ミセ*゚ー゚)リ旅人と('A`)奴隷のようです

1 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:15:45.80 ID:oGManW6HO
プロローグ





このニチャンネルと呼ばれる世界にはたくさんの伝説が残っている。

伝説の中でも特に有名な物がある。

2 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:19:16.79 ID:oGManW6HO
創世神に導かれた男が巨大な王国を作り上げた創世王伝説。

女性がたった一人で突如出現した邪竜と戦い続けた邪竜討滅伝。

後に王と呼ばれる五人の男女が偉大なる大魔導師に導かれ世界各地に出現した魔精を封じた魔精封印記。

後に旅騎士と呼ばれる少女と奴隷の魔導師が出会い、世界を命運を巡る戦いに巻き込まれていく旅騎士冒険譚。


3 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:21:15.44 ID:oGManW6HO
この四つの伝説だ。
だが、この中で唯一旅騎士冒険譚だけがその結末が記されておらず、旅騎士が最終決戦の地に向かう場面で話が終わってしまう。

さらに他の伝説と違い、どの国の古い文献にも旅騎士と奴隷に関する記述が旅騎士冒険譚以外に存在しない。

その為、他の伝説が事実だと明らかになっていくなか旅騎士冒険譚だけが何者かが創作した物だとされている。

5 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:22:47.49 ID:oGManW6HO



なぜ、旅騎士冒険譚に結末が記されていないのか?

なぜ、旅騎士冒険譚以外に旅騎士に関する記述が存在しないのか?

それはこの物語を読み進める内に明らかにあるだろう。


8 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:24:55.33 ID:oGManW6HO

この物語は旅騎士冒険譚の
旅騎士と呼ばれた少女の

奴隷の魔導師の

真実を記した物である。




例え、誰も知らなくても

我々だけは

忘れない

あの少女と

奴隷の事を

旅騎士冒険譚
序章

10 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:26:36.99 ID:oGManW6HO





第1話 少女と奴隷






11 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:29:07.68 ID:oGManW6HO
見渡す限りの砂の海。
広い広い砂漠の真ん中を一人の少女が歩いていた。

ミセ* − )リ「……」

その顔に生気はなく目も虚ろだ。

だが

ミセ* − )リ「……ンダ」

少女の歩みは止まらない。
一歩一歩を強く踏み締めて、ただ前に進んでいく。

ミセ* − )リ「家に……帰るんだ……!」

少女の名はミセリ。
剣の国オオカミの剣士である。

ミセ#゚д゚)リ「絶対に……ペニ姉を……ぶっ飛ばす!」

この瞬間だけは顔に生気が戻り、怒りで肩を震わせ叫んでいた。


事の始まりは一週間前……

14 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:34:19.08 ID:oGManW6HO
剣の国オオカミ−−【剣帝】ロマネスクが治める質の良い武具と屈強な兵、数多くの剣術道場が特色の国。
そんなオオカミにミセリの家はあった。

その日、ミセリは姉でありオオカミが誇る狼爪騎士団の副団長であるペニサスに大事な話があると呼び出されていた。

ミセ*゚ー゚)リ「ペニ姉ー話って何ー」

(゚、゚#川「遅い! なんで朝呼んだのに夕方に来るの!?」

ペニサスの部屋の扉を開けるとそこに鬼がいた。

ミセ*゚ー゚)リ「忘れてましたー」

そしてここにはアホがいた。

('、`*川「……まあいいわ。ミセリあんた旅に出なさい」

ミセリの言葉に呆れたのか小さく溜め息を吐き、さらりと旅に出ろと言い放った。

15 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:36:52.23 ID:oGManW6HO
ミセ;゚д゚)リ「うん、旅……って、なんでっ!?」

('、`*川「なんでって18にもなってグータラしてるのはどうかと思うわよ? 私があんたくらいの歳には騎士団で修業してたし」

ペニサスは今まで過保護にしてきたせいか仕事もせず、稽古もしないで毎日を無駄に過ごす妹の事が心配だった。

だからこそ可愛い妹の為、心を鬼にして血を吐く思いで旅に出すという結論をだしたのだ。

ミセ*゚ー゚)リ「だから彼氏できないんじゃ……? あ」

(゚、゚#川「黙れ幼児体型」

余計な事を言う脳天気な妹に時々殺意を覚えたりもするが。

ミセ* − )リ「幼児体型じゃないもーん。ちょっと発育不良なだけだもーん」


16 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:41:12.26 ID:oGManW6HO
ちなみにこの二人、本当に姉妹なのかと疑われる程ミセリとペニサスの体つきは違う。
姉であるペニサスは背が高く出るとこ出て引っ込むところは引っ込んでるという世の女性が羨むような体つきだ。
それに対しミセリは背が低く凹凸がない。
また、姉は天才で妹は落ちこぼれと言われてる事でも有名な姉妹である。

('、`;川「明日出発する予定だから今日は旅仕度を整えてゆっくり休みなさい」

落ち込んだミセリに掛ける言葉が見つからないペニサスだった。


17 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:43:25.90 ID:oGManW6HO
ミセ* − )リ「はーい……ねぇペニ姉」

('、`;川「なに、ミセリ?」

落ち込んでふらふら歩き出したミセリが扉の前で急に立ち止まった。

ミセ* − )リ「ボク……ペニ姉みたいになれるかな?」

何がとは言わない。

('、`;川「……いつかきっと成長するわよ」

そのまま部屋から出て行き

ミセ*;д;)リ「いつかきっと大きくなるんだーーーーーー!!」

と叫び走っていった。

('、`;川「結局、旅についてほとんど話せなかったわ……」

今度は大きく溜め息を吐いた。

18 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:46:05.92 ID:oGManW6HO
翌日、旅仕度を整えた新品の外套を纏い腰に剣を携えたミセリと見送りに来たペニサスが屋敷の門の所にいた。

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ行ってくるね!」

('、`*川「ちょっと待ちなさい」

ミセ*゚ー゚)リ「へっ?」

元気よく出発しようとしたミセリだが突然ペニサスに呼び止められこけそうになった。

('、`*川「出発はここじゃないわ」

ミセ*゚ー゚)リ「へっ? どういう事?」

('、`*川「とりあえずこの腕輪をつけなさい」

そう言って出したのは一見だたの腕輪だった為、何の疑問もなくミセリはそれをつけた。

('、`*川「これをつけると一回だけ世界のどこかに飛ばされるのよ」


19 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:48:18.81 ID:oGManW6HO
ミセ*゚ー゚)リ「産業で」

('、`*川「腕輪をつけると魔法でどこかに飛ばされる。
    そこから出発。
    がんばって」

ミセ;゚д゚)リ「把握した。って、えーーーっ!」

そう言ってる内に足元に魔法陣が現れミセリの体は薄くなっていく。

ミセ;゚д゚)リ「えっ!? ちょっ!? この行き遅れーーっ! 覚えてろよーーっ!」

そう叫んでミセリは消え

('ー`*川「頑張ってね。いってらっしゃいミセリ」

穏やかに微笑んだペニサスだけが残った。

(゚д゚#川「後、行き遅れじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

訂正、鬼がそこに残った。



21 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:53:28.70 ID:oGManW6HO
着いた途端、腕輪は崩れてしまった。
どこに飛ばされたのかと辺りを見渡しミセリは立ちすくんだ。なぜなら

ミセ;゚ー゚)リ「えーと……ここどこ?」

見渡す限り砂、砂、砂。
近くに町すらなくただ砂だけが広がっていた。

ミセ;゚д゚)リ「まさか……ニューソク砂漠ーーっ!?」

ニューソク砂漠とは舞踏の国ニューソクの王【舞王】モナーが治める世界唯一の砂漠である。
一応人が住める環境だが、凶悪なモンスターが多数確認されてもいる。

ミセ;゚ー゚)リ(ペニ姉、早速ピンチだよ)

普通、ニューソク砂漠を渡る時は、砂漠の近くにある町でラクダと三週間分の
食料と水を買い充分な備えをするか護衛を雇ってからニューソクに向かうという。

だが、ミセリはラクダを持ってないうえに実力も中途半端、食料も四日分しかない。
はっきり言って無茶な話である。

ミセ#゚ー゚)リ「やってやろうじゃん……絶対家に帰ってペニ姉をぶっ飛ばす!!」


22 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 20:55:54.66 ID:oGManW6HO
そう意気込んで歩きだそうとしたその時、ミセリの目の前の砂が動いた。

ミセ;゚ー゚)リ「な、なにっ!?」

ミセリの前に現れたのは体長3mはあるニューソク砂漠にのみ棲息する砂色のトカゲ、サンドリザード。
それが三匹。

ミセ;゚ー゚)リ「いきなり過ぎるよ!」

剣を抜く前に一番最初に現れたサンドリザードが驚くべきスピードで突進してくる。


24 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:02:27.29 ID:oGManW6HO
ミセ;゚д゚)リ「はや……!」

一匹目の突進を辛うじて躱した瞬間、二匹目の突進を受け吹き飛ばされる。

ミセ; ー )リ「あぐっ……」

どうにか立ち上がるが今度は三匹目の突進を受けまた吹き飛ばされてしまう。

ミセ; ー )リ「……っ」

その後もサンドリザードの連携を前に剣を抜く事すらできない。

ミセ; ー )リ(人をボールみたいに転がしてホントムカつくなあ。おまけに剣も抜けないし)

吹き飛ばされ砂の上を転がりながら剣を抜こうとするがなかなか抜けない。

ミセ; ー )リ(このまま死んじゃうのかな?)

ミセ; − )リ(それはイヤだなあ……)

一匹目がトドメとばかりに飛び掛かった。


25 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:05:47.46 ID:oGManW6HO




その時





偶然にも剣が抜け





偶然にも一匹目の心臓を貫いた。




ミセ;゚ー゚)リ「あれ……ラッキー?」


26 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:10:43.55 ID:oGManW6HO
サンドリザード達は一匹やられた事で様子を見ているようだ。

ミセ*゚ー゚)リ「でも、剣を抜いたらこっちのもんだ」

立ち上がりそう言うとサンドリザードの死骸から剣を引き抜き構える。
すると剣の周りの空気が揺らめきだした。

ミセ*-ー-)リ「紅燕剣術」

目を閉じ集中する。
異常な気配に気付きサンドリザード達は逃げようとしている。

ミセ*゚ー゚)リ「気翔刃!!」

剣を振る。
すると、剣から見えない刃が放たれサンドリザードが一匹切り裂かれた。

ミセ*゚ー゚)リ「もう一回!」

再び見えない刃が放たれ最後に残ったサンドリザードを真っ二つに切った。



29 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:18:58.63 ID:oGManW6HO
この世界にはクオリティと呼ばれる力が存在する。
ミセリが剣を構えた時の空気の揺らめき、それがクオリティだ。
このクオリティを使う事によって先程ミセリが見えない刃を飛ばしたように様々な技や術、魔法を使えるようになるのだ。
もっとも、修業しなければ使いこなせないし技や術、魔法ではクオリティの使い方が違うため誰でも技などを使えるわけではない。

ミセ;゚ー゚)リ「つ……疲れた〜。慣れない事はするもんじゃないや」

そう言って一度倒れ込んだが

ミセ;゚ー゚)リ「あちちちち!」

砂が熱くてすぐ起き上がった。

それから水を一口飲みサンドリザードの死骸を見て少し考え込む。

ミセ*゚ー゚)リ「そういえば、モンスターの骨や皮とかって高く売れるって聞いたような……?」

ミセ*゚ー゚)リ「ほっといてとりあえず先に進もう!」

そう結論をだし、再び歩き出した。


30 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:22:35.30 ID:oGManW6HO
そして今に至るのだ。

ミセ* − )リ「……」

あれから奇跡的にモンスターに遭遇はしなかった。
だが、食料はとうに底を尽きもはや気力だけで進んでいる。

ミセ* − )リ フラッ

だが、その気力ももう持たない。
ふらふらになりながらも歩き続け

ミセ* − )リ ドサッ

遂に倒れた。

('A`)「……」

それをラクダに乗ったボロ切れのような外套を纏い金属でできた首輪をつけた男が見ていた。

('A`)「……マンドクセ」

男は一言そう呟くとミセリを乗っていたラクダに乗せ歩き始めた。



33 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:28:43.00 ID:oGManW6HO


ミセ* ー )リ

ミセ*゚ー゚)リ「ん……あれ? なんで?」

ミセリが目を覚ました時、最初に目に入ったのは石材で作られた天井だった。

ミセ*゚ー゚)リ(確かボク砂漠で……)

('A`)「やっと起きたか」

ミセリが最後の記憶を思い出そうとした時男の声が聞こえた。
驚いて声のした方に顔を向けると貧相な男が椅子に座っていた。

('A`)「ここはニューソクの宿だ。とりあえずそれ食えよ」

そう言って男が指差した先にはシチューが置いてある。
ミセリはシチューを食べながら男に話し掛けようとして男の首輪を見て驚いた。

34 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:33:04.34 ID:oGManW6HO
この世界に首輪は奴隷がつける《奴隷の首輪》以外は存在しないのだ。

ミセ*゚ー゚)リ「えっ奴隷?」

('A`)「確かに奴隷だが、一応あんたの命の恩人だ」

男は不快そうに顔を歪めると砂漠で倒れてたミセリを見つけニューソクまで運んだ事を告げた。

ミセ*゚ー゚)リ「あ……奴隷見たの初めてだったから……ごめん。……えと君の名前は?」

('A`)「……ドクオだ」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクはミセリ。助けてくれてありがとうドクオさん」

男の表情を見て慌てて謝り名前を聞いてない事を思い出し、さらに自分も名乗ってない事に気付き慌てて名乗りをし礼を言う。

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオさんの主人にも挨拶したいからどこに居るか教えてくれないかな?」

奴隷が一人旅をする事はないので主人も居るだろうとミセリが思っていたら

('A`)「……少し前に亡くなった」

どうやらドクオは例外だったようだ。

ミセ;゚ー゚)リ「なんか……ゴメン」

('A`)「……気にするな」

それっきり黙ってしまった。

35 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:37:53.41 ID:oGManW6HO
ミセ*゚ー゚)リ(気まずい……あっそうだ)

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇドクオさん。ボク《奴隷の首輪》見るの初めてなんだ。だから近くで見せてほしいんだけど」

オオカミに奴隷はほとんどいない。
居たとしても兵士にする奴隷なのでミセリが見る事はまずない。

('A`)「うん? ああ、見るだけなら別にいいぞ」

ミセリがヤッターと言いながらドクオに近づきジロジロと首輪を眺める。

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇねぇ、触っていい?」

(;'A`)「見せるだけだって言っただろ! 首輪に触るな!!」

その言葉にドクオは驚き慌てて拒むが

ミセ;゚ー゚)リ「え……もう触っちゃった」

(#゚A゚)「何やっとんじゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

時既に遅し。
突如、首輪とミセリの手の甲が光に包まれ、光が収まると首輪と手の甲に同じ模様が刻まれていた。

ミセ;゚ー゚)リ「なに……これ?」

(;゚A゚)「ああああ、こんなちんちくりんと契約しちまうなんて……」

ミセ;゚ー゚)リ「契約? どういう事? 後ちんちくりん言うな」

37 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:41:06.89 ID:oGManW6HO
ミセリがドクオから教えてもらったのは、次の事だった。
《奴隷の首輪》には六つの魔法がかけられている。

一つ、最初に首輪に触れた者が契約者となり、奴隷の所有権を持ち主人になる。

二つ、奴隷か主人どちらかが死ぬまで契約は消える事はない。

三つ、奴隷は主人を傷つける事はできない。

四つ、奴隷が死ぬと首輪は砕け、主人が死ぬと所有権が消え奴隷は次の主人を見つけないといけない。

五つ、奴隷は主人の『命令』に逆らう事はできない。

六つ、主人は奴隷のクオリティを借りる事ができる。

ミセ*゚ー゚)リ「産業で」

('A`)「前の主人が死んで契約が消えたから新しい主人を探しに旅に出た
   その旅の途中、倒れてたお前を助けた
   たった今お前が首輪に触れて俺の新しい主人になった」

39 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:46:18.51 ID:oGManW6HO
ミセ*゚ー゚)リ「おk把握。後おかわり!」

(;'A`)「まだ食うの!?」

ドクオが説明してる間もシチューを食べ続けこれで12杯目だったりする。

('A`)「それにしても」

ミセ*゚ー゚)リ「何?」

('A`)「ハァ……」

ドクオがミセリを眺め揚句の果てに溜め息まで吐いた。

ミセ*゚ー゚)リ「だから何だよー」

腹が立ったのか不機嫌な声をだした。

('A`)「俺の前の主人が爺さんだったから、今度の主人はスタイル抜群の女の子にしようと決めてたのに……なんでこんなちんちくりんが……ウツダシノウ」

ミセ#゚д゚)リ「ちんちくりん言うなーーっ!」

それからしばらくドクオは何か呟き続け、ミセリはちんちくりんと言われた事に腹を立てていた。


40 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:49:50.59 ID:oGManW6HO
やっと落ち着いた頃、今度はミセリがこんな事を言い出した。

ミセ*゚ー゚)リ「とりあえず、これから一緒に旅するんだしあらためて自己紹介するよ」

('A`)「別によくね?」

ミセ*゚ー゚)リ「いいからいいから、ボクの名前はミセリ。
     剣の国オオカミの狼爪騎士団副団長ペニサスの妹で職業は剣士。
     これからよろしく!」

('A`)「……ハァ。俺の名前はドクオ。
   魔法の国オカルト近くの山に住んでた。
   職業は奴隷兼……」

そこで一旦止め




('A`)「魔導師だ」




はっきりとそう告げた。


41 名前: ◆x8fzY.jwcY 投稿日:2009/08/10(月) 21:52:45.73 ID:oGManW6HO



旅人であり剣士である少女は


砂と踊りの国で


奴隷の魔導師と出会った




旅騎士冒険譚
第T章『砂と踊りの国』

第1話 少女と奴隷



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