- 3 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:06:06 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「ないわ。それはないわ」
(´・ω・`)「でも、これは変えようのない事実ですし」
ミセ*゚ー゚)リ「ないないない……だってこんなに元気じゃん。ぴんぴんしてんじゃん」
(´・ω・`)「そりゃ、7日間はぴんぴんしてますよ。
7日過ぎたらぽっくりですけど」
ミセ;゚ー゚)リ「ぽ、ぽっくり……」
(´・ω・`)「まあ、というわけでね」
(´・ω・`)「――あなたは7日後、死んでしまいます。ミセリさん」
ミンミンミセ*゚ー゚)リのようです
.
- 6 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:18:07 ID:l9tBh3NgO
【一日目 月曜日】
〜VIP大学・食堂〜
(゚、゚トソン「本当に『ミンミン病』なんですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん」
(゚、゚トソン「……嘘だあ」
ミセ*゚ー゚)リ「医者があんな嘘つくかい」
(゚、゚トソン「だって、その病気って……。……」
ミセ*゚ー゚)リ「……」
o川*゚ー゚)o「はろはろーん、キューちゃんだよー。
何かこの辺空気重いぞー」
(゚、゚トソン
ミセ*゚ー゚)リ
o川;゚ー゚)o「ちょ、ちょっと……空気読めよみたいな顔すんなよ……」
- 9 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:24:27 ID:l9tBh3NgO
o川*゚ー゚)o (゚、゚トソン カクカクシカジカ
o川*゚ー゚)o「……何? ミンミン病って」
(゚、゚トソン「知らないんですか? 3年前に随分話題になったじゃありませんか」
o川*゚ー゚)o「知らん。キューちゃん、ニュースとか見ないし」
(゚、゚トソン「ほんと、お前の頭にはうんこしか詰まってないんだな」
o川*゚ー゚)o
(゚、゚トソン「『ミンミン病』というのはですね……」
o川*゚ー゚)o「あれ? 何事もなかったかのように続けてるけど、さっき何か凄いこと言わなかった?」
(゚、゚トソン「『ミンミン病』というのはですね」
o川*゚ー゚)o「ねえ」
(゚、゚トソン「3年前に、世界のあちこちで見られるようになった病気です」
o川*゚ー゚)o「そっか。無視か」
- 10 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:35:08 ID:l9tBh3NgO
(゚、゚トソン「発症すれば、それから一週間後に、ころっと死んでしまうんです。
けれど発症から死亡までの一週間、本人は至って元気なままだとか」
o川*゚ー゚)o「へえ、一週間……。あ、だから『ミンミン病』?」
(゚、゚トソン「ええ。まるで蝉のようですからね」
ミセ*゚ー゚)リ「頭悪いネーミングだよね、ミンミン病。緊迫感皆無」
(゚、゚トソン「名前の由来は、他にもあります。
突然大声で『ミンミン!』と叫ぶ、これが発症の合図なんです」
o川*゚ー゚)o「うわあ恥ずかしい」
(゚、゚トソン「お前ほど恥ずかしい存在もないけどな」
o川*゚ー゚)o
(゚、゚トソン「まあ、こんなところでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「昨日、駅前で『ミンミン!』って叫んじゃってさあ……。
周りにいた人達、一斉に逃げやがったよ」
(゚、゚トソン「感染はしないんですけどね。やはり、不安ではあるんでしょう」
- 11 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:46:47 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「しかし、一週間どうしようかなあ……」
o川*゚ー゚)o「薬飲んでゆっくり寝てれば治るって」
(゚、゚トソン「口を開くなうんこ」
o川*゚ー゚)o「ちょっと慣れてきた。大丈夫キューちゃん強い子」
(゚、゚トソン「治らないんです」
o川*゚ー゚)o「へ?」
(゚、゚トソン「ミンミン病は不治の病です。未だ、治療法が見付かっていません」
o川;゚ー゚)o「……そんな馬鹿な。えっ、じゃあ、ミセリ……」
ミセ*゚ー゚)リ「死ぬよ。日曜に」
o川;゚д゚)o
ミセ*゚ー゚)リ「――と、いうわけで、と」ガタン
(゚、゚トソン「どこに行くんです?」
ミセ*゚ー゚)リ「帰る」
(゚、゚トソン「講義は?」
ミセ*゚ー゚)リ「一週間後に死ぬのに、講義受けても仕方ないっつうの」
(゚、゚トソン「……それもそうですね」
- 12 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 13:52:02 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあねー」ヒラヒラ
o川;゚ー゚)o「あっ……ミセリ!」
(゚、゚トソン「……まあ、好きにさせてあげましょう」
o川;゚ー゚)o「うう……」
(゚、゚トソン「――ちなみにミンミン病には、もう一つ特徴がありまして」
o川*゚ー゚)o「……何?」
ミセ*゚ー゚)リ ムズッ
ミセ*>д<)リ「――ぶえぇっくしょいいいいいい!!!!!」
(゚、゚トソン「……とてもとても大きな声が出せるようになるんだそうです」
o川; д )o「……あ、ああ、そう……」キーン
*****
- 13 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:01:18 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「さらば、大学。1年と7ヶ月の短い付き合いだった……」
ミセ*゚ー゚)リ「さてさて、どこ行きましょうかね」
ミセ*゚ー゚)リ(やること思い浮かばないなあ)
ミセ*゚ー゚)リ(恋人いないし、わざわざお別れ言いたいほどの友達はトソンとキュートしかいないし)
ミセ*゚ー゚)リ(病気のこと話しても見舞いに来てくれないほど家族とは仲悪いし)
ミセ*゚ー゚)リ(……私って、こんなに何もなかったのか)
ミセ*゚ー゚)リ(まあ、大した未練なくて済む。そう考えれば、多少は。うん)
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「何も考えずに歩いていたら、公園に着いてしまった」
ミセ*゚ー゚)リ「……折角だし、全力で遊んでくか」
- 14 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:10:36 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「まずはブランコ……お?」
( ^ω^) キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ(先客がおった。小学生? ……だな、ランドセルが置かれてる)
ミセ*゚ー゚)リ「やあ、少年」
( ^ω^)「……?」
ミセ*゚ー゚)リ「こんな真っ昼間に1人で何をしてるんだい。学校は?」
( ^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「黙秘かあ? ま、どうでもいっか。
隣、座っていい?」
((( ^ω^))) ブンブン
ミセ*゚ー゚)リ「駄目? お姉さんが隣じゃ嫌?」
((( ^ω^))) ブンブン
ミセ*゚ー゚)リ「?」
- 15 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:17:38 ID:l9tBh3NgO
( ^ω^)σ
ミセ*゚ー゚)リ「んー? 何を見ろって……」
ξ゚听)ξ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「……ああ、はいはい、先客がいらっしゃっ……」
ミセ;゚ー゚)リ「……って、どぅわあああああああああああっ!!?」
(; ω ) ξ; )ξ キーン
ミセ;゚ー゚)リ(お、女の子……!?
ついさっきまで誰もいなかったのに!)
ミセ;゚ー゚)リ(何で!? ……この子は高校生くらいか? どうしてこんな時間に――)
ミセ;゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ(あれ? この女の子、足がないよ? 脛から下がぼんやり消えてるよ?)
- 16 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:22:11 ID:l9tBh3NgO
ミセ;゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ(まさか)
ミセ;゚ー゚)リ(まさかまさか)
ξ;゚听)ξ ペコリ
ミセ;゚ー゚)リ(ゆ)
ミセ;゚ー゚)リ(幽れ……)
ミセ; д )リ「――ぎゃあああああああああああああああああ!!!!!」
(; ω ) ξ; )ξ キーン
ミセ; д )リ「わああああ! うわあああああ!!」ダダダダダ……
*****
- 17 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:29:28 ID:l9tBh3NgO
【二日目 火曜日】
ミセ*゚ー゚)リ(昨日はつい逃げ出してしまったけど)
ミセ*゚ー゚)リ(あれは本当に幽霊だったんだろうか)
ミセ*゚ー゚)リ(見間違いだったりして)
ミセ*゚ー゚)リ(……)
ミセ*゚ー゚)リ「……そんなわけで、公園にやって来たのだ」
( ^ω^) キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ(今日もいる。……女の子はいないな)
ミセ*゚ー゚)リ(学校どうしてんだろ、あの男の子)
ミセ*゚ー゚)リ(……男の子には足がある。よし、人間だ)
- 18 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:37:00 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「ちゃお」
( ^ω^)「!」
ミセ*゚ー゚)リ「1人かい」
( ^ω^)
((( ^ω^))) ブンブン
ミセ*゚ー゚)リ(おっと嫌な予感)
( ^ω^)σ
ミセ*゚ー゚)リ「はいはい、そんで隣のブランコ見る流れね……」チラッ
ξ゚听)ξ
ミセ; ー )リ(ああああ、やっぱいるぅううう!!)
ミセ; ー )リ(数秒前まで誰もいなかったじゃん! そしてやっぱり足ないじゃん!!)
ミセ; ー )リ(……落ち着け私、落ち着け)スーハー スーハー
ミセ;゚ー゚)リ「……。お、お嬢さん」
ξ゚听)ξ「?」
ミセ;゚ー゚)リ「お嬢さんは、その、あの……あれかい?」
ξ゚听)ξ「?」
ミセ;゚ー゚)リ「幽霊かい?」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ; ー )リ(頷きよった! 頷きよった!!)
- 19 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:45:06 ID:l9tBh3NgO
ミセ;゚ー゚)リ「わ。……悪い幽霊さんかい?」
((( ^ω^))) ブンブン
ミセ;゚ー゚)リ「おっと、そっちが答えるか。
本当に悪くないの?」
( ^ω^))) コクコク
ミセ;゚ー゚)リ(ううむ……)
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ(……まあ、悪そうには見えないな)
ミセ*゚ー゚)リ(段々怖くなくなってきた)
ミセ*゚ー゚)リ(いずれ、私もお仲間になるかもしれんしね)
ミセ*゚ー゚)リ「……ちょっと、お姉さんとお話ししようぜ、少年少女」
( ´ω`)
ミセ*゚ー゚)リ「面倒くさそうな顔すんじゃないよ」
- 21 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 14:52:33 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「お名前は何ていうの?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^) ゴソゴソ
ミセ*゚ー゚)リ「おう、何だ、ノートと鉛筆取り出して」
( ^ω^) カリカリ
( ^ω^)つ□ スッ
『ブーン』
ミセ*゚ー゚)リ「君の名前?」
( ^ω^))) コクコク
ミセ*゚ー゚)リ「何で筆談? 喋れないの?」
( ^ω^)
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「ふうん。……ブーンは何歳なの? 何年生?」
( ^ω^) カリカリ
『小学3年生』
- 22 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:02:11 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「小3ってことは8、9歳かあ。私の年齢の約半分じゃないのさ……。
ところでブーンは生きてるよね?」
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「そうか、良かった。……さて次は」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「幽霊さんの名前が聞きたいね」
( ^ω^) カリカリ
『ツン』
ミセ*゚ー゚)リ「これもブーンが答えるの? 何だい、ツンも喋れないのか」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「ツンは何歳?」
( ^ω^) カリカリ
『高校1年生』
ミセ*゚ー゚)リ「高1ね」
- 23 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:14:55 ID:l9tBh3NgO
( ^ω^) 『お姉さんの名前は?』
ミセ*゚ー゚)リ「お、私? 私はねえ……」
ミセ*゚ー゚)リ「……大学2年、余命は6日! その名は、ミンミンミセリ!!!!!」
(; ω ) ξ; )ξ キーン
ミセ*゚ー゚)リ「あっ、ごめんごめん。元気に喋ろうとすると、つい大声がね」
(;´ω`) 『よめいって?』
ミセ*゚ー゚)リ「……ううーんと、ミンミン病って知ってる?」
( ^ω^) 『一週間で死んじゃうやつ?』
ミセ*゚ー゚)リ「そうそう。私ね、それにかかったらしいんだ。あと6日だって。
……っとと、感染はしないから安心してね」
(;^ω^) 『死んじゃうの』
ミセ*゚ー゚)リ「死んじゃうよー」
ξ;゚听)ξ「……」
ミセ*゚ー゚)リ「というわけで、大学にも行かず、平日の真っ昼間にぶらぶらしているのである」
- 24 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:26:49 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「することなくて暇だからさ、ここにいていい?」
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「ありがと」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……幽霊でもブランコ乗るんだね」
ξ゚听)ξ コクリ
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「……2つしかないブランコをお前らだけで占領しやがって、ずるいぞ!」
( ^ω^) 『かわる?』
ミセ*゚ー゚)リ「……小学生からブランコ奪う大学生って図も、何だかなあ」
( ^ω^) 『でもツンは、ブランコから、はなれられないし』
ミセ*゚ー゚)リ「離れられない?」
- 25 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:35:25 ID:l9tBh3NgO
ξ゚听)ξつ□⊂(^ω^ )
ξ゚听)ξ カリカリ
『ここから移動出来ないの』
ミセ*゚ー゚)リ「超局所的な地縛霊みたいなもん?」
ξ゚听)ξ 『そうかも』
ミセ*゚ー゚)リ「ほえー」
ξ゚听)ξ 『でも姿を消すことは出来るから、そうすればミセリさんもブランコに乗れる』
ミセ;゚ー゚)リ「見えなくなるだけで、そこにいるのに変わりはないんでしょ?」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ;゚ー゚)リ「乗りづらいわ」
σ( ^ω^)
ミセ*゚ー゚)リ「替わるって? いいよいいよ、私は君達を眺めながらちょっかい出すからさ。
ブランコ漕いでなさい」
( ^ω^)「……」キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
*****
- 26 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:48:31 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「――寡黙な小3と幽霊を観察してたら、もう夕方になってしまった」
( ^ω^) キィッ
( ^ω^) ゴソゴソ
ミセ*゚ー゚)リ「おや。帰るの?」
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「それじゃ、私も帰るかな……。
ツンはここに残るんだよね?」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあね、2人共」
( ^ω^)ノシ
ξ゚听)ξノシ
ミセ*゚ー゚)リ(……変な一日)
*****
- 27 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 15:55:56 ID:l9tBh3NgO
【三日目 水曜日】
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「またもや公園に来ちゃった」
ミセ*゚ー゚)リ「……だって他にやることないしー。やりたいことないしー」
( ^ω^) キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……今日もいるや」
- 28 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 16:04:25 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「今日も今日とてこんにちはー」
( ^ω^)ノシ
ミセ*゚ー゚)リ「学校は?」
( ^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「はい黙秘」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「やっほ、ツン」
ξ゚听)ξ ペコリ
ミセ*゚ー゚)リ「元気?」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃ良かった。
どういう状態が元気でどういう状態が元気じゃないのか知らないけど」
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
- 29 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 16:07:57 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「……」
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……」
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ(何だろう、この状況)
ミセ*゚ー゚)リ(黙々とブランコを漕ぐ小学生と幽霊、それを黙々と眺める女子大生余命5日)
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ(何なんだこれは)
- 32 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 16:16:40 ID:l9tBh3NgO
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ(……ま、いいか。何となく平和だし)
( ^ω^) キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……」
ミセ*゚ー゚)リ「ねえ、ブーン」
( ^ω^)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「友達いる?」
(;^ω^)「!?」ガターン!!
ミセ;゚ー゚)リ「うわっ、質問ごときで落ちそうになるなよ、危ないなあ。
こっちがびっくりしたじゃん」
ξ;゚听)ξ ビクビク
- 33 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 16:26:29 ID:l9tBh3NgO
(;^ω^)「……、……」
ミセ*゚ー゚)リ「そんなに訊いちゃいけないことだったかな」
(;^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ
(;^ω^)
ミセ*゚ー゚)リ「……学校のお友達、いる?」
(;^ω^)
(((;^ω^))) ブンブン……
ミセ*゚ー゚)リ「そっか」
ξ;゚听)ξ、
ミセ*゚ー゚)リ「学校嫌い?」
(; ω )
(; ω ))) コクリ
- 43 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 21:21:34 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ「そっか」
(;^ω^)
ミセ*゚ー゚)リ「……」
(;^ω^)
(;^ω^)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「ん?」
ミセ*゚ー゚)リ「――あ、いやいや、別に怒るつもりはないよ。
気になったから訊いただけ」
(;^ω^)
ミセ*゚ー゚)リ「行きたくないなら行かなくていいんじゃない?」
(;^ω^)「……」キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「私には関係ないことだしねー」
ξ;゚听)ξ キィコ キィコ
- 44 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 21:34:51 ID:l9tBh3NgO
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ
ジャリッ
ミセ*゚ー゚)リ(? 足音?)
(-@∀@)「――あ」
ミセ*゚ー゚)リ「ん?」
ミセ*゚ー゚)リ(若いお兄さんだ)
( ^ω^)ノシ
(-@∀@)「やあ。こちらのお姉さんは? 知り合い」
( ^ω^))) コクリ
(-@∀@)「そうなんだ。……チョコを買ってきたよ。食べる?」
(*^ω^)
- 45 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 21:48:18 ID:l9tBh3NgO
(-@∀@)「はい」
(*^ω^))) ペコリ
(-@∀@)「……2人きりのデートの邪魔をしちゃ悪いね。僕は帰るよ」
(*^ω^)ノシ
(-@∀@)「またね」スタスタ
ミセ*゚ー゚)リ(お菓子だけ与えて帰っていきよった)
ミセ*゚ー゚)リ「……ブーン、今の人って誰?」
( ^ω^) ゴソゴソ
( ^ω^) カリカリ
『名前知らない。たまに来て、おかしくれる』
ミセ*゚ー゚)リ「いい人だね。ここで知り合ったの? いつ?」
( ^ω^) 『一ヶ月前くらい』
ミセ*゚ー゚)リ「ほうほう。そういや、ブーンはいつから公園に来るようになったの?」
( ^ω^) 『それも一ヶ月前』
ミセ*゚ー゚)リ「何だ、じゃあ公園に来始めてからすぐ知り合ったんだね」
- 46 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 21:56:46 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ(仕事とか学校とか行ってないのかな、あの人)
ξ゚听)ξ
ミセ*゚ー゚)リ「ん」
ξ゚听)ξ
ミセ*゚ー゚)リ「ツン?」
ξ゚听)ξ
ミセ*゚ー゚)リ「ツーンー」
ξ;゚听)ξ ハッ
ミセ*゚ー゚)リ「ぼうっとしてどうしたの」
ξ;゚听)ξノシ
ミセ*゚ー゚)リ「何でもない? そう?」
( ^ω^) 『あの人が来ると、いつもこんなかんじ』
ミセ*゚ー゚)リ「もしや恋……」
ξ;゚听)ξノシ
- 47 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 22:07:26 ID:l9tBh3NgO
ミセ*゚ー゚)リ(あれ?)
(-@∀@)『……2人きりのデートの邪魔をしちゃ悪いね』
ミセ*゚ー゚)リ「……あの人、ツンのこと見えないんだ」
( ^ω^) 『そういえばそうかも。今までツンに何も言わなかった』
ミセ*゚ー゚)リ(別にツンは姿消してなかったのになあ。
ブーンは霊感ってやつが強いのかな?)
ミセ*゚ー゚)リ(でも私には見えてるよね……。霊感なんて、私にあるようには思えんけど)
ミセ*゚ー゚)リ(あの人と私で、何か違うところがあんのかね?
ツンを見れるようになる何か……)
ミセ*゚ー゚)リ「……あ。ところで、ブーンは最初からツンのこと見えてたの?」
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「ふうん。やっぱブーンは霊感強いんだ」
- 49 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 22:14:07 ID:l9tBh3NgO
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
( ^ω^) 『チョコ食べる?』
ミセ*゚ー゚)リ「分けてくれんの? 食べる食べる」
ミセ*゚ー゚)リつ■⊂(^ω^ )
ミセ*゚ー゚)リ「いただきまーす。ツンは?」
ξ゚听)ξノシ
ミセ*゚ー゚)リ「やっぱり幽霊は食べられないのかな」
ξ゚听)ξ コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃ残念」ポリポリ
*****
- 50 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/03(木) 22:23:37 ID:l9tBh3NgO
【四日目 木曜日】
ミセ*゚ー゚)リ(もしかして私は死ぬ日まで公園に来るのであろうか)
ミセ*゚ー゚)リ(お)
( ^ω^) (@∀@-)
ミセ*゚ー゚)リ(例のお兄さんだ)
ミセ*゚ー゚)リ(あ、またお菓子あげた)
ミセ*゚ー゚)リ「……やっほー、こんにちはー」
(-@∀@)「おや、昨日の」
ミセ*゚ー゚)リ「どうもどうも」
(-@∀@)「……それじゃあ、そろそろ失礼するよ」
ミセ*゚ー゚)リ「え」
(-@∀@)「またね」スタスタ
ミセ*゚ー゚)リ「あ。あー……」
- 57 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:00:10 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「私がいると邪魔なのかなあ」
( ^ω^)つ○
ミセ*゚ー゚)リ「ん、お菓子くれるの? ありがと。ビスケットか」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「ツンさんも健在だ。今日もあの人にはツンが見えなかったの?」
( ^ω^))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「何なんだろうねえ……」
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ サクサク
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ サクサク
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ(ビスケットなくなった)
- 59 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:06:42 ID:tPal6WKoO
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……」
ミセ*゚ー゚)リ「ブーンさんやい」
( ^ω^)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「ばああっ!!!!!」
(;゚ω゚)「おっ……!!」ズルッ
(;×ω×) ゴチンッ!!
ミセ;゚ー゚)リ「あっ、頭から落ちた!
ごめん、ごめんね、そこまで驚かすつもりはっ」
( ;ω;)
ξ;゚听)ξ オロオロ
ミセ;゚ー゚)リ「ごめんよー……」ナデナデ
( ぅω;)
- 60 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:13:04 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「……でも、ブーン、声出したよね。今」
( ぅω;)「!」
ミセ*゚ー゚)リ「声は出るんだ。喋れないわけじゃないのかな?」
( ぅω;)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「本当は喋れる?」
( ぅω;)
( ぅω;))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「そう」
ミセ*゚ー゚)リ「……ごめんね、泣かないで。
さっきのビスケットはまだある? あるなら、それ食べて元気出してよ」
( ;ω;) ゴソゴソ
ミセ*゚ー゚)リ「おおう、ポケットの中のビスケットは粉々……」
- 61 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:18:54 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「んんと、んんと……」ゴソゴソ
ミセ*゚ー゚)リ「あ、あったあった」
ミセ*゚ー゚)リ「飴食べる? ミルク味ですけど」
( ;ω;)つ
ミセ*゚ー゚)リ「食べるか。よしよし」
ミセ*゚ー゚)リつ○⊂(;ω; )
(*;ω;) コロコロ
ミセ*゚ー゚)リ「美味しいよねえ」
ξ゚听)ξ ジー
ミセ*゚ー゚)リ「……ツンさん、物欲しそうな目をするでないよ」
ξ;*゚听)ξ ハッ
ミセ*゚ー゚)リ「ツンも食べられるならあげるのになあ」
ξ´゚听)ξ
- 64 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:34:35 ID:tPal6WKoO
(*^ω^) コロコロ
ミセ*゚ー゚)リ「ブーン少年や」
(*^ω^)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「友達いなくても、学校嫌いでも、お姉さんは気にしないけどね。
普通にお話し出来るなら、した方がいいと思うのよ」
( ^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「どんな理由があるか分からないから、あんまり強くも言えないけど」
( ^ω^) コロコロ
ミセ*゚ー゚)リ「……飴ちゃん、もう一個あげよう。
いつか勇気が出たら、これで喉を癒して、ぺらぺらお話しするようになるのだ」
ミセ*゚ー゚)リつ○⊂(^ω^ )
( ^ω^) ゴソゴソ
( ^ω^) 『ありがとう』
ミセ*゚ー゚)リ「どういたしまして」
*****
- 65 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:46:45 ID:tPal6WKoO
【五日目 金曜日】
(゚、゚トソン「毎日どこで何をしてるかと思えば」
o川*゚ー゚)o「公園ってあんたね」
ミセ*゚ー゚)リ「まあ、いいじゃないいいじゃない」
( ^ω^)「?」
ミセ*゚ー゚)リ「私の友達」
( ^ω^))) ペコリ
o川*゚ー゚)o「んー? 小学生じゃないの? 学校は?」
ミセ*゚ー゚)リ「不登校児さ」
(゚、゚トソン「ご本人の前ではっきり言うんじゃありません」
ミセ*゚ー゚)リ「まあまあ。――今日、君達を呼んだのは他でもない、
ある頼みごとをするためなのさ」
(゚、゚トソン「勿体ぶらないでください」
o川*゚ー゚)o「一時間後に講義入ってるからさ、早くしてよ」
ミセ*゚ー゚)リ「お前ら、死期が近い友人にぐらい優しくしてくれよ……」
- 66 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 01:55:55 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「さておき、本題に入りますか。
なあに、質問に答えてくれるだけでいい」
(゚、゚トソン「はあ」
ミセ*゚ー゚)リ「ここには2つブランコがあるけど、ブランコは空いているかい?」
(゚、゚トソン
o川*゚ー゚)o
ミセ*゚ー゚)リ「ほわあ……『こいつ何言ってんの』みたいな冷たい目……癖になりそう」
(゚、゚トソン「なぞなぞか何かですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「普通に見て、普通に答えて」
(゚、゚トソン「……空いてますね、片方だけ。
もう片方は、この男の子が乗っています」
o川*゚ー゚)o「右に同じ」
ミセ;゚ー゚)リ「えー。よく見てよ!」
- 67 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:04:28 ID:tPal6WKoO
(゚、゚トソン「よく見ても同じです」
o川*゚ー゚)o「右に同じ」
(゚、゚トソン「それしか言えねえのかカス」
o川*゚ー゚)o
ミセ;゚ー゚)リ「女の子いない? くるくるってしたツインテールの!」
(゚、゚トソン「いませんよ」
o川;゚ー゚)o「大丈夫? 幻覚?」
(゚、゚トソン「ミンミン病には、そのような症状はありませんが」
ミセ;゚ー゚)リ「いるじゃん、本当に見えないの?」
o川*゚ー゚)o「いない」
(゚、゚トソン「いません」
ミセ;゚ー゚)リ「……むむ……」
- 68 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:08:12 ID:tPal6WKoO
o川*゚ー゚)o「いないよねえ?」
((( ^ω^))) ブンブン
o川*゚ー゚)o「ん?」
( ^ω^)σ
o川*゚ー゚)o「だから何度見たって――」
ξ゚听)ξ
o川*゚ー゚)o
(゚、゚トソン
o川;゚ー゚)o
(゚、゚トソン
o川;゚д゚)o
(゚、゚トソン
- 70 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:16:16 ID:tPal6WKoO
o川;゚д゚)o「な、なな、何……、……っ足、足……? あ、あああ足、足、な……――」
o川; д )o「――ぁああああ! わああああああああああっ!!」ダダダダダ!!
ミセ;゚ー゚)リ「あっ、逃げやがった!」
ξ;゚听)ξ ビクビク
(゚、゚トソン
ミセ;゚ー゚)リ「……トソンは、見えてる……?」
(゚、゚トソン「ええ」
ミセ*゚ー゚)リ「さすがトソン。落ち着いてる」
(゚、゚トソン「いえ。逃げられないだけです」ガクガクガクガク
ミセ;゚ー゚)リ「膝がめっちゃ笑っていらっしゃる!!」
(゚、゚トソン「あと少しで漏らしてました」
ミセ;゚ー゚)リ「めっちゃビビってんじゃん!! 何その涼しい顔!!?」
(; ω ) ξ; )ξ キーン
*****
- 71 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:23:33 ID:tPal6WKoO
(゚、゚トソン「――はあ。つまり、あれですね。
こちらのブーン君に『紹介』されない限り、他の方には見えない、と」
ミセ*゚ー゚)リ「そういう感じみたいだね」
( ^ω^) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
(゚、゚トソン「蝉に幽霊とは、微妙に季節外れな話ですね」
ミセ*゚ー゚)リ「はは、たしかに」
ξ゚ー゚)ξ クスクス
ミセ*゚ー゚)リ「あ、笑った」
(゚、゚トソン「いやはや、慣れれば普通の女の子ですね、ツンちゃん」
ミセ*゚ー゚)リ「可愛いだろ」
ξ*゚听)ξ キィコ キィコ
- 72 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:34:46 ID:tPal6WKoO
(゚、゚トソン「……さて、実験も終わりでしょう?
講義があるので、大学に戻らせていただきます」
ミセ*゚ー゚)リ「付き合ってくれてありがとう。
トソンは今の時間も講義入ってたんでしょ? ごめんね」
(゚、゚トソン「余命3日の友人の頼みを断れますか」
ミセ*゚ー゚)リ「……うむ、そうだね」
(゚、゚トソン「それでは。……今日、大学終わったら、一緒にご飯でも食べましょう」
ミセ*゚ー゚)リ「いいね、食べよう食べよう。キュートも誘ってさ」
(゚、゚トソン「――ああ、ブーン君」
( ^ω^)「?」
(゚、゚トソン「授業が終わる時間になるまで暇を潰すのはいいですが、
ここにいるのは、やめた方がいいですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「何で?」
(゚、゚トソン「滅多に人が来ない場所ですから。
ツンちゃんのことが見えない人からすれば、
ブーン君、1人で無防備に遊んでる子供なんですよ」
- 73 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:48:13 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「おっと正論。
ブーン、来週から場所変えたら?」
(;^ω^) チラチラ
ξ゚听)ξ「……」
ミセ*゚ー゚)リ「……ツンを1人にしたくないってかい」
(゚、゚トソン「でも、ここにずっといるのは危険です。
……学校に行くのが一番だとは思いますけどね」
(;^ω^)「……」
(゚、゚トソン「――では、さようなら」
ミセ*゚ー゚)リ「また後で」
(゚、゚トソン「ええ、また後で」スタスタ
- 74 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 02:55:49 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「……『危険』ね。たしかにトソンの言う通りだわ」
(;´ω`)
ミセ*゚ー゚)リ「考えようぜブーン。誘拐なんかされちゃったらおしまいだよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ツンも、そう思うでしょ?」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「ツン」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「ツン!!!!!」
ξ;゚+)ξ キーン
ξ;゚听)ξ「?」
ミセ*゚ー゚)リ「……またぼうっとしてやんの」
*****
- 75 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 03:08:49 ID:tPal6WKoO
〜アパート〜
ミセ*゚ー゚)リ「何食べに行こっかなあ。
もうお金使わないし、有り金ぱあっと使って奢ってやるか……」
ミセ*゚ー゚)リ「……。うわ」
( ФωФ)
ミセ*゚ー゚)リ「……」
( ФωФ)「――む。ミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ「人の部屋の前で何してんのさ」
( ФωФ)「様子を見に来ようと思ってな」
ミセ*゚ー゚)リ「病気の報告してから5日後に? 立派な父親だこと」
( ФωФ)「……」
- 76 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 03:23:00 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「どうせ、あのおばさんに、行かなくていいって言われてたんでしょ。
そんでおとなしく言うこと聞いてたわけだ」
( ФωФ)「……ミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ「実の娘より、お父さんは若い後妻の方が大事だもんね」
(#ФωФ)「ミセリ!!」
ミセ#゚ー゚)リ「事実じゃんか!!!!!」
(;Фω+)「っ……」キーン
ミセ#゚ー゚)リ「そもそも私は新しいお母さんなんかいらなかったし、
血も繋がってない赤の他人を『お母さん』なんて呼びたくなかったよ!!」
ミセ#゚ー゚)リ「私、何回もそう言ったよね!?
なのにお父さんは私の意見なんか無視して結婚したじゃん!!」
(;Фω+)「……わ、我輩は、あの人を愛していたのである」
ミセ#゚ー゚)リ「ああそうだね! あの人に私が苛められてても何もしてくれなかったもんね!!
『どうせお前が反抗的な態度でもとったのであろう』だっけ?
あんときゃ笑えたわ!!」
- 77 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 03:41:33 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚ー゚)リ「あんな糞親父だとは思わなかった!!」
(;Фω+)「我輩、は、」
ミセ#゚ー゚)リ「何? どんな言い訳すんの?
『あの人が酷いことをすると思わなかった』?
『お前の態度が普段から悪かったから』?」
ミセ#゚ー゚)リ「……全部違うよね。
あの人に嫌われるのが恐くて何も言えなかっただけだよ」
(;Фω+)「ミセリ――」
ミセ#゚ー゚)リ「帰れ!! 何のつもりで来たんだか知らないけど、
こっちはあんたの顔見ると腹立って腹立って仕方ないんだから!!
帰れよ早く!!!」
ミセ#゚д゚)リ「帰れ!!!!!」
(;Фω+)「……」
(;+ω+)「……うむ……」
ミセ#゚д゚)リ ハー ハー
(;+ω+)「失礼したのである……」
ミセ#゚−゚)リ ガチャッ
バタンッ!!
- 78 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 03:44:18 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚−゚)リ「……」
ミセ*゚−゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「ははは……」
ミセ*゚ー゚)リ「……何か、すっとしたわ……」
*****
- 79 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 03:55:08 ID:tPal6WKoO
【六日目 土曜日】
ミセ*゚ー゚)リ カリカリ
『昨日は疲れたわ』
( ^ω^) カリカリ
『なんでミセリさんも文字で話すの?』
ミセ*゚ー゚)リ 『昨日、さけびすぎて』
ミセ*゚ー゚)リ「ぁ゙ー、あ゙ー……」
(;^ω^) 『なるほど。カラスみたい』
ミセ*゚ー゚)リ 『でも、大声出すのって、けっこう気持ちいいよ』
( ^ω^) 『そうなんだ』
ミセ*゚ー゚)リ 『ブーンも大きな声で話せるといいね』
ミセ*゚ー゚)リ 『どうしてブーンは、しゃべらないの?』
( ^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ 『お姉さん、気になっちゃって死んでも死にきれないよ』
- 80 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 04:02:09 ID:tPal6WKoO
( ^ω^) 『しゃべりかた、変だから』
ミセ*゚ー゚)リ「へん゙?」
( ^ω^) 『だからみんなにからかわれた』
ミセ*゚ー゚)リ 『しゃべりかた、直せないの?』
( ^ω^) 『直そうとしたけど、直らなかった』
( ^ω^) 『それでまた、みんな、おもしろがる』
ミセ*゚ー゚)リ「ん゙ー」
ミセ*゚ー゚)リ 『みんな、ひどいね』
( ^ω^) 『ぼくが変なのがわるい』
ミセ*゚ー゚)リ 『そんなことないと思うけどなあ』
( ^ω^)「……」
ミセ*゚ー゚)リ「……」
ミセ*゚ー゚)リ 『ところで』
- 81 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 04:16:25 ID:tPal6WKoO
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ 『ツン、どうしたの? さっきからずーっと、ぼけーっとしてるけど』
( ^ω^) 『わかんない』
ミセ*゚ー゚)リ「ツン゙」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「ツっ……げほっ」
(;^ω^) 『だいじょうぶ?』
ミセ*゚ー゚)リ「けほ、……ん、うん゙」
ミセ*゚ー゚)リ 『今日でお別れだから、いっぱい話したかったんだけどなあ』
( ^ω^)
( ^ω^) 『今日?』
ミセ*゚ー゚)リ 『うん。明日は、家でゆっくりしようと思って。
だってほら、外でさ、いきなりぶったおれるの、なんかイヤじゃん』
( ^ω^)「……」
- 84 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 04:56:59 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ 『かなしい顔すんなよー』
( ^ω^) 『あそぼ』
ミセ*゚ー゚)リ「ん゙?」
( ^ω^) 『いっぱいあそぼ』
ミセ*゚ー゚)リ「……うん゙」
( ぅω^)
ミセ*>ー<)リ「なくな゙ー」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……」
ミセ*゚ー゚)リ(ツン、全然こっち見ないや)
ミセ*゚ー゚)リ 『すべり台やってみっか』
( ぅω^))) コクリ
*****
- 85 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 05:17:44 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ 『そろそろ帰るね』
( ^ω^)「……」ギュッ
ミセ*゚ー゚)リ「はな゙せー」
ミセ*゚ー゚)リ 『すぱっとお別れした方が楽だよ』
( ;ω;)
ミセ*゚ー゚)リ 『でも、最後に、ツンがどうして死んじゃったのかとか知りたかったな』
( ぅω;) カリカリ
( ぅω;) 『ツンも覚えてないって』
ミセ*゚ー゚)リ「なん゙だ、そうな゙の」
ミセ*゚ー゚)リ 『なら、きいてもしょうがないね』
ミセ*゚ー゚)リ「……じゃ、ばい゙ばい゙」
( ぅω;))) コクリ
ミセ*゚ー゚)リ「たの゙しかったよ゙」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「ツンも、ばい゙ばい゙」
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ミセ*゚ー゚)リ「……。じゃあね゙」
*****
- 86 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 05:26:12 ID:tPal6WKoO
( ;ω;) キィコ キィコ
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
ジャリッ
(-@∀@)「――ブーン君」
( ;ω;)「!」
(-@∀@)「今日は1人なんだね」
( ぅω;) グシグシ
(-@∀@)「? 泣いてるの? どうしたんだい」
( ぅω;)「……」
(-@∀@)「君が泣くと、僕も悲しいな。何があったか教えてくれよ」
( ぅω;)
( ;ω;) ゴソゴソ
( ;ω;) カリカリ
- 87 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 05:38:32 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「――へえ、ミンミン病か。
あの女の人、可哀想だね。まだ若いのに」
( ぅω;)
(-@∀@)「泣かない泣かない。仕方のないことなんだよ。
人ってのは、いつか死ぬんだ。その原因がどうあれ」
( ぅω;) グスッ
(-@∀@)「ほら、飴をあげるよ。泣き止んで」
(-@∀@)つ○⊂(;ω; )
( ;ω;) コロコロ
(-@∀@)
(-@∀@)「……そうだ、ブーン君」
( ;ω;)「?」
- 88 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 05:53:54 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「もう一度、あの女の人に会いたくないかい?」
( ;ω;)「……?」
(-@∀@)「明日、もう一度だけ会って、お話ししたくない?」
( ;ω;)「……」
( ;ω;))) コクリ
(-@∀@)「うん。じゃあ、会わせてあげる」
( ;ω;)
(-@∀@)「明日の夜……暗くなったら、そこの、すべり台の下で待ってて」
(-@∀@)「あのお姉さんを連れてきてあげるから」
( ;ω;) 『連れてこれるの?』
(-@∀@)「実は、あの人の近所に住んでるんだ。
声をかけるくらいなら簡単だよ。
ブーン君が会いたがってるって言えば、きっと来てくれるさ」
( ;ω;) 『ほんとに?』
(-@∀@)「本当」
- 89 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 06:06:42 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「それじゃあ、今日はもうお帰り」
( ぅω;))) コクリ
(-@∀@)「また明日ね」
( ぅω;)ノシ
( ぅω;) タタタ……
(-@∀@)「転ばないようにねー」
(-@∀@)
ξ゚听)ξ キィコ キィコ
(-@∀@)「ん?」
(-@∀@)「……風で揺れただけか」
(-@∀@)
(-@∀@)「……ははは」
(-@∀@)「『また明日』、と」スタスタ
ξ゚听)ξ キィコ
ξ゚听)ξ キィ……
.
- 90 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 06:23:47 ID:tPal6WKoO
ξ゚听)ξ
『――1人? こんなところで何してるの』
『高校生かな? 学校は行かなくていいの?』
『……そう。行きたくないんだ』
『無理して行くことないさ』
『――今日も来たのかい?』
『ここは人気が少ないから、女の子が1人でいたら危ないよ』
『……ああそうだ、甘いのは好き? お菓子があるんだけど』
『――どうして泣いてるんだい』
『……よしよし、君は悪くないよ』
『悪いのはクラスメートと先生の方だ』
『僕は君の味方だよ』
- 91 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 06:37:29 ID:tPal6WKoO
『――明日の夜、暗くなったら、このブランコで待ってて』
『とびっきり綺麗なものを見せてあげる。それを見たら、元気が出るよ』
『それじゃあ』
『また明日』
『――来た来た。本当に来た』
『馬鹿だなあ。馬鹿な子だなあ』
『女の子が1人でいたら危ないって言ったじゃないか』
『悪い人に狙われちゃうよ』
『……』
『……そろそろ、動物殺すだけじゃ物足りなくなってきたんだ』
- 92 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 06:38:19 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)『ね』
ξ゚听)ξ
*****
- 93 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 06:54:56 ID:tPal6WKoO
【七日目 日曜日】
ミセ*゚ー゚)リ ボー……
ミセ*゚ー゚)リ(今日で死ぬとか、信じられんね)
ミセ*゚ー゚)リ(実感沸かねえ)
ミセ*゚ー゚)リ(何時に死ぬのかなあ)
ミセ*゚ー゚)リ(とりあえず、ごろごろしてようっと)
ミセ*゚ー゚)リ ゴロゴロ
ミセ*゚ー゚)リ ゴロゴロ
< ピリリリリ
ミセ*゚ー゚)リ「んおっ」
ミセ*゚ー゚)リ白 ピッ
ミセ*゚ー゚)リ白「もしもし……」
『どうも』
ミセ*゚ー゚)リ白「やあ、トソン」
- 95 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:05:07 ID:tPal6WKoO
『声が少し掠れているようですが』
ミセ*゚ー゚)リ白「昨日と一昨日よりは、けほっ、ましなんだけど」
『先日の食事のとき、すごいことになってましたもんね』
ミセ*゚ー゚)リ白「なってましたねえ、ええ」
ミセ*゚ー゚)リ白「ところでどうしたの。トソンが電話かけてくるなんて珍しい」
『……今日が、その、最後らしいので』
ミセ*゚ー゚)リ白「うん」
『キュートも連れて、一緒に遊ぼうかと』
ミセ*゚ー゚)リ白「あらまあ、ありがたい。いい友達持ったわ」
ミセ*゚ー゚)リ白「でもごめんね、今日は家で、1人でゆっくりしたいな」
『……』
ミセ*゚ー゚)リ白「トソン」
『はい』
ミセ*゚ー゚)リ白「ありがとうね、色々」
- 96 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:13:10 ID:tPal6WKoO
『……こ、ちらこそ……』
ミセ*゚ー゚)リ白「あはは、声震えてら。トソンの泣いてる顔見てみたいな」
ミセ*゚ー゚)リ白「……じゃあね。これ以上話したら、こっちも泣きそう」
『きゅ、キュートに、電話を……』
ミセ*゚ー゚)リ白「あいつ絶対に話長くなるからねえ。メールだけ送って着拒する」
『……酷いですね』
ミセ*゚ー゚)リ白「お前に言われたかないやい」
ミセ*゚ー゚)リ白「んじゃ、今度こそばいばい」
『……さようなら……』
ミセ*゚ー゚)リ白「おう」
ミセ*゚ー゚)リ白 ピッ
ミセ*゚ー゚)リ フゥ
- 97 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:22:07 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「うい奴め」
ミセ*゚ー゚)リ「さてさて」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*-д-)リ フワァア
ミセ*ぅ〜゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「本気でやることない」
ミセ*゚ー゚)リ「昼寝すっか」
ミセ*゚ー゚)リ ゴロゴロ
ミセ*- -)リ
ミセ*- -)リ(……このまま目覚めないのが、一番楽だろうな)
ミセ*- -)リ
ミセ*- -)リ(ブーンとツンは、今日も公園にいるのかな……)
*****
- 98 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:33:03 ID:tPal6WKoO
ミセ*- -)リ
< ――……、……〜〜
ミセ*- -)リ(……声がする……)
< 〜〜……、……ドッ! ……
ミセ*- -)リ(テレビかな)
ミセ*- -)リ(あれ? 私、テレビつけてたっけ)
ミセ*- -)リ(……つけてないよなあ)
ミセ*- ゚)リ チラッ
( ФωФ)
ミセ*- ゚)リ
- 99 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:38:19 ID:tPal6WKoO
( ФωФ)
_,
ミセ*- ゚)リ
_,、_
ミセ*- ゚)リ
_,
ミセ*゚ー゚)リ「おい」
( ФωФ)「む、起きたか」
_,
ミセ*゚ー゚)リ「何してんの」
( ФωФ)「テレビを見ていた」
_,
ミセ*゚ー゚)リ「そこじゃないよ訊いてんのは。
何でいるの。何で入ってこれたの」
( ФωФ)「チャイムを鳴らしたが、出てこなくてな。
どうしたものかと思いつつ試しにドアノブを回してみたらば、がちゃりと」
ミセ*゚ー゚)リ「……鍵閉め忘れてたか……」
- 100 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 07:56:53 ID:tPal6WKoO
( ФωФ)「若い女の独り暮らしなのだから、戸締まりはちゃんと――」
ミセ#゚ー゚)リ「うるさい!! 父親面すんな!!!」
(;Фω+) キーン
(;Фω+)「父親面ではなく、一般常識としてだな」
ミセ#゚ー゚)リ「あんたに説教まがいのことされたくないの!!」
(;Фω+)「……ミセリ、我輩と話をしてくれないか。話を聞いてくれ」
ミセ#゚ー゚)リ「昔、私が話したいって言っても全然聞かなかったくせに」
(;Фω+)「それは――すまなかった」
ミセ#゚ー゚)リ「……っ、今更、なに、謝って……」
(;Фω+)「うむ……今更であるな……。
……だが謝りたいのである」
(;+ω+)「すまない、我輩が悪かった」
ミセ#゚ー゚)リ「――……!!」
- 101 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 08:00:24 ID:tPal6WKoO
- 7時間近く書いててまだ終わらないとかワロタwwwww
……ワロタ……
昼過ぎに帰ってこれたら続き書きます
今度こそ最後まで行きたい
あんな時間での支援レス、大変励みになりました。ありがとうございます
- 107 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 15:33:10 ID:tPal6WKoO
- 再開
- 108 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 15:34:56 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚ー゚)リ「娘の死に際にようやく反省したわけ?
それとも恨んだまま死なれるのが恐くて、とりあえず謝りに来たの?」
(;ФωФ)「……今更、気付いたのである」
ミセ#゚ー゚)リ「はあ?」
(;ФωФ)「たしかに我輩は、彼女の味方ばかりしていた。
それは彼女に好かれたいからでも、お前を嫌っていたからでもない。
本当に――彼女がお前に何をしていたのか、知らなかったのである」
ミセ#゚ー゚)リ「だから、そんな嘘……っ」
(;ФωФ)「嘘ではない! ……仕事でほとんど家にいない我輩にとって、
家の中での出来事など、彼女やお前から聞いた話でしか知り得なかった」
(;ФωФ)「お前は、我輩が彼女を妻として迎えることに常々反対していたであろう。
それ故、お前が彼女について必要以上に悪く言うだろうと踏んでいたのである」
ミセ#゚ー゚)リ「……だから、私の話を放り投げて、あの人の話だけ信じたって?」
(;ФωФ)「お前も我輩も彼女を責めてしまっては、
彼女の味方がいなくなってしまうと思った」
ミセ#゚ー゚)リ「私の味方はいなかったよ」
(;ФωФ)「……ああ。だから我輩が悪かったと言っているのだ。
我輩は馬鹿だ。大馬鹿である。
どれだけ残酷なことをしてしまったか、今更気付いたのである」
- 109 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 15:41:35 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚ー゚)リ「――何で、『今更』なの。本当に」
(;ФωФ)「……彼女が」
ミセ#゚ー゚)リ「あの人が?」
(;ФωФ)「全て、話したのだ。3日前に」
ミセ#゚−゚)リ
ミセ#゚−゚)リ「あの人が自分で?」
(;ФωФ)「うむ。お前から病気の連絡があってからしばらく、彼女の様子がおかしかった。
そしてつい3日前、突然告白してきたのである。
お前にしたこと、我輩に嘘をついてそれを隠していたこと」
(;ФωФ)「そして――泣きながら言うのだ。
私は許されようとは思わない、きっと許してもらえない。
けれどもせめてあなただけは、きちんと仲直りをしてほしい、と」
- 110 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 15:48:45 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚−゚)リ「……嘘だよ」
(;ФωФ)「事実である」
ミセ#゚ー゚)リ「信じない」
(;ФωФ)「信じてくれ!」
ミセ#゚ー゚)リ「――それが事実だとしても!!
どうして私があんたを許さなきゃいけないの!!?」
(;Фω+)「っ」
ミセ#゚ー゚)リ「『知らなかった』だの『味方がいなくなる』だの、そんなの通用すると思った?
何言ってんのさ、お父さんは私を娘として愛してくれなかっただけだ!!
あの人との夫婦生活に私は邪魔だったんでしょ? だから見て見ぬふりしたんでしょ!?」
(;Фω+)「違う、ミセリ」
ミセ#゚ー゚)リ「下手に取り繕うより、正直に言ってくれた方がまだいいよ!
結局あの人に言われたから謝りに来たんじゃない!!
お父さんが反省したわけじゃないじゃん!!」
(;Фω+)「違う――」
ミセ#゚ー゚)リ「私のことなんてどうでも良かったんだ!!」
(#Фω+)「――違う!!」
ミセ#゚ー゚)リ「っ、……」
- 111 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 15:57:07 ID:tPal6WKoO
(#ФωФ)「どうでもいいわけがあるか!
お前を愛していないわけがあるか!!」
(#ФωФ)「どうでもいいのなら、この一週間、ろくに眠れないでいられるものか!
どうでもいいのなら、お前を無理にでも家へ連れ帰りたいと思うものか!!」
(#ФωФ)「部屋に入って、お前が横たわっているのを見て、
我輩がどんな思いをしたか分かるであるか!?」
(#ФωФ)「チャイムやテレビの音にも目覚めないお前に、
もしかしてこのまま起きないのではないかと――我輩が、
我輩が、どんなに、」
(#。ФωФ)「心配、したと、……」
ミセ*゚−゚)リ
- 113 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:04:55 ID:tPal6WKoO
( つωФ)「……」
( ФωФ)「……すまなかった。ミセリ。
お前を信じず、放ったらかしにして、申し訳ないのである」
( ФωФ)「みっともないであろうよ。情けないであろうよ。
しかし我輩は、お前に許してほしいのだ。
お前が我輩を憎むのは分かるが、それでも、許してほしいのである」
( ФωФ)「……我輩がお前を愛していることを、信じてほしいのである」
ミセ*゚−゚)リ
ミセ*゚−゚)リ「何年苦しんで悩んで泣いてきたと思うの」
ミセ*゚−゚)リ「あの人のこともお父さんのことも嫌で堪らなかったよ」
ミセ*゚−;)リ「……それを今更、」
ミセ*;−;)リ
- 114 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:13:17 ID:tPal6WKoO
ミセ*;−;)リ「……なんで……」
ミセ*;−;)リ「何で今更そんな風に言うの」
ミセ*;−;)リ「どうしていいか分かんないじゃない。
嫌いだ、って、憎いって、言えなくなるじゃない」
( ФωФ)「……」
ミセ*∩−;)リ「……」
ミセ*∩−⊂)リ「……」
( ФωФ)「……ミセリ」
ミセ*∩−⊂)リ「……今何時?」
( ФωФ)「む? ……もう夕方――6時近い」
ミセ*∩−⊂)リ「ここまで、車で来たの?」
( ФωФ)「? うむ」
ミセ*∩−⊂)リ「じゃあ」
- 115 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:14:22 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚−゚)リ「……公園まで連れてってくれたら、許してあげる」
*****
- 116 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:18:36 ID:tPal6WKoO
ξ゚ -゚)ξ
ジャリッ
ξ゚ -゚)ξ「っ」
( ^ω^)
ξ;゚听)ξノシ
( ^ω^)ノシ「?」
ヾξ;゚听)ξノシ
( ^ω^)ノ
(^ω^ ) キョロキョロ
(^ω^ ) テクテク
ξ;゚听)ξ「……! ……!」
ξ;><)ξ「――っ、――!」
(-@∀@)「――ああ、ブーン君」
ξ;゚听)ξ「!」
- 117 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:26:17 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「思ったより早かったね」
( ^ω^)ノシ
( ^ω^)「……?」
(-@∀@)「お姉さんは少し遅れて来るそうだ。一緒に待とう」
(-@∀@)「……それにしても、寒いね、今日は。トイレに行きたくなっちゃったな」
( ^ω^)σ
(-@∀@)「ん? あっちにトイレがあるのかい?」
( ^ω^))) コクコク
(-@∀@)「んー……暗いし不慣れな場所だし、よく分からないな。
悪いんだけど、ブーン君、案内してくれる?」
( ^ω^))) コクリ
(-@∀@)「ありがとう。行こうか」
ξ;゚听)ξ「っ! っ!」
ξ;゚听)ξ「……!!」
*****
- 118 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:35:53 ID:tPal6WKoO
( ФωФ)「――そこの公園であるか?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん。あ、手前で停めて」
( ФωФ)「どうせなら公園の前まで……」
ミセ*゚ー゚)リ「いやいや、この辺でいいの」
ミセ*゚ー゚)リ(娘がブランコに独り言漏らしてる現場なんか見せられるかい)
( ФωФ)「分かったである」
ミセ*゚ー゚)リ「よし、ありがと。
ちょっと行ってくるね。お父さんはここで待ってて」ガチャッ
( ФωФ)「……早く帰ってくるのである」
ミセ*゚ー゚)リ「はいよ」バタン
.
- 120 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:45:41 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「――あ、ツン見っけ」
ξ;゚听)ξ「!!」
ミセ*゚ー゚)リ「今日はぼうっとしてないね?
良かった、どうせだから、ツンともちゃんとお別れしたくなって……」
ξ;゚听)ξ「! っ!!」
ミセ;゚ー゚)リ「お……おう、どうしたの。何か激しい……。
そうだ、お話しするためにメモ帳とペン持ってきてるから、」
ξ;゚听)ξ バッ!!
ミセ;゚ー゚)リ(奪われた……こんな荒い子だったっけ……)
ξ;゚听)ξ ガリガリガリガリ
ξ;゚听)ξつ□ サッ
ミセ*゚ー゚)リ「何々。……ブー、ン? ……ツンさん、ちょっと字が荒ぶりすぎですがな。
ブーン、が……」
『ブーンがころされる!』
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「……どういうこと?」
- 122 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:49:12 ID:tPal6WKoO
ξ;゚听)ξ 『いつもブーンにおかしをあげてる人、昔私をころした人だった』
ξ;゚听)ξ 『あいつにブーンが連れてかれた』
ミセ*゚ー゚)リ「……え、あの眼鏡の人が、何……殺人犯ってこと? え?
ブーン連れてかれた?」
ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと待って、えっと……?」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ「――マジかよ!!」
.
- 124 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 16:57:56 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「さて、と。ブーン君」
( ^ω^)
(-@∀@)「君と初めて会ってから、どれくらい経ったっけ」
( ^ω^)「……」
(-@∀@)「1ヶ月? それくらいか」
(-@∀@)「……長かった長かった……」
( ^ω^)「?」
(-@∀@)「よく我慢したと思わない?」
(-@∀@)「『前』のは2週間くらいであっさりやれちゃったんだよなあ」
(-@∀@)「今回はなかなか時間がかかったよ」
(;^ω^)
(-@∀@)「あれ、何か怯えてる? 大丈夫大丈夫」
(-@∀@)「人ってのは、いつか死ぬんだ。その原因がどうあれ」
- 125 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:02:47 ID:tPal6WKoO
「……! ――!」
( ^ω^)
(-@∀@)「……何だか騒がしいね」
(*^ω^)
(-@∀@)「あの馬鹿でかい声、お姉さんかな」
(*^ω^))) コクコク
(-@∀@)「……」
(-@∀@) チッ
(-@∀@)「命拾いしたね」
(*^ω^)「?」
.
- 126 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:10:24 ID:tPal6WKoO
ミセ;゚ー゚)リ「んで、2人はどこ行ったの!」
ξ;゚听)ξσ
ミセ;゚ー゚)リ「あっち? トイレ?」
ξ;゚听)ξ コクコク
ミセ;゚ー゚)リ「分かった、行ってく……」
(-@∀@)「――どうもどうも、こんばんは」
ミセ;゚д゚)リ「わばっ!!」
(*^ω^)ノ
ミセ;゚д゚)リ「あっ。ぶ、ブーン!」
ξ;゚听)ξ ホッ
(-@∀@)「ブーン君が会いたがってましたよ」
ミセ;゚ー゚)リ「は? ……ちょっと待ってよ」
(-@∀@)「それじゃあ、僕はお暇させていただきます」スタスタ
(*^ω^)ノシ
ミセ;゚ー゚)リ「な、待、……とっ」
- 127 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:17:15 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚ー゚)リ「――止まれや人殺し!!」
(-@∀@)
ミセ#゚ー゚)リ「ブーンに何するつもりだったんだよ!?」
(;^ω^)「……?」
(-@∀@)「何を仰ってるのか」
ミセ#゚ー゚)リ「分かりませんとは言わせねえぞ! ツン殺したの、あんたなんでしょうが!」
(-@∀@)「……」
ミセ#゚ー゚)リ「ブーン、こいつにツンが殺されたんだってさ。
こいつのせいでツンが死んだんだよ!」
(;^ω^)
(-@∀@)「いきなり変なこと言うなあ……。そんなことするわけないでしょうよ」
(;^ω^))) コクリ
- 128 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:23:33 ID:tPal6WKoO
ミセ#゚ー゚)リ「ツン本人が言ってたもん」
(*-@∀@)「……ははっ。
僕が殺したって、その殺された人が言ったの? 何それ。どうやって?」
ミセ#゚ー゚)リ「言ったもんは言ったわ!」
(-@∀@)「頭おかしい人もいたもんだ。
ブーン君が信じちゃったらどうしてくれるんだよ」
(;^ω^)
ミセ#゚ー゚)リ「信じてよ、ブーン」
(;^ω^)
(-@∀@)「ブーン君?」
ミセ#゚ー゚)リ「ブーン!」
(;^ω^)、 オロオロ
- 129 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:25:13 ID:tPal6WKoO
(;^ω^)「……」
(^ω^;)
ξ゚ -゚)ξ
ξ゚ -゚)ξ コクン
(^ω^ )
( ^ω^)
- 130 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:31:45 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「いやあ、馬鹿らしい馬鹿らしい。
あなた今日死ぬんでしょう?
こんなことより、他にやらなきゃいけないことあるだろうに」
ミセ#゚ー゚)リ「なら今から警察呼ぶから、そこにいろよ。
疚しいことないならいいでしょ」
(-@∀@)「……付き合ってられないや」
ミセ#゚ー゚)リ「あ、こら――」
「――待てお!!」
(-@∀@)
(#^ω^)「ツンに謝れお!!」
ミセ;゚ー゚)リ「おわ」
- 132 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:36:42 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「……どうしたんだい、ブーン君」
(#^ω^)「ツンは死んじゃったんだお! ブランコから下りられないんだお!
お菓子食べられなくなったんだお! 喋れなくなったんだお!!」
ミセ;゚ー゚)リ「ブーン」
(#^ω^)「お前のせいで、ツン、寂しくて苦しいんだお!!」
(#^ω^)「だから!」
ミセ;゚ー゚)リ(あ)
(#^ω^)「ツンに! 謝れおおお!!」
ミセ;゚ー゚)リ(指、差した)
- 133 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:43:48 ID:tPal6WKoO
(-@∀@)「――何を、」
ξ゚听)ξ
(-@∀@)
(;-@∀@)「……は……?」
(#^ω^) フー、フー
(;-@∀@)「え、……あ? ……つ、」
ξ゚ -゚)ξ
(#^ω^)「謝るんだお」
(;-@∀@)「う」
(#^ω^)「ツンに、早く!」
(;-@∀@)「嘘だろ……何で、……あ……うあ、」
(#^ω^)「早く!!」
(;-@∀@)「ああ――うわああああああああっ!!」ダッ!
(#^ω^)「あっ……!」
- 134 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:48:20 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「ブーン、がっちり耳塞げ! ついでにちょっと離れろ!」
(;^ω^)「え?」
ミセ*゚ー゚)リ「ほら!」
(;∩^ω^) ギューッ
ミセ*゚ー゚)リ スゥー……
ミセ#゚д゚)リ「 逃 げ ん な ゴ ル ァ ! ! ! ! ! 」
(; ∀ )「――〜〜……!!」ビリビリビリ
(;∩ ω ) ξ; )ξ キィイイイン
.
- 136 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 17:54:32 ID:tPal6WKoO
(; ∀ )「……ぁ――」グラッ
ミセ#゚д゚)リ ハーッ ハーッ
(;Фω+)「なっ、何の騒ぎであるか!?」バタバタ
ミセ#゚ー゚)リ「お父さん、そいつ押さえといて! 犯罪者!!」
(;ФωФ)「むおっ!?」
ミセ#゚ー゚)リ「やれ!」
(;ФωФ)「わ、分かった!」ガバッ
ミセ*゚ー゚)リ「押さえた!? いい!?」
(;ФωФ)「ああ」
ミセ*゚ー゚)リ白「……警察!」ピッピッピッ
ミセ*゚ー゚)リ白「あ、すみません、人殺したっていう男捕まえたんですけど。本当に!
VIP公園です、あの、はい――」
- 137 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:01:07 ID:tPal6WKoO
(;^ω^)
ミセ*゚ー゚)リ白 ピッ
ミセ*゚ー゚)リ「……これでオッケー。ふっ、さすがミンミンミセリちゃんだぜ」
(;^ω^)「み、ミセリ、さん」
ミセ*゚ー゚)リ「頑張ったね、ブーン」ナデナデ
( ^ω^)「お……」
ミセ*゚ー゚)リ「かっこよかったよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ねっ、ツン」
ξ゚ー゚)ξ コクコク
- 138 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:06:14 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「ていうか、可愛い喋り方じゃない。私、好きだよ」
( ^ω^)「……ほんと?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん。……学校のみんなと、たくさんたくさん話してごらん。
最初は笑われたとしても、きっと、みんな好きになってくれるよ」
( ^ω^)「……はいお」
ミセ*^ー^)リ「よっし、いい子だ!」
(*^ω^)「おっおっ――」
(*^ω^)「――……お?」
ミセ* ー )リ フラッ
- 142 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:13:36 ID:tPal6WKoO
( ^ω^)「ミセリさん?」
ミセ* ー )リ ズルズル……
( ФωФ)「――ミセリ」
ミセ* ー )リ
(;ФωФ)「ミセリ!」
ミセ* ー )リ
( ^ω^)
( ^ω^)「……まだ早いお」
ミセ* ー )リ
( ^ω^)「お礼言ってないお。
助けてくれてありがとうって言ってないお」
- 143 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:17:45 ID:tPal6WKoO
( ^ω^)「やっと普通にお話し出来るんだお」
( ^ω^)「ノートも鉛筆もいらないお」
( ^ω^)「ねえ」
ミセ* ー )リ
( ^ω^)「……ねえってば」
ミセ* ー )リ
- 144 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:22:40 ID:tPal6WKoO
( ^ω^)
( ^ω^)「……ミセリさんがくれた飴が、一番美味しかったお」
( ^ω^)
( ぅω;)
( ぅω∩)「お返事してくれお」
( ぅω∩)「お話してくれお」
ミセ* ー )リ
.
- 145 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:25:41 ID:tPal6WKoO
蝉の脱け殻みたいだな、なんて、思った。
*****
- 146 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:32:50 ID:tPal6WKoO
ミセ*゚ー゚)リ「いや、まあ、未練なんて、あるにはあるよ?」
ξ゚听)ξ「そうなの?」
ミセ*゚ー゚)リ「友達にメール送り忘れたし、ブーンともっと話したかったし、
ミルク味の飴食べたくなってきたし。それと観たい番組もあったし、
ああ、好きな漫画の新刊明日だ。考えてみれば、他にも色々あるなあ」
ξ;゚听)ξ「わあ、いっぱい」
ミセ*゚ー゚)リ「でも、ツンも解放されたみたいだし、いいよね、円満解決ってことで。
季節外れの蝉と幽霊は消えましょか」
ξ゚ー゚)ξ「……そうね」
ミセ*゚ー゚)リ「――何か、割と、いい一週間だったわ」
*****
- 149 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:44:03 ID:tPal6WKoO
【数日後】
( ^ω^)「――行ってきますお!」
J( 'ー`)し「行ってらっしゃい。忘れ物はない?」
( ^ω^)「んっと……ないお」
J( 'ー`)し「本当?」
(;^ω^)「疑わないでおー」
J( 'ー`)し「この間ハンカチ忘れたでしょ」
(;^ω^)「ちゃんと持った……ああっ、遅刻しちゃうお、行ってくるお!」
J( 'ー`)し「気を付けてね」
( ^ω^)「分かってるおー!」タタタ……
J( 'ー`)し(……ここ何日か落ち込んでたみたいだけど、今日は元気ねえ)
- 150 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:50:33 ID:tPal6WKoO
( ^ω^) ゴソゴソ
( ^ω^)つ○
( ^ω^) パクッ
( ^ω^) コロコロ
( ^ω^)「……ぺらぺら話すんだお」
( ^ω^)∩(頑張る)グッ
タッタッタッ……
.
- 152 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:51:27 ID:tPal6WKoO
「――おはようお!!」
.
- 153 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/11/04(金) 18:52:26 ID:tPal6WKoO
ミンミンミセ*゚ー゚)リのようです おわり
.
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