- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:13:05.23 ID:1rFZiEgZO
- 拝啓天国の父上様母上様。
この前は勇者が来ましたが、相も変わらず平和な農場です。
あ、そうそう。父上様の剣は勇者にあげました。
喜んでました。
さて、挨拶は以上。
今回は特に困ったことも……
( ^ω^)「……こりゃどうなってんだお」
ζ(゚ー゚*;ζ「あたしじゃないよ!断じて違うよ!」
( ^ω^)「疑う前からそういうこと言うと怪しく見えるお」
……ありました。
野菜がほぼ全滅してます。
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:14:25.20 ID:1rFZiEgZO
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
( ^ω^)とモンスターのいる農場のようです
【おいなりさま が あらわれた!】
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:15:33.08 ID:1rFZiEgZO
- ζ(´ー`*;ζ「あたしじゃないよ〜!本当だよ〜!」
( ^ω^)「だから疑ってないって言ってるお。それにいくらデレでもここまでは出来ないはずだお」
川 ゚ -゚)「……しかしまぁ、見事なまでに壊滅してるな」
( ^ω^)「……今回は仕方ないお。でも、今後もこういうのが続いたら……」
ξ゚听)ξ「どうなるのー?」
川 ゚ -゚)「……生活が苦しくなるな」
ξ゚听)ξ「?」
ζ(゚ー゚*ζ「ごはんが食べられなくなるかもってことだよ」
ξ;゚听)ξ「たいへんー!!」
川 ゚ -゚)「……」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:17:05.69 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「とにかく、原因を調べないと。……デレ、畑の土を調べてみてくれないかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「中入ってもいいの!?」
( ^ω^)「構わないお」
ζ(゚ー゚*ζ「本当にいいの!?がっつり入っちゃうよ!首までずっぽり埋まっちゃうよ!!」
( ^ω^)「……いいから早く入ってくれお」
ζ(´ー`*ζ「はーい」
ζ(゚ー゚*ζ「ん?」
( ^ω^)「どうしたお?まだちょっとしか埋まってないけど……」
ζ(゚ー゚*ζ「……死んでる」
( ^ω^)「は?」
ζ(´ー`*;ζ「土が死んでるよー」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:19:41.07 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「死んでる……って、肥料の入れ方間違えたかお?」
ζ(´ー`*;ζ「違うよ〜!もっと根本的なところからダメになってるの!」
( ^ω^)「えっ?じゃあ……」
ζ(´ー`*;ζ「ここで作物を作るのはもうダメだね〜」
ξ;゚听)ξ「ごはんー……」
川 ゚ -゚)「しかし、何で突然……」
(,,゚Д゚)「なんだなんだ?朝っぱらから」
( ^ω^)「やっと起きたかお……ギコ」
(,,゚Д゚)「いやな、あのベッドとか言う奴が案外寝心地よくてよ」
( ^ω^)「馬のくせにベッドに寝転がりよってからに……消化器官は大丈夫なのかお」
(,,゚Д゚)「そこらへんは人間と同じだからな」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:21:30.62 ID:1rFZiEgZO
- (,,゚Д゚)「で?どうしたんだ?」
ζ(´ー`*ζ「畑の土が死んじゃってね〜」
(,,゚Д゚)「土?……まさかここの氏神を怒らせるようなことしたんじゃねぇだろうな」
( ^ω^)「氏神……?」
(,,゚Д゚)「ほら、裏山に神社があるだろ。あそこに住んでる奴だ」
( ^ω^)「ああ、ブーンが半年に一回豊作祈願に行く神社かお」
川 ゚ -゚)「ふむ。そこに氏神殿がいるのか」
ζ(´ー`*ζ「でも、なんか怒らすようなことしたかなぁ」
( ^ω^)「とにかく行って聞いてみるしかないお。ここで悩んでるよりは建設的だお」
ξ゚听)ξ「おでかけー?」
( ^ω^)「おっおっ。そうだお。ちょっと裏山に行くお」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:23:09.85 ID:1rFZiEgZO
- ξ゚听)ξ「みんなでー?」
川 ゚ -゚)「……まぁ、ブーン1人で行かせるのは危ないしな」
ζ(´ー`*ζ「でもお家空けちゃうのー?」
( ^ω^)「ビコーズに任せとけばいいお」
(,,゚Д゚)「えっ?」
( ^ω^)「異論はないおね?特にギコは」
(,,゚Д゚)「……はい」
ξ゚听)ξ「ビコーズにおねがいしてくるー」
( ^ω^)「おっ。『不審な人間が来たら問答無用でぶっ飛ばせ』って伝えといてくれお」
ξ゚听)ξ「わかったー」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:25:15.05 ID:1rFZiEgZO
- 川 ゚ -゚)「おいおい。ぶっ飛ばしていいのか」
( ^ω^)「神社まで距離もないし、すぐ帰ってこれるお。……それにこの時間に来るとしてもアイツしかいないお」
川 ゚ -゚)「む……ならいいか」
ζ(´ー`*ζ「吹っ飛ばされるところが見られないのが残念だよねー」
(,,゚Д゚)「おまえら……」
ξ゚听)ξ「いってきたー」
( ^ω^)「おっおっ。じゃあ早速神社に行くおー」
('A`)「……ふぅ。最近出番が減ってきたから早めに登場してやったぜ」
('A`)←アイツ
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:27:44.53 ID:1rFZiEgZO
- ('A`)「おーい、ブーンいるかー?」
( ∵)ゴェ
('A`)「お、ビコーズ。ブーンいるか?」
( ∵) ……
ξ゚听)ξ『へんなひとがきたらやっつけていいってー』
('A`)「どうした?ビコーズ」
('A`)←へんなひと
スッ……
( ∵)っ
('A`)「え……?ちょ、何をしようとしてるのかな?いやな予感しk……」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:29:33.47 ID:1rFZiEgZO
- + キラーン
川 ゚ -゚)「……ん?」
( ^ω^)「どうしたお?クー」
川 ゚ -゚)「……いや、向こうの空に流れ星が見えたような」
( ^ω^)「流れ星?」
ζ(´ー`*ζ「まだ昼間だよー?」
川 ゚ -゚)「……気のせいか」
ξ゚听)ξ「きのせいー」
(,,゚Д゚)「おい。お前ら何やってんだ」
( ^ω^)「おっ。すぐに行くお」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:31:59.45 ID:1rFZiEgZO
- ―神社―
( ^ω^)「ここが神社だお」
川 ゚ -゚)「……なんというか、廃れてるな」
ζ(´ー`*ζ「わかりやすく言うと、ボロっちいねー」
ξ*゚听)ξ「ぼろー!」
(,,゚Д゚)「お前ら、本当のことでもあんまボロボロ言うなよ。ハイ……氏神がへそ曲げるぞ」
从#゚∀从「オメーもボロっつってんじゃねぇか馬野郎!!」
( ^ω^)「うわ、何かでた」
从 ゚∀从「……何だよそのリアクション。もう少し驚いてくれよ……」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:33:45.34 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「君、こんなとこに一人でいたら危ないお。お父さんとお母さんはどうしたお?」
从#゚∀从「あぁん?おい、ブーン。てめぇ誰に物言ってんだ?」
( ^ω^)「そりゃあ目の前の幼女に……」
( ^ω^)「……あれ?ブーンって自己紹介したっけ」
从 ゚∀从「バカ。お前のことはお前が生まれる前から知ってんよ。あと子供扱いすんな」
( ^ω^)「ブーンが生まれる前から……?」
(,,-Д-)「いい加減に気づけ。そいつがこの神社の主、ここら一帯の氏神だ」
( ^ω^)
从 ゚∀从「ふん。気づくのが遅ぇんだよ」
( ^ω^)「えっ?このちんちくりんが?」
从 ゚∀从「喧嘩売ってんのかてめぇ」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:35:57.58 ID:1rFZiEgZO
- 川 ゚ -゚)「……ほう。氏神殿はお狐様か」
从 ゚∀从「おう。ようやく話のわかりそうな奴がいたな」
ζ(゚ー゚*;ζ「狐なの!?ちょっとつっぱっちゃった幼女かと思った!!」
从 ゚∀从「おいこら植物」
ξ゚听)ξ「きつねー?」
从 ゚∀从「まぁな」
ξ゚听)ξ「……しっぽないー」
从 ゚∀从「隠してんだよ。邪魔だから」
(,,゚Д゚)「尻尾がデカい分、チビが目立つからだろ?」
从#゚∀从「お前は喋るな、祟るぞ」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:38:51.25 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「ギコはこのチ……氏神様と知り合いかお?」
从 ゚∀从「おいブーンてめぇ今なんて言いかけた」
(,,゚Д゚)「まぁな。このうじ……チビはハインってんだ」
从#゚∀从「わざわざ言い直してまで俺をチビ呼ばわりするたぁいい度胸じゃねぇか」
ξ*゚听)ξ「チビー」
从 ゚∀从「お前に言われたかねぇよ」
ζ(´ー`*ζ「でも同じくらいの身長だよねー」
从 ゚∀从「……それを言うな」
川 ゚ -゚)「……曲がりなりにも神様相手に何をやっているんだ」
(,,゚Д゚)「神と呼ばれるポジションにいるってだけだ。そうでなきゃ誰がこんなん崇めるんだよ」
从 ゚∀从「おいギコ。聞こえてんぞ」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:40:34.46 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「それにしてもブーンを生まれる前から知ってるってのはどういうことだお?」
从 -∀从「お前の親父はことあるごとにここに来てたからな」
(;^ω^)「トーチャンを知ってるのかお!?」
从 ゚∀从「まぁな。あいつみたいな人間は生まれてこの方見たことなかったからよく覚えてるぜ」
( ^ω^)「トーチャンの性格については……うん」
川 ゚ -゚)「ブーン。父親の話が気になるのはわかるが、そろそろ本題に入ろう」
(;^ω^)「おっ。忘れてたお」
从 ゚∀从「なんだ?本題って。この前来た死神のことか?」
(;^ω^)「違う……けどそっちも気になる!」
从 ゚∀从「じゃあなんだよ。この中の誰かと結婚したいが種族の壁が〜とかだったらぶん殴るぞ」
( ^ω^)「それも違うお」
川 ゚ -゚)「ああ。もう結婚している」
( ^ω^)「ブーンの同意を得ず、しかも非公式で、を頭に付けろお」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:42:59.83 ID:1rFZiEgZO
- 从 ゚∀从「じゃあなんだってんだよ」
( ^ω^)「農場の土がおかしいんだお。おかげで作物が全滅だお、なんとかしてくれお」
从 ゚∀从「あー……。それか。悪いな、お前まで巻き込むつもりじゃなかったんだけどよ」
川 ゚ -゚)「どういうことだ?」
从 ゚∀从「……いやな、最近人間どもが俺への感謝の気持ちを忘れてやがるからちょっとお仕置きをしてやろうと思ってよ」
ζ(´ー`*ζ「感謝の気持ち、大事だよね〜」
(,,゚Д゚)「確かにこんなんでも一応は氏神だから、崇められるのは仕方ないか」
从#゚∀从「さっきからお前の言葉にトゲを感じるんだが気のせいか?」
(,,゚Д゚)「気のせいだ」
从 ゚∀从「そうか。ならいいんだ」
( ^ω^)「あ、そこあっさりと引き下がっちゃうんだ」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:45:15.01 ID:1rFZiEgZO
- 从 ゚∀从「俺ぁここら一帯を災厄から守ってんだ。若い頃は失敗もしたが、今はほとんど完璧に守ってる」
从 -∀从「……まぁ、冥府の奴らを簡単に入れちまったのは俺のミスだけどさ」
(,,゚Д゚)(冥府……?あの死神のことか?)
从 ゚∀从「なのに人間どもはお参りにすらこねぇんだぜ?……ブーン以外」
( ^ω^)「お……」
从 -∀从「そのブーンも年に二、三回しかこねぇしよ。温厚な俺もさすがにイラッときちまったんだよ」
(,,゚Д゚)「温厚だなんてどの口が言うんだ」
从#゚∀从「なんか言ったか馬野郎」
ξ゚听)ξ「おこったー」
( ^ω^)「……てことは、また村人達がちょくちょくお参りに来るようにすればいいのかお?」
川 ゚ -゚)「それだけでは納得してくれんだろう。もう一度村の人達が氏神殿に畏敬の念を抱くようにしなければ」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:47:38.04 ID:1rFZiEgZO
- 从 ゚∀从「そうそうそれよ!土地の人間どもが俺をリスペクツしてくれないとな」
(,,゚Д゚)「無茶いうな。今、人間達の間では反魔族の体制が取られてるんだ。そのくせに狐を信仰してくれるわけないだろ」
从 ゚∀从「まー、多少は無茶は仕方ない。……だが、これくらいできなきゃ魔物と人間の共存なんて夢のまた夢だぜ?ブーン」
(;^ω^)「おっ!?何でそのことを!?」
从 ゚∀从「神様だからな」
( ^ω^)「うわー、便利な言葉を使って説明を放棄した」
从 ゚∀从「でも無茶は最小限で済むぜ?今ごろは村の人間もいろんな問題が起きて困ってるだろうしな。案外ころっと行くかもしんねーぞ?」
( ^ω^)「なんかあんたがだんだんゲスな神様に思えてきたお」
从*゚∀从「バカ、誉めんな」
( ^ω^)「いや、ゲスは誉め言葉じゃないお。本当にあんた神様かお」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:50:01.81 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「……まぁいいお。とりあえず方針は決まったお」
ζ(´ー`*ζ「大変そうだけどねー」
川 ゚ -゚)「仕方あるまい。このままでは生活が出来なくなるのだからな」
ξ゚听)ξ「ごはんー」
ζ(゚ー゚*ζ「お腹と背中はかえちゃダメってことだね!」
(,,゚Д゚)「背に腹はかえられぬ、な。誰も禁止はしてない」
从 ゚∀从「話が早くて助かるぜ。まぁ、ちゃっちゃと済ましちゃってくれよ」
( ^ω^)「……力を貸してくれないのかお?」
从 ゚∀从「どうしてもヤバくなったら助けてやんよ。安心しろ」
( ^ω^)「手伝う気は無し……と」
(,,゚Д゚)「あきらめろ。そういう奴だ」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:52:41.54 ID:1rFZiEgZO
- ≡≡≡-=≡ ∵)【それから】
( ^ω^)「さて、帰って来てすぐだけど作戦会議するお」
川 ゚ -゚)「とりあえずは村人の魔物への偏見を無くさねばな」
ζ(´ー`*ζ「あたしたちが出てって『大丈夫だよ〜、怖くないよ〜』とか言えばいいんじゃないかな」
( ^ω^)「それは危険だお。たくさんの村人に囲まれて袋叩きにされかねないお」
(,,゚Д゚)「……少なくともツンは連れていけないな。たまごもあるし、危険すぎる」
( ^ω^)「同感だお」
ξ゚听)ξ「るすばんー?」
( ^ω^)「おっ。悪いけどデレと一緒に留守番してくれお」
ζ(゚ー゚*ζ「お、あたしも留守番?」
( ^ω^)「さすがにツン一人じゃかわいそうだお。一応ビコーズにも留守番してもらうつもりだけど……」
ζ(゚ー゚*ζ「いいよ!留守番は任しといて!」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:54:35.36 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「……で、クーとギコはブーンと一緒に来てほしいんだけど……」
川 ゚ -゚)「何か問題があるのか?」
( ^ω^)「さすがにそのままの姿で村に行ったらみんなパニックになるお。人間に化けれないかお?」
川 ゚ -゚)「やったことはないが……できないことはないと思うぞ」
(,,゚Д゚)「人間は無理だが馬になら化けられるぞ」
( ^ω^)「おっ。よかったお。とりあえずはそれで頼むお」
ζ(゚ー゚*ζ「ちなみに私は巨大食人植物に化けられるよ!」
( ^ω^)「化けんでいいお」
ξ;゚听)ξ「へんしんできないー」
( ^ω^)「ツンはそのままでいいお」
( ∵)ゴェェ
( ^ω^)「……よくわからないけど化けなくていいお」
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:56:59.19 ID:1rFZiEgZO
- 川 ゚ -゚)「で、化けたはいいがどうするんだ?」(←※人型です)
( ^ω^)「とりあえず村長のとこに行くお。あの人ならきっと力になってくれるお」
彡,,゚ \「わかった。その後は村長と相談だな」
( ^ω^)
川 ゚ -゚)
ζ(´ー`*ζ
ξ゚听)ξ「……だれー」
彡;゚ \「俺だよ!ギコだ!馬に化けろっつったろ!」
( ^ω^)「なんだギコか」
川 ゚ -゚)「また訳の分からない新キャラが出てきたと思ったぞ」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 02:59:28.13 ID:1rFZiEgZO
- 彡,,゚ \「……ったく」
( ^ω^)「馬の姿で普通に喋るから違和感バリバリだお」
ζ(´ー`*ζ「不気味なことこの上ないねー」
彡,,゚ \「うるさい。ほら、村に行くならさっさとしろ」
( ^ω^)「んじゃ、早速……」
川 ゚ -゚)「よろしく頼むぞ」
彡,,゚ \「……なんで2人して俺の背中に乗るんだ」
( ^ω^)「馬だし」
川 ゚ -゚)「二本足で歩くのに慣れてないからな」
彡,,゚ \「クーはまだいいとしてブーンの理由はなんだよ。理由になってないぞ」
( ^ω^)「グダグダ言わずにさっさと歩くお。はいおー」
彡,,゚ \「ちっ……。今回だけだぞ」
ξ゚听)ξ「ツンものりたいー」
ζ(゚ー゚*ζ「あたしもー」
彡,,゚ \「ツンは後でな。……ただしデレ、おまえはダメだ」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:02:09.30 ID:1rFZiEgZO
- ―村―
( ^ω^)「快適だったおー」
川 ゚ -゚)「あぁ、随分楽だった」
彡,,゚ \(腰痛ぇ……)
(´・ω・`)「やぁ、ブーンくん。しばらく」
( ^ω^)「おっ。村長さん。お久しぶりですお」
(´・ω・`)「おや……そちらの女性は……」
川 ゚ -゚)「ブーンの嫁だ」
( ^ω^)「勝手に言ってるだけなので聞き流してくださいお」
(´・ω・`)「わかった。……で、どうしたんだい?式を挙げるための手続きをしにきたのかい?」
( ^ω^)「お前は何をわかったつもりでいるんだお」
(´・ω・`)「冗談だよ。許して」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:04:48.56 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「とりあえず……今、この村でいろいろと異変が起きてますおね?」
(´・ω・`)「あぁ。井戸の水が枯れたり、畑が全滅したり、散々さ」
( ^ω^)「それに関係のある話ですお。……ただ、ここじゃあまり話せないから……」
(´・ω・`)「……では、私の家に来なさい」
( ^ω^)「おっ。助かりますお」
(´・ω・`)「……で、話というのは?」
( ^ω^)「実は、この件の元凶は土地の氏神なんですお」
(´・ω・`)「氏神……?稲荷大明神様か?」
( ^ω^)「知ってるのですかお?」
(´・ω・`)「まぁね。僕が子供の頃はよくお参りに行ったものさ」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:06:59.91 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「今は行ってないんですおね?」
(´・ω・`)「王国の魔物狩りがいるからね。いくら稲荷大明神と言えども突き詰めれば妖狐だから……ね」
( ^ω^)「……そうですかお」
(´・ω・`)「ところで、本題はなんだい?」
川 ゚ -゚)「その氏神の事だ。人間達が自分への感謝の気持ちを忘れていると怒っていたぞ」
(´・ω・`)「……そう、か。じゃあ井戸の水が枯れたりしたのも……」
( ^ω^)「おっ。氏神がいじけたせいだお」
(´・ω・`)「ふむ……。しかし、さっきも言ったとおり、王国の影響で人々は魔物に対して少々過敏になっている。
村のみんなも簡単に納得はしてくれまい。それどころか稲荷大明神様を誅しようとするかもしれん」
( ^ω^)「だからまずは魔物に対する偏見を無くすべきだと思っているんですお」
(´・ω・`)「その通りだが、そう簡単にはいかんぞ」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:09:01.92 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「私の場合は、娘を救ってくれた例があるから大丈夫だが……他の者を納得させることは難しいだろう」
彡,,゚ \「そうか?知らないから恐れているだけだろう。一度素性を知り、本質を理解すればあとはトントンだと思うがな」
(´・ω・`)「理解すること自体を拒否されるのでは無いかと思っているんだ」
( ^ω^)「だからこそ村長の力が必要なんですお」
(´・ω・`)「私の……?」
( ^ω^)「はいですお。王国で魔物を排他する風潮が生まれた原因は国王にありますお。
国のトップの言葉で国民に影響を与えたのなら、村のトップの言葉で村人の心も動かせるはずですお」
(´・ω・`)「それはそうかも知れぬが……」
川 ゚ -゚)「そうだぞブーン。それだと村長殿のリスクが大きい」
彡,,- \「魔物に味方する裏切り者、とでもとらえられたら悲惨だぞ」
( ^ω^)「お……」
(´・ω・`)「うん。情けないが僕もこの馬が言ったような懸念が……」
(´・ω・`)「えっ」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:11:13.78 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「どうかしましたかお?」
(´・ω・`)「いや……今馬が喋ったような……」
( ^ω^)「あー……。ここならいいかお。クー、ギコ。一回元の姿に戻ってくれお」
川 ゚ -゚)「これでいいか?」←※蛇型
(,,゚Д゚)「ふぅ……。馬の姿だとなんかおちつかねぇんだよな」
(;´・ω・`)「お、お、これは!!」
( ^ω^)「ブーンの家族ですお。人様に危害を加えたりはしないのでご安心を」
(;´・ω・`)「まさかブーンくんがラミアを娶っていたとは……!!」
( ^ω^)「いい加減殴るぞおっさん」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:13:54.30 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「すまないね。魔物をこんなに近くで見たのは初めてで動揺してしまって」
(,,゚Д゚)(……その割にはしっかりボケる余裕があったように見えたけど)
川 ゚ -゚)「それにしてはすぐに平静を取り戻したみたいだが?」
(´・ω・`)「なに、私はもういらぬ偏見は捨てることにしたんだ。それに君たちは娘を助けてくれた者の友人だろう?」
(,,-Д゚)「まぁな。しっかし、そうだとしても順応が早いな。他の奴らもこうだと助かるが」
( ^ω^)「まぁ……そんな甘くは無いと思うお……」
(*゚ー゚)「ただいまー」
(´・ω・`)「おや、しぃ。おかえり」
(*゚ー゚)「あら、お客さん?」
川 ゚ -゚)「まぁ、そんなとこだ」
(*゚ー゚)「今お茶いれますねー」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:16:14.74 ID:1rFZiEgZO
(;*゚Д゚)「魔物だぁーーーーーっ!!」
川 ゚ -゚)「む。ここで来たか」
(,,゚Д゚)「今回は無しかと思ったぜ」
( ^ω^)「反応の遅かったしぃちゃんにつっこむべきか落ち着いて話をしているクーとギコにつっこむべきか」
(´・ω・`)「ナニを突っ込むって?」
( ^ω^)「だから黙ってろよおっさん」
川; ゚ -゚)「私や彼女ならまだしもギコに……だと?」
( ^ω^)「面倒くさい方に話を持って行くなお」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:18:56.60 ID:1rFZiEgZO
- (*゚ー゚)「あぁ、なんだ。ブーンさんのお連れの方でしたか」
( ^ω^)「そしてなんという順応の早さ」
(*゚ー゚)「粗茶ですが」
川 ゚ -゚)「ありがとう」
(*゚ー゚)「粗茶葉ですが」
(,,゚Д゚)「馬扱いすんなよ。……というか、馬相手でも茶葉はおかしいだろ」
(*゚ー゚)「粗人参ですが」
(,,゚Д゚)「いただこう」
( ^ω^)「話を戻しますお」
(´・ω・`)「とうとうツッコミを放棄したね」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:21:13.27 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「魔物達の偏見を無くすのはすごく難しいことだと思いますお。
だけど、現物を見てもらえれば、きっと理解を得やすくなるかと」
(´・ω・`)「なるほど……しかし、彼女らが危険ではないのかね?」
( ^ω^)「大丈夫ですお。よほどのことがない限り、クーもギコも自分の身は守れますお」
(´・ω・`)「……そうか。では、後は皆が慣れてくれるか……だな」
(*゚ー゚)「すごーい。すべすべー」
川 ゚ -゚)「あぁ、自慢の鱗だ」
(*゚ー゚)「いいなぁ。私もこれくらいすべすべな肌になりたい」
川 ゚ -゚)「何を言ってるんだ。お前の肌は十分にすべすべだし、柔らかくて弾力もあって素晴らしいじゃないか」
(*゚ー゚)「やだ、くすぐったいよ〜」
(^ω^ )「……みんながあれくらいすぐに慣れてくれたら楽なんですけど」
(・ω・` )「だね……」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:23:05.70 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「じゃあ早速だが、今から村のみんなを東の広場へ集めようか」
( ^ω^)「……おっ!」
(‡∵)Ψ【それから】
―広場―
ワイワイガヤガヤ……
_
( ゚∀゚)「どしたっぺや村長。急にみんなを集めたりさしてよ」
('、`*川「井戸が枯れてるから早く川まで水をくみに行きたいのだけど」
(´・ω・`)「まぁまぁ、皆静粛に。今から話すことは、村で起きた異変にも関係があることだ」
_
( ゚∀゚)「んだこと魔物のせいに決まってっぺ?はよぉ何とかしてくんろ」
(´・ω・`)「広義に見れば魔物だが、正確には氏神だ」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:25:19.62 ID:1rFZiEgZO
- _
( ゚∀゚)「蛆神……って、邪悪そうな名前さしてるだな……」
( ^ω^)(絶対なんか勘違いしてるお)
(´・ω・`)「稲荷様は、最近の我々の不遜な態度に立腹しているらしい。昨今の異変はそれが原因だ」
_
( ゚∀゚)「ほだこと言われてもなぁ。結局は蛆神とやらも魔物だっぺ?」
('、`*川「そうよ。魔物を信仰するのはちょっとね……」
(´・ω・`)「その考えは古いぞ。魔物とて、我々と同じように喜び、怒り、悲しみ、楽しむ心を持っている」
_
( ゚∀゚)「だけんどよ。前にやラミアが来たことさあったべ?そのラミアのせいで伊藤さんとこのペニ三郎さ死んじまっただや?」
('、`*川「彼の最期の言葉は『珍種ってエロい響きだよね』だったわ……」
(´・ω・`)「……まさか彼もその言葉を最期に死ぬとは思わなかったろうね」
( ^ω^)(ペニ三郎……なんだろう、遭遇したくない)
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:27:10.49 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「しかし、その一例を全てのパターンに当てはめるのはどうかと思うがね」
_
( ゚∀゚)「だーとも魔物なんさどれも同じようなもんだべ?」
(´・ω・`)「それは違う。人にもいろいろあるように、魔物にもいろいろいるんだよ」
('、`*川「そうは言ってもねぇ……」
( ^ω^)「やっぱり、言葉だけじゃなんとも言えないかお」
川 ゚ -゚)「では、現物を見れば納得できるか?」
(,,-Д゚)「魔物にもいろいろいる……ってな」
_
( ゚∀゚)「……!」
('、`*川「えぇ、そりゃあ現物を……」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:28:50.48 ID:1rFZiEgZO
- _
( ゚∀゚)
('、`*川
_
(*゚∀゚)o彡「お「魔物だぁぁぁぁぁぁぁ!!」い!!」(゚Д゚*;川
<マモノ!?ホンモノダ!!
<ウァッ!!ラミアダ!
<アッチハケンタウロスダ!!
<ナンダアノピザ!
( ^ω^)「みなさん落ち着いてくださいお。あと最後の奴はこっちこい。人間の恐ろしさを思い知らせてやる」
(;´・ω・`)「皆の者、落ち着くんだ!」
_
( ゚∀゚)「……」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:31:13.00 ID:1rFZiEgZO
- <ヤベェンジャネェノ!?
<ソウダヨ、ラミアダゾ!
<イヤ、タダノピザジャネェ、キンニクシツナピザダ!!
('、`*;川「そ、村長!!あなた、まさか魔物に魂を売ったんじゃ……」
川 ゚ -゚)「売られても困るな」
(,,゚Д゚)「悪魔じゃないからな」
(^ω^ )「……君らは余裕だおね」
<オイ、ニゲヨウゼ
<ア、アア!マモノガスンデルムラニナンカイラレルカ!オレァジッカニカエルゾ!!
<シボウフラグオツ
(;´・ω・`)「君たち!話を……」
<ギャーギャー
<ニャーニャー
_
(#゚∀゚)「じゃかぁしいんじゃ貴様らぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:33:10.34 ID:1rFZiEgZO
- (;´・ω・`)「えっ……?」
('、`*川「なっ……」
_
(#゚∀゚)「お前ら……頭が高いぞ!!」
( ^ω^)「……えっ?」
(,,゚Д゚)「なんなんだ突然……」
_
(#゚∀゚)「ここにおわす方をどなたと心得る!!」
( ^ω^)「少なくとも前の副将軍ではないおね」
(,,゚Д゚)「“前の”を“先の”と勘違いしてる人が多いあれか」
_
(#゚∀゚)「よく見ろ!!この……」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:34:26.50 ID:1rFZiEgZO
ド ー ン ! !
_
(#゚∀゚)「乳 神 様 を !!」
( ^ω^)
(´・ω・`)
('、`*川
(,,゚Д゚)
川 ゚ -゚)「……ん?」
( ≡ )パイーン
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:36:46.32 ID:1rFZiEgZO
- _
( ゚∀゚)「服の上からでも存在感を感じさせる大きさ……美しいフォルム……そして身長やウエストとのバランス……素晴らしい」
_
( ゚∀゚)「このおっぱいは示しているのだ!!おっぱいの素晴らしさに種族の壁など無し!!」
_
(#゚∀゚)「つまり!!我ら人と魔物との壁など無いと!!」
('、`*;川「いやその理屈はおかしい。というかなんで訛りなくなってんだよ」
<ソウカ……オレタチハナントオロカダッタノカ……
<オッパイノマエデアラソイナドヒツヨウナカッタンヤ……
<ピザニモオッパイハアルンダヨナ……
('д`*;川「納得してるし!?」
_
( ゚∀゚)o彡「おっぱい!!おっぱい!!」
<オッパイ!オッパイ!
('、`*川「……ダメだこいつら、もうどうしようもない」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:38:52.86 ID:1rFZiEgZO
- 川 ゚ -゚)「……やはり、納得できぬか?」
('、`*川「えっ?あー……、やっぱりいきなり認めろってのは無理かな。時間がないと」
(,,゚Д゚)「時間があれば、俺たちを理解してくれるのか?」
('、`*川「それはあなた達次第でしょ。それに……」
_
(#゚∀゚)o彡「声がちいさぁぁぁぁい!!もっと千切れんばかりに腕を振れぇぇぇぇぇ!!」
<オ……オッパイ!!オッパイ!!
('、`*川「……あれよりは信頼できそうだし」
川 ゚ -゚)「……ああ」
('、`*川「それに、井戸の水が枯れたままってのも辛いしね」
( ^ω^)「おっ」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:41:55.91 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「……うむ。とりあえずは安心みたいだな」
( ^ω^)「……いや、めちゃくちゃ不安だお。この村の将来的な意味で」
(,,゚Д゚)「……とりあえず、さ」
( ^ω^)「お?」
_
(*゚∀゚)「乳神様じゃー!!」
<チチガミジャー!!
<オッパイノケシンジャー!!
川; ゚ -゚)「うお!?な、なんだ!?」
(,,゚Д゚)「……クーを救出してから本来の目的を達成しようぜ」
( ^ω^)「……」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:44:17.84 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「それじゃあ、みんな。各々稲荷様への貢ぎ物を用意してくれ。日頃守ってもらっている感謝を込めて……ね」
_
( ゚∀゚)('、`*川ΩΩΩ「「はーい」」
( ^ω^)「とりあえずは一件落着かお」
川 ゚ -゚)「しかしこれで氏神殿は納得してくれるだろうか……」
(,,゚Д゚)「……あいつのことだ。大丈夫だろう」
(´・ω・`)「そう願うよ。しかし、村人皆が魔物を受け入れてくれてうれしく思うね」
川 ゚ -゚)「……なんかよくわからん形でまとまったがな」
( ^ω^)「……クーの代わりにデレを連れてきてたらどうなってたことやら」
(´・ω・`)「まぁいいじゃないか。これからこの村は、人と魔物が共存できる村になるかもしれないのだからね」
( ^ω^)「でも、それだと王国の魔物狩りが……」
(´・ω・`)「……なに。今さらな話だろう?」
( ^ω^)「おっ……」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:46:07.65 ID:1rFZiEgZO
- (,,-Д-)「ま、俺としては人と魔物が歩み寄ってくれるのは喜ばしいことだと思えるがな」
( -д- )「だが、その一方でそれを憂いている魔物もいるのだ」
( ^ω^)「なかなか歩み寄れないものだおね」
川 ゚ -゚)「ちょっと待て。だれだ今の」
(^ω^ )「おっ?」
( ゚д゚ )
(^ω^ )「こっちみんな」
( ゚д゚)「すまん」
( ^ω^)「……」
( ゚д゚)「……」
(,,゚Д゚)「……何やってんだお前ら」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:48:24.34 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「……俺か?俺は、この村を壊しに来た」
( ^ω^)「さらっと何カミングアウトしてくれてんだお」
(´・ω・`)「せっかくさっき人と魔物が共存できるかもとか言ってたのに……突然ぶちこわされたね」
川 ゚ -゚)「……何が目的だ」
( ゚д゚ )「目的は……。そうだな、個人的な恨みと、危険因子の排除だ」
(,,゚Д゚)「危険因子……だと?」
( ゚д゚ )「たまごだ。この村の周辺にたまごを持ったハーピーがいるとの情報を聞いた」
( ^ω^)「いろいろ暴露してくれたけど、それってブーン達に教えてよかったのかお?」
( ゚д゚ )
(; ゚д゚ )「ぐぁぁぁぁぁぁ!!作戦の内容は秘密にしなければならないのだったぁぁぁぁぁ!!」
( ^ω^)(バカだ……)
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:50:07.69 ID:1rFZiEgZO
- (; ゚д゚ )「くっ……このままじゃ明星に怒られてしまう」
( ^ω^)「明星?」
( ゚д゚ )「ああ、『明けの明星』の異名を持つ堕天使の長……通称ルシフェルだ」
( ^ω^)「ほうほう。それが君らのボスなんだおね?」
( ゚д゚ )「そうだ」
(,,-Д-)「……今の、話してもよかったのか?」
( ゚д゚ )「そりゃあダメに…………」
(; ゚д゚ )「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
(,,゚Д゚)(バカだ……)
川 ゚ -゚)(本物のバカだ……)
( ^ω^)(もう全部洗いざらいぶちまけてもらうかお)
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:52:05.14 ID:1rFZiEgZO
- (´・ω・`)「ルシフェル……地獄の番人か」
( ^ω^)「知っているんですかお」
(´・ω・`)「話を聞いたことがあるだけだよ。天界から追放され堕天し、冥府の長となった哀れな神の話さ」
(,,゚Д゚)「たまごを持ったハーピーはツンのことか?前に来た死神もツンを狙っていたが」
( ゚д゚ )「……それなら答えてもいいだろう。狙いはハーピーではない、たまごだ」
川 ゚ -゚)「あれは一体何のたまごなんだ」
( ゚д゚ )「……それは……答えちゃダメな方だったと思う」
( ^ω^)「散々暴露しといて何を今さら……」
( ゚д゚ )「……忘れてくれないか?」
( ^ω^)「いや……無理だお」
( ゚д゚ )「……そうか」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:54:45.42 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「ならば」
その瞬間、周囲の温度が一気に低下した。
まるでそこにだけ冬が訪れたかのように。
彼らの眼前にいる男の全身から青白い炎がにじみ出ているのに、だ。
( ゚д゚ )「……殺すのみ」
重く、低い声が響く。
強烈な殺気が空気をビリビリと震わせた。
川; ゚ -゚)「く……これは……!?」
(:゚Д゚)「まずいか……!ブーン、村長さんと安全なとこへ逃げろ!」
(;^ω^)「えっ……でも……」
(#゚Д゚)「早く!!」
ギコが声を荒げる。
必死の形相に、事の大きさを理解したブーンは村長の手を引き慌てて逃げようとするが……。
その眼前に炎の壁が立ちふさがった。
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:57:00.37 ID:1rFZiEgZO
- (;^ω^)「おおぉっ!?」
(;´・ω・`)「……しまった、囲まれたか!」
気がつけば周囲を巨大な炎の壁が囲っていた。
そこから逃げることは愚か、外部からの侵入者すらも許さない、炎のリング。
ギコの舌打ちは燃え盛る炎の、轟、という音にかき消された。
( ゚д゚ )「企業秘密を知られた以上、生かしてはおけぬ」
( ^ω^)「……企業だったのかお」
(´・ω・`)「そこじゃなくて勝手に秘密を暴露したところにつっこもうよ」
(,,゚Д゚)「……お前ら余裕だな」
( ゚д゚ )「ふん。その余裕も、いつまでもつかな……?」
青白い炎が渦を巻き、男の体を包む。
さきほどまでの冷気とは一転、蒸し焼きにされそうなほどの熱気がブーン達を襲った。
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 03:59:37.36 ID:1rFZiEgZO
- 炎が晴れると、そこに男の姿は無かった。
……代わりに、金色の毛並みが美しい狐が一匹。
その尾の本数は―――九本。
(;´・ω・`)「『玉面金毛九尾の狐』……」
(;^ω^)「おっ?たまも……?」
(,,゚Д゚)「白面金毛九尾とも言う……妖狐の中でもとびきり魔力が高い狐だ」
( ゚д゚ )「よく知っているな。偉いぞ」
(,,゚Д゚)「……誉められても嬉しくないけどな」
白面金毛九尾の狐。
ブーンにも聞き覚えがあった。
妖狐は善狐と悪狐に二分され、それぞれ尾の数に比例して強い魔力を持つ。
そして九尾は妖狐の中でも最高峰の魔力を持ち、白面金毛九尾の狐は、悪狐の中で最強とも呼べる力を持っている……と。
- 85 名前:やべ、意識とんでた 投稿日:2011/10/15(土) 04:20:51.48 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「さて、全員まとめて焼き殺してやろうか、一人ずつ焼き殺してやろうか……」
川 ゚ -゚)「どうする?」
(,,゚Д゚)「知るか。やれるだけやるしかないだろ」
言い終わるが早いか、ギコはすぐに矢を構え、妖狐に放つ。
矢は妖狐の目へ寸分狂わず飛んでいき、その体へ届くかといったところで灰となった。
すかさずクーが得意の魔法で巨大な炎をとばすが、妖狐はその炎を受けてもどこ吹く風。
まるで効いてはいなかった。
( ゚д゚ )「……ふん。そんな炎ではぬるすぎるわ。本物の炎は……」
「こう使うんだよ!!」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:24:24.87 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「!」
どこからともなく飛んできた白炎が妖狐を襲った。
妖狐はそれを後ろへ回避し、炎の飛んできた方向を見やる。
そこには、炎の壁をものともせずにこちらへ歩いてくる影が一つ。
巫女服を纏った小さな氏神が、そこにいた。
从 ゚∀从「よう。ブーン。どうしてもヤバくなったみたいだから助けに来てやったぜ」
( ^ω^)「ハイン!」
(´・ω・`)「おぉ……お稲荷様……」
( ゚д゚ )「……来たか、ハイン」
从 ゚∀从「なんだ。誰かと思ったらミルナかよ。こりゃ相手に不足ありありだな」
( ゚д゚ )「ふん。今の俺の姿を見てそのセリフが吐けるか。……慢心だな」
从 ゚∀从「まー、金色九尾になるとはお前にしちゃよくやった方だと思うぜ」
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:26:32.03 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「俺の実力なら当然だ。子供の頃から成績はお前より上だったからな」
从 ゚∀从「でもお前実戦で俺に勝ったことないじゃん。喧嘩も俺が全部勝ってたし」
( ゚д゚ )「……それは、その、あれだ。深刻なエラーって奴だ」
从 ゚∀从「……意味わかんねぇな」
( ゚д゚ )「とにかく……俺はお前よりも強くなった!」
从 ゚∀从「何回目だっけか?そのセリフを聞くのは」
会話が止まり、沈黙が訪れる。
ミルナはハインをじっと睨み続け、一方のハインは余裕の表情でミルナの動きを伺っていた。
(# ゚д゚ )「行くぞ!!」
そして、ミルナが動いた。
ハインはそれを確認すると、人差し指を前方に向け……
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:28:20.16 ID:1rFZiEgZO
从 ゚∀从「あぁーーーー!!天狐空幻さんがメイド服姿で歩いてる!!」
(゚д゚;)「えっ!?どこどk从#゚∀从「隙ありゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」んごばぁっ!?」
( ^ω^)
(,,゚Д゚)
(;´・ω・`)「えっ!?クーちゃん!?どこ!?」
川 ゚ -゚)「む、呼んだか?」
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:30:53.63 ID:1rFZiEgZO
- 一瞬のことだっただろうか。
ミルナがハインに向かって駆けてきたとき、ハインはその背後を指をさし、叫んだ。
そしてミルナが思わず振り返った瞬間に、顔面に蹴りを叩き込んだのだ。
从 ゚∀从「ふん。まだまだだな」
(;#ノд゚ )「この……卑怯者め!!」
从 ゚∀从「騙される方が悪いんだよ。大体空幻さんが実在するわけねぇだろ。
それに先代が亡くなってからこの世界に天狐はいないだろうが、バーカ」
(;#ノд゚ )「そ、それとこれとは話が別だ!!だいたいお前は昔っからこういうズルばっかりじゃないか!!」
从 ゚∀从「は?ズルじゃねーし、戦略だし」
(;#ノд゚ )「戦略か!?さっきの戦略って呼べるか!?」
(,,゚Д゚)「……ガキかあいつら」
( ^ω^)「もしかしてミルナの言ってた個人的な恨みって……」
川 ゚ -゚)「……十中八九彼女が原因だろうな」
(´・ω・`)ショボーン
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:33:55.99 ID:1rFZiEgZO
- (#ノд゚ )「……くっ。口では勝てんか」
从 ゚∀从「やーいやーい、ミルナのばーか」
(#ノд゚ )「も、もうそんな安っぽい挑発には乗らんぞ!!」
( ^ω^)(握り拳を作ってプルプル震えてるお……)
(#ノд゚ )「……見せてやる!!俺がお前よりも強くなったという証拠を!!」
ミルナの叫び声と共に、漆黒の炎が立ち上る。
あまりの熱気にブーン達は目を開けていることが厳しくなり、顔面を腕で覆った。
ハインの顔からも、笑みが消えた。
(#ノд゚ )「焼き尽くせ!!地獄の業火よ!!」
黒炎は天高くまで上昇し、そこから三叉に別れてハインの頭上に降り注ぐ。
その動きはさながら大蛇のようだ。
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:37:09.36 ID:1rFZiEgZO
- 从; ゚∀从「これは……マズいか!?」
慌てて回避をするが、炎は三方向からハインを攻め立てる。
……避けられない。
黒炎はハインを呑み込み、轟音と共にその身を焼いていく。
(;^ω^)「ハイン!!」
从; ゚∀从「……心配すんな。少しばかり火傷しただけだ」
炎が霧散し、中からハインが姿を現した。
しかし、その姿は以前とは違う。
着ていた服は炎により燃え尽き、灰になってしまったようだった。
代わりにハインの体を覆うのは、透き通った白い毛並み。
それはミルナの金色の毛と比べても懸色ないほど美しい。
人の姿をまだ保ってはいるが、頭には狐のそれと同じ耳がついているし、
臀部からは彼女の背丈よりも大きな尻尾が生えていた。
その本数―――
( ゚д゚ )「……む?」
―――――六本
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:39:52.19 ID:1rFZiEgZO
- ( ゚д゚ )「ふ……はははははは!」
从 ゚∀从「何がおかしいんだ?」
( ゚д゚ )「お前の尾さ!六本!!それで稲荷大明神を名乗るなど、とんだお笑いぐさだ!」
从 ゚∀从「お前はそう思うのか?」
( ゚д゚ )「当たり前だ。俺とお前には尾三本分の力の差がある!お前も妖狐ならわかるだろう!この三本の差がどれだけ大きいか!!」
从 ゚∀从「ほー……。じゃあ、お前は俺より尻尾の数が多いから俺より強いと?」
( ゚д゚ )「そんな当たり前のことをなぜ聞く」
从 -∀从「気にすんな。……だけど、一つわかったぜ」
ハインの体を炎が覆う。
その色は、先ほどのミルナの炎とは全く違う……透き通るような白だ。
从#゚∀从「今回の喧嘩も俺の勝ちだ!!」
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:43:44.51 ID:1rFZiEgZO
- 白炎は鬼火のような形となり、無数の矢のごとくミルナへと降り注ぐ。
ミルナは余裕の表情でそれらを受け止めようとするが……その表情が変わるのにそう時間は必要なかった。
(; ゚д゚ )「なっ……!?」
ミルナの防御をすり抜けて、炎はその美しい金色の毛を焦がす。
相殺しようと出された黒炎ですら呑み込み、炎はミルナを執拗に攻撃していった。
(; д )「バカな……!?六尾のくせに……!?」
回避に移るにはもう遅い。
ミルナはただなすがままに白炎に傷つけられていった。
最終的に、ミルナは短い悲鳴を上げてその場に崩れ落ち、攻撃は止んだ。
それとともに周りを囲う炎の壁も消えていった。
从 ゚∀从「幼なじみのよしみで命だけは助けてやんよ。俺に感謝しろよ」
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:46:26.88 ID:1rFZiEgZO
- (; ゚д )「なぜ……だ……。六尾のお前が……」
从 ゚∀从「アホか。大体な、九尾にもなってない奴が稲荷の肩書きをもらえるわけないだろうが」
(; ゚д )「なん……だと……?」
从 ゚∀从「俺ぁな、天狐……いや、空狐になってやるつもりだ」
(; ゚д )「なに……!?ということは……尻尾は……」
从 ゚∀从「吸収した。あと二本で俺ぁ天狐になれる。何年かかるかはわかんねぇけどな」
( ^ω^)「……なんの話をしてるのかわかんね」
川 ゚ -゚)「うむ。天狐とは、善狐が1000歳を超え、なおかつ( ^ω^)「あー、その説明は最後のモンスター図鑑でいいお」
(´・ω・`)「……まぁ、とにかくこれで今度こそ一見落着かな」
(,,゚Д゚)「いや、待て。こいつの言った危険因子とやらが気になる」
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:49:16.87 ID:1rFZiEgZO
- 从 ゚∀从「危険因子……?ああ、あれか。大丈夫だ。そろそろだしな」
( ^ω^)「そろそろ?」
从 ゚∀从「おう。だから早めに家に戻った方がいいと思うぜ」
川 ゚ -゚)「……よくわからんが……了解した」
(,,゚Д゚)「あとハイン。そいつはどうすんだ?」
从 ゚∀从「そーだな……また村に襲いかかって来られたら厄介だしな」
(; ゚д )「くっ……殺すなら殺せ!!」
从 ゚∀从「まぁ落ち着けって。俺は幼なじみを殺すほど薄情じゃねぇ。喧嘩だってまたいつでも受けてやるぜ?」
(; ゚д )「なっ……!?」
从 ゚∀从「た だ し」
从 ゚∀从「また今回みたいに村襲ったらその自慢の毛皮剥いで本体は市中引き回しの刑にするからな」
(; ゚д )「……同族とは思えないセリフだ」
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 04:51:06.72 ID:1rFZiEgZO
- 从 ゚∀从「だってよー、一応氏神だからこの辺をちゃんと守らないと叱られるじゃん」
( ^ω^)「誰にだお?」
从 ゚∀从「知らん」
( ^ω^)
从 ゚∀从「まぁいいだろそんなこと。ほれ、ミルナにも釘を刺したし、帰った帰った。早く戻んないと肝心なとこ見逃すぜ?」
( ^ω^)「……お?」
(,,゚Д゚)「なんかパッとしない表情してるが、早めに帰ることに問題はないだろ。ツンも待ってるんだし」
川 ゚ -゚)「そうだな。あの二人だけだとなんか不安だ」
( ^ω^)「……そう、だおね。帰るお」
川 ゚ -゚)「どうした?さっきから辺りを見回して」
( ^ω^)「いや、今回ドクオを見なかったな〜……って思って」
(,,゚Д゚)「そういや見なかったな。こんな騒ぎがあったのによ」
- 106 名前:さる 投稿日:2011/10/15(土) 05:00:07.61 ID:1rFZiEgZO
- 川 ゚ -゚)「きっと天に召されたんだ。ほら、あいつのことなんてどうでもいいだろう?早く帰ろう」
( ^ω^)「おっ。言われてみればそうだお。帰るお」
(,,゚Д゚)(……相変わらずだなぁ、あいつの扱い)
(∵;≡;∵)【それから】
( ^ω^)「ツーン、デレーただいmζ(゚ー゚*;ζ「あぁーーっ!!やっと帰ってきた!!」
川 ゚ -゚)「どうしたんだ?そんなに慌てて」
ζ(゚ー゚*;ζ「大変なんだよ!!たまごが、たまごが!!」
(,,゚Д゚)「割っちまったか?」
ζ(゚ー゚*;ζ「違うよ!割れてきてるの!!勝手に!!」
( ^ω^)「……ってことは」
ζ(゚ー゚*;ζ「生まれるんだよ!!あたし達の愛の結晶が!!」
( ^ω^)「そこでボケるなお」
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 05:01:35.91 ID:1rFZiEgZO
- ( ^ω^)「それにそんな慌てることないお。生まれそうなら、黙って見守ってればいいんだお」
(,,゚Д゚)「だな。あまり外から変に力を加えたらマズいらしいし」
ζ(゚ー゚*;ζ「でも……でも!!」
川 ゚ -゚)「……慌てる気持ちもわかるが、落ち着くんだ」
ζ(゚ー゚*;ζ「落ち着けないよ!だってあのたまご火を吹くんだよ!!」
( ^ω^)
(,,゚Д゚)
川 ゚ -゚)
「「「えっ?」」」
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 05:03:14.46 ID:1rFZiEgZO
- 【そのころのモララー】
( ・∀・)「ふう……あれからだいぶ来たな。もうすぐ港町だ」
( ・∀・)「港町から船で海を渡って……大きな山を越えて……毒の沼、迷いの森etc...で魔王城か」
<……ァァ――
( ・∀・)「まだまだ先は長いなー……ん?」
( ・∀・)「なんだなんd」
≡≡≡≡≡≡≡≡イヤァァァァァァァァァァァァ!!!>(#)A(#;)
( ・∀・)
――アアァァァァァァ……>
( ・∀・)
ドチャッ>
( ・∀・ )
( ∵)/~【おしまい】
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/10/15(土) 05:04:37.45 ID:1rFZiEgZO
- 【故:('A`)先生のモンスター図鑑】
新しく出会ったモンスター
从 ゚∀从 ( ゚д゚ ) 妖狐:魔獣種
非常に強力な魔力を持った狐。
その中でも特に魔力の強い者は普段人の姿に化けている。
主に善狐と悪狐に二分され、善狐は神として祀られることを善しとし、悪狐は人を困らせることを善しとする。
悪狐ではその魔力は尾の本数に比例し、最大本数である九つの尾を持った狐は九尾と呼ばれる。
また悪狐の中で九尾を持ち、なおかつ金色の毛、白い面をした狐のことを『白面金毛九尾の狐』、または『玉面金毛九尾の狐』と呼ぶ。
しかし、善狐の場合は異なるケースがある。
それは『天狐』、『空狐』と呼ばれる狐で、天狐は四本、空狐は零本というように尾の数が減っていく。
これは神に近づくにつれて狐の姿を保つ意味がなくなったからと考えられている。
また、天狐になれる齢は1000、空狐になれる齢は3000以上と言われている。
戻る 次へ