- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:02:20.94 ID:s+6iUoyK0
――私には幼馴染がいる。
身長が190ちょいの、そこそこな感じの幼馴染。
私は彼のことが好きだ。
そして、彼も私のことが好きだ。
ミ,,゚Д゚彡「…………お」
lw´‐ _‐ノv「……よう」
今日も図書館で二人。
特に何をするでもなく――二人で過ごす。
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:05:32.78 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv いつも通り、二人で過ごすようです
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:08:07.39 ID:s+6iUoyK0
――七月三日。
放課後。いつもの図書館、いつもと同じ窓際の席にいる彼に会ってきた。
彼がいつも通りだったので、私もいつも通り右斜め前に座った。
ミ,,゚Д゚彡「……前から聞きたかったんだけどさ」
lw´‐ _‐ノv「ん」
ミ,,゚Д゚彡「お前って、もしかして暇なのか?」
ミ,,-Д-彡「わざわざ遠回りして、この図書館で勉強するってことから考えて」
lw´‐ _‐ノv「……何を言ってるんだ君は」
lw´‐ _‐ノv「僕が暇だったことなんてこれまでの人生に一度もないしこれからの人生にも一度もないだろうよ。君と一緒にしないでくれ」
ミ,,-Д-彡「……そうだな。俺の経験から考えても、確かにそうだ」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:11:08.38 ID:s+6iUoyK0
ミ,,゚Д゚彡「……でも、お前の忙しいだろう“これからの人生”の為に一つ言いたいことがある」
lw´‐ _‐ノv「なにかな? 僕と二十年弱の付き合いである他でもない君だからそれは是非とも伺いたいし懇願ならばすぐにでも聞き入れよう」
ミ,,-Д-彡「いい加減、『僕』はやめよう」
lw´‐ _‐ノv「嫌だ」
ミ;゚Д゚彡「即答ッ!!?」
lw´‐ _‐ノv「そもそもね、」
lw´‐ _‐ノv「この『僕』という女性には不釣合いな一人称を見るからに胸が大きく女にしか見えない僕に強要したのは君じゃあないか」
ミ,,゚Д゚彡「それは確かにそうだが……」
lw´‐ _‐ノv「この助兵衛め」
ミ,,゚Д゚彡「違う。今の言葉は“胸が大きく”に対してじゃない」
lw´‐ _‐ノv「……これでもEなのになぁ」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:14:16.17 ID:s+6iUoyK0
ミ,,゚Д゚彡「俺が言いたいのはだな、」
ミ,,゚Д゚彡「その罰ゲームって十二年も前の話だろ、ってことだ」
ミ,,-Д-彡「常識的に考えて、それを今の今まで守るお前ってどーよ?」
lw´‐ _‐ノv「期間を限定しなかった君が悪いんだよ。“しばらく”なんて曖昧にするから」
ミ,,゚Д゚彡「十年越えても“しばらく”なのか」
lw´‐ _‐ノv「しばしの間、だよ。高名な物理学者の逸話を知らないのか?」
lw´‐ _‐ノv「好きな人といる時間なんて、どれほど長くとも“しばらく”さ」
ミ,,゚Д゚彡「…………」
ミ,,-Д-彡「……そーかい」
lw´‐ _‐ノv「他の人の前では使わない、君専用の一人称だぜ? ありがたく思って欲しいぐらいだよ」
ミ,,-Д-彡「それはどうもありがとうございます」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:18:08.51 ID:s+6iUoyK0
――七月四日。
放課後。今日もいつも通り彼がいる。
私は右斜め前に座り、教科書とノートを広げた。
ミ,,゚Д゚彡「お前って成績良いのに勉強するのな。いや、勉強してるから成績がいいのか」
lw´‐ _‐ノv「成績が良いのは勉強しない理由にはならないよ。もっとも僕に限って言えば前者だけど。僕はどちらかと言えば天才タイプでね」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、知ってるよ」
lw´‐ _‐ノv「それでもやはり勉強はすべきだろうけど。ちなみに今ノートを作っているのは提出用だよ」
ミ,,゚Д゚彡「じゃあ、話しかけない方がいいか?」
lw´‐ _‐ノv「ナンセンスだね。そもそも毎日放課後二時間ほどこういう風に一緒にいるのに言葉を交わしている時間なんて二十分にも満たないじゃあないか」
ミ,,-Д-彡「そう言えばそーだ。経験から考えても」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:21:07.64 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv「僕としては、僕の回りくどく鬱陶しい喋り口が君の読書を阻害してないかが心配だ」
ミ,,゚Д゚彡「ん? ああ、別に大丈夫だぞ。お前だからな」
lw´‐ _‐ノv「蜜月の惚気にも取れることを白昼堂々言ってくれるね君は」
ミ,,゚Д゚彡「お互い様だろう」
lw´‐ _‐ノv「そうだ、そうだな。周りの人間は僕達が付き合っていると思ってるらしいし――どうだろう」
lw´‐ _‐ノv「――試しに付き合ってみるかい?」
ミ,,-Д-彡「……ばーか」
ミ,,゚Д゚彡「他の奴なまだしも、お前と“試し”で付き合うなんて可能性ねーよ。俺のキャラ的に考えて」
lw´‐ _‐ノv「……君の言う“他の奴”が誰を示すのかは判然としないが、やめておいた方がいいと一応忠告をしておこうかな」
ミ,,-Д-彡「――それに、付き合う意味もねーしな」
lw´‐ _‐ノv「…………」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:25:20.06 ID:s+6iUoyK0
――七月五日。
「意味がない」とはどういうことなんだろう。
少しだけ、気になる。
lw´‐ _‐ノv「ところで君は女性と付き合ったことはあるのかな? 性交渉は?」
ミ;゚Д゚彡「大胆という言葉でもなお足りないぐらいに大胆だな、お前……」
lw´‐ _‐ノv「他でもない君だからね。こんな風に饒舌に喋るのも君の前だけ、さ」
ミ,,゚Д゚彡「それは光栄だ」
ミ,,-Д-彡「付き合ったのは……三人ちょい。童貞は最初で捨てた」
lw´‐ _‐ノv「そうか。こんな質問にも躊躇いなく正直に答えてくれる君が僕は大好きだよ」
ミ,,゚Д゚彡「お前が俺を『大好き』とか……。聞くまでもねーよ、そんなことは」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:28:17.22 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv「乙女に対してそれはないだろう。ヒロインとしては王道中の王道、幼馴染の巨乳ロングだぜ? 僕は」
ミ,,゚Д゚彡「中身は吃驚するほど邪道だけどな」
lw´‐ _‐ノv「うるさい」
lw´‐ _‐ノv「……ああ、そうそう。僕は今までの人生どちらもナシだよ。これで相子だ」
lw´‐ _‐ノv「多分、これからの人生もなしだろうけどね」
ミ,,-Д-彡「だいじょーぶだ。お前可愛いから、すぐに良い人が見つかるって。王道的に考えればな」
lw´‐ _‐ノv「では王道的に考えて、君は嫉妬したりしないのかな?」
ミ,,゚Д゚彡「しねーよ」
ミ,,-Д-彡「お前がお前の好きな人と一緒にいて、それで幸せなら……俺だって幸せだろーが。家族……むしろ自分の一部みてーなもんなんだからさ」
lw´‐ _‐ノv「…………そういう考え方も、あるか」
ミ,,゚Д゚彡「そういう考え方しかねーよ」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:31:21.87 ID:s+6iUoyK0
――七月六日。
クラスメイトに花火大会に行こうと誘われた。
明日……。
lw´‐ _‐ノv「ところで明日は花火大会というやつだろ」
ミ,,゚Д゚彡「毎年やってるから流石に知ってる。結構有名だしな」
lw´‐ _‐ノv「君は行かないのかな?」
ミ,,-Д-彡「行かねーよ」
ミ,,゚Д゚彡「……お前はあの、カッコいい眉毛君と行くんだろう?」
lw´‐ _‐ノv「なに。誘われただけだよ。行くかどうかはまだ決めてない」
ミ,,-Д-彡「おモテになることで」
lw´‐ _‐ノv「可愛いからね。これでも人並みには自信があるよ」
ミ,,-Д-彡「お前が可愛いことぐらい、一番昔から一番よく分かってるつもりだよ」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:36:14.01 ID:s+6iUoyK0
ミ,,゚Д゚彡「……でも、それじゃ明日は来ないのか」
ミ,,゚Д゚彡っ「なら、今日書いて帰れ」
lw´‐ _‐ノv「? ああ、短冊……。そう言えば明日は七夕だったね。月遅れじゃない方の」
lw´‐ _‐ノv「本来的には今日の深夜から明日の朝までが大事なんだが……この国の曖昧な国民性がバレバレだ」
ミ,,-Д-彡「まー、いいじゃん」
ミ,,゚Д゚彡「とりあえず書いてけよ」
lw´‐ _‐ノv「つかぬ事を伺うが君はもう書いたのかな?」
ミ,,゚Д゚彡「書いたけど」
lw´‐ _‐ノv「へぇ。どんな内容を書いたんだい?」
ミ,,゚Д゚彡「…………『幼馴染の変な口調と一人称が直りますように』」
lw´‐ _‐ノv「うるさい」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:42:29.30 ID:s+6iUoyK0
――七月七日。
ミ,,-Д-彡「…………」
ミ,,゚Д゚彡「……晴れたな。今年は催涙雨にならずに済みそーだ」
ミ,,-Д-彡っ「…………」
ペラ…
『俺の幼馴染が幸せになりますように』
ミ,,゚Д゚彡「……我ながら馬鹿なお願いだ」
ミ,,-Д-彡「お願いなんてのは他力本願なものだから、馬鹿なのは当然かもしれねーけどさ」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:45:39.93 ID:s+6iUoyK0
「――そうとは言えないだろう。ここに願いを吊るした人々は、叶える努力を十分しているんだと思うぜ?」
ミ,,゚Д゚彡「……!」
lw´‐ _‐ノv「…………やあ」
ミ,,゚Д゚彡「お前……」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:50:11.15 ID:s+6iUoyK0
――七月六日。
花火大会には行かないことにした。
ジョルジュ君には今日のうちに断りを入れておいた。
「そんなこったろーと思ったよ。いい加減、さっさとくっつきやがれ」
……そんな風に言われてしまった。
どうやら、私が断るかどうかで賭けをしていたらしい。本当にしょうがない奴だ。
さて。
予定も空いてしまったことなので、明日はもう一人のしょうがない奴の願いでも叶えに行こう――――。
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:53:27.52 ID:s+6iUoyK0
ミ,,-Д-彡「……結局行かなかったんだな」
lw´‐ _‐ノv「まぁね。しかし、ジョルジュ君は軽薄なところもあるが結構モテるし、今頃後輩女子辺りをはべらせて楽しんでるだろうよ」
ミ;゚Д゚彡「いや、よく知らないお前のクラスメイトのことはどうでもいいんだが……」
ミ,,゚Д゚彡「――俺が言いたいのは、お前がそれで良かったのかって話だよ」
lw´‐ _‐ノv「…………」
ミ,,-Д-彡「俺の為に、何かいらん気を使ったのなら……それこそ俺は悲しいぞ」
lw´‐ _‐ノv「……確かに、いらん気は使ったな」
ミ,,゚Д゚彡「そうか。じゃあ今からでもいいから行ってこい」
lw´‐ _‐ノv「いや、前言撤回だ。訂正しよう」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 21:57:33.73 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv「――今から、いらん気を使わせてもらう」
右足を後ろに引く。
狙いは目の前に立っている奴の鳩尾。
左足を踏ん張り、勢いをつけて、脚を上げ――高速で腰を回転させる。
ミ; Д彡「ごっぱぁ――――ッ!!」
――回し蹴り。
見事に決まった。
lw´‐ _‐ノv「おお、決まった決まった。格闘術は昔から苦手だったんだが案外上手くいくもんだな」
ミ; Д彡「テメェ……なんだよ、これ……」
lw´‐ _‐ノv「少しは申し訳ないと思ってるよ。でも、仕方ないことだったんだ」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:01:11.50 ID:s+6iUoyK0
――そして、
lw*´ _ ノv「――これで、ようやく届くようになった」
私は、少しだけ小さくなった幼馴染に、キスをした。
初めての時と同じように。
昔と同じように。
照れ隠しにやや素っ気無く、でも、精一杯優しく。
幼い頃のじゃれ合いをカウントしないのなら――これが私のファーストキスだ。
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:05:04.65 ID:s+6iUoyK0
ミ;-Д゚彡「お、前……」
lw´‐ _‐ノv「君は数日前、僕のことを家族だと言った。自分の一部分のようなものと言った」
lw´‐ _‐ノv「二十年弱も一緒にいる君ならとっくの昔に分かっていると思ったが……分かっていないようなので言ってやろう」
lw´ _ ノv「――私だって、同じだよ」
lw´ _ ノv「私だって、フサのことを家族のように大切に思ってるよ」
lw*´ _ ノv「フサがそうなように……私にとっても、フサが幸せなのは幸せなんだ」
ミ;-Д-彡「…………ぐぅ」
lw´‐ _‐ノv「…………」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:10:45.01 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv「だから、さ……」
lw´‐ _‐ノvっ「フサが私の幸せを願ってくれるなら、私はこう願うよ」
『――私の大好きな幼馴染と できる限り長い間 一緒にいられますように』
lw´‐ _‐ノv「私はフサのことが大好き」
lw´‐ _‐ノv「私にとっての幸せは――フサと一緒にいることなんだよ?」
lw´‐ _‐ノv「フサを好きじゃなかったことなんて、今までの人生で一瞬だってない」
lw*´‐ _‐ノv「だから、一生近くにいることができたなら、好きな人との短い時間も……それなりに長くなるでしょ?」
ミ,, Д彡「…………」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:14:47.22 ID:s+6iUoyK0
ミ,,゚Д゚彡「……はっ」
ミ,,-Д-彡「恥ずかしいことを堂々と言いやがる……」
lw*´//_/ノv「思わずキャラ作りを忘れるほど、僕は真剣なんだぜ……?」
ミ,,゚Д゚彡「気にすんな。俺だって、それぐらいで嫌いになるぐらいの『好き』じゃねーよ」
lw*´//_/ノv「そ、そうか……」
lw;´‐ _‐ノv「……なら、いい。それなら――いいんだ」
ミ,,-Д-彡「そーだな。経験的に考えても、十年以上も好きで一緒にいたんだから、性格が不一致ってことはないだろーよ」
lw´‐ _‐ノv「今まで付き合っていなかったのが不思議なぐらいだね」
ミ,,゚Д゚彡「意味がねーからな」
lw´‐ _‐ノv「そう言えば、その言葉の真意を聞いてなかったね。どういう意味なんだい?」
ミ,,゚Д゚彡「真意? そのままの意味だが……伝わってなかったか?」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:19:20.92 ID:s+6iUoyK0
ミ,,-Д-彡「――俺は、お前が生きてるだけで十分に幸せなんだよ。……当然こうして話せると、もっと幸せなんだけどな」
lw´‐ _‐ノv「……恥ずかしげもなくよく言うね」
ミ,,゚Д゚彡「そりゃお互い様だろ?」
lw´‐ _‐ノv「それもそうだ」
私達は笑った。
いつもと同じように。いつも通りに。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:23:23.19 ID:s+6iUoyK0
lw´‐ _‐ノv「……さて、これからどうする? 彼氏彼女って雰囲気じゃないけど、君が望むなら純潔を捧げるのもやぶさかじゃないよ?」
lw´‐ _‐ノv「幸い家には誰もいないことだし」
ミ,,-Д-彡「ああ。……でもとりあえず今日は遠慮するわ。一体感なら十分感じてるからな」
lw´‐ _‐ノv「良かった。実は心の準備ができてない。正直、怖い」
ミ,,゚Д゚彡「だろーと思った」
ミ,,゚Д゚彡「とりあえず……出店でも回ってみるかな」
lw´‐ _‐ノv「そうしよう。子供の頃に行き過ぎて飽きた感は否めないがね。隣の奴も変わらずだし」
ミ;-Д-彡「そういうこと言うなよ……」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:28:07.84 ID:s+6iUoyK0
私は彼のことが好きだ。
そして、彼も私のことが好きだ。
今までもずっと好きだったし、これからもずっと好きだろう。
普通の恋愛とは違っても、私達は幸せだ。
ヤマもなければオチもない、盛り上がりもどんでん返しも、感動のクライマックスもないけれど。
それでも結構、幸せだ。
lw´‐ _‐ノvっ「……ん、」
ミ,,゚Д゚彡「ん」
言葉を交わす必要もなく手を繋いで。
変わり映えもせず何をするでもなく相変わらずないつも通りで――私達は二人で過ごす。
短い一生を更に短くして。
――――私達は、二人で過ごす。
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/07(水) 22:34:46.00 ID:s+6iUoyK0
…テクテク
lw´‐ _‐ノvっミ,,-Д-彡 これからもいつも通り、二人で過ごし続けていくようです
END
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