- 117 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:15:32 ID:77z0gY5UO
病院の一室、一人の男が横たわっている。
( -∀-)
ξ゚听)ξ
ツンはカーテンを開けた。
( -∀-)
ξ゚ー゚)ξ「……今日は天気良いね」
- 118 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:19:17 ID:77z0gY5UO
ξ゚听)ξ「また一人、スペック使いを捕まえたわ」
( -∀-)
ξ゚听)ξ「……結局死んじゃったけど」
( -∀-)
ξ゚听)ξ「あ、私がやったんじゃないよ?ブーンも」
( -∀-)
ξ゚ー゚)ξ「あいつ、人を殺せないのよ、デブだから」
ξ--)ξ「どんなに頭良くても駄目ね、引き金を引く度胸が無い」
( -∀-)
ξ゚听)ξ「……私は違うよ?必要とあらば犯人を撃つ」
( -∀-)
ξ )ξ「……もう犠牲を出さないために」
- 119 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:21:49 ID:77z0gY5UO
ξ゚听)ξ「じゃ……これ以上仕事サボるとブーンが怒るから」
( -∀-)
ξ゚听)ξ「……またくるね、モララー」
ガチャッ
( -∀-)
バタン
( -∀-)
- 120 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:24:00 ID:77z0gY5UO
〜警視庁〜
ガチャッ
ξ゚听)ξ「パトロールから帰ってきたわよー」
( ^ω^)
('A`)
ξ゚听)ξ
( ^ω^)
('A`)
ξ゚听)ξ「……?」
- 122 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:26:38 ID:77z0gY5UO
( ^ω^)
('A`)
ξ゚听)ξ「どうしたのよ、二人ともいつにもましてブサイクな顔してるけど」
(;^ω^)「……大事件が発生したお」
ξ;゚听)ξ「事件!?またスペック使いが事件起こしたの!?」
(; A )「違う……もっとど偉い事件だ」
ξ;゚听)ξ「も、もっと?」
(; A )
('A`)「俺が会社をクビになった」
- 124 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:31:20 ID:77z0gY5UO
ξ゚听)ξ「何だそんな事」
(#゚A゚)「そんな事とは何だああああああ!大事件だろがあああああ!」
ξ゚听)ξ「あんた早くここから出ていきなさいよ、もう保護からは解放されたんだし」
('A`)「仕事くれ」
ξ゚听)ξ「あのね、ここはハローワークじゃ……」
(#゚A゚)「元はと言えば何日も警察に保護されたせいじゃねーか!責任とれ責任んんんんん!」
ξ#゚听)ξ「知るか!帰れ!出てけ無職!」
(#゚A゚)「俺は仕事くれるまで帰らんぞおおおおお!」
- 125 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:33:47 ID:77z0gY5UO
( ´∀`)「ブーン、ツン、ドクオ、事件だ」
( ^ω^)
ξ゚听)ξ
('A`)
( ´∀`)「高校生八人が突如として行方不明になり、今だに見つかっていない」
( ´∀`)「状況から見てスペックが絡んでいる可能性がある、至急捜査してくれ」
( ^ω^)「分かりましたお」
ξ゚听)ξ「了解」
('A`)「らじゃー」
ξ;゚听)ξ「いや何であんたがいるの?」
(*'A`)「パートで働く事になったドクオっす、どうかよろしく」
ξ;゚听)ξ「はぁ?」
- 126 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:36:23 ID:77z0gY5UO
ξ;゚听)ξ「何よそれ!?パートの刑事なんて聞いた事ないわよ!」
( ^ω^)「日給5万円だお」
ξ;゚听)ξ「しかも高ぁ!」
( ´∀`)「まあ彼には助けられたしにね」
(*'A`)「頑張ります!」
ξ;--)ξ「まったく……これだからここは……」
( ´∀`)「では3人とも、捜査に向かってくれ」
(*^ω^)「やったるお!」
(*'A`)「よっしゃ!」
ξ゚听)ξ「……足ひっぱんじゃないわよ、素人が」
- 127 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:38:14 ID:77z0gY5UO
( ´∀`)
公園のベンチに座り缶コーヒーを飲むモナー。
隣には、一羽の鷹がとまっている。
「彼を守ったつもりですか?」
( ´∀`)「……君か」
「パートの刑事など聞いた事がありませんね」
鷹が首を動かす。
( ´∀`)「うちには彼のチカラがいる……スペックが必要なんだよ」
「彼をこちらに渡しなさい」
( ´∀`)「断る」
「……後悔しますよ、モナーさん」
鷹が羽ばたき、飛び去っていく。
( ´∀`)「……」ズズ…
- 128 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:41:24 ID:77z0gY5UO
きゃっきゃっ
('A`)「……なあブーン」
( ^ω^)「……どうした相棒」
('A`)「世界三大財宝って何だと思う?」
(*^ω^)「JKのうなじ、JKのおっぱい、JKの太ももだお」
(*'∀`)「へへへへへ」
(;^ω^)
ξ#゚听)ξ
(;'A`)
ξ゚听)ξ「お前らマジふざけんなよ」
(;'A`)「すいませんすいませんもうふざけません」
(;^ω^)「拳銃を背中に突き付けるのはやめてくれお……ツンならマジで撃ちそうだお」
- 129 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:47:13 ID:77z0gY5UO
(゚、゚;トソン「あの……」
ξ゚听)ξ「ああすいません、で、行方不明になった生徒さんの事なんですが……」
(゚、゚トソン「彼らの事なら知っています、教え子ですから……」
( ^ω^)「彼らは学校での評判はどうでしたかお?」
(゚、゚トソン「……良い子達でしたよ」
('A`)「では、あなたのスリーサイズは?」
(゚、゚;トソン「上から90……って、え!?」
ξ#゚听)ξ
(;'A`)
(;^ω^)「すいません、気にしないで下さいお」
ξ゚听)ξ「……後で職員室に来い」
(;'A`)「はひ……」
- 130 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:50:38 ID:77z0gY5UO
ちゅーちゅー
ξ゚听)ξ「あ、ネズミだ」
(゚、゚トソン「理科の授業で使うんです」
( ^ω^)「そういやドクオ、授業でフナの解剖した時に気絶したおねw」
(*'A`)「ちょwwwやめろ恥ずかしいwww」
(゚ー゚トソン「うちの生徒の中にもいますよ、気絶する子」
(*'∀`)「俺も気絶して先生に介抱されてーwwwなんつってwww」
ξ゚听)ξ
('A`)「…ナンツッテ」
- 131 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:52:58 ID:77z0gY5UO
ブウウウウン…
〜車の中〜
ξ--)ξ「これといった手掛かりはなかったわね」
('A`)「ただの家出じゃねえの?」
ξ゚听)ξ「かもね、高校生だし」
( ^ω^)「……ツン、ちょっとここで止めてくれお」
ξ゚听)ξ「いいけど」
キキーッ
ξ゚听)ξ「どこ行くのよ?」
( ^ω^)「ちょっとエロビを借りに」
ξ#゚听)ξ「もう警視庁に戻ってくんなバーカ!」
車は全速力で走り去っていった。
( ^ω^)
- 132 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:56:05 ID:77z0gY5UO
〜車の中〜
(;'A`)「死ぬかと思った……レーサーかお前は……」
ξ゚ー゚)ξ「あらありがとう」
(;'A`)「褒めてねえ……何怒ってんだよ」
ξ゚听)ξ「は?怒ってなんかいないわよ」
('A`)
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「何よ?」
('A`)「へ?」
ξ゚听)ξ「あんた何か隠してるでしょ、私わかんのよ、刑事の勘で」
('A`)「刑事の勘(笑)とかwwwドラマかよwくせええww」
(;゚A゚)「どわああああ!すみませんすみません!アクセルベタ踏みしないでええええ!」
- 133 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 18:58:48 ID:77z0gY5UO
('A`)「ブーン、何か隠してるよ」
ξ゚听)ξ「隠してるって……何を?」
('A`)「それは分かんないけど……何かを隠してるって事だけは分かるよ」
ξ--)ξ「結局何も分かんないんじゃない、使えない男ねぇ」
('A`)「あいつ、隠し事する時はいつもエロビ借りに行くフリするんだ」
(#'A`)「……隣のクラスのガッキーちゃんとデートに行く時もそうだった」
ξ゚听)ξ「ふぅん……あんたらホントに仲良いのね」
('A`)「まあな……あんたにはいないのか?親友」
ξ゚听)ξ
('A`)「……?」
- 138 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:12:50 ID:77z0gY5UO
ξ゚听)ξ「……いるわよ、警察学校の時からの付き合いがね」
('A`)「へぇ……意外だな」
ξ゚听)ξ「何が意外なのよ?」
('A`)「ワガママが服着て歩いてるような女にまさか友達がいるとは」
ξ゚听)ξ「あれれー?ブレーキが踏めないぞぉー?」
(;'A`)「勘弁して下さい」
ξ゚听)ξ「……そんで一緒の頃に警官になって、どっちが先に刑事になれるか競争したわけよ」
ξ゚ー゚)ξ「奇跡的にそいつが先に刑事になれてね、まあ私もすぐに刑事になれたんだけど♪」
('A`)「へぇ……どんな女なんだろw一度会ってみてえなw」
ξ゚听)ξ
('A`)「……?(運転が穏やかになった?)」
ブウウウウン…
- 139 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:15:14 ID:77z0gY5UO
〜博物館〜
( ^ω^)
様々な生物の標本や恐竜の化石が展示されている。
lw´‐ _‐ノv「不思議だよね」
( ^ω^)「お?」
lw´‐ _‐ノv「人が昔は猿だったなんて」
(*^ω^)(高校生ぐらいかお……?可愛いおんにゃの子だお……)
lw´‐ _‐ノv「だから私はバナナが好きなのかな」
(;^ω^)(これ誘ってる!?逆ナン?逆ナン?)
- 140 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:17:06 ID:77z0gY5UO
lw´‐ _‐ノv「動物園にいる猿もいつかは人間になるのかな」
(*^ω^)「可能性はゼロではないお、進化は何が起こるか分からないし」
lw´‐ _‐ノv「でも猿の方が幸せかもね」
lw´‐ _‐ノv「何も考えずにリンゴやバナナ食べていた方が……楽しいのよ……きっと……」
少女は去っていた。
男が少女に寄り添い、共に歩いていく。
( ^ω^)(んだお彼氏いたのかお……糞ビッチが……)
ブーンは猿の標本を見上げた。
( ^ω^)(……僕は猿のままは嫌だお、エロゲできないし)
- 141 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:20:24 ID:77z0gY5UO
〜警視庁〜
ξ--)ξ「行方不明になった生徒達には悪いけど、私達が調べる事件じゃないわね」
('A`)「うわぁ……ひでー警察」
ξ゚听)ξ「あのね、警察だって人間なの!この世にある全ての事件を平等に調べるなんて無理なの!」
(-A-)「これだから国家の犬は」
ξ#゚听)ξ「あんたはその犬に飼われてる虫だろが!」
ガチャッ
( ^ω^)
ξ゚听)ξ「あらブーン、おかえり、良いAVは見つかった?」
ξ--)ξ「まったくモテない男は辛いわね、AVを見てシコシコピュッピュッするしかないんだもの」
(*^ω^)
(*'A`)
ξ*゚听)ξ「な、何よ!?」
- 142 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:22:18 ID:77z0gY5UO
( ^ω^)「……行方不明事件の犯人が分かったお」
ξ゚听)ξ「犯人?ただガキが家出しただけでしょ?」
( ^ω^)「……」
ξ゚听)ξ「……分かった、いこっか」
('A`)「え?もう夜じゃん、俺は行かな……」
ξ゚听)ξ
('A`)「喜んで行きます」
- 143 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:27:32 ID:77z0gY5UO
〜夜の学校、理科室〜
(゚、゚トソン「何なんですか?こんな時間に学校まで連れて来られて……」
(*'A`)(夜の学校か……エロいな……)
( ^ω^)「……実は行方不明事件の犯人が分かったんだお」
(゚、゚;トソン「まあ本当に!?」
(゚、゚;トソン「誰が犯人なんですか!?変質者ですか!?」
ξ゚听)ξ
( ^ω^)「……あなたですお」
(゚、゚トソン
( ^ω^)「先生……あなた……生徒達を消したおね?」
- 144 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:30:08 ID:77z0gY5UO
(゚、゚;トソン「な、何を言っているんですか!?私はそんな事……」
ブーンはネズミの入っているケースに手を置いた。
( ^ω^)「……これ、ネズミに見えるけど正しくはネズミじゃないお」
(゚、゚;トソン「それは解剖用のマウスです!」
( ω )「違うお……そんなはずないんだお……何故ならこのケースの中にいる生物は」
( ^ω^)「……とっくの昔、太古の時代に絶滅した生物種だからだお」
- 146 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:33:27 ID:77z0gY5UO
(;'A`)「な、なんだってー!?」
ξ;゚听)ξ「どういう事!?じゃあこのケースの中にいるのは一体……」
( 、 トソン
( ^ω^)「トソンさん……今の科学はトソンさんの考えている以上に進んでいるお」
( ^ω^)「このマウスと……それからトソンさんを調べれば分かる事だお」
( 、 トソン
( ^ω^)「……このケースの中にいるのは行方不明になった生徒達だおね?」
ξ;゚听)ξ「!?」
(;'A`)「!?」
( 、 トソン
クスッ
(゚ー゚トソン「頭良いのね、刑事さん」
- 147 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:35:45 ID:77z0gY5UO
(;'A`)「どういう事だよ!?人間がネズミになるわけが……!」
トソンはメダカの泳いでいる水槽に近付き、水の中に手を入れた。
(゚、゚トソン
気付くと水槽の中のメダカは消滅し、ただ水がそこにあるだけになった。
ξ;゚听)ξ「スペック!?」
ツンはトソンに向けて銃を構えた。
(;'A`)「メ、メダカが消えた!?」
( ^ω^)「いや、消えてないお」
(;'A`)「へ?」
(゚、゚トソン「……そう、昔の姿に帰っただけ」
(゚、゚トソン「『先祖帰り』……それが私のスペックよ」
- 148 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:39:51 ID:77z0gY5UO
( ^ω^)「水槽の中のメダカが原始的な生物になったんだお、目に見えない微生物に」
ξ;゚听)ξ「なんてこと……!人間をネズミにするなんて!」
ツンの銃を構える手に力がこもる。
ξ#゚听)ξ「今すぐ生徒達を元に戻しなさい!」
ξ#゚听)ξ「それに残りの生徒達は!?このケースには三匹しかいないけど!?」
( 、 トソン「……少し前にね、一人の女子生徒が自殺したのよ」
ξ#゚听)ξ「!?」
( 、 #トソン「何でだと思う?低脳で理性のカケラもない奴らにレイプされたからよ!」
(;'A`)「……」
( ー トソン「奴らにはお似合いの姿だわ……」
( ^ω^)「……彼らを元の姿に戻せるのかお?」
( 、 トソン
トソンは水槽に目をやった。
(゚、゚トソン「この水槽の中にメダカが戻る事は……無いのよ、一生ね……」
水槽のエアーの音だけが理科室に響いた。
- 149 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:45:19 ID:77z0gY5UO
〜警視庁〜
('A`)「……良かったな、大人しく捕まってくれて」
(;-A-)「俺てっきり猿にされるかと思ったよ」
ξ゚听)ξ「あんたは猿がお似合いかもね、オナニーの事ばかり考えているから」
('A`)「オナニーの事ばかり考えているのは認める」
('A`)「でも俺たまに思うんだよ……猿になって動物園で餌もらう生活してりゃあ楽かもなって」
('A`)「働かなくて済むし、嫌な上司と顔合わせなくてすむしな」
ξ゚听)ξ「その上司って誰の事だコラ」
( ω )「……駄目だお、猿になりたいなんて思ったら」
('A`)
ξ゚听)ξ
- 150 名前:無職四十郎 ◆lTQkQE3XtY 投稿日:2012/06/01(金) 20:46:43 ID:77z0gY5UO
……ああ
そうだな
第四話 おわり
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