( ^ω^)本当に恋は盲目のようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 00:55:34.93 ID:26fIpvzu0

立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花

彼女のピンと伸びた背筋を見ると抱きつきたくなる。
隣に座った時に拝むことのできる彼女の長い睫はいつも綺麗だ。
歩くと揺れる彼女の曲線の髪の毛は風をいい匂いにする。

詰まるところ何が言いたいかというと、彼女は兎にも角にも美しいのだ。
顔・スタイルはもちろんのこと、性格や能力においても、申し分ない程に優れている。



彼女は完璧である、そう思っていた。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:02:01.26 ID:26fIpvzu0





ξ゚听)ξ「そうえばこの間出たレポートもう終わった?」

( ^ω^)「そうだおー」

ξ゚听)ξ「・・・私の話聞こえてる?」

( ^ω^)「そうだおー」
 
ξ゚听)ξ「会話しろよ」

( ^ω^)「ふつくしい」

ξ゚听)ξ「だから! 会話してってば!」


ツンは今日も美しいお、かわいいお、プリチーお。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:04:38.75 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ごめんお、見とれてしまっていたお」

ξ;*゚听)ξ「な! 何言ってんのよっ」ポポポッ

( ・∀・)「お、ツンちゃんおはよー」

ξ゚听)ξ「モラ、おはよう」

( ^ω^)「僕もいるお」

( ・∀・)「おお、いたのか家畜」

( ^ω^)「・・・」

( ・∀・)「黙るなよw」



ひでぇやつだお。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:08:29.15 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「んー、あ!なぁんか違うと思ったら今日はツンちゃん髪束ねてる」

ξ゚听)ξ「うん、この間デレが髪ゴムくれたから結んでみたの」

( ・∀・)「そっかそっか、いやーかわいいね! あ、いつものことだけど」

ξ;*゚听)ξ「かっ!?なななっ、ばっか!」

( ^ω^)(略:かわいいっ!?なっ何言ってんのよ!ばか!)

( ・∀・)「ははは、相変わらずだな! 言われて慣れてるのにその反応w」

ξ゚听)ξ「ぜっ全然慣れてなんかないの! からかわないでよねっ」


ああ、その反応もグーですツンたん。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:12:14.93 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「デレたん、ツンと腕組むなんてずるいお! 離すお!」

ζ(゚ー゚*ζ「やだ!」

ξ゚听)ξ「ブーンもモラと組めば?」

( ・∀・)「ええ? しゃーねぇなー」

( ^ω^)「しゃーねぇなじゃねーお、ふっざけんな」

( ・∀・)「まあまあまあまあ、たまにはいいじゃねーか」

( ^ω^)「ちょっ! まじで組むなお!」

ξ^竸)ξζ(^ー^*ζ「あははは」

( ^ω^)(笑ってる!?)


まぁ、今だけなら組んでやらないこともないお。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:16:54.63 ID:26fIpvzu0

ツンは綺麗で有名だったけど、特別に目立つ人ではなかった。

決して無口ではないが発言が多いとはいえないし、幹事等を進んで立候補するタイプでもなかった(無論、頼まれればきちんとこなすが)。

みんなの中心というよりかは、縁の下の力持ち、といったところだろうか。

周りのことがよく見えていて、気配りが上手だ。
だからと言って、優しさを丸出しにすることはなく、さり気ない気遣いができるのだ。もっとも、これは彼女がいい意味で不器用であるかもしれない。

しかし、この美しさを持ちながらもお高くとまることはなかった。
向上心を忘れることをひどく嫌う彼女は、常にベストを目指しているように見えた。

その姿もまた美しい。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:20:41.29 ID:26fIpvzu0

強いて短所をあげるなら・・・

・・・・・・

どこだろう?

少々口調がきついところであろうか。
”好きなものは好き、嫌いなものは嫌い”をはっきりさせる傾向がある彼女は、物ごとをピシャリと言い放つことがある。

彼女曰く、以前読んだ本にそのようなことが書いてあって、その文に大いに心を打たれたため影響されたのかもしれない、だそうだ(僕にはよく分からない)。

しかし、僕が知っている限りではこの面を短所であると感じる人はいないだろう。
むしろ僕はここは彼女の長所であると言ってもいいと思っている。

彼女には本当に非の打ちどころがないのかもしれない。

・・・自分で言うのもなんだけど、僕ベタ褒めしすぎたよね。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:23:31.16 ID:26fIpvzu0

―――――
―――

ζ(゚ー゚*ζ「ねね! みんなで久しぶりに飲み会しようよー」

( ・∀・)「おーいいねいいね」

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ幹事お願いねー」

( ・∀・)「自分が言いだしたことなのに! まぁ別にいいけど」

ζ(゚ー゚*ζ「せっかくだから後輩たちも呼ぼう♪」

( ^ω^)「いつにするお?」

( ・∀・)「早めに決めないとだな」

ζ(゚ー゚*ζ「ツンはいつがいいー?」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」


( ^ω^)(なんか最近たまにぼーっとしてるお・・・)

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:25:41.21 ID:26fIpvzu0

ζ(゚ー゚*ζ「ツンー? 大丈夫?」

ξ゚听)ξ「え、ああ、なあに?」

( ・∀・)「ぼーっとしてたぞ」

ξ゚听)ξ「ん、なんかちょっと、眠いみたい。 ごめんね」

( ^ω^)「具合悪いわけじゃないお?」

ξ゚听)ξ「うん、大丈夫」

ζ(゚ー゚*ζ「よかった! ツンが元気なくちゃあたし死んじゃうー」ギュッ

ξ゚听)ξ「もう、大袈裟なんだからっ! でもありがと」

( ^ω^)「デレたん抱きついてんじゃねーお! ずるいお!」

( ・∀・)「そうだそうだー!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:28:31.30 ID:26fIpvzu0






最近のツンは様子が少しおかしい。

いつもはシャキシャキとしている彼女だが、ぼんやりと何かを考えているような仕草をすることが増えた。
なにか悩みごとがあるのだろうか。

勉強のこと?
テストに関してはたぶん大丈夫だった、と言っていたからそれはなさそうだ。

太っちゃったわーとか?
いやいや、彼女に限ってそれはない。あの足は鼻血もんだ。

まさかまさか・・・恋愛?
あの容姿でも悩んだりするのだろうか。


ああ、僕のツンたんが。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:31:12.68 ID:26fIpvzu0

(´・ω・`)「ぶちころすぞ」

( ^ω^)「ああん、怒んないでお! 君は仮にも後輩くんだお」

(´・ω・`)「すみません、だってブーン先輩が”僕のツンたん”なんておこがましいこというから」

( ・∀・)「そうだそうだ! ツンちゃんは農婦じゃねーぞ」

( ^ω^)「僕だって牛じゃないお」

('A`)「知ってますよ」

( ^ω^)「豚でもないお」

('A`)「ええ? そうだったんですか!」

( ^ω^)「・・・」

ちくしょうめ

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:33:43.98 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「そりゃぁツンちゃんだって悩みぐらいあんだろ、人間なんだから」

('A`)「しかしいったい何を悩むんでしょうね」

( ・∀・)「美人には美人の悩みがあるんだろ、おれたちなんかにゃ分らんよ」

(;^ω^)「も、もしかしたらストーカーじゃないかお!? ツンが美人なばっかりに!!」

(´・ω・`)「それって先輩このとじゃないですか?」

(;^ω^)「ななな! 何言ってるお! 僕はまだギリギリで理性を持ち合わせているお!」

('A`)「その理性が爆発しないといいですね」

( ・∀・)「てかお前ってツンちゃん好きなの?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:35:52.88 ID:26fIpvzu0

(* ^ω^)「ええ? そのぉ、好きっていうかぁ、なんていうかぁ」

(´・ω・`)「もじもじすんな、ぶちころすぞ」

( ^ω^)「あ、はい」

( ・∀・)「だってさっきからすごく心配してるじゃん、ツンちゃんのこと」

( ^ω^)「モララーは心配じゃないお?」

( ・∀・)「そりゃ心配だけど・・・さっきも言ったようにおれたちじゃ解決できないようなことだと思うぜ」

( ^ω^)「そうなのかお?」

( ・∀・)「見てる限りじゃ、学校のことじゃなさそうじゃん? もっとツンちゃん自身のことなんだよ、おれたちじゃ入り込めないようなこと」

(´・ω・`)「俺たちはその程度の付き合いってことですか?」

('A`)「切ないっす」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:38:01.83 ID:26fIpvzu0

(;・∀・)「いや、すまん! そんなつもりじゃなくて、それぞれの距離ってあんだろ?」

( ^ω^)「距離?」

( ・∀・)「そそ! 例えば、女友だちと彼女じゃ全然違うだろ? そんな感じで、サークル仲間とその悩みのタネとじゃ違うわけよ」

(´・ω・`)「ほほう」

( ・∀・)「特定の誰かじゃないと解決できないことってあるとおもうんだよな、とくに女の子なんてそんな感じじゃね?」

('A`)「うーむ、それはそうかもしれないですね」

( ^ω^)「そうかお・・・やっぱり僕じゃ無理なのかお」

( ・∀・)「いや、無理かどうかは分からないが・・・てかやっぱりお前好きなんじゃーん」ウリウリ

( ^ω^)「僕のは・・・たぶん憧れみたいな感じだと思うお」

( ・∀・)「なんだぁ、そうなのか」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:41:39.07 ID:26fIpvzu0

――――――

( ^ω^)(すっかり遅くなっちゃったおー)

( ^ω^)(ん? あれは・・・)

ξ゚听)ξ

( ^ω^)(ツン? こんな遅くになにやってるお?)

たったったったったっ・・・

( ^ω^)「ツーン!」

ξ゚听)ξ「せっ・・・あ、ブーン」バッ

( ^ω^)「・・・こんな遅くに一人じゃ危ないお?」

ξ゚听)ξ「うん・・・そろそろ帰るわ」

( ^ω^)「送っていくお」

ξ゚听)ξ「ううん、大丈夫よ! ありがとう」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:43:48.24 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「・・・」

ξ゚听)ξ「・・・大丈夫だから、先に帰ってて。 電車いっちゃうわよ」

( ^ω^)「お・・・」

ξ゚听)ξ「じゃあね! おやすみ」ニコッ

( ^ω^)「・・・っ気を付けて帰るお! おやすみなさいおー」

すたすたすたすた・・・・・・

( ^ω^)(これが距離ってやつなのかお?)

( ^ω^)(・・・本当に僕じゃどうにもできないことなんだおね)

( ^ω^)(なんだか辛いお・・・)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:47:38.04 ID:26fIpvzu0

モララーが言っていたことは正しいのかもしれない。

ツンとはよく話をするし、遊んだりもするけど、それは所詮校内での話である。
僕には恋人もいないし、今はひとり暮らしで家族も近くにはいないので、学校を中心とした生活をしているが、ツンはきっと違うのだ。

恋人のこと、家族のこと、バイトのこと
彼女にはきっといろいろなことがあって、僕とは違う”彼女の中心”があるのだ。

知り合って2年ぐらいの僕には解決なんてできないのだろう。

でも、それでも、僕はツンに何度も助けてもらった。
彼女にはその距離を超えるような力があったのだろうか、それとも僕が・・・

助けてあげることはできなくとも、彼女の重い気分を少しでも軽くできたらいいのに。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:53:42.95 ID:26fIpvzu0

―飲み会―

「「「カンパーイ!!」」」

ζ(゚ー゚*ζ「予約取れてよかったねぇ」

( ・∀・)「だなぁ・・・本当に混んでるなぁ」

(´・ω・`)「生ひとつ」

('A`)「注文はやいな」

ξ゚听)ξ「はい、これブーンのサラダ」

( ^ω^)「おっおっ、ありがとおー」

ξ゚听)ξ「はい、モラ」

( ・∀・)「おお、ありがとう!」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:56:32.63 ID:26fIpvzu0

(´・ω・`)「さすがツンさん、優しいですねぇ」

( ・∀・)「」チラッ

ζ(゚ー゚*ζ「なぁに?」

ξ゚听)ξ「大袈裟ねぇ、目の前にあったらそりゃ配るでしょう?」

( ・∀・)「でも、デレの目の前にあるやつはどっくんが配るみたいだけど?」

ζ(゚ー゚*ζ「いーの! だってドクちゃんやりたいんだもんねぇ?」

(*'A`)「はいっ! 仰る通りです!」

( ^ω^)「うわぁ・・・」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 01:59:56.47 ID:26fIpvzu0

――――――

( ・∀・)「ねーねーねーねー!」

ξ゚听)ξ「聞こえてるわよっ、なぁに?」

( ・∀・)「ツンちゃんはマジで付き合ってる人いないのぉ?」

ξ゚听)ξ「なっ、なによーいきなり!」

( ・∀・)「そりゃぁぁ気になるって! こんなにモテモテなのに、なぜっ!?って感じぃー」チラ

( ^ω^)「なんで僕を見るお」

(´・ω・`)「モラ先輩の酔っ払い」

ζ(゚ー゚*ζ「でも確かに気になるぅ」

( ・∀・)「だろい?」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:02:45.34 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「理由なんてないわよ。 だいたいねぇ、本当にモテてなんかないわよ」

( ・∀・)「またまたぁ」

ζ(゚ー゚*ζ「たまたまぁ」

(´・ω・`)「サイテー」

( ^ω^)「でも告白されたことはいっぱいあるお?」

ξ゚听)ξ「ないってば! それならデレの方が断然モテるじゃない」

ζ(゚ー゚*ζ「えへへー」

( ・∀・)「あー・・・確かにコイツはある意味モテるな」

(´・ω・`)「よく言えば小悪魔系(笑)ですもんね」

ζ(゚ー゚+ζ「なによ! その言い方!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:06:14.46 ID:26fIpvzu0

ζ(゚ー゚*ζ「言っとくけど! あたしガードは固いんだからぁ!」

( ・∀・)「説得力皆無www」

ζ(゚ー゚*ζ「! ホントだってばぁ! す、好きな人じゃなきゃ付き合わないもん!」

(´・ω・`)「その気にさせといてですか?」

ζ(゚ー゚+ζ「うるさーーい!」

ξ゚听)ξ「あはは、じゃあドクオも気をつけないとだね」

( ^ω^)「ドックン気を付けるおーw」

('A`)「いえ、自分はデレさんになら奴隷にされてもいいですから」キリッ

( ^ω^)「えー・・・」

携帯「受信」ピロリンコピロリンコ

ξ゚听)ξ「ん、ドクオ電話なってるよ」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:08:29.67 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「なぁにぃ、どっくん! そう言いながらも実は彼女いる感じぃ??」

('A`)「違いますよ」

ζ(゚ー゚*ζ「ドクちゃん・・・そうなの?」

('A`)「違います!!!! 絶対にありえません!!!! 僕はデレさんのことしか見えません!!!! 日々デレさんの(性)奴隷になりたいと思っています!!!」

ξ゚听)ξ「それもどうかと思うけど・・・」

( ・∀・)「ふーん? ほんとかなぁ?」

(;'A`)「本当ですってば! 塾の生徒からのメールです」

(´・ω・`)「うわっ、生徒に手ぇ出すつもり?」

ξ゚听)ξ「!」

('A`)「ちげぇから」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:11:31.61 ID:26fIpvzu0

('A`)「受験近いからさ、分かんないことあったらたまにメールくるんだよね」

ζ(゚ー゚*ζ「ほへー、ドクちゃん頼りにされてんだぁ。 すごいじゃん!」

(*'A`)「いや! そんな! 全然でっす!!」

( ^ω^)「あからさまだお」

('A`)「あ、ちょっとメールじゃ説明いずらいんで電話してきてもいいですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「いいよーん」

ξ゚听)ξ「あ! 外行くなら上着着てった方がいいわよ、はい」ポン

('A`)「ありがとうございます」

( ・∀・)「いてらー」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:14:50.48 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「どっくん塾講やってたのかー」

(´・ω・`)「将来はセンセー志望らしいですよ」

( ^ω^)「おーかっこいいお!」

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ生徒と結婚するねぇ」

( ^ω^)「・・・なんでそうなるお?」

ζ(゚ー゚*ζ「えーなんかロリコンっぽい顔してない?」

( ^ω^)(見た目だけで断定したんだ・・・)

( ・∀・)「まぁまぁ、分からなくはないな」

(´・ω・`)「それならブーン先輩も負けてないですよ」

( ^ω^)「ショボンって僕のこと嫌いなの?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:18:58.10 ID:26fIpvzu0

ζ(゚ー゚*ζ「えーブーンはお姉さまって感じのが好きそうじゃんっ」

( ・∀・)「ツンみたいにシャキシャキしてるのとかなー」

(* ^ω^)「ちょっ、何言ってるお! 照れるお!」

ξ゚听)ξ「・・・」

(;^ω^)(あれ・・・ひいちゃった?)

ζ(゚ー゚*ζ「そんなこと言われてもって感じだよねぇツン? せめて人間じゃないとさぁ」

ξ゚听)ξ「私って・・・そんなにシャキシャキしてるかしら?」

ζ(゚ー゚*ζ「んん?」

(;・∀・)「あえ?! いやだった? ごめんごめん! 変な意味じゃなくてさ、しっかりしてるっつーか包容力っつーか面倒見がいいっつーか!」

ξ゚听)ξ「あ、怒ったわけじゃなくて。 自分じゃ分らないものだなぁって思って」

( ・∀・)「そっかそっか! ならよかったぁー」ホッ

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:23:51.78 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「でも実際さーどうなんだろうねぇ」

( ^ω^)「どうってなんだお?」

( ・∀・)「ほらぁ、よくドラマとか漫画であんじゃん! 生徒と教師の禁断のコ・イ(はぁと)みたいなぁ?」

ξ゚听)ξ「なくは、ないんじゃない?」

ζ(゚ー゚*ζ「でも大変だろうねぇ。 スリルあって面白そうだけど、障害ありすぎじゃん」

(´・ω・`)「そういうのが好きなんじゃないんですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「楽しむだけならいいけど・・・それ以外は無理、耐えらんない」

ξ゚听)ξ「本人たちが気にしなければ、いいとは思うけど」

ζ(゚ー゚*ζ「そりゃあそうだけど、周りが許さないんじゃない? とくに先生の方は!」

( ・∀・)「そんなの気にしてるうちは恋愛じゃねぇよ、本当の恋ならソイツのことしか見えなくなるんだからな」キリッ

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:27:21.50 ID:26fIpvzu0

(´・ω・`)「その前に生徒とか無理じゃないですか?」

ξ゚听)ξ「え?」

( ^ω^)「恋愛対象に見れないってことかお?」

( ・∀・)「へーえ、ショボンは熟女好きかい?」

(´・ω・`)「そうじゃないですけど! だって生徒ですよ? なんか、ねぇ」

ζ(゚ー゚*ζ「先入観だぁ」

( ・∀・)「まぁ分かんなくはないな」

( ^ω^)「モララーも?」

( ・∀・)「だってよぉ相手は子供なわけだし、下手すりゃ犯罪だで?」

ξ゚听)ξ「年下がいやとかじゃなくて?」

( ・∀・)「年下大好き」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:29:51.39 ID:26fIpvzu0

(´・ω・`)「なんていうか、”生徒”ってなっちゃうとそれ以外の何者でもなくなると思うんですよね」

ζ(-ー-*ζ「よくわかんなーい」

(´・ω・`)「うまく言えないですけど、”子供”でも”年下”でも”異性”でもない、”生徒”なんですよ」

( ・∀・)「うーん、分かるような分からないような」

('A`)「ただいまー」

ζ(゚ー゚*ζ「あ、ドクちゃんおかえりー」

(*'A`)「はいっ、ただいま戻りましたっ!」

( ・∀・)「外は寒かったろう、ロリコンよ」

('A`)「誰がロリコンですか。 なんか盛り上がってまりたね、何の話ですか?」

( ^ω^)「実は・・・」ゴニョニョニョニョニョ

('A`)「なぁーる」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:32:51.84 ID:26fIpvzu0

('A`)「まぁ確かに生徒はかわいいですけどね」

ζ(゚ー゚*ζ(やっぱり!!)

('A`)「・・・でもそれは、フェイが可愛い!翼ちゃんが可愛い!、のかわいいとは違いますよ。 もちろん犬がカワイイみたいのとも違いますけど」

( ^ω^)(フェイ? 翼?)

( ・∀・)「じゃあ今の塾講の生徒を彼女にする可能性は?」

('A`)「ゼロですねぇ」

(´・ω・`)「むしろ生徒のほうがいやがるだろ」ボソッ

ζ(゚ー゚*ζ「でも正式な先生じゃないし、年も近いから犯罪にならないのにもったいなぁい」

('A`)「年は関係ないですよ、”生徒”ですから。 その前に自分にはデレ先輩しかいませんんんんんんん!!!!!」


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:40:01.36 ID:26fIpvzu0

ζ(゚ー゚*ζ「でもさ、女の子は若い男の先生とかに憧れちゃうもんだよぉ」

( ・∀・)「あ、やっぱそうなんだ?」

( ^ω^)「ツンもそういうのあったお?」

ξ゚听)ξ「・・・そうね、あったかもしれない」

( ^ω^)「へーえ! その先生が羨ましいお」

ζ(゚ー゚*ζ「まぁあたしの周りには本気で好きになった子いなかったけど」

( ・∀・)「なーんだ、所詮フィクションか」

(´・ω・`)「自分からすれば近親相姦と変わんないですね」

ζ(゚ー゚;ζ「ええ!? そんなにぃ?」

(´・ω・`)「たとえ血じゃなくともつながりを犯すことには変わりないです。 まぁ私感ですけど」

ξ゚听)ξ「そうなんだ・・・」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:43:28.81 ID:26fIpvzu0

ζ(゚ー゚*ζ「えー! じゃあエッチなビデオも先生モノ無理なのぉ?」

(´・ω・`)「それは別腹」

ζ(゚ー゚*ζ「うわっ」

(´・ω・`)b「ちなみに、妹も姉も大丈夫です」

('A`)「グッって出されても・・・ひくわー」

( ^ω^)「こらっ! そういう話するんじゃないお!」

( ・∀・)「そぉだぞぉ」

ξ゚听)ξ「あ、ごめん! 私今日はもう帰らなきゃ」

ζ(゚ー゚*ζ「ええーなんでぇ? ツンいなきゃいやだぁ」スリスリ

( ^ω^)「デレたんずるいお!っじゃなくて、終電かお?」

( ・∀・)「まだ時間あるじゃぁん」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:46:49.02 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「ちょっと、やらなきゃいけないことがあって。 早めに帰らなきゃだったの、ごめんね」

ζ(゚ー゚*ζ「そっかぁ」シュン

ξ^竸)ξ「大袈裟ねぇ、ドクオがいるじゃない」ナデナデ

ζ(゚ー゚*ζ「ドクちゃんじゃツンの変わりは無理なのー!」

(;A;)ガーン

ξ゚听)ξ「じゃあお先に失礼するわ、みんなまたね」

すたすたすたすた・・・・・・

「「ばいばーい」」

( ^ω^)「あ、ツン! ・・・おー」

ζ(゚ー゚*ζ「なにさ、送ってけばいいじゃーん」

( ^ω^)「この間送るって言ったら断られたお」シューーン

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:48:43.66 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「ツンちゃんの性格的に”じゃあお願い”っていうわけないだろ、今から行けば追いつくから行けよ」

( ^ω^)「でも嫌がられたら・・・」

( ・∀・)「多少強引にでも大丈夫だから行けってば!」ドンッ

(;^ω^)「わ、わかったおー!」スタコラサッサ

( ・∀・)(ツンちゃん今日も元気なかったな・・・やっぱりあれだな、心配になるな)

ζ(゚、゚*ζ(・・・)

ζ(゚ー゚*ζ「もう酒飽きたー! カラオケ行こう!」

(*'A`)「はい! 行きましょう!!」

( ・∀・)「おう、いいねぇいいねぇ」

(´・ω・`)「・・・・・・」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:52:23.80 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ツーーーンーーー!」

ξ゚听)ξ「! ブーン・・・どうしたのよ」

( ^ω^)「あの、その、どうしても一緒に・・・」ゼィゼィ

ξ )ξ「いいよ、寒いし・・・まだ、そんな遅い時間じゃ、ない」

( ^ω^)「いや、でももう真っ暗だ、・・・ツン?」

ξ )ξ「戻って、大丈夫だから」

( ^ω^)(泣いてるお?)

ξ )ξ「・・・」

( ^ω^)「ツンと一緒に帰りたいお」

ξ;凵G)ξ「・・・」

( ^ω^)「・・・・・・先、行っちゃうおー」

すたすたすたすた・・・・・・

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:56:04.42 ID:26fIpvzu0

僕らはゆっくりと夜道を進んで行く。
あたりはひっそりとしていて、聞こえてくるのは
僕と彼女の足音、時々、小さく鼻をすする音。

夜ってやつはこんなに静かだったのだろうか。

何度か口を開いたけど、そこからは出るのは白く染まった息だけだ。
こんなときはなんて言葉を掛けるべきなのだろうか。何も思い浮かばない。
何か話題を・・・ええと・・・周りは家ばっかりだし・・・ああ、上にもなにもない。
こんなにも寒いのに星が見えないとは。
あ、でも・・・

( ^ω^)「今日は、月が出てるおねー」

ξ゚听)ξ「・・・・・・そうね・・・昼間、晴れてた、から・・・」

( ^ω^)「明日もきっと晴れだおー」

ξ゚听)ξ「だと、いいね」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 02:57:49.65 ID:26fIpvzu0

僕の言葉は静寂に小さな穴を開けた程度のものだったが、ツンは答えてくれた。

( ^ω^)「こんだけ寒かったら、僕の実家では星座も見れるお」

ξ゚听)ξ「・・・何座?」

( ^ω^)「オリオン座! ・・・だったと思いますお?」

ξ゚听)ξ「ふふっ、テキトーね・・・」

( ^ω^)「・・・今度調べておくお!」

微かにだけど、ツンは笑ってくれたようだ。
思い切って振り返ってみると、彼女は上を見上げていた。

ξ゚听)ξ「わっ」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:02:33.18 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「いきなり止まるから、ぶつかっちゃったじゃない」

( ^ω^)「ごめんお・・・」

ツンは涙を貯めた目で笑った。

僕は先ほどからずっと握りしめていたハンカチを彼女に差し出す。
少しシワがついてしまったようだ。

ξ゚听)ξ「ありがとう・・・」

送ると言ったときのように断られるかもしれないと思ったが、すぐにしわくちゃのハンカチを受け取りそっと目元にあてた。
すごく嬉しい。やばい、なんだかすごくドキドキする。


ξ゚听)ξ「ごめんね、空気、悪くして・・・態度、おかしかったかな」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:07:18.56 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「そんなことないお。 ・・・だから、泣いててびっくりしたお」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

本当はもっと上手に切り出したかったけど、僕にそんな力はないようだ。
せめて・・・

( ^ω^)「・・・・・・」

だめだ。
彼女を傷つけないように言葉を選んで話そうとしたけど、その選択肢がなにひとつも浮かばない。
息を吸い込むだけで、何も出ない。ツンを、見れない。

僕は自分の汚れたスニーカーのつま先に視線を落とした。

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:09:34.01 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「寒いし、歩こうか」

そう言って、ツンが僕の顔を覗きこんだ。
彼女の目にはもう涙はなかったものの、まだ目が赤い。

気を使わせてどうするんだ。僕の馬鹿野郎。

今度は彼女が前を行く。
先ほどよりも速いペースで歩く。

後ろ姿はいつもどうりにピンと背筋が伸びていて美しかった。

ξ゚听)ξ「ねぇ、ブーン」

「なんだお?」

ξ゚听)ξ「さっきの話、居酒屋での話だけど、どう思う?」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:11:48.37 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「・・・先生と生徒の話かお?」

ξ゚听)ξ「そうそう、やっぱりありえない話なのかなぁ」

( ^ω^)「うーん・・・僕の周りにはいなかったお」

ξ゚听)ξ「そっか、だよねー」

( ^ω^)「でも学生からみれば大人はかっこいいものだから、憧れるっていう気持ちはブーンもわかるお」

ξ゚听)ξ「じゃあ本気の気持ちは?」

足を止め、くるりと振り返ったツンは真っすぐに僕を見た。
僕も足を止め質問の意味を考えた。

ξ゚听)ξ「本気で先生を好きになるのは、理解できない?」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:13:40.25 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「そんなことは、」

ξ゚听)ξ「正直に言ってよ」

( ^ω^)「・・・正直にいうと、分かんないお。 僕は先生じゃないし、今まで先生を本気で好きになったこともないお。 そういうことについて真剣に考えたことがな

いし、たぶん想像もつかないお・・・」

ξ゚听)ξ「ブーンにとっては、現実味がないってこと?」

( ^ω^)「そうかも、しれないお・・・」

ξ゚听)ξ「そっか」

ツンはまた歩き出す。
僕はまたその後ろ姿についていく。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:15:41.58 ID:26fIpvzu0

ツンは恋をしているようだ。
こんな僕にでも分かるほど、彼女の顔にはそう書いてあった。

さっきは恋人はいないと言っていたけど、本当はいて、その相手が”先生”という職業についてるに違いない。
だから彼女にとってあの話題は辛くて、出てきたんだ。泣いてたんだ。

うまく、行っていないだろうか。

( ^ω^)「ツン、何か辛いことがあるお?」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

( ^ω^)「僕にできることなんてないのかもしれないけど・・・」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

( ^ω^)「僕はずっとツンの味方だお」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:18:42.20 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「・・・本当に?」

( ^ω^)「もちろんお」

ξ゚听)ξ「私が、悪いことしてても?」

( ^ω^)「悪いこと?」

ξ゚听)ξ「・・・たとえば変な恋愛してる、とか」

痛い。なんだか胸のあたりが狭くなるのを感じる。
さっきの会話から予想していたのに、それが確信に変わるとすごく苦しい。

ツンが振り返って僕を見る。今にもまた泣き出しそうな目をしている。
どうしよう、何か言わなくちゃ。

ξ゚听)ξ「・・・やっぱり、ブーンも味方してくれないじゃない」

( ^ω^)「え、あ、違うお、」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:20:32.72 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「いいわよ、無理しなくて。 自分でも分かってるんだから」

違うよ、ツン。
誤解だ。

( ^ω^)「そんなことないお、ツンももう大人になったんだお! 悪いことなんて」

ξ゚听)ξ「もういいのっ!! やめてよ! 何も知らないくせに!!!」

( ^ω^)「!」

ξ;゚听)ξ「あ・・・う・・・」

( ^ω^)「ツン・・・」

ξ;凵G)ξ「ごめん・・・ごめんなさい・・・」

ツン、泣かないで、

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:23:24.29 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ツンは悪くないお! 僕が無神経なこと言っちゃったお」

ξ;凵G)ξ「・・・」フルフル

( ^ω^)「ツン、泣かないでお・・・」

ξ;凵G)ξ「ごめん・・・ブーンはこんなに優しいのに・・・私、サイテー・・・」

( ^ω^)「そんなことないお、ごめんお、ツン」

ξ;凵G)ξ「八つ当たり、しちゃったの・・・私・・・」

ツンは両手で顔を覆った。

小さく震える彼女の肩にそっと触れた。
いつもなら振り払われるはずの僕の手はずっと彼女の肩の上だ。

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:25:23.60 ID:26fIpvzu0

ξ;凵G)ξ「私、どうしていいか分からなくて・・・自分にイライラしてて・・・それをブーンに・・ぶつけて、ホントに・・・サイテッ・・・ごめん」

( ^ω^)「いいお、僕のことは気にしなくていいお」

ポンポンと彼女の肩を叩く。

彼女に触れることができて嬉しい、なのに振り払ってほしいと思った。
ピシリと僕の手を叩き「やめて」と言ったあとに笑う彼女の美しい顔が見たい。

ツンに一番似合うのは笑顔だ。

( ^ω^)「ツン! 笑うお!」

ξ;凵G)ξ「ブーン・・・」

( ^ω^)「さっきのなんて八当たりに入らないお! 僕にも原因があったわけだし、お互い様なんだお!」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:28:20.26 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ど・・・ドMのブーンはツンたんにならなにされてもいいんだお!」

ξ;凵G)ξ「・・・何、言ってるのよ」

( ^ω^)「ぶひひ」

(;^ω^)(だ、だめだった?)

ξ*;凵G)ξ「・・・ふふ、キモい」

( ^ω^)「ツンたーん!」バッ

ξ*;凵G)ξ「やめて」

抱きつこうとしたら、腕をピチリと叩かれてしまった。
実に残念だ。
だけどやけに嬉しい。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:31:28.15 ID:26fIpvzu0

――帰り道――


( ^ω^)(とりあえず無事にツンと駅まで帰れたお)ガタンゴトン ←ツンとは逆方向

( ^ω^)(・・・なにこれ、まだドキドキしてる)

あのあとの駅までの道のりで沈黙になることはなかった。
僕が話しかければ答えてくれたし、ふざけたことをすればポンと叩いた。

( ^ω^)(だけど異常にドキドキしてしまったお・・・)

( ^ω^)(一回もツンのこと見れなかったし・・・)

( ^ω^)(どういうことお?)

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:35:30.58 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)(それにしても、ツンの口から八つ当たりなんて言葉が出るなんて・・・信じられないお)

( ^ω^)(ツンも人間なんだおねー・・・いやいや当たり前だろ)

( ^ω^)(でも大学のみんなはツンのあの一面知らないんだおね・・・)

(* ^ω^)ドキドキ

( ^ω^)ハッ

( ^ω^)(なんで今・・・)

( ^ω^)(もしかして、僕って本当にドM? 八つ当たりが嬉しいなんて・・・)

( ^ω^)(ドックンのこと何も言えなくなっちゃうお)

本当はなんでか分かる気がしなくもなくないけど・・・どうしようもない。

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:38:15.74 ID:26fIpvzu0

――次の日――

ζ(゚ー゚*ζ「どういうことなの小太り!!」

( ^ω^)「・・・」

ζ(゚ー゚*ζ「ちょっとー! 答えてよっ」

( ^ω^)「え、僕?」

ζ(゚ー゚*ζ「お前以外に誰がいるの!」

( ・∀・)「おうおう、あんまり言ってやるなよなー家畜だって生きてんだぞ」

( ^ω^)「・・・デレたんなんの事だお?」

ζ(゚ー゚+ζ「何って! ツンのことに決まってるでしょ!!」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:40:25.08 ID:26fIpvzu0

(;^ω^)「ツンがどうかしたお!?」

ζ(゚ー゚*ζ「今日休みだって・・・」

( ・∀・)「ツンちゃんだって休むときぐれーあるでしょ」

ζ(゚ー゚*ζ「でもっ!・・・昨日なんか変だったし・・・あたしなんかしちゃったかな?」

( ・∀・)「考えすぎだろ」

ζ(゚ー゚+ζ「なによ! 本当はモナくんだって心配なくせに! ツンのこと大好きだもんねっ!」プイッ

すたすたすたすた・・・・・・

( ・∀・)「んんー? なんだよ、アイツ。 あ、そうだブーン! 次の時間ちょっといいか?」

( ^ω^)「お?」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:42:23.54 ID:26fIpvzu0

――――

( ・∀・)「昨日ツンちゃんどうだった?」

( ^ω^)「おー・・・なんて言えばいいか分かんないお」

( ・∀・)「あーそうかそうか」

( ^ω^)「でも、なんか悩んでることがあるみたいお。・・・その恋愛的な・・・」ション

( ・∀・)「・・・俺もちょっと聞いたんだけどな」

( ・∀・)「ショボンの兄貴がツンちゃんと同じ高校だったらしくてな。 その高校でツンちゃんと先生が付き合ってるって噂が広がってたらしいんだよ」

( ^ω^)「そう、なのかお・・・やっぱり」

( ・∀・)「それ系でなんかゴタゴタあったみたいよ。 ひでぇよな、ショボンのやつ。 それ知っててあんなに言うんだからよ。 まぁ俺も知らなかったとはいえ、いろいろ言っちゃったよなぁ」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:44:04.50 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ツンは昨日の会話のことに対しては何も言ってなかったお。 なんだか自分のこと責めてた感じだったお・・・」

( ・∀・)「そうか・・・」

( ^ω^)「まだ学生だけどもう二十歳だし・・・そんなに先生との恋愛ってダメなものなのかお?」

( ・∀・)「んー・・・いやぁよくわからんが、なんかうまく行ってないみたいな。 先生との恋愛つーより、恋愛自体が」

( ^ω^)「お?」

( ・∀・)「その辺はショボンも濁しやがってなぁ」

( ^ω^)「よくわからないお」

( ・∀・)「俺もーま、好きなら頑張れ!」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:45:59.61 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「・・・やっぱ僕ってツンのこと好きお?」

( ・∀・)「そんなのも分からねぇの?」

( ^ω^)「・・・いや、分かるお。 でもこんな失恋確定なのに・・・」

( ・∀・)「しょうがないだろー」

( ^ω^)「失恋確定してからさらに好きになった気がするお」

( ・∀・)「それは意味わかんないね」

( ^ω^)「はぁ・・・」

( ・∀・)「まーま、まだ分んないって!」

( ^ω^)「本当かお?!」

( ・∀・)「ごめん嘘ついた」

( ^ω^)「・・・・・・・」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:51:41.59 ID:26fIpvzu0

――次の日――

ζ(゚ー゚*ζ「また休みだぁ・・・」

( ・∀・)「なー」

ζ(゚ー゚*ζ「本当は・・・理由知ってるんでしょ」

( ・∀・)「・・・いやハッキリとは知らない」

ζ(゚−゚*ζ「あたしなんかボンヤリとも知らない」

( ・∀・)「あー」

ζ(゚−゚*ζ「やめて、アンタの口からなんか聞きたくない」

( ・∀・)「・・・おお」

ζ(゚−゚*ζ「はぁ・・・」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:53:33.08 ID:26fIpvzu0

( ・∀・)「あーあんね」

ζ(゚−゚*ζ「なぁに」

( ・∀・)「ツンちゃんはさ、後ろめたいっつーか、自分が悪いことしてるって思うことがあるんだって。 その内容はよく知らないけど」

ζ(゚−゚*ζ「・・・」

( ・∀・)「だからさ、デレがどうとかじゃないよ。 嫌われたくなて相談できなかったんだと思う。」

ζ(゚、゚*ζ「・・・だからモラくんからそんなこと言われたくないってば」

( ・∀・)「分ってるけど! お前のそんな顔いやなの、心配なの、分かるっしょ」

ζ(゚ー゚*ζ「! そ、っか・・・ありがと」

( ・∀・)「ん」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:55:40.08 ID:26fIpvzu0

―――――――
―――――
―――

―放課後―

( ^ω^)(デレたんが・・・)

ζ(゚ー゚*ζ『ツンにこのプリント持って行って! 今日中に! 必ず!』

( ^ω^)(なんていうとおもわなかったおー・・・)

( ^ω^)「デレたんに家の地図もらったけど、勝手に教えてよかったのかお?」

(* ^ω^)「僕的には嬉しいけど・・・ぶひひ」

( ^ω^)(でも何で僕?)

( ^ω^)(なにか用事でもあったのかおー)

( ^ω^)(・・・とことんラッキー)

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 03:59:32.51 ID:26fIpvzu0

よし、着いた。

ピーンポーン


応答なし。
もしかして留守なのかもしれない。アポイントメントを取るというのは大切なことだ。

( ^ω^)(おー・・・今日は帰るかお。 あ、でもデレたんに今日中って言われてたお・・・実行しなきゃ殺される!)

(((;^ω^)))gkgkbrbr

「だれ・・・?デレ?」

( ^ω^)「!」

ドアの向こう側から声が聞こえた。
ぐぐもっていたが間違いなくツンの声だ。

( ^ω^)「ツン! 僕だお、ブーンだおー!」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:01:46.73 ID:26fIpvzu0


「ブーン・・・?」

( ^ω^)「そうだおー渡したいプリントあるから来ちゃったお!」

「・・・入って」

ガチャリと開いたドアの隙間から見えたのは、いつもと少し違うツンの姿であった。
部屋着だあろうパーカーとブカブカしたズボン着ていて、心なしか髪の毛のカーブがゆるい。
化粧をしていない彼女を見るのは初めてだ。

( ^ω^)「お邪魔しますおー」

彼女は黙って階段を上って行く。
この前のように僕はまた彼女の背中を追った。

パーカーを着ているせいか、ピンと伸びた背筋を見ることができなかった。

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:03:32.02 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「ちょっと待ってて、飲み物とってくる」

( ^ω^)「あ、そんな気にしなくて大丈夫お!」

ξ゚听)ξ「ブーンこそ、遠慮なんかしないで。 じゃあ行って来る」

ガチャリ


ツンの部屋に一人でいるなんて不思議な感じだ。

申し訳ないとは思いつつも、周りをぐるりと見渡してみる。

女の子の部屋というのはこんなにも綺麗なものなんだな・・・ぬいぐるみもある・・・
机には本がいっぱい積み重なってる・・・ん?本じゃない・・・なんだ?

( ^ω^)「おー?」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:05:45.76 ID:26fIpvzu0

ガチャ

ξ゚听)ξ「おまたせ・・・って何で立ったままなの?」

(;^ω^)「え! いや!」アワアワ

ξ゚听)ξ「プリントってなんの?」ストン

( ^ω^)「僕もデレたんに頼まれたやつだから・・・あ!そういえば、勝手に家の場所聞いちゃってごめんお」ガサガサ

ξ゚听)ξ「全然いいわよ、友達じゃない」

(;^ω^)「そ、そうだおね」ガガーン

( ^ω^)「お、あった。 猫先生のやつだお」

ξ゚听)ξ「また課題出たのねぇ」

( ^ω^)(・・・まだ元気ないお)

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:08:19.07 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「はいこれ・・・いてっ」

ξ゚听)ξ「どうしたの?」

プリントを渡そうとして一歩踏み出すと、足の裏の端っ子に痛みが走った。
無意識に踏んでしまったクッションの下に何か固いものがあるようだった。

( ^ω^)「下に何かある・・・お?」

ξ゚听)ξ「あっ・・・」

クッションをめくると写真立てがあった。
割れたりはしてないようだ。よかった、よかった。

( ^ω^)「ツンの写真かお?見てもいいかお?」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:10:09.39 ID:26fIpvzu0

ツンは少し困ったように眉を下げた。

(;^ω^)「あ、また無神経なこと言ったお? ごめんお!」

ξ゚听)ξ「ううん、見ていいよ」

( ^ω^)「でも、」

ξ゚听)ξ「高校のときの、写真なの」

高校というと例の”先生”との恋愛が始まったときだ。
・・・気になる。知りたい。見たい。
僕もたいがいダメなやつだ・・・

( ^ω^)「本当にいいお?」

ξ゚听)ξ「うん」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:13:09.23 ID:26fIpvzu0

写真立てを拾い上げて、クッションの上に座った。

写真立ての裏にはプリクラが張られていた。
そこにはツンと年上らしき男の人が写っている。男の人は写真が苦手なのか少しひきつった顔をしていた。

表を返して見ると、制服姿のツンともうひとり女の子、そして先ほどの男の人もスーツ姿で写っていた。
女の子たちはピースをして、男の人は紙袋を持ち上げていた。みんな、満面の笑みを浮かべている。

( ^ω^)「いつの写真だお?」

ξ゚听)ξ「高校2年生。 修学旅行で奈良行ったときの写真・・・」

( ^ω^)「そうなのかおー、ツンは制服もかわいいおね」

ξ゚听)ξ「もう、そんなのばっかり!」

( ^ω^)「本当のことだおー」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:16:54.28 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「・・・後ろのプリクラも見ちゃったんだけど」

ξ゚听)ξ「! うん・・・」

( ^ω^)「いやなら答えなくていいけど・・・この人が恋人なのかお?」

嫌なこと聞いてしまっただろうか。
こんなこと聞くなんてよくなかったな。

好きな子の恋人なんて
聞いたところでどうしようもないのは分かっているのに・・・






ξ゚听)ξ「違うよ」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:20:06.03 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「えっ!この人じゃないお?」

ξ゚听)ξ「・・・前にも言ったじゃない。 いないって」

( ^ω^)「でも・・・」

ξ゚听)ξ「恋人なんかじゃないのっ! 私だって・・・! 私だってぇー・・・」

そう言って、ツンは膝を抱え大きな声で泣き始めた。

内心焦っている自分に落ち着けと言いきかせながら、ツンの側に寄った。
近くにあったティッシュを数枚頂戴し差し出してみたが、彼女は見向きもしない。

いったい僕は何度ツンを泣かせれば気が済むのだろうか。

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:23:19.20 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「ツン、ごめんお。 泣かせるつもりはなかったんだお」

ξ;凵G)ξ「ううっ、うう、うぇ」

ξ;凵G)ξ「わたしだっで、ぞう、なりたがった・・・っ、ううっ」

(;^ω^)(ええ! ツンは象さんになりたかったお!?)

(;^ω^)「た、確かに象いいかもしれないけど! 人間だって捨てたもんじゃないお!」

ξ;凵G)ξ「うわぁーーーーー!」



ツンが泣きやむまで、たっぷり1時間はかかった。
少しずつ落ち着きを取り戻した彼女は、僕の手からティッシュを受け取る。

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 04:25:53.96 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「ごめん、いきなり・・・」

( ^ω^)「気にしないでお!」

ξ゚听)ξ「・・・ブーンは勘違いしてるよ」

( ^ω^)「勘違い?」

ξ゚听)ξ「うん・・・勘違いっていうか・・・当たり前だよね。 私何も話してないもんね、こんなに心配してくれてるのに・・・この間も、何も知らないくせにとか、言っ

ちゃったけど・・・知らないにきまってるよね・・・」

( ^ω^)「無理して話すことないお。 ツンが話したいことだけ話してくれたらそれでいいお」

本当は知りたい。
何が勘違いなのか、”先生”とはどうなっているのか、全部全部聞きたい。
でもこれ以上彼女を泣かせることはしたくなかった。

ξ゚听)ξ「聞いてほしい、ことがあるの」

( ^ω^)「・・・聞かせてほしいお」

ツンは三角に折り曲げた足の先を見つめながら「好きな人がいるの」と言った。
その一言がきっかけになり、今まで彼女の中にとどまり続けていた想いが言葉と化して次々とこぼれ落ちた。


108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:07:25.86 ID:26fIpvzu0

彼女は高校三年生のときに好きな人ができた。
その相手というのが、二年の時からずっとクラスを受け持っていた担任の先生であった。

もちろん彼女も頭ではよくないことだと思っていたが、それとは裏腹に気持ちはどんどん進んで行ってしまう。
止めることができなかった。

彼女は自分なりに先生と距離を縮めたいと思った。
周りには気付かれないように、ゆっくりと近づくはずだった。

しかし彼女の心はもっと先へ、先へと急いだ。

だんだん周りが見えなくなってしまった。
好きで好きで、どうしようもないところまできてしまったのだ。

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:10:53.03 ID:26fIpvzu0

彼女はたまにあからさまな行動をとってしまうようになった。
腕をくんでみたり、何かをプレゼントしたり、「一緒に出かけよう」と誘うようになったり。

しかし先生はいつも笑顔で答えてくれる。
やんわりと断ることもあったが、彼女が強くお願いすると「しょうがないな」とまた笑った。
彼女はさらに先生に魅力を感じるようになった。

先生はとても優しかった。


いつの日か学校中に”彼女と先生が付き合っている”という噂が流れた。
初めは女子の中の冗談半分の小さな噂だったらしいが、彼女の行動がその噂を大きくさっせてしまったようだ。

そのうち他の教員の耳にも入るようになったが、誰ひとりとしてその噂を真剣にとる者はいなかった。
なぜなら、先生は新婚であり、教員の中では夫婦仲が睦まじいと有名だったからである。

しかし、彼女は先生が結婚していることを知らなかった。

噂が大きなったあと先生は彼女にその噂の話をした。
「みんな何でそんな勘違いをするのだろうな」と。
彼女の心はもういっぱいだった。伝えないと、言葉にしないと、苦しくて死んでしまうような気がした。

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:15:25.25 ID:26fIpvzu0
彼女は自分の素直な気持ちを、真っすぐな言葉で形にした。
「好きです」と、はち切れる思いで伝えた。

先生は「からかうのはやめなさい」と笑う。

たまらなくなった彼女は泣きながらもう一度気持ちを伝えた。
ようやく伝わった想いへの返事は謝罪の言葉で返されてしまった。

そして彼女はそこで初めて先生が既婚者であることを知ったのだった。

大きなショックを受けたが、諦めることなどできなかった。

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:19:28.01 ID:26fIpvzu0

そのあとも、彼女は”あからさまな行動”を続けた。

先生その気持ちを知って以来、彼女を傷つけないようにと断ることが多くなった。
彼女はその度に泣いた。
そうすれば先生は困るとわかっていたからだ。

もっと困ってほしい。
もっと構ってほしい。

私を見てほしい。


卒業後はさらに先をいく行動をとるようになった。

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:22:54.83 ID:26fIpvzu0

彼女は頻繁に先生を遊びに誘うようになった。

先生はそのたびに断るようにしていたが「来てくれるまで待ってる」というと、必ず指定の場所に来てくれた。
しかし実際に遊びらしい遊びにに出掛けたのは、あとにもさきにも一度しかない。
それがあのプリクラをとったときで、ゲームセンターを1時間くらいうろうろする、という内容だった。

いつもはどこにも行かずに、そのまま先生に家まで送ってもらう。それが彼女にとっての”デート”だった。

先生はいつも「今日で最後だよ」と言う。
彼女に言い聞かせるように話すが、それが実行されることはなかった。

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:26:58.79 ID:26fIpvzu0
それだけの関係でも十分だったのに、だんだんと物足りなくなってしまった。

もっともっとと欲が出てしまった。
しかしこのまま続けることがよくないとも思い始めた。

そんな矢先に、先日の飲み会があって、その思いがより一層濃くなっていった。
やはりこのままではいけない。
悩んで悩んで悩んで
その結果、彼女は先生をもう困らせるようなことはやめようと決めた。
「今までごめんなさい」と言いたい、

しかし実際に会ってみると、なかなか言えなかった。
もう先生と会えなくなるなどと考えることはどんなことよりも恐怖であった。
やっとの思いで伝えたとき、先生は満面の笑顔だった。

「そうか、やっとわかってもられたのか」と。

彼女の胸には大きななにかが突き刺さった。
それは皮を破り、心臓を突き抜けて、背中にまではみ出るのほどの痛みが走った。

大好きだったその笑顔が憎たらしくてしかたなかった。

困っていたことも分っていた。
自分が悪いことをしていたのも分っていた。

それでも、その笑顔が許せなかった。

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:30:03.42 ID:26fIpvzu0

彼女は怒りに任せてひどい言葉をぶつけた。

ついには「奥さんに言いつけてやる」と大きく啖呵を切った。
以前とったプリクラを見せて、浮気してると言いふらしてやると。

先生は面を喰らったようだったが、そのあと少しむっとして「もう知ってるよ」と答えた。

「君と会っていたのは奥さんの後押しがあったからだ」と言葉を続ける。
奥さんに相談したことろ、絶対に傷つけないように和解した方がいいと言われたので、先生は彼女と会い続けていたのだ。





もちろん俺だって突き放すようなことはしたくなかったよ
君は俺の生徒だからね
大人になっても、これからさきも、ずっとずっと、俺の生徒だ
この絆は大切にしたいんだよ

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:34:21.45 ID:26fIpvzu0

彼女の頭の中はぐちゃぐちゃだった。

怒りなのか、恥なのか、悲しみなのか、
なにがなんだか分らない感情が込み上げてくる。

今までの自分が馬鹿にしか思えなかった。

吐き気がした。

先生の顔がぐにゃりと歪んだ。

頬に涙が伝った。

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 05:38:18.85 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「最低でしょ」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚听)ξ「バカでしょ」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ゚听)ξ「ずっとひとりで恋愛ごっこしてた」

ξ゚听)ξ「はたから見れば、だだをこねる子供とそれを困ったなーって悩んでる親ね。 先生には優しくて理解のある奥さんがいるけど、私はひとりでぐるぐるして」

ξ゚听)ξ「ほんと、私なにやってたんだろ・・・」

ξ゚听)ξ「でね・・・」

( ^ω^)「・・・なんだお?」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:05:06.40 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「私、今でも先生のこと好きなんだ」

ξ゚听)ξ「もうどうかしてるよね、あんだけ迷惑かけてさ、あんなにスッキリした顔されてさ、まだ・・・好き・・・なんて、ね」

( ^ω^)「・・・・・・」

ξ;凵G)ξ「どうしようも、ないのにね・・・」

( ^ω^)「ツン、涙を拭くお」

いくつもの涙の跡が残る頬に、ティッシュをそっとあてた。
彼女はそれでも泣き続けている。
鼻を赤くし、肩を大きく揺らして、苦しそうに嗚咽をあげる。

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:10:35.27 ID:26fIpvzu0

( ^ω^)「大変だったおね」

ξ;;)ξ「でもっ・・・私がっ・・・わるっ・・・て・・・」

( ^ω^)「・・・確かに間違ったこともしたと思うお。 相手の気持ちを、無視してしまったのはよくないことだおね」

ξ;;)ξ「ううっ・・・」

( ^ω^)「でもちゃんとそれに気付けたお。 それから今の状態を変えようとしたお」

ξ;;)ξ「うん・・・」

( ^ω^)「それでいいんだお。 間違うことも悪いことしちゃうことも、誰にだってあることだお」


ツンのしたことは先生を困らせるだけのものだったと思う。
他の人からみたら、ツンはなんて奴だと思う人もたくさんいるに違いない。

彼女のとった行動はとてもじゃないが正解だとは言えない。

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:15:35.20 ID:26fIpvzu0

自分の気持ちに歯止めがきかなくなり、周りが見えなくなった。

自分のことでいっぱいになり、相手の気持ちを考えられなくなった。

それが彼女の恋愛だった。
たとえ間違っていたとしても、他の道がいくつあったとしても、それが彼女なりの恋愛だったのだ。

( ^ω^)「少しずつ、前に進めるといいおね」

ξ゚听)ξ「うん・・・」

( ^ω^)「そしたらまた先生に会いに行けばいいお!」

ξ゚听)ξ「・・・行かないよ」

(;^ω^)「えっ、あ、そうね」

ξ゚听)ξ「ふふっ」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:20:09.66 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「私、もう絶対こんなことしない。 今はまだね、その、好きなんだけど・・・」

ξ゚听)ξ「いつか、もっと大人な恋愛するの」

ξ*゚听)ξ「な、なんて! 私ったらこんなに泣いて・・・恥ずかしい・・・」

( ^ω^)「恥ずかしくなんてないお! 泣くのはいいことだお!」

ξ^竸)ξ「・・・そうね、スッキリしたのかも。 ブーンに話して良かった!」

( ^ω^)キュン

ツンの鼻はまだ赤いままだったけど、涙は止まっていた。
笑っている彼女の表情に嘘はないようだ。

パーカーだけど。髪の毛も少し乱れているけど。化粧をしてないけど。
ツンはとても美しかった。

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:24:54.42 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「デレにも・・・話さなきゃ・・・」

( ^ω^)「デレたん心配してたお」

ξ゚听)ξ「うん・・・自分のこと話して嫌われるのがこわかったけど・・・それだけのことしてたんだもん、仕方無いのよね」

( ^ω^)「大丈夫だお! デレたんツンには優しいお」

ξ゚听)ξ「ふふっ、しってるわ」

( ^ω^)「・・・ツンは一人なんかじゃないお」

ξ゚听)ξ「・・・そうね!」

( ^ω^)「前にも言ったけど、僕はずっとツンの味方お」

ξ゚听)ξ「ほんとに?」

( ^ω^)「もちろん!!!」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:28:40.90 ID:26fIpvzu0

ξ゚听)ξ「ありがとう、ブーン」


僕の好きな人には、好きな人がいる。
まだ告白もしてないのに、早くも失恋している状況だ。

それでも僕は彼女が好きだ。

もし彼女がまたよくない方向に進んでしまったときは、今度は僕が助けてあげたい。
もうひとりだなんて思わせたくない。

彼女にどんな一面があろうと、きっと嫌いになんてなれない。
だって僕は彼女の優しさも、気遣いも、身を以て感じてきたのだから。

それも彼女なんだと受け止めたいのです。

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:33:26.59 ID:26fIpvzu0

彼女は完璧である。

だとおもいきや、恋愛にはちょっと難あり。

でも当たり前だ。

人間なんだから

彼女も、僕も。

悪いとこも含めて、彼女であり僕である。

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:38:31.02 ID:26fIpvzu0

先生、

私、今なら素直に言えるよ

どんなに謝っても私のしたことは消せないし
許してもらえないかもだけど
ちゃんと伝えたいの

いっぱい迷惑かけてごめんなさい
いっぱい困らせてごめんなさい

本当に、本当にごめんなさい
私ちゃんと、もっともっと大人になります

優しくしてくれてありがとう
先生のおかげで前に進めます

先生と、大切な人のおかげで私は・・・

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/02/14(日) 06:44:36.76 ID:26fIpvzu0
――――

ζ(゚ー゚*ζ「やっぱり新しい恋だよぉ! もうだいぶ経ったし、進むにはそれしかないっ!」
( ・∀・)「ツンちゃんはお前みたく軽くないんだよーん」
(´・ω・`)「重すぎですけどね」
ξ゚听)ξ「ちょっと! 傷えぐらないでよっ!」
( ・∀・)(本当は好きなくせに・・・)
('A`)「俺はデレさんが・・・」
ξ゚听)ξ「心配しなくても大丈夫です」
(* ^ω^)「じゃぁ僕は? 僕は?」

ξ゚听)ξ「えっ、」

ξ゚听)ξ「うーん・・・」

ξ*゚听)ξ「ブーンは親友!」

( ^ω^)キュン

ζ(゚ー゚*ζ(キュンじゃなくね?)
( ・∀・)(それってつまり対象外ってことじゃ・・・)

( ^ω^)「ぶひひ」



本当に恋は盲目のようです

おわり


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