- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 01:48:08.65 ID:33v1rgPxO
- 拝啓天国の父上様母上様。
いつの間にか嫁が2人になってしまった僕の人生は晴れ時々大荒れ、いい人生です。
さてさて、今日も今日とて畑仕事に精を出していたのですが……
( ^ω^)「ほーれお水だおー」
ξ;><)ξ「つめたいー」
( ^ω^)「なぜ君は野菜の上に立っているかな?」
( ^ω^)「いっぱい水飲んで、立派に育つんだおー」
「あー気持ちいー。生き返るー」
( ^ω^)「おっおっ。それはよかt……?」
ζ(´ー`*ζ「ふぃー。やっぱこれだねー」
( ^ω^)
なんか畑に生えてました。
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 01:50:00.66 ID:33v1rgPxO
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
( ^ω^)とモンスターのいる農場のようです
【アルラウネ が あらわれた!】
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 01:52:37.86 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)
ζ(´ー`*ζ「土もいい、水もおいしい、パラダイスだねー」
( ^ω^)
ζ(゚ー゚*ζ「あーお兄さん?もう水いいよー」
( ^ω^)
ζ(゚ー゚*ζ「……お兄さん?」
( ^ω^ )「魔物だぁーーーーーーーっ!!」
ξ*゚听)ξ「だー!」
ζ(゚д゚*;ζ「うぇっ!?魔物!?どこ!?」
( ^ω^)「お前じゃーーーーーーーっ!!」
ξ*゚听)ξ「じゃー!」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 01:55:06.41 ID:33v1rgPxO
- 川 ゚ -゚)「なんなんだ騒々しい」
ξ゚听)ξ「クー」
( ^ω^)「にゃろめちきしょいおにぎりわっしょい!!こいつぁあれだ!植物の魔物マンドラゴラだぜぃ!!」
ζ(゚、゚*ζ「む。失礼だなー。あたしはアルラウネだよ?マンドラゴラなんかと一緒にしないで」
( ^ω^)「あ、それは失礼しました」
ζ(゚ー゚*ζ「わかればよろしい」
( ^ω^)(ぶっちゃけアルラウネとマンドラゴラの違いってなんだお)
川 ゚ -゚)「……で、そのアルラウネ殿はなんでうちの畑にいるんだ」
ζ(´ー`*ζ「いやー、森を転々としてたらさー、偶然ここに着いてね。すごい良い土があったからついー」
( ^ω^)「いや『ついー』じゃなくて」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 01:57:34.11 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「つーか野菜達が目に見えてしおれてるし」
ζ(゚ー゚*ζ「そりゃああたしが栄養を横取りしてるからねっ!」
+ζ(゚ー゚*ζ
( ^ω^)「どや顔すんな。あと、とりあえず畑から出てけ」
ζ(´ー`*ζ「やだー。ここ居心地いーもん」
( ^ω^)「野菜がやられたらこっちも商売あがったりなんだよ」
ζ(´ー`*ζ「あたしは知らないもーん」
( ^ω^)「……どうやら力付くでやるしかないみたいだおね」
ζ(゚ー゚*ζ「やるの?あたしは強いよー?」
ζ(゚ー゚*ζ「周りに生えた触手の動きは音速を超え、その一撃の威力は岩をも砕き、防御に回ればゴーレムが踏んでも大丈夫なくらい頑丈なんだよ!」
☆ミζ(゙ー<*ζキラリン
( ^ω^)「うぜぇ」
ζ(゚ー゚*ζ「とにかく、君たちがあたしに勝とうだなんて一億兆万光年早( ^ω^)「クー、得意の魔法でこれ燃やして」めんなさい私が悪ぅございました」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:00:14.25 ID:33v1rgPxO
- ζ(´へ`*;ζ「ずるいよずるいよー、火の魔法使うのがいるなんてー」
( ^ω^)「……別の場所にお前専用の畑作ってやるから大人しくここから移動するお」
ζ(゚ー゚*ζ「わお!お兄さんカッコいいね!女の子がほっとかないよー?」
( ^ω^)「見え透いたお世辞ありがとうだお。早速土運ぶから君も手伝うお」
ζ(゚ー゚*ζ「君じゃないよー、デレだよー」
( ^ω^)「おっ、そうかお。よろしくだお、デレ。毎度のことながら一つ聞いていいかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「なんでも聞きなさーい」
( ^ω^)「デレに名前を教えたら婚姻成立とかしないおね?」
_, _
ζ(゚ー゚*;ζ「え?……こ、こんいん?し、しないよしないよ。こんいんしないよ」
( ^ω^)「意味が分からないなら無理しないでよろしい」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:03:03.95 ID:33v1rgPxO
- ≡≡≡┏( ∵)┛【植え替え作業中...】┏( ∵)┛
ζ(゚ー゚*ζ 「おー、これはこれで居心地いいねー」
ヾヽ〃
))⌒
⌒((
))⌒
⌒(( ___
[ ̄ ̄] |デレ|
l_,._.,_l  ̄|,.| ̄
※AAはイメージです。実際のアルラウネ像とは著しく異なることがあります
( ^ω^)
ξ゚听)ξ「こけももー」
川 ゚ -゚)「……よく知ってるな、ツン」
※AAはイメージです。実際のアルラウネ像とは著しく異なることがあります
( ^ω^)「二回言うな」
ξ゚听)ξ「だいじなことー」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:05:58.79 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「お兄さんお兄さん!あたしここ気に入ったよ!」
( ^ω^)「ブーンでいいお。気に入ってくれたのなら嬉しいお」
ζ(゚ー゚*ζ「うん!これからはここで暮らすよ!」
( ^ω^)「おっおっ。くれぐれも作物のある畑には行かないようにしてくれお」
ζ(゚ー゚*ζ「おーけーおーけー!」
川 ゚ -゚)(おい、こんなあっさりここに住まわせていいのか)
( ^ω^)(畑を荒らされるよりマシだお)
ξ*゚听)ξ「ツンー」
ζ(゚ー゚*ζ「ツンちゃんねー。よろしく!」
ξ*゚听)ξ「よろしくー!」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:07:38.94 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)(とりあえず無害っぽいし、ツンも気に入ったみたいだからいいんじゃないかお?)
川 ゚ -゚)(……そうか)
川 ゚ -゚)「デレ、お前は何ができる?」
ζ(゚ー゚*ζ「んぇ?」
川 ゚ -゚)「ここに住むからには働いてもらわないとな。ちなみにツンはブーンの手伝い、私は家事を担当している」
ζ(゚ー゚*;ζ「えぇっ!?火事を!?」
川 ゚ -゚)「ん?そんな驚くようなことか?」
ζ(゚ー゚*;ζ「……そういや火の魔法使えるんだよね……火事やりやすいね」
川 ゚ -゚)「まぁ確かに重宝はしているな」(主に料理の時)
( ^ω^)「そうだお、デレに家事を手伝ってもらえばいいんじゃないかお?」
ζ(゚д゚*;ζ「うぇっ!?無理無理無理無理!!」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:10:40.10 ID:33v1rgPxO
- 川 ゚ -゚)「安心しろ。確かに最初は大変かもしれんが、すぐに慣れる」
ζ(゚д゚*;ζ「慣れるの!?火事慣れるの!?」
( ^ω^)「まぁ何度もやってれば体が覚えてくれるもんだお」
ξ゚听)ξ「ツンもできるー」
ζ(゚д゚*;ζ「すごいねみんな!!」
川*゚ -゚)「それほどでもある」
( ^ω^)「少しは謙遜しろお。……で、家事がいやなら何ができるんだお?」
ζ(゚ー゚*ζ「え?えーとね……んーと……」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだ!門番できるよ!」
( ^ω^)「……門番?」
ζ(゚ー゚*ζ「悪い奴が来てもやっつけれるよ!」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:12:50.03 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「いやでも悪い奴なんてめったに……」
('A`)「おーっす、ブーン。今日もニュース仕入れてきたぞー」
( ^ω^)
ζ(゚ー゚*ζ「なに?あれ……」
('A`)「あれ、マンドラゴラじゃん。……また変なの拾ってきたのか」
ζ(゚、゚*ζ「むー、あたしはマンドラゴラじゃなくてアルラウネだよ」
('A`)「あー……女性型はそう呼ばれてるんだったな」
( ^ω^)「デレ!!敵が来たお!!」
ζ(゚д゚*;ζ「うぇっ!?どこ!?」
( ^ω^)「目標!12時の方向!!」
ζ(゚ー゚*;ζ「12時!!……えーと、3時がこっち、6時がこっt( ^ω^)「目標!真っ正面!!」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:15:37.09 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「真っ正面!」
( 'A`) ζ(゚ー゚*ζ
('A`)「……俺?」
ζ(゚ー゚*ζ「隊長!敵を補足しました!!」
( ^ω^)「よし!殲滅せよ!!」
ζ(゚ー゚*ζ「あいあいさー!!」
(;'A`)「待て待て待て!何で俺が敵なんだよ!!」
( ^ω^)「ツンを見る目が犯罪者じみてる!このままじゃツンの身が危ない!!」
(゚A゚)「んなことしねーよ!!」
ξ;゚听)ξ)))
川 ゚ -゚)「大丈夫だ、ツン。私がついてる」
(゚A゚)「誤解ですぅぅぅ!!」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:18:00.29 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「いまだ!デレちゃんの触手を食らえぇぇ!」
(;'A`)「えっ……ちょ……」シュルシュル
(;゚A゚)「ぐぇぇぇ!?」ギリギリ…
( ^ω^)「よし!その調子で締め上げろ!!」
ζ(゚ー゚*ζ「あいあいさー!!」
(;゚A゚)「ちょ……首締まってるって!締まってるってぇ!」
( ^ω^)「いまいちだな……。そのまま持ち上げるんだ!!」
ζ(゚ー゚*ζ「さー!いえっさー!」
(;゚A゚)「それはシャレになってねぇぇぇぇ!!」ジタバタジタバタ
ζ(゚ー゚*;ζ「隊長!抵抗が激しいです!」
( ^ω^)「負けるなデレ隊員!!」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:20:09.87 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)
ζ(゚ー゚*;ζ
(;゚A゚)ジタバタジタバタ
(;゚A゚)ジタバタジタバタ
(li; A )ジタバタジタバタ
(lli A )ジタ…バタ…
(lli A )ピク…ピク…
( A )シーン…
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:23:14.40 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「やったか!」
ζ(゚ー゚*;ζ「はぁ……はぁ……。や、やりました!」
( A )シーン…
ξ;゚听)ξ「しんだー?」
( ^ω^)「いや、まだわからないお。念のためクーの炎でチリにしといた方が……」
(#゚A゚)「どんだけガチで殺しにかかってんだよぉぉぉぉぉ!!」
ζ(゚Д゚*;ζ「ぎゃあああああああ!!化け物だぁぁぁぁぁぁ!!」
(#゚A゚)「人間だよこんちくしょぉぉぉぉ!!」
( ^ω^)「……ドクオがどんどん人間離れしてくお」
川 ゚ -゚)「今なら首を飛ばしても生き返るんじゃないか?試してみようか」
(゚A゚)「やめてください!!」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:26:29.14 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「まったく……。何で俺はここに来るたびに殺されかけるんだよ……」
( ^ω^)「死なないから」
(゚A゚)「死ねってか!?」
('A`)「……それによぉ」チラ
ξ;゚听)ξそビクッ
ξ;゚听)ξ「ブーンー……」
( ^ω^)「大丈夫だお、みんながついてるお」
('A`)「……あの、誤解されたままなんですが」
( ^ω^)「あながち誤解でもないから仕方ないお」
('A`)「そう言われると面と向かってはっきり誤解だと言えなくなる自分が情けない」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:28:09.05 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……で」
ζ(;へ;*ζグスッ…
( ^ω^)「……デレは何落ち込んでんだお」
ζ(;へ;*ζ「仕留めたと思ったのに……門番失格だよ……」
( ^ω^)「あーあ、ドクオが死なないから」
(゚A゚)「俺のせいかよ!」
( ^ω^)「まあ実際門番なんていらないし……他にできることはないのかお?」
ζ(ぅー゚*ζ「グスッ……ほか?」
ζ(゚ー゚*ζ「んーと……」
ζ(゚ー゚*ζ「昼寝?」
( ^ω^)「誰にでもできるわ」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:31:35.41 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「あ、光合成できるよ!マイナスイオンばりばりだよ!」
( ^ω^)「なかなか魅力的な能力だけど……それのメリットは?」
ζ(゚ー゚*ζ「癒されるよ!」
( ^ω^)「……でも君は外にいるんだおね?」
ζ(゚ー゚*ζ「その気になれば部屋の中に入れるよ?」
( ^ω^)「部屋の中だと日光は届かないお」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだね」
( ^ω^)「じゃあ光合成できないからマイナスイオンも出ないおね」
ζ(゚、゚*ζ「なんで光合成できないの?」
( ^ω^)「日光があまり入らないし、へやの明かりが暗いからだお」
ζ(゚、゚*ζ「……?」
ζ(゚、゚*ζ「なんで暗いと光合成できないの?」
( ^ω^)「お前自分がどうやって光合成してるか知らないのかお」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:34:28.26 ID:33v1rgPxO
- ξ゚听)ξ「ブーンー」
( ^ω^)「ん?どうしたんだお?」
ξ゚听)ξ「おなかすいたー」
( ^ω^)「……気づけばお日様が真上に」
( ^ω^)「とりあえずデレの処遇は置いといて、ご飯にするかお」
ζ(゚ー゚*ζ「あ!料理!あたし料理できるよ!」
川 ゚ -゚)「ん?お前は家事はできないんじゃなかったか?」
ζ(゚ー゚*ζ「火事はできないけど料理はできるよ!」
川 ゚ -゚)「いや、料理も立派な家事だが……」
ζ(゚ー゚*;ζ「えっ!?料理すると火事なの!?」
川 ゚ -゚)「まあ……家事だな」
ζ(゚ー゚*;ζ「どんだけ危ないことしてんの!?」
川 ゚ -゚)「いや、ちゃんとしてれば安全なはずだが」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:36:21.77 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……あー、そういうことかお。クー、もうデレの言うことは気にせずに家事手伝わせるといいお」
ζ(゚ー゚*;ζ「やだよ!あたし火事やだよ!」
( ^ω^)「デレは国語勉強しろお。家でやる家事は別に燃えたりしないお」
ζ(゚ー゚*;ζ「……火事なのに?」
( ^ω^)「家事だお。字が違うお」
ζ(゚ー゚*ζ「火事……鍛冶?鍛えるの?」
( ^ω^)「何を想像したか知らないけどとりあえずお昼ご飯作る手伝いをしてくれお」
≡≡≡( 「∵)「【それから】( 「∵)「
ζ(゚ー゚*ζ「できたよー!」
川 ゚ -゚)「……」
( ^ω^)「おっ。2人だと早いおね」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:39:07.46 ID:33v1rgPxO
- 川 ゚ -゚)「……」
( ^ω^)「……?どうしたんだお?クー」
川 ゚ -゚)「いや、私はサラダを作るために野菜を切っていたんだが……」
川 ゚ -゚)「その間にデレは触手を使ってスープを煮込みながら他の材料を切りつつ食器を出して完成した料理から盛りつけていったんだ」
( ^ω^ )「触手があるって便利だNE!」
川 ゚ -゚)「……なぜかはわからないが、すごい悔しいんだ」
( ^ω^)「……まぁ、なんとなくその気持ちはわかるお」
ξ*゚听)ξ「おいしそー!」
ζ(゚ー゚*ζ「おう!おいしいぞー!多分!」
ξ*゚听)ξ「はやくたべるー!」
( ^ω^)「おっ。じゃあみんなでいただきますするお」
ξ*゚听)ξ川 ゚ -゚)「「いただきます」ー!」ζ(゚ー゚*ζ(∵ )('A`)
( ^ω^)「おいちょっとカメラ止めろ」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:42:13.88 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「グレムリンの君はいいとして、若干2名問題のあるキャスティングがあった気がするお」
ζ(゚ー゚*ζ「えっ?誰?誰?」
( ^ω^)「お前だお前。光合成すりゃあ栄養作れるのになんで一緒に食べる準備してんだお。
しかも各触手に箸やらスプーンやらフォークとか持って」
ζ(゚ー゚*ζ「えー、だって外で土に埋まってるだけじゃお腹は膨れないんだよ?」
( ^ω^)「……栄養を摂る術はあるのに空腹感があるのかお。難儀だおね」
ζ(`へ´*ζ「そうなんだよー!デレちゃんも大変なんだよ!プンプン」
( ^ω^)「はいはいそうだね、プロテインだね」
ζ(`へ´*ζ「そうだよ!プロテインだよ!」
( ^ω^)「プロテインの意味を知らないなら使うなお」
( ^ω^)「……で、デレもいいとして」
('A`)「おっ、このスープうめぇ。女の子の手料理ハァハァ」
( ^ω^)「なんで貴様が普通に飯食ってんだお」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:45:29.75 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「成り行き?」
( ^ω^)「そんな成り行きねぇよ。途中完璧に空気だったから死んだと思ってたお」
('A`)「……前から思ってたけどさ、俺に対するこの仕打ちは酷くないか?」
( ^ω^)「むしろ激甘だお。他の人なら思わず猟銃ぶっ放してるお」
('A`)「……そういやぶっ放されたわ」
川 ゚ -゚)(本当にぶっ放されてたのか)
('A`)「ああ、そうだそうだ。今日、村長の家に呼ばれてな、猟銃ぶっ放された後に相談事を受けたんだ」
川 ゚ -゚)(しかも今日ぶっ放されたのか)
('A`)「なんでも村長の娘さんが原因不明の病らしくてな、山へ行って病気に効く薬草を探してきてくれってさ」
( ^ω^)「へぇ、ドクオにそんなこと頼むなんて豪胆な人だお」
(*'A`)「いやな、魔物が多くて危険な北の山に行けるのは俺くらいしかいないって言われてよ」
( ^ω^)(ああ、だから別に死んでもいい奴に頼んだんだ)
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:47:55.96 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「それでお前にも手伝って貰おうと思ってよ」
( ^ω^)「なんでブーンが手伝わないといけないんだお。ドクオが頼まれたんだから1人でやるべきだお」
('A`)「いやそれがな、勢いでOKしたはいいけど、よくよく考えたら俺は薬草の知識が全くなかったんだ」
( ^ω^)「もう死んでしまえよ、お前。そんなこと言われてもブーンだってそんな詳しいわけではないお」
('A`)「そうか……。魔物の知識なら負けないんだが……あっ!」
( ^ω^)「トイレはあっちだお」
('A`)「ちげーよバカ。デレなら薬草について詳しいはずだと思ってな」
ζ(゚ー゚*ζ「ふぇ?」
( ^ω^)「詳しいのかお?薬草」
ζ(゚ー゚*ζ「あ!うん!薬草わかるよ!食べられる草と食べられない草もわかるし、キノコの識別もできるよ!」
( ^ω^)「おぉ……誰にでも特技はあるものだおね」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:50:34.04 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「決まりだな」
( ^ω^)「ドクオに協力するのは癪だけど……村長の娘さんのために手伝ってやるお」
('∀`)「ツンデレ乙wwwww」
(#%ノA#メメ)
( ^ω^)「……北の山に登るならそれなりに準備が必要だおね」
川 ゚ -゚)「そんなに険しい山なのか?」
( ^ω^)「いや、山自体は全然だお。ただそこに住む魔物が厄介らしいお」
川 ゚ -゚)「『らしい』?」
( ^ω^)「噂にしか聞いたこと無いからわからないんだお。北の山には村人もほとんど近寄らないし、山から魔物が降りてくることもないから」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:52:44.90 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「確かに北の山にはいろんな魔物がいるよー。それに、人間には猛毒の植物もいっぱい生えてるから気をつけないとダメだよ」
( ^ω^)「おお……デレが頼もしく見えるお」
ζ(゚ー゚*ζ「あとねー、飛竜草っていう珍しい植物もあるんだよー」
( ^ω^)「北の山の飛竜草ってなんかどこかで聞いたことあるような……。それがあれば村長の娘さんは治るのかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「ううん。人間には猛毒だよ。飛竜にはよく利くけど」
( ^ω^)「うーん……やっぱりなんか既視感があるような」
川 ゚ -゚)「とにかく、行ってみるしかあるまい。ブーンの身の安全は私が保証する」
ζ(゚ー゚*ζ「あ!あたしもだよ!」
('A`)「……俺は?」
川 ゚ -゚)「骨は拾ってやる、安心しろ」
(゚A゚)「あんたもそういう扱いするんですか!!」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:55:14.25 ID:33v1rgPxO
- ξ*゚听)ξ「ごちそうさまー!」
( ^ω^)「一方ツンは僕らの会話そっちのけで食事を続けておりました」
ξ*゚听)ξ「おなかいっぱいー」
( ^ω^)「おいしかったかお?」
ξ*゚听)ξ「おいしかったー!」
( ^ω^)「ああもうかわいいなぁ。ドクオ死ねよ」
(゚A゚)「俺関係なくね!?」
( ^ω^)「うるさいその濁った目でツンを見るな。ツンが穢れる」
(゚A゚)「そこまで言うか!」
川 ゚ -゚)「黙ってろ。空気が汚れる」
(゚A゚)「お前もなかなかひどいな!!」
ζ(゚ー゚*ζ「えっと……えっと……。消えろゴミ!」
(゚A゚)「お前はそんな無理してまで俺を罵ろうとすんな!!」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 02:59:11.09 ID:33v1rgPxO
- ξ゚听)ξ「おでかけー?」
( ^ω^)「……ちょっとは聞こえてたんだ。北の山に行くお」
ξ*゚听)ξ「ツンも行くー!」
( ^ω^)「おっおっ。一緒に行くお」
('A`)「おいおい、いいのかよ。北の山だぜ?」
( ^ω^)「……この前みたいなこともあるし、置いてくのは気が引けるお」
( ´ω`)「……それにツンはブーン達よりも強いお。むしろ留守番しといた方がいいのは僕らだお……」
('A`)「せつねぇ」
川 ゚ -゚)「大丈夫だ。私がちゃんと守ってやる」
ζ(゚ー゚*ζ「あたしも守るよ!」
ξ*゚听)ξ「ツンもー!」
( ´ω`)「ありがとうだお……涙出てきたお」
('A`)(説明しよう!女、しかも幼女に守られるなんてことは男にとって情けないことこの上ないものなのだ!)
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:02:57.83 ID:33v1rgPxO
- ( ´ω`)「……そんなわけで北の山まで出かけてくるから留守番頼むお。
明日になっても帰って来なかったら動物達と野菜の世話を頼むお」
(,,゚Д゚)「ああ、構わないが……、なんでそんなに元気ないんだ?」
( ´ω`)「安西先生……強くなりたいです」
(;゚Д゚)「??ま、まぁ、頑張れ」
( ´ω`)「お……」
(,,゚Д゚)「ああそうだ、ブーン」
( ´ω`)「なんだお……」
(,,゚Д゚)「……最近この辺りにいやに高い魔力を持った魔物が出入りしてるような形跡がある。気をつけろ」
( ^ω^)「……魔物?敵意はあるのかお?」
(,,゚Д゚)「わからん。ただ、かなり異質な魔力の持ち主だ。くれぐれも注意してくれよ」
( ^ω^)「おっ。わかったお」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:05:29.69 ID:33v1rgPxO
- 〜北の山〜
( ^ω^)「やって参りました北の山」
('A`)「あちこちから魔物の鳴き声がします、泣きそうです」
川 ゚ -゚)「魔力の低い魔物ばかりだ。私達と共に行動してる限りは攻撃して来まい」
( ^ω^)「わかったお……。みんな、くれぐれも団体行動を……」
ξ*゚听)ξ「ちょうちょー」
ζ(゚ー゚*ζ「おおっ!変な鳥!!」
( ゚ω゚)「勝手な行動は謹んでください!!こんな序盤で囮役を失いたくないんで!」
(゚A゚)「誰が囮役だ!!」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:08:41.66 ID:33v1rgPxO
- (;^ω^)「まったく……。特にデレには薬草の識別もやっもらわなきゃならないんだから」
ζ(゚ー゚*ζ「ごめんねー」
ζ(>∀<*ζテヘヘペロ
( ^ω^)「うぜぇ」
( ^ω^)「とにかく、薬草を探すお」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだね。熱に効く薬草は山の中腹あたりに生えてるはずだよ」
(;'A`)「げ……真ん中までのぼらなきゃならないのか……」
( ^ω^)「普段運動しないのが悪いお」
(;'A`)「俺は研究が主な仕事だから仕方ないんだよ!」
( ^ω^)「あ、遅れたら置いてくから」
(゚A゚)「やめてください!」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:11:13.57 ID:33v1rgPxO
- ξ゚听)ξパタパタ
( ^ω^)セッセッ
ζ(゚ー゚*ζ ワサワサ
(;'A`) セッセッ
川; ゚ -゚)「ま、待ってくれ……」ズリズリ
( ^ω^)「この展開は予想外だった」
川; ゚ -゚)「ふぅ……ふぅ……。これはキツいな」
( ^ω^)「山登りとかしたこと無いのかお?」
川; ゚ -゚)「あるにはあるが……、もっとゆっくり歩いてたからな」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:13:58.28 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「仕方ないお。みんな、もっとゆっくり行くお」
川; ゚ -゚)「すまん……」
(;'A`)「ふぅ……。助かったぜ……」
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあゆっくり景色を楽しみながら行こうか」
( ^ω^)「そうだおね。じゃあ、あらためて出発だお!」
川 ゚ -゚)('A`)「「おーっ!」」ζ(゚ー゚*ζ
( ^ω^)「よし、それじゃのんびり……」
( ^ω^)「……あれ?」
('A`)「どうした?」
( ^ω^)「……ツンは?」
('A`)「……あれ?」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:17:02.26 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「いない……ね」
( ^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「……」
( ゚ω゚)「ツーーーーン!!どこ行ったおぉぉぉぉ!!」
川; ゚ -゚)「ま、待て!落ち着け!お前まで迷子になって……」
( ゚ω゚)「ブーンは落ち着いてるお!素数は2、4、6、8、10!!」
(;'A`)「落ち着け!全部間違ってるから!!」
川 ゚ -゚)「いや、2は素数だぞ」
('A`)「あ、そうか」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:20:41.97 ID:33v1rgPxO
- ≡≡≡≡≡( ゚ω゚)「ツーーーン!!」
川; ゚ -゚)「あっ!しまった!」
(;'A`)「ちょ……ブーン!!」
ζ(゚ー゚*ζ「おー!でっけー鳥ー!!」
≡≡( 「∵)「【いっぽうそのころ】」(∴」 )≡≡
ξ゚听)ξパタパタ
ξ゚听)ξ「ふう……」
ξ゚听)ξ「いまどこー?」
シーン……
ξ゚听)ξ「……?」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:23:23.46 ID:33v1rgPxO
- ξ゚听)ξ「……ブーン?」
シーン……
ξ;゚听)ξ「クー、デレー?」
シーン……
ξ;゚听)ξ「……みんな、まいごー」
ξ#゚听)ξ「もー!みんなだらしないー!」
ガサガサ……ゴロン……
ξ゚听)ξ「……?なにこれー」
( ∵)【いっぽう】( ∵)【ブーンは】( ∵)
( ゚ω゚)「ツーーーン!!返事するおぉぉぉぉーーー!!」
ガサガサ
(;^ω^)「ハッ!ツンかお!?」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:26:15.66 ID:33v1rgPxO
- (;^ω^)「ツン!?」
_,,..,,,,_
./ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
( ^ω^)
( ^ω^)「なにこの生物」
_,,..,,,,_
./ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
_,,..,,,,_
./ , `ヽーっ ウーン…
l ,3 ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
_,,..,,,,_
./ ,' 3 U`ヽーっ ポリポリ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:28:38.54 ID:33v1rgPxO
- _,,..,,,,_
./ ;' 3 U`ヽーっ ボリボリ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
_,,..,,,,_
./ ,' 3 `ヽーっ プッ
l ⊃ ⌒_つ =3
`'ー---‐'''''"
ん〜〜〜ッ!
_,,..,,,,_
⊂./ ,' 3 `ヽーっ
⊂l ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
_,,..,,,,_
./ , `ヽーっ
zzz l ,3 ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
( ^ω^)「やべぇちょっとかわいいかも」
(;^ω^)「って和んでる場合じゃねぇお!!ツンを探さないと!!」
ξ゚听)ξ「よんだー?」
(^ω^;)「あっ!ツン!大変なんだお!ツンが迷子に……」
(゚ω゚;)「……ってツーーーン!!」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:32:00.71 ID:33v1rgPxO
- (;^ω^)「どこ行ってたんだお!心配してたんだお!!」
ξ゚听)ξ「?」
(;^ω^)「『えっ?なんで?』って感じで首傾げるなお!かわいいなこんちくしょう!」
( ^ω^)「まぁ……とにかく無事で良かったお。……そんな君に一つ質問だお」
ξ゚听)ξ「しつもんー?」
( ^ω^)「その手に持ってるのはなんだお?」
ξ*゚听)ξ「たまごー」
( ^ω^)「うん。たまごは見りゃわかるお。それは何のたまごなんだお?」
ξ゚听)ξ「しらないー」
( ^ω^)「ブーンが思うにその大きさは巨大な魔物のたまごっぽい感じなんだけど……。どこで拾ったんだお?」
ξ゚听)ξ「あっちのくさむらー」
(;^ω^)「草むらって……」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:35:11.87 ID:33v1rgPxO
- (;'A`)「ああ、いたいた二人とも」
川; ゚ -゚)「まったく……お前まで迷子になったらどうするつもりだったんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「ねーねー!さっき飛んでったでっかい鳥はなんだったのかなー!?」
ξ゚听)ξ「みんないたー」
(;^ω^)「おっ。心配かけてすまないお」
川 ゚ -゚)「まぁ、無事ならばよかっ……」
('A`)「クー?どうし……」
ξ゚听)ξ「?」←卵抱えてる
( ^ω^)「?」←ツン抱えてる
川# ゚ -゚)「お前ら……、私たちが心配して探してる間に何よろしくやっているんだ!!」
(#'A`)「ブーンてめぇ見損なったぞ!!」
( ^ω^)「……は?」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:37:32.34 ID:33v1rgPxO
- 川# ゚ -゚)「それにツンはまだ小さいのに……まさか孕ませるようなことをやっていたなんてな!」
( ^ω^)「ちょっと待て」
(#'A`)「Yes!ロリータ!No!タッチ!が俺たちのモットーだったろ!!」
( ^ω^)「だからブーンの話を聞くお。つーかブーンとドクオを一緒にすんなお」
ζ(゚д゚*;ζ「うぇっ!?2人ってそんな関係だったの!?」
( ^ω^ )「誰もブーンの話を聞いてくれません!!」
ξ*゚听)ξ「なかよしー」
( ^ω^)「ツンちゃん!気持ちは嬉しいけど誤解が深まるからちょっと黙ってて!!」
【ただいまブーンが誤解を解いております。しばらく荒巻でお待ちください】
_,,..,,,,_ ビダァァァン!!
/ ;' 3 ヽヾヽ ビダァァァン!!!
〃 i ,l ビダァァァン!!!
‘ ,_,,..((,,_ 〃ゝ U j! _ )))_ ∴ ,“ ビダァァァン!!!
,J∵/ ;' 3 `ヽーっ ) ソノ'" ヽ从/; ’
) : l ⊃ ⌒_つ,..ェ‐'´ ⊂ j! ゞ・,‥¨
.¨ ・`'ー---‐'''''"  ̄゛'''''‐---ー '¨・:‘ .
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:41:54.80 ID:33v1rgPxO
- 川 ゚ -゚)「なんだ。そういうことなら早く言え」
( ^ω^)「言わせてくれなかったのはどっちだお……」
(#メノA%メ)「……」
川 ゚ -゚)「それにしても大きなたまごだな……。……それにすごい魔力だ」
(#メノA%メ)「この大きさ……外殻の硬さ……。もしかしたら竜族のたまごじゃないか?」
( ^ω^)「竜族?まっさかー」
(#メノA%メ)「純系のドラゴンならいざ知らず、他の飛竜ならここにいてもおかしくはないだろ。ワイバーンとか」
( ^ω^)「……そういえばここには飛竜に効く薬草があるんだったおね」
(#メノA%メ)「とりあえずこのたまごはブーンが持って帰るんだな」
(;^ω^)「えっ!?なんでだお!」
(#メノA%メ)「竜族は自分の巣で産卵をする。少なくともこんな山の中に卵を放置することはない」
( ^ω^)「じゃあ……これは」
(#メノA%メ)「捨てられたか、もしくはなんらかの理由があってここに放置せざるを得ない状況になったか……」
( ^ω^)「なんかデジャヴ……」
ξ゚听)ξ「……」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:44:17.37 ID:33v1rgPxO
- ξ゚听)ξ「ブーンー」
( ^ω^)「なんだお?ツン」
ξ゚听)ξ「ツンがそだてるー」
( ^ω^)「……えっ?」
ξ#><)ξ「そーだーてーるー!!」
(;^ω^)「いや、そんな自分の背丈ほどある卵を抱えながら言われても……」
ξ#゚听)ξ「ツンがいっしょにいてあげるのー!」
( ^ω^)「あ……」
ξ゚听)ξ「……いっしょなのー」
( ^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「……自分の境遇と重なるとこがあったんだろうな」
( ^ω^)「……わかったお。ツン、その子はツンがお世話をしてあげてくれお。ブーン達もできる限り手伝うから」
ξ*゚听)ξ「うん!」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:51:14.02 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……さて、と。ツンも見つかったことだし、早く薬草を探すお」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだね!多分この辺りに咲いてるはずだよ!」
('A`)「その薬草はどんな形してんだ?」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだな……。真っ赤な花と人間の胎児みたいな実が特徴的だよ」
('A`)「なにそのグロい薬草」
( ^ω^)「よし、各自この周辺をしらみ潰しに探すお。でも、あまり離れすぎないこと。いいおね?」
川 ゚ -゚)「む。問題ない」
( ^ω^)「ツンはここにいてくれお。もし何かあったらすぐにみんなを呼んでくれお」
ξ゚听)ξ「わかったー」
( ^ω^)「ドクオは万が一敵と出会ったら積極的に命を危険にさらすように」
(゚A゚)「わかった……わけあるかぁ!!」
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:52:37.12 ID:33v1rgPxO
- 【探索中】 ( ∵)? ξ
( ^ω^)「……これは……違うおね。……なんだおこのキノコ」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、それはワライダケだよ。食べたら半日くらい狂ったように笑い続けるの」
( ^ω^)「へぇ……。ドクオー!!ちょっと来てくれおー!」
('A`)「なんだなんだ?」
( ゚ω゚)「これを食え!!」
(;゚A゚)「もがっ!?」
(;'A`)「……ったく。なにすんだよ……」
( ^ω^)「お味はいかがかお?」
('A`)「そうだな。案外肉厚で、ほんのりと甘味もあって、意外とうまかったな……ははっ」
( ^ω^)ワクワクテカテカ
(;'∀`)「ふひひっ……おい、ブーン?……ぷぷっ……くくく……」
('∀`)「ぷくくっ……あーはははははは!うぇひひひひひひひひ!」
(;'∀`)「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!な、なんだこれ……くははははははは!止まんね……いひひひひひひひひ!!」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:54:55.37 ID:33v1rgPxO
- ―その頃のツン―
<ウェヒヒヒヒヒヒヒ!!
ξ;゚听)ξ「ま、まものー?」
川 ゚ -゚)「……むぅ。探してみると案外見つからないものだな」
ζ(゚ー゚*ζ「そのかわり効果はピカイチだよ!」
( ^ω^)「でも見つからなかったら意味ないお」
('∀`)「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!うはははははははははは!!」
( ^ω^)「うぜぇ」
ζ(゚ー゚*ζ「でも絶対にこの辺にあるはずだよ!頑張って探そう!」
( ^ω^)「それしかないのかお……ん?」チョイ、チョイ
( ∵)っξ ゴェ
( ^ω^)「お前もついてきてたのかお……なんだおそれ」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 03:58:56.76 ID:33v1rgPxO
- 川 ゚ -゚)「ん?待て、そいつが持ってるのは?」
ζ(゚ー゚*ζ「あっ!!これだよこれ!!薬草!!」
(*∵)ゴェェェ
(*^ω^)「おおっ!ファインプレーだお!【いっぽうそのころ】をお知らせする以外にも役に立つんだおね!」
('∀`)「だって……うぇひひひひひひひひ!一応妖精……ぶははははははははは!!」
( ^ω^)「お前黙ってろおマジで……」
(;'∀`)「どぅはははははははは!誰のせいだと……くひひひひひひひひ!!」
川 ゚ -゚)「まぁ薬草は無事に見つかったんだ。早く村長の娘さんのところに持っていってやれ」
( ^ω^)「そうだおね。じゃあ、日が暮れる前にさっさと山をおりるお」
('∀`)「ふひひひひひひひひひひひひ!そ、そうだなあはははははははははははは!!」
( ^ω^)「……」
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:02:22.97 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)セッセッ
ζ(゚ー゚*ζ ワサワサ
('∀`) ウェヒヒヒヒヒヒヒ
川; ゚ -゚)ズリズリ
ξ;゚听)ξ「まってー」ノタノタ
( ^ω^)「……ブーンがたまご持つかお?」
ξ;゚听)ξ「ツンがもつのー」
( ^ω^)「……じゃあ、ブーンがたまごごとおんぶしてあげるお。このペースじゃ間違いなく日が暮れるちゃうお」
川 ゚ -゚)「む、助かる」
( ^ω^)「お前じゃねーよ」
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:06:34.14 ID:33v1rgPxO
- ξ*゚听)ξ「らくちんー」
(;^ω^)「ふぅ……ふぅ……たまごのせいか重いお……」
ζ(゚ー゚*ζ「あー、おんぶいーなー。あたしもおんぶー!」
(;^ω^)「やめてくれお……」
川; ゚ -゚)「待て、おんぶされるなら私だろ。尻尾を引きずるのは意外と大変なんだぞ」
(;^ω^)「……そんなにおんぶして欲しけりゃドクオに頼めお」
川 ゚ -゚)「あいつに……か?」
('∀`)「フヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「……頑張って歩くか」
(;∀;)「あはははははははははは!!わはははぁぁぁぁぁぁぁん!!」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:09:13.90 ID:33v1rgPxO
- (*∵)っ【それからしばらく】
( っ´ ̄ ̄ ̄ ̄\ ←ブーンの頭
( ^ω^)「じゃあブーン達はこのまま村長の家に向かうから、みんなは先に帰っていてくれお」
川 ゚ -゚)「わかった」
ζ(゚ー゚*ζ「娘さん治るといいねー」
( ^ω^)「薬草が効いてくれるのを祈るのみだお。ほら、ドクオ行くお」
(;'∀`)「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!お、俺もひひひひひひひ!?」
( ^ω^)「当たり前だお。さっさと行くお」
―村長宅―
( ^ω^)「こんばんはですおー」
(´・ω・`)「はいはい……おや、珍しいお客だね」
( ^ω^)「お久しぶりですお。村長」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:12:05.90 ID:33v1rgPxO
- (´・ω・`)「悪いね、ブーンくん。実は今ちょっと取り入ってて……」
( ^ω^)「娘さんの件は聞いてますお。……アレから」
('∀`)ウェヒヒヒヒヒヒヒ、ウェヒヒ、ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「……」
(´・ω・`)「……ドクオくんはどうしたんだ?」
( ^ω^)「……きっといろいろ辛いことがあったんですお」
(´・ω・`)「……そうか」
(;'∀`)「うわははははははははは!ご、ごかいひひひひひひひ!!」
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:14:49.33 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「娘さんは?」
(´・ω・`)「……相変わらず謎の高熱にうなされてるよ。医者にも匙を投げられてしまった」
( ^ω^)「お医者さんでもダメなんですかお……」
(´・ω・`)「ああ、いろんな薬草も試してもらったがダメだった。……君が今持っている薬草も、ね」
(;^ω^)「えっ……?」
(´・ω・`)「……すまないね。わざわざ山まで行って採ってきてくれたんだろう?」
(;^ω^)「薬草が効かないって……どういうことですかお?」
(´・ω・`)「それがわからないんだよ。だから医者も匙を投げたんだ」
(;^ω^)「……そんな」
(´・ω・`)「ごめんね。今日は帰ってくれるかな」
(;^ω^)「お……。わかりましたお……」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:17:54.13 ID:33v1rgPxO
- (ヽ'A`)「追い返されちまったな」
( ^ω^)「お……。治ったのかお」
(ヽ'A`)「顎が疲れたぜ……」
(ヽ'A`)「……しかし、村長の態度。まるで『残り少ない娘との時間を邪魔するな』とでも言いたげな感じだったな」
( ^ω^)「……もう、打つ手はないのかお」
(ヽ'A`)「医者でもできないことを、医者じゃない俺達がどうにかできるとでも?」
( ^ω^)「……」
(ヽ'A`)「厳しいようだけど、現実を見ないとな」
( ^ω^)「……おっ」
(ヽ'A`)「……まぁ、一応別の線も当たってみるよ」
( ^ω^)「別の線?」
(ヽ'A`)「病気以外の何かの可能性を調べるのさ」
( ^ω^)「病気以外……?」
(ヽ'A`)「……この件は俺に任しといてくれよ。お前は早く家に戻ってやりな」
( ^ω^)「おっ……」
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:20:03.17 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……ただいまだお」
川 ゚ -゚)「おかえり。……どうした?元気がないな」
( ^ω^)「あの薬草も効かないみたいだお」
ζ(゚ー゚*;ζ「ええっ!?あれはちゃんとした薬草だよ!あたし間違えてないよ!」
( ^ω^)「デレは間違えてないお。どんな薬草も効かないみたいだお」
ζ(゚ー゚*ζ「どんな薬草も……?」
川 ゚ -゚)「む……?そんな病があるのか?」
( ^ω^)「現にあるんだから仕方ないお。医者にも見限られたみたいだし」
川 ゚ -゚)「……そうか」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:23:55.78 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「ねぇ、あと3日だけ待ってくれるかな」
( ^ω^)「お?」
ζ(゚ー゚*ζ「3日後ならなんとかなるかもしれないの」
(;^ω^)「ほ、本当かお!?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん」
(*^ω^)「すごいお!きっと村長さんも喜ぶお」
川 ゚ -゚)「私たちは何をすればいいんだ?」
ζ(゚ー゚*ζ「何もしなくていいよ。待ってるだけでいいの」
( ^ω^)「待つだけ?本当に何もしなくていいのかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん。待つだけ。3日経てばどんな病気にも効く薬が出来るから」
( ^ω^)「……なんか出来すぎた話だおね」
ζ(゚ー゚*ζ「でも本当だよ!あたし嘘ついてないよ!」
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:30:01.82 ID:33v1rgPxO
僕はその時、舞い上がっていたんだだろう。
だから、どことなく違和感のあるデレの姿に気がつかなったんだ。
その翌日、僕は早速村長にそのことを話した。
村長も最初はそんなうまい話があるのかと半信半疑の様子だったが、
窮地に見えた一筋の光にすがらないわけはなかった。
(;´・ω・`)「本当に……本当に3日待てば娘は助かるのか?」
( ^ω^)「はいですお!」
(;´・ω・`)「3日……3日か……!あと3日もってくれればいいが……!」
( ^ω^)「村長さん、あなたが弱気になっちゃダメだお。娘さんを励ましてあげてくださいお」
(;´・ω・`)「あ、ああ!そうだな……そうだな!」
村長さんは、ベッドに横たわる娘に必死に何かを語り続けていた。
そんな様子が微笑ましくて、嬉しかった。
その足でドクオにその話をしに行ったら、あからさまに怪訝そうな顔をされた。
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:30:47.31 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「3日後に病気の特効薬ができる?なのに準備は必要ない?そんな馬鹿な話があるか」
( ^ω^)「でも、デレははっきりそう言ったお」
('A`)「嘘じゃないのか?」
( ^ω^)「まさか。いくらなんでもこんな時に笑えない冗談かますような子じゃないお」
('A`)「……だよな」
ドクオはそれからもしばらく何かを考え続けていた。
普段とは違う、真剣な表情に、僕は何も言うことが出来なかった。
そのうち僕はドクオの家を後にした。
家の手伝いもツン以外はいつも通りにやってくれていた。
デレに関しては食事を作るとき以外は日光浴をしているだけだが。
( ^ω^)「……少しは農場の方も手伝おうとは思わないのかお」
ζ(´ー`*ζ「んー、明日から本気だすー」
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:34:10.81 ID:33v1rgPxO
- 一方のツンはたまごにつきっきりだ。
食事の時も、散歩の時も常にたまごを抱えている。
おかげで僕のところに来ることが減って少し寂しい。
一応ツンも鳥類だから、たまごを常に温めようとする本能が働いてるのだろうか。
そうそう、あとグレムリンにビコーズという名前をつけた。
( ^ω^)「おーい、ビコーズいるかおー」
( ∵)ゴェ
本人もこの名前が気に入ったのか、名前を呼ぶとどこからともなく現れる。
ツンの代わりに農場の仕事を手伝ってくれないかと期待したが、あまりにも非力なため無理そうだ。
そんなわけで農場の手伝いはギコにさせることにした。
(;-Д-)「……ったく。なんで俺がこんなことを」
( ^ω^)「いつもタダ飯食ってんだから、たまには手伝うお」
(,,゚Д゚)「タダ飯ったって牧草じゃないか。肉食わせろ、肉」
( ^ω^)「ちゃんと働けたら考えるおー」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:37:55.94 ID:33v1rgPxO
- いつも通りの日常。
そのおかげか、3日という時間はあっという間に過ぎていった。
約束の3日目。
その日、僕は村長の家に来ていた。
(´・ω・`)「いよいよ今日特効薬ができるのか」
( ^ω^)「はいお。夜になったら用意できるって言ってましたお」
(´・ω・`)「そうか……。しぃ、もう少しの辛抱だぞ……頑張れよ」
(;*- -)「……」
(´・ω・`)「元気になったら、また一緒に山菜を採りに行こうな」
( ^ω^)「……」
(´・ω・`)「……私の言葉は届いているかな」
( ^ω^)「きっと、届いてますお」
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:39:33.16 ID:33v1rgPxO
- (;'A`)「ブーン!!ここにいたか!!」
(;^ω^)「うわぁっ!!?……ってなんだ、ドクオかお」
(´・ω・`)「なんだ……ドクオくんか」
('A`)「村長、俺だと認識したなら猟銃を下ろして下さいよ」
(´・ω・`)「あぁ、すまんすまん」
( ^ω^)「……で?どうしたんだお?」
('A`)「……ここでは話せない。ちょっと、外へでてくれないか」
( ^ω^)「……お?」
(´・ω・`)「……おや、私が聞いたらマズい話かい?」
('A`)「……えぇ、ちょっと……ね」
( ^ω^)「……すいませんお、村長」
(´・ω・`)「ああ、わかったよ」
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:53:10.16 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……なんだお。話って」
('A`)「わかったんだよ。特効薬の正体が」
( ^ω^)「そんなことかお。なら、別にあの場で話しても……」
('A`)「なぁ、ブーン。村長の娘さんを助けるためなら、デレが死んでも構わないか?」
( ^ω^)
( ^ω^)「今……なんて言ったお?」
('A`)「どんな病も治す薬は、デレの命と引き換えに手に入るんだよ」
( ^ω^)「……どういうことだお」
('A`)「マンドラゴラ……もちろんアルラウネもだが、この種は頭部に大きな花を持つのが特徴だ」
( ^ω^)「……確かに、デレの頭にもついてたおね。蕾だったけど」
('A`)「そう、普段は蕾の状態なんだ」
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:56:18.47 ID:33v1rgPxO
- ('A`)「頭の花は6度満月の光を浴びると開花の準備が完了する。そしてそれ以降、満月が出ている間だけ花が咲くんだ」
( ^ω^)「それと、今回の件と何の関係があるんだお」
('A`)「花が咲いたとき、全身の魔力が頭の花に集中するんだ。……魔物の持つ膨大な魔力が一カ所に……な」
( ^ω^)「……」
('A`)「マンドラゴラは古来から薬としても利用されてたくらいだし、治癒の力は強いはず。
そんな魔力の塊を使うんだ、ほとんどの病が治るってのも納得がいく」
('A`)「だが、全身の魔力が花に集まった時、花を取ってしまったら……わかるな」
(;^ω^)「……」
('A`)「……ブーン、お前はどうするんだ?」
(;^ω^)「僕は……」
('A`)「……よく考えて、デレとも話し合った上で決めてくれ」
('A`)「どちらを殺すか……をな」
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 04:58:52.94 ID:33v1rgPxO
- 農場までの足取りが重かった。
あんなにはしゃいでいた自分が恨めしいとすら感じられた。
迫られた命の選択。
しかし、答えはもうほぼ出ているも同然だった。
人のために魔物が死ぬか、魔物のために人が死ぬか。
人に問えば答えは一つだろう。
だが魔物に問えば……答えは二分するはずだ。
多数決を取れば、間違いなく人を助ける方に決定するはずだ。
( ω )(……自分勝手だお。人間は)
こんなことならば、デレと出会わなければよかった。
デレと出会わなければ、適当な薬草を探しに出て、それを村長のとこに持っていき、為すすべなしと諦めて終わりだ。
こうやって辛い思いをしないで済んだろう。
しかし、僕は彼女と出会ってしまった。
もしも運命の神様とやらがいるのならば、なんと残酷な神だろうか。
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:01:04.80 ID:33v1rgPxO
- 農場に戻った時にはもう日が暮れ始めていた。
デレは、彼女用にあつらえた畑から頭だけ出していた。
( ^ω^)「デレ」
ζ(´ー`*ζ「おー、おかえりブーン。遅かったねぇ」
デレはいつものようにそう言った。
おおよそこれから死ぬとは思えないような感じだった。
昨日も一昨日もそうだった。
デレはいつも自然体でいたのだ。
( ^ω^)「全部聞いたお。君が何をしようとしているのかも、その結果どうなるかも……」
ζ(゚ー゚*ζ「ん……、そうなんだ……」
( ^ω^)「デレは……デレはそれでいいのかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「いいも何も、これしか道が無いじゃない?」
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:03:05.65 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……でも、もし僕らが出会わなかったら、君はこんなことする必要もなかったんだお」
ζ(゚ー゚*ζ「もう会っちゃったもん。仕方ないじゃない」
ζ(゚ー゚*ζ「それに、あたし達が出会ってから、村長の娘さんが病気だって聞いて、そうしたら今日が満月」
ζ(´ー`*ζ「ここまで来ると偶然とは思えないよねぇー」
( ^ω^)「……運命だっていうのかお」
ζ(゚ー゚*ζ「おぉ、それそれ。まさに運命って言葉がピッタリだよね!」
( ^ω^)「……運命の神様は残酷だおね」
ζ(゚ー゚*ζ「そうかな?随分優しい神様だと思うけどなー」
( ^ω^)「デレはなんでそう考えられるんだお……。君にとって村長の娘さんは赤の他人だお?」
ζ(゚ー゚*ζ「確かにそうだね。だけど、その子が病気で苦しんでることを私は知ってるんだよ?」
( ^ω^)「おっ……」
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:05:04.12 ID:33v1rgPxO
- 「よいしょ」と小さな掛け声を一つ。
デレが土から身体を出した。
夕日を背に、二つ目の影法師が土に伸びる。
ζ(゚ー゚*ζ「誰かが辛い思いをしてる。私はそれをどうにかする術を知ってる。理由はこれだけで十分だと思うな」
( ^ω^)「……たとえその身を犠牲にしても?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん」
( ^ω^)「……それで悲しむ人がいたとしても?」
ζ(゚ー゚*ζ「え……?」
風が吹いて、デレの長い髪がなびいた。
夕日はもうすぐ山に隠れてしまいそうだ。
きょとんとしていたデレだったが、すぐにまた笑顔に戻った。
その表情が少し赤みがかって見えたのは夕日のせいだけではないだろう。
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:08:00.72 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「あはは、嬉しいな。ブーンはあたしのことそんな風に思ってくれてたんだ」
( ^ω^)「ブーンだけじゃないお。クーも、ツンもきっとそうだお」
ζ(゚ー゚*ζ「そっかぁ……愛されてるなぁ、あたし」
( ^ω^)「ちょっとは心が揺れたかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「ちょっとどころじゃないよ。もうぶるんぶるんだよ」
( ^ω^)「おっおっ。そうかお」
ζ(゚ー゚*ζ「……でも、あたしの気持ちは変わんないよ」
( ^ω^)「……」
ζ(゚ー゚*ζ「ちょっと、昔話してもいいかな?」
( ^ω^)「かまわないお」
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:11:17.84 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「あたし、小さい頃から変わってて、周りの魔物からちょっとはぶられてたんだ」
( ^ω^)「……確かにちょっと変わってるおね」
ζ(゚ー゚*ζ「だから友達もいなくて、私のことを大事にしてくれたのはお母さんだけだったんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、あたし病気にかかって……気づいたらもう枯れるのを待つしかない状態にまでなっちゃったの」
( ^ω^)「どうしてそんなになるまで気づかなかったんだお?」
ζ(゚ー゚*ζ「んー、覚えてないや。多分、自分の事に興味がなかったからだと思う」
( ^ω^)「自分に興味がなかった……?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん。友達がいなかったから、生きてても楽しくなかったからね」
( ^ω^)「お……」
ζ(゚ー゚*ζ「ただお母さんはすごい心配してくれて、毎日のように薬草を採ってきてくれた」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、やっぱり治らなくて……」
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:13:41.69 ID:33v1rgPxO
- その瞬間、デレの体が黄金色の光を放ち始めた。
気がつけば日は沈み、満月が山の向こうから顔を半分のぞかせていた。
ζ(゚ー゚*ζ「結局、満月の夜にお母さんが花を残して消えちゃったんだ」
( ^ω^)「……そのおかげで、今のデレがあるんだおね」
ζ(゚ー゚*ζ「うん。お母さんには感謝しないと」
黄金色の光はデレの体を通り、頭頂部の蕾へと光の筋を残しながら移動を始めた。
薄暗くなった農場で、デレのいるところの周辺だけが昼間のように明るかった。
ζ(゚ー゚*ζ「……やっぱりさ、親にとって子どもは大切なものなんだよ」
( ^ω^)「それこそ、命を賭して守るほど?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん。だからあたしは後悔しない。一つの親子を助けるためだもん」
村長の家は、父一人子一人の父子家庭だ。
デレの理論ならば、彼女1人の犠牲で2人の人間を助けることができる。
なるほど、実に合理的な判断だ。
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:15:57.23 ID:33v1rgPxO
- 金色の光がどんどん蕾に吸収されていく。
デレはやはり、微笑みをたたえながらそこに佇んでいた。
そして、蕾が一度激しく発光したかと思うと、ゆっくりとその花弁が開いた。
( ^ω^)「……綺麗だお」
自然と、心の声が漏れた。
それほどまでに花が……デレが美しかった。
淡く金色に輝く身体……幻想的な美しさを醸し出す花。
もし天国という場所が存在するのならば、きっとこんな花が生えているのだろう。
ζ(゚ー゚*ζ「えへへ、綺麗だって言われちゃった」
照れ笑いしながら、デレはこちらへと歩み寄ってきた。
後はあの花を取って、村長の家に持って行けばいい。
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:18:01.17 ID:33v1rgPxO
- デレの言葉は非常に合理的なものだった。
そして、デレ自身もそれを望んだ。
これ以上僕が悩む必要はない。
( ^ω^)
なのに。
( ω )
僕の手は、彼女の花まで届かなかった。
僕の迷いは断ち切られることはなかった。
僕には、彼女を殺すなんて、できない。
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:20:19.18 ID:33v1rgPxO
- ζ(゚ー゚*ζ「ブーン?」
( ω )「いやだお……」
ζ(゚、゚*ζ「ブーン……」
出来るだけクールに行こうと思っていたが、どうやらもう無理みたいだ。
いろんな感情がとめどなく溢れてくる。
それらは僕の喉から、目から、それぞれ形を変えて飛び出した。
( ;ω;)「いやだお!!こんなお別れなんて、絶対にいやだお!!」
ζ(゚、゚*ζ「……」
( ;ω;)「せっかく仲良くなれたのに……なんで……」
涙が止まらなかった。
もうどうしようもないとわかっていながら、僕は子供のように駄々をこねていた。
僕はまだまだ子供だったのだ。
与えられた現実を素直に受けとめることができない、ただの子供だ。
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:29:53.17 ID:33v1rgPxO
- 突如視界が何かに塞がれた。
デレに抱きしめられていると気づくのには、少し時間がかかった。
ζ(゚ー゚*ζ「……ありがとう、ブーン」
( ω )「デレ……」
ζ(゚ー゚*ζ「あたし、お母さん以外からそんな風に想われたことなかったから……本当に嬉しいよ」
デレがゆっくりと離れる。
甘い、いい匂いがした。
ζ(゚ー゚*ζ「だから、ありがとう」
そして違和感に気づく。
いつの間にか、デレの頭の花が無くなっていた。
ζ(^ー^*ζ「……バイバイ」
(;^ω^)「デ―――!!」
- 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:45:27.77 ID:33v1rgPxO
- ……必死に伸ばした手は虚しく空を切った。
白い、小さな光の粒が虚空へと消えていく。
ついさっきまでそこで笑っていたのに、もうどこにもいない、もう笑顔は見れない。
自分に何ができたろう、自分は何もできなかった。
思わず俯いたその視線の先には、赤く輝く花があった。
彼女が遺した、一つの答えだ。
それを拾い上げ、涙を拭う。
もうこれ以上迷ってる暇はない。
選択肢はもう無くなった。
やるべき事は―――ひとつしかない。
顔を上げて、僕は走り出した。
デレの残した『想い』をその手に持って……。
(´∵)っ【それからそれから】
(;*- -)ハァ…!ハァ…!
(;´・ω・`)「頑張れ……!しぃ……!もうすぐブーンくんが薬を持ってきてくれるはずだ!」
- 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:49:16.12 ID:33v1rgPxO
- (;^ω^)「村長!はぁはぁ……く、薬を持ってきましたお!!」
(;´・ω・`)「おお!ブーンくん!そ、その花は!?」
(;^ω^)「細かいことは後ですお。早くこれを娘さんに」
(´・ω・`)「あ、ああ。そうだな」
結論から言えば、薬の効き目は抜群だった。
医者ですらどうすることもできなかった少女を一晩で治してしまったのだから。
村長には涙ながらに感謝されたが、クーには「なぜ私にも言わなかったのだ!」と大目玉をくらった。
デレと最期に言葉を交わせなかったのが悔しかったようだ。
ツンに話したら泣かれてしまった。
クーに叱られるよりも、こっちの方がダメージが大きかった。
- 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:52:29.32 ID:33v1rgPxO
- (´・ω・`)「……なるほど、あの花はそういう経緯があってから手に入ったのか」
( ^ω^)「……驚かないんですかお?」
(´・ω・`)「何をだい?」
( ^ω^)「僕は魔物と一緒に暮らしてるんですお?」
(´・ω・`)「魔物とはいえ娘の命の恩人だ。感謝しこそすれ、驚くようなことはないだろう?」
( ^ω^)「……そう言ってくれると助かりますお」
(´・ω・`)「私は……いや、私達は魔物というものを随分と誤解しているのかもね」
( ^ω^)「……おっ」
(*゚ー゚)「おとーさーん!!山菜採りに行こうよー!」
(´・ω・`)「ああ。今行くよ。……すまないねブーンくん」
( ^ω^)「いえいえ、行ってらっしゃいですお」
(´・ω・`)「……今後、困ったことがあったらいつでも相談してきなさい。出来る限り力になろう」
( ^ω^)「おっおっ。ありがとうございますお」
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:56:31.65 ID:33v1rgPxO
- それからはまたいつも通りの生活に戻った。
ツンは相変わらずたまごにかまけっぱなしだが、代わりのギコが意外と戦力になってくれた。
家事の方も、クーがテキパキとこなしてくれているので不満はない。
ビコーズは……まぁ……うん……。
庭に出ると、デレと書かれた看板と、小さな畑がぽつんと残っていて、どこか寂しい感じがした。
だが、それらを撤去する気にもなれなかったのでそのままにしてある。
ドクオはちょくちょく家に来ては何かしらダメージを受けて帰って行く。
そろそろドクオの生命力がゴキ○リを上回りそうだ。
そして、デレがいなくなってから二週間の時が流れた。
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 05:58:31.01 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)
ζ(´ー`*ζ「ふぃー。やっぱここの土はいいねー」
( ^ω^)
ヾζ(゚ー゚*ζ「お、ブーンやっほー。元気ー?」
( ^ω^)
( ^ω^)「えっ?」
ζ(゚ー゚*ζ「どうしたの?」
( ^ω^)「いや、それはこっちのセリフだお。なんで生きてるんだお」
ζ(゚ー゚*ζ「え?あたし何か死ぬようなことしたっけ?」
( ^ω^)「いや、だって花を取ったら……」
ζ(゚ー゚*ζ「残った魔力で胞子になって飛んでくんだよ?」
( ^ω^)「……えっ?」
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 06:01:02.14 ID:33v1rgPxO
- ( ^ω^)「……ブーンの涙はなんだったんだお。まさかたった4レスで復活するとは」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、あたしは嬉しかったよ?」
( ^ω^)「そうかお。ブーンもこうやってまたデレと話せて嬉しいお」
ζ(^ー^*ζ「えへへ……」
( ^ω^)「……で?野菜が全滅してる理由を聞かせてもらおうか?」
ζ(゚ー゚*ζ「んー、発芽にはエネルギー使うからねー」
ζ(>∀<*ζ「ごめんちゃい!」テヘッ
( ^ω^)
( ^ω^ )
( ∵)/~【おしまい】
- 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/09/23(金) 06:05:00.71 ID:33v1rgPxO
- 【('A`)先生のモンスター図鑑】
新しく出会ったモンスター
ζ(゚ー゚*ζ アルラウネ(マンドラゴラ):植物種
植物と人間の中間のような魔物。一般的に雌型をアルラウネ、雄型をマンドラゴラと呼ぶ。
雌型は雄型よりも遥かに知能が高く、人語も解する。
その一方で雄型は基本地中で過ごし、旅人に引き抜かれたりすると恐ろしい声を出す。
その声を聞いた人間は全身が石のように固まるか、最悪死ぬ。
頭の花は6度満月の光を浴びると開花の準備が完了し、7度目以降の満月の間だけ花が咲くようになる。
開花時間は月がでている間だけと短いが、その花はどんな病をも治療する力を持つ。
追記;頭の花を取ると、肉体は胞子となり記憶を継承しつつ風によって運ばれる。発芽には大体二週間を要するらしい。
_,,..,,,,_
./ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ 荒巻スカルチノフ:???
`'ー---‐'''''"
きれいな顔してるだろ。死んでるんだぜ、それで……
たいしたキズもないのに、ただ、ちょっと打ちどころが悪かっただけで……
もう、動かないんだぜ
な、ウソみたいだろ
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