- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:18:27.38 ID:alljesl7O
- (゚、゚トソンあいのようです
( ・∀・)「君は騙していたんだね」
彼の最後の言葉。僕への最後通告。
何故都合よく記憶は消えてくれないのだろうか−−
夢とは記憶の整理を行う、一種の自浄作用らしい。
ならばこの不快な気分も一緒に、取り除いてくれれば良いのに−−
−−僕は憂鬱な気分のまま眼を醒ます。
(゚、゚トソン「また嫌な夢を見ましたね……」
空は嫌になるくらいの快晴。
僕は意味のないタバコに火を付け、小汚いシーツを張ったベッドから抜け出す。
僕はテレビのチャンネルを着け、ニュースを見る。
またアンドロイド達の、蜂起が始まった様だ。
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:20:36.75 ID:alljesl7O
- 所詮人間には成れないのに、よくやるなといつも思う。
まぁ僕も人間として扱われる事ない、売女でしかないのだけど。
そういえば彼は僕の一人称を、酷く気に入ってくれていたなと急に思い出す。
(-、-トソン「こうやってドツボに嵌まって行くんですよね」
そう一人語痴り、台所へと向かう。
僕は冷蔵庫からミネラルウォーターを掴み取り、一気に飲み干した。
(゚、゚トソン「さてと仕事の前に、買い物にでも行きましょうか?」
誰とも無く呟き、僕はアパートを出掛ける準備を進めたんだ。
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:24:51.79 ID:alljesl7O
- −−外に出ると、光りが眩しく感じる。
夜型の私には、日の光りは刺激が強いようだ。
20分ほど歩き繁華街に着くと、馴染みの店がよく眼につく。
彼といる様になってからは、行動範囲が増えたから仕方ない事なのだが−−
−−彼の事を思い出して、気分が悪くなる。
(゚、゚トソン「本当に僕は、未練がましく作られているんですね」
自然と自嘲的な笑みがこぼれ落ちる。
憐れんでくれる人など、もう居ないと言うのに。
本当に感情など、記憶などいらないと思う。
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:26:31.92 ID:alljesl7O
- 僕はちっぽけな自分が飲み込まれてしまいそうで、
怖くて、怖くて、
逃げる様に買い物を済ませてアパートに帰る。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:27:59.33 ID:alljesl7O
- 家で見もしないテレビを着けっぱなしにしていたら、日が落ちていた。
化粧を施し、身体を飾りつける。
そしてネオンが輝く街へと繰り出すのだ。
変わらない。
昔と変わらない。
ただあるべき姿に戻っただけ。
(-、-トソン「そう長い夢から醒めただけ」
僕はそう自分に言い聞かせ、一夜の蝶として舞う。
僕は所詮甘い蜜を望み、汚い花粉を身につける黒揚羽なのだから。
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:29:40.35 ID:alljesl7O
- −−ネオンの下でしか輝けない蝶は、なんの価値があるのでしょうか?
僕は歓楽街から少し外れた公園で、蜜を探す。
−−あの時は違ったはずなのに。
( ・∀・)「こんな所で何をしているんだい?」
~・━y(゚、゚トソン「えっ?」
僕はあの時、華だった。
公園のベンチでタバコを吸い、蜜を吸いに来た蝶を待つ華だった筈だ。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:33:20.44 ID:alljesl7O
- 最初はトッポいにぃちゃんが話し掛けて来たなんて、内心はしゃいでいた。
( *・∀・)「いやなんか気になってね」
(゚、゚トソン「あぁそう? 僕は気にならないから、あっちに行ってくれます?」
少し強気に出る。
自分を安く見せないための手口だ。
安いプライドしか無いのに。
( *・∀・)「厳しいね? ナンパはお気に召さないかい?」
なんとこの男は、商売女と気付いてない様だ。
少しからかってやろうと、悪戯心が湧く。
(゚、゚トソン「そうねぇ貴方次第ね? 僕を楽しませてくれるのかしら?」
( *・∀・)「それは約束するよ」
(゚、゚トソン「約束破ったら?」
( ・∀・)「有り得ない仮定は必要ないさ」
そんな事を真顔で言うもんだから、僕は笑ってしまった。
少しは楽しめるのかも知れない。
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:35:21.72 ID:alljesl7O
- 彼は私が普段行かない繁華街の方へと誘う。
あぁこの時から私は、少しづつ華から蝶になって行ったのだろう。
( *・∀・)「君の名前は?」
(゚、゚トソン「トソンって言います。 貴方は?」
( *・∀・)「モララーと呼んでくれ」
繁華街の落ち着いたバーで、お酒を飲みながらの自己紹介。
彼は少しお酒に弱い様で、顔を真っ赤にしていた。
対する僕は、素面でブラッディマリーを飲み干す。
( *・∀・)「お酒強いんだね」
(゚、゚トソン「まぁね……」
終始無邪気な笑顔に、毒気を抜かれる。
( *・∀・)「僕はあまりお酒が強くないからね」
(゚、゚*トソン「あら? 僕を楽しませてくれるんじゃないの?」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:37:28.37 ID:alljesl7O
- 僕は笑みを浮かべて、からかう。
きっと心からの笑みだ。
( *・∀・)「厳しいなぁ」
彼は苦笑いを浮かべて、お酒に手を伸ばしていた。
結局日付が変わる頃まで、彼は飲んでいた。
最終的には酔い潰れ寝息を立てている。
置いて行ってもよかったのだが、なんだか可哀相だ。
仕方なく、僕は彼を自宅へと連れて帰る事にしたんだ。
(゚、゚トソン「全く、無邪気な方ですね」
僕は彼を背負いアパートに着くと、鍵を開けて部屋へと入る。
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:41:20.18 ID:alljesl7O
- 彼をベッドに寝かせて、一息着くと何やら物音した。
( つ∀-)「あれ? ここは?」
(゚、゚トソン「僕の家です」
( ・∀・)「……」
彼は黙りこむ。
(゚、゚トソン「酔い潰れたのを、仕方なく運んだんです感謝して下さいよ?」
( _ _)「ごめん……」
彼はうなだれて、謝る。
(゚、゚トソン「さて? どうします?」
( ・∀・)「どうするって?」
(゚、゚トソン「帰りますか? それとも泊まりますか?」
( *・∀・)「泊まっても良いの?」
(-、-トソン「普通そこは帰るって言いませんか?」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:45:06.29 ID:alljesl7O
- やはり彼も男と言う事でしょう。
据え膳喰わねばと言うやつですか。
( ・∀・)「いや……うんごめん興奮しちゃって……」
(゚、゚トソン「まぁ仕方ないですね。 中々笑えましたし今日はタダで良いですよ」
( ・∀・)「タダ? なんの事?」
なんとも扱いずらい。
まさかの初めてとか言い出しそうだ。
(゚、゚#トソン「あーもう、少し黙って下さい」
僕は強引に唇を押し当てる。
( //∀/)「えっなんで? え?」
(゚、゚トソン「黙ってと言いましたよね?」
( //∀/)「解りました」
(゚、゚トソン「よろしい。 黙ってじっとしていて下さい」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:47:05.98 ID:alljesl7O
- 彼は無言で頷いた。
襲っている見たいで不思議な気分になる。
僕は彼に胸を押し当て、抱きしめる。
腕の中でもがいて抵抗するが気にせず、彼の脚に座りベルトのバックルを外した。
そしてズボンの留め具を外し、下にずらして行く。
( //∀/)「ちょちょっと!」
(゚、゚トソン「黙って」
( //∀/)「う……」
彼は唸りを上げて、抵抗を止めた。
ズボンの中の彼の象徴は素直で、これから起こる事を感じていた。
僕はそれを優しく弄ぶ。
手の中で、更に大きく膨らんで行くのが解った。
僕はするすると、床に降り立ち彼の象徴の前に座り込む。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:49:55.78 ID:alljesl7O
- 彼は眼を閉じ、呼吸が早くなっていた。
(゚、゚トソン「どうしますか?」
( //∀/)「続けて欲しい」
(゚、゚トソン「貴方は素直過ぎますね」
僕は彼の象徴をくわえ込み、上下に動かす。
ぴくぴくと反応する彼を上目で見つつ、反応が良い所を舌で探った。
スジの部分の反応が良い事が解り、執拗に攻め立てる。
五回ほど上下させて攻めると、一際、大きな反応を見せて熱い物が私の口に広がった。
私は口の中の異物を、咀嚼し飲み下す。
−−大分ノッて来た。
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:52:45.53 ID:alljesl7O
- 彼は変わらず無言で、ただ恥ずかしそうに顔を隠していた。 女の子じゃあるまいし、なんとも情けない。
−−まぁ、それが逆に嗜虐心を煽るのだけど
僕は彼をベッドに寝かせる。
そして、もう一度彼の象徴をくわえ込み起たせた。
僕は着ていたホットパンツを脱ぎ捨て下着をずらし、彼の象徴をゆっくりと体内に埋める。
(///トソン「あっ……はぁ」
少し声が漏れてしまった。
こういうのはやり切らないと、燃えないものだ。
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 00:56:40.70 ID:alljesl7O
- 快感に溺れそうになるが、精一杯見失わない様に努める。
(゚、゚*トソン「気持ち良いですか?」
僕は顔を耳元に近づけて囁く。
彼は、またしても恥ずかしそうに俯くだけだ。
−−少し味気ない。
僕は腰を浮かせて、沈める。
それを繰り返しながら、また囁く。
(゚、゚*トソン「気持ち良いですか?」
( //∀/)「は……い……」
(゚、゚*トソン「よろしい」
僕は、にこりと笑い身体を起こすと、腰を更に激しく揺らした。
彼の身体がぴくぴくと反応している。
それに併して、僕も強く動かす。
そして、今度は身体の中に熱い物が広がるのを感じた。
( //∀/)「はぁはぁはぁ……」
(゚、゚*トソン「どうしますか?」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:01:06.52 ID:alljesl7O
- ( //∀/)「まだ続けようか?」
(゚、゚*トソン「そうしましょう」
僕達はこの後朝まで、交わっていた。
−−この日以来、僕は彼と付き合う事になった。
売女である事には、彼は最期まで気付かなかったみたい。
……馬鹿な男。
公園には、同業の女達がいた。
久しぶりに来た僕を、彼女達は何も言わず迎え入れてくれた。
なんだか、気を使われているようで息苦しい。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:03:00.84 ID:alljesl7O
- 僕は手頃な、男を見つけさっさと交渉へ入った。
(゚、゚トソン「2本でどう?」
('A`)「高いな」
いつもならここで他を探すけど、今日は早めに済ましたい。
仕方ない値を下げよう。
(゚、゚トソン「1.5これ以下はないわ」
('A`)「まぁ良いだろう」
交渉が成立し、ホテルへ向かう。
なんだろうこの憂鬱な気分は、こんなの初めてだ。
僕は先にシャワーを浴びる。
シャワーから上がると、男が続けて入って行った。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
僕はこの男にこれから抱かれる事が、堪らなく嫌だ。
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:05:56.22 ID:alljesl7O
- どうしてこんな気持ちになるのだろう?
彼とは終わったのだ。
もう関係無いのだ。
−−ならどうして?
かちゃりと音が鳴り、男が上がってくる。
一糸纏わぬ男の裸。
気持ち悪い。
私はそれを見ない様に、布団を被った。
('A`)「なんだぁ? 生娘じゃあるまいし」
男は不作法に布団を剥ぎ取ると、私の着ていたバスローブを剥ぎ取る。
−−行為が始まった。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
彼以外が触れる事を、僕の心は拒絶する。
しかし身体は、はかなくも反応するのだ。
何故こんな風に出来ているのだろう僕の身体は?
気持ち悪い。
そして僕は最低の、考えに行き着いた。
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:08:16.55 ID:alljesl7O
- (-、-トソン(彼に抱かれていると想像すれば良いじゃないか)
男の舌が僕の乳房をねぶる−−
−−彼の指が僕の秘所をなぞる。
男の唇が僕に重なる−−
−−彼の象徴が僕の中に入ってくる。
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:10:14.12 ID:alljesl7O
- いややはり違う。
記憶の中の彼はもっと優しく、僕に触れてくれる。
無理だった。
やはり所詮無理なのだ。
彼の最期の言葉が思い出される。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:13:44.66 ID:alljesl7O
- なんて残酷なのだろう、記憶だけが優秀で彼との違いがまざまざと解る−−
( ・∀・)「君は騙していたんだね−−」
(;、;トソン「ごめんなさい」
( ・∀・)「−−商売女ならまだしも****だなんてね」
−−彼の僕への触れ方、象徴の大きさ全てがこの男との違いを鮮明にする。
(;、;トソン「あっ……あぁ……」
(;'A`)「なんだよいきなり泣くんじゃねぇよ! 萎えるじゃねーか!」
男は私の身体から、出し入れしながら怒鳴る。
身体は反応するが、心が拒絶するのだ。
(;、;トソン「お願い抜いて……」
(#'A`)「お前いい加減にしろよ! 黙ってろ!」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:15:48.64 ID:alljesl7O
- その言葉に反応する。
心が−−
(゚、゚トソン「はい」
(;'A`)「なんだよいきなり」
(゚、゚トソン「申し訳ありません。 取り乱しました」
('A`)「まぁ良いよ。 萎えた起たせろ」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:17:43.31 ID:alljesl7O
- −−この男の言葉に、僕は従う。
逆らえない。
心から逆らえない。
−−心?
あぁそうか……。
僕に心などないのか。
僕は無機質に男の象徴をくわえ、そして汚れた秘所へと沈める。
ぐちゅりぐちゅりと、交わる音だけが響く。
あぁ同胞達よ無駄だ。
無駄だよ。
−−所詮、僕達は人間には成れないのだ。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:19:51.12 ID:alljesl7O
- 誰にでも従順に従う僕達に、心などある筈ないじゃないか。
そんな物はまやかしだ。
無秩序に優秀な記憶素子が造りだした夢を見ただけなんだ。
こんなおためごかしは、止めてしまえば良い。
_√ ̄プツン−−
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 01:20:58.75 ID:alljesl7O
- (;'A`)「あぁん? 今度はどうしたんだ?」
急に動かなくなった女を確認する。
(;'A`)「まさか死んだんじゃ? ん?」
胸に耳を当てると、電線がショートした音が聞こえる。
('A`)「けっ! 機械が売女のまね事とはね」
こんな事をする辺り、主人に捨てられたのだろう。
こいつの財布から金を抜き取り、ジャンク屋へと連絡する。
明朝取りに来るらしい。
俺は機械の服からタバコを拝借し、萎えた気持ちのまま床へと着いた。
何を泣いていたのだろうかこの機械は?
機械に心などある筈ないのに−−
fin.
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:00:44.02 ID:alljesl7O
- 从 ゚∀从デス・デイ・パーティーのようです
オレ様が消えるまで、あと一年と一日。
優秀すぎる演算処理機能を持った電子頭脳が弾きだした答えだ。
別に未練なんかありゃしない。
ただの機械に未練もくそも無いけどな。
ご主人はオレ様を可愛がってくれて、30年以上も俺様を使ってくれた。
長く扱ってくれるのは、素直に嬉しかった。
21世紀後半、オレ様の様な高水準のA.Iを搭載したセクサロイドが開発されて行った。
オーガズムや、人間らしい仕草、そして主人の性癖に対する反応。
それらは自己学習して行く。
ボディパーツも擬似的な消化器官を備え、味覚等を処理する機能まで付いている。
くだらないと侮るなかれ、技術と言うのはいつでも性欲と戦争によって発達して行ったのだ。
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:04:03.13 ID:alljesl7O
- まぁイカれ始めたオレ様のプログラムでは、もう何も感じないんだがな。
幸いにしてセクサロイドとして必要な領域は、辛うじて生きており捨てられる時はおつむが完全にイカレた時だろう。
从 ゚∀从「早く消えちまいたいなぁ」
(´ФωФ)「そんな事言うなである」
行為が終わったオレ様は、なんとも無しに呟いた。
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:09:32.67 ID:alljesl7O
- 从 ゚∀从「だってよ……ご主人、オレは少しずつ頭がイカレて来てんだ」
( ФωФ)「それがどうしたのであるか? 我輩がその程度でお主を捨てるとでも?」
从 ゚∀从「そいつは思っちゃいない」
( ФωФ)「では何故?」
从 ;∀从「自分が壊れて行くのが怖いんだよ!」
洗浄液が、アイカメラを伝う。
何故! 何故だ!
このエラーはなんなんだ!
オレのイカレかけの電子頭脳は、恐怖と言う答えを提示する。
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:12:13.84 ID:alljesl7O
- まるで人間の様な事を、考えてしまっている。
(´ФωФ)「ハイン……」
ご主人は、オレの身体をそっと抱き寄せてくれた。
そうすると不思議な事に、エラーが止んでいくんだ。
やっぱりイカレてる。
オレ様が落ち着いて来ると、ご主人は手を繋ぎ眠っていた。
从 ゚∀从「ごめん……ご主人」
オレ様はそう呟いて、スリープモードへと移行する。
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:15:53.28 ID:alljesl7O
- −−カチリと音がなる。
最近では起動に時間が掛かる様になった。
ご主人は先に目覚めていた様だ。
ベッドにはオレ様だけ……。
淋しい。
从 ー∀从「またエラーかよ」
頻繁の動作不良は、家電の寿命が近い事の顕れだ。
オレ様も同じ。
あと一年。
完全に頭がイカレるまでの時間は、あとこれだけだ。
もしかしたら、意識が持ってかれるのは、もっと早いかも知れない。
( ФωФ)「目覚めたかハイン?」
从 ゚∀从「おはようご主人!」
( ФωФ)「今日は元気であるな! よきかなよきかな」
从//∀/从「オレはいつでも元気なハインちゃんですよ!」
オレは昨日の事を思い出し、顔が熱くなる。
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:19:54.33 ID:alljesl7O
−−これは正常な機能だよな?
( ФωФ)「まぁよい。 済まぬが今日は少し出掛けるのでな。 家事を頼んでも良いであるか?」
从 ゚∀从「りょーかいしましたぁ!」
(´ФωФ)「なんか不安」
从#゚∀从 「うっせぇ! さぁさぁご主人!
さっさと出掛けて来いよ!」
ご主人は、よろしく頼むとだけ言って出掛けて行った。
オレ様は部屋の掃除、洗濯を済ませると強制スリープに入る。
少しでも休めて、寿命を延ばすためだ。
どうせ無駄だけど。
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:24:52.54 ID:alljesl7O
- 早く消えたい。
少しでも長く一緒に居たい。
オレ様はどっちなんだ?
( ФωФ)「起きるのだハイン」
从 ー∀从「あぁ……ご主人お帰りぃ」
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:28:34.56 ID:alljesl7O
- オレ様のイカレタ電子頭脳よ、さっさと起動しろ!
大事なご主人の顔が見れないじゃないか!
( ФωФ)「ハイン今日はお前に、プレゼントを買って来たのである」
从*゚∀从「プレゼント?」
一気に起動した。
なんだこれ?
ご主人が絡むとオレ様のスペックは上がるみたいだ。
(´ФωФ)「少し縁起が悪いプレゼントだがな」
从 ゚∀从「なんでも良いさ! ご主人がくれるなら」
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:33:29.73 ID:alljesl7O
- ( ФωФ)つΩ 「……」
从 ゚∀从「これは指輪?」
(´ФωФ)「君が死ぬまで後一年であろう?」
从 ゚ー从「そうですね」
( ФωФ)「この指輪は君を愛し続ける誓いなのだ」
从*゚ー从 「えぇとそれは?」
( *ФωФ)「君が動かなくなっても、横に居て欲しいのだ」
从*゚∀从「ご主人。 良いのか? オレは物言わぬただの人形と変わらなくなるんだぜ?」
(´ФωФ)「悲しい事だが、添い遂げる腹積もりである」
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:35:11.08 ID:alljesl7O
- オレ様の頭なんかより、ご主人の方がイカレてる。
ありがとうご主人。
オレ様は幸せだ。
ありがとう。
ほんとうにありがとう。
从 ゚∀从デス・デイ・パーティーのようです
fin.
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:38:50.90 ID:alljesl7O
- ( ^ω^)ちょうこうせいのうせくさろいどのようです
25歳の仕事に忙しく、お金に余裕のある独身女が使う金などタカがしれている。
余ったお金で性欲のはけ口として、男性型セクサロイドを注文するまではよかった。
ただし−−
( ^ω^)9m「Youが新しいご主人みたいだNe!」ビシッ!
−−届いたのはこいつだった……。
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:41:15.83 ID:alljesl7O
- ξ#゚听)ξ「うっさい!」
なんだこいつ。なんだこいつ。なんだこいつ。
うざい。すっごくうざい。
ケチって中古品なんか買うんじゃなかった。
ξ#゚听)ξ「とりあえず説明書読んで、初期化しよっ!」
私は説明書を読む。
1000Pに及ぶその説明書は、一瞬で私の心をくじいた。
ξ;゚听)ξ「……仕方ないかぁ」
( ^ω^)「どうしたんだい? 子猫ちゃん?」
ξ#゚听)ξ「DA☆MA☆RE」
( ^ω^)「おぅのぉぅ! 子猫ちゃんはもしかして生理なのかい?」
ξ#゚听)ξ「棄てるぞ?」
( ^ω^)「正直すまんかった」
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:45:55.43 ID:alljesl7O
- 私はとりあえずやる事やってから、今後の事を決める事にした。
用はセクロスだ。
ξ゚听)ξ「あんたセクサロイドでしょ? とりあえず仕事しなさいよ?」
( ^ω^)「おぅけぇい! ピアノちゃ〜ん! メロディアスに奏でてあげようじゃNA☆I☆KA☆」
ξ#゚听)ξ「黙ってやれ!」
こいつの指が、私の首筋に触れる。
優しい手つきで、ゆっくりと下へ下へとなぞって行く。
ξ///)ξ(やっぱりセクサロイドね。エッチは上手そう)
ゆっくりと焦らす様に、私の服を脱がして行く。
いつのまにか私は全裸になっていた。
こいつは今度は乱暴に私の股間に噛み付いてくる。
痛くはない。
静電気が走る様な、むずかゆい快感が何度も走る。
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:48:24.36 ID:alljesl7O
- だが何故か急にこいつは、股間から口を離す。
ξ///)ξ「お願い……や……めないで」
( ^ω^)「ツンさんの生止めないでいただきましたー!」
ξ )ξ「……」ビキッ
なんだこいつ。なんだこいつ。なんだこいつ。
エッチの時ぐらい静かに出来ないのか?
私は抗議しようとするが、余韻で上手く動けない。
こいつはそれを良い事に、私の中に股間の物を入れてくる。
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:50:15.73 ID:alljesl7O
- 久しぶりに侵入してくる快感は、作り物とは言え私の身体を蹂躙した。
( ^ω^)「おーんおーんえれくちおーん!」
こいつの奇怪な言葉も気にならない。
いつのまにか私は果てていた。
波打つ快感が引いて行くと、こいつは今度は私を上にする。
私に動けと言うのだろうか?
( ^ω^)「そのままにSI☆TE☆NA」
そういうと今度は機械的な振動が、私の中を暴れ狂う。
( ^ω^)「こいつがバイブレーション1」ブルブル
更に激しくなる。
( ^ω^)「こいつがバイブレーション2!」ブルブルブル
ξ///)ξ「あっあぁぁぁ!」
( ω )「そしてこいつが−−」
( ゚ω゚)「バイブレーション3だぁぁ!」ブリブリブリブリ
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:53:22.63 ID:alljesl7O
私は二度目の絶頂を迎えた。
凄い……。
やはり高性能セクサロイドだけはある。
私は落ち着いて立ち上がると、すぐさま電話を掛けた。
ξ゚听)ξ3「うるさいから返品で」
( ^ω^)ブルブルブルブルブルブル
( ^ω^)超こうせいのうせくさろいどのようです
fin.
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 19:59:48.46 ID:alljesl7O
- 从'ー'从ずっと一緒のようです
(=;ω;)ノ うわぁんワタナベぇー
从'ー'从 あらあら坊ちゃんどうしたんです?
(=;ω;)ノ また皆にいじめられたんだょぅ!
从'ー'从 まったく! 坊ちゃんも、もうお兄様になられるんですよ?
(=;ω;)ノ だってどうしよもないょぅ……
从#'ー'从 だってじゃありません! 少しはやり返したらどうなのですか?
(=;ω;)ノ 後が怖いょぅ……
从'ー'从 大丈夫ですよ! いじめっ子って言うのは弱い相手にしか手を出さないのです
(=;ω;)ノ そんな事ロボットのお前に解るのかょぅ!
从'ー;从 ……そう……ですね
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:02:40.09 ID:alljesl7O
- 从;ー;从 私は所詮ロボットですものね。 出過ぎた真似をしました……
(=;゚ω゚)ノ なんだょぅ……泣く事無いじゃないかょぅ
三从 ;ー从タッタッタッ
(=;゚ω゚)ノ 行っちゃったょぅ……
(=゚ω゚)ノ ……なんだょぅ
...(=-ω-) トボトボ
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:08:58.98 ID:alljesl7O
- (´・ω・`) なんだ泣き虫いょぅがまた来たよ?
(`・ω・´) んじゃまた泣かせようぜ!
(´^ω^`) 良いね!
(`^ω^´) だろ?
(=;゚ω゚)ノ いやな奴らに見つかったょぅ……
(´^ω^`) やーいやーいなーきむーしけーむしー
(`^ω^´) セクサロイドにどうせまた泣き着くんだろ〜
(=#゚ω゚)ノ ワタナベをそんな風に言うなょぅ!
(`・ω・´) 何怒ってんだよ! この泣き虫が!
(´・ω・`) そうそうセクサロイドに泣き着いて、慰めて貰ってる変態の癖に
(=;ω;)ノ ワタナベは……ワタナベは……大事な家族なんだょぅ!
(´・ω・`) セクサロイドが家族とかwww
(`・ω・´) ウケるwww
三(=#;ω;)つ うわぁぁぁ!
从#'ー'从 行けません坊ちゃん!
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:13:33.67 ID:alljesl7O
- (;´・ω・`) なんだよこいつ殴り掛かってくるなんて……
(;`・ω・´) 行こうぜ!
三(´・ω・) タッタッタッ
三(`・ω・) タッタッタッ
(=#゚ω゚)ノ なんで止めたんだよう!
从'ー'从 坊ちゃん暴力はいけません。 やり返すにしても言葉で、やり返さなければ。
(=#゚ω゚)ノ でもあいつらはワタナベを……
从'ー'从 良いのですよ……
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:15:57.51 ID:alljesl7O
- (=#゚ω゚)ノ 良くないょぅ!
从'ー'从 私は坊ちゃんが、私のために拳を振り上げてくれただけでとても嬉しかったのですから
(=゚ω゚)ノ ワタナベ……
从'ー'从 さぁ坊ちゃん帰りましょう? お母様がお待ちですよ?
(=゚ω゚)ノ うん!
...( =) トボトボ ねぇワタナベ?
...从从从 トボトボ はい、なんですか?
...( =) トボトボ さっきはごめんょぅ
...从从从 トボトボ 気にしてませんよ?
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:17:44.28 ID:alljesl7O
- ( =) ピタリ ねぇワタナベ?
从从从 ピタリ はい、今度はなんですか?
( =) ずっと一緒に居てくれるかょぅ?
从从从 ……
从'ー) クルリ
从*'ー'从 はい。 坊ちゃんのためなら
(=*゚ω゚)ノ ありがとうだょぅ!
...从从从 ( =) トボトボ ずっと一緒だょぅ
从'ー'从ずっと一緒のようです
fin.
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:46:02.95 ID:alljesl7O
- ふぁんたじっく時代劇−−魔道剣神−−のようです
時は幕末、異人の魔術師達が華のお江戸に影を射す。
そんな悪鬼共に立ち向かう、正義のお庭番!
火の太刀を扱う妃絃!
ノパ听)「おーりゃぁぁ!」
水の太刀を使う空流!
川 ゚ -゚)「ふん! たわいない」
そして二人の姉にして、疾風迅雷の太刀を扱う求兎!
o川*゚ー゚)o「まだやるの?」
美しき三人が、ふぁんたじっくに戦い、時代劇(黄門)の様に脱ぐ!
華のお江戸に三つの花が舞い落ちる!
ふぁんたじっく時代劇
−−魔道剣神−−
セクサロイド同梱Ver.
2125年12月24日発売決定!
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:47:25.14 ID:alljesl7O
- バン!
( ・3・)「どうですか社長! この企画!」
N| "゚'` {"゚`lリ「男は攻略出来ないのか?」
( ・3・)「出来ません」
N| "゚'` {"゚`lリ「じゃあボツ」
(;・3・)「あっるぇー?」
ふぁんたじっく時代劇−−魔道剣神−−のようです
fin.
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 20:54:40.15 ID:alljesl7O
- (*゚∀゚)絹の道は変わらず交流を続けるようです
シルクロードという語は、19世紀にドイツの地理学者リヒトホーフェンが、その著書『シナ China 』よって世界的に広めた。
その交易路は22世紀の今でも存在し、政府が科学の恩恵が薄い村々へと物資を運ぶために存在している。
ただし何世紀も前とは違い、輸送用のジープを使い、幾分快適な旅とはなっていた。
そんな政府の依頼を受け、物資供給を行う男名前はフサ−−
(*゚∀゚)「フサー? まだ着かないのかい?」
ミ,,゚Д゚彡「ツーは気が早いんだから」
−−そして相棒のツー。
(*>3<)「だってぇ……もう三日もえっちしてないよう?」
ミ,,//Д/彡「んなっ!」
二人は今日も元気で、えっちに砂漠をひた走る。
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:00:27.66 ID:alljesl7O
- 前の村から三日−−
地球は地球温暖化が進み、砂漠化が進んだ結果、オアシスの数が激減した。
そのため、一つの村と村との距離が非常に離れてしまい、物資の供給がままならなくなってしまった。
全てをアンドロイドに任せての供給も考えられたのだが、砂漠と言う環境でメンテナンスを滞りなく行う事は難しい。
そのうえ、人員も限られている。
そのため人間とアンドロイドのツーマンセルの形で、物資供給は行われていた。
そしてアンドロイドと言うのも、高性能多機能型となっている。
まぁつまり、性処理用のセクサロイドを改造した物だ。
(*゚∀゚)「恥ずかしがる事もないじゃないさ! 二人っきりだよ♪」
ミ,,゚Д゚彡「ツーはもう少し恥じらいを持つべきなんだから!」
(*゚∀゚)「アヒャ! んな事言って、昨日我慢出来ずに襲おうとしたくせに!」
ミ,,;>Д<彡「仕方ないじゃん! ツーが可愛かったんだから」
- 105 名前:地球は地球温暖化とか…… 投稿日:2010/10/20(水) 21:06:06.21 ID:alljesl7O
- (*゚∀゚)「アヒャヒャヒャ! うんじゃあ早く村に入ろ!」
(*-∀-)「そしたら……」
ミ,,゚Д゚彡「そしたらぁ?」
(*//∀/)「一杯サービスしてア・ゲ・ル♪」
ミ,,//Д/彡「うぉぉぉぉ!」
フサはアクセルをベタ踏みする。
男などいつでも、単純なようだ。
だがしばらくすると、プスンと音を立ててジープが止まる。
(#゚∀゚)「ばっか!」
ミ,,;゚ー゚彡「ごめん……」
ジープはエンストを起こしたようだ。
フサは仕方なく復旧作業に取り掛かった。
ミ,,;゚ー゚彡「えーっとぉ……。ってうわぁ……」
(*゚∀゚)「どうしたんさ?」
ミ,,;゚Д゚彡「エンジン入れ替えなきゃ……」
(*-∀-)=3「まぁったく! どいておくれ! やるから」
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:09:23.70 ID:alljesl7O
- そういうとツーはフサを脇に退けて、車のフロントの中に手を入れる。
ががっぎぎと不快な音が辺りに響くと、ツーはエンジンを取り出した。
(*゚∀゚)+「いっちょ上がり!」
ミ,,゚Д゚彡「相変わらず、早いね」
(*゚∀゚)「そーりゃ親戚さんだしね♪ 身体の中もよっく解るのさ」
ミ,,゚Д゚彡(親戚でも、身体の中は普通解らないよ……)
フサがどうでも良い事を考えて居ると、ツーがジープの荷台から新しいエンジンを取り出す。
そしてまたががっぎぎっと不快な音をさせた。
(*゚∀゚)「でーきた♪」
ミ,,*゚Д゚彡「ツーありがとぅ!」
(*-∀-)「……」
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:12:44.25 ID:alljesl7O
- 作業が終わると、ツーはフサに近寄り、何やらモゾモゾとしている。
ミ,,゚Д゚彡「どうしたのツー?」
(*゚∀゚)「ご褒美は?」
ミ,,゚Д゚彡「ご褒美? 何が欲しいの?」
(*゚∀゚)「チューしろ!」
ミ,,;゚Д゚彡「えっ?」
(*゚∀゚)「だめぇ?」
ツーが上目遣いをして、おねだりしてくる。
ミ,,//Д/彡「い……いいよ! 目をとととと閉じて!」
(*゚∀゚)V「アッヒャ! やったぜ!」
ツーはブイサインを左手で作ってはしゃぐ。
ミ,,-Д-彡「良いから眼を閉じて欲しいんだから」
(*-∀-)「解ったよ!」
ミ,,-Д-彡「行くよ……」
(*-ミ,, 彡 チュ ガシッ!
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:16:35.52 ID:alljesl7O
- ミ,,゚Д゚彡「あれ? ガシッ?」
(*//∀/)「もう我慢出来ない」
フサがキスすると、ツーはフサの身体を両手で拘束した。
ミ,,;゚Д゚彡「我慢出来ないっていっつも汚れるの嫌がる癖に……」
(*゚∀゚)「うるさいなぁ……、エンジン弄ったからもう大分汚れてるから良いんだよ!」
ミ,,//Д/彡「じゃあ車の中いこっか?」
(*゚∀゚)「おぅ♪」
二人はジープの荷台に昇る。
車の中でのえっちは初めてで、少し窮屈な感じだった。
(*//∀/)「あんまベタベタ触んなよ! 油が着くぞ!」
ミ,,//Д/彡「だって狭いんだもん……」
(*//∀/)「仕方ねーな! ちょっと寝てろ!」
そういうとツーはフサに跨がり、そのまま反転する。
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:21:29.96 ID:alljesl7O
- そのまま器用に口でジーンズのファスナーを開ける。
そして、フサの象徴をくわえ込んだ。
ミ,,//Д/彡「あぁ……」
フサの身体を汚さない様に、ツーは口だけでフサに刺激を加える。
ものの数秒で、フサの象徴は大きくなった。
(*゚∀゚)=3「よっし……たった! 入れるぞぉ〜」
ミ,,;゚Д゚彡「早すぎない?」
(*゚∀゚)「サクシャガイッカイヌイテケンジャタイム」
ミ,,;゚Д゚彡「あぁ……」
ズブリと、ツーの膣口を押し広げフサの象徴が体内に侵入して行く。
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:26:12.38 ID:alljesl7O
- 通常より精彩な機能を持つツーの電子頭脳は、フサのそれを受け入れると快感の信号を身体中に発信する。
(*//∀/)「ああっ……」
囁く様な切ない喘ぎ声を発すると、すぐにツーの身体は、過大な情報に機能が麻痺する。
ミ,,;゚Д゚彡「ツー大丈夫?」
(*//∀/)「大丈夫大丈夫。 少しバグっただけ……」
ミ,,゚Д゚彡「もう止めよっか?」
(*゚∀゚)「それは嫌!」
ミ,,;゚Д゚彡「あっそう……」
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:30:02.61 ID:alljesl7O
- 機能が回復したツーの身体は、はげしく上下する。
ミ,,゚Д゚彡「ちょっツー! 激しいって! すぐ出ちゃうから!」
(*゚∀゚)「アヒャ♪ 耐えろ耐えろ〜」
ミ,,//Д/彡「む……り……」
(*//∀/)「アヒャー♪ この早漏!」
ツーの人口子宮の中で、フサが果てる。
ミ,,´Д`彡 「ごめん……」
(*゚∀゚)「まぁとりあえず二回戦ね?」
ミ,,;゚Д゚彡「絶倫!」
結局深夜までフサは搾り取られてしまった。
ミ,,ヽ´Д`彡「もう無理……」
(*゚∀゚)+「アヒャヒャヒャヒャヒャ!」
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:33:42.92 ID:alljesl7O
- 二人は狭い荷台の中で寄り添う様にして、繰り言を交わす。
(*-∀-)「なぁフサー? お前結婚しないの?」
ミ,,-Д-彡「多分しないー」
(*-∀-)「なんでさ……、私見たいな機械なんかより全然良いだろー?」
ミ,,-Д-彡「ツーじゃない女の子には興味ないよ」
(*-∀-)「くっさw しかも機械相手にとか」
ミ,,-Д-彡「それでも、僕はツーが好きなの。 他には居ないの!」
(*-∀-)「ばーか」
ミ,,-Д-彡「ばかでけっこう!」
(*゚∀゚)「でも嬉しいよ……」
−−チュ。
お休みフサ−−
−−お休みツー
(*゚∀゚)絹の道は変わらず交流を続けるようです
fin.
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:38:24.60 ID:alljesl7O
- ひたすらにツーちゃんかわいいよぉぉぉぉで書いた。
もう少し書きたいなぁと思った題材。
次で最後
ノスタルジー
ずっと保守してくれた彼は大丈夫だろうか?
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:45:14.84 ID:alljesl7O
- 爪'ー`)y‐夏休みのようです
お盆の休暇に、家族を連れて本家に帰省するのは初めての事だった。
実家は東京に移り住み、しがないサラリーマンの家系なのだが、東北の田舎には叔父達が住んでいる。
その叔父達にはとこの顔が見たいと言われ、仕方なく車で家族総出の帰省となった。
高速の東北道を進み、寂れたICを下りる。
それだけでも辛いのだが、道幅の狭い旧道を奥へと進み。
最終的には林道を抜けた。
深夜に出発した筈なのに、村に着いた頃には夕焼けが西の空に広がっていた。
爪;'ー`)y‐~「まったく……叔父さん達も酷いや」
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:48:09.70 ID:alljesl7O
- 車を農道の脇へ止めて、一服する。
妻が車で吸うのを嫌がるため、半日ぶりのタバコとなる。
*(‘‘)*「おとーさーん早くー!」
爪;'ー`)y‐「あぁもう……」
タバコぐらいゆっくり、吸わせてくれても良いじゃないか……。
どうせ妻の差し金だろう。
嫌煙家を妻に持つと、愛煙家は片身が狭い。
僕はタバコをすり潰し、携帯灰皿へと入れた。
そして車の中へと戻る。
イ从゚ ー゚ノi「あなた、もう少しゆっくり吸っていても、よかったですのに」
白々しい。急かしたのは君だろうに……。
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 21:52:17.78 ID:alljesl7O
- 爪'ー`)「ははっなぁに、タバコよりこの綺麗な空気の方が気持ち良いよ」
口まで出かかった言葉を飲みこみ、気にしてないように振る舞う。
イ从゚ー゚ノi「そうですわね」
せっかくの家族旅行だ。
家族には、楽しく過ごして貰いたい。
農道を進み、山林の麓までたどり着く。
そこを右に周り込むと、本家が見えて来た。
木造の平屋建て、敷地だけはだだっ広く。
12部屋はある大きな屋敷だ。
車を庭先に止め、妻と子供を下ろす。
私はガレージの開いたスペースへと車を入れた後、先に屋敷に入った妻を尻目にガレージでタバコをふかす事にした。
- 122 名前:猿うぜぇ…… 投稿日:2010/10/20(水) 22:13:01.02 ID:alljesl7O
- 爪'ー`)y‐~「ふぅ……」
やっと落ち着ける。
私は心行くまで煙を楽しんだあと、久しぶりに本家の玄関をくぐった。
居間の方から、叔父達の笑い声が聞こえる。
ヘリカルが来た事に、喜んでいるのだろう。
私は居間の襖を開けて挨拶をする。
爪'ー`)「お邪魔します」
(,,゚Д゚)「おーおー、良く来た良く来た!」
爪'ー`)「ご無沙汰しております」
私は叔父に頭を下げて、無沙汰を詫びた。
(,,^Д^)「ギコハハハ! 気にすんな!」
爪'ー`)「ありがとうございます。 ヘリカル? 叔父さんにちゃんとご挨拶したかい?」
- 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:17:39.24 ID:alljesl7O
- (,,゚Д゚)「ちゃんとしたよなぁ?」
叔父はヘリカルに、問い掛ける。
*( ^^)* 「うん! ちゃんとしたよ〜!」
爪'ー`)「そうかい? なら良いんだ」
(,,^Д^)「むしろお前の子供の頃とは、全然似つかないぐらいの良い子だよな!」
爪;'ー`)「やめてくださいよ!」
私の子供の頃など、口を滑らされでもしたら、ただでさえ片身が狭いのに余計酷くなる。
(*゚ー゚)「あんま、きっちゃんをいじめないの!」
台所から叔母さんが、出て来る。
助かった……。
- 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:21:00.42 ID:alljesl7O
- 爪'ー`)「しぃさん助かりました」
*(‘‘)*「なになに? おとーさんの子供の頃って気になるー!」
(*゚ー゚)「あんまりお父さんを困らせちゃダメよ?」
*(‘‘)*「えー」
叔母さんは、クスクス笑いながら台所へと引っ込んで行った。
爪'ー`)「そう言えば妻は?」
(,,゚Д゚)「台所に居ると思うぞ? 久しぶりの大人数でしぃがはしゃいで作り過ぎたんだ」
爪'ー`)「またですか? 昔から誰か来る度ですよね」
(,,゚Д゚)「まぁ、あいつなりの歓迎なのさ、気にすんなよ!」
爪'ー`)「それは解ってますよ」
日が暮れて、夜の蚊帳が下りると豪勢な夕食が食卓にならんだ。
- 126 名前:>>124書けると思わなくて誤爆したハズいw 投稿日:2010/10/20(水) 22:25:10.02 ID:alljesl7O
- *(‘‘)*「わぁーすごーい!」
(*゚ー゚)「たーんとお食べ!」
*(‘‘)*「いただきまーす!」
結局食事はほとんど残ってしまったが、そのまま私達の酒の肴に回された。
(,,゚Д゚)「お前と酒を飲む時が来るとはな〜」
爪'ー`)「最期に来てから20年近いですからね〜」
軒下で叔父と日本酒を飲み交わす。
やはり昔話に華が咲いてしまった。
そうなると嫌でも、彼女が思い起こされる。
(,,゚Д゚)「良い子だなぁ」
爪'ー`)「へ?」
少し物思いに没頭していた。
(,,゚Д゚)「ヘリカルちゃんだよ。 それに嫁さんも綺麗だ」
爪'ー`)「私には持ったいないくらいです」
- 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:28:30.19 ID:alljesl7O
- (,,-Д-)「おれぁ心配してたんだ。 お前が変な方向に行っちまうんじゃねーかと」
爪'ー`)「……」
(,,゚Д゚)「この辺は居ねぇけど、都会じゃ結婚もしねぇで、マネキンと乳繰り合うやつが居るんだろう?」
爪#'ー`)「彼女はマネキンなんかじゃありませんよ!」
少し、カチンと来た。
彼女を侮辱されるのは、いくら叔父でも腹が立つ。
(,,#゚Д゚)「お前まだそんな事言ってんのか!」
爪 ー )「初恋だったんですよ……」
(,,#゚Д゚)「人形相手に初恋だぁ? 頭おかしいんじゃねぇか?」
- 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:32:12.48 ID:alljesl7O
- 爪;ー;)「そう思わないと切ないじゃないですか……」
(,,;゚Д゚)「すまん。 言い過ぎた」
叔父は寝る、とだけ言うと自室に帰っていった。
爪'ー`)y‐「君は……どうだったんだろうね……」
僕はタバコに火を着けて、彼女との思い出を紐解いて行った。
- 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:34:32.80 ID:alljesl7O
- −−まだ私が子供の頃はこの場所へ、毎年の夏休みに通っていた。
都会で味わえない、自然と澄んだ空気。
毎年毎年、飽きもせずに山や野原を駆け回っていた気がする。
その頃のこの辺りは、山林の麓を二つに分けて、東側を私のじぃさんが管理しいた。
西側は洋風被れの嫌みなおっさんが管理していて、あまり近付く事はなかった。
だがしかし幼少の私は、東側では遊び尽くしてしまいやる事がなくなっていた。
それで仕方なく、西側へと足を踏み入れたのだった。
この行動が、全ての始まりになった−−
私は山を分け入り、頂上へと登りそこから、西側へと下りる。
調度山の中腹と言った所だろうか?
山の斜面に、鉄柵に囲まれた洋館が建っていたのだ。
爪;'-`)「うわぁ……あのおっさんの家かよ」
なんとも不気味な佇まいで、魔女でも住んで居そうだ。
- 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:37:07.43 ID:alljesl7O
- 私は仕方なく道を反れて、下山する事にした。
下手に敷地に入ったりすれば何を言われるか解ったもんじゃない。
だがそこで、奇妙な歌声が流れて来る。
爪;'-`)「なんだこれ? 気持ちわるぅ」
構わず下山しようとするが、どこか物悲しさを感じるメロディーに、私は好奇心を刺激された。
- 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:40:09.97 ID:alljesl7O
- 爪'-`)「あっちの方かな?」
沢の音と同じ方向から、その歌声が聞こえる。
私は興味に駆られて、沢へと続く道を下りて行ったのだ。
沢に近付くと歌声も大きくなって行く。
爪'-`)「やっぱりこっちだ!」
茂みを掻き分け、私はどんどん進む。
そして−−
−−茂みの先で彼女に出会った。
⌒*リ´- -リ「ららーらーららら♪」
彼女は沢に足を浸し、歌い続ける。
私には全然気付いて居ない。
私は茂みから顔を出し、彼女の歌声に酔いしれていた。
−−あの時確かに、歌声と水の流れだけが聞こえる空間で、恋に落ちていた。
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 22:45:04.67 ID:alljesl7O
- ⌒*リ´・-・リ「ふぅ……」
彼女が歌い終わる。
私は今だ、と思い声を掛けた。
爪'-`)「あのぉ〜」
⌒*リ;´・-・リ「ひゃあ!」
彼女はびっくりして、石から滑り落ちる。
そのまま沢へと落ちてしまった。
爪;'-`)「ごめん! 大丈夫?」
私は急いで彼女を、沢から引き上げる。
⌒*リ´・-・リ「うん」
びしょ濡れの彼女の身体は妙に色っぽく、幼心に扇情を書き立てられた。
爪//-/)「ほんとごめん……」
⌒*リ´・-・リ「気にしなくて良いですよ。 私けっこう落ちてますから」
爪'-`)「どぉいう事?」
⌒*リ´//-/リ「おっちょこちょいなんですよ」
彼女は舌を出し、恥ずかしそうに言う。
- 137 名前:さるってました……15レス以下なので支援お願いします…… 投稿日:2010/10/20(水) 23:02:12.46 ID:alljesl7O
- ⌒*リ´・-・リ「とりあえず服汚れちゃったし、帰りますね」
彼女は洋館へと、向かって行く。
爪//-/)「あの洋館の子なの!」
私は、走り行く少女に大声で呼び掛ける。
⌒*リ´・-・リ「はい!」
彼女はポニーテールを揺らして振り返り、返事をしてくれた。
爪'-`)「また会える?」
⌒*リ´・-・リ「いつもここに居ますから、来てくれれば……」
爪*'-`)「じゃあまた明日来るよ!」
今思うと随分強引だ。
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:05:12.45 ID:alljesl7O
- それでも彼女は笑って−−
⌒*リ´*・-・リ「お待ちしてますね」
−−と、可愛く答えてくれた。
それから私は、毎日彼女の居る沢に出掛けて行った。
彼女の名前はリリと言うらしい。
彼女の歌声に耳を傾けながら、釣りをしたり、木登りをしたりしていつもより充実した夏休みを過ごしていた。
彼女は私が来る事を喜んでいたと思う。
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:08:43.26 ID:alljesl7O
- −−多分、そう思いたい。
しかし流石に毎日ともなると、やる事がなくなっていた。
爪'-`)「あぁ暇だなぁ……」
⌒*リ´・-・リ「そうですか?」
爪'-`)「うん。 君は歌うばっかりで飽きないの?」
⌒*リ´・-・リ「他に普段する事が一つしかありませんし……」
これは初耳だ。
私は彼女が普段やる事に大変興味を持った。
爪'-`)「それって何?」
⌒*リ´・-・リ「それは……」
何やら言いづらい事のようだ。
そして私はこの頃、好きな娘をいじめたがる年頃だった。
−−こんな事をしなければ、淡い初恋で綺麗な思い出で済んだだろうに……。
悔やんでも悔やみきれない。
爪'-`)「教えてよ!」
⌒*リ´・-・リ「解った……」
- 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:13:53.78 ID:alljesl7O
- すると彼女は服を脱ぎ出す。
爪//-/)「なんで服脱いでるんだよ!」
⌒*リ´・-・リ「私は、歌唱プログラム内蔵型のセクサロイドですから」
爪'-`)「せくさ……ろいど?」
⌒*リ´・-・リ「はい。 命令とあらば主人の性欲を満たす玩具です」
爪'-`)「そんなの……そんなの可笑しいじゃないか!」
⌒*リ´・-・リ「何も可笑しくないですよ?」
爪'-`)「だって君の気持ちはどうなるのさ!」
彼女はふっと哀しい笑みを浮かべて、呟いた。
⌒*リ*´・-・リ「セクサロイドに感情なんかありませんよ……」
爪#'-`)「嘘だ! じゃあ何故君は僕と一緒に居るの? 僕は君の主人じゃない!」
⌒*リ;´・-・リ「それは……」
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:16:34.56 ID:alljesl7O
- 彼女は困った顔を浮かべて黙ってしまった。
私は逃げる様に、その場を後にする。
泣きながら帰った道は記憶になく、ただ家の中で二日ほど、ふさぎ込んでいた。
(,,゚Д゚)「おいキー坊! お前西の洋館に近付いたみたいだな!」
二日間も出歩かない私を訝しがり、叔父がここ数日の私の行動を調べたらしい。
(,,゚Д゚)「あそこにゃ、動くマネキンが居るんだ! 近付いちゃなんねぇ!」
爪#'-`)「リリはマネキンなんかじゃないよ!」
(,,#゚Д゚)「お前何言ってんだごらぁ!」
爪#'-`)「リリはマネキンじゃない! 感情を心を持ってるんだ!」
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:22:09.56 ID:alljesl7O
- 私はそう言い家を飛び出した。
(,,#゚Д゚)「毒されやがって! って待て!」
後ろで叔父さんが、怒鳴る。
私は構わず、沢へと向かったんだ。
沢にはやっぱり、リリが居た。
彼女はいつも通り歌っている。
⌒*リ´・-・リ「あっ!」
この時はすぐに気付いてくれた。
私はリリに近寄る。
そして泣きながら、叔父さんが言った事を否定し続けた。
彼女はぽんぽんと頭を撫でてくれた。
すごく心地よかった事を覚えている。
⌒*リ´・-・リ「もう会わない方が良いですね」
泣き止んだ私に、彼女は別れの言葉を突き付ける。
- 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/20(水) 23:25:28.93 ID:alljesl7O
- 爪'-`)「なんでさ!」
⌒*リ´・-・リ「叔父さまが言った通りだからですよ……」
爪#'-`)「違う! 違うよ!」
⌒*リ´・-・リ「いいえ違いません。ただ−−」
爪'-`)「ただ?」
⌒*リ´・-・リ「−−私に心があると言うなら、私はあなたに抱かれたいと感じるはずです」
爪'-`)「なんで?」
⌒*リ´・-・リ「所詮この身体は、セクサロイドなのですよ。 ただ心があるなら私の心がA.Iの提示する欲求の通りなら−−」
- 150 名前:終わりや……やっと終わったんや 投稿日:2010/10/20(水) 23:26:59.58 ID:alljesl7O
−−私を抱いてくれませんか?
私は彼女を抱いた。
あの時の彼女は、ただの機械だったのだろうか?
それとも−−
今でも解らない。
ただあの時、私の初恋は終わったのだ。
彼女の身体を機械と認め、抱いてしまった。
蛙達が鳴いている。
彼女はまだあの沢で歌っているのだろうか−−
爪'ー`)y‐夏休みのようです
fin.
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