- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:32:09.95 ID:Em+pRNbi0
- ( ^ω^)「……できた」
一週間パソコンに向かって書き上げた一つの小説。
ある疑問を抱きながらも書き上げた小説。
僕は、インターネットで活躍する物書きだ。
ξ゚听)ξ「おつかれさま、ブーン。
完成したら見せてくれる約束よね」
彼女は僕の恋人で、ツンデレ。
物書きの僕を全面的にバックアップしてくれる人、要は“ヒモ”だ。
けれど全ては彼女の好意によるものであり、強制はしていない。
ただ、長く続いて堕ちた僕の生活に彼女はいまや必須の存在であり、
いつ縁を切られるかと内心ビクビクしている。
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:33:46.39 ID:Em+pRNbi0
- ξ゚听)ξ「晩御飯、食べるわよね?」
フィクション作家の僕がフィクションの様な生活を送っているのは
なかなかおかしいが、半ひきこもりの様な生活の僕にはこれ以上の幸せは見込めないだろう。
いや、フィクションの様な生活だからこそフィクション書きになるのだろうか。
ともあれ目の前の鯖の味噌煮が絶妙な味付けなので、どうでもよい。
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:35:21.88 ID:Em+pRNbi0
- 僕はパソコンと睨めっこしながら考えていた。
思えば、パソコンを覚えたのもかれこれ3年前か。
当時は大学生だった。
最初は電源の切り方もわからなかったのにな。
( ^ω^)「公開するべきだろうか」
ξ゚听)ξ「2ちゃんねるのVIPに?」
( ^ω^)「その通り」
僕はインターネットの掲示板で小説を公開しつづけ、少し評価されている“ブーン系作家”だ。
ブーン小説というのは純粋なものや、読み手に媚び諂った他作者からは反吐が出る作品、
それを逆手にとって神経が剥き出た読み手を煽りたて騒がせ人気を得る作品まで、ピンキリにある。
人気というのは評価と言い換えても良い。
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:36:49.17 ID:Em+pRNbi0
- 冒頭でも述べたが、今回の小説を綴るにあたりある疑問を持っていた。
( ^ω^)「僕はもともと、エッセイストだった。純に文章の上手さを磨きたかった。
それが、いつからだろうか。ブーン小説などという文学小説にうつつを抜かして…。
いや、文学などと言うと文学に失礼だった。そんな作品が蔓延った世界なのだ」
僕は続ける。
( ^ω^)「無論全部がそうとは言わないが。
真面目に書くだけバカらしいのではないか?
真面目に書かれ、かつ絶賛されているブーン小説もあるが。
そんなものが一体どれほどある? 僕は、そんな世界に飛び込んだのだ」
ξ゚听)ξ「なんですって?」
ξ゚听)ξ「私は、ブーン小説が好きなのよ」
どうやら彼女の癪に障ったらしい。
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:38:35.48 ID:Em+pRNbi0
- ξ゚听)ξ「あなたは、エッセイの世界の常識にとらわれている様だけれど。
……ブーン、あなたが書いてるのはね、ブーン小説なのよ」
ξ゚听)ξ「アメリカ人ドライバーがこの日本を自動車で、右側を走る。すると捕まる。
そこで、『なぜ右側走行がダメなのか!』なんて言って通用するものかしら」
( ^ω^)「なるほど。郷に入ってはなんとやらか。
しかしツンは、ブーン小説の文章力云々については否定しないんだね」
ツンは躊躇せずに言う。
ξ゚听)ξ「否定できないもの。確かに私の大好きな《ブーン系小説》は
誰でも気軽に参加できるから下手っぴな作者はいるわ」
けれど、と付け加える。
ξ゚听)ξ「上手な作者もいるもの」
上手だから、賞賛されるのか。
僕が言ったことを言葉を変えただけで同意しているじゃないか。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:40:11.75 ID:Em+pRNbi0
- ξ゚听)ξ「でもね、文章の上手さが人気に直結するわけじゃないわ。
それはエッセイの世界でも同じことでしょう?」
( ^ω^)「わかってる。わかってるよ」
彼女の口から出ることは全てわかっている。
僕は昔連載したブーン小説を書いている時それを痛感した。
僕の作品と同時刻に公開、つまり投下されたある読切作品。
文章・構成はお世辞にも上手いとは言えない。
しかしその読切は、やってのけた。
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:42:11.72 ID:Em+pRNbi0
- 僕の公開した回は全体の話の中でも屈指の盛り上がりをみせる話で、
公開直前にドキドキしながらお茶を飲み、震える指先で次々とレスしていったのを覚えている。
ヤツは、読切は、僕の作品にクアドラスコアを付けていた。
読み手は誰も楽しそうだった。
話自体は何のことは無い、ドクオという男とクーという女がドタバタするラブコメディ。
時代が時代でこれが映画ならメインを立てるB級映画でしかない内容だ。
以来、作品投下中は他所のスレを見ないように心がけている。
ところで僕は、今でもあの読切のなにが面白かったのかよくわからない。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:44:15.45 ID:Em+pRNbi0
- ( ^ω^)「要は客の心を掴んで離さなければ問題はない。
心を掴む“手”は綺麗な手でも、汚い手でも良いのだ。
読み手を煽るように注目させるやり方は汚い手の代表格だろう」
ツンはややあきれた様に言う。
ξ゚听)ξ「あなた最近、疲れているんじゃない?
そんなこと全ての作者が思っているわけでもないでしょう」
作品を書き上げた後はそれに併せて疲労するが、僕には関係ないことだ。
(#^ω^)「そんなことぁわかってるお!」
ξ゚听)ξ「…………」
( ^ω^)「あ……」
いけない、またやってしまった。
まだ僕の新作を読んでいない、読むのを楽しみにしているツンに怒りをぶつける。
ストレスの捌け口が満足にない僕はツンに当り散らすことしかできないのだ。
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:45:41.37 ID:Em+pRNbi0
- ( ^ω^)「すまないツン」
ξ゚听)ξ「…ううん、いいのよ。それより私、コンビニに行ってくるわ」
ツンは悲しげな表情をしていたが、軽い支度を済ませて出かけていった。
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- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:47:15.74 ID:Em+pRNbi0
- 結局新作は公開しなかった。
夕食をとった後、今夜こそ公開するつもりだ。
ξ゚听)ξ「新作、読ませてもらったわ。
やっぱりあなたは良い作者よ」
日常会話としては歯が浮くようなセリフだが、彼女は当たり前の様に言う。
僕もそうだが、彼女もどこか一般社会人と違った面を見せる。
と、それを言うならブーン系を書く・読む人達にも同じことが言える気もするのだが。
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:49:11.78 ID:Em+pRNbi0
- 作者は作者で、本当に文書を書きたいのなら
社会的にも認知された真っ当な機関、ウェブサイトに投稿すれば良いし、
読者は読者で、毎日空から見る塵の様に生み出される文学作品の中から
どうしてブーン系をチョイスしたのか……。
架空の存在のAA達に過剰に感情移入し愛でる人もいるが
それはそれで《普通》とは離れていると言える。
ブーン系はどこかおかしい人が集まっているのだ。
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:50:26.01 ID:Em+pRNbi0
- 僕は別に悪口を言ったつもりはないし、事実だと思う。
一つに、僕らは文学界全体で言えばごく少数の括りである。
ただ、無論ブーン系小説に携わる知り合いなどに言うことは生涯ないだろう。
悪口と感じないかどうかも人それぞれなのだ。
「あの財閥の御曹司はきっと電車の乗り方を知らないだろう」
と、いうのを悪口と感じるかどうかという様なもので、
電車の乗り方を国民の常識と考えている人は悪口と思うかもしれないし、
温室育ちの良い子は電車など必要ないのが当たり前だと考える人もいる。
十人十色。育ちが違う他人に自分の思考を押し付けたりはしない。
僕は、そうやって生きてきた。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:52:07.94 ID:Em+pRNbi0
- 午後、電話がかかってきた。
(´・ω・`)『…なるほど、アマチュアの物書きねぇ』
相手は高校・大学時代の友人で、当時は一緒に良く文芸のままごとをやったものだ。
特別近しい仲というわけでもなかったが、クラス会がどうとかで電話を寄こしてきた。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:56:53.66 ID:Em+pRNbi0
- (´・ω・`)「で、具合はどうだい?」
( ^ω^)「難航してるよ。せっかく書いた新作を公開し損ねてね」
(´・ω・`)「ははぁ、あの君がね」
どうも彼、ショボンは僕の作品に一目置いていたらしい。
おくびにも出さなかったので僕は今のいままで知らずにいた。
(´・ω・`)「僕でよければ話を聞くよ」
( ^ω^)「ありがとう。では、思うんだけど、ショボン。物を書く意味ってなんだい?」
(´・ω・`)「そうきたか…」
やはり難しい質問だっただろうか。
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:58:19.46 ID:Em+pRNbi0
- (´・ω・`)「色々あるけど、一番はたくさんの人に読んでもらうことかな」
(´・ω・`)「“知名度”って言葉、あるよね? あれって、社会ステータスになると思うんだ。
例えばスポーツ選手。テレビに出て露出が増えれば皆が知る。
知れば、雇用が潤う。それは、金銭面でもだ。そしてそれは喜びにも繋がる」
(´・ω・`)「将来の夢を聞かれて、スポーツ選手になりたい!
…って子供よくいるけど、彼らの根底には知名度の向上という野心があるんだ。
誰も知らない選手になりたくて野球やサッカーをやる人、いないだろう?」
そこまで聞いて、フィクション作家は思い立つ。
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 20:59:33.76 ID:Em+pRNbi0
- ( ^ω^)「いやしかし、縁の下の力持ちは歳をとればいくらか人気が出るよ。
現に僕の小説にも、人知れず主人公を手助けする仲間がいた。
そのキャラはそこそこ人気もあったしね」
(´・ω・`)「違う。違うよ、ブーン。縁の下の力持ちなんて、フィクションの世界だけさ。
いいかい? 現実でそんな役回り、誰がしたがる?
僕だって、フィクションのそういうキャラクターは好きだけど」
でもそれとこれと話は違うんだよ。
と、ショボンは言う。
( ^ω^)「知られるためにやる、か……。なかなか参考になったよ」
カマトトぶるのは好きではないけれど、たまに考えていたことだ。
そんなに重要なことなのだろうか。
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:01:26.74 ID:Em+pRNbi0
- (´・ω・`)「話は変わるけど、君の小説に挿絵はあるのかい?」
挿絵?
( ^ω^)「いや、僕らがやってるのはそういうのを基本的にやらない。
そもそも描く人がいないし」
(´・ω・`)「なぜだい? 君は絵が上手かったじゃないか」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:03:16.53 ID:Em+pRNbi0
- そうだ、思い出した。
実は僕はデッサンの才能があったらしく、デッサンだけはやたらうまかったのだ。
美術の時間に美術部より上手いと話題になったこともあったっけ。
ただ、美術部で本気で上手くなろうとしていた人達には面白くなかったのだろう。
美術にてんで興味ないやつが自分より上手いなんて、妬む者も多かったに違いない。
僕だって、今まで文を書いたこともないやつが
いきなり毛沢東ばりの豪筆を振るったならば嫉妬で夜、胸を掻き毟るだろう。
いや、別に僕は毛沢東に憧れているわけではないんだけれど。
むしろ嫌いなんだが。
( ^ω^)「はは、無理無理。デフォルメも糞も無い僕のデッサン絵では、
絵に関心のある人でもない限り心を掴めない」
そうして電話は終わった。
クラス会は行きたかったが断ることにした。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:04:43.30 ID:Em+pRNbi0
- 高校の暮れ、下手くそだった美術部員がついに僕より上手いデッサンをしてみせた。
かなり力を入れた作品らしく、素人目に見ても上手い! と感じさせる良いバイクの絵だった。
勝ち誇った顔は今でも憶えている。
( ・∀・)「どうだ。ついにお前を追い抜いたぞ」
これが向上心溢れる美術部員だったならどれだけ悔しかったことか。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:06:05.15 ID:Em+pRNbi0
- 言ってはなんだが僕は絵に関心が無く、
追い抜かれたことに関して毛ほども妬ましく思わなかった。
ハッキリ言って、絵の才があるならそれを全て文の才に
あてがってくれれば良かったのにと思っている。
( ^ω^)「いいじゃないか」
( ^ω^)「けれど、ちょっとここが気になるね」
本当に何気ない一言だった。
僕ならこう描くな、という単なる描き手の違いを口にした。
言った瞬間、彼を取り巻く空気が変わったのを感じた。
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:07:18.30 ID:Em+pRNbi0
- ( ・∀・)「え? は?」
( ・∀・)「嫉妬ですか?」
僕は憎しみを覚えた。
彼の性格にだ。
推測だが、彼はよほど絵の上達に熱心だったのだろう。
それで僕のことを嫌いだった。
僕のことをテスト前に勉強していないなどと言って、
その実、猛勉強している風な輩とも思ったのではないだろうか。
だから追い抜いた時、こう思ったのかもしれない。
ブーンは追い抜かれて悔しいに違いない、と。
そうだ、それからだ。
僕が他人に決して自分の思考を押し付けない様、心に誓ったのは。
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:08:33.85 ID:Em+pRNbi0
- 夜、ついに新作を公開する時だ。
ξ゚听)ξ「あなたって、頑固よね」
( ^ω^)「突然なんだ?」
ξ゚听)ξ「あなたの嫌いなところよ」
( ^ω^)「そうかお」
頑固。
たまに人に言われることだが、今のところ直す気はない。
直す気がないのもまた、頑固なせいなのかもしれない。
( ^ω^)「…………」
さぁ、公開の時がやってきた。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:10:14.52 ID:Em+pRNbi0
- ( ^ω^)「順調だ」
この新作は読切で、掴みはバッチリ、終わりも美しい、過去最高の作品といっても良い。
僕の空想を読み手の心を惹きつける文にうまく起こすことができた。
後は、その肝心の客がどれだけ沸き立つかだ。
( ^ω^)「あれ?」
ここでブーンは気付く。
なんのかんのと理由をつけて結局、読み手を満足させれば良いのが小説なのか。
いや、こんなのは投下中にいつも思っていたことだった。
投下が終わって一晩寝ればいつも忘れることだ。
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:11:47.84 ID:Em+pRNbi0
- 僕の小説はエッセイ上がりからか起承転結を意識しない。
起承転結などというのは、話を書き慣れていない初心者のための基礎の様なもので
慣れれば意識せずとも自ずとできてしまう。
僕は基礎は学べていると思うし、そもそも起承転結などという括りが煩わしいのだ。
なぜ4つに分割する必要があるのか。
そう考えている人は僕だけではあるまい。
要は読み手が満足すれば良いのだ。
皆がみな満足するのならば、小学生の日記の様な大した起伏も無い小説でも結構。
投下は起承転結で言う転から結に差し掛かり、スレッドは盛っている。
なにせ、僕の自信作だからね。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:13:09.12 ID:Em+pRNbi0
- 先の客を満足させれば良いという話だが、やはりあれは正しかった。
いや、スレッドが盛り上がればなんでも良いのだ。
少なくとも僕はいま満ち足りている。
いま少数の“荒らし”がいるが、僕はこれも含めて満足だ。
嫌なら見なければ良いという論を展開して荒らしを牽制、弾圧する人もいるが、
僕はあれは間違いだと感じる。
そんな理念を押し付けてどうなる。
例えば僕が会社員だとして、上司がそんな人なら良い。
そんな人の部下ほど動きやすい環境は無いからね。
逆に言えば、部下を持てない性格とも言える。そんな人は、社会に出て行けない。
社会にまともに出ていない僕が言うのもなんだが、事実だろう。
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:14:30.07 ID:Em+pRNbi0
- まあ、所詮はネットの片隅の突付き合い。
まさかとは思うがこの人だって現実でそんなこと言ってはいないだろうし、
そもそも荒らしが嫌なら僕の小説のスレッドを見なければ良い。
僕は荒らしは放置するのが一番だと思う。
単なる愉快犯に対しては昔ながらの特効薬だ。
純粋に僕の悪いところを言及する人は荒らしとは言わない。
頼んである、ないにしろ、僕の悪いところを見抜き正そうとするのならそれは良い人だ。
それを、頼んでないからあっち行けなどと言うのは僕の信念に反する。
他人に自分の考えを押し付けるのはダメだ。
偽善や強がりじゃない、本心でそう思う。
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:15:44.85 ID:Em+pRNbi0
- 投下は終わった。あっさりと。
正統派で特に笑いどころがあったわけでもない、真面目な小説。
かつて見たドクオとクーの読切の2分の1のスコアで終了した。
( ^ω^)「僕には才能が無いな」
しかし、満ち足りていた。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/03/13(金) 21:17:12.70 ID:Em+pRNbi0
- 1年後、他に好きな人ができたとツンに脚を割られた僕は入院しつつ小説を書き続け、
生活保護を元手に片手間で始めた株が大当たりし、流れに乗ってIT企業を設立。
それも成功し、資本金の2000万など大人が子供に駄菓子を買い与えるような程の
大金がガッポガッポとなだれ込む大企業へと発展した。
ツンもごめんなさいと僕の元へ帰ってきたが、僕は札束で頬を叩いて追い返した。
事業は拡大し続け老後の僕は黒幕として暗躍。油田をいくつも抱え込んだ挙句
アメリカ合衆国と併合した東ニッポン州の政治を影から操り福祉に融通の利く社会にした。
老衰間近の僕は生涯最も満足した顔で、歳が70離れた我が子達に看取られ死んだ。
双子の名前はドクオとクーだ。
おしまい
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