- 4 名前: ◆4br39AOU.g 投稿日:2012/02/10(金) 22:52:14.64 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「……うーん」
(*゚∀゚)「どうしたんだ?考え事か?」
( ・∀・)「あ、つーちゃん。考え事というかねー……」
(*゚∀゚)「もったいぶんなよ。オレに話してみ?」
( ・∀・)「うん……。すごく今さらかもしれないけどさ」
(*゚∀゚)「ふんふん」
( ・∀・)「ぎゃしゃって男の子?女の子?」
(*゚∀゚)「そりゃあ……」
( ・∀・)「……」
(*゚∀゚)「……」
(*゚∀゚)「……どっちだ?」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 22:53:58.80 ID:Wzn9UIdTO
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
( ^ω^)とモンスターのいる農場のようです
【天使 が あらわれた! ……Side Moraler】
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 22:55:52.00 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「つーちゃん一緒に水浴びしたりとかしてたでしょ?見なかったの?」
(*゚∀゚)「そんなとこじろじろ見ねーよ……」
( ・∀・)「見せ合いっことかしないの」
(*゚∀゚)「しねーっての。お前は女をなんだと思ってんだ……」
( ・∀・)+「かわいくていい匂いがするもんだって思ってるよ」
(*゚∀゚)「……いや、そういう意味じゃねーよ」
( ・∀・)「ぐぬぬ……気になる」
(*゚∀゚)「もうどっちでもいいじゃん……」
( ・∀・)「いや、ぼくはそんな中途半端は嫌いなタチだからね」
(*゚∀゚)「初耳だぞー……」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 22:58:24.89 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「よし!つーちゃん!君にミッションを与えよう!」
(*゚∀゚)「やだ」
( ・∀・)「せめて最後まで聞いてから断ってよ……」
(*゚∀゚)「最後まで聞けば断っていいのかよ……」
( ・∀・)「……と、いうわけで」
( ・∀・ )m9 ビシィ!「つーちゃん!ぎゃしゃの性別を調べるのだ!」
(*゚∀゚)(……なんで小指?)
(*゚∀゚)「だーかーらー。そんなのどっちでもいいだろって」
( ・∀・)「つーちゃんは気にならないの?」
(*゚∀゚)「そりゃあ……まぁ、気になるっちゃー気になるけど」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:00:18.43 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「でしょ?だからさ、ほら。ここらで一発」
(*゚∀゚)「お前もしつこいなー……。やだっつってるだろ?」
( ・∀・)「あぁん。つーちゃんのいけずぅ……」
(*゚∀゚)「気色悪い声出すなよ……」
( ・∀・)「あーあ。次の町抜けたら魔王城まで一直線だから確かめるチャンスないのになー」
(*゚∀゚)「つーかよー。ぎゃしゃが男か女かわかったところで何かいいことあんの?」
(*・∀・)「ぎゃしゃ女の子だったら僕ハーレムじゃん?」
(*゚∀゚)「……男だったら?」
( ・∀・)「それはそれでなかなかマニアックな……」
(*゚∀゚)っ=lニニフ
( ・∀・)「あ、つーちゃんたんま。たんまって。たんm」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:02:52.05 ID:Wzn9UIdTO
- ―町―
ワイワイガヤガヤ
(メメ∀メ)「……魔王城に一番近い町なのに賑わってるね」
o川*゚ー゚)o「そうね……。ところでどうしたの?その傷」
(メメ∀メ)「僕もなんでこうなったかわかんないんだ」
(,,゚−゚)「……塩……塗ってあげる……」
(メメ∀メ)「大事な調味料だからダメ」
o川*゚ー゚)o「とりあえず宿を探しましょう。歩き詰めで疲れたわ……」
(*゚∀゚)「だなー。早く横になりたいぜ」
(メメ∀メ)「あっちに宿屋の看板があったよ。そこに行ってみようか」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:04:42.18 ID:Wzn9UIdTO
- ―宿屋―
【+ 】ゞ゚)「いらっしゃいませ」
(*゚∀゚)
o川*゚ー゚)o
( ・∀・)「4人だけど、部屋は空いてるかな」
【+ 】ゞ゚)「二部屋でよろしいですか?」
( ・∀・)「いや、一部屋で」
【+ 】ゞ゚)「かしこまりました。夕食と朝食はこちらでお召し上がりになりますか?」
( ・∀・)「んー……。料金と相談かな」
【+ 】ゞ゚)「えぇと。夕食はこれだけ、朝食はこれだけ追加料金をいただきます」
( ・∀・)「へー。案外安いね」
【+ 】ゞ゚)「おかげ様で収入が安定しておりますので」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:07:05.79 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「じゃあ、両方つけてもらおうかな。いいよね?」
(*゚∀゚)「あ……あぁ……」
o川*゚ー゚)o「いいけど……」
(,,゚−゚)「ごはん……」
【+ 】ゞ゚)「ありがとうございます」
(*゚∀゚)「ちょ、ちょっと……モララー?」
( ・∀・)「なに?どうしたの?」
(*゚∀゚)「いやいや……気にならないのか?あの店主……」
( ・∀・)「……む。確かに。何で棺桶担いでるの?」
【+ 】ゞ゚)「これですか?いやぁ、これがあればいつでも仮眠が取れますからね」
( ・∀・)「へぇ〜。便利だねー」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:09:38.34 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「だって」
(;*゚∀゚)「いや、「だって」じゃなくて……!あの店主どう見てもヴァンパイアだろ!?」
( ・∀・)「まぁ、そうだねぇ」
(*゚∀゚)「いや……その…………もういいや」
【+ 】ゞ゚)「お客様は、旅の方ですか?」
o川*゚ー゚)o「え、えぇ。まぁ……」
【+ 】ゞ゚)「ああ……。では、驚かれるのも無理無いですね」
( ・∀・)「どういう事?」
【+ 】ゞ゚)「この町は、人と魔物が共存する町なのです」
(*゚∀゚)「人と魔物が……?」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:13:05.76 ID:Wzn9UIdTO
- 【+ 】ゞ゚)「10年前まで、この町には魔物しかいませんでした」
【+ 】ゞ゚)「ですが、ここのすぐ近くに良質な資源が多く採れる鉱山があったので、人から襲撃されることが多々ありました」
【+ 】ゞ゚)「その度に争う私たちを見かねた魔王様が、人々を迎え入れるようにと当時の町人に呼びかけたのです」
( ・∀・)「へぇー。魔王様が……」
【+ 】ゞ゚)「当初はいざこざがあったようですが、今ではそれも大分減りました」
【+ 】ゞ゚)「人に出来ない事は魔物が、逆に魔物では出来ない事は人が担当して回しているのです」
(*゚∀゚)「……でも、よく出来たなー共存なんて」
【+ 】ゞ゚)「多分、ここが魔王城から近いって事もあったからだと思いますね」
【+ 】ゞ゚)「人も魔物も魔王様を畏れる気持ちは一緒ですから」
( ・∀・)「……」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:15:28.31 ID:Wzn9UIdTO
- ―部屋―
(,,゚−゚)「ベッド……ふかふか……」
o川*゚ー゚)o「んー……。いい部屋ね」
( ・∀・)「そうだね。だけど僕は今日も床で寝るのかな?」
(*゚∀゚)「うん」
( ・∀・)「即答ありがとう。泣いていいかな?」
(,,゚−゚)「……一緒のベッドで……寝る……?」
( ・∀・)「君がロープや鎌を手の届かない場所に置いてくれるなら喜んで」
(,,゚−゚)「……じゃあ……だめ」
( ・∀・)「がっでむ」
( ・∀・)「二部屋にすれば良かった……」
o川*゚ー゚)o「ダメよ。お金がもったいない。あなたが床で寝れば一部屋で十分なんだし」
( ・∀・)「このパーティでの僕の立ち位置がよくわかるね……」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:18:21.74 ID:Wzn9UIdTO
- o川*゚ー゚)o「ああ、そうそう。さっき店主さんが教えてくれたんだけどね。この町には湯屋があるみたい」
(*゚∀゚)「風呂か!?久しぶりだなー」
( ・∀・)「お風呂かー。王国にもあったな。ここも同じくらい栄えてるってことかな」
(,,゚−゚)「おふろ……?」
(*゚∀゚)「あったかいお湯に浸かるんだ。気持ちいーぞー」
(,,゚−゚)「……行きたい」
o川*゚ー゚)o「じゃあみんなで行きましょうか」
(*・∀・)(ふふふ。みんなお風呂って事で浮き足立ってるけど僕がいることを忘れてるな……)
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:20:53.48 ID:Wzn9UIdTO
- ―男湯―
( ・∀・) カポーン…
( ・`ー・´)「兄さん!隣いいかい!」
( ・∀・)「……あ、うん。いいよ」
( ・∀・)(……そうだよね。普通は男女分けるよね。当たり前だよね)
( ・`ー・´)「いやーあったまるねぇ!」
( ・∀・)「うん……あったかいね……」
( ・`ー・´)「……どした?兄さん。元気ねぇじゃん」
( ・∀・)「いやぁ、ちょっとね……」
( ´ー`)「お邪魔するーヨ」
(*・∀・)「うわ!ドラゴンだ!初めて見た!でっけぇー!」
(;´ー`)「な、なんだヨ?純系じゃねーから珍しいもんじゃネーヨ?」
(;・`ー・´)「突然元気になりやがって……。なんなんだ……」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:23:03.25 ID:Wzn9UIdTO
- (*゚−゚)「あったかい……」
o川*゚ー゚)o「いいわねー。これ」
(*゚∀゚)(……ぎゃしゃ、どっぷり湯に使ってるか)
(*゚∀゚)(……こっからじゃあ……見えないな……)
(;*゚∀゚)(っていかんいかん。モララーにああ言っといてなに考えてんだ……)
(;*゚∀゚)(あー!でも気になる!!)
(;*゚−゚)「あったか……くらくらする……」
o川;*゚ー゚)o「ちょ……大丈夫?」
(;*゚∀゚)「……あ、のぼせたのか?ちょっとあがれ」
(;*゚−゚)「わかった……」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:25:24.04 ID:Wzn9UIdTO
- (*゚∀゚)「ほら、ここに座って。楽になるまでおとなしくしてろ」
(;*゚−゚)「ん……」
(*゚∀゚)(なんもついてなかった……。やっぱり女だったのか。こいつ)
(*゚∀゚)(……ん?)
(;*゚∀゚)「……あれ?」
(;*゚−゚)「そんなとこ……じっと見られたら……恥ずかしい……」
(;*゚∀゚)「あ……、わ、わりぃ。とりあえず俺は戻るから、おとなしくしてろよな?」
(;*゚−゚)「……わかった」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:28:25.93 ID:Wzn9UIdTO
- (*゚∀゚)「……なぁ、キュート」
o川*゚ー゚)o「ん?なぁに?」
(*゚∀゚)「お前…………よな?」
o川;*゚ー゚)o「ぶはっ!?な、なにを……!?」
(*゚∀゚)「……」
o川;*゚ー゚)o「そ、そりゃ…………けど……」
(*゚∀゚)「だよ……な」
―一方の男湯―
(*・∀・)「すげー!鱗すべすべ!ねぇねぇ、ドラゴンだしさ、空飛べるの?」
( ´ー`)「オレは土竜だから飛べネーヨ。羽根はただの飾りだーヨ」
(;・`ー・´)「あの兄さん、まだ湯に浸かってやがる。これだけ長時間浸かっててのぼせないなんて、ただもんじゃない……!」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:30:26.94 ID:Wzn9UIdTO
- (*・∀・)「あー、さっぱりした。あ、シラネーヨまたねー」
( ´ー`)「まただーヨ」
o川*゚ー゚)o「随分長いこと入ってたね。……というか、今のデカブツは誰?」
( ・∀・)「ドラゴンのシラネーヨ。ただ土竜って種類だから空は飛べないんだって」
o川*゚ー゚)o(いつの間に仲良くなったんだか……)
(*゚∀゚)「……」
( ・∀・)「ところでつーちゃんはどうしたの?」
o川*゚ー゚)o「さぁ……。いつの間にかあんな調子だから」
(*゚−゚)「ぽかぽか……」
( ・∀・)「じゃあ、宿に戻ろうか。もうそろそろ夕飯の時間だろうし」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:32:27.30 ID:Wzn9UIdTO
- (,,゚−゚)「……お風呂……また行きたい……」
( ・∀・)「んー……。じゃあ、明日の朝にもう一回来ようか」
(,,゚−゚)「……わかった」
o川;*゚ー゚)o ゾワッ「……っ!?」
( ・∀・)「……ん?どうしたの?」
o川*゚ー゚)o「この建物……すごいいやな感じがする……」
( ・∀・)「これ?ただの教会じゃないか」
o川*゚ー゚)o「でも……なんだか、嫌」
( ・`ー・´)「ああ、さっきの兄さん。この教会が気になるかい?」
( ・∀・)「あ、さっきの人」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:35:02.05 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・`ー・´)「この教会な、そのうち取り壊すことになってんだ」
( ・∀・)「取り壊す?そりゃまたどうして」
( ・`ー・´)「王国から教会を置けって通達があって、早速建てたんだがな」
( ・`ー・´)「それに際してこの教会に天使が来たんだ」
( ・∀・)「天使?あのおとぎ話の?」
( ・`ー・´)「ああ、その天使だ」
( ・`ー・´)「で、その天使が突然この町の魔物に襲いかかったんだよ」
( ・`ー・´)「みんなしてなんとか追い払ったが……天使があんな凶暴な生き物だとは思わなかったなぁ」
( ・∀・)「……天使が魔物を、ねぇ」
o川*゚ー゚)o「この町の魔物は人に危害を加えるようなこともしていないのに……」
( ・`ー・´)「俺らにとっちゃあ、ただの害悪でしかなかったな」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:37:39.51 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・`ー・´)「で、必要の無くなった教会を取り壊そうって話になったんだ」
( ・∀・)「なるほどねー」
o川*゚ー゚)o「……じゃあ、あの教会には今は誰も住んでないの?」
( ・`ー・´)「おーよ。もうあれは幅だけ取って中身がないただの張りぼてさ」
o川*゚ー゚)o(…………)
―宿屋―
【+ 】ゞ゚)「みなさん、夕食をお持ちしました」
( ・∀・)「おー!おいしそー!」
(,,゚−゚)「いいにおい……」
o川*゚ー゚)o「ほら、食べに行きましょ?」
(*゚∀゚)「あ……あぁ」
- 49 名前:さる? 投稿日:2012/02/10(金) 23:44:00.52 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「どうしたの?つーちゃん。さっきから変だよ?」
o川*゚ー゚)o「何か悩みでもあるの?」
(*゚∀゚)「いや……悩みっつーほどのもんじゃないけど……」
(*゚∀゚)「ぎゃしゃな、なんもついてないんだ」
(,,゚−゚)「……?」
( ・∀・)「ついてない?何が?」
(*゚∀゚)「何って……男にあるべきものと、女にあるべきもの」
( ・∀・)「のどぼとけとおっぱい?」
o川;*゚ー゚)o「いやそこじゃないでしょ!」
(,,゚−゚)「男は……度量……、……女は……度胸」
o川;*゚ー゚)o「それもちがう!」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:46:43.61 ID:Wzn9UIdTO
- o川*゚ー゚)o「ねぇ、もしかしてお風呂であんなこと聞いてきたのは……」
(*・∀・)「何を聞いたの?ねぇねぇ、どんなことを聞いたのさ!」
o川*゚ー゚)o「凍死したくなかったら黙ってて」
( ・∀・)シュン……
(,,゚−゚)「……僕が殺るから……殺しちゃダメ……」
( ・∀・)「何この子物騒かわいい」
(*゚∀゚)「なぁ、ぎゃしゃ。お前は一体何者なんだ?」
(,,゚−゚)「……?」
(,,゚−゚)「…………」
_, _
(,,゚−゚)「…………???」
(;*゚∀゚)「なんで悩むんだよ……」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:48:49.65 ID:Wzn9UIdTO
- (,,゚−゚)「……僕は…………」
「敵襲だぁぁーーー!!」
(;*゚∀゚)「なんだ!?」
o川;*゚ー゚)o「敵!?なんで!?」
( ・∀・)「これ美味しいね、何のお肉?」
【+ 】ゞ゚)「普通の牛肉ですよ。ただ、飼料に干し葡萄を混ぜることで、肉自体に芳醇さを出すことができるのです」
( ・∀・)「へぇー。帰ったらブーンにも教えてあげよ」
(*゚∀゚)「……毎度の事ながら余裕だなー」
( ・∀・)「ほら、つーちゃん。これおいしいよ?」
(,,゚−゚)「…………おいてけぼり」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:50:45.18 ID:Wzn9UIdTO
- 【+ 】ゞ゚)「ご安心を。ここは人と魔物が共存する町ですよ?」
【+ 】ゞ゚)「襲って来たのが人であろうが魔物であろうが、すぐに事態は収拾……」
(;・`ー・´)「おっちゃん!大変だ!天使が集団で町を襲いに来やがった!!」
【+ 】ゞ゚)「…………なんですって?」
( ・∀・)「……天使?」
o川;*゚ー゚)o「まさか……さっき話してた……?」
(;・`ー・´)「どうしよう!天使一人相手でもあんなに苦労したのに!あんな数には敵いっこねえよ!」
【+ 】ゞ゚)「落ち着いてください。とにかく、出来る限りの事はしましょう。魔王城に連絡は?」
(;・`ー・´)「あ、あぁ。一応誰か行ったみたいだ」
【+ 】ゞ゚)「なら大丈夫です。魔王城からの援軍が来るまで時間を稼ぎます。あなた達はすぐに避難を」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:53:11.52 ID:Wzn9UIdTO
- 【+ 】ゞ゚)「旅のお方は危険ですから、彼と一緒に避難を」
( ・∀・)「やーだねっ」
【+ 】ゞ゚)「やだ……って、本当に危険なんですよ?」
(;*゚∀゚)「モララー……お前弱いんだし、大人しくしといた方が……」
( ・∀・)「みんな忘れてるだろうから確認しとくけど、僕は勇者なんだよ?」
o川*゚ー゚)o(あぁ……そういえばそうだったわね)
【+ 】ゞ゚)「勇……者……?」
( ・∀・)「安心して。僕は魔物だからといって危害を加えたりはしないから」
(;・`ー・´)「あ、あんた……勇者だったのか!どうりで風呂でのぼせないわけだぜ……」
( ・∀・)「それ勇者とか関係ないよね」
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:55:30.03 ID:Wzn9UIdTO
- ( ・∀・)「……とにかく、困ってる人たちを見過ごすわけにはいかないんだ。僕も手伝うよ」
【+ 】ゞ゚)「……わかりました。では、他の皆様はここで……」
(*゚∀゚)「おいおい冗談だろ?モララー1人に任せられるかよ」
o川*゚ー゚)o「そうね。モララーだけじゃ戦力にはならないわ」
(,,゚−゚)「……勝手に死んだら……困る……」
( ・∀・)「信用無いにもほどがあるね、僕」
【+ 】ゞ゚)「ふふ……よいお仲間をお持ちですね」
( ・∀・)「みんなして僕を言葉のナイフで傷つけてくんだけど……」
( ・`ー・´)「とにかく、勇者様がいるなら百人力だ!もしかしたら勇者様なら奴らを倒せるかもしれないしな!」
(*゚∀゚)「あんま期待しない方がいーぞ」
(,,゚−゚)「……ゆうしゃ……(笑)」
( ・∀・)「あ、傷ついた。ぎゃしゃの言葉ですっごい傷ついた」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/10(金) 23:57:45.53 ID:Wzn9UIdTO
- 【+ 】ゞ゚)「……ではみなさん、行きましょう」
o川*゚ー゚)o「えぇ」
(*゚∀゚)「おー!」
(,,゚−゚)「おー……」
( ・∀・)「あの、もう僕HPが0に近いんですが」
―大通り―
(;´ー`)「く……キリがネーヨ!どんだけいるんだーヨ!」
从リ ゚д゚ノリ「大人しくしなさい!あなた達魔物が私達に敵うとでも思ってるの!?」
(;´ー`)「あのリーダー格の天使さえどうにか出来れば……」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:01:16.42 ID:Wzn9UIdTO
- 町の上空を覆う白。
その晩は月が出ていなかったというのに、そこだけが昼間のように明るかった。
o川*゚ー゚)o「これは……」
(;*゚∀゚)「あひゃ……」
闇の中で自らの存在を主張するかのように輝く天使達。
純白の翼を大きく広げ、地上を這う生物を見下ろしている。
そう、まるで我々が地を這う虫達を眺めるように……。
【+ 】ゞ゚)「シラネーヨ!無事ですか!?」
(;´ー`)「オサムかーヨ……。オレは大丈夫だーヨ」
(;・∀・)「大丈夫って……怪我してるじゃんか!」
(;´ー`)「こんなの怪我のうちに入らネーヨ。竜族舐めるなーヨ……」
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:03:10.52 ID:5KijBgNPO
- 从リ ゚д゚ノリ「……ん?人間?」
(*゚∀゚)「……てめーがこの集団のリーダーか?」
从リ ゚д゚ノリ「そうよ。私がこの一隊を率いているわ」
o川*゚ー゚)o「天使さんがこの町に一体何の用かしら?」
从リ ゚д゚ノリ「私達は主の名の下に汚れた存在を粛正に来ただけ……。そう、魔族と、魔に染まった人間達をね」
【+ 】ゞ゚)「……あなた方は、大層魔族が嫌いなようで……」
从リ ゚д゚ノリ「……ふん。あなた達も、ただ主の道具たればよかったものを」
从リ ゚д゚ノリ「みんな!汚れた者共を粛正なさい!!」
合図と共に、上空の天使達が一斉に矢を射かけてくる。
大量の矢はまるで雨のようにモララーの頭上に降り注いだ。
(;´ー`)「ちぃ……!みんな、俺の下に隠れるーヨ!」
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:05:16.42 ID:5KijBgNPO
- モララー達を庇い、シラネーヨが矢の雨を一身に受ける。
大亀とドラゴンの混血である彼は、背の鱗がまるで亀の甲羅のように発達していた。
しかし、尾や首、頭は背中ほど硬度が無いようで、降り注ぐ矢が容赦なく突き刺さっていった。
(;´ー`)「っぐ……うぅ……」
(;・∀・)「シラネーヨ……」
(;´ー`)「こんなの、屁でもネーヨ……。虫に刺されたようなもんだーヨ……」
矢の雨が止んでも、天使の攻撃は終わらない。
剣を持った天使が数人降りてきて、シラネーヨの尾や足を切りつけ始めた。
(;´ー`)「ぎっ!?」
(#*゚∀゚)「てめぇらぁ!!」
ハソ ゚−゚リ「!」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:06:40.10 ID:5KijBgNPO
- 天使の1人につーのナイフが突き刺さった。
いや、突き刺さったように見えた。
(;*゚∀゚)「なっ……?」
ナイフの刃が届く寸前、天使の身体が透け、つーの攻撃は空を切ったのだ。
(;*゚∀゚)「ど……どうなってるんだ……?」
【+ 】ゞ゚)「無駄です。我々の攻撃は、天使には通用しません」
从リ ゚д゚ノリ「そのとおり。私たちは現世と冥府の中間にいる存在。あなた達の攻撃は通用しないわ」
(;・∀・)「攻撃が通用しない……って、どうすればいいの!?」
【+ 】ゞ゚)「……しばらくは、時間を稼ぐのみです。魔王城からの援軍が来れば……」
从リ ゚д゚ノリ「援軍?そんなもの来ないわよ」
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:08:26.56 ID:5KijBgNPO
- (;´ー`)「な……どういうことだーヨ!?」
从リ ゚д゚ノリ「今頃、雪苺の率いる部隊が魔王城を制圧してるわ」
(;・∀・)「そんな……!」
【+ 】ゞ゚)「……魔王様は、そう簡単にやられたりはしません」
从リ ゚д゚ノリ「そうだとしても、ここに援軍を送る余裕はないんじゃない?」
【+ 】ゞ゚)「……」
从リ ゚д゚ノリ「と、いうわけであなた達に生き残る道は残されていないの」
从リ ゚д゚ノリ「だから大人しくやられてくれないかしら?さっさとここを制圧して早く雪苺達の援軍に―――」
「ぎっ!?」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:11:36.17 ID:5KijBgNPO
- 从リ ゚д゚ノリ「……なに?」
短い悲鳴が聞こえ、そこにいた面々の視線が音の発信源に移る。
そこにあったのは、大きな鎌をその手に携えた死神と、
剣だけをそこに残し、少しずつ小さな光の粒子となっていく天使の姿だった。
(,,゚−゚)「…………斬れた」
从リ ゚д゚ノリ「嘘……天使を傷つけられるのは主の加護を受けた武器だけのはず……」
【+ 】ゞ゚)「……」
天使の言葉を聞かず、ぎゃしゃは周辺の天使を攻撃する。
天使達は抵抗する間も与えられず、次々と光へ変わっていった。
(*・∀・)「すごいぞ!ぎゃしゃ!頑張れ!」
(,,゚−゚)「……ほめられた」
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:13:09.50 ID:5KijBgNPO
- 魔物達を虐殺し、その魂を奪いに来た天使を、魔物達を守るべく死神が狩る。
闇夜に紛れた黒により、輝く白が一つ、また一つと消えていく。
从リ#゚д゚ノリ「てやぁっ!!」
(,,゚−゚)「!」
それを止めるべく、上空を舞っていた天使がぎゃしゃに剣で斬りかかった。
金属同士が激しくぶつかり合い、火花が散る。
力はほぼ互角か、しばし鍔迫り合いが続く。
そのうち、天使が一度剣を強く押し込み、すぐに距離をとった。
从リ ゚д゚ノリ「……あなた、天使ね」
(,,゚−゚)「…………?」
( ・∀・)「…………は?」
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:15:53.22 ID:5KijBgNPO
- ( ・∀・)「ぎゃしゃって天使なの?」
o川*゚ー゚)o「いや、私に聞かれても……」
(・∀・ )「……」
(*゚∀゚)「オレに視線送られても……」
( ・∀・)「……」
【+ 】ゞ゚)「私も初対面ですし……」
(・∀・ )「……」
(;´ー`)「シラネーヨ……」
( ・∀・)「・・・・・」
( ・∀・)「!」
( ・∀・ )「……」
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:17:57.35 ID:5KijBgNPO
- 从リ ゚д゚ノリ「あなたの顔は知らないから、さしずめ第9位の天使ってところかしら」
从リ ゚д゚ノリ「……まぁ、魔物と一緒に行動している時点で、堕天使と呼ぶのがふさわしいかもね」
(,,゚−゚)「……お前の話は……よくわからない」
从リ ゚д゚ノリ「ふん。じゃあバカな下位天使でもわかりやすいように言ってあげる」
从リ#゚д゚ノリ「あなたはもう我々天使の仲間ではない!よってここで成敗するわ!!」
(,,゚−゚)「っ……!僕は……もともとお前の仲間じゃない……っ!!」
白銀の剣が漆黒の鎌とぶつかり合い、重々しい金属音が幾度となく周囲に響く。
そこから少し離れた場所でモララー達は2人の戦いを眺めていた。
が、それを許してくれる天使達ではない。
上空に待機していた天使が降下してモララー達に次々と襲いかかっていった。
( ・∀・)「おっと危ない」
o川;*゚ー゚)o「くっ……、ぎゃしゃがあっちにかまけてる間は防戦一方ね……」
【+ 】ゞ゚)「……いえ、そうでもないですよ?」
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:20:05.91 ID:5KijBgNPO
- (*゚∀゚)「……?なんでだ?」
【+ 】ゞ゚)「あの天使さんがいい事を教えてくださいましたから」
【+ 】ゞ゚)「まず、天使を傷つけられるのは彼女らが主と呼ぶ何者かの加護を受けた武器のみ……」
【+ 】ゞ゚)「そして、あなた方のお仲間の彼女を天使と呼び、尚且つ各々の武器で彼女に対抗しようとしている」
その時、1人の天使が宿屋の主人の眼前に降り立ち、剣を振り上げた。
【+ 】ゞ゚)「……つまり、こういうことです」
宿屋の主人は持っていた棺桶を天使に投げつける。
当然それは天使にぶつかることなく、その体を通過していった。
だが、天使の体を棺桶が完全に通過する頃。
天使の体を白銀の剣が貫いていた。
( ゚"_ゞ゚)「天使の持つ武器ならば、天使を貫くことができる」
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:22:10.97 ID:5KijBgNPO
- ( ・∀・)「……なるほど」
o川*゚ー゚)o「じゃあ……反撃開始ね!」
(#*゚∀゚)「剣を使うのは初めてだけど……やってやらー!!」
消えた天使達が残した武器を手に取り、それぞれ天使へと向かって駆けていく。
それに相対する天使達の表情は変わらない。
天使の一人へつーが突きを繰り出した。
だが、フェイントも何もないただのそれはあっさりと躱されてしまう。
前に出た足を踏ん張り、そのまま天使目掛けて横薙ぎに剣を振るおうとするものの、
普段と違う得物を使っているためか体が上手く動かなかった。
(;*゚∀゚)「しまっ……」
o川*゚ー゚)o「ほっ!……っと」
隙だらけのつーの体へ天使の剣が突き刺さるよりも早く、天使の頭が胴体から離れた。
天使は悲鳴もあげずに、無表情のまま小さな光へと変わっていく。
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:25:45.14 ID:5KijBgNPO
- (*゚∀゚)「おー、助かったぞ」
o川*゚ー゚)o「どういたしまして」
(*゚∀゚)「しっかし剣は扱いにくいなー……。こいつらナイフ持ってないのかね」
o川*゚ー゚)o「私も普段は魔法ばっかだから肉弾戦はちょっと……」
(*゚∀゚)「うし。一緒にやるか!」
o川*゚ー゚)o「えぇ!」
( ゚"_ゞ゚)「ふっ!」ザクッ!
( ・∀・)「とりゃっ!」スカッ
( ゚"_ゞ゚)「はぁっ!」ズバッ!
( ・∀・)「せいやぁっ!」スカッ
( ・∀・)「ふぅ……。少しずつだけど数は減らせてるね」
(;´ー`)「お前さっきから一人もやっつけれてネーヨ」
( ・∀・)「何をー!シラネーヨだって誰もやっつけれてないじゃないか!」
(;´ー`)「無茶言うなーヨ……。オレは天使の武器は持てネーヨ。小さすぎるーヨ」
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:27:23.78 ID:5KijBgNPO
- 从リ#゚д゚ノリ「ふんっ!」
(,,゚−゚)「……」
天使の攻撃を、ぎゃしゃは難無く躱していく。
しかし、躱すだけで一向に反撃に移ろうとはしなかった。
一方の天使はただがむしゃらにぎゃしゃを攻め立てて行く。
最初は打ち合いがあった。
不意を見て攻撃し、直撃ではないにしろ攻撃を当てることも出来なくはなかった。
ところが今はどうだ。
打ち合いはなく、こちらの攻撃はことごとく躱される。
攻撃前後の隙に向こうから反撃されることはない。
まるで、「お前の攻撃はすべて見切った。これ以上やっても無駄だ」とでも言っているかのように……。
从リ#゚д゚ノリ「あああああああ!何で当たらないのよ!」
(,,゚−゚)「……慣れた」
从リ#゚д゚ノリ「こんな短時間の間に私の攻撃を見切ったって!?舐めるんじゃないわよ!」
(,,゚−゚)「っ!」
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:29:30.78 ID:5KijBgNPO
- 斬撃の直後、その勢いを利用し、側転の要領で蹴りを繰り出した。
さすがにこれは予測出来なかったか、躱すことはできない。
しかも防御も遅れたため、ぎゃしゃは体制を崩されてしまった。
从リ#゚д゚ノリ「これが……!私の本気よっ!!」
天使が跳躍して、剣を頭上高くに振り上げる。
剣先が白く発光し、町一帯が昼のように明るく照らされた。
モララー達も思わず目を覆うような強い光。
それは少しずつ収束していき……やがて光は拳ほどの大きさほどになった。
从リ#゚д゚ノリ「堕ちなさい!!『トニトルス・カエロー』!!」
高く振り上げられた腕からの投擲。
ぎゃしゃがそれを回避するかしまいか考える間もなく、地面に激突、光の柱が天を貫いた。
それはまるで、闇夜を切り裂く一筋の雷のようだった。
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:31:16.36 ID:5KijBgNPO
- (;*>∀と「うわっ……!眩し……」
(; ー )「な、なにも見えネーヨ!」
(;"_ゞ )「ぐああああっ!?目がぁ!!目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」
( ・∀・)「店主さん割と余裕そうだね」
o川;*>ー゚)o「あんたもね……!」
光が消え、再び夜が戻ってくる。
光の柱があった場所に、ぎゃしゃの姿は無かった。
从リ ゚д゚ノリ(躱された……?いや、避けようとしても躱しきれないはず……消し飛んだのかし―――)
ザンッ!!
从リ ゚/ /д゚ノリ(――ら……?)
(,,゚−゚)「ちょっと驚いた。……でも、それだけかな」
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:33:32.68 ID:5KijBgNPO
- その場にいた誰もがその姿を見ることは叶わなかった。
いつの間に身体を両断された天使の姿を。
絶対に躱すことはできないと思われた場所から天使の後ろを取ったぎゃしゃの姿を。
..::リ ゚/ /д゚ノリ「う……そ……」
(,,゚−゚)「ごめんね。これが僕の得意技なんだ」
...:::д゚ノリ「堕天使ごときに……この私が……」
(,,゚−゚)「……天使とか堕天使とかわからないことを言うな、君は。せっかくだから教えてあげるよ」
(,,゚−゚)「僕はぎゃしゃ。覚えておいてね」
(,,゚−゚)「……って、もう聞こえてないか」
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:35:19.71 ID:5KijBgNPO
- 強烈な光により、一時的に視力を奪われたモララー達は何が起こっているのか理解できなかった。
ただ、ぼんやりと光る何かが、少しずつ遠ざかって行く様子だけが確認できた。
(;*-∀-)「急に静かになったぞ……どうなったんだー?」
(;"_ゞ )「目が……目がぁぁぁぁぁぁあ……」
( ・∀・)「店主さん、もういいって」
(;´ー`)「いや、オサムはヴァンパイアだから元々明るいのが苦手なんだーヨ」
o川;*゙ー゚)o「それってマズくない!?天使達がまだ……」
(,,゚−゚)「……天使達……帰った……」
( ・∀・)「あ、ぎゃしゃ。見えるの?」
(,,゚−゚)「うん…………」
(;´ー`)「帰ったって……本当かーヨ!?」
(,,゚−゚)「うん…………疲れた……」
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:37:20.95 ID:5KijBgNPO
o川;*゚ー゚)o「ちょっと目が慣れてきた……本当に天使達はいなくなったみたいね」
(,,゚−゚)「…………うるさい奴……やっつけたら……帰った」
(;´ー`)「あのリーダーっぽい奴やっつけたのかーヨ!?大したもんだーヨ……」
(;*゚∀゚)「あー……俺もようやく目が慣れてきた」
( ・∀・)「みんな治るの早いねー。僕全然見えないや」
(,,゚−゚)「モララー……目……見えない……?」
( ・∀・)「うん。全然」
(,,゚−゚)+「……チャンス」
( ・∀・)≡「おっと危ない」ヒョイッ
(,,゚−゚)そ
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:39:07.62 ID:5KijBgNPO
- ( ・∀・)「あー、ようやくぼんやり見えてきた」
(,,゚−゚)「見えないのに……よけられた……。……でも……泣かない」
(;"_ゞ )「うぅぅ……うぅ……」
(*゚∀゚)「おっちゃん大丈夫かー?」
(;"_ゞ )「ご心配をおかけして申し訳ありません……それと、ご協力ありがとうございました」
( ・∀・)「いえいえ、いいんですよ」
(;´ー`)「一番何もしてないお前が言うなーヨ」
(;"_ゞ )「では皆さん、宿に戻ってゆっくりお休みください……。お礼は後日あらためて……」
( ・∀・)「いや、お礼はいらないよ。もうここを発つから」
(;*゚∀゚)「……はぁっ!?お前何を……!」
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:40:24.03 ID:5KijBgNPO
- ( ・∀・)「さっきの天使の話だと、魔王城も襲われているらしい。助けに行かないと」
( ´ー`)「魔王様なら心配ネーヨ。俺たちでも撃退できたくらいだーヨ」
o川*゚ー゚)o「……でも、魔王城を攻撃するくらいなら、ここに来た奴らよりもっと強い面子が行くんじゃないかしら」
(;"_ゞ )「……考えられますね。ですが、1つ疑問が」
( ・∀・)「なに?」
(;"_ゞ )「あなたは勇者……私の記憶では、勇者とは魔王を倒す存在だったかと」
( ・∀・)「んー……。それは必ずしも正しい訳じゃないね」
( ・∀・)「確かに、場合によっては魔王を倒さなくちゃいけないかもしれない」
( ・∀・)「でも、勇者ってのはね―――」
「世界に平和をもたらすために存在してるんだ」
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:42:11.29 ID:5KijBgNPO
- 【その頃の農場】
( ^ω^)「たかいたかーい」
ノハ*゚听)「うきゃー!」
ξ;゚听)ξ「ツンもー!」
( ^ω^)「はいはい。わかってるお」
ミ*゚Д゚彡「フサもー!」
ζ(´ー`*ζ「デレちゃんもー」
( ^ω^)「フサは犬状態ならいけるかもしれんがデレは質量考えろお」
( ^ω^)「たかいたかーい」
ξ*゚听)ξ「わーい!」
(;'A`)「大変だブーン!」
( ^ω^)「ああ、大変だお。腕パンパン」
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:43:59.74 ID:5KijBgNPO
(;'A`)「そうじゃねぇ!!魔物狩りの連中がこの村に向かってるらしいんだよ!!」
( ^ω^)
( ^ω^)「えっ?
―――to be continted....
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/11(土) 00:44:57.15 ID:5KijBgNPO
- 【('A`)先生のモンスター図鑑】
新しく出会ったモンスター
【+ 】ゞ゚) ヴァンパイア:亜人種
物語にも登場する比較的メジャーなモンスター。
魔物達の中でも身体能力や魔力はずば抜けて高い。
処女の血が大好物だが、女性を傷つけるのは紳士としてあるまじき行為だとして、
最近は人を襲わず、人と同じような食生活をしている。
また、十字架は特に苦手ではない。
にんにくは嫌う者が多いが、理由は臭いかららしい。
ただ明るいのだけは苦手なようで、比較的薄暗いところを好む。
( ´ー`) 土竜:這竜種
空を飛ぶことができる飛竜に対し、土竜などの這竜種は羽が退化し、飛ぶことが出来ない。
だが、全身の鱗は比較的固く、頑丈さは他の竜族よりも頭1つ抜けている。
純系の這竜もブレスを吐くことができ、性能では飛竜とも飛行能力の有無以外そう変わらない。
だが、個人的な意見だが地味な感じがある。
ちなみに、遠いどこかの異国では土竜はほ乳類を指すとかなんとか。
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