾輩が持っていこう!
ミ,,゚Д゚彡 「そうか? 悪いな助かるぜ!」
( "ゞ) (はて、どっかで聞いた声だな……)
( ФωФ) 「はい、Aセットおまちである──」
( "ゞ)
ミ,,゚Д゚彡 「デルタ、紹介するぜ」
( ФωФ)
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/08(金) 18:29:23.51 ID:hmsBERsr0
ミ,,゚Д゚彡 「新人コックの──」
(;"ゞ)
(;ФωФ)
「──杉浦ロマネスクさんだ」
( <●><●>) 「その直後、デルタ殿は叫び声をあげながら店を飛び出したそうです。
こうしてロマネスク様の就職が決まりました。
なんだかんだでこの二人は結局仲の良い親友になるのですが、それはまた別のお話....。」
( ФωФ)は六畳魔王のようです
第一話『ニューソク町!ひとり暮らしだロマ』 おしまい
第二話『あやしい隣人 発“迷”王ハイン』につづく
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