- 80 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:18:12 ID:n0hxodxA0
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- 81 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:18:58 ID:n0hxodxA0
Chapter3.
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- 82 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:20:00 ID:n0hxodxA0
- 【東部 ラウンジ 宿屋】
ξ゚听)ξ「で、ギコに会って確認したい事は?」
( ^ω^)「え、僕が決めるのかお?」
ξ゚听)ξ「当たり前でしょ。知りたいのはあんたなんだから。私はアナタの保護者じゃないの」
(;^ω^)「その通りですお」
ξ゚听)ξ「ちなみにギコは大体の事を知ってると思うわ」
( ^ω^)「そうなのかお?」
ξ゚听)ξ「世界に七人いる内の一人だからね。伊達に情報通じゃないと思うわよ」
( ^ω^)「すると、エマージェンシーを起こした魔法使いの事も……」
ξ゚听)ξ「聞いてみる価値アリ、ってとこかしら」
( ^ω^)「ふむ……」
- 83 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:21:17 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「そしたら宝玉の事とかは……」
ξ゚听)ξ「知ってると思うわよ。情報を教えてもらえるかは別としてね」
( ^ω^)「おーん……」
ξ゚听)ξ「でも、情報を得れたとして宝玉を狙うのはどうかと思うわ」
( ^ω^)「やっぱり常識離れしてるかお?」
ξ-听)ξ「当たり前よ。世界を引っ掻き回す事になるわ」
ξ゚听)ξ「もし、あなたが宝玉を持ってることが世界中に知れたら……」
ξ゚ー゚)ξ「脳みそパッカーンよ」
(;^ω^)「そうかお……。やっぱり厳しいわけだお」
ξ゚听)ξ「まあ、聞いてみるだけ聞いてみなさいよ」
( ^ω^)「そうするお」
- 84 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:22:28 ID:n0hxodxA0
- 【翌日 東部 ラウンジ ギコの屋敷前にて】
ξ゚听)ξ「さて、来たはいいけどどうしたものかしら」
( ^ω^)「生憎すっぽんぽんで飛ばされてきたものだから、証明できるものなんて何にもないお」
ξ゚听)ξ「体も私たちと変わらないし、、」
( ^ω^)「うーん……。あ、僕、日本語喋れるお」
ξ゚听)ξ「なにそれ」
( ^ω^)「僕の母国語だお」
ξ゚听)ξ「母国語?」
( ^ω^)「今は英語を喋ってるけど、僕は日本語で育ってきてて……」
ξ゚听)ξ「あんた今喋ってるの、英語って言うの?」
( ^ω^)「そうだお。何故かココの人は英語を喋るお」
ξ゚听)ξ「?? それは不思議な事なの?」
( ^ω^)「不思議もいいとこだお」
ξ゚听)ξ「よくわかんないわね」
( ´ω`)「そうかお」
- 85 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:23:19 ID:n0hxodxA0
- ξ゚听)ξ「とにかく、コンタクトを取ってみる他無いわね」
( ^ω^)「大丈夫なのかお? 昨日から思ってたけど、大金持ちってよりはギャングに近くないかお…?」
ξ゚听)ξ「……そうね。その言い回し方のほうがあってるわね。手下も武装してるし」
(;^ω^)「やっぱりお」
ξ゚听)ξ「でも、何もしないよりマシよ」
( ^ω^)「……うん。そのとおりだおね」
- 86 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:24:53 ID:n0hxodxA0
- |門番━◎┥
|門番━◎┥「ん?」
ξ゚听)ξ、「あの、すみません」
|門番━◎┥「どうした。何か用か?」
ξ゚听)ξ「ギコさんにお会いしたいんですけどもー」
|門番━◎┥「あん? だから何か特別な用があるのかって……」
ξ゚听)ξ
ξ;;)ξ ポロポロ
ξ;;)ξ「だってだって、ずっと会いたくて……」ポロポロ
|門番━◎┥タジ…
|門番━◎┥「だ、駄目だ駄目だ。お話にならないな!!」タジタジ
ξう;)ξ クイッ
ξ#゚听)ξ「なによっ! あんた人の心があるの?!」
|門番;━◎┥(な、なんなんだ……)
- 87 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:26:07 ID:n0hxodxA0
- ξ#゚听)ξ プンプン
(;^ω^)「あ、あの。少し面白い情報を手に入れたんですお」
|門番;━◎┥「ん、ああ……」
(;^ω^)「でもとても内密な情報なんですお。ここはどうか、お会いさせていただけませんかお?」
|門番━◎┥「内密……。お前らはギコさんの知り合いか?」
(;^ω^)「いや、全然知り合いじゃないですお。でも異世界に関する大切な……」
|門番━◎┥「しかしなぁ。自分一人の判断ではどうにもならんし……」
(;´ω`)「まあそうですおね」
(´・_ゝ・`)「ふむ。その話詳しく聞かせてくれないか」
|門番;━◎┥「わっ、デミタスさん……」
(;^ω^)「あ、屋敷の人ですかお?」
(´・_ゝ・`)「ん? まあそんなところだ」
ξ#゚听)ξ プンプン
(;´ω`)「ほら、ツン。いつまで怒ってるんだお。恥ずかしいからやめろお」
- 88 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:27:25 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「ここで立ち話も何だろう。一先ず上がってくれないか?」
(;^ω^)「え? いいんですかお?」
(´・_ゝ・`)「良いも何も、面白い情報があるんだろう? それともやましい事でもあるのかな?」
(;^ω^)「あ、ありませんお! ねぇツン」
ξ#゚听)ξ「無いに決まってるじゃない! 馬鹿じゃないの?」 プンプン
(;´ω`)「口が悪くてすみませんお」
(´・_ゝ・`)「若いのは元気がある方がいい。私はこういった女性は好きだよ」
(;´ω`)「優しさ、痛み入りますお」
(´・_ゝ・`)「とりあえず、入ってくれ。ギコにこういう者が来ていると話をするから」
(;´ω`)「ありがとうございますお」
ξ#゚听)ξ プンプン
- 89 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:28:33 ID:n0hxodxA0
- 【東部 ラウンジ ギコの屋敷 三人は廊下を行く】
( ^ω^) カツカツ
ξ゚听)ξ カツカツ
(´・_ゝ・`) カツカツ
( ^ω^)「意味わかんない絵ばっかり飾ってあるお」ボソッ
(´・_ゝ・`)「そうだな。金が有り余ってるからこういうのに使うしかないのさ」
(;^ω^)「……聞こえましたかお?」
(´^_ゝ^`)、「ああ、気にしないでくれ。私も同感だ」クスッ
(;^ω^)「度々のご無礼、謝りますお」
(´・_ゝ・`)「だからいいって。……そういえば忘れていたな」
( ^ω^)「何をですお?」
(´・_ゝ・`)「自己紹介だよ」
( ^ω^)「あ、ああ……」
- 90 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:29:39 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「私の名前はデミタス・テイラー。こう見えてもギコの片腕ってヤツをやっている」
【(´・_ゝ・`)】
Name:デミタス・テイラー(Demitasse Taylor)
Age:51
Occupation:ギャング幹部
(;^ω^)(え、これって大分凄い人だおね)
(´・_ゝ・`)「で、君の名前は?」
(;^ω^)「あ、僕の名前は内藤……、分かりやすくブーンって呼んでくださいお」
(´・_ゝ・`)「ブーン君だね。そちらの彼女は?」
ξ゚听)ξ「私はツン・デレよ。付き人みたいなものね。よろしく頼むわ」
(´・_ゝ・`)「ツンさんだね。二人とも覚えたよ」
- 91 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:30:40 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`) カツカツ
(´・_ゝ・`)「で、少しくらい私にも教えてくれないかな。その、異世界の情報とやらを」
(´・_ゝ・`)「エマージェンシーに関係する事なんだろう?」
( ^ω^) カツカツ
( ^ω^)「聞いて驚かないでくださいお?」
( ^ω^)「実は僕、違う世界から飛んできちゃったみたいなんですお」
(´・_ゝ・`) カツカツ
(´^_ゝ^`)、「はは、にわかには信じがたいな……」クスッ
( ´ω`)「当然の反応ですお」
ξ゚听)ξ「証明出来る物なんて持ってないもんね?」
(´・_ゝ・`)「そうなの? でもブーン君が本当の異世界から来た人なら大丈夫。その辺は」
( ^ω^)「?」
ξ゚听)ξ「?」
- 92 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:31:56 ID:n0hxodxA0
- 【ギコの部屋前】
(´・_ゝ・`)「ちょっとココで待ってて。少し君たちの事を話してくるから」
<ガチャ
<バタン
( ^ω^)
ξ゚听)ξ「なんだかうまく行きすぎじゃない?」
( ^ω^)「そうかお?」
ξ゚听)ξ「だって私たち、あの人から見たら得体のしれない一般人よ」
ξ゚听)ξ「それに武器だって持ってるわ。確認もしなかったもの」
( ^ω^)「でも僕達を袋の叩きにするのなら武器は没収してるはずだお」
ξ゚听)ξ「うーん……」
( ^ω^)「大丈夫だと思うお……。良い人そうだし」
ξ゚听)ξ「あんた絶対騙されるタイプね」
(;^ω^)「そ、そうかお?」
- 93 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:32:47 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「しっかしとんでもない広さだおね……」
( ^ω^)「廊下にあるのは変な彫刻、変な絵、変な甲冑。これ全部コレクションかお?」
ξ゚听)ξ「そうみたいね。デミタスさんも言っていた通り、お金が有り余ってるのよ」
( ^ω^)「成金かお」
ξ゚听)ξ「そんな所ね」
<ガチャ
(´・_ゝ・`)「待たせたね。入っていいよ」
(;^ω^)(おっ。意外と早かったお)
(´・_ゝ・`)「どうした? 入ってくれ」
(;^ω^)「は、はいお」ギクシャク
ξ゚听)ξ「何硬くなってるのよ。だらしないわね」
- 94 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:33:51 ID:n0hxodxA0
- 【ギコの部屋】
(´・_ゝ・`)「ギコ、紹介する。彼が自称異世界人のブーン君だ」
(;^ω^)「ブーンですお」
(´・_ゝ・`)「で、彼女が付き人のツンだ。この世界の案内役をしているらしい」
ξ゚听)ξ「ツンです。よろしく」
(,,゚Д゚)
【(,,゚Д゚)】
Name:ギコ・アダムズ(Gico Adams)
Age:43
Occupation:コード使い
(,,゚Д゚)「あー、ご苦労さん」
- 95 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:34:53 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「ふん……」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「どうだ、ビコーズ」
( ∵)
( ∵)
( ∵)「臭いは違うものを感じるな」
【( ∵)】
Name:ビコーズ・キング(Because King)
Age:29
Occupation:ギャング幹部
(,,゚Д゚)「そうか。こんな小僧がねぇ……」
(;^ω^)
- 96 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:35:36 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「で、ブーンって言ったっけ?」
(;^ω^)「はいお」
(,,゚Д゚)「お前、本当に違う世界から来たのか?」
(;^ω^)「そうですお。トーキョーから着ましたお」
(,,゚Д゚)「エマージェンシーの弊害か……」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)
(,,^Д^)「ギコハハハ!! なにカッチカチになってやがる!!」
(;^ω^)キョトン
(,,^Д^)「ほら、お前の世界の話を聞かせに来たんだろ? 話せよ」
(;^ω^)「は、はいお」
ξ゚听)ξ「ほんとダサいわね……」
- 97 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:36:34 ID:n0hxodxA0
- ………
( ^ω^)「僕は大学の講義が終わって帰っている途中で急に飛ばされちゃったみたいなんだお」
(,,゚Д゚)「なにかおかしな事は無かったのか?」
( ^ω^)「強いて言えば僕のあっちの世界での最後の記憶はトラックに轢かれそうになった瞬間だったお」
(,,゚Д゚)「ほー……」
(,,゚Д゚)
( ^ω^)「? どうしましたかお? なにかピンと来たんですかお?」
(,,^Д^)「いいや、何にも分からんな!!」
( ´ω`)「そうですかお」
(,,^Д^)「さあ、続きを話してくれ」
( ´ω`)「その後僕はエマージェンシーが発生した場所に素っ裸でぶっ倒れていたらしいですお」
(,,゚Д゚)そ「何?!じゃああっちの世界の物は何一つ持ってないのか?!」
( ^ω^)「そうですお」
- 98 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:37:25 ID:n0hxodxA0
- (,;゚Д゚)「おーい! 話が違うじゃねーかよデミタス!!」
(´^_ゝ^`)「すまんなギコ。そう言わないと会ってくれないかと思ったんだ」
(,;゚Д゚)「暗殺者だったらどうするつもりだったんだよ」
(´・_ゝ・`)「その時はビコーズが判別してくれるじゃないか。それに君はぽっくり殺されるような玉じゃないだろう。」
( ∵)
(,;-Д゚)「ちっ、てめぇに一泡食わされたって訳か」
(´^_ゝ^`)、「私もその話が聞きたかったんだよ。許してくれ」
(,;゚Д゚)「まあいい。で、お前の世界はココとは全然違うのか?」
( ^ω^)「全然違いますお」
(,,゚Д゚)「ほー。その辺の話も詳しく聞きてえな」
( ^ω^)「はいお」
- 99 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:39:01 ID:n0hxodxA0
- ………
( ^ω^)「そうなんですお。それを僕達の世界ではウォシュレットと言うんですお」
(,,^Д^)「ギコハハハハ!! これで糞拭かなくても良いってか! お前の世界は完璧だな!」
( ^ω^)「いや、滴る水は拭きますお」
(,,゚Д゚)「え、そうなの?」
(´・_ゝ・`)「ふむ。先ほどから聞かせてもらっているが君たちの世界はかなり文明が発展しているようだ」
(,,゚Д゚)「そうだな。すっぽんぽんで飛ばされてきたことが悔やまれるぜ」
( ^ω^)「確かにヴィップよりはかなり文明が発展してますお」
(´・_ゝ・`)「でも、王の名前が一回も出てこないね。君たちの世界には王は居ないのかい?」
(;^ω^)「王、ですかお? 日本にはいませんお……、ていうかヴィップには王がいるのかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、居るぞ。邪魔なだけだがな」
(;^ω^)(なんでツンはこういう最も大切な事を教えてくれなかったんだお)
ξ゚听)ξ(あ、教えるの忘れてた)
- 100 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:40:17 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「王なんてもんは俺らみたいなもんにとっちゃ目障りなだけよ」
(,,゚Д゚)「しかも、あれだ」
(,,゚Д゚)「あー……。デミタス。何歳だっけ? 王さん」
(´・_ゝ・`)「9歳だな」
(,,゚Д゚)「そうそう。9歳」
(;^ω^)「まだ子供じゃないですかお。すごい天才なのかお?」
(,,゚Д゚)「んなわけねーだろ。ただのガキさ」
(´・_ゝ・`)「先代の王が暗殺されて即位したからな。正直、大臣の傀儡みたいなものに成り下がってる」
(,,゚Д゚)「そうそう。傀儡な」
(´・_ゝ・`)「現在の王は4歳の時に即位されたから……。今年で5年目になるな」
(;^ω^)「はー……」
- 101 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:43:20 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「確か、そん時だったよな。宝玉が隠された上でバラバラに保管されたのは」
(´・_ゝ・`)「そうだな。大臣の独断で」
( ^ω^)「元々は纏まって保管されてたんですかお?」
(´・_ゝ・`)「ああ。中央部に位置する王都ヴィップに保管されていた」
(,,゚Д゚)「しんどくなったんだろ。頻繁に襲撃事件が起きたもんな」
( ^ω^)「はぁ……」
(´・_ゝ・`)「だがもっと前は領土ごとに一つ、所持していた」
(,,゚Д゚)「えーっと、ここラウンジと、南部のニューソクと、北部のユニックスだな」
(´・_ゝ・`)「それらを巡った戦争で全ての領主の存在を廃止、宝玉は王都に保管という形になった」
(,,゚Д゚)「領主は消えても、俺みたいな幅を利かせてるヤツらが実質、統治してるんだけどな」
( ^ω^)「なるほどお」
(;^ω^)(なんでツンは教えてくれなかったんだお)
ξ゚听)ξ(へー、知らなかった)
- 102 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:44:49 ID:n0hxodxA0
- ( ^ω^)「突っ込んだ事をお伺いしますお」
(,,゚Д゚)「ん?」
( ^ω^)「今その宝玉って言うのはどこに……」
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「お前もしかして宝玉狙ってんの?」
(;^ω^)
(,,^Д^)「ギコハハ!! おもしれーじゃねーか!!」
(;^ω^)
(,,゚Д゚)「正直俺らみたいなのにとっちゃ宝玉なんていらねーと思ってるからな。見つけ出してぶっ壊しちまった方が都合がいい」
(;^ω^)「そうなんですかお?」
(,,^Д^)「そうだ。宝玉なんて物があるから世界がややこしい事になってるのよ」
(,,^Д^)「誰かがバシッと仕切って、バシッと統治すりゃいいものを、宝玉のせいでコロコロと変わりやがる」
(,,゚Д゚)「な? いらねーだろ?」
(;^ω^)「あー、確かにですお」
- 103 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:45:53 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「つまりブーン君は宝玉を集めて元の世界に帰ろうとしているのか?」
(;^ω^)「そうですお」
(´・_ゝ・`)「ふむ……」
(,,゚Д゚)「教えてやるよ。在り処」
(;^ω^)そ
(´・_ゝ・`)「いいのか? ギコ」
(,,゚Д゚)「いいさ。どうせ知ったって集めるのは容易じゃねぇ」
(,,゚Д゚)「仮にこいつが集めちまったら、コイツの願いを叶えた後にぶっ壊す。得しかねーじゃねーか」
(,,゚Д゚)「それに……」
(´・_ゝ・`)「それに?」
(,,^Д^)「俺ぁ、秘密が好きじゃねぇ」
( ∵)
( ∵)「フッ……」
(´^_ゝ^`)、「勝手だな、ギコ」
(,,^Д^)「いつもの事だろう?」
- 104 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:47:06 ID:n0hxodxA0
- (;^ω^)「じゃあ……」
(,,゚Д゚)「ああ。教えてやる。だが俺が知っているのは2つだけだ」
(;^ω^)「いえ、十分ですお。ありがとうございますお」
(,,゚Д゚)「よせやい。……まず一つ目。これは南部のニューソクを牛耳るサスガファミリーというギャング団が持っている」
(,,゚Д゚)「ギャング団って言ってもそんな怖いもんじゃねえ。正直、昔で言う領主みたいなもんだ」
(;^ω^)「サスガファミリー……」
(´・_ゝ・`)「だが南部は今大荒れだ。反ヴィップ王政の連中がサスガファミリー相手に攻撃を仕掛けているらしい」
(;^ω^)「つまり紛争が起きてるのかお?」
(,,゚Д゚)「そうだ。反王政派にとっちゃ町を一つ牛耳ってる上に王都の連中とよろしくやってるサスガファミリーは敵みたいなもんだ」
( ^ω^)「いろいろ難しいんですおね……」
(,,゚Д゚)「でもって、実はサスガファミリーのボス、チチジャ・サスガは宝玉を厄介に思ってる」
( ^ω^)「そうなんですかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、基本的に俺と同じ考えしてるからな」
- 105 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:48:37 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「で、あともう一つが西部のどこかに居るザ・ヒートが持っていると思う。多分」
( ^ω^)「多分?」
(´・_ゝ・`)「アウトローなんだよ。もともと王都にあった宝玉の一つがザ・ヒートによって強奪された事も大臣の宝玉分散作戦の発端でもある」
(,,゚Д゚)「そう。もしそのザ・ヒートが持っている宝玉が他のアウトロー共に奪われてなければ……、って話だ」
( ^ω^)「なるほどですお……」
(,,゚Д゚)「俺が知ってるのはこの二つ。あとはてめぇで何とかしろよな」
( ^ω^)「はいお! で、もう一つ聞きたい事が……」
(,,゚Д゚)「ああ?」
( ^ω^)「エマージェンシーを起こしたヤツの事ですお」
(,,゚Д゚)「三番目の事か?」
( ^ω^)「三番目?」
- 106 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:49:19 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「コード使いってのは7人居て、能力で番号分けされてるんだよ」
( ^ω^)「それでエマージェンシーを起こしたのが3番目と……」
(,,゚Д゚)「ああ。で、俺がコード使いなのは知ってるな?」
( ^ω^)「存じてますお」
(,,゚Д゚)「そうか。だったら話は早いが俺は2番目だ。ちなみに番号は強さで割り振ってはないぞ」
( ^ω^)「へぇ……。ちなみにギコさんはどんな魔法が……」
(,,゚Д゚)「教えるわきゃねーだろ!!」
(;^ω^)「え、でもさっき秘密は嫌いって」
(,,゚Д゚)
(,#゚Д゚)「あん??」
(´・_ゝ・`)「そういう男なんだよ。察してくれ」
(;´ω`)「はいお……」
- 107 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:50:03 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「三番目の事はよくわからんな。そういうのはチチジャに聞いた方が早い」
( ^ω^)「お? その人もコード使いなんですかお?」
(,,゚Д゚)「ああ、そうだ。アイツは信用出来る……」
<パリンッ
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「なんだ?」
ξ゚听)ξ「窓ガラスが割れただけよ」
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚)「ビコーズ」
( ∵)
( ∵)「血の魔法だな。音波を操る」
(,,゚Д゚)「そうか」
(;^ω^)(なんだお? なんだお?)
- 108 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:50:45 ID:n0hxodxA0
- <ドタドタ
<ガチャ
手下;゚・゚)「だ、大丈夫でしたかギコさん!」
手下2゚・゚)「物音がしたので……」
(,,゚Д゚)「ああ。心配するな。窓ガラスが割れただけみたいだ」
手下3゚・゚)「安心しました……」
( ∵)
( ∵)つy=
(;^ω^)(えっ)
( ∵)つy=そ バンッ!!
手下3゚ξ:;,, カシュッ
ξ;゚听)ξ「なっ」
- 109 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:51:25 ID:n0hxodxA0
- 手下;゚・゚)「え、ええ?!」
手下2;゚・゚)「ど、どうして!」
(´・_ゝ・`)「下手な芝居は止すんだな」
( ∵)つy=
( ∵)つy=「この程度、見抜けないと思ったか」
手下;゚・゚)
手下2;゚・゚)
(,,゚Д゚)「そう言ってるが、どうする?」
手下;゚・゚)
手下#;゚・゚)つy=「チィッ!」ガチャッ
(´・_ゝ・`)つy=そ タン!!
手下#;゚ξ*.,;つy= カシュッ
手下2;゚・゚)(馬鹿な! この男、いつ銃を抜いた?!)
- 110 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:52:08 ID:n0hxodxA0
- 手下2;゚・゚)
( ∵)つy=
(´・_ゝ・`)つy=
(,,゚Д゚)
手下2;゚・゚)
(,,゚Д゚)「ん? どうした? 来ないのか?」
手下2;゚・゚)「チィィィッッ!!!」
買ャΞΞΞΞΞΞ手下2;゚・゚) ダッッ!!
買ャΞΞΞΞΞΞ手下2;゚・゚)つy=「貴様だけでもッ!!」
(;^ω^)「わっ、わわっ! ぼ、僕かお?!」
買ャΞΞΞΞΞΞ手下2;゚・゚)つy=
買ャΞΞΞΞΞΞ手下2ξ';,,.:;,ζ・゚);,. ドギュ
(; ゚ω゚)
ξ;゚听)ξつy=~~~「あ、あんた。ボーっとしてないで銃抜きなさいよ馬鹿ッ!!」
- 111 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:53:06 ID:n0hxodxA0
- (;´ω`)「た、助かったお……」ヘナヘナ
(´・_ゝ・`)「……ツンさん、だったかな? 君、やるね」
(,,゚Д゚)「糞度胸のある女ってやつだな。そういう時にパッと動ける女はいいぞ」
ξ*゚听)ξ「あら、ほんと?」
(;^ω^)「僕は何も出来なかったお」
ξ゚听)ξ「情けない」
(;´ω`)シュン
(,,゚Д゚)「今のヤツは何処の差し向けだ?」
(´・_ゝ・`)「さあ……。この間と同じモララーのところか……。ビコーズはどう思う?」
( ∵)
( ∵)「どうだろうな。反王政派の可能性もある」
(,,゚Д゚)「けっ。誰でもいいが汚ねえ真似するんだったら正面から掛かって来いってんだよ」
- 112 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:53:55 ID:n0hxodxA0
- ………
(,,゚Д゚)「で、これからどうするんだ?」
( ^ω^)「どうするって……」チラッ
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「あんたが決めなさい」
(;^ω^)「南部のニューソクとやらを目指してみようと思いますお。なんとか三番目についての情報を……」
(,,゚Д゚)「それであわよくば宝玉をと……」
(;^ω^)コクリ
(,,゚Д゚)「おい、デミタス」
(´・_ゝ・`)「ん?」
(,,゚Д゚)「こいつらと一緒に行ったらどうだ? ニューソク。で、チチジャにこいつら紹介してやってくれ」
(´・_ゝ・`)「ああ。わかった」
(;^ω^)「ええっ。いいんですかお?」
- 113 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:55:05 ID:n0hxodxA0
- (,,゚Д゚)「今のニューソクは危険だからな。お前ら二人で行くには心許無い」
(,,゚Д゚)「それにチチジャの知ってるヤツがその場に居た方が話もしやすいだろ?」
(;^ω^)「確かに……」
(,,゚Д゚)「デミタスはロートルだが腕は良い。安心していいぞ」
(;^ω^)「あ、そんなロートルなんて……」
(´^_ゝ^`)「困ってるじゃないか、ギコ」
(,,^Д^)「ギコハハハ。そいつはすまねぇ事をしたな」
( ^ω^)「でも、いいんですかお? こんな知り合って間もない僕なんかに……」
(,,゚Д゚)「大丈夫だろ、ビコーズ」
( ∵)
( ∵)「今のところはな」
(,,^Д^)「だとよ! だから俺も遊び目的でお前に力を貸すのさ」
(´・_ゝ・`)「ビコーズは人や力を見抜く魔法が使えるんだ。もちろん、血を打ってるからね」
( ^ω^)(すげぇお。何でもかんでも非現実的だお……)
- 114 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:55:47 ID:n0hxodxA0
- (´・_ゝ・`)「じゃあ、ギコ。馬を3頭借りるぞ」
(,,゚Д゚)「おうよ。勝手に持ってけ」
( ^ω^)「え、もう行くんですかお?」
(´・_ゝ・`)「ん? あまり準備が出来てないのか?」
ξ゚听)ξ「いや、準備は満タンよ。旅立つと決めたらさっさと行った方がいいわよね」
(´・_ゝ・`)「そうだな。ご名答だ。早速行くぞ、ブーン君」
( ^ω^)「うん、そうですおね。行きましょうお」
(,,゚Д゚)「ま、俺もその内そっちに向かおうと思う。気になることもあるしな……」
(´・_ゝ・`)「ああ、その時は落ち合えるように努力するよ」
(,,゚Д゚)「頼むぜ」
.
- 115 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/09/13(火) 23:56:33 ID:n0hxodxA0
- 今日の話で分かった事
・ブーンは意外と情けない
・宝玉は各地にバラバラ
・デミタスは良い人、ビコーズは寡黙、ギコは豪快……?
・ツンは短気
・ギコの屋敷には意味分からないものばっかり!
・ギコは二番目、エマージェンシーのあいつは3番目
・サスガファミリーのチチジャはコード使い
・ビコーズはなんでもお見通し!
・デミタスは早撃ちの名手!
そして次の話で分かる事……、
それは始まらぬ内にはわからない。
スクォーク77!
全てはスクォーク77から始まる!!
(つづく)
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