- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:03:30.58 ID:5UNSci3LO
- 小さい頃から
「くーちゃんかわいい」
「おにんぎょうさんみたい」
「見た瞬間、鼻血が吹き出た」
「地球よりくーちゃん命」
「今、一番キテル子? くーちゃん」
もてもてだった。
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:04:45.70 ID:5UNSci3LO
- 箱入り娘な私は
川 ゚ -゚) 「茶道」
川 ゚ -゚) 「三味線」
川 ゚ -゚) 「舞踊に琴、詩吟」
川 ゚ -゚) 「あとはええと」
とりあえず、親のいうがままに学び考え、育ってきた。
-結果-
川 ゚ -゚)y-~ タバコうめぇWWWWWW
素直クール(15)
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:06:43.97 ID:5UNSci3LO
- 甘酸っぱい香りの制服がヤニ臭くなるまで時間はかからなかった。
高いお茶の道具なんていらない。
川 ゚ -゚) 「缶コーヒーうめぇ」
琴も三味線も詩吟も。
川 ゚ -゚) 「ジャニーズの新譜素敵過ぎる」
着物なんて熱苦しい!
川 ゚ -゚) 「あっち 誰も見てないし、下着でいいや」
ヌギヌギ
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/10/06(火) 23:09:35.88 ID:5UNSci3LO
- そんな風に振る舞っても、世界は変わらない。
「生き生きしてるくーちゃんもかわええ」
「まずいな、ちょっとトイレ行ってくるよ」
「トイレ満室だった」
「うへぇ」
だから、だから、だから
川 ゚ -゚) 「おい、くーちゃんのお通りだ、ひざまずけ」
ちょっと調子にのった。
そんな16の夏
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:10:43.17 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -゚) 「暑い、先公コーヒー買ってきて」
( ´∀`) 「お金くれモナ」
川 ゚ -゚) 「奢りにきまってんだろ、豚」
(*´∀`)アフン
川 ゚ -゚) 「さっさと行けよ、豚」
(*´∀`) もっともっと
川 ゚ -゚) 「うわこいつきめぇ」
(*´∀`)ビクンビクン
どんなに振る舞っても変わらない。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:11:57.92 ID:5UNSci3LO
- だから考えた、どうしたら変わる?
「くーちゃんかわいい」
「あの子綺麗」
「まいったな、マイサンから白濁液がとまらねえ」
こんなありふれた称賛は聞き飽きた。
コーヒー買いに行かせるのもめんどくさいから自販機を部屋に置いた。
川 ゚ -゚) 「よいしょー」
ドスン
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:13:46.16 ID:5UNSci3LO
- そんなとき、教室の片隅であいつを見つけた。
('A`) 「カブトムシ? 男ならカナブン一択」
教室の窓際、周りの机から半径5メートルは離れた一番後ろの席。
男は人間の友達がいなかった。
一人でカブトムシとカナブンに相撲をとらせていた。
('A`) 「がんばれ! カナ!」
ブーン
('A`) 「あ・・・・・・カナ飛んでった」
ピト
川 ゚ -゚*)
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:15:12.60 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -゚*) 「おい」
('A`) 「カナ! よかった!」
('A`)ノ* よっと (゚- ゜川
川 ゚ -゚) 「おい、お前」
('A`) 「よかった、カナ傷ついてない」
('A`)スタスタ
川 ゚ -゚) 「はは、は」
おい、嘘だろ。
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:16:19.86 ID:5UNSci3LO
- 川;゚ -゚) 「無視って奴か?」
男は、再び席につき緑のシャカシャカした変な虫を机の上の円の上で黒光りした虫と競わている。
('A`)「カナは強い」
('A`) 「ただ、ちょっと恥ずかしがりやさん」
ブーン
川;゚ -゚) 「また・・・!」
ピト
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:18:08.51 ID:5UNSci3LO
- ('A`) 「あ、ごめんなさい」
川;゚ -゚*) 「いや、いいよ」
('A`)ノ* よいしょ
('A`)ノ*ん?
('A`)ノ*ふんふん
('A`)つ*はい
川;゚ -゚) 「!」
('A`)つ* 「カナ、君が気に入ったみたい」
川 ゚ -゚) 「え」
なにやってるモナ!
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:19:13.85 ID:5UNSci3LO
- (#´∀`) 「クー様に何やってるモナ!」
('A`) 「あ、先生・・・」
(#´∀`) 「ドクオはそこの席に座っとけモナ」
ドン
べちゃっ
('A`) 「!」
川;゚ -゚) 「」
( ´∀`) 「モナー、ささクー様御席へ」
('A`) 「カナ、潰れ・・・」
( ´∀`) 「さ、授業始めるモナー」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:20:12.35 ID:5UNSci3LO
- 教室に無理矢理置いたソファーに座り、コーヒーを飲みながら視線を後ろの方に向けた。
('A`) 「カブトムシは強い」
('A`) 「カナブンは弱い」
('A`) 「でも、カナブンは綺麗」
川 ゚ -゚)
潰れたカナブンをカブトムシが机から押し出して、それを奴が戻す。
落ちた消しゴムを拾うみたいに。
('A`) 「がんばれ、カナ」
授業が終わるまであいつはそれを繰り返していた。
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:22:01.87 ID:5UNSci3LO
- 掃除の時間になった。
「おい、ドクオどけよ」
「いつまで、昆虫いじってんだ」
「うわ、カメムシ? くっせ」
「汚い」
(;'A`) 「ちが、う」
川 ゚ -゚)「あいつ、ドクオって名前なのか」
川 ゚ -゚) 「嫌われてる、のか?」
「あ、お墓」
と一言呟いてその場に立ち尽くしたドクオの目の前でカナブンは教室のチリと一緒にごみ箱に棄てられた。
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:23:53.41 ID:5UNSci3LO
- -夜-
あれが、嫌われるってことなのか。
誰もがドクオに好意など持っていなかった。
虫のせいかもしれないが、汚いという言葉はドクオにも少なからず向けられていた。
あいつに頼めば、教えてくれるだろうか?
誰も振り向かない世界がやって来るだろうか?
川 ゚ -゚)「嫌われてみたいな、ちょっと」
部屋の自販機のコーヒーが全て売り切れになるまで私はそれを考えていた。
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:28:49.91 ID:5UNSci3LO
- -次の日-
朝、ドクオはいなかった。
ドクオの机の下に置かれた虫箱の中で昨日のカブトムシがプラスチックを角でつついていた。
('A`) 「夜は嫌いみたい、カブトムシなのに」
振り向くとドクオがいた。
川 ゚ つ゚) む
少し、くさい。
('A`) 「ごみはくさい」
川 ゚ つ゚) 「キミモナ」
('A`) 「帰る」
川 ゚ つ゚) 「ひたばっかひのに?」
('A`) 「カナのお墓つくる」
ポケットからテッシュに包まれたそれを私に見せてドクオは教室を後にした。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:30:02.00 ID:5UNSci3LO
- (#´∀`) 「モナー! ご飯の前に一言モナ!」
ざわざわ
(#´∀`) 「学校中のゴミバケツを荒らした奴がいるモナ!」
(#´∀`) 「用務員のおっちゃん曰く、男子だったらしいモナ」
(#´∀`) 「心当たりのあるやつはモナーにチクるモナ」
川 ゚ -゚) 「弁当前にメシマズな話すんなよ」
(;´∀`) 「は、はいごめんなさいモナー」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:31:22.16 ID:5UNSci3LO
- ソファーに寝転び、天井を見上げる。
埃を被った蛍光灯の光を見ながら自宅の庭に流れる川に集まる蛍を思い出す。
川 ゚ -゚) (あいつにとって蛍よりカナブンの方が綺麗なのか?)
私に見向きもしなかったあいつ。
カナブンが好きなあいつ。
カナブン>>>>くーちゃんなあいつ。
でも、みんなあいつより、私が好きでカナブンは嫌いだろう。
でも、私はカナブンよりあいつが気になる。
川 ゚ -゚) 「カナブンってどこに売ってるんだろ」
そうだ、京都に行こう。
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:32:50.45 ID:5UNSci3LO
- ( ´∀`) 「え、修学旅行ですかモナ?」
川 ゚ -゚) 「うん、来週」
( ´∀`) 「はは、ご冗談を」
川 ゚ -゚) 「じゃあ、あさって」
(;´∀`) 「ええー」
川 ゚ -゚) 「というわけで京都に来た、一人で」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:33:52.28 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -゚) 「さてと、適当に清水寺辺りに行こう」
川 ゚ -゚) 「次は金閣寺」
川 ゚ -゚) 「次は銀」
川 ゚ -゚) 「二条城」
川 ゚ -゚) 「法隆寺」
おい、カナブン売ってないぞ
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:34:53.51 ID:5UNSci3LO
川 ゚ -゚) 「カナブンって綺麗だから京都とかに売ってるんじゃないの?」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:37:15.11 ID:5UNSci3LO
- -週明け-
('A`) 「あ、えと」
川#゚ -゚) 「おい、ドクオ」
('A`) 「あ、はい」
川#゚ -゚) 「カナブンって何処に売ってるんだ」
('A`) 「カナブンは街灯の辺りに寄ってくるよ」
川#゚ -゚) 「おい、何処に売ってるかって聞いてるんだ」
ざわざわ
「おい、ドクオの奴、くーちゃん怒らせてるぞ」
「ドクオなにしたんだよ」
「怒ったくーちゃんもなかなかだ」
「うっ」
「虫がくーちゃんの飲み物に入ったとかじゃないの?」
ザワザワ
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:38:48.09 ID:5UNSci3LO
- 「マジかよ、ドクオ終わったな」
「自分の友達ちゃんと管理しとけよ」
そうだ、これだ。
私が浴びたことのない視線。
煙たがられ、罵られ、ヒソヒソと。
ひたりひたりと背中に迫る陰。
どろどろのチョコレートを背中に塗られて。
「残念、それはゴキブリだ」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:40:12.16 ID:5UNSci3LO
- (#´∀`) 「何やってるモナ」
いつの間にか私とドクオを囲むように出来た人垣を掻き分け先公がやってきた。
(;'A`) 「えと、あの」
ガシッ
( ´∀`) 「後で職員室くるモナ」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) 「ドクオ」
('A`) 「カブトムシ、りんごあげる」
掴まれた首元をさすりながら自分の席にふらふら戻るドクオの背中は綺麗だった。
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:42:05.70 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -┃壁┃
二度とクー様に近付くなモナ!
そんな言葉をやたら浴びせられて、ふらふらなドクオを職員室から出てくるないなや誘ってみた。
川 ゚ -゚) 「買い物に行こう」
('A`) 「え、でも」
川 ゚ -゚) 「もちろん今日じゃない、週末」
('A`)
川 ゚ -゚)
('A`) 「欲しいもの、あるんだ」
川 ゚ -゚) 「ああ」
('A`)
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:43:18.53 ID:5UNSci3LO
- -週末-
('A`) 「Tシャツ、買った」
('A`) 「シャンプーも、した」
('A`) 「笑って、みる」
('A`) 「笑うってなんか、よくわからない」
川 ゚ -゚) 「さあ、行こうか」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:44:51.03 ID:5UNSci3LO
- ('A`)人川 ゚ -゚)「ティファニー」
('A`)人川 ゚ -゚)「シャネル」
('A`)人川 ゚ -゚)「ビトンに、カルティエ」
('A`)人川 ゚ -゚)「プラダ」
川 ゚ -゚) 「おい、カナブン売ってないぞ」
('A`)
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:46:16.83 ID:5UNSci3LO
- ('A`) 「夜まで、まつ」
川 ゚ -゚) 「門限なんてないから安心しろ」
川 ゚ -゚) 「なあ」
('A`) 「なに」
川 ゚ -゚) 「なんで夜まで待つんだ」
('A`) 「カナブンは光にあつまる」
川 ゚ -゚)そ
川 ゚ -゚) 「まじか」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:47:39.45 ID:5UNSci3LO
- ぽたぽた
('A`) 「雨」
川 ゚ -゚) 「雨宿りすんぞ」
ぽたぽた ザーッ
('A`) 「雨、ひどい」
川 ゚ -゚) 「おい、カナブンくるのか」
('A`)
川 ゚ -゚) 「雨、ひどいな」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:48:51.38 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -゚) ハクション
川 ゚ -゚) 「まだか」
('A`) 「今日は、来ないかも」
川 ゚ -゚) ハクション
川 ゚ -゚) ハクション
川 ゚ -゚)ガタガタ
('A`) 「だいじょうぶなの」
川 ゚ -゚) 「ああ、くるまで待つぞ」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:49:51.11 ID:5UNSci3LO
- 川 ゚ -゚) 「なあ」
('A`) 「なに」
川 ゚ -゚) 「お前、カナブンと私どっちが綺麗だと思う?」
('A`)
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) 「答えろ」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:50:58.99 ID:5UNSci3LO
- ('A`) 「初めてだった」
('A`) 「カナが人にくっついた」
('A`) 「カナは恥ずかしがりやさん、デリケート」
('A`) 「餌も、決まった時間にしか食べない」
('A`) 「相撲もしない」
('A`) 「僕も、あんまり触らせてくれない」
('A`) 「カナ初めて僕以外の人のところに飛んでった」
('A`)
('A`) 「正直、あなたの事嫌い」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:51:52.61 ID:5UNSci3LO
- 嫌われた
川*゚ -゚) 「そっか」
人生で初めて嫌われた。
('A`) 「うん」
川*゚ -゚) 「質問に答えてないぞ」
('A`) 「うん」
瞬間、背中になにかが這った。
ひたりひたりと
川;゚ -゚)そ ひゃっ
('A`) 「あ、カナ・・・ブン」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/10/06(火) 23:52:54.94 ID:5UNSci3LO
- 川*゚ -゚) 「は、早くとって」
('A`) 「あ、うん」
('A`)ノ*
雨に濡れた丸い緑の背中は綺麗だった。
ドクオに摘まれた小さな体は確かに店には売っていない物だった。
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[とりつけるの遅れた] 投稿日:2009/10/07(水) 00:02:05.80 ID:UvfsPrNxO
- すっかり暗くなった夜道を二人と一匹で歩く。
小さな穴が空いたビニール袋に入ったカナブンは忙しそうにわしゃわしゃと体を動かしている。
('A`) 「名前つける」
川 ゚ -゚) 「カナブ」
川 ゚ -゚) 「センス抜群だろ」
('A`) 「センス悪い」
川*゚ -゚)ドキドキ 「そ、そうか」
('A`) 「ブーンに、する」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) 「お前、センスいいな」
('A`)
('A`)ドキドキ
- 65 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:13:54.74 ID:UvfsPrNxO
- 水溜まりを蹴り上げる。
川 ゚ -゚) 「しゃー、おらー」
('A`) 「汚い、冷たい」
川*゚ -゚) 「おおおおおぉ」
靴が濡れたので裸足になる。
('A`) 「危ない」
川 ゚ -゚) 「じゃあ、おぶれ」
('A`)ボソッ 「重たそう」
川*゚ -゚) 「のいいいいいいい」
- 66 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:15:24.96 ID:UvfsPrNxO
- 川 ゚ -゚)( 'A`)よっ
('A`) 「ブーン、危ないから気をつけて」
川 ゚ -゚) (こんなときでもカナブンの心配とは)
川 ゚ -゚) 「お前、凄いな」
('A`)ドキドキ
- 67 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:17:44.19 ID:UvfsPrNxO
- 川 ゚ -゚) 「なあ」
('A`) 「え、なに」
川 ゚ -゚) 「私、うれしかった」
('A`) 「?」
川 ゚ -゚) 「嫌い、なんて言われた事なかったから」
川 ゚ -゚) 「鼻血が吹き出た
('A`)ノ□
川 ゚ -゚) 「テッシュはいいよ」
川 ゚ -゚) 「お前だけだぞ? そんな事私に言ったの」
川 ゚ -゚) 「だから、そんなお前が私は」
ブーン
('A`*)ピト
- 71 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:23:27.09 ID:UvfsPrNxO
- ('A`*) 「やった、カナブン」
川 ゚ -゚)
おのれ、カナブン。
ゴソゴソ
('A`) 「カナブン、増えた」
川 ゚ -゚) 「増えたな」
- 74 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:25:27.19 ID:UvfsPrNxO
- ('A`) 「い、一匹あげる」
川 ゚ -゚) 「いいのか」
('A`) 「ブーンは、君にくっついた」
('A`) 「だから、君が」
川 ゚ -゚) 「ふむ、む」
ブオオオオオオン
なんか、大量にきた。
- 75 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:26:32.02 ID:UvfsPrNxO
- ('A`) 「あわわわ」
川;゚ -゚) 「あ、あれも捕まえるのか?」
('A`)
('∀`) 「無理」
ドクオの笑った顔も悪くない。
- 78 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:27:50.07 ID:UvfsPrNxO
- -翌日-
川 ゚ -゚) 「はっきょいのこった」
('A`) 「がんばれ、カナ(二代目)」
川 ゚ -゚) 「フハハハ、私のブーンは凶暴です」
('A`) 「飼い主に似てる」
川*゚ -゚) 「照れるなあ」
キャッキャッウフフドスコイドスコイ
がらら
( ´∀`) 「授業始めるモナー」
- 81 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:29:01.43 ID:UvfsPrNxO
- 私達の姿を見るないなや、怒り狂うモナーに、カナブンの美しさを説いてやった。
川 ゚ -゚) 「一時間も話したら疲れた」
「流石くーちゃん」
「私も明日からカナブン飼うわ」
「カナブンの魅力で俺がやばい」
「金融危機? カナブンならなんとかしてくれるよ」
(*´∀`) 「く、クー様、それでカナブンは何処に売ってるモナ?」
川 ゚ -゚) 「京都」
- 83 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:30:12.84 ID:UvfsPrNxO
- 来年の修学旅行先が沖縄から京都に変わった。
('A`) 「ちんすこうが食べたかった」
そう呟いて、カナブンに餌をやるドクオの背中は綺麗だった。
川 ゚ -゚) 「ちんすこうもいいけどドクオも素敵だ」
そう耳元で囁くと顔を真っ赤にして
('A`*)プイッ 「クー、嫌い」
川*゚ -゚) 「ふおおおおおおお」
ブハッ
('A`)ノ□
- 86 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:32:04.61 ID:UvfsPrNxO
- -二年後-
気がついたら生物部がカナブン部になってて、次の次のオリンピックは京都で開催されるし私の周りは騒がしい。
川 ゚ -゚) 「ははは、ブーンは強いなあ」
最近、ブーンは校内カナブン相撲で三連覇を達成。
来期は世界を視野に目下調整中だ。
川 ゚ -゚) 「さて、出かけるか」
- 87 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:33:23.52 ID:UvfsPrNxO
- 【カナブン部】
ガラガラ
( ´∀`) 「おらー、顧問のモナー参上だモナー」
('A`) 「あ、こんにちは」
( ´∀`) 「やや、部長! どうぞ、そのまま」
('A`) 「ああ、はい」
( ´∀`)y-~ 「しかし、部長も大変モナー」
('A`) 「大会終わった、やることない」
( ´∀`) 「ははは、ところで副部長クール様は?」
('A`)
('A`) 「ちょっとアマゾンまで行ってくるって」
- 88 名前: ◆7YW6txupJQ 投稿日:2009/10/07(水) 00:34:30.75 ID:UvfsPrNxO
- -アマゾン-
川 ゚ -゚) 「いや、だからちんすこうってどこで売ってるんだ!」
おしまい
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