('A`)巡り巡って非日常のようです

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:28:01.90 ID:N/LOOhXZO
月曜日。束の間の休みも終わり、少年は体育館裏で一人の日常に絡まれていた。
それは少年のクラスメイトなのだが、少年は生憎その顔を覚えてはいなかった。
退屈だと考える少年の襟首をいきなり日常が掴みあげる。
 
('A`)「・・・何」
 
「何じゃねーよ、お前のせいで転校生が電波になったじゃねーか」
 
少年は戸惑う。少女は元からあれであるし、自分のせいだとも思わないからであった。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:30:13.99 ID:N/LOOhXZO
('A`)「あれは、元かr「うっせえ、お前がなんと言おうとお前のせいだ。殴らせろ」
 
ああ、そういう事か、と少年は思う。要は殴りたいだけなのだ。
先生に怒られた、女に振られた。
そんな些細な理由が原因のストレスを、目の前の日常は少年にぶつけたいのだ。

いや単純に、無視だけではつまらなくなったのかもしれない。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:31:25.54 ID:N/LOOhXZO
('A`)「殴られる理由がないぞ、日常」
 
「転校生をおかしくした、でいいだろ?」
 
日常は自らが日常と呼ばれた事など気にせずに少年に答える。
一方の少年はこの問答に少々飽きていた。
そして、どうなろうが殴られるんだからと。早く殴られて日常から離れようと思うのであった。
 
('A`)「いいですとも」
 
少年がそう答えた瞬間、少年の華奢な体が吹っ飛ばされる。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:32:56.28 ID:N/LOOhXZO
日常は自らの拳により吹っ飛んだ少年をほんの少し眺めた後、
 
「・・軽すぎて面白くねぇ」
 
そう呟いて校舎に消える。
そして少年はというと、無表情で立ち上がった。
 
(♯)A`)「意外に痛かった」
 
・・少し訂正しよう。無表情と思いきや、少年は泣いていた。
いや、少年のプライドの為に言うがほんの少しである。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:34:33.64 ID:N/LOOhXZO
('A`)「・・・俺は泣いてない、これは鼻水だ」
 
そう自分に言い聞かせ、校舎へと走る少年。
殴られた傷が早くも治っているのは前世パワーとでも思ってほしい。

・・そして少年は気付かなかった様であるが、体育館裏にはもう一つの人影があった。
 
川 ゚ 々゚)「・・・」
 
少年の身に危険が迫らないよう、日々ストーキングしている非日常の少女である。
少女は校舎の方へ視線を移すとその手を強く握りこう呟いた。

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:35:40.27 ID:N/LOOhXZO
川 ゚ 々゚)「あの男コロス」
 
・・・。
静かに呟くその少女の後ろには、確かに殺気があった気がした。
 
因みに、校舎の方から断末魔が聞こえてくるのはその僅か数分後であったとさ。
 
 
尚余談ではあるが、少年を殴った日常はその日から学校へ来ていなかったりする。
まあ少年と非日常には、どうでもいい話なのではあるが。
 
 
第四話 「泣いた少年と非日常」 了


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