- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 19:59:43.98 ID:UWWOm0vg0
- _
( ゚∀゚)「定期試験の実技の概要見たか?」
( ^ω^)「見たお」
_
( ゚∀゚)「どうする?」
( ^ω^)「僕らだけでも別に……」
_
( ゚∀゚)「俺らはドクオ班ほど優秀じゃねえよ」
( ^ω^)「んー、でもそしたらどこと組むんだお?一組だけだお」
_
( ゚∀゚)「ミセリんとこで!」
( ´ω`)「お前はクーと関わりたいだけだお……最近露骨だお……」
_
(;゚∀゚)「いやいやいやいやいやいやいや違うんだ!ちょっとな!あれなんだよ!」
( ^ω^)「あーあーあー、わかったお別にいいおほら行くお」
_
( ゚∀゚)「わーい!!」ゴロゴロ
(#^ω^)「……おい立てお。……立てって!僕の洗濯物に乗っかるなお!」
_
( ゚∀゚)「わーい!!」バッサバッサ
( ´ω`)「……こんなんじゃ四年には勝てないお……それ、早く畳めお……」
第十四話「前期末試験」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:04:37.60 ID:UWWOm0vg0
- ブーンらがミセリ達、というよりはミセリ班を誘いに行こうという理由はこれから始まる期末試験に関しての相談に行くためだ。
ちなみに筆記試験はそれほど難しいものではない。なので毎回のように生徒が苦労させられるのは実技試験。
学園もそちらの試験に重きを置いていると校長が明言しているので、そもそも筆記試験を真面目にやらない生徒も多い。
彼らの相談内容もその実技試験についてのものである。
ξ゚听)ξ「用があるなら学園に居る時に捕まえてくれた方が早かったんじゃない?」
川 ゚ -゚)「どちらにしろ帰ってくるんだからいいじゃないか」
ミセ*゚ー゚)リ「そうだよ。それにわたし部屋着の方が楽だよ?」
女子寮のロビーで既に待っていた面々。
ブーンはツンにだけメッセージを送っていたのだが、彼女が二人を連れて来たようだ。
六人が顔を合わせたところでロビー内の一番大きなテーブルを囲み、茶色のふかふかのソファに座りこむ。
これは男子寮にはないもので、よくブーン達が女子寮ロビーに集まるのはこのふかふかソファが理由である。
_
( ゚∀゚)「ミセリ達の班に用があるのは他でもない、試験の話をしに来たんだ!」
( ・∀・)「そういえば掲示見るの忘れてた。なんだ?」
( ^ω^)「あれだお、簡単に言えば三年は四年三人とのガチンコ殴り合いだお」
( ・∀・)「四年との?勝てるわけないだろ?」
( ^ω^)「こっちは事前に申請すれば二班での試験も希望できるお!つーか!!!d」
_
( ゚∀゚)「るっせ。んまーそういうわけだからミセリ達を誘いに来たんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「えー?クー達、じゃないの?」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:09:10.15 ID:UWWOm0vg0
- ツンと二人でニヤニヤするミセリ。ブーンは既にモララーとクーになにやら話を始めていた。
二人から試験のことで質問があったらしい。
_
( ゚∀゚)「そんなことはないさ!それにミセリが班長だろ?」
ミセ*゚ー゚)リ「いや、クーだけどねー」
_
(;゚∀゚)「はっ!」
ξ*゚听)ξ「あれー?これってあからさまにクーって言うの避けてなーい?」
鋭くもあり遊び心も見えるツンの目は、ジョルジュの心を小さじでちくちくと抉っていく。
当のクーはこちらの三人は全く気にしていない顔で、ブーンに試験の申請用紙を受け取り、テーブルに向かってかりかりと書いているようだ。
_
( ゚∀゚)「いやあ、普段から俺ミセリのことばっかり考えてるからさあ!」
ξ゚听)ξ「ハッ、ジョルジュツマンネ」
ミセ゚听)リ「ツマンネ」
茶化す二人は気の利いた言葉を返せない男に呆れ、
隣の車がポイ捨てしたタバコが自分達の乗っている車にぶつかった瞬間の表情を見せつけた後、それを背けた。
_
(;゚∀゚)「野次馬根性見せるより俺の気持ち考えてね!」
既に銀行強盗を企てるように真剣に話し始めていた五人には、ジョルジュの声など聞こえるはずもない。
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:13:46.64 ID:UWWOm0vg0
- ( ^ω^)「ツンは武器使えるようになったのかお?」
ξ゚听)ξ「どうだろ……ミセリはどう思う?」
ミセ*゚ー゚)リ「んー、まだまだかな……初めて見る相手ならまだマシかもしれないけど」
( ^ω^)「そうかお。ならツンは……どうしよ」
( ・∀・)「どんな場所で試験が行われるかわからないんだよな?」
( ^ω^)「だお」
( ・∀・)「もうちょい情報出してくれてもいいよなー」
ξ゚听)ξ「じゃあやっぱり銃と投擲で嫌がらせするしかないわね。今回は戦闘兵は出てこないでしょ」
川 ゚ -゚)「私もそうするかな。嫌がらせしたい」
ミセ*゚ー゚)リ「や、クーは出てよ」
川 ゚ -゚)「私はあまり前に出たくないな。今回はブーンとジョルジュもいるからいいだろう?」
口を尖らせるクー。彼女達の班はモララーがサポート役に入るので、いろいろそつなくこなせるクーが直接出ることが多いという。
とは言っても、もともと彼女は得物を振り回すのがあまり好きではなく、今回は後方支援に回りたいようだ。
ミつ゚д゚)リつ「だめー!最低一回は前線に出てもらうよ!一瞬でも撹乱できる材料は必要なんだからね!」
川 ゚ -゚)「揺らすなミセリ、眠くなる」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:18:52.26 ID:UWWOm0vg0
- そんなクーの腕を引っ張り回すミセリ。
確かに癖毛の言い分はもっともで、ぐわんぐわんに直毛もわがままを通すつもりは最初から無い。
川 ゚ -゚)「まあ、それくらいはわかっている。だが積極的には出ないからな」
ミセ*゚ー゚)リ「んー」
_
( ゚∀゚)「じゃあ次だ、俺ら前線組はどう動く?いつも通り先鋒は俺だよな」
( ^ω^)「だお。相手の特性が分からないならジョルジュが出てもらうお」
ミセ*゚ー゚)リ「やっぱりじょる君っていっつもいけにえなの?」
_
( ゚∀゚)「生贄じゃねえ。頑丈な斥候と呼べ」
( ・∀・)「でもその頑丈な斥候が素の相手に捕縛されたらどうすんだよ」
今回はオワタ戦闘兵のような頭が悪く脆い相手ではない。
まして経験もあちらの方が多いので、一人の能力の確認もできずにジョルジュが潰される可能性があるのは否めない。
( ^ω^)「そこでモララーがサポート入るんだお。わかってたくせに」
やれやれ、といった様子でブーンは言う。
それを聞いたモララーは嬉しそうな顔で彼を見た。いい感じにうざったい表情を浮かべている。
( ・∀・)つ「だってなかなか俺の名前が出なくてさー。寂しくてツンにこいつを突きつけるところだったぜ。うらうら」
ξ;゚听)ξ「うあちょっとやだもう!」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:23:44.12 ID:UWWOm0vg0
- モララーが先端を切り取った細長い金属の円錐を取り出し、隣に座るツンの頭にグリグリ押し付けた。
嫌がるような声でありながらも顔は笑っているツン。ドクオが見たら発狂しそうな光景である。
押し付けているものは人の顔ほどの大きさで、やたら頑丈そうな光を放っている。
( ^ω^)「お、やっとできたのかお」
( ・∀・)「ああ。いろいろ試行錯誤してもらってできた代物だ。モナー先生のおかげで結構いいもんになったぜ?」
川*゚ -゚)「こんどこそピンポイント爆撃可能っすかね?」ハアハア
( ・∀・)「爆撃はしないけどクーの言いたいことはできそうだな」
ミセ*゚ー゚)リ「ていうかラウンジで作ってもらったメガホン忘れてくるとかモララーはダメだよね」
_
( ゚∀゚)「ダメな奴だな。そのせいで演習の時俺はこいつに二回殺された」
( -∀-)「ありゃメガホンが無かったせいじゃないだろうが……」
ジョルジュが過去にモララーに喰らったのは二回ともマシンガンである。
彼はその中で一度硬化していない時に至近距離でものっそい撃たれ、全身打撲になったこともあった。
ミセ*゚ー゚)リ「それはおいといて、ブーンとわたしはどうしよっか?」
( ^ω^)「ジョルジュ次第だお。それまでは遊撃で、ツンとクーがやってるとこに相手が攻めてきたら逃げられるようにするお」
ミセ*゚З゚)リ「えー、動きたいなー」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:28:35.07 ID:UWWOm0vg0
- ( ^ω^)「わがまま言って成果が出るなら文句は言わないお。このうんこが」
川 ゚ -゚)「そーだそーだ!ばかばか!うんこー!」
_
( ゚∀゚)「おいおまえらうんこ言うな」
ミセ;゚ー゚)リ「返す言葉もないです……特にクーには」
二人の班長に論理的かつ合理的に言いくるめられてしまったミセリはツンの髪をくるくるやり始めた。
ミセ*゚ー゚)リつξ「おや?髪伸びたねー」
∫う゚听)ξ「そうかな?確かに最近切ってないけど」
川 ゚ -゚)「そういえばデレに教えてもらったところは良いな。私の髪も喜んでいる」
ξ゚听)ξ「今度行かなきゃなー。ミセリも揃えてもらいに行かない?」
ミセ*゚ー゚)リ「わたしはいいよ。適当に安いところで切ってもらうもん」
ξ゚听)ξ「もったいないよ!」
川 ゚ -゚)「だな。いい機会だ、行って来いミセリ!」
ミセ*゚ー゚)リ「えー?」
なぜか急に始まってしまった雑談。
男衆はバッサリ話を切るのは気が引けたのか、自販機の方へ向かった。
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:33:36.66 ID:UWWOm0vg0
- ( ゚ω゚ )「どうしてこうなった!」
( ・∀・)「息抜きには丁度いいだろ?ガールズトークタイムで確変来たな」
_
( ゚∀゚)「来てねーよ」
自販機と向かい合ったジョルジュがコーラを一つ、果物系のジュースを三つ買った。
そこでモララーが寝転がってジョルジュに手を伸ばす。
( ・∀・)「くれ!」
_
( ゚∀゚)「やらん。自分で買え!」
( #・∀・)「ずるいぞ!お前はずるいんだ!ブーンに爆殺されろ!」
( ^ω^)「仕方ないお、ジョルジュはおにゃのこに媚売るの好きなんだお」
ブーンも自販機に喧嘩を売りながらコーラを吐き出させる。
_
( ゚∀゚)「否定はしねーけどこれはただの貸しだ」
モララーも自分のを買い、三人は奥のやわらかソファに戻った。
どき☆どき!ガールズトーク!〜前期期末はかったるい〜は未だに続いているようだ。
ξ゚听)ξ「あ!やっと帰ってきた!」
_
( ゚∀゚)「まあまあ落ち着けツン子。お前はコーラだよな?」
ξ゚听)ξ「いやシューみたいに呼ばないでよ……ありがと」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:38:34.75 ID:UWWOm0vg0
- ツンがヒートアップしていたようであったがジョルジュがすかさずコーラをぶち当て、その冷たさに文字通りクールダウン。
そして抱えていた缶三つをテーブルに置き、ミセリとクーに対して顎でしゃくるように言う。
_
( ゚∀゚)「ほら、好きなの取っていーぞ」
ミセ*゚ー゚)リ「え?あー、この前いっぱいあげたもんね!じゃあぶどう!」
川 ゚ -゚)「なんだと?私がぶどうだ」
ミセ*゚ー゚)リ「ふーん?あっちむいてほいで決着をつける必要がありそうだね」
川 ゚ -゚)「「私に勝てるとでも?一対二だ」」ニュルル=卅 ゚ -゚)
そして試合を始めた二人。
ツンはコーラを一口飲み、男三人に切り出す。
ξ゚听)ξ「でさ!ミセリってかわいいと思わない!?」
_
( ゚∀゚)「はぁ、試験の話は微塵もしていなかったわけですね、わかります」
( ・∀・)「かわいいよ」
( ^ω^)「そこらへんの話題聞き飽きたお」
ξ゚听)ξ「なのにミセリったらそういうのに興味ないとか言いだしちゃって!」
三人の発言はおそらくほとんど聞いていないのだろう、彼女は間髪いれずに続ける。
この時点でジョルジュは完全に話を聞き流す態勢に入った。
モララーは話が伸びない程度に最適であろう言葉を返す。
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:43:28.37 ID:UWWOm0vg0
- ( ・∀・)「勿体ないな」
ξ゚听)ξ「でしょ?ブーンはどう思う?」
( ´ω`)「めんどくせーお、デレかお」
ξ゚听)ξ「私のことじゃなくて!」
しかしブーンはこうなったツンを無理矢理にでも黙らせることが可能である。
ツンはブーンに嫌そうな顔をされると話をあまり続けないのだ。
実際やってるのをみると結構悲しいのだが、ブーンは鬼畜なのでこういう時は容赦しない。
( ^ω^)「だったらツンこそどうなんだお?クーの髪に憧れるとか言ってたお」
ξ゚听)ξ「それはさー……」
( ^ω^)「ツンならもう言わなくてもわかるはずだお」
ξ;゚听)ξ「うー、わかったわよ!」
と、コーラをぐいっといくツン。イケる口である。
( ・∀・)「さすがブーンだな」
(* ^ω^)「付き合い長いから当然だお!ツーン!!」
ξ#゚听)ξ「調子乗んじゃねえっ!!」
(;´ω`)「あれ?ここキレるとこかお?すまんこ」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:48:08.32 ID:UWWOm0vg0
- 一方ではぶどうジュースに口をつけるミセリと、りんごジュースを握りしめるクー。
ミセリは勝ち誇った顔でクーを舐めるように見る。
対するクーは真っ白な顔で手元の希望外の代物を勢いよく開けた。
川 - )「私が……負けただと……!」
ミセ*゚ー゚)リ「ふへへへ、わたしの動体視力に敵うとでも?」
川 ゚ -゚)「きさま……まさか電気で反応速度を!」
ミセ*゚ー゚)リ「さあね!」
_
( ゚∀゚)「な、そろそろ、話、戻すか……」
気持ちが萎えてしまいそうになっていたジョルジュ。
まとめ役のブーンがスイッチを切ってしまったので、仕方なく彼から流れを戻しにかかる。
川 ゚ -゚)「そうだな」
ξ゚听)ξ「でももうそんなに話すことある?あとは動いて確認すれば大体良いんじゃないかしら?」
ミセ*゚ー゚)リ「ツンに賛成!試験は来週だし、今から確認しておけば穴も見えるよ!」
川 ゚ -゚)「私はブーンに任せる。グループのリーダーは君だろう」
( ^ω^)「そういえば紙に書いたお」
( ・∀・)「で、どうする?」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:53:16.89 ID:UWWOm0vg0
- ( ^ω^)「今日はもう遅いから解散。これから平日は授業終わりに立ちで段取りつけて、休日にしっかり動く。ってとこでいいかお?」
頷く五人。これは当然肯定の印だろう。
それから言葉をいくらか交わしつつ、彼らは帰ることになった。
で、火曜日。
チューズデーである。みんなやる気あんま無い。取り合えず第二運動場に集まり広がる。
んで手伝ってもらうためにドクオ班を呼んだ。聞けば彼らは本当に三対三のガチンコをするという。
本来ならあまりに無謀な行為だ。大変大変。
('A`)「まあ、俺らは正面から殴り合っても勝てるからな!」
(#^ω^)「普通の殴り合いなら僕より弱い河童が何言ってるお!」
_
( ゚∀゚)「しょーがねーよ。それにやばくなってもショボンいるしな」
(´・ω・`)「僕はあまり戦うつもりはないさ。二人が怒るからね」
ノパ听)「そうだ!私とドクオで殲滅するぞ!」
('A`)「いえす!」
川 ゚ -゚)「流石に厳しいだろう」
( ・∀・)「それに殲滅って……おまえら何のつもりだよ」
ノハ*゚听)「私達は人に全力を出しにくいからな!今回はやってやる!殺ってやるぞ!」
_
( ゚∀゚)「確かに、ドクオがその最たる例だな。それからヒート、字が違う」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 20:57:59.37 ID:UWWOm0vg0
- ξ゚听)ξ「まあまあ、始めましょっか」
( ^ω^)「だおー」
ジョルジュ→ ○
ミセリ→ ○ ○ ←ブーン
モララー→ ○
クー→ ○ ○ ←ツン
そんで立ち位置こんな感じになった。これ雑だわ
ドクオ班は横一線でヒートが真ん中。ショボンは立ったまま寝てる。
ミセ*゚ー゚)リ「じょる君いけー!」
_
( ゚∀゚)「まいりまっせ!」チョコチョコ
ノパ听)「ジョルジュから来た!」ブンブン
歩いてったらヒートに当たったジョルジュ。
彼女は拾った鉄パイプを持ってジョルジュをペしペし殴る。
_
( ゚∀゚)「いたい!」
ξ゚听)ξ「適当に撃つ?」
川 ゚ -゚)「いや、ジョルジュが元気だからまだ必要ないな」
実際はクーはめんどくさがっているだけである。
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:02:55.81 ID:UWWOm0vg0
- (#'A`)「ジョルジュ潰す!」
ドクオが叩かれてるジョルジュに向かって来た。
( ^ω^)「あ、ドクオまでジョルジュにいったお………」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあわたし達も出ちゃう?」
( ^ω^)「………そーするおー」
てけてけ歩く二人。
_
( ゚∀゚)「モララーサボんな、ドクオ来ちまっただろ。俺は塞げるんだから気にしないでやればよかったんだー!」
( ・∀・)「あ、マジか、悪いな」
言いながらドクオに殴られるジョルジュ。
モララーはメガホンを持ってボーっとしている。
ξ゚听)ξ「クー、ヒート暇そうだから撃とうよ」
川 ゚ -゚)「まかせろぅ!」ガチャコン
クーは突然ノリノリで長めのライフルを構える。
(´・ω・`)「だめだよー」
川 ゚ -゚)「あらら」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:08:09.13 ID:UWWOm0vg0
- すると突然ライフルが宙に引っ張られ、空中で解体された。
川 ゚ -゚)「くそう、厄介な」
ξ゚听)ξ「遮蔽物ないとショボン君最強だよねー」
(´・ω・`)「本番は遮蔽物くらいはあるだろうけどね」
ノパ听)「うおー、ミセリ体柔らかいな!!」
ミセ*゚ー゚)リ「でしょー!」
軽く打ち合うミセリにヒート。
('A`)「死ねコラァ!」
_
( ゚∀゚)≡ドウッシュワァ「当たるか糞が!」
≡⊂( ^ω^)⊃「お、ジョルジュがちょっとマシになってるお!僕も参加するお!」ブーン
ボクシングの心得をちょこっと知ったジョルジュは、少々身のこなしが軽くなっていた。
('A`)「ふはは!ジョルジュ!ボクシングの間合いまで詰めたらお前は死ぬぞ!」
ぷしゅぷしゅと水を噴射するドクオ。
うねるような動きで拳を避け、相手の顔に向けて水弾を撃つ。
_
( ゚∀゚)「うぜえ」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:13:15.33 ID:UWWOm0vg0
- ( ^ω^)「避けてやるお!そらそらぁ!」デュクシ
狙われてないブーンは横からずっと蹴ってる。
('A`#)彡グルン「おい!いてえよおい!おいこら!」
そしたらブーンに向き直った。
_
( ゚∀゚)+「いまだ!」ガバッ
('A`)「ぐえ」ドッサァ
( ・∀・)「きたあ!」テケテケ
ドクオに倒れ込んだジョルジュ。
モララーは良いとこに詰めてた。
メガホンを向ける。
( ・∀・)⊃<←メガホン「はい一人!」
(;'A`)「う!マジで耳やべえ……」
(´・ω・`)「あ、ドクオが」
ノパ听)「私もー同じ流れでー捕まるー」
(´・ω・`)「うわー僕は複数の対処が苦手なんだー」
ミセ ゚―゚)リ「かった。しょうり。びくとりー。でも残ったこの気持ちはなに」
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:18:24.51 ID:UWWOm0vg0
- 川 ゚ -゚)「やったぞ、祝賀会だ」
ξ゚听)ξ「いや、やっぱり真面目にやろうよ」
(#^ω^)「っしゃぁあ!!とりあえず集合すrおいジョルジュ寝んなァ!!」
そんで集まる九人。
( ^ω^)「気がついた点挙げるお」
_
( ゚∀#)「モララーが俺と連動して動かなかった」
( ・∀・)「すまん」
ξ゚听)ξ「クーがやる気無い」
川;゚ -゚)「え、それ私だけかな……?ごめんなさい………」
(´・ω・`)「遮蔽物も無い」
ミセ*゚ー゚)リ「演習所借りる?」
( ´ω`)「めんどくせえお」
ノパ听)「あとは?」
('A`)「ねみい」
「……………」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:24:08.10 ID:UWWOm0vg0
- ξ゚听)ξ「はぁ……」
ミセ*゚ー゚)リ「最初からみんな固まって動いてみよう!」
( ^ω^)「え」
で、
( ・∀・)「………数でゴリ押しはアリかもしれない」
_
( ゚∀゚)「モララーと俺以外全員死んだけどな」
はがいじめにして叫んだ結果である。
(;´・ω・`)「僕も死ぬかと思ったよ……やるじゃないか………」
彼を筆頭に青い顔の面々。
_
( ゚∀゚)「まあ、評価は最低だな」
( ・∀・)「みんな死んだからねー」
( ^ω^)「……とりあえずジョルジュモララーは固まって動いた方がいいお。状況次第では行けなくはないお」
_
( ゚∀゚)「おk」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:29:05.49 ID:UWWOm0vg0
- ミセ*゚ー゚)リ「もう遅いね、おなかすいた」
ξ゚听)ξ「帰る?」
ノパ听)「ご飯行くか!」
川 ゚ -゚)「行こうか」
了解も取らずに彼女達は行ってしまう。
ドクオはいつの間にか消えていた。
( ^ω^)「僕らはどうするお?」
_
( ゚∀゚)「俺とモララーのフォーメーションに付き合え」
(´・ω・`)「じゃあ二対二だね。前衛、ピンチになったら止めてあげるよ」
( ゚ω゚)「ったくよお!仕方ねーなぁ!」
( ・∀・)「まあまあ」
向かい合う。
_
「近い」( ゚∀゚)(^ω^ )「打ってこいや」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:34:13.77 ID:UWWOm0vg0
- ブーンは至近距離の拳を屈んで回避、同時に掌打でジョルジュを押し返す。
ジョルジュの動きは以前より洗練されてはいるものの、まだまだブーンには敵わない。
さらにブーンは爆風によって遠ざかる距離を一歩で詰め、胸に蹴りかかる。
_
( ゚∀゚)「甘いわ!」
スウェーしつつ胸への足を受け止めた。
これもちんぽっぽのレクチャーのおかげなのか、足の運びは格段にスムーズになっている。
胸で爆風が起きるが、ジョルジュに怯む様子はなかった。
(;^ω^)「うお!」
踏ん張られたことで爆破の反動が逃げず、直接ブーンに帰ってきた。
股関節まで揺れ、関節に痛みが走る。
( ・∀・)「―――」
( ^ω^)「!!」
さらに音波により頭を揺らされるブーン。
がっちり掴まれる中、地についた足でジョルジュの頭に無理矢理、半身を捻りつつの蹴りを放った。
_
( ∀ )「おぶちっ!!」
爆ぜながらジョルジュは横に崩れ、ブーンの足の拘束を解いてしまう。
そしてメガホンを下げるモララー。
( ・∀・)「ジョルジュ、もうちょい時間頼む」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:39:21.08 ID:UWWOm0vg0
- _
( ゚∀゚)「悪い」
立ち上がりかけたジョルジュに横から迫る足。
ブーンは地に仰向けに倒れ込んだまま、その場ですべるように回転していたのだ。
_
(;゚∀゚)「やべっ」
ジョルジュの脛と膝に蹴りが命中。
膝を蹴った足はそのままあてがい、掌を起爆するブーン。
あてがった足を軸に飛びあがりながら横回転し、頭に向かって踵を振り回した。
_
(;゚∀ )「うがっ!」
全体重が乗った踵。爆破の勢いも相まって、またもジョルジュは地面に叩きつけられる。
( ^ω^)「……ここでやめるお」
突然ブーンが中止の命を下す。
モララーは一瞬疑問の色を見せるが、すぐに頷いた。
( ・∀・)「でも、なんでだ?」
(´・ω・`)「ジョルジュ一人には荷が重い、だろ?」
( ^ω^)「だお。僕も捕まえられないようじゃ四年なんて無理だお、二年最後の試験の時も失敗したお。あれは教官だけど」
事実を言っているのだが、言葉はあまりに直接的である。
ショボンも当然のように頷くが、モララーは渋い顔をしていた。
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:44:18.29 ID:UWWOm0vg0
- ( ・∀・)「おい、おまえらもう少しオブラートに包んで言えないのか?」
( ^ω^)「試験は来週だお」
( ・∀・)「だけど――」
_
( ゚∀゚)「まー、事実だな」
ジョルジュは気にする様子はなく、淡々と言い放つ。
モララーは言葉を遮られ、そのまま黙ってしまった。
_
( ゚∀゚)「俺は頑丈なだけで弱いから」
( ・∀・)「………」
( ^ω^)「それでもモララーと組ませる方向は変えないお」
( ・∀・)「……?ならどうするんだよ」
( ^ω^)「こうなったらツンも一緒に組んでもらうお。あっちはまだやり始めたばっかりだから確実ではないかもしれないけど」
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 21:49:05.05 ID:UWWOm0vg0
- _
( ゚∀゚)「そうだな。俺が前線でお前ら並に戦うなら、やるしかないか」
(´・ω・`)「でも、それだと残りが辛いんじゃないか?二人を三人で抑えることになるだろう」
( ^ω^)「そこはまあ、耐えるお」
( ・∀・)「俺らが一人を確実に獲れ、ってことか」
( ^ω^)「そうだお。ジョルジュ達が前衛一人を確実にやれればいいんだお」
_
( ゚∀゚)「あれなら相手を逃がさないでいけそうだしな。多分モララーもうまく音出せる」
( ・∀・)「具体的になにやるんだよ」
( ^ω^)「ジョルジュの特技を最大限に生かすんだお。多分こいつにしかできないことだお」
ジョルジュを見て二ヤリと笑うブーン。
そこにはジョルジュに対する信頼も見受けられた。
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 22:01:04.62 ID:UWWOm0vg0
- ( ゚ω゚)「前略!中略!試験だおっ!フウッ!」
ξ;゚听)ξ「不安だわ………」
ミセ*゚ー゚)リ「大丈夫だよ!土曜日はヒートでも防ぎきれなかったんだよ!」
ξ゚听)ξ「それは自信にはなるけど……」
( ・∀・)「それに今日は俺の音も入る予定だ。大丈夫だよ」
ξ゚听)ξ「うん………」
川 ゚ -゚)「私は脳が破裂しそうだ」
( ^ω^)「っていうかクーはそこまで頑張らなくてもいいお。あ、ミセリ、充電は大丈夫かお?」
ミセ*゚ー゚)リ「バッチリ!ミセリバンカー三発撃てるよ!」
背負った大きなライフルのような危険物を取り出し持ち上げる。
一応学園に報告はしてあるので、学園祭の時に使うことになるだろう。
_
( ゚∀゚)「言っておくけどな、撃ったら即退場だぞ」
ミセ*゚ー゚)リ「いちおうもってく!フェイクフェイク!」
浮かれてる表情はどうも危なっかしい。
クー以外の四人は彼女を怪訝な顔で見つめていた。
( ^ω^)「………まあいいお。第五演習場に行くお」
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 22:06:31.62 ID:UWWOm0vg0
- 六人は掲示板に指示されていた試験会場へ移動することにした。第五演習場とは学園内に点在する演習場のなかで最も狭い場所だ。
使用頻度も高い方ではなく、普段の演習でもここを使用した場合とそれ以外では成績に差が出る者がいるほど。
なぜなら第五演習場は現実的にはありえないほどさっぱりした作りなのだ。
ξ゚听)ξ「相変わらず眩しいわね………」
その空間は一面の白。遮蔽物は所々に置かれているのだが、パッと見では何処にあるのかさっぱりわからない。
作った理由が全く想像つかない奇妙な場所である。
広さは縦150メートル×横100メートル。実際に演習で入る場所は正方形になっている。
( ^ω^)「受験番号Eの17番。ブーン班とクー班ですお」
( ゚∋゚)「おう。電気の」
ここの試験官はクックル教官が担当しているようだ。
相変わらずでかく、座っているのにもかかわらず立ったまま向き合ったブーンと同じサイズである。
彼はどうやらミセリに話しかけているようだ。
ミセ*゚ー゚)リ「あ、はい!」
( ゚∋゚)「頑張れよ、ミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ「もちろんです!」
それから全員で微妙な顔をしながら待合室、もとい荷物置き場に潜り込んだ。
緊張からか、ミセリに教官が話しかけた理由は誰も聞かなかった。
待合室で準備をする面々。
既に他の班も幾らか入っており、それぞれ道具の確認やら打ち合わせやらで騒がしい。
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 22:11:59.25 ID:UWWOm0vg0
- (,,゚Д゚)「おうジョルジュ」
_
( ゚∀゚)「ギコさん!!」
(,,゚Д゚)「え?まあいいや、おまえらやっぱりミセリの班と組んだか」
_
( ゚∀゚)「ギコんとこは?」
(,,゚Д゚)「シューの班だ」
_
( ゚∀゚)「まじで?」
シューの班の面々はシューを除くと、というか普段は存在感を出さないシュー込みで物凄くパッとしない。
どちらかといえばギコはあまり好まないタイプの班なのだが。
(,,゚Д゚)「ああ、他に空いてるやつらが居なかったんだよ」
(*゚ー゚)「ちがうよ、他の班の子がシャキン君を嫌がるの」
突然しぃが割り込んできた。そして、ギコ班の残りのかわいそうな眉毛の姿は無かった。
きっとシューに縛られているのだろう、血管の浮き出る眉毛がなんとも微笑ましい。
_
( ゚∀゚)「なる」
ミセ*゚ー゚)リ「ほらじょる君、確認!」
_
( ゚∀゚)「うーい。じゃな」
(,,゚Д゚)「おう」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 22:17:24.69 ID:UWWOm0vg0
- _
( ゚∀゚)「うお!もう次じゃねーか!」
16番の組が帰ってきた。表情からはあまり納得のいく結果ではなかった様子。
やはり四年が相手となると満足な展開に持ち込めないのだろう。
ξ;゚听)ξ「緊張する……」
( ^ω^)「ぱーっとやるお」
ミセ*゚ー゚)リ「ぱーっとやろう!」
( ・∀・)「簡単にいくかねー?」
川 ゚ -゚)「私はハローさんからもらったアイテムを使うぜ」
_
( ゚∀゚)「味方に当てんなよ?」
川 ゚ -゚)「ふん、私を誰だと思っている?」
_
(*゚∀゚)「クーたん!」
川 ゚ -゚)「おい言っておくがその言い方かわいくないぞきめえ」
( ^ω^)「ほら、行くお」
ミセ*゚ー゚)リ「はいクーもいこーね」
二人のアホの背中を押しながら移動をし、試験官のクックルのもとへ。
クックルは中の四年と何か話をしている。
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[おもすぎふいた] 投稿日:2009/10/16(金) 23:20:17.59 ID:0gv2FbkZ0
- ( ゚∋゚)「……そうか。では次の試験会場に移動してくれ」
四年は試験会場を回ってローテーションで試験の相手をしているようだ。
それの意味するところは、次への体力が余っているということである。
( ゚∋゚)「おう、三年組は来たか」
川 ゚ -゚)「はい」
( ゚∋゚)「相手もそろそろ来るから待っていろ」
場を沈黙が支配する。緊張からかクックルのせいか、誰も口を開こうとしない。
ミセリは空気に耐えきれないのか屈伸をし始めた。
つられてジョルジュは腹筋をし始めたのだが、ツンがすかさず止める。
( ゚∋゚)「ん、来たな」
ξ;゚听)ξ「なんかでっかい人いる……!」
クックルの様子に全員が釣られ、演習所の入り口を見やる。
ツンが驚くのも当然で、えらいでかい男がぐったりした男を背負って歩いてきていたのだ。
(・(エ)・)「少々、遅れましたな」
( ゚∋゚)「全く、試験時間は移動先と三分ずれているはずなんだがな」
ハソ ゚−゚リ「すいませーん、デミタスこの野郎が歩きたくないとかのたまいまして」
軽い調子で言う女の背には先端が大きく二股に分かれた槍のような金属の棒が二本背負われている。
さらに腰には鉄の板を丸め、筒状にされたものが構えられていた。
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:24:38.96 ID:0gv2FbkZ0
- (´・_ゝ・`)「お、ついたか。クマー、助かった」
巨人の肩に抱えられていた男はそのまま地面に叩きつけられた。
彼は重火器類が体中に巻きついていて、やたら重武装だ。
学園では重火器を使う傾向が低いので、ここまでの武装は珍しいといえる。
(;´・_ゝ・`)「これは、いたいわ……」
( ゚∋゚)「なち班、揃ったな。ではブーン班、クー班も配置につけ」
( ^ω^)「はいですお」
ブーンらは極力距離をとって準備をし、ツンはモララーとジョルジュになにやら話しているようだ。
残ったミセリ、クー、ブーンは相手の出来る限りの考察をする。
川 ゚ -゚)「間違いなくあのでっかいのは出てくるな」
( ^ω^)「それはジョルジュ達に当たってもらうお」
ミセ*゚ー゚)リ「わたしたちは重武装と刺又さんだね」
( ^ω^)「さすまた?」
ミセ*゚ー゚)リ「さすまた知らないの?ちょっと短いけどあれはさすまただよ。あの間に腕とかはさんで動き封じるの」
( ^ω^)「うーん、知らないお。とにかく素手じゃ二人とも分が悪そうだお」
川 ゚ -゚)「私が適当に撃つ。きさまら二人には弾は何発か喰らってもらおう」
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:31:38.27 ID:0gv2FbkZ0
- 閃光手榴弾を持ち、投げ上げながらクーは言う。
( ^ω^)「僕は適当に、重火器の人になんかするお」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあわたしは刺又さんと一騎打ちだね」
( ^ω^)「勝ちを焦っちゃダメだお。ジョルジュ達に一人を沈めてもらわなきゃ」
ミセ*゚д゚)リ「……………はっ!!」
突然ミセリは目を見開いた。
川 ゚ -゚)「どうした?」
ミセ*゚д゚)リ「相手ががっちりまとまって戦うタイプだったらどうするのさ!」
( ^ω^)「…………」
川 ゚ -゚)「………………」
目先のことにのみ集中していたブーン達はこれほどにも単純なことに気付けなかった。
ミセリが危惧するのも当然である。ジョルジュ達の使う手は相手が一人であることを前提とした戦法なのだ。
(;^ω^)「………確かにやべえお!全力で引き剥がすお!」
ミセ;゚ー゚)リ「うわあああ!こうなったらやけだ!」
川 ゚ -゚)「いや………大丈夫か?」
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:35:24.96 ID:0gv2FbkZ0
- それでも試験は始まってしまう。クックルが開始用のでっかいスイッチついたブザーに手を掛けているのだ。
ξ;゚听)ξ「ひぃぃ!」
_
( ゚∀゚)「落ち着けツン。お前なら大丈夫だ」
( ・∀・)「さて、始まるな」
( ゚∋゚)「これより受験番号E17番、ブーン班、クー班の試験を開始する」
ブーンらは万全とは言えない状態の中、高音と低音が半端に混ざるブザーが演習場に響き渡ってしまう。
ハソ ゚−゚リ「いけクマー」
(・(エ)・)「なち、お前も来い」
(´・_ゝ・`)「いってらっしゃいまし」
(・(エ)・)「お前もだデミタス。ついてこい」
(´・_ゝ・`)「えー」
二人はいやいや大男の背後に回り、彼の歩く速度に合わせる。
普通に散歩をするような速さで、じっくりとブーンらのもとへ歩き出してきていた。
(;^ω^)「来てるお!固まって来てるお!」
ミセ;゚д゚)リ「ブーンうるさい!どうしよぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:38:19.32 ID:0gv2FbkZ0
- 川 ゚ -゚)「とりあえず予定通りジョルジュ達が出るんだ。一列なら使えるだろう」
_
( ゚∀゚)「だな。行こうぜ」
( ・∀・)「いよーし!」
ξ゚听)ξ「私は一番後ろでいいんだよね……」
ツンの背中には大きなリュックが背負われている。
中に入っているのは大量の球だ。
そして前を歩くジョルジュもそれと同じものを持っている。
_
( ゚∀゚)「っしゃ!」
ジョルジュは自分を一喝し、前を向く。
彼はバットをリュックから取り出し、残った中身をハンマー投げのようにぶん投げた。
(・(エ)・)「ん?」
ハソ ゚−゚リ「?」
(´・_ゝ・`)「なんだ?」
歩く四年組はリュックからぶちまけられる様々な大きさの球を見つめる。
それらは彼らの手前や奥に落ち、逃げ切らなかった勢いとともにコロコロ転がっていく。
_
( ゚∀゚)「ツン!」
ξ゚听)ξ「ええ!」
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:41:24.33 ID:0gv2FbkZ0
- バットを持った肩を回しながら叫ぶ。
そしてツンは自分のリュックの中の球に触れた。
(;´・_ゝ・`)「うお!」
ハソ;゚−゚リ「ひゃ!」
すると四年組の周囲にある球がひとりでに浮き、高速で飛んでゆく。
方向はツンの元だ。一部の球の延長線上にいる四年組は、嵐のように飛んでくるそれに警戒の色を見せる。
(・(エ)・)「俺に隠れろ」
巨体が球の群れに立ちはだかり、二人を守るために両腕を開く。
(・(エ)・)「ぬ!!」
すべて金属である球。それなりの速度で体に跳び込んで来ているのだ。
仮にも人である彼にそれを受け切れ、というのはあまりに難儀な話であろう。
そのうえ、それは一方から飛んでくるわけではない。
_
(#゚∀゚)「ああああああ!!!」
ジョルジュが全身を硬化させ、彼らの至近距離に立って向かってくる金属球全てを返しているのだ。
基本は手に持つバットで、大きめのものは足で、小さいものは即座に投げ返して、
バットで間に合わないものはその頑丈な腕で、といった具合に。
ハソ;゚−゚リ「あぶなっ……こっちからも……!」
(´・_ゝ・`)「おいなち!」
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:45:29.19 ID:0gv2FbkZ0
- ハソ ゚−゚リ「わかってる!」
デミタスに叫ばれた彼女は即座に腰の巻かれた板を一枚に開き、ジョルジュが打ち返している側に立てる。
角度が傾いていたのか、球は上へ上へと弾かれてゆく。
ハソ ゚−゚リ「こんな使い方するつもりなかったのに」
(´・_ゝ・`)「油断しすぎたわ。行って来い」
ハソ ゚−゚リ「はいよー。クマー、行くよ」
鉄のベールに隠れた三人。いつそれを解くかも分からないので、ジョルジュは飛んでくる球を打ち返し続ける。
ツンもどれを引き寄せ、どれを戻さないのかの判断に追われている。返したものが即座に引き寄せられては意味が無い。
( ^ω^)「多分すぐ女が出て来るお」
ミセ*゚ー゚)リ「わたしが行くね」
( ^ω^)「頼むお。クー、僕と重火器」
川 ゚ -゚)「ああ」
( ・∀・)「たのむぜ、でかいのはきっと潰す」
そして鉄の壁が解かれた。
それが持ち上げられた瞬間に大男が走って来る。
彼の体は先程とは違い、首から毛に覆われ、爪も明らかに伸びていた。
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:50:16.22 ID:0gv2FbkZ0
- (#・(エ)・)「くまああああああぁ!!」
_
(;゚∀゚)「うおああああ!!『熊っぽい』から『まるっきり熊』じゃねえか!ツン!下がれ!」
ξ゚听)ξ「ええ!」
その熊の背中には小柄の少女がくっついていた。
彼女はそこから飛びあがり、下がるツンの背中に飛びつく。
ツンは滑り込むように倒され、彼女の持つ刺又により両腕を抑えられた。
ハソ ゚−゚リ「待ちなさい」
ξ )ξ「う………あっ……」
その刺又はかなりの温度で、服越しにでも火傷をしてしまいそうなほどだ。
ハソ ゚−゚リ「女の子の肌は焼きたくn―――」
ミセ#゚ー゚)リ「っりゃあ!」
ちりちりと電気が弾ける音を鳴らし、凄まじい勢いでツンの拘束が吹き飛ぶ。
ミセリのメリケンで肩を思いきり振り抜かれ、その衝撃になちが転がった。
それでもすぐさま立つと、あからさまに不快な顔をする。
ξ゚听)ξ「ミセリ!熱かった!」
ミセ*゚ー゚)リ「ええ!……ほら先輩、わたしを狙って!」
ハソ#゚−゚リ「………これだから……」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/16(金) 23:53:29.36 ID:0gv2FbkZ0
- なちの拘束から逃れ、大振りな爪から逃げ回るジョルジュとその辺に転がる球、そしてクマーが一直線上になるように走りまわるツン。
ξ゚听)ξ「ジョルジュ!」
_
( ゚∀゚)「うし!」
(;・(エ)・)「またか!」
クマーの周囲から飛び交う球。
リュックを前に引っ掛け、中の球を触り引き寄せているので、様々な方向に転がるものがクマーの一点に集中して向かっているのだ。
_
(#゚∀゚)「うらうらうらああああ!」
彼が怯む隙に腕の範囲から逃れ、今度は多方から飛んでくる球をひたすら返し続けるジョルジュ。
先程とは違い、一方向ではない球の群れに、クマーはなすすべがなかった。
(´・_ゝ・`)「………さて」
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/17(土) 00:01:37.15 ID:OFYvt2vn0
- ( ^ω^)「さて、とな?」
デミタスは鉄の壁が解かれる段階ですでに近くの遮蔽物に身を隠していた。
そこでアクションを起こそうというところだったのだが、にやけ面の男が既に目の前に居た。
(((´・_ゝ(#)「ぅぐえっ!」
顔を殴られる。そしてすぐさま腹を蹴られる。
拳に容赦は無い。そう、これは試験なのだ。
( ^ω^)「大きい爆薬とかはあるかお?」
(´・_ゝ#)「ふん、知らんわ」
( ^ω^)「………………」
ブーンはデミタスをボッコボコにし、ムカついた彼はさらに銃器を全て爆破した。
勿体ない事に、それらは特殊な加工をしているようであった。
クーは危険そうなものだけ、ハローからもらったねばねばボールでそのへんの遮蔽物に固定した。
( ´ω`)「あれぇ……?もう一人落ちたお……………」
川 ゚ -゚)「まあ、いいじゃないか………」
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/17(土) 01:10:11.59 ID:zJOn2DYE0
- ハソ#゚−゚リ「うらあぁ!」
刺又の間合いでは当然拳など通るはずもない。
ミセリは刺又を触れたりしてみるが、それはかなり熱をもっており、
引き寄せる場合手の皮がもってかれてしまうと判断した。
これではいつまでたっても攻勢に出られない。
なちの技量は大したことは無く、本来なら時間など掛からない相手だ。
ゆえに、苛立つ。
ミセ#゚Д゚)リ「………あああああもうめんどくさい!!!!」
ミセリは充電分の電気全てを炸裂させ全身に通電し、爆発的な加速を得る。
刺又での反応をさせる前に一気に叩き潰すことにしたのだ。
ミセ#゚Д゚)リ「せあ!!」
ハソ;゚−゚リ「………っ!」
なちが発光を知覚する。
が、その頃にはミセリは既に目前で拳を構えていた。
両手に長物を抱えるなちに、そこから拳に対処出来るような手は無い。
ハソ − リ「………………」
ミセ*゚ー゚)リ「………ふう、体が焦げるかと思ったよ」
そして一呼吸置いた頃には、地に伏す刺又女と、手をぷらぷらさせる戦闘民族の構図ができあがっていた。
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/17(土) 01:11:12.90 ID:zJOn2DYE0
- (;・(エ)・)「ぐぅ………」
_
( ゚∀゚)「モララー!」
(;・∀・)「………はっ!無心で引き金を引いていたぜ!シンジ君かよ!」
ξ゚听)ξ「はやくしてよ!」
崩れ落ち掛けているクマーに、いまだ球を飛ばし続けるジョルジュ。
ここでモララーを使わず何処で使うというのか。
そしてマシンガンから手を離し、メガホンを取った。
( ・∀・)「――――」
いつぞやのビコーズの時のような、脳を破壊する音波。
今回はメガホン使用で当社比五倍増しである。
( (エ) )「……………かっ……」
すでに疲弊していたクマーは間も無く気絶する。あっけないものである。
( ゚∋゚)「あ、終わったか」
クックルはぼーっとしながら終了のブザーを鳴らした。
最初と同じ音なのだが、その意味も、重みも違っていた。
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/17(土) 01:11:57.76 ID:zJOn2DYE0
- ( ´ω`)「はぁ………弱いってレベルじゃねーお」
寮への帰り道、呟くように言う。
ミセ*゚ー゚)リ「教官に聞いたんだけどね、試験担当した四年生は今月の査定試験に失敗した人達なんだってさ」
_
( ゚∀゚)「再評価する条件に三年の試験を見ろ、って完全に職員の職務怠慢だよな。そもそも再評価っていいのかよ」
( ・∀・)「ニュー速ホントダメだな」
( ´ω`)「それよりもダメなのはあの四年だお………流石兄弟より弱いお………」
ミセ*゚ー゚)リ「それは言えてる!クマーって人は結構スゴそうだったけど」
ξ*゚听)ξ「結局私たちの球で何も出来て無かったけどねー!」
川 ゚ -゚)「ツンは動きながらよくできたな。球見えなかったろ」
ξ゚听)ξ「それはジョルジュを見てればわかるわ。蹴る球と打つ球と投げる球が違うんだもん」
( ^ω^)「いや、それは十分すごいお」
ξ*゚听)ξ「てれるから!ほめるな!それにジョルジュが安定して動いたからよ!」
_
( ゚∀゚)「にしてもだ、これから夏じゃねーか!」
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/17(土) 01:12:56.23 ID:zJOn2DYE0
- ( ^ω^)「だお!」
( ・∀・)「休み一カ月だよな?」
ミセ*゚ワ゚)リ「わーい!」
川 ゚ -゚)「渚のなんとかだなぁ」
ξ゚听)ξ「クー何言ってるの?」
( ^ω^)「キャンプしたいお!」
(*・∀・)「どっかいきてえええええええええええええ!!!!!海ぃぃぃぃぃぃ!!!」
_
( ゚∀゚)「うみ!!クーたんのおっぱい!クーたんのおっぱい!」
ミセ*゚ー゚)リ「死」
ξ゚听)ξ「ね」
川 ゚ -゚)「よ、このゴミめ」
_
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい!おっぱい!」
というわけで、夏が始まりました。
第十四話「前期末試験」・終わり
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