- 348 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:30:11 ID:q8OKTkQU0
￣￣￣￣￣￣￣￣￣∨＼＿＿＿＿＿∧/￣￣￣＾Ｖ￣＼/∨＼＿＿＿∧/￣￣￣＾Ｖ￣＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
───────ｗｗ─────────────────ｗｗｖ─√ﾚ─ｗｗ──────ｗｗｗ─────
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,,∧,,, ∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,,∧,,, ∧＿＿＿＿＿＿
∨
/￣￣￣/ /￣￣￣/ /￣￣￣/ <ニﾆ>、 . <ニﾆ>、 .
￣ .ﾌ ./ / /￣/ / ＿__/￣/ ＿＿＿_ / /￣/ / | | . | | .
__／ (___'ー' _/ / /___ ￣//＿_＿＿/ 'ー' _/ /. .. X ... . X ...
/___,.ノゝ＿/ /___.ノ /＿ノ,___/￣ /___.ノ | | . | | .
... V .. V
￣￣￣￣￣￣￣￣￣∨＼＿＿＿＿＿∧/￣￣￣＾Ｖ￣＼/∨＼＿＿＿∧/￣￣￣＾Ｖ￣＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿
───────ｗｗ─────────────────ｗｗｖ─√ﾚ─ｗｗ──────ｗｗｗ─────
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,,∧,,, ∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,,∧,,, ∧＿＿＿＿＿＿
∨
.
- 349 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:31:02 ID:q8OKTkQU0
Chapter23.
.
- 350 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:31:53 ID:q8OKTkQU0
【六年前 西部 ステマ 保安所にて】
.
- 351 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:33:05 ID:q8OKTkQU0
- （ ・∀・）
［ -iii-］「モララー・ヴァンドア」
［ -iii-］「母親を含む７人を殺害。どれも銃殺だ」
（ ‐∀‐）
［ -iii-］「……何故殺した」
（ ‐∀‐）
【（ ‐∀‐）】
Name：モララー・ヴァンドア【Morara Vandoa】
Age：15
Occupation:殺人犯
（ ‐∀‐）
［ -iii-］「……聞いてるのか？」
- 352 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:34:48 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）
［ -iii-］「あの殺し方は、快楽犯のものだ。お前、殺すのが楽しくてしょうがないんだろ？」
（ ‐∀‐）「そうだよ」
［ -iii-］
（ ・∀・）「だから、何だ？」
［ -iii-］つｙ＝ ｼﾞｬｷｯ
［ -iii-］つｙ＝「何なら、此処でお前を殺しても良いんだぞ」
（ ・∀・）
［ -iii-］つｙ＝「どの道、お前は吊るされるんだ」
【［ -iii-］】
Name：ディン・ドレン【Dein Doren】
Age：43
Occupation:保安官
［ -iii-］つｙ＝「……何とか言ったらどうなんだ」
（ ・∀・）「……さっさと殺せよ」
- 353 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:36:20 ID:q8OKTkQU0
- ［；-iii-］つｙ＝「……ッ」
（ ・∀・）「出来もしねぇ癖によ」
［；-iii-］つｙ＝「貴様……」
( ’ t ’ )「もう止せ、ディン」
［ -iii-］つｙ＝「カルリナ……」
( ’ t ’ )「彼はまだ若い。……吊るすのを少し待とう」
［；-iii-］そ「な、何？！」ﾋﾞｸｩ!
（ ・∀・）
( ’ t ’ )「まだ更生の余地があるのでは無いかと、ね」
【( ’ t ’ )】
Name：カルリナ・ラーラス【Carulina Rourass】
Age：27
Occupation:保安官
［；-iii-］「更生……？ 本気で言ってるのか？！」
( ’ t ’ )「ああ、本気だ」
- 354 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:37:36 ID:q8OKTkQU0
- ［；-iii-］「コ、コイツは７人も殺してるんだぞ！！」
( ’ t ’ )「しかし、まだ子供だ。彼には未来がある」
［；-iii-］「だが……」
［；-iii-］σ「裁判に掛けられれば必ずコイツは死刑になる……、違うか？」
( ‐ t ‐ )「ふむ……、そうだな……」
( ’ t ’ )「……だったら、こうしないか？」
［；-iii-］「？」
( ’ t ’ )「三日間」
［；-iii-］「は？」
( ’ t ’ )「三日間で、彼を更生して見せる」
［；-iii-］「……カルリナ。頭は大丈夫か？」
( ’ t ’ )「正気のつもりだが」
［；-iii-］＝３ ﾌｩｩ…
［；-iii-］「良く聞け、カルリナ」
- 355 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:38:48 ID:q8OKTkQU0
- ［；-iii-］σ「コイツが犯した殺人と言う罪だ。これは絶対に消えない重いものなんだ」
［；-iii-］σ「殺した相手がアウトローなら、文句は無い。しかし、殺したのはちゃんとした人間だぞ」
( ’ t ’ )「もみ消せば何とかなる」
［；-iii-］ﾎﾟｶｰﾝ…
［；-iii-］「は、話にならん……」
( ‐ t ‐ )「頼む。この通りだ。少し、彼を預からせてくれ」
［；-iii-］
( ‐ t ‐ )
［；-iii-］「……二日だ」
( ’ t ’ ) ﾋﾟｸｯ
［；-iii-］「二日なら、良いだろう」
( ’ t ’ )「そうか。感謝するよ」
［；-iii-］「ただし。夜はこの保安所に縛り付けておく事。あと、この二日間は基本的に保安所で生活しろ。良いな？」
( ’ t ’ )「構わん」
［；-iii-］「……カルリナ、少しでも変な動きをさせてみろ。俺が撃ち殺すぞ」
( ’ t ’ )「ああ。用心する」
- 356 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:39:44 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）
（ ‐∀・）「……おい、女」
( ’ t ’ )「うん？ 女、とは私の事かな？」
（ ‐∀・）「てめぇしか女は居ないだろ」
( ’ t ’ )「容姿はこんなんだが、私は正真正銘の男だ。女では無いぞ」
（ ‐∀・）「じゃあ、男女。……お前、もしかして俺を助けたつもりか？」
( ’ t ’ )「助けた……、ふむ。助けた……、か……」
（ ‐∀・）
( ’ t ’ )「助けたとは少し違う……、いや結果的に君は助かっているな……」
( ’ t ’ )「とにかく。目の前で子供が死ぬのはもうこりごりなんだ」
（ ・∀・）「は？」
( ’ t ’ )「子供の死に目はこれでもかと言う位見てきたのでね。精神が参ってしまっているよ」
［；-iii-］「カルリナ……、まさかそれが理由か？」
( ’ t ’ )「可笑しいかな？」
- 357 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:40:58 ID:q8OKTkQU0
- ［；-iii-］＝３ ﾊｧ…
［；-iii-］「君は疲れる……」
( ＾ t ＾ )「そう言わないでくれ。私のワガママを聞いてくれて感謝するよ」ﾆｺﾘ
［；-iii-］「その笑顔はやめてくれ。何も言えなくなるから」
( ’ t ’ )「そうか？ ならやめよう」
（ ・∀・）「……おい。男女」
( ’ t ’ )「うん？」
（ ・∀・）「お前、後悔するぜ」
( ’ t ’ )「そうかも知れないな」
（ ‐∀‐）「……チッ」
( ’ t ’ )「まあ、何。二日と絞首台に上るまでの時間、ゆっくりと過ごそう」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「私とディンの三人でな」
［；-iii-］「何？！ 俺もか？！」
- 358 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:42:13 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )「どうせ保安所で寝泊りしてるんだろう。結果そうなるじゃないか」
［；-iii-］＝３ ﾊｧ…
［；-iii-］「本当に疲れる……」
( ’ t ’ )「溜め息ばかり吐いては幸せが逃げるぞ」
［；-iii-］「君に逃がされているんだよ」
( ＾ t ＾ )「すまない。自覚が無いよ」ﾆｺﾘ
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「さて、モララー君。お腹が減っただろう」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「何か食べよう。そうだな……」
( ’ t ’ ) ｳｰﾝ……
( ’ t ’ )
( ’ t ’ )「どうせ死ぬなら、美味しいものが良い」
（ ‐∀‐）（……さっきから死ぬだの何なのって、俺を改心させるんじゃなかったのか？）
- 359 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:42:53 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ ) ｳｰﾝ……
（ ‐∀‐）（まあ、その方が良いけどな……）
( ’ t ’ ) ｳｰﾝ……
［ -iii-］「その辺にあるもの食わせとけば良いだろう」
（ ‐∀‐）（……死ぬなら死ぬで良い。こんな面白くも無ぇ世の中、俺の方からお断りだぜ）
( ’ t ’ )「しかしな……」
( ’ t ’ ) ｳｰﾝ……
( ’ t ’ )「そうだ、ディン」
［ -iii-］「ん？」
（ ‐∀‐）（どうせ気になってたんだ。死んだらどうなるのかって……）
( ’ t ’ )「こないだ言ってたじゃないか。おいしい料理のある酒場を見つけたって」
［；-iii-］「……まさか、コイツを連れて行くのか？」
( ’ t ’ )「駄目か？」
［；-iii-］「正気の沙汰じゃない」
（ ‐∀・）（ただ……、こうやって飼われんのは気に食わねぇな……）
………
- 360 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:43:51 ID:q8OKTkQU0
- 【ステマ 小さな酒場】
［；-iii-］「……結局来てしまった」
（酒｀з´）つ-:＿＿:- ｼﾞｭｰ
（酒｀з´）つ-:＿＿:-「はい、お待たせ」ｼﾞｭｰ
( ’ t ’ )「おお……、美味そうだな……」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「さあ、食べよう。冷めない内に」
（ ‐∀‐）「……食えねぇよ」
( ’ t ’ )「うん？」
（ ‐∀‐）「だから、縛られてたら食えねぇって」
( ’ t ’ )「それもそうだな……」ﾁﾗｯﾁﾗｯ
［；-iii-］
( ’ t ’ ) ﾁﾗｯﾁﾗｯ
［；-iii-］「……利き腕じゃ無い方の腕を解いてやれ」
( ＾ t ＾ )「分かった」ﾆｺﾘ
- 361 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:44:56 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )つ ｼｭﾙｼｭﾙ
（ ‐∀‐） ｼｭﾙｼｭﾙ
( ’ t ’ )「これで食べられるだろう」
（ ‐∀‐）「ああ」 ｶﾁｬ
つ―∈
( ’ t ’ )「さて、私も食べよう」
( ’ t ’ ) ｶﾁｬ
つ―∈
（ ‐∀‐）
つ―∈
（ ‐∀‐）（フォーク……。喉に突き刺せば十分……だな）
つ―∈
（ ‐∀・）ﾁﾗｯ
つ―∈
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞ
( ’ t ’ )「言うほど美味くないな」
［；-iii-］「そうか……？」
- 362 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:45:38 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀・）（……油断してる、か？）
つ―∈
( ’ t ’ )「まあ不味くは無いんだが……」
［；-iii-］「お前は舌が肥え過ぎてるんだ」
（ ‐∀・）（この位置なら十分に狙える……）
つ―∈
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ
［；-iii-］「……なんだかんだ食べてるじゃないか。凄いスピードで」
( ’ t ’ )「普通のペースだ」
（ ‐∀・）（殺るか）
つ―∈
（ ‐∀・） ｼﾞｯ…
つ―∈
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ
( ’ t ’ )「量が多い事は評価しよう」ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ
［；-iii-］「黙って食べれないのか、お前は」
- 363 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:46:51 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）
つ―∈
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ
（ ・∀・）つ―∈（……今ッ！！）ﾊﾞｯ!!
( ’ t ’ )つｙ＝ ｼﾞｬｷｯ
（；・∀・）つ―∈「？！？！」ﾋﾞｸｯ
( ’ t ’ )つｙ＝そ ﾊﾟｧﾝ!
（；・∀・）つ∑そ ｷｨｨﾝ!
( ’ t ’ )つｙ＝~~~~ ｼｭｩｩ…
（；・∀・）つ
( ’ t ’ )つｙ＝
（；・∀・）つ
( ’ t ’ )つｙ＝「変な事は考えない方が良い」
［；-iii-］「え？ え？」
（；・∀・）つ（は、早ぇ……）
- 364 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:48:23 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )
( ’ t ’ )∩「店員さん。フォークを一つ、彼に」ｽｯ
（酒;｀з´）つ―∈「あ、あ……」ﾋﾞｸﾋﾞｸ
（；・∀・）つ∋― ｽｯ
( ’ t ’ )「さて、食事を続けよう」
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞ
（；・∀・）（……何だよありゃ）
（；・∀・） ﾄﾞｷﾄﾞｷ
（；・∀・）（どうなってるんだ……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
( ’ t ’ ) ﾓｸﾞﾓｸﾞ
（；・∀・）（もしかして、コイツ。とんでもなく凄いヤツなんじゃ……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
( ’ t ’ )「……どうした？ 私の顔に何かついてるかな？」
（；・∀・）ﾎﾞｰｯ
( ’ t ’ )（……子供には少し刺激が強すぎたか）
- 365 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:49:16 ID:q8OKTkQU0
- 【夜 保安所にて モララーは考える】
［ -iii-］「Zzz……」ｽﾔｽﾔ
（ ・∀・）
（ ・∀・）
【（ ・∀・）つ―∈ ﾊﾞｯ!!】
【( ’ t ’ )つｙ＝ ｼﾞｬｷｯ】
（ ・∀・）
（ ・∀・）（早かったな……。とんでもなく、早かった……）
（ ・∀・）（むしろ、俺が動くより早く……、ガンベルトに手を伸ばしてた様な……）
（ ・∀・）
（ ・∀・）（ケッ……、下らねぇ）
（ ・∀・）（何、舌ぁ巻いてんだ。あの位のヤツ、探せば幾らでも居るじゃねぇか……）
（ ・∀・）（……多分）
- 366 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:50:25 ID:q8OKTkQU0
- ＜ガチャ…
( ’ t ’ )「やあ」
（ ・∀・）「……何だよ」
( ’ t ’ )「眠れないかと思ってね」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「どれ。少し外に出ないか？」
( ’ t ’ )つ ｼｭﾙｼｭﾙ
（ ‐∀‐） ｼｭﾙｼｭﾙ
（ ‐∀‐）「良いのかよ、縄解いて」
( ’ t ’ )「良いさ」
（ ‐∀‐）「逃げるかも知れないぜ」
( ’ t ’ )「その時は撃つ」
（ ‐∀‐）「へっ……、飼っといて殺す気かよ」
( ’ t ’ )「正直、君の命より市民の安全の方が重要だ。その辺は弁えてるつもりだよ」
（ ‐∀‐）
……
- 367 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:51:30 ID:q8OKTkQU0
- 【保安所 屋根の上 二人は夜空を眺める】
( ’ t ’ )「……良い夜だ」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「月が美しく輝いている」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )
( ’ t ’ )「……なあ、聞いて良いか？」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「何故、親を殺したのかを」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )「君の親は娼婦だ。それも、名も知られていない様な……」
( ’ t ’ )「言わば、人間の底辺。人権を持った人間の中じゃ、最もアウトローに近い存在」
（ ‐∀‐）「だから何だよ」
( ’ t ’ )「だが、彼女なりに君を養って来たんじゃないか？」
( ’ t ’ )「君を普通の子として……」
- 368 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:52:24 ID:q8OKTkQU0
- （ ・∀・）「普通の子……？」
（ ・∀・）「……娼婦の子供の時点でそんな物になれる訳ねぇだろ」
( ’ t ’ )「そうかな？」
（ ・∀・）「それにアイツは自分の事しか見てなかった……。知った口利くんじゃねぇ」
( ’ t ’ )「だから殺したのかい？」
（ ・∀・）「ちげぇよ……」
( ’ t ’ )「じゃあ何故」
（ ・∀・）「……てめぇ、聞き出すつもりかよ」
( ’ t ’ )「ああ。死んでしまっては知れなくなる」
（ ・∀・）「……お前、本当は俺を生かすつもりねぇだろ」
( ’ t ’ )「無い訳じゃないが……。まあ、君が死んでも仕方の無い事だとは思っているよ」
（ ‐∀‐）「……ケッ」
( ’ t ’ )「それだけの事をしているからな」
- 369 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:53:41 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）「じゃあ何で助ける様な真似を……」
( ’ t ’ )「娼婦だった」
（ ・∀・）「は？」
( ’ t ’ )「娼婦だったんだよ、私は」
（；・∀・）「何言ってんだ……？ てめぇ男だって……」
( ＾ t ＾ )「子供じゃ分からない世界だ」ﾆｺﾘ
（；・∀・） ﾎﾟｶｰﾝ…
（；‐∀‐）「……ってそれが俺を助けた事と何の関係が」
( ’ t ’ )「さあな」
（；・∀・）「……は？」
( ’ t ’ )「ただ単に感情移入してしまったんだろう。娼婦を殺した青年、って肩書きに」
（；・∀・）「……子供が死ぬのを見飽きたって言うのは？」
( ’ t ’ )「それも本音と言えば、本音だ」
（；・∀・）「？？」
- 370 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:55:14 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )「これも君が知らなくても良い世界なんだが……、まあ、ぼやかして言えば……」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「世の中には変態さんも多く居て……って事だ。後は分かるか？」
（；・∀・）
（；・∀・）「……何となく」
( ’ t ’ )「だから、子供が死ぬのには少し抵抗があってね……」
( ’ t ’ )「……そんな世界を歩いてきたから、少し気になるんだよ君の事が」
（；・∀・）））「え？」ﾀｼﾞ…
( ＾ t ＾ )「いや、そうじゃなくて。決して嫌らしい意味じゃないんだ」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「……君のお母さんも過酷な世界の住人だから。君にどんな思いで殺されたのか」
( ’ t ’ )「そして、君はどんな思いで娼婦の親を殺したのか。それが気になったんだ」
（；‐∀‐）
( ’ t ’ )「どうだい。教えてくれないかな」
- 371 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 02:59:21 ID:q8OKTkQU0
- （；‐∀‐）
（；‐∀‐）「……大した話じゃねぇよ」
（；‐∀‐）「毎日違う男を連れて帰って来るから……、ムカついて殺しただけさ」
( ’ t ’ )「それだけ？ にしては随分と派手だったが」
（；‐∀‐）「……それは、殺し方とか良く分かんなくてさ。……ただ、がむしゃらに」
( ’ t ’ )「そうか……」
（；・∀・）「……それに、面白くねぇんだよ。世の中が」
( ’ t ’ )「面白くない？」
（；‐∀‐）「母ちゃんはうぜぇし、周りの大人は俺を哀れんだ目で見るし……」
（；‐∀‐）「……つまんねぇんだよ」
( ＾ t ＾ )「ふふ……」ｸｽｸｽ
（；・∀・）「……ああ？」
( ＾ t ＾ )「いや、それだけの理由で良かった」
（；・∀・）「てめぇ、馬鹿にしてんのか……？」
( ＾ t ＾ )「馬鹿にしてる訳じゃないが……、もっと生臭い理由かと思って……」
（；・∀・）「生臭い……？」
( ＾ t ＾ )「自分を産んだ娼婦が憎くて憎くてしょうがない、だとか。俺と関わったヤツ全員殺す、とか」
( ＾ t ＾ )「そう言う生臭い理由だよ」
- 372 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:01:01 ID:q8OKTkQU0
- （；・∀・）「そ、そこまでは……」
( ’ t ’ )「じゃあ、まだ頑張って行けそうじゃないか」
（；・∀・）「は？」
( ’ t ’ )「普通の人間として」
（；‐∀‐）
（；‐∀‐）、「……ふざけんなよ。今更普通に生きるなんて、死んだ方がマシだぜ」
( ’ t ’ )「そうか……？ 死んでしまっては何も出来ないが」
（；‐∀‐）「うるせぇな……」
( ’ t ’ )「しかし……、私にも経験があるよ……」
（；・∀・）「何が」
( ’ t ’ )「世の中がつまらなく感じると言うか……、そういった類の……」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「だが、あの人を目の前にして……、そんな気持ちは無くなった」
（；・∀・）「あの人……？」
- 373 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:02:49 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )「うん。薄汚い風来坊で、……そうだ、両目に傷を持った男だ」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「ある日、私を雇っていたオーナーが悪さをしてね。簡単に言えば、両目に傷を持った男に討たれたんだけども」
( ’ t ’ )「それが……、実に見事な銃捌きだった。目の前で起きているのに、信じられない程の」
( ’ t ’ )「それからだよ。あの光景が忘れられなくなったのは……」
( ’ t ’ )
( ’ t ’ )「丁度良い。一つ、教えてやろう」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「自分の位置より、遠くかけ離れた存在を目の前にするだけで、世界に色が舞い戻る」
( ’ t ’ )「アイツみたいになりたいって……、本能が踊りだすんだよ」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「人間って言うのは、その位単純に出来てる」
( ’ t ’ )「生きていれば、君もその内経験すると思う。その胸のざわめく瞬間をね」
（；・∀・）
- 374 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:04:08 ID:q8OKTkQU0
- （；・∀・）（世界に色が舞い戻る……）
【( ’ t ’ )つｙ＝ ｼﾞｬｷｯ】
【（；・∀・）つ―∈「？！？！」ﾋﾞｸｯ】
【( ’ t ’ )つｙ＝そ ﾊﾟｧﾝ!】
【（；・∀・）つ∑そ ｷｨｨﾝ!】
（；・∀・）
( ’ t ’ )「それは男であれば……、いや違うな」
( ’ t ’ )「銃を持った人間であれば、必ず共感出来るざわめきだと思う」
（；‐∀‐）「……チッ」
( ’ t ’ )「あの男の姿を見るまで、何度も自ら命を絶とうしていたが……、それすらも下らなく感じた」
( ’ t ’ )「世の中にはあるんだよ。色を失った人間への救済が」
- 375 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:05:12 ID:q8OKTkQU0
- （；‐∀‐）
( ’ t ’ )「……どうした？」
（；‐∀‐）「何でも……、ねぇよ……」
（ ‐∀‐）
（ ‐∀‐）「俺……、戻るわ……」
( ’ t ’ )「そうか……。じゃあ、縛らないとな」
（ ‐∀‐）
( ’ t ’ )
( ’ t ’ )「それとも、もう必要無いかな？」
（；・∀・）「……俺が逃げないって事か？」
( ’ t ’ )「人っていうのは、小さな一言で変われる動物だからね」
（；・∀・）「は？ ……逃げても知らねぇぞ」
( ＾ t ＾ )「その時は私が絞首台だな」ﾆｺﾘ
（；‐∀‐）「……チッ」
- 376 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:06:36 ID:q8OKTkQU0
- 【その後 保安所にて】
（ ‐∀‐）
［ -iii-］「Zzz……」ｽﾔｽﾔ
（ ‐∀‐）（……本当に縛りにこねぇんだな、あの男女）
（ ‐∀‐）
（ ‐∀‐）（逃げちまうぞ。マジで）
（ ‐∀‐）
【( ’ t ’ )「自分の位置より、遠くかけ離れた存在を目の前にするだけで、世界に色が舞い戻る」】
【( ’ t ’ )「アイツみたいになりたいって……、本能が踊りだすんだよ」】
（ ‐∀‐）「本能が踊りだす……、か」
（ ‐∀‐）「小難しい事言いやがって……」
（ ‐∀‐）
（ ‐∀‐）（あん時にゃもう……、踊りだしてたんかな……）
- 377 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:07:31 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）
【( ’ t ’ )つｙ＝そ ﾊﾟｧﾝ!】
【（；・∀・）つ∑そ ｷｨｨﾝ!】
（ ‐∀‐）（思い返せば思い返す程……、凄ぇ……）
（ ‐∀‐）（でも、あの男女が凄いって思う様な男って一体……）
（ ‐∀‐）
::（∩‐∀‐）:: ﾎﾞﾘﾎﾞﾘﾎﾞﾘ……
（ ‐∀‐）「……チッ」
（ ‐∀‐）
（ ‐∀‐）（今更になって死ぬのが嫌になって来やがった……、糞ッ）
（ ‐∀‐）
（ ‐∀‐）（……寝るか）
- 378 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:08:27 ID:q8OKTkQU0
- 【翌日 保安所にて】
［；-iii-］「おいッ！ カルリナ！」
( ’ t ’ )「うん……？」
（ ‐∀‐）ﾎﾞｰｯ
［；-iii-］「どうしてコイツの縄を解いてたんだ！！」
( ’ t ’ )「気の迷いだ」
［；-iii-］「き、気の迷い……？」
［；-iii-］＝３ ﾊｧ…
［；-iii-］「疲れるよ、本当に……」
( ’ t ’ )「でも、大丈夫だっただろう？」
［；-iii-］「ん？」
( ’ t ’ )「彼、逃げてないじゃないか」
- 379 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:09:34 ID:q8OKTkQU0
- （ ‐∀‐）ﾎﾞｰｯ
［；-iii-］「ううむ……」
［；-iii-］「だからと言って更生した訳では……」
( ’ t ’ )「どちらにしろ、君が思ってるほど彼は大悪党では無いと言う事だよ」
（ ‐∀‐）ﾎﾞｰｯ
［；-iii-］「ふむ……。もしかして、何かしたのか？」
( ’ t ’ )「私が？」
［；-iii-］「ああ」
( ’ t ’ )「ただ少し、話をしただけだよ」
［；-iii-］「どんな？」
( ’ t ’ )「自論さ」
［ -iii-］「ほぉ……。それは聞いてみたいものだな」
( ’ t ’ )「そうそう話す物ではない。運が良くないと聞けないだろうな」
［；-iii-］「そうかい……」
- 380 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:10:20 ID:q8OKTkQU0
- ＜ドンドンドンッ！！
［ -iii-］「……ん？」
＜ガチャッ！
（市民；｀ll´）「た、大変だ！！」
［ -iii-］「どうした？ 落ち着いてくれ」
（市民；｀ll´）「ステマ郊外の牧場にオーポスの野郎が……！」
［；-iii-］「な、何……？ オーポス……？！」
( ’ t ’ ) ｶﾞｻｺﾞｿ
( ’ t ’ )つ□ ｶﾞｻﾘ
.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
| ＷＡＮＴＥＤ！！ |
| |
| 【（［｀＋´］）】 . |
| |
| オーポス・マルロ . .|
| .. |
| 罪状 殺人・大量虐殺 ... |
| .. |
| 賞金 6000＄ . |
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ .|
.
- 381 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:11:21 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )つ□「【鉄仮面】オーポス・マルロか……」
［；-iii-］「厄介だな……」
（ ‐∀・）（【鉄仮面】オーポス・マルロ。俺でも知ってる様な悪党だ……）
（ ・∀・）（銃よりも魔法の腕が立つって聞いた事がある……）
（ ・∀・）ﾁﾗｯ
( ’ t ’ )「ふむ……」
（ ・∀・）
（市民；｀ll´）「ど、どうするんだよ……、ステマまで来られたらヤバイぞ……」
( ’ t ’ )「どうするもこうするも無いだろう」
( ’ t ’ )「此処まで来る前に叩く。それしか無い」
（ ・∀・）（やっぱり……、行くのか……）
（市民；｀ll´）「だ、大丈夫なのか？」
( ’ t ’ )「うん？」
- 382 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:12:33 ID:q8OKTkQU0
- （市民；｀ll´）「ヤツはオーポス・マルロ。あんなバケモノを相手にあんた等だけで……」
( ’ t ’ )「心配か？」
（市民；｀ll´）「そ、そりゃあ……」
( ’ t ’ )「……では、これが死にに行く様なヤツの顔に見えるかな？」
( ’ t ’ ) ｼﾞｯ…
（市民；｀ll´）
（；・∀・）（……見えない）
( ＾ t ＾ ) ﾆｺﾘ
( ＾ t ＾ )「何。すぐに帰って来るさ。心配するな」
（；・∀・）（きっと、自信があるんだ……。死なない自信が……）ﾄﾞｸﾝ…
（；‐∀‐）
（；‐∀‐）「なあ……」
( ’ t ’ )「ん？」
（；・∀・）「俺も……、行って良いか……？」
［；-iii-］「な、何？！」
- 383 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:14:03 ID:q8OKTkQU0
- ( ’ t ’ )「ふむ……。どうして……？」
（；・∀・）
（；・∀・）「どうして……、って。何となく、なんだけどさ……」
( ‐ t ‐ )「……そうか」ﾆﾔﾘ……
［；-iii-］「貴様……、逃げるつもりじゃ……！」
( ’ t ’ )「良いじゃないか」
［；-iii-］「え？」
( ’ t ’ )「連れて行ってやろう」
［；-iii-］「しょ、正気か……？」
( ’ t ’ )「私はいつだって正気だよ。……だが、モララー君」
（；・∀・）
( ’ t ’ )「自分の身は自分で守れよ？ 良いな？」
（；・∀・）「あ、ああ……」
［；-iii-］＝３ ﾊｧｧ……
（；・∀・）
（；・∀・）（見れるのか……、この男女の闘う姿が……）
……
- 384 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:14:44 ID:q8OKTkQU0
- Alive
_、_
（ ・∀・） ( ´ー｀) <ヽ｀∀´> (’e’) （ ▼ -▼） ( ,_ﾉ` )y━･~
Morara THE Shooting Star Sairaneyo Annell Nida Carius St.Jones Aru Thurston Southern Hawk Sivusawa
Outlaw（9000＄） Outlaw（5000＄） Outlaw Outlaw（800＄） Outlaw Outlaw（6400＄）
( ﾟ∋ﾟ) （ ΘжΘ） ζ｀д´ ζ ( ﾟд- ) 爪'ー`)ｙ- ミ,,ﾟДﾟ彡
Cockle-doo-doo-doo Mouth Davis Roll Mare Millna Thunderbird Fox Karel Husa
Outlaw（4000＄） Outlaw（1900＄） Outlaw stranger jackal Sheriff
('A`) （ ＾ω＾） ξﾟ⊿ﾟ)ξ ( ＾Дメ) （ ФωФ）
Dokuo Bronson Boon Tun Dere Pugya Mansfield Romanesque
Sheriff OFF-Worlder（2000＄） stranger （1000＄） Outlaw（4700＄） . . Gunman
ﾉﾊﾟ⊿ﾟ)
THE HEAT
King of the Outlaw
. （12000＄）
.
- 385 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:15:39 ID:q8OKTkQU0
- Dead
Nobody
.
- 386 名前：名も無きAAのようです 投稿日：2012/02/14(火) 03:16:37 ID:q8OKTkQU0
- 今日の話で分かった事
・モララーの本名はモララー・ヴァンドア
・モララーは親を含む７人を殺した犯罪者
・カルリナは元娼婦（ちょっとヤバイ類の）
・カルリナの憧れはロマネスク
・モララー、カルリナの銃の腕に興奮を覚える
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク７７！
全てはスクォーク７７から始まる！！
戻る 次へ
