- 21 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:21:44 ID:vWajahYA0
シャーロック・ドクオの宿敵のようです
- 22 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:22:36 ID:vWajahYA0
真夏の炎天下の中、毒田探偵事務所の二人は、
とあるひと気のないマンションの前の、陽炎立ち上るコンクリートの駐車場に座り込み、
似合わないサングラスをかけ、滝の如き汗を流していた。
(;■A■)「いやー」
(;■■)「暑いんです」
(;■A■)「……」
(;■■)「さっきから何してるんです?ビチビチビチビチ……」
- 23 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:23:28 ID:vWajahYA0
(■A■)「いやね、最近ときめきが無いからさ。小さい頃、蟻殺したじゃん。
あの時を思い出して真っ白なフィルターで、もう一度世界を見てみようと思って
つーかサングラス邪魔!」
(;■■)「それでさっきから枝みたいなものでひたすら地面をビチビチしてるんです?
なんて時間の無駄遣いなんです……これマジ邪魔なんです!」
('A`)「馬鹿め。人は天才に生まれつくのに、大人になる過程がそれを殺すんだ。
永遠の若さの探究者だよ、ピーターパンだよkonoyarou」
(;><)「くだらなすぎるんです。モグモグ」
- 24 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:24:01 ID:vWajahYA0
('A`)「そういうお前はなんでキムチなんか食ってんだ」
(;><)「探偵は体力勝負なんです。何時でも非常食は持ち歩いておくべきなんです。
助手にアドバイスされるなんてシャーロック・ドクオさんも落ちぶれたもんです」
('A`)「つーかキムチのどこが非常食だよ……。腐るし、臭いし、びちゃびちゃするし。
てか俺ら今何してたんだっけ……」
(;><)「張り込みなんです!」
('A`)「あ、そうか」
- 25 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:24:23 ID:vWajahYA0
(;><)「……もう一度確認するんです!
僕たちは大悪党モララティの収入源であるドラッグの取引が行われるという
確かかもしれないけど、そうじゃないかもしれない筋から情報を手に入れ、
奴とドラッグディーラーが接触するかもしれない今日!このマンションの前で
張り込みをしてたんです!」
('A`)「物知りだなー」
(;><)「やる気あるのかなんです!」
- 26 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:24:51 ID:vWajahYA0
( ■ω■)ノ「おいすー、遊びにきたお」
('A`)「よ、ブーン」
(;><)「ん?なんです。彼はこの前の……顧客なんです!何故ここに?なんです」
('A`)「いや、俺が誘ったんだ」
( ■ω■)「メールで『明日暇?ちょっとxxxマンションで張り込みしようぜ』だそうですお」
(#><)「何してるんです!これは遊びじゃないんです!張り込みなんです!」
('A`)「えー、でも多いほうが楽しいじゃーん」
- 27 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:25:17 ID:vWajahYA0
( ■ω■)「グラサン邪魔だお」
(#><)「なんで気合い入れてそんなものしてるんです!」
( ^ω^)「張り込みと言えばグラサンだお!」
('A`)「おい、ブーン知らないのか。探偵っていうのは変装するとき何処にでもいるような
普通の人間の格好をするんだ。スパイ映画みたいなのは逆に目立つだろ。」
( ^ω^)「じゃ、なんでさっきドクオはしてたんだお」
('A`)「カッコいいからだよ」
- 28 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:26:18 ID:vWajahYA0
突然、前方から女性のものらしき声が聞こえた。
ξ■凵。)ξ「猫ちゃーーーーーーーーーん」
目の前のマンションに巡らされたブロック塀が粉々に破壊され、女性が現れた。
(;'A`)(;><)(;^ω^)「ぎゃあああああああああああああああああああああああ」
ξ■凵。)ξ「グラサン邪魔!!!!!」
地面にたたき落とされたサングラスが、その恐ろしき片足によって跡形もなく粉砕された。
ξ゚听)ξ「あ、あんたたち。ねえこの辺で可愛い猫ちゃんがいたんだけど見なかった?」
- 29 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:26:55 ID:vWajahYA0
(;'A`)「なんでこいつが!!」
(;^ω^)「寂しいから僕が呼んだんだお」
(;;'A`)「ダメダメダメダメ。こいつはマジで駄目だって。マジで!
頼む、ちょっとお引き取り願ってもらってくれ(ボソ」
(;^ω^)「駄目だお!ツンは昨日、張り込みって言ったら楽しみ過ぎて眠れなかったらしいお(ボソ」
ξ゚听)ξ「さっきまでここにいたのにおかしいわねー」
(;><)「なんてことなんです……」
- 30 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:27:28 ID:vWajahYA0
(;'A`)(待てよ、大悪党モララティときたら、こっちも戦闘力が必要だな……)
(;><)「シャーロック・ドクオさん!ふざけすぎなんです!」
('A`)「待て待て、ワカンナイデス。相手はあの大悪党モララティだぞ。
やつはチャカだって持ってる。きっと引き金を引くことに躊躇いはないだろう。
そんな相手を前にして、こっちが丸腰で行けるか?戦闘力だよ。戦闘力。
それを見越して俺はブーンと彼女を呼んだんだ」
(><)「……なるほど!なんです!
さすが紫色の脳細胞エルキュール・ドクオさんと呼ばれることはある!」
('A`)「そうなんだ。すべての事象は、俺の掌の上で躍るピエロに過ぎない」
- 31 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:28:04 ID:vWajahYA0
ξ#゚听)ξ「そういえば、貴様……。あたしの下着を盗んだ犯人は結局
あんただったわね……」
(;'A`)「……ん?……なんのことかね?」
ξ#゚听)ξ「そういえば、あの後逃げて結局謝罪すら聞いてないんだけど」
(;'A`)「……猫ちゃんはそっちに逃げてったよー。
あのままだと悪いおじさんに捕まっちゃうなー。心配だなー。あー心配だなー」
ξ゚听)ξ「粉砕」
- 32 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:29:00 ID:vWajahYA0
二分後。
(:***'::A::`:***:)「……ブーン気づけ、こいつはゴリラだ……」
( ^ω^)「目……どこだったかお?」
(><)「ドクオさん、顔がアップルパイみたいになってるんです!」
(:***'::A::`:***:)「……」
ξ゚听)ξ「暑い!アイス食べたいわ!」
( ^ω^)「ドクオ、飴なめるかお?」
(:***'::A::`:***:)「……要らない……」
(><)「……」
- 33 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:29:35 ID:vWajahYA0
ξ゚听)ξ「とにかく、そのモララティってやつを探せばいいんでしょ。
そして取引してるところを証拠として写真に収めて、警察に突き出せば
OK。よしやるわよ!」
(><)「なんでこの女が仕切ってるんです」
ξ゚听)ξ「文句あんの?」
(;><)「な、ないんです!」
ξ゚听)ξ「よろしい」
- 34 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:30:05 ID:vWajahYA0
('A`)「モララティ本人は来ないだろう。来るとしても奴の手下だ。
あいつは外の世界に飛び出してくるのを好まない。
そのくせ動くとなると、恐ろしい形相で、目的だけを真っ直ぐ見据えて掴みかかる。」
(><)「モララティを知ってるんです?」
('A`)「ちょっと前に色々あったんだよ」
ξ゚听)ξ「とにかく!怪しい奴を見つけたら写真に収めればいいんでしょう?」
(#'A`)「そう!」
( ^ω^)「返答がやけくそだお」
- 35 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:30:27 ID:vWajahYA0
するとドクオは歩き出した。
(><)「ドクオさん何処に行くんです?」
(#'A`)「おしっこだよ!殴られたらおしっこしたくなった!」
そういってドクオは立ち去った。
- 36 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:31:23 ID:vWajahYA0
十分後。
(;><)「モグモグ……暑いお……」
(;^ω^)「ワカンナイデスさん、そのキュウリ一口食わせてくれお……」
(;><)「分かってないんです!探偵たるもの常に周りを疑っていなければならないんです!
昨日の友は今日の敵!差し出されたものにうっかり手をだすことが(ブツブツ」
( ・∀・)「こんにちはー」
前から感じの良く、背の高い男が話しかけてきた。
- 38 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:38:16 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「お話し中ちょっとすいません。」
ξ゚听)ξ「どうしました?」
( ・∀・)「うっかりしたものでね、どうやら道に迷っちゃって。私東京の者なんですが
この辺の道はあまり知らなくて。xxx駅っていうんですが。
あんまり使う人の少ない高架線の駅で。地図だとこの辺にあるはずなんですがね」
- 39 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:38:38 ID:vWajahYA0
ξ゚听)ξ「xxx駅なら逆ですよ!今そちらが歩いてきた方向の」
(;・∀・)「なんと、逆!ははは、最近ボケてきたのかね。
まだ割と若いのに。いや、申し訳ない。助かりましたよ」
ξ゚听)ξ「いえいえ。私、人には優しくをモットーに生きてますので!」
(;^ω^)(;><)(んな馬鹿な……)
- 40 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:39:00 ID:vWajahYA0
ξ゚听)ξ「近いので案内しましょうか」
( ・∀・)「……もしお時間があればでいいんですが。そうして頂けたらありがたい」
ξ゚听)ξ「さ、行くわよ!一同!」
(;^ω^)「えー暑いお」
(;><)「ドクオさんが帰ってきてないんです!」
ξ゚听)ξ「困ってる人には優しくするのが礼儀でしょ!つべこべ言わず立つ!殴られたいの?」
(;^ω^)(;><)「いいえ、了解しました」
- 41 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:39:40 ID:vWajahYA0
さらに十分後。
マンションの前にて。
('A`)「いやー悪い悪い。大腸の中で中途半端に自己主張してる
うんこに同情してしまってね。『そんなとこで狭くて可哀想だな』って。
ほんとに中途半端だったんだ。長い闘いだったよ」
('A`)「いや、悪い、ほんとはうんこっていうの恥ずかしかったんだ。うんこだようんこ」
('A`)「ん?」
('A`)「あれれー。みんな僕を置いていくなんて薄情じゃないかー」
('A`)「……デュクシブゥクシ!」
- 42 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:40:37 ID:vWajahYA0
*
真夏の炎天下の道路の上。
ツンについてゆく一同。
駅に向かう暗く、ひと気のない小さな道に差し掛かった。
工事中立ち入り禁止のマークと共に大きな穴があった。
ξ゚听)ξ「……あれこの道工事中」
( ・∀・)「あらら」
(><)「別の道を探すんです!」
- 43 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:42:06 ID:vWajahYA0
次の瞬間に、ブーンは嫌な気配を感じた。
長かったか、短かったかは定かではない。
その永遠にも思える刹那の中、それは背後から迫っていた。
(##^ω^)「ワカンナイさん!!!!離れるお!!!!!!!」
(><)「え」
- 44 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:42:58 ID:vWajahYA0
背後から現れた男がワカンナイデスの頭上から、シャベルを思いきり振り下ろした。
ガンッ。
(;><)「!!!!!!……」
(@ w @)「いたたた、外した……」
(* A *)「避けやがったな餓鬼が……」
薄暗い工事現場。
ガタイの良い男が二人、工事作業員の格好で立っていた。
- 45 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:43:49 ID:vWajahYA0
ξ;゚听)ξ「ちょっと……!!」
( ・∀・)「道案内有難う。こっちは探偵などに嗅ぎまわられると面倒臭くてね。
お前ら。やれ。じゃあな」
ξ#゚听)ξ「……あんた!!!」
(;* A *)「でも、ボコボコにしといて、後はどうしておけばいいんですか?」
( ・∀・)「は?ボコボコにする?」
寒々しい嫌な沈黙が彼らの間を流れた。
- 46 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:44:36 ID:vWajahYA0
(#・∀・)「殺すんだよ!!こいつら全員!息の根止めずに警察に保護されて
面倒臭いことになったらどうする!?」
裏切り者は、部下らしき男の喉元に胸元から取り出した銃を突きつけた。
(;;@ w @;)「しっ、始末は……。」
( ・∀・)「てめえら、自分の頭で考えろ。世の中を効率よく生き残る術は自分の頭を使うことだ。
命令を待って自分自身、思考停止状態。つまんないだろ。
……俺ならば、奴らは"事故で"あの工事の穴に落ちるけどな。
死因は落下による全身強打だ。……時間が無い。とにかく俺は行く」
(;* A *)(;@ w @)「りょ、了解しました!」
- 47 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:45:07 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「もしもの場合、弁護士手配しといてやるよ」
男はすたすたと去って行った。
(;><)(;;^ω^)ξ#゚听)ξ「……」
(;* A *)「あの人の言うことを信じておけば俺たちは大丈夫だ」
(;@ w @)「確かに、ずっとそうだったよな。頭の良い人だ」
- 48 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:46:58 ID:vWajahYA0
目を合わせ、覚悟を決めた男たち。
ツン達三人は追いつめられた工事現場で、
今まで体験したことのない圧倒的な恐怖に体の自由を奪われていた。
(;><)(;;^ω^)ξ#゚听)ξ「……」
(* A *)(@ w @)「よし」
男たちは、その重そうなシャベルを勢いよく振り上げた。
- 49 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:48:06 ID:vWajahYA0
三人が、絶対絶命を悟ったその瞬間ー
('A`)「はい暴力はよくないよーホントに」
スカッ。
(;;^ω^)「ドクオ!!」
二人の持つシャベルをドクオが取り上げて、手ぶらの手が地面に振り下ろされ、
バランスを崩した男たちは仲良く地面に倒れた。
- 50 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:49:05 ID:vWajahYA0
ツンに向けて、ニヤリと微笑を浮かべるドクオ。
('A`)「今ですゴリラさん、やっちゃって!」
ξ####゚听)ξピキピキ「……・こいつらaaaaaaaaaaaaa」
(;^ω^)「わお。今までに見たことがない炎が目の中に燃えてるお」
二分後。
デュクシ!ブゥクシ!デュクシ!
(;^ω^)「やりすぎだお、死んでしまうお」
- 51 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:50:31 ID:vWajahYA0
ゴリラによって粉々にされた男たちは、気を失って地面にのしていた。
落ち着いたゴリラはその殺意をしまって、今度は急に泣き始めた。
ξ;;)ξ「ブーン!!!死ぬかと思ったよおおおおお」
(;^ω^)「大丈夫かお。ツン」
(;'A`)「よくそんな女を対処できるな、ブーン」
ξ##゚听)ξ「あ?」
ツンは鋭い眼光で、先ほどの恩人の顔を睨みつける。
(;'A`)「な、なんでもないです」
- 52 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:52:11 ID:vWajahYA0
先ほどから、一言も発していなかったワカンナイデスは、気絶して地面に倒れていた。
その姿を三人は確認し、心配そうに近寄る。
(><)バブブブブブブウブブブブブブブブブ
(;><)「はっ!ここが天国!なんてことだ。天国はむさくるしい場所に野郎二人とゴリラ一匹か。
なんてことだ、神はなんて無慈悲なんだ、反吐が出るぜ。
No woman no lifeの俺にここは地獄に等しい。
なら俺はこんなとこ出てってやるよ、本物の地獄でもなんでも行ってやるよベイビー」
(;^ω^)「ここは天国じゃないお。寝ぼけて口調が違うお」
- 53 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:53:54 ID:vWajahYA0
ドクオは周囲を見渡す。
薄暗い建物の影の工事現場。
人気のない平日の午前中。
そして、現れた彼の宿敵の姿を探っていた。
('A`)「あの野郎舐めやがって。こんな下っ端にやらせて自分では手も出さないなんて」
(;^ω^)「ドクオ、あの男を知ってるのかお!?」
('A`)「奴がモララティさ。失敗した、あいつが今日現れるとは予想外だった」
ξ゚听)ξ「ねえ、あいつは一体何者なの!?」
- 54 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:54:28 ID:vWajahYA0
('A`)「話せば長くなる。概要だけ説明しておく。
あいつは事実上、今の日本の裏社会の頂点に座っているやつさ。
信じられないほど狡猾な男だ。奴自身、社会的にはただの教授。名義上何の組織にも属さない。
なのに暴力団にもマスコミにも、果てはこの国の政治まで、自分の網を張り巡らしている。」
ξ;゚听)ξ「嘘でしょ。たった一人で何ができるの。しかもそこの部下らしき奴らは誰なの」
('A`)「奴の協力者は、皆奴のことを敬っていて必要なときに集まる。
あいつは彼らに知識を与える。経済学、政治学、法学、心理学。
そうしてあいつは、日の当たらぬ場所から社会を動かす人材を生み出している」
ξ;゚听)ξ「それにしても、そんな国を操るほどの大きな力は……」
- 55 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:55:09 ID:vWajahYA0
('A`)「金だよ。この国に蔓延するドラッグの収入が、暴力団を経由して
少しずつ奴の所へ渡っていくシステムが出来てるんだよ」
(;^ω^)「そんな夢みたいな話があるのかお。どうして摘発されないんだお」
('A`)「奴の影響力はいろんな名前で存在している……
あるものは敵対組織だとか、あるものは公安だとか、殺し屋だとか言って恐れている。
架空の敵を作り上げて、恐れ、本当の力の在りかに気づかない。
気づいたとしても、"事故"という形で、待っているのは死だけだ。
去年の秘密結社論をテレビで語ってたコメンテーター首つり自殺したろ」
ξ;゚听)ξ「まさか!……何故あなたがそんなこと知ってるの?
低収入ダメ探偵だと思ってたけど、あなたは本当は何者なの!?」
('A`)「……ちょいと昔に一緒に仕事をした。旧いお友だちだよ」
- 56 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 06:59:16 ID:vWajahYA0
ドクオが淡々と語ってきたにわかには信じがたい物語に、ツンとブーン、ワカンナイデスは、
開いた口が塞がらないという様子だった。
この場にいる全員は、彼を救いようもない駄目人間だと考えていたため、当然といえば当然ではあるが。
ふと彼らの背後で、蠢くものが。
- 57 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:00:00 ID:vWajahYA0
(#:#* A *##)「うーん……」
ξ゚听)ξ「貴様!まだ息の根があったか!」
(#:#* A *##)「うわあああ」
('A`)「待て待て!」
男は迫りくる恐怖に、そのごつごつした顔を歪めていた。
('A`)「おい!お前らのボスに『毒田が迎えに行く』と言え!
そしてそこの仲間も連れてこのまま消えろ!二度と戻るな!」
- 58 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:01:42 ID:vWajahYA0
冷たい顔で言い放つドクオの血相に恐れをなしたか、
恐怖に震えた声で、男が言った。
(#:#* A *##)「は……はい!」
(メ@ w @)「……」
そうすると、命令された方の下っ端は、もう一人を背負ってよろよろと逃げていった。
- 59 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:02:22 ID:vWajahYA0
急に先程まで静かに聞いていたワカンナイデスが口を開いた。
(><)「どういうことなんです……」
('A`)「え?」
(><)「僕はドクオさんを今まで変態能無しダメ探偵だと思ってずっと
サポートしないとと思ってついてきたんです!
なのに、誰も知らない裏社会の帝王の正体を知っている。そしてその旧友!?
どういうことか説明して欲しいんです!」
('A`)「……」
- 60 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:05:28 ID:vWajahYA0
生まれて自然な疑問である。
ワカンナイデスは長い間、彼と共に仕事をしてきて、彼のその社会不適合っぷりや、
将来の悲観さ加減を憐れんできた部分があった。
先程までの活躍が、彼にとっては驚愕以外何物でもなかったのだ。
(><)「しかもさっきおしっこに行くって言って、出てっちゃったんです。
そしてその後、僕らが襲われるのを見越して助けに来たんです。
ドクオさんが僕らから離れたのは別の目的があった!違うんです!?」
果たして彼は何者なのだろうか?
- 61 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:05:51 ID:vWajahYA0
(;'A`)(まずいな……これは普通に予想してなかったって言いづらい空気だな。
ただうんこしたかっただけなのに……)
(><)「……どうなんです!?」
(;'A`)(ま、いっか。おしっこじゃない目的だったし)
('A`)「……ま、まあね」
(><)「やっぱり……」
( ^ω^)「凄いお……」
ξ;゚听)ξ「ごめなさい、今まであなたをバカにしてたわ……」
('A`)(おお、なんか尊敬のまなざしだぞこれ……気分いいな……)
- 62 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:15:31 ID:vWajahYA0
*
サングラスをかけた男二人が、ツンたちの来た道をゆく。
その先頭には、悪の組織の親玉モララティ。
何処の誰だかの邪魔者が現れた。どこから嗅ぎつけられたのだろうか。
しかし何であれ、今日の計画は実行されなければならない。
モララティはそう言い聞かせながら、例のマンションへの道を進む。
サングラスの男の片方の携帯電話が鳴った。
pipipipi......
- 63 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:16:09 ID:vWajahYA0
(■w■)「もしもし」
(#:#* A *##)「ぐふっ、もしもし……」
(■w■)「どうした?始末したか?」
(#:#* A *##)「すいません、失敗してしまいました……」
(#■w■)「なんだとっ!!」
(#:#* A *##)「新たな男に背後を取られました。『毒田』と言えと言い残して」
(#■w■)「毒田、か、一体何者だ!」
- 64 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:17:38 ID:vWajahYA0
(#:#* A *##)「……気づかなかった……」
(#■w■)「……は?……何にだ?」
(#:#* A *##)「……奴らの中に……ゴリラが!!!!」
(#■w■)「ゴリラ!?ゴリラがいるのか!?」
(#:#* A *##)「ぐふ……」
ピー、ピー
謎の言葉を言い残して、気絶した電話の主。
その言葉の真意を掴めず、サングラス男は呆気にとられていた。
- 65 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:19:29 ID:vWajahYA0
(;■w■)「おいもしもし!もしもし!?
ゴリラって動物だよな……
(;■p■)「え、ゴリラいんの……?」
( ・∀・)「おい、今なんて言った」
静かに進行方向を見つめていたモララティは、急に口を開いた。
その迷いなく見据える真っ直ぐな眼光に、怯える男は答える。
(;■w■)「はい!ゴリラと言いました!」
( ・∀・)「違う!!その前だ。男の名前だ」
- 66 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:22:38 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「……」
沈黙で答えるモララティ。
例の大きなマンションを前にして、彼は静かに後ろを振り返る。
見慣れぬモララティの行動に、ぽかんとする残りの二人。
(;■w■)「何か……」
- 67 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:25:38 ID:vWajahYA0
再びの沈黙の後、彼はマンションへと歩を進め言う。
( ・∀・)「……ご苦労、もういいぞ。お前たちはここで見張っててくれ。
もしあの探偵たちが来たら、俺に会うように連れてきてくれ。
奴らは撃つなよ、話したいことがある。」
(;■w■)(;■p■)「はい!失礼します!」
モララティは、マンションのオートロックを開け、内部に入った。
( ・∀・)「来たかドクオ……今度は何のつもりだ?」
彼の口から吐き出された意味深な言葉。
その真相は如何なるものなのだろうか。
- 68 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:28:08 ID:vWajahYA0
*
これを形容するなら、信仰宗教と呼ぶべきだろうか。
蒸し暑い太陽の下、一人の男を囲み輪を作っていた。
聞こえてくるのは、意味の分からない言葉の掛け合い。
('A`)「えー、それでは」
(><)( ^ω^)ξ゚听)ξ「はい!ドクオさん!」
('A`)「今からするべきことを発表します」
(><)( ^ω^)ξ゚听)ξ「はい!ドクオさん!」
- 69 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:28:42 ID:vWajahYA0
(*'A`)(なにこれ気持ちいいぞ、従順だ)
('A`)「あいつがどんなに危険な奴か知ってても、黙って見逃すわけにはいかない。
舐められたもんだ。捕えられなくても絶対一糸報いてやる。
じゃあワカンナイデス!今から俺についてきてくれ!囮作戦でいこう!」
(><)スリスリ「さすがは、ドクオ様ー。器が違うんですー。
逮捕のために自ら囮になって敵陣に乗り込むとは
古代中国の武将もあなたの器には、びっくりなんですー。ふひひ。
ふひひひひひひひひひ」
(;^ω^)「媚売りすぎだお」
- 70 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:39:36 ID:vWajahYA0
('A`)「いや、囮はお前だから!」
(;><><)「ぎゃあああああああああああでたどS!!!!!!!!!!!!!!」
(;;><><)「無理!不可能!インポッシブル!アンリーズナブル!!!!!!!」
(;^ω^)「顔が二つになってるお」
('A`)「そしてカップル!」
( ^ω^)ξ゚听)ξ「はい!」
- 71 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:40:51 ID:vWajahYA0
('A`)「帰ってくれ」
ξ゚听)ξ「なんでよ!」
( ^ω^)「なんでだお!」
('A`)「推測するに……この後は恐ろしいことになる」
彼のいつものふざけた調子ではなく、真剣みを帯びたトーンだった。
数時間前の事を思い出した二人には、ドクオが言わんとしていることは、痛いほど伝わった。
- 72 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:41:53 ID:vWajahYA0
('A`)「あんたたちは一般人だ、巻き込めない。モララティ本人が重い腰を上げてやってくる
とは思わなかった。見たろ?あいつら邪魔する者は全力で排除する気だ。
ここからは危険にさらせない。俺とワカンナイデスだけでなんとかする」
ξ゚听)ξ「いやよ!付き合うわ!」
それでも引かないツンは、ドクオに食らいついた。
その猛威に目を逸らし、ドクオは続ける。
('A`)「駄目だ!いいから帰ってくれ!」
- 73 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:43:51 ID:vWajahYA0
ξ゚听)ξ !
ξ゚听)ξ「やっぱしょうがないわね。ブーン帰りましょう」
( ^ω^)「え!」
('A`)「よし、今日はお疲れさん。俺らは言わば、運命共同体!
行くぞ囮!目指すはあのマンションだ」
(;><)「囮は駄目!ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
ドクオは暴れるワカンナイデスを、無理やり連れて去っていった。
彼らの姿が見えなくなった頃に、ブーンが口を開いた。
- 74 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:46:48 ID:vWajahYA0
( ^ω^)「ツン、なんでだお。行こうお」
ξ■凵。)ξ「決まってるじゃない!」
(;^ω^)「ぶっ!ビビったお!なんだおグラサン」
ξ■凵。)ξ「ふふふ。まんまと騙されおったな。
ここまで面白そうなことに首突っ込んで帰れるわけないじゃない。
ブーン行くわよ!」
サングラスに目を隠されていても分かる、悪い笑みが彼女の顔に浮かぶ。
言い表すならそれはベタな時代劇で、悪代官が金の話をしている時の表情に酷似していた。
(;^ω^)「なんてやつだお」
ξ■凵。)ξ「こんなハッタリを信じるなんて愚かな探偵だこと!
知能はアタシの方が上ね、っほほほほほほ」
(;^ω^)「禍々しい」
- 75 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:48:56 ID:vWajahYA0
一方ドクオ達。
('A`)「うーm」
ドクオは双眼鏡でマンションを観察していた。
十分ほど経ち、彼は口を開いた。
('A`)「さあ、囮君!」
妙なテンションだ。
これから危険が差し迫るかも知れないというのに、ワカンナイデスの怯えた顔を見た
ドS探偵は、ウキウキと彼の表情を覗いた。
- 76 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 07:50:20 ID:vWajahYA0
(;><)「Oh Jeez!いるならこの私を救っておくれ。
南無阿弥陀仏。何妙法蓮華経。
アッラー!祈りの時間だ!離せ!メッカに向かって祈らなければ!!!」
('A`)「宗教どれかに統一しろよ……。
てかお前は大丈夫だ。俺が保障する、奴に会うまでは絶対撃たれない」
(;><)「アアアアアアーアアアアー大いなる太陽の神よ。
この心臓に、汝の力を授けたまえ。アアアアアー。
……ってそれはなんで言い切れるんです!?」
('A`)「まあとにかく信じろって。303号室まで全力で走れ。
ボディガードには捕まんないでくれ!」
(;><)「……わかったんです」
('A`)「いいか、俺を信じてくれ。これから面白いことが起きる。
最高の茶番を見せつけてやろうじゃないか。あのクソ野郎に」
- 78 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:09:22 ID:vWajahYA0
*
ここはマンションの一室。
モララティ達のいるこの部屋に、一人の人間が入ってきた。
( ´ー`)「失礼しますよと」
( ■w■)「新薬はすべて揃ったか?」
( ´ー`)「揃いました。引っ越し業者を装ってトラックで搬送するだけです」
- 79 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:09:50 ID:vWajahYA0
( ■w■)「こいつをどんな経由で輸入した?」
( ´ー`)「そいつは言えない約束でしょう」
( ■w■)「失礼」
( ・∀・)「ご苦労、三人。下がっててくれ」
( ■w■)(メ■A■)( ■p■)「はい!」
- 80 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:11:36 ID:vWajahYA0
( ´ー`)「しかし……」
取引相手は不安そうな顔で、モララティを見つめた。
( ´ー`)「こんな悪魔みたいなものをこれほど大量に……。
聞いたでしょう。少し前この薬はアジアの小国の首都を枯れさせた。
人々は後遺症に苦しみ、経済は狂ってしまった。
この国に持ち込んだらまた同じことが起こるかもしれない」
( ・∀・)「……こんなたとえ話があった。社会ってのは一つのケーキだ」
( ´ー`)「はい?」
- 81 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:15:27 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「性質上、誰かが取り分を多く取ったら、他の誰かのものが少なくなる。
自らの欲望を我慢し、人のためを思う心の優しいものがいる。
そうしたものが報われるならばいい。
俺は、そいつらが報われないどころか虐げられる光景を嫌というほど見てきた」
( ´ー`)「はあ……と言いますと?」
( ・∀・)「優しさと無知は、弱さであり愚かしさだ。
この世界では無慈悲で強く、利口な者だけが生きていく。
ドラッグに溺れるような愚かな弱者は、苦しみ死ぬのが定められた運命だ」
(;´ー`)「……噂通り恐ろしい人だ」
感情の欠片すらも映らないその顔で、残酷な言葉を吐くモララティに、
麻薬取引の男はたじろいだ。この光景はまるで蛇に睨まれた蛙のようだ。
- 82 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:16:09 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「ボディーガード!金を持ってきてくれるか?」
ドアが開いて男が三人、トランクケースを重そうに一つずつ持って入ってきた。
( ■w■)(メ■A■)( ■p■)「はい!」
( ■w■)「こちらです」
三人は同時にトランクケースを開いた。
( ・∀・)「三億だ。交渉の時よりも一億上げた。足りるか?」
(;´ー`)「足ります!……ドラッグにこんな金をつぎ込めるとは」
( ・∀・)「……交渉成立だ。金を彼のところへ運んでくれ」
( ■w■)(メ■A■)( ■p■)「はい!」
- 83 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:20:43 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「ん……」
その時、モララティの氷のような不動の表情が、僅かに動いた。
彼は静かに金を持ってきたボディーガードの一人を見つめた。
( ・∀・)「はははははははははははは」
急に部屋に響いた笑い声。
鳴り止まない。高らかに彼は笑い続ける。
それを見つめる周りには、戸惑いの沈黙が広がった。
( ・∀・)「勝負師が、手札を読まれるとは愚かなことだな。
同じ手を何度も使えば、その分だけ相手に癖を読まれ、予測されやすくなる
こいつはお前が身を持って学んだ教訓だったはずだ。」
周囲の仲間たちは、この部屋の真ん中に立つ恐ろしい男モララティの先程の笑い声や、
意味深な発言の真意を理解できずに、口を開けて彼を見つめていた。
- 84 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:21:26 ID:vWajahYA0
するとモララティは先程のゆったりとした立ち振る舞いからは信じられぬ
稲妻のごとき速さでボディーガードの一人の顔を弾いた。
(;■w■)(;■p■)「っ!!!!!!!!」
(;´ー`)「!!!!!!!!!!」
('A`)「!」
よろけた男のサングラスが外れ、カツラが落ちるとドクオの顔が現れた。
(#・∀・)「その手は飽きたんだよ毒田ドクオ!!!!!!!!!!」
('A`)「『長い恋人たちの旅路は、二人の再開に終わる』ってね。久々だな、モララーさん」
(#・∀・)「その名で呼ぶな糞餓鬼が・・・・・・」
- 85 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:31:16 ID:vWajahYA0
予期せぬ展開に、驚愕する部屋の者ども。
ボディーガードの仮面の下から現れた謎の人物と、
彼に険悪な視線を投げつける自分たちのボス。
両者の間には、見えない、けれど激しく飛び散る火花を感じた。
('A`)「いやー、びっくりした。お前がモララティ教授などと名前を変えて
世間にもう一度現れたときは。あの時、お前という最大の脅威を
取り逃がしたのは、俺の一番悔やまれる失敗だった。
狡猾な男だ。掴もうとすると蛇のようにするりと掌をすり抜ける」
( ・∀・)「……今日はなんのつもりだ?」
('A`)「久々に会ったっていうのにそれは無いでしょう、モララーさん」
- 86 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:31:56 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「今は何処かの汚い事務所に居座って『シャーロック・ドクオ』だって?
お前ともあろうものが何をふざけている?
俺に匹敵する頭もある、知識も行動力もある、けれども野心がない。」
('A`)「野心ならあるさ」
( ・∀・)「なるほど、今の落ちぶれた身分は何かの目的があるって?
小さな探偵事務所を開いて、ここ何年も時間を無駄にしてきたのは、
何か意味があるって?それは一体なんだ?教えてくれ」
('A`)「……お前を絞首台に送る」
( ・∀・)「……分かってるだろう、お前にそれは出来ない」
('A`)「……今は出来ない、がいつか必ずやってみせる」
- 87 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:35:03 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「そしてそのペン型カメラ」
そういって、モララーと呼ばれた男は胸ポケットから銃を取り出し、ドクオに向けた。
銃口を向けられても、ドクオはたじろがずにモララーを見据えた。
(;■w■)(;■p■)「……」
('A`)「ははは、やっぱバレたか」
( ・∀・)「そいつを渡せ。お前の手に入れたい証拠はここにはない。
この下の階だ。潜り込む部屋を間違えたな」
- 88 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:44:31 ID:vWajahYA0
それを聞いたドクオは急にニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべだした。
('∀`)「それはどうかな」
pipipipi......
( ■w■)「もしもし!?」
(;■Q■)「も、もしもし!」
(;■w■)「どうした!?」
- 89 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:44:56 ID:vWajahYA0
(;■Q■)「先程片づけ損ねた男が突撃してきて……
連れてこようにも連れてこれない……
奴には発砲できないし、しかも捕えられない……」
('∀`)「ははは」
( ・∀・)「お前の仲間だな?」
(;■w■)「は!?名はなんという!?」
(;■Q■)「それが……分からないらしい……」
(;■w■)「!?は……!?」
(;■Q■)「何度聞いても分かんないです、分かんないですと……」
(;■w■)「何故自分の名が分からないーーーーー!!?」
(;■Q■)「分かりません!!!!!!!!!」
- 90 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:45:32 ID:vWajahYA0
('A`)「不思議なこともあるものですねー」
(;■w■)「いいから無理やり取り押さえろ!!何故そうしない!」
(;■Q■)「それが……」
(;■w■)「え!?」
(;■Q■)「護衛全員……顔にキムチを投げつけられたらしく……
痛みに目を押さえて倒れている」
- 91 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:46:07 ID:vWajahYA0
(;■w■)「は!?キムチ……!?」
(;■Q■)「奴は今ヤクを運び込んだ303号室に入って行きました!」
(;;■w■)「連れ出せーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
(;;■Q■)「鍵を閉められた!!!!!!!!!!!!!!!!」
(;;■w■)「馬鹿ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
- 92 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:48:09 ID:vWajahYA0
('A`)「ということだ、その銃を下せ、俺が死んでも奴が警察を呼べばお前は終わりだ」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「部屋に誰もいないと思ったのか?」
('A`)「護衛はすべて外に配置されてるのは、外からお見通しだ」
( ・∀・)「ツメが甘いんだよ」
('A`)「は?」
- 93 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:50:42 ID:vWajahYA0
その頃、303号室。
鍵を閉められた空室で、勝利の雄たけびを上げながら悦に浸る男が一人。
どのくらい悦に浸っているかというと、
悦に浸っているという表現がこれほど当てはまる場面は想像できないだろう、
というほど悦に浸っていた。
(><)「ふひひひひひひ馬鹿め」
(><)「ふはははははははははははははははは」
(><)「馬鹿どもめええええええええええええええええええええええええええ!」
ワカンナイデスの侵入した無機質な部屋には、大量の段ボールが置かれていた。
- 94 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:51:56 ID:vWajahYA0
(><)「ふはははは!愚かな!!!実に愚かな奴らだな!!!!!!!!!!!!!
この件で私は世間の注目の的に!!そして探偵業の収入は5倍にアップ!!
金に女にすべては私の思うつぼだっはっはっはっはああああああああああ!
我が幸福のための踏み台となるがいい!!!!!!!!!!!!!!!!!
この能無しのっ!ポンコツのっ!間抜けどもめええええええええええ!!!」
ガタッ!
(><)「ん……?」
先程の二人の大男がクローゼットの中から、ナイフを持って現れた。
(メ@ w @)「……さっきはよくもやってくれたな」
(* A *)「……誰が間抜けだって?」
(;><)「……っていう台詞を覚えなきゃいけないんだなー。まいったなー。
悪役なんだよなー。親切で心優しい僕みたいなジェントルマンには向いてないなー」
(#@ w @)(#* A *)「……」
デュクシ!ブクシ!
- 95 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:54:56 ID:vWajahYA0
場面は戻り、ドクオたちのいる上階。
勢いを盛り返したと思っていた彼は、意表を突くモララーの言葉に不安を見せていた。
(;'A`)「どういうことだ?」
( ・∀・)「お前が部屋をのぞき見てることには気づいていた。
あの部屋は仕組まれている。お前はロッカーの中に人がいると思ったか?」
(;'A`)「二重仕掛けか、くそっ」
( ・∀・)「電話を貸せ」
(;■w■)「はい!」
( ・∀・)「捕えたか?」
(メ@ w @)「捕まえました」
( ・∀・)「人質に代わってやれ」
- 96 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:55:28 ID:vWajahYA0
(;'A`)「……おい、ワカンナイデス!大丈夫か!?そっちはどうなってる!?」
(;><)「うー……喉にナイフを突きつけられているんです!助けてほしいんです!」
(;'A`)「糞ったれ」
( ・∀・)「そのペンをこっちに投げろ、今すぐに」
(;'A`)「……」
( ・∀・)「こっちは命令を下せばいつでも奴の喉を掻き切れる」
(;'A`)「……こいつを投げたら、奴を開放するのか?」
- 97 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:56:56 ID:vWajahYA0
静寂の後、モララーは口を開いた。
( ・∀・)「……約束しよう。ただお前の身は保障できない」
(;'A`)「……これまでか……」
ドクオの額を一粒の汗が滑り落ちた。
彼の顔には、今まで決して見せることのなかった諦めの色が浮かんでいた。
( ・∀・)「さあ、投げろ」
(;'A`)「信用するぜ……?」
- 98 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 18:58:21 ID:vWajahYA0
すると携帯の着信音が部屋の静けさを破った。
pipipipipi......
(;■w■)「もしもし?」
(#@#w @##)「……またです!!!!!!!!!」
(;■w■)「え!?」
(#:#* A *##)「……あのゴリラが!!!!!!!!!!!!!
ドアを破壊して!!!!!!!!!!!!!!」
(;■w■)「ゴリラが来たのか!!!!??????」
('A`)「!!」
- 99 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 19:00:01 ID:vWajahYA0
(#:#* A *##)「人質を解放させられて……今こっちに向かって!!!!
あっ!!!!!!!!!!」
(;;■w■)「……ゴリラって一体全体なんなんだ!!!!!!!!??????」
ξ゚听)ξ「ハーイ!!ドクオ聞こえてる!!?ワカンナイデスは解放しといたから
あとはやっちゃって!!後でブーンとご飯奢ってもらうから覚えときなさいよ!!!
アタシを帰そうとしたことを後悔しなさい!!」
( ・∀・)「!」
('A`)「……高級フレンチでも何でも奢ってやるよ……助かったぜ!!!」
ドクオの側に希望の光が差し込んだ。
そして部屋にいる残りの者たちが抱えた疑問はみなこれである。
ゴリラとは一体なんなのか?
- 100 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 19:00:41 ID:vWajahYA0
(><)「いやっほおおおおおおおおううううううううううううううううううううう!
こんな下っ端チンピラに、このワカンナイデス様が倒されるものか。
むはははははははははははははははっはははははははははははははh!!」
(#:#* A *##)「……てめえだけでも!」
(;><)「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ」
ξ゚听)ξ「粉砕!」
デュクシ!ヴゥクシ!!
(;^ω^)「ツン。やりすぎだお」
(;><)「……ははは……雑魚がああああああー!!!!!!!!!!」
(;^ω^)「どっちが本当の悪か、分からないお・・・・・・」
- 101 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 19:01:21 ID:vWajahYA0
(;><)「今のうそうそうそうそうそうそーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
ξ゚听)ξ「まだ息があったか」
デュクシ!ヴゥクシ!!
(;><)「……」
大男たちは、ツンの拳の圧倒的力によって、地面になぎ倒された。
(#:#* A *##)「……」
(#@#w @##)「……」
- 102 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 19:05:00 ID:vWajahYA0
騒動は終わったかに見えた。
そうであって欲しかった。
この部屋にはまだ最大の悪が残っていた。
自らの身の安全を確認したワカンナイデスは、唾を吐きだしながら叫ぶ。
(><)「……ははっははっはは!能無し木偶の棒め!
勝敗を決めるのは頭脳なんだよ!
私の下僕は私を守るため従順に働くのさ!!!!!!」
ξ#゚听)ξ「……あ!?」
(;;><)「いやー、下僕というのは僕のことですよー、ツン様。
そんなツン様が下僕なんて滅相もない!考えただけで驚きでございますよー。
あ!!!!!!!!!なんと!!!!!!!!気づかなかったなー。
今日はその巻き毛が一段とお美しい!
強いのに美しい!鬼に金棒とはこのことですな!!
しかもそのダイヤモンドのような……」
デュクシ!ヴゥクシ!!
- 103 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:14:31 ID:vWajahYA0
一方ドクオ達。
('∀`)「勝負あったな、モララー」
( ・∀・)「……」
('A`)「……」
( ・∀・)「……」
('A`)「おい、なんか言えよ」
( ・∀・)「お前たちは今から取り囲まれる」
- 104 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:14:59 ID:vWajahYA0
('A`)「仲間なんか呼んだって、騒ぎが大きくなって面倒臭いことになるぞ」
( ・∀・)「仲間ではない、どちらかというと敵というべきか」
('A`)「誰だ?」
( ・∀・)「……警察だ」
(;'A`)「……は!?!?」
(;■w■)(;■p■)「え!!!!!!!!」
(;´ー`)「え!!!!!!!!!」
すると外から、先程までずっと聞こえていた
パトカーの小さかったサイレンの音が大きくなってきた。
瞬く間に、音の数が1つ2つと増えて、通りをにぎわせていた。
- 105 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:16:13 ID:vWajahYA0
やがて拡声器での大音量の声が聞こえてきた。
「xxxマンション!303号室の強盗!今すぐ出ててきなさい!
繰り返す!強盗!すぐに出てきなさい!」
「強盗達数名が、マンションに押し入り、人質を取って潜伏中の模様!」
(;'A`)「……今のお前は……この国の警察も動かせるのか!?」
( ・∀・)「……」
(;'A`)「どうやって俺らを突き出す気だ?」
( ・∀・)「言ったろ?303号室は仕組まれている。
用意は周到であればあるほどほうがいい。さっきカメラを取り付けておいた。
仲間がうちの部下を痛めつけてくれたよな?」
- 106 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:16:34 ID:vWajahYA0
(;'A`)「……麻薬が大量にあるんだろ!?自分の首を締めるぞ」
( ・∀・)「……長年の宿敵に嗅ぎまわられたと分かったら、俺がまず何をすると思う?」
(;'A`)「どういうことだ!?」
( ・∀・)「……あるのは"モララティ教授のxxxマンションへの引っ越しの荷物の段ボール"だ」
(;'A`)「ダミーか!!!」
( ・∀・)「本物はもう搬送済みだ」
(;´ー`)「いつの間に!!!!!」
「出てこい!人質を解放しろ!」
- 107 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:17:56 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「今すぐにそのペンを渡せ」
再びモララーは、ドクオに銃口を向けた。
先程から眉間にしわを寄せて黙っていたドクオが、
顔を上げ、真っ直ぐにモララーを見つめ、口を開いた。
(;'A`)「仕方ない……取引だ!」
( ・∀・)「この状況で、何を取引するというんだ?自分の立場が分かっているか?」
外から聞こえる喧騒をかまわずにドクオは喋り続けた。
('A`)「犯罪者のお前は知らないだろう?最近の探偵グッズはハイテクだ。
たった今までの映像は録画され、ファイル化されている。
そしてこのペンは写真を撮り、録音し、映像を保存できるだけじゃない」
- 108 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:18:32 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「?」
('A`)「この小さなボタンを押すと、メールを送信できる。
……もう打ち込まれている宛先は……警視庁ホームページ」
( ・∀・)「なるほど……」
('A`)「その銃で俺を打ち殺しても、俺は残された力でこいつを送信する。
警察も動かすお前も、警視庁全体には顔が利くわけではないだろ?」
( ・∀・)「……条件を言ってみろ」
('A`)「騒ぎを鎮めて、俺たちをここから安全に出してほしい。できるだろ?」
( ・∀・)「いい度胸だな……」
- 109 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:19:46 ID:vWajahYA0
再び、死んだような沈黙が流れ、部屋の人々は、目の前で行われる会話を黙って見守っていた。
外の喧騒は、次第に大きくなっていく。人々の叫び声、サイレン、拡声器の音。
('A`)「急いでくれ!時間がない!」
( ・∀・)「……応じよう、そいつを投げろ」
ドクオは、胸ポケットに入っていたペンを床に落とし、蹴って滑らせた。
モララーは、そのペンと一緒に構えていた銃を胸ポケットにしまった。
('A`)「じゃ、俺は仲間のもとに行かせてもらうよ」
- 110 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:20:22 ID:vWajahYA0
一同が見守る中、ドクオは下っ端たちを横切り、モララーの前に差し掛かった。
その時だった。
ドクオがモララーの前を通ったその瞬間。
胸元から銃を再び取り出し、横切るドクオの側頭部に銃口を突きつけた。
( ・∀・)「……」
(;■w■)(;■p■)「!」
(;´ー`)「!」
('A`)「・・・・・・」
驚いたことに、ドクオは身動きもせず、顔色一つ変えなかった。
意表をついた行動の後、モララーはまた、その銃を仕舞い込んだ。
- 111 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:21:05 ID:vWajahYA0
( ・∀・)「……なんてことになってたら、どうしてたんだ?」
やんわりとモララーを見つめてドクオが返した。
('A`)「……お前はこういうところで嘘をつく男じゃないからな」
( ・∀・)「……最低最悪の嘘吐きに、誠実さを褒められるとは思わなかった」
('A`)「俺はいつか必ず、社会をお前の脅威から解放する」
( ・∀・)「それは不可能な事を誰よりも知っているだろう?あの時と同じさ」
('A`)「今は無理でも、いつか。必ず」
そういってドクオは部屋を後にした。
- 112 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:21:34 ID:vWajahYA0
残された者たちが呆気にとられている中、モララーは携帯電話を取り出し、かけだした。
( ・∀・)「あー!あの!もしもし!電話をかけたモララティなのですが!!
今すぐ伝えなくてはならないことが!……ええ。
いやー、なんと言って詫びたらいいのでしょうか……・。
先程の110番通報なのですが。申し上げるのもお恥ずかしい。間違いでして」
( ・∀・)「……はい。驚かれるのも無理はない。
……ええ。ええ。本当に申し訳ない」
( ・∀・)「ええ、それが引っ越しの手伝いに来た友人がですね、これまた悪戯が好きで。
新居に強盗の格好してみんなで飛び込んだら、驚くだろうって」
( ・∀・)「ええ。いやはや、本当に失礼致しました」
( ・∀・)「ええ、勿論ですよ。今からそちらに行って事情を説明させて頂きますので」
( ・∀・)「彼らは今、そちらに向かっていますよ。分かりました。下でね。はい」
ピー、ピー
- 113 名前:x ◆3C8zs.ICS6 投稿日:2011/07/23(土) 20:26:39 ID:vWajahYA0
FIN.
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