- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:27:40.59 ID:cBfpsPhSO
- (;'A`)「魔物狩りの連中がこの村に向かってるらしいんだよ!!」
( ^ω^)
( ^ω^)「えっ?」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:28:38.98 ID:cBfpsPhSO
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
( ^ω^)とモンスターのいる農場のようです
【魔物狩り が あらわれた!】
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:29:40.53 ID:cBfpsPhSO
(,,゚Д゚)「魔物狩りの連中がここに?」
川 ゚ -゚)「確かか」
('A`)「信憑性は高くないが……。偶然ここに立ち寄った旅人が話していたらしい」
( ^ω^)「……念のため、何らかの手を打たないと」
ミ,,゚Д゚彡「大丈夫だから!変なのが来てもフサがやっつけてやるから!」
('A`)「それはダメだ。そいつらをやっつけちまったら今度は大勢でここを襲撃してくる」
( ^ω^)「それに、そんなことしたらまた人と魔物の間の溝が深まりかねないお」
ミ,,゚Д゚彡「……」クゥーン…
川 ゚ -゚)「抵抗せずに、奴らをやり過ごす方法か……」
ζ(´ー`*ζ「かくれんぼでもする?」
(,,゚Д゚)「奴らが来る間に別の場所で身を潜めるのか?そうしたら、もしもの場合誰がブーンを守るんだ」
('A`)「……確かに、ブーン一人じゃ何かあったとき危険だな」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:31:12.45 ID:cBfpsPhSO
- 川 ゚ -゚)「ではどうするのだ」
(,,゚Д゚)「とりあえず、ツンとヒートはハインに預けよう。多分ここらじゃあいつんとこが一番安全だ」
ξ゚听)ξ「ハインー?」
ノパ听)「うきゅ」
(,,゚Д゚)「……残りのメンバーは何かに化けてブーンをサポートしよう」
川 ゚ -゚)「化ける……バレないか?」
(,,゚Д゚)「幸い、普通の人間に見分けられるほど魔力の高い奴もいないからな」
ミ;゚Д゚彡「フ、フサは魔力なくても強いから!本気パンチがもし当たればロマにも勝てるから!」
( ^ω^)「今はそんな話してないお」
('A`)「へぇ、みんな人に化けれるんだな」
川 ゚ -゚)「いや、私は人に化けれるが……」
(,,゚Д゚)「馬だ」
ミ,,゚Д゚彡「狼だから!」
ζ(´ー`*ζ「食虫植物ー」
('A`)「すごい不安なんだけど。特にデレ」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:32:52.89 ID:cBfpsPhSO
- ( ^ω^)「……まぁ、一応ここは農場だし、動物や変な植物はあまり気にされないとは思うお、多分。……きっと」
('A`)「いや、気になるよね。食虫植物とかめっちゃ気になるよね」
(,,゚Д゚)「……デレは、ツン達と一緒に行ってもらうか」
ζ(゚ー゚*ζ「えー、なんで?」
(,,゚Д゚)「いや食虫植物は……なぁ?」
川 ゚ -゚)「まぁ……うん」
('A`)「不気味だからって引っこ抜かれたりして」
ζ(゚ー゚*;ζ「そ、それはデレちゃんちょっと困るよ!恥ずかしいよ!」
( ^ω^)(恥ずかしいだけなのか……)
ξ゚听)ξ「デレもいっしょー?」
ノパ听)「れれー」
ζ(´ー`*ζ「うーん、二人にそんな目で見られたら断れないなー」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:34:20.91 ID:cBfpsPhSO
- (,,゚Д゚)「決まりだな。あとは向こうに勘付かれないように振る舞うだけだ」
ミ,,゚Д゚彡「頑張るから!」
( ^ω^)「頑張らなくていいからいつもみたいに犬小屋で爆睡しててくれお……」
('A`)「……じゃあ、伝えることも伝えたし、俺は村に戻るぜ」
( ^ω^)「わかったお。情報ありがとうお」
('∀`)「礼なんかいらないって。友達だろ?」
(^ω^ )
('A`)
('A`)「……帰るわ」
(,,゚Д゚)「……おう」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:36:09.64 ID:cBfpsPhSO
- ζ(゚ー゚*ζ「でもさー、本当に来るのかな、魔物狩りって人たち」
( ^ω^)「来る可能性があることは確かだお。来なかったら来なかったでいいんだお」
川 ゚ -゚)「しかし、なぜ今になって来たのだろうか」
( ^ω^)「適当に大きな町から回ってって、たまたま今回はここに来ることになったんじゃないかお?」
川 ゚ -゚)「だがブーンの父親が魔族と交流があったことは向こうも知っていたはず。ブーンもそうだと考えるのが普通だ」
川 ゚ -゚)「……なのになぜ今の今まで偵察すらなかったのだろうか」
(,,゚Д゚)「さあ……。奴らがなに考えてんのかは俺たちにはわからないからな」
ζ(゚ー゚*ζ「あとさーさっきの……あのー……あの人さぁ」
(,,゚Д゚)「ドクオな」
ζ(´ー`*ζ「うん、そのドクオさんさー、魔物と間違われてやられちゃったりしないよね?」
(,,゚Д゚)
( ^ω^)
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:37:40.78 ID:cBfpsPhSO
- ≡≡≡と( ∵)つ【一方そのころ】
―村のはずれ―
(´<_` )「目標の村はもうすぐだな」
( [+])「そうですな」
(´<_` )「小さな村だ……。ここに本当に魔物がいるのか?」
( [+])「報告では」
(´<_` )「……だとしても、俺が出るまでもないような気がするが」
( [+])「間もなく魔王城を攻めるのではとの噂も立っていましたからな。そのための肩慣らしをとお考えなのでは?」
(´<_` )「……なるほどな。まあ、最近は出番が無くて少し退屈していたんだ」
(´<_` )「今回の任務は少し面白くはないが……まぁ、暇つぶしにはなるだろう」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:39:27.93 ID:cBfpsPhSO
- _
( ゚∀゚)「……ん?おめさん見た事ねぇ顔だな」
(´<_` )「む……?」
( [+])「村の住人でしょうな。ひどい訛りだ……」
( [+])「あー、我々は対魔物特殊部隊の者だ。この村に魔物がいるとの報告を受けてやって来た」
_
(;゚∀゚)「たいま……?」
(´<_` )「魔物狩りだ、と言った方がわかりやすいかな?」
_
(;゚∀゚)「な……!」
(´<_` )「村長のとこへ案内してもらえるか?」
_
(;゚∀゚)「お、おぉ……」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:41:12.14 ID:cBfpsPhSO
(´・ω・`)「……ん。来たみたいだね」
(*゚ー゚)「お客さん?」
(´・ω・`)「そんなところかねぇ」
( [+])「失礼、王国の対魔物特殊部隊の者だ」
(´・ω・`)「はいはい。どういったご用件で?」
(´<_` )「……」
( [+])「この村に魔物がいるとの報告があった。調べさせてもらうぞ」
(´・ω・`)「うちは構いませんが、他の者が何と言うか……。プライベートもありますし」
(´<_` )「それは重々承知している。だが、ここの住人達の安全のためでもあるんだ」
(´<_` )「協力をお願いする」
(´・ω・`)「……わかりました」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:42:49.89 ID:cBfpsPhSO
- ( [+])「では、何班かに分けて捜索しましょうか」
(´<_` )「そうだな…………ん?」
(´<_` )「村長。あの道の先には何があるんで?」
(;´・ω・`)「あ……そっちは……」
(´<_` )「……?何かまずいものでも?」
(´・ω・`)「あ、いえ。青年が営んでいる農場があるだけです」
(´<_` )「……なるほど」
(´<_` )「おい。俺は向こうを見てくる。ここは任せたぞ」
( [+])「承知しました。……お一人で大丈夫ですか?」
(´<_` )「問題ない」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:44:27.31 ID:cBfpsPhSO
- ―農場―
(´<_` )「……広いな」
( ^ω^)「お客さんですかお?」
(´<_` )「……む、まぁそれに近いな。あんたがここのオーナーか?」
( ^ω^)「はいですお。ブーンと言いますお」
(´<_` )「オトジャだ。王国の対魔物特殊部隊……魔物狩りの隊長をしている」
( ^ω^)「オトジャさんですおね。よろしくお願いしますお」
(´<_` )「驚かないんだな」
(;^ω^)「おっ?」
(´<_` )「まるで俺がここに来ることを知っていたみたいだ」
(;^ω^)「いやいや……そんな……」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:46:41.24 ID:cBfpsPhSO
- (´<_` )「隠さなくてもいい。村長の反応を見て大体予想はついていた」
(´<_` )「……大方、偶然俺達の姿を見た旅人が話したんだろう」
(;^ω^)「おー……。お見事ですお」
(´<_` )「別に情報が漏れたからと言って問題があるわけではないんだがな」
(´<_` )「王にも事前に話をしてから行った方がいいのでは、と何度も言ったのだが……」
( ^ω^)「……?」
(´<_` )「まあいい。わかってるなら話は早い。いろいろ見せてもらってもいいか?」
( ^ω^)「わかりましたお。どこから案内すればいいですかお?」
(´<_` )「適当にでいい。ただ、広いからなるべく効率が悪くないような回り方で頼む」
( ^ω^)「おっ。じゃあまず畑に案内しますお」
(´<_` )(畑……。良質の土には植物系の魔物が居着く事があるな……)
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:48:21.32 ID:cBfpsPhSO
- ( ^ω^)「ここですお。最近出荷したばかりだから少し寂しいですが……」
(´<_` )(……見たところ魔物がいる気配は無し……か)
(´<_` )「……ん?この『デレ』と書かれた看板はなんだ?」
( ^ω^)
( ^ω^)「それは……ちょっと……いくつかの野菜をかけ合わせて新しい野菜を作ろうと……」
(´<_` )「試験的にデレという名前を付けたわけか。なんだか、女みたいな名前だな」
(;^ω^)「村の人にもそうからかわれましたお……」
(´<_` )「あんたにとっては娘のような物だからな。その気持ちもわからなくはないぞ」
( ^ω^)「えぇもう。手のかかる娘でまったく……」
※ ※ ※ ※ ※
ζ(>、<*ζ「へくしっ!!」
ξ゚听)ξ「かぜー?」
ζ(´ー`*ζ「ううん。多分、誰かがあたしの噂してたんだよ」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:50:15.68 ID:cBfpsPhSO
- ( ^ω^)「ここは馬小屋ですお」
彡,,゚ \「……」
(´<_` )「ほう。立派な馬だ」
彡*゚ \
( ^ω^)「いやいや。何もしないで飯食ってるだけの駄馬ですお」
彡,,゚ \
(´<_`*)「はっはっはっ!確かに、頭が良さそうには見えないな」
彡,,゚ \
( ^ω^)「じゃあ、次に案内しますお」
(´<_` )「ああ、頼む」
彡,,゚ \
彡,,; \ブワッ
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:52:06.21 ID:cBfpsPhSO
- ( ^ω^)「牛舎ですお」
(´<_` )「おぉ……。かなりいるな。1人でこの牛達の世話をしているのか?」
( ^ω^)「まあ……そうなりますおね」
(´<_` )「いやいや、さすがにそれは……」
( ^ω^)「あ、そろそろ搾乳しなきゃいけない時間だし、搾りたての牛乳でもいかがですかお?」
(´<_` )「……いいのか?」
( ^ω^)「おっおっ。構いませんお。ちょっと待っててくださいおー」
( ^ω^)バババババ
( ^ω^)「はい、一頭終わり」
(´<_` )
( ^ω^)「どうぞですお」
(´<_` )「あ、ああ……ありがとう……」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:53:30.82 ID:cBfpsPhSO
- ( ∵)っ【一方そのころ】
↑ブーンのポッケに潜んでる
(#[+])「抵抗するな!おぞましい魔物め!!」
(;゚A゚)「いや!だから人間だって!!」
(#[+])「嘘をつけ!おい!ゴブリンを発見した!!手伝ってくれ!!」
(#゚A゚)「だぁぁれがゴブリンじゃこらぁぁぁぁぁぁ!!」
(#[+])「向かってくるか!!返り討ちにしてくれる!!」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:55:59.77 ID:cBfpsPhSO
- (´<_` )「次はなんだ?」
( ^ω^)「おっ。鶏小屋でs……」
( ^ω^)
(´<_` )「鶏小屋か。小型、中型の魔物の格好の獲物だな……」
( ^ω^)
(´<_` )「どうした?」
(;^ω^)「い、いえ。なんでもありませんお」
(´<_` )「……?そうか……」
( ^ω^)(やべぇ。クックルのことすっかり忘れてた)
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:57:41.30 ID:cBfpsPhSO
- (´<_` )「入っていいか?」
( ^ω^)(ここまで来たらもう隠しようはない……)
(´<_` )「おーい……」
( ^ω^)(無理に隠そうとしてボロを出したら他のみんなの存在も疑われかねない……)
(´<_` )「勝手に入るぞ」
( ^ω^)(ここは中に入って、久々の「魔物だぁーーー!!」をお見舞いし、クックルの事は知らぬ存ぜぬを貫き通す!)
<_` ),,,
( ;ω;)(許せクックル……!他のみんなを守るためだ……!)
,,( ´_>`)(……鶏以外何もいない、か)
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 23:59:14.61 ID:cBfpsPhSO
- ( うω∩)グシグシ
( ^ω^)「よし!オトジャさん、中に入りますお!」
(´<_` )「いや、もう見たが」
( ^ω^)
(´<_` )「話しかけても返事がないから、勝手に入らせてもらった」
( ^ω^)
(´<_` )「次、案内してもらってもいいか?」
( ^ω^)「あ、はい」
※ ※ ※ ※ ※
( ゚∋゚)
从 ゚∀从「お前デカくて幅取るな……ただでさえ大所帯なのに」
ノパ听)「うぐー」←クックルを連れてきた
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:01:33.61 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「次は?」
( ^ω^)「あとはブーンの家だけですお」
(´<_` )「そうか」
(´<_` )(魔物の姿は今のとこ無し……か。報告が間違いだったのだろうか)
( ^ω^)(げっ。フサ起きてる。余計なことしなけりゃいいけど……)
(´<_` )「……ん?犬……か?」
( ^ω^)「バカ犬ですお」
(´<_` )「飼っているのか」
( ^ω^)「まぁ……一応」
ミ;゚Д゚彡(来たから……。頑張って犬のフリをしなきゃいけないから……!)
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:03:08.60 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「大人しいな。吠えないのか?」
ミ;゚Д゚彡そ
ミ;゚Д゚彡「わ、わんだから!」
( ) ≡≡^ω^
(´<_` )
ミ;゚Д゚彡「わんだから!わんだから!!」
(´<_`;)「か、変わった鳴き方をする犬だな」
(;∩^ω)つ^「……ば、バカ犬ですから」
(´<_`;)「そ、そうか……」
ミ*゚Д゚彡+(ふぅ……完璧だから!)
( ^ω^)ボソッ「……今晩メシ抜き」
ミ;゚Д゚彡そ ガーン
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:05:12.79 ID:cBfpsPhSO
- 【一方そのころ】
( A )
(;[+])「はぁ……はぁ……。や、やったか?」
( A )ピク…
(;[+])「な……!まだ動けるのか……!」
( A )「俺は……負けない……」
(;[+])「ちぃ……!しぶとい魔物だ!」
(# A )「俺は…………!」
(#゚A゚)「人間だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:06:53.13 ID:QwSyt/qTO
- 川 ゚ -゚)「む。戻ったか」
( ^ω^)「おっ。ただいまだお」
(´<_` )「邪魔をする」
川 ゚ -゚)「そちらの方は?」
( ^ω^)「王国の兵士さんで、オトジャさんだお」
(´<_` )「よろしく頼む」
川 ゚ -゚)「クーだ。よろしく」
(´<_` )「ところで……2人はどういう関係なんだ?」
川 ゚ -゚)+「ブーンの嫁だ」
(^ω^ )「……だお」
川 ゚ -゚)「こら、なぜ目を反らす」
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:08:28.10 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「ほう。まだ若いのに、こんな美人と所帯を持つとはやるな」
川 ゚ -゚)「おいおい。褒めても何も出ないぞ?茶と菓子を用意しよう」
( ^ω^)「出すんじゃないかお……」
(´<_` )「しかし、平和だな……ここは」
( ^ω^)「そうですかお?」
(´<_` )「ああ。何というか……落ち着くな」
川 ゚ -゚)「自然に囲まれているから、そう感じるんじゃないか?」
(´<_` )「そう……かもな」
( ^ω^)「魔物もいなかったし、しばらくゆっくりしたらどうですかお?」
(´<_` )「いいのか?」
( ^ω^)「もちろんですお。それに、オトジャさんにいろいろ聞きたいこともありますし」
(´<_` )「俺に聞きたいこと……?」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:10:26.65 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「答えられないこともあるが、いいか?」
( ^ω^)「構いませんお」
( ^ω^)「まず、王国ってどんなとこなんですかお?」
(´<_` )「ふむ……そうだな。あまり居心地のいいところではないことは確かだ」
川 ゚ -゚)「貧富の差が激しく、スラム街まであるとか聞いたな」
(´<_` )「そうだ。だが王はそこまで頭が回らぬようでな。魔物退治と天使崇拝ばかりを推し進めている」
( ^ω^)「天使崇拝……?」
(´<_` )「ああ。信じる者は救われる、と根拠の無い文句を民衆に信じさせようとしていた」
(´<_` )「富む者も、貧しき者も信仰する心はみな平等……。神に祈ればいつかは救われる、とな」
川 ゚ -゚)「言っちゃ悪いが……馬鹿らしいな」
(´<_` )「同感だ。民衆が求めているのはそんな形の無い救済でなく、形のある救済なんだから」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:12:05.09 ID:QwSyt/qTO
- ( ^ω^)「そういやこの前、この村にも天使が来ましたお」
(´<_` )「ああ。それも王の政策だ。全土に天使崇拝を浸透させるためのな」
( ^ω^)「……崇拝ったって、僕らは何かをするように言われませんでしたが……」
(´<_` )「……ん?1日三回の礼拝がいるとか、天使から話は無かったのか?」
( ^ω^)「ありませんでしたお。それどころか、何をすればいいのか逆に聞かれましたお」
(´<_` )「……たしか、ここの担当は……」
( ^ω^)「……モナ子ですお」
(´<_` )「ああ……なるほど……」
川 ゚ -゚)「知っているのか?」
(´<_` )「以前は王国の教会にいたんだ。その頃からその……あれでな。悪い意味で有名だった」
( ^ω^)「ああ……なるほど……」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:13:47.13 ID:QwSyt/qTO
- ( ^ω^)「オトジャさんは、神様を信じてるんですかお?」
(´<_` )「まさか。神様なんてのが存在しようものなら、文句を言いに行きたいくらいだ」
( ^ω^)「おー……」
川 ゚ -゚)「とにかく、王が無能なのはわかった。だが、お前はなぜその王に仕えているのか」
(´<_` )「別に王への忠誠は無い。向こうは俺のことを大層気に入っているようだがな」
(´<_` )「……俺は、魔族を根絶やしに出来ればそれでいい」
川 ゚ -゚)「……」
( ^ω^)「……オトジャさんは、なんで魔物狩りのメンバーになったんですかお?」
(´<_` )「家族も恋人も魔物に殺されたからだ。……他の奴も大体はそうさ。大切な人を魔物に殺されてる」
( ^ω^)「お……」
(´<_` )「……この苦しみは、実際にそういう目に遭った奴でなければわからない」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:15:26.68 ID:QwSyt/qTO
- ( ^ω^)「……そうですかお」
(´<_` )「ああ」
( ^ω^)「……でも、亡くなった人達はそれを望んでいたんですかお?」
(´<_` )「……どういう意味だ」
( ^ω^)「魔物に殺されてしまった人達は、その魔物に復讐することを望んでいたのですかお?」
(´<_` )「そりゃあ……」
( ^ω^)「そうだ、って言い切れますかお?」
(´<_` )「…………」
(´<_` )「……わからん」
( ^ω^)「……」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:17:41.09 ID:QwSyt/qTO
- ( ^ω^)「ブーンのトーチャンとカーチャンは、人間に殺されましたお」
(´<_` )「!」
( ^ω^)「……でも、それが人間を殺していい理由にはなりませんお」
(´<_` )「……そう、だな」
( ^ω^)「人間を殺してしまう悪い人間がいるように、人間に危害を加えない、いい魔物だってたくさんいるんじゃないですかお?」
(´<_` )「…………ふっ」
( ^ω^)「……?」
(´<_` )「いや、すまん。俺の親父が昔話してくれたことを思い出してな」
( ^ω^)「オトジャさんのトーチャンが、ですかお?」
(´<_` )「ああ……。俺の親父は、冒険者だった。魔物を倒し、いつか魔王を、とも考えていたらしい」
(´<_` )「だが、ある日ある魔物の母娘と出会ったらしい。そいつらは、とても親父に敵うような魔物ではなかった」
(´<_` )「だが、母親は娘を守ろうと親父を必死に威嚇し、その娘は母親の後ろで小さく震えていて……」
(´<_` )「……結局、親父はそいつらを傷つけられなかった。それどころか、それ以来他の魔物も傷つけることができなくなったんだ」
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:19:58.98 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「それで親父は、もう使わないからと剣をその場に置いて……俺の生まれた村で静かに暮らすことにしたんだとさ」
(´<_` )「親父は……いい魔物と悪い人間の違いがよくわからなくなったと、笑って話してたよ」
川 ゚ -゚)「……優しい親父さんだな」
(´<_` )「ああ……そうだ。……優しい人だった」
(´<_` )「だがな、ブーン」
( ^ω^)「おっ?」
(´<_` )「死んだ奴は何も言わないし、何も教えてくれない」
(´<_` )「俺達が魔物を憎むのは死んだ奴らのためじゃない。自分達のためなんだ」
( ^ω^)「お…………」
(´<_` )「死んだ奴がどう思うかじゃなく、生きている俺達がどうしたいか、どうすれば自分を保てるかの問題さ」
( ^ω^)「……それじゃあ、悲しいですお」
(´<_` )「……俺達は、魔物を憎まなければどうしようもなかったんだ」
(´<_` )「たとえ王の都合のいい駒にされようが、魔物を殺せればそれでいい。……そう思ってる」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:22:07.98 ID:QwSyt/qTO
- 川 ゚ -゚)「……考えは人それぞれさ。私も妹とは全く違う考えだったしな」
(´<_` )「理解してくれて助かる」
( ^ω^)「……でも、それじゃあ」
( ^ω^)「オトジャさん自身は、どうすれば救われるんですかお?」
( ^ω^)「魔物を憎んで、殺して……その先に何があるんですかお?」
( ^ω^)「魔族を根絶やしにしたら、オトジャさんの悲しみは消えるんですかお?」
(´<_` )
(´<_` )「………………さあな」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:23:33.14 ID:QwSyt/qTO
- 【一方そのころ】
(;[+])「はぁ……はぁ……」
(;'A`)「はぁ……はぁ……」
(;[+])「や、やるな……」
(;'A`)「お前もな……」
( [+])「はぁ……はぁ…………ふっ」
( [+])つ ス……
('A`)「……!」
( [+])つと('A` ) ガシッ
(#[+])「いまだ!!こいつを縄で縛れ!!」
('A`;)「あ!てめ!卑怯だぞ!!」
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:25:31.93 ID:QwSyt/qTO
(´<_` )「……すっかり長居してしまったな。仕事中だと言うのに」
( ^ω^)「仕事中でも、息抜きは必要ですお」
(´<_` )「……そうだな。……ん?」
川 ゚ -゚)「どうかしたか?」
(´<_` )「……ここの裏の山には何があるんだ?」
(;^ω^)「えっ。いや、大したもんはありませんが……」
(´<_` )「何がある」
(;^ω^)「ちゃっちいさびれたオンボロ神社が……」
(´<_` )「そうか。案内してくれ」
(;^ω^)「お……」
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:27:22.33 ID:QwSyt/qTO
- ―神社―
ドタドタ
≡≡ノハ*ノ゚听)ノ「うきゃー!!」
バタバタ
≡≡ξ*゚听)ξ「わーい!」
从 ゚∀从「!」
从 ゚∀从「おい、お前ら。奥の部屋に行け」
ドタドタ
≡≡≡ノハ*゚听)「うぐぁー!!」
パタパタ
≡≡≡ξ*゚听)ξ「まてまてー!」
从 ゚∀从「おーい……」
ドタドタ…バキッ
≡≡≡≡ノハ*><)「あきゃー!!」
パタパタ
≡≡≡≡ξ*゚听)ξ「まてー!」
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:29:28.60 ID:QwSyt/qTO
- 从;゚∀从「聞いちゃいねぇ……床板抜きやがったし」
从;゚∀从「おい保護者。なんとかしてくれ」
ζ(´ー`*ζ「んー……。あと二時間ムニャムニャ……」
从#゚∀从「寝てる場合かっ!」
ζ(´ー`*ζ「デレちゃんは1日16時間寝ないと死んでしまうのです……」
从#゚∀从「んなわけあるか!!……ああもう!埒あかねぇ!」
从#゚∀从「おいお前!なんとかしろ!」
( ゚∋゚)
,,,( ゚∋゚)
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:31:52.59 ID:QwSyt/qTO
- ドタドタ
≡≡≡ノハ*゚听)「あきゃー!」
パタパタ
≡≡≡ξ*゚听)ξ「わーい!」
ドドドド
≡≡≡( ゚∋゚)
ドタドタ
≡≡≡ノハ*゚听)「うきゃー!」
パタパタ
≡≡≡ξ*゚听)ξ「にげろー!」
ドドドド
≡≡≡(*゚∋゚)
从#゚∀从「一緒になって遊んでんじゃねぇぇぇぇ!!」
从#゚∀从「あとお前ら走り回るなぁぁぁぁ!!床が抜けるだろうがぁぁぁぁぁ!!」
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:34:31.10 ID:QwSyt/qTO
- 从;゚∀从「ったくよぉ……」
从 ゚∀从「ん……そういや、食い物で釣れば言うことを聞くってブーンが言ってたな……」
从 ゚∀从「おい。ごはんやるからあっちの部屋行け」
ξ゚听)ξ「ごはんー」
ノパ听)「うぐー」
从 ゚∀从「効果抜群だな、おい」
从 ゚∀从「さて……ガキ2人は良し、と。おいデカブツ」
( ゚∋゚)
从 ゚∀从「そこに寝てる植物を奥の部屋まで持ってけ。それから、絶対に誰も部屋から出すなよ」
( ゚∋゚)゛
(゚∈゚ ),,,
ζ(´ー`*ζ「ゔー……」ズリズリズリ……
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:36:13.87 ID:QwSyt/qTO
- 从 ゚∀从「とりあえずは良し、か」
从 ゚∀从「……さて、どう追い返すか」
※ ※ ※ ※ ※
( ^ω^)「……ここがその神社ですお」
(´<_` )「……なんというか」
(´<_`;)「本当にぼろいな」
( ^ω^)「ですよねー」
( ^ω^)(で、なんでクーも着いてきたんだお)
川 ゚ -゚)(保険だ、保険。ここでお前に何かあったらギコに何を言われるかわからんからな)
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:38:19.52 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「……?どうした」
( ^ω^)「いや、ぼろいなーって話しを、ね?」
川 ゚ -゚)「ああ、ぼろだなーって話しを、な?」
从#゚∀从「てめーら、あんまりボロボロ言ってるとしばくぞこら」
(;^ω^)「ハ、ハイン……。いたのかお」
从 ゚∀从「おう、俺はどこにでもいるぜ」
( ^ω^)「こえーよ」
(´<_` )「あんたがこの神社の主か?」
从 ゚∀从「ああ」
(´<_` )「……人間か?」
从 ゚∀从「……」
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:40:01.79 ID:QwSyt/qTO
从 ゚∀从「いんや、魔族だ」
( ^ω^)
ゴォォォォォ!!
( ^ω ) ≡≡≡^
ゴォォォォォ!!
( ω ) ≡≡≡^
ゴォォォォォ!!
( ) ≡≡≡ω
ゴォォォォォ!!
≡≡≡( )
川; ゚ -゚)「ハイン!?な、なにを……」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:42:04.25 ID:QwSyt/qTO
- 从 ゚∀从「隠しようがないからな。俺は魔力の量がそんじょそこらの雑魚とはケタ違いだし」
从 ゚∀从「お前だって気づいてんだろ?」
(´<_` )「……」
(;∩^ω)つ^「オ、オトジャさん違うんですお!ハインはここら一帯の氏神で……」
(´<_` )「氏神だろうがなんだろうが、魔物を斬るのが俺の役目だ」
(;^ω^)「オ、オトジャさん!?」
(´<_` )「……逃げないのか?」
从 ゚∀从「俺は逃げも隠れもしねぇよ」
(´<_` )「ほう。いい度胸だ」
从 ゚∀从「お前こそ、もっと喜んだらどうだ?お前が探してた獲物にやっと巡り会えたんだから
(;^ω^)「ハイン……」
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:43:55.98 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「減らず口を。体は小さいくせに態度はデカいんだな」
从#゚∀从「なっ……!ちっこいのは関係ないだろ!!」
(´<_` )「そうでもないな。魔物相手でも、子供を殺すのは気が引ける」
从#゚∀从「はん!子供だろうが結局殺すくせに何を言ってるんだか」
(´<_` )「……」
从#゚∀从「つーか俺大人だし!!」
( ^ω^)「いや、問題はそこじゃねぇお」
(´<_` )「……御託はもういい。さっさとやるぞ」
从 ゚∀从「ふん。全然かかってこなかったのはそっちだろうが」
从 ゚∀从「ほら、来るなら来い。俺は早く寝たいんだ」
(´<_` )「いいだろう。……今すぐにでも眠らせてやる!」
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:45:48.73 ID:QwSyt/qTO
- オトジャが剣を抜いて構える。
刃の長さは普通の剣よりも少し長いくらいだろうか。
白く白く透き通ったそれは、未だかつて血を吸ったことが無いのではないかと思えるほどだった。
(;^ω^)「ちょ、2人ともストップ!!」
(´<_` )「止めるな。反逆罪で連行されたくなければな」
从 ゚∀从「そーだ。お前は黙って見てろ」
川 ゚ -゚)「ブーン……。ここは下がれ。ハインに任せよう」
(;^ω^)「でも……」
(´<_` )「……参る!!」
ブーンの視線が外れた瞬間、オトジャはハインに向かって駆け出した。
人間技とは思えない動きでハインの後ろに回り込む。
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:47:56.08 ID:QwSyt/qTO
- オトジャが後ろに回った時に巻き起こった風により、ハインの髪が大きく揺れた。
从 ゚∀从
从 -∀从
その時に露わになったハインの首筋へ刃が落ち―――
(;^ω^)
川; ゚ -゚)
―――寸でのところで、止まった
(´<_` )「……なぜ、避けようとしない」
从 -∀从「俺が死んで、この村の奴らが安心して暮らせるなら、俺は喜んで首を差し出すぜ?」
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:49:55.13 ID:QwSyt/qTO
- 从 -∀从「お前もそう信じてるんだったら、迷わず俺の首を落とすはずだ」
从 ゚∀从「だが、剣はここで止まっている……。お前に迷いがある証拠だ」
(´<_` )「……俺に、迷いはない」
从 ゚∀从「どうだか。だったら俺の首は胴体から離れてるはずだが」
(´<_` )「……迷いがあったとするなら、氏神を斬るのに対するものだろうさ」
(´<_` )「他の魔物なら、ためらいなく斬っていた」
从 ゚∀从「……ふん。そうかい」
(´<_` )「用は済んだ。戻るぞ、ブーン」
(;^ω^)「えっ?あっ、はいですお!」
从 ゚∀从「……」
从 ゚∀从「……お前の父親も、俺を斬れなかったぜ、オトジャ」ボソッ
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:51:55.09 ID:QwSyt/qTO
(´<_` )「仕事は完了だ。邪魔をしたな」
( ^ω^)「おっ。お疲れ様でしたお」
(´<_` )「お前には世話になった。ありがとう」
( ^ω^)「いえ、ブーンはただ案内しただけですお」
(´<_` )「だが、助かった事は確かだ。礼は言わせてくれ」
( ^ω^)「おっおっ」
(´<_` )「……」
川 ゚ -゚)「……む、どうした?」
(´<_` )「なぁ、ブーン。俺は……」
( ^ω^)「おっ?」
(´<_` )「…………いや、何でもない。気にしないでくれ」
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:53:40.45 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「とにかく、世話になった。……じゃあな」
( ^ω^)「おっ。今度はプライベートで来てくださいお」
(´<_` )「……そうだな。……仕事以外で来れるといいな」
(´<_` )「……仕事抜きで、俺がここを受け入れられれば……な……」
※ ※ ※ ※ ※
( [+])「おぉ、オトジャ殿。ご無事で」
(´<_` )「ああ…………それは?」
( [+])「捕獲した魔物です。おそらく、ゴブリンかオークでしょうな。なかなかタフで、捕獲には苦労しました」
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:55:29.12 ID:QwSyt/qTO
- (´<_` )「ゴブリン?そんなものがいたのか?」
( [+])「ええ、やはり生のゴブリンは醜悪ですな」
(´<_` )「……そうか」
( [+])「しかし、オトジャ殿は魔物共を発見できなかったようで」
(´<_` )「……」
(´<_` )「…………ああ、見つからなかったよ」
※ ※ ※ ※ ※
( ´ω`)「はぁ……。一時はどうなるかと思ったお……」
(,,゚Д゚)「ま、無事に追い返せて何よりだ」
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 00:57:42.24 ID:QwSyt/qTO
- ζ(´ー`*ζ「ねーねー。魔物狩りの人ってどんなのだった?」
( ^ω^)「想像してたよりもいい人だったお。話も通じる人だし」
川 ゚ -゚)「……だが、抱えているものも大きそうだ」
(,,゚Д゚)「ふうん……」
ξ;゚听)ξ「あ!フサのおさんぽわすれてたー!」
( ^ω^)「今日はそれどころじゃなかったおね……。もう外も暗いし、今日はおやすみでいいんじゃないかお?」
ξ#゚听)ξ「いーくーのー!」
ノハ*゚听)「うきゅー!」
( ^ω^)「あー……。じゃあ、畑のあたりをちょっと行って帰ってくるくらいにしとくお」
ξ*゚听)ξ「わかったー!」
ノハ*゚听)「ああったー!」
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 01:00:29.44 ID:QwSyt/qTO
- (,,゚Д゚)「とにかく、問題は今後だ。今日みたいに事前に情報が入るとは限らないからな」
川 ゚ -゚)「突然現れた時にどう対処するか……か」
ζ(´ー`*ζ「こうやって話してるときにこられたりしたらアウトだもんねー」
( ^ω^)「……でも、オトジャさんなら話せばわかってくれそうだお」
(,,゚Д゚)「そのオトジャって奴が来るかが問題だろ。別の奴が来ても説得できるのか?」
( ^ω^)「それは……」
川 ゚ -゚)「まぁ、このままじゃ見つかるのも時間の問題だな」
( ^ω^)「……モララーが魔王城に行って、勇者と魔王で和解するのを待つのはダメかお?」
(,,゚Д゚)「ん……そういや、もうそろそろ魔王城に着いててもおかしくない頃だな」
川 ゚ -゚)「だがブーン。勇者と魔王が和解した、だから人間と魔物も仲良くしろ、だなんて本当にうまく行くのか?」
川 ゚ -゚)「今日のオトジャを見る限り、事はそう簡単に行かない気がするんだが……」
( ^ω^)「みんながみんな納得するとは思ってないお。でも、何も知らない大多数の人は理解してくれるんじゃないかと思うお」
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 01:02:31.59 ID:QwSyt/qTO
- (,,-Д-)「それも希望的観測だがな」
(;^ω^)「おー……」
(,,゚Д゚)「まぁ、今度フサ辺りを走らせて、ロマ達に相談してみるか」
( ^ω^)「おっ……。そうだおね」
ξ;゚听)ξ「ブーンー……」
( ^ω^)「おっ?ツン、どうしt―――」
( ^ω^)
(;゚Д゚)
川; ゚ -゚)
ζ(゚д゚*;ζ
(´<_` )「話は終わったか?」
- 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 01:04:07.32 ID:QwSyt/qTO
- (;^ω^)「オトジャ……さん……?」
(´<_` )「ここに魔物がいることは想像がついていた。だが、見つからなかった」
(´<_` )「だから出てくるまで待ったんだ」
( [+])「大人しくしろよ!国王の命により、貴様等を王都へ連行する!」
(;^ω^)「オトジャさん!話を……」
(´<_` )「悪いが、今のところ聞く耳は持ち合わせていない。黙って言うことを聞いてもらおうか」
と(;∵)つ バッ!
(´<_` )「おっと。ポケットの中のちっこいの。変なことをしないでもらおうか」
(´<_` )「魔物相手でも、子供を殺すのは気が引けるからな……」
ξ;゚听)ξ「ひっ……!」
- 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/26(日) 01:06:01.90 ID:QwSyt/qTO
- (#゚Д゚)「貴様……っ!!」
( ^ω^)「ギコ。……今は言うことを聞くしかないお」
(´<_` )「それでいい。大人しくしてくれれば、こちらも危害は加えない」
( ^ω^)「……」
(´<_` )「……そんな目でこっちを見るな。俺は、俺の仕事を遂行するだけだ」
(´<_` )「さぁ、今度は俺が案内する番だ」
「行こうか。腐りきった王国へ……」
―――to be continued....
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