- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:01:59.08 ID:8b7QcY7A0
「殺さないって言ったじゃん!」 「我輩はもっと素晴らしい世界を望むのだ!」
「悪いけど、消えろ」 「ほ…………保守っ……!!」
「……こういう場合、隠れられるのは教卓の中か、ロッカーの中と相場は決まっているのである」
「"規制"されろ!! 杉浦ロマネスクッ!!!」
「ああ、来たよ、親友助けに、親愛なる姉を粛清しに、な」
「――――規制解除!」
「2ちゃんねるは、私のにするから」
( -∀-)
( ・∀・) パチ
( -∀-) ハァ……
(;∩∀-)「………………もー飽きたよ、このパターンさー……」
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:03:02.98 ID:8b7QcY7A0
( ・∀・)は隠れ2ちゃんねらのようです
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:04:21.36 ID:8b7QcY7A0
瞼を開けば、そこは僕の部屋ではないことが確定的に明らか
いつか来たことのある部屋は、僕の部屋よりも少し小さめで薄暗い
天井が少し煙で曇っている。ベッドから起き上がると
案の定近くにいたフォックスの煙草の煙が、僕の顔へとかかった
( ×∀×)「う……ゲホッ」
爪'ー`)y「おっと、おはよう親友、目覚めはどうだ? 最高か?」
この男はいつか副流煙で僕を殺す気だ
(;・∀・)「……最悪に決まってるだろ、もう寝てる間に前回のあらすじを復習するパターンにも飽き飽きだ」
爪'ー`)y「? なんの話だ」
(;-∀-)「こっちの話だよ」
起き上がると体の節々が痛む、この症状は恐らく筋肉痛だろう
何せ全力で校舎内を駆け回ったんだ、普段そこまで酷使していない筋肉が悲鳴をあげるのも無理はない
首に手をあてると、ざらついた感触
いつの間にか包帯が巻かれていることに気がついた
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:05:40.48 ID:8b7QcY7A0
( ・∀・)「……あ」
爪'ー`)y「切れてたからな、といっても巻いただけだけど、ふふ、俺って奴は最高だろ?」
( ・∀・)「ありがとう、お前たまにはいい奴だな、9割が迷惑な奴だけど」
爪'ー`)y「俺はいつでもイイヤツだよ、ところで親友……」
('∀`*川「二人はどういう関係なのぉ?」
(;・∀・)「うぉわぁあっ!」
にゅっと顔を出してきた女性に、思わずのけぞり、反動でベッドの淵に頭をぶつけた
(;×∀・)「いっ!」
('ー`*川「あらぁ、大丈夫?」
泣き黒子が印象的なその女性は、ニタニタと、なんだか良くない笑みを浮かべている、誰だっけ、この人
なんか、どこかで見たことがあるような……
寝起きのせいかうまく頭が働かないけど、本能が危険を感じ取っている
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:07:01.03 ID:8b7QcY7A0
ゾク
:(;・∀・):「……?」
僕がぼんやりしているうちに、部屋の隅から今度はぼそぼそとした声が聞こえてきた
( <●><●>)「相変わらず悪趣味……実に気味が悪いですね」
(;・∀・)ノノ「うわぁ!」
今の今まで、そこにいたことにまったく気づかなかった
存在感が薄いのか、気配を消すのがうまいのか、はたまた僕が鈍いのかは解らないけど、いつの間にか彼はそこにいた
その少年は僕よりかは年下……中学生くらいだろうか
黒いフードを被って体育座りしたまま、虚ろな目で睨んできた
これはたんなる直感だけど、友達とか絶対いなさそう
手の中で知恵の輪を弄繰り回している姿を見てそう思った
('、`*川「ああら、あんたに言われたくないわよ、猟奇少年」
( <●><●>)「………………」
女性と少年はそのまま睨み合っていて、なんとなく間に入りにくい雰囲気だ
なんなのこの空気、やめてほしい
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:08:37.08 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「お、おいフォックス……、誰だよこの人たち……」
爪'ー`)y「ん? なんだ親友、覚えてないのか? 俺の友達だよ」
( <●><●>)「違います」
爪'ー`)y
(;・∀・)「………………」
実に悲しいそのやり取りで、僕は段々と昨日のことを思い出してきた
あのイカレタ女にやられそうになったとき、そうだ、あの時突然現れた人たちだ
だけど思い出したところで僕はこの人たちのことを何も知らない
何者なのかという質問には、まるで答えられない
爪'ー`)y「紹介するよ、親友、俺の友人の」
( <●><●>)「違います」
爪'ー`)y「…………――知人の、ワカッテマスと、ペニサスだ。本当はもう一人、渡辺ってやつがいたんだが
そいつは愛するダーリンの食事を作るために帰ったよ」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:09:50.61 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「はぁ……?」
('、`*川「ダーリンもかわいそうにねぇ、うふふふ」
( <●><●>)「私にとってはどうでもいいことです」
二人はその”渡辺さん”について知っているようだが、僕は知らない
ただ、ぼんやりと思い出せるのは、もう一人、エプロンをつけた女性がいたかもしれないということだ
彼らの方に居直ると、恐る恐る話しかけてみる
(;・∀・)「で、そ、その……ワカッテマスくんとペニサスさんが……どうしてここに?」
('、`*川「趣味で」
(;・∀・)「趣味で!?」
( <●><●>)「違います」
(;・∀・)「あ、あぁ……」
爪'ー`)y「悪いな親友、こいつらはちょっと変わった奴らで、変わった性癖を持っていて
変わったことをしでかす、変わり者なんだ」
(;・∀・)「関わりたくないタイプの奴だということは、よくわかったよ」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:11:10.00 ID:8b7QcY7A0
すると今まで座りっぱなしだったワカッテマスくんが突然立ち上がった
身長はそんなに高くないのに、やたら凄みと威圧感を放っている
年下のくせに、なんだか悔しいな
彼は僕の近くまで歩いてくると、無遠慮に僕を見つめてきた
(;・∀・))「……な、何か?」
( <●><●>)「……私は、生き物嫌い板の名無しさん、ワカッテマスと申します」
(;・∀・)「生き物嫌い!?」
ていうか、名無しさん!?
ここにきて衝撃の事実に僕も思わずベッドから立ち上がる
しかし、ワカッテマスくんはそんなことどうでもいいようだった
眉を顰めて、ただ僕を見つめている
( <●><●>)「ここに来たのは、そこにいる男、フォックスととりあえずの協定を結んだためです、が」
(;・∀・)「フォックスと?」
爪'ー`)ノ「おー」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:12:24.87 ID:8b7QcY7A0
目を向けると、にやりと笑いながらフォックスは片手を上げた
( <●><●>)「内容は黙秘します、しかし協定を結んだのは”協力するに値する者”だと認めたからです
フォックスは性格はともかく、力は強大ですからね」
(;・∀・)「はぁ……」
( <●><●>)「だが、貴方は違う」
(;・∀・)「えっ?」
( <●><●>)「昨日の戦いぶりを見る限り、虚弱で脆弱で貧弱です」
(;・∀・)「そ、そこまで言わなくてもよくね……?」
一応人並み以上の運動神経はあるつもりだった
インドア派でもリア充になりきるつもりで、頑張ったんだから、虚弱とまでは言われたくない
ていうか僕、頑張ったよ!ロマネスク相手に頑張ったよ!
( <●><●>)「いいえ、最弱です」
しかしワカッテマスくんはそんな僕の反論をバッサリと打ち切った
( <●><●>)「ですので、私は貴方程度と協定を結ぶ気はありませんね」
(;・∀・)「な……」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:14:37.15 ID:8b7QcY7A0
こっちが暴言のバーゲンセールに軽く傷ついていると、とうとうそんなことを言ってきた
(;・∀・)「いや、協定って……何の話……」
僕としては何ソレ?状態だったのだが、慌てたのはフォックスだ
彼は今まで咥えていた煙草を口から外すと、慌てたように立ち上がる
爪;'ー`)「おいおい、ちょっと待った」
( <●><●>)「待ちませんよ。フォックス、君は、君の親友たる人物が、私たちの力になるとも言いましたが
この程度の人間が、私の力になるとは到底思えない」
(;・∀・)「………………」
どうやら、僕の知らないところで僕が動かされる何かがあったらしい
( <●><●>)「こんなに弱くては、そこらの名無しの方がまだ強いですからね」
言って、彼は僕の襟首を掴みあげた
(;・∀・)「ちょっ……」
('、`*川「あら、ま」
そうして、首元に何かを突きつけられた、ような気がする
気がする、というのは、首元で、おまけに包帯越しだったため、よくはわからないからだ
しかしなんとなく、それは僕の命を脅かすものなのだと直感した
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:15:52.29 ID:8b7QcY7A0
( <●><●>)「せめて、名無しの1人や2人や100人、軽く殺すくらいの能力がなければ、私は貴方を認めません」
(;-∀・)「……ちょっ! 痛いって」
目の前で、ワカッテマスくんの大きな目が、瞬きもせず僕を見つめてくる
底のない沼のような黒目は、見ているだけでなんだか心まで凍ってしまいそうだ
僕が何も言えずにいると、フォックスが呆れたように近付いてきた
爪'ー`)y「まぁま、そこまでにしておいてくれないか少年」
ふぅ、とフォックスがため息をつくと、煙が一筋棚引いて消える
持っていた煙草をワカッテマスくんの頬の前につきつけるのを薄目で確認した
( <●><●>)「………………手を引っ込めなさい」
爪'ー`)y「そう言うなよ、仲良くしようぜ、トモダチ だろ?」
( <●><●>)「違います」
爪'ー`)y「ああ、そうだな、違うな。じゃあ今のお前は敵か? 言っておくが、俺は敵には厳しいんだぜ、知ってた?」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:18:18.55 ID:8b7QcY7A0
( <●><●>)「貴方がそれを望むなら……と、言いたいところですが
こんなところで戦うほど、私も馬鹿ではありません」
爪'ー`)y「ああそう、俺はお前のそういう潔い所が大好きだぜ」
( <●><●>)「私は貴方が嫌いです」
(;×∀×)「いてっ」
僕の首から、圧迫感が消えた
ワカッテマスくんはどうやら手を離してくれたらしい、僕は盛大に尻餅をついて、ちょっと涙目で彼を見た
( <●><●>)「失礼します」
すると彼は目を伏せ、そのまま扉の方へと向かっていくところだった
しかしドアノブを手にかけて一度振り返ると、嘲笑した表情で、僕を見る
( <●><●>)「正直、失望しましたけどね」
(;・∀・)「………………」
人を嘲るその表情に、僕はなんて言っていいのか、わからなかった
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:19:27.16 ID:8b7QcY7A0
爪'ー`)y「失望するのはまだ早いさ、失望ってのはさあ、全ての希望を失った時に使うもんだぜ?
その言葉は、早い早い
終わりになるにはいささかスピーディすぎるだろ」
( <●><●>)「では、見せてくださいよ、その希望とやらを。まぁ、無理だと思いますけど、そんな貧弱な男じゃあ」
鼻で笑うと、ワカッテマスくんは出て言った
ご丁寧に、貧弱な男、の部分で僕を一瞥して
無機質な音を発して閉ざされた扉を見送ると
ずっと黙っていたペニサスさんがちょっと楽しげに言う
('、`*川「あーあ、帰っちゃった。本当にツンデレなんだから」
(;・∀・)「…………」
ツンデレってレベルじゃねーだろ!
ていうかデレ部分のかけらもないし、おまけに一人や二人、百人殺してこいとか爆弾発言かましてたぞあいつ
なんでそこで百に飛ぶんだよ
僕はまだ犯罪に手を染めたりしたくないってのに!
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:21:10.62 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「な……なんなのあいつ、マジむかつく!」
爪'ー`)y「悪いな、あれは人間嫌いでね」
('、`*川「というよりも、生物が嫌いなのよ」
(;・∀・)「め、めんどくせえ……!」
生きていく上で生物が苦手って、どんだけだよ、あいつ現代を生き抜けるのか
面倒くさいことこの上なかった
フォックスはベッドの上に腰を下ろすと、再び煙草を吹かしている
ずっとこの匂いを嗅いできたせいか、もうこのチョコレートの香にも慣れてきてしまった
爪'ー`)y「生き物嫌い、だからな」
( ・∀・)「……そういえば、生き物嫌い板とか言ってたよな、お前」
生き物嫌い板、というのは、僕も名前だけは聞いたことがある
ただし、名前だけだ
あくまで見にいったことはない、それはその板が2ちゃんねるの関わってはいけない板
TOP3に入る、と昔どこかで聞いたことがあるからだ
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:22:14.67 ID:8b7QcY7A0
関わってはいけない、覗かない方がいい、行かない方が自分のためだ
という板は数多く存在するけれど
それでも好奇心に負けていく人間は多い
しかし、僕はそういった怖いものがあまり得意じゃないのだ
オカルト板しかり、生き物嫌い板しかり、見たら自分の精神ダメージを被りそうなものを
わざわざ見に行く必要なんてない
爪'ー`)y「関わってはいけない、といわれるだけあって、強いぜあいつ」
( ・∀・)「中学生みたいだったけど……」
爪'ー`)y「そりゃあそうさ、中学生に取り付いてるからな」
(;・∀・)「…………」
爪'ー`)y「で、どうする親友?」
(;・∀・)「ど、どうするって?」
爪'ー`)y「これから名無しさんでも狩りに行くか?」
(;・∀・)「どうしてそういう発想になるんだよ!」
狩りにいくってお前、そんなちょっとコンビニ行く?みたいに軽く言われても困る
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:23:49.50 ID:8b7QcY7A0
フォックスは冗談なのか本気なのかわからない笑みを貼り付け
それに呼応するようにペニサスさんも笑った
……苦手だ、この空間、逃げたい
爪'ー`)y「なんだよ、怒るなよ、親友だろ」
(;・∀・)「お前の中で親友は神か何かなの?
大体、僕には今黒丸がないんだよ、どうやって戦えっていうのさ」
爪'ー`)y「……ああ」
そう、この間の戦いで、僕はお試し用の黒丸を使い果たしてしまった
役目を終えた黒丸は、綺麗サッパリ砕け散ったはずだった
巾着の中身も、いまやからっぽだ
( ・∀・)「僕は黒丸がなかったらごく普通の顔のいい一般人なんだぞ、そんな気軽にバトれとか言われても困るよ」
爪'ー`)y「そういうなよ、バトろうぜ親友、たまには俺も楽しみたいのさ」
( ・∀・)「バトバト言うなよ、お前いつも楽しんでんじゃん。大体黒丸が……」
爪'ー`)y「そのことなら大丈夫だ、ほら」
(;・∀・)「え?」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:26:04.27 ID:8b7QcY7A0
右手をとられて、カチリという音と共に何かをはめられた
嫌な予感がして視線を移すと、案の定、僕の右手には黒い腕輪がはまっていた
シンプルなデザインで、その中心には飴玉サイズの黒丸のようなものがついている
(;・∀・)「…………おま」
爪'ー`)y「いつまでも巾着じゃいやだろうという姉さんの計らいでな、作ってくれたんだよ
男は心のアクセサリーだけじゃ飾れないもんだろ?」
( ・∀・)「お前何いってんの」
だろ?じゃねえよ
(*・∀・)「しかし……姉さんね……」
まさかあのシューさんってことはないだろうから、恐らくクーさんが作ってくれたんだろう
そう考えると、ちょっとだけ気分が良かった
あんな美人から送られた腕輪なら、悪い気はしない
爪'ー`)y「ちなみにそれはお試し用じゃなくて、本来の黒丸だから、消えることはないが……
今までよりもお前の負担が重くなるぜ、親友」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:27:28.51 ID:8b7QcY7A0
( ・∀・)「重くなる? どういうこと?」
爪'ー`)y「まあそれは、実際使ってみてからの方がいいな」
( ・∀・)「お前いつもそうじゃん……いつも土壇場で説明すんなよ
ていうかこれ、妙にぴったりはまってるけどどうやって外すの?」
ピンチにならないと説明を始めようとしないこの男に軽く不満を持ちながら右手を上げた
爪'ー`)y「いや外れないけど」
( ・∀・)「え」
爪'ー`)y「ん?」
腕にしっかりとはまった腕輪を見せ付けて僕は首をぎこちなく動かす
しかし対するフォックスはいつだって笑顔だ
見る人によっては人が良さそうにも悪そうにも見えるそのその笑顔が、僕にはいつだっていらだたしく感じる
(;・∀・)「は、外れない……て?」
爪'ー`)y「前までは手から離れると普通の黒丸に戻っちまうお試し用だっただろ?
けど、今度はそんなチャチくねえのさ」
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:29:37.74 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「……あんまり聞きたくないけど、もしかして外せないのか?これ?」
爪'ー`)y「なんせ姉さん直々に改造したんだ、お前の腕がちぎれない限り外れないぜ」
(;・∀・)「うおおおおい!誇らしげに言うなよ!」
爪'ー`)y「親友はいつだって表情豊かだな、じゃあ何が不満なんだ?」
(;・∀・)「う、そ、それは……その……ペ、ペニサスさんも何か言ってくださいよ!」
あまりにも不思議そうに尋ねてくるフォックスに対して言葉につまった僕は
さっきからずっと黙ったままであるペニサスさんを振り返った
実際うまい返し文句が浮かばなかったからだ
しかし彼女は何も言わずにまにまとした、生暖かい表情で僕を見つめてくるだけだった
(;・∀・)「なんですかその笑顔は……」
('ー`*川「別に、お姉さんのことは気にしないで続けてちょうだいな」
(;・∀・)「き、気になるんですけど」
彼女はなぜか手にスケッチブックのようなものを持っていた
一体どこから出したんだろう
そしてその視線に背中がうすら寒くなるのはなんでだ?
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:31:33.53 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「と、とにかく、外れないんじゃ困るよ! ずっと腕輪を外さない変な奴みたいだろ!」
もう反論もうまいこと思いつかなくて、よくわからない言い訳をしてしまった
しかし、割と切実な問題だ
爪'ー`)y「そう言うなって、その腕輪、巾着みたいに見えなくなるわけじゃないけど
何も本来の黒丸だけの機能じゃないんだぜ?」
(;・∀・)「え? ど、どういうこと?」
爪'ー`)y「黒丸の横に、小さな石がついてるだろ?」
( ・∀・)「あ、本当だ……」
よく見ると、中心部についている黒丸の横には、その5分の1程度の石が何個か詰め込まれていた
そのうちの1つは青く光っていて、他は全て真っ黒だ
( ・∀・)「何これ?」
爪'ー`)y「親友は逃げるのが得意みたいだからな、姉さんが付けてくれたんだよ」
( ・∀・)「逃げるのが得意って言われるのなんか嫌なんだけど……」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:33:13.82 ID:8b7QcY7A0
クーさんにめちゃめちゃ情けない男とか思われてんじゃないのか、僕……
そんな僕の反応には無頓着で、フォックスが指を突きつけていった
爪'ー`)y「名づけて名無しさん探知機」
( ・∀・)「おおっ、それはなんか凄そうだ!」
爪'ー`)y「近くにいる名無しさんを知らせてくれるんだ、すごいだろう」
誇らしげに、フォックスが言う
(*・∀・)「すごい! さすがクーさんだ」
爪'ー`)y「ちなみに提案したのは俺なんだぜ」
(*・∀・)「クーさんすごい!」
爪'ー`)y「………………」
('、`*川「それと、今ひとつ青く光ってるのは私がいるからね」
( ・∀・)「へぇー」
爪'ー`)y「……俺は名無しじゃないから、カウントされないんだ」
( ・∀・)「ふむふむ」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:35:21.42 ID:8b7QcY7A0
('、`*川「つまりね」
いつの間にかスケッチブックを描き終えたのだろう、胸に抱きながらペニサスさんは
僕の耳元で囁いた
('、`*川「あくまで"対名無しさん"ってことなのよ」
( ・∀・)「な……なるほど」
これは、少し、いや、かなり便利かもしれない
思えば気づかないうちに名無しさんに襲われるケースが今まで多かった
そしていつもギリギリだった
でも、これがあれば少しは対処できるかもしれない
腕から外れないのは日常生活において邪魔すぎるけれども
逆に考えればどうやっても武器が僕の腕から離れないってことだ
そう考えると、少しだけ心強く感じる……
( ・∀・)「あれ?」
爪'ー`)y「どうした親友」
( ・∀・)「なんか青い光が一つ増えたんだけど……」
爪'ー`)y「どれ……」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:37:03.29 ID:8b7QcY7A0
ピンポーン
フォックスが僕の腕輪を覗き込み、小石が青く光った瞬間、玄関のチャイムが鳴った
(;・∀・)「……だ、誰だろ?」
嫌な予感がする、最近僕の嫌な予感は当たりまくりだ。まさかまた敵とかじゃないだろうな
いや、でもクーさんって今いないし、もしかしたらクーさんが帰ってきたのかも……いやいや
それはないか、だってクーさんは名無しさんじゃない
だとしたら……
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピポピポピポ……
(;・∀・)「ひぃ……!」
すごい勢いで押されてる!
これ絶対敵だろ!
爪'ー`)y「近所迷惑だなあ」
('、`*川「誰かしら?」
(;・∀・)「あんたらなんでそんなに落ち着いてるの!?」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:39:10.67 ID:8b7QcY7A0
扉の一枚向こう側に敵がいるかもしれないっていうのに!
二人は暢気な表情で話している、そうこうしているうちに扉が開く音がした
どうやら玄関が開けられたらしい
(;・∀・)「な、なんで!? 鍵は!?」
爪'ー`)y「そういえばかけ忘れた」
(;・∀・)「この無用心野朗!」
焦る気持ちとは裏腹に、部屋の扉へ足音が近付いてくる
うわああああ!どうしよう!どうしよう!
いや、でもここにはフォックスがいる、こいつに体煙にしてもらって逃げ出せば……!
そうだ、それがいい!
早速頼も……ってああああああああああ!扉が!扉がゆっくり開いてく!
あくまで動じないフォックスとペニサスさんを尻目に
僕はベッドの後ろへと隠れたが、現れたのは意外な人物だった
( ∩∀<)
д川「こ、こんにちは……」
(;>∀<)
(;>∀・)
(;・∀・)「……さ、貞子さん……?」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:40:43.84 ID:8b7QcY7A0
川*д川「ハイ、え、えへへ……来ちゃった♪、です」
立っていたのは敵、というよりもかつて敵だった少女
クラスメイトの貞子さんだった
彼女は制服姿で恥ずかしそうに鞄で顔を隠しながら、しかし堂々と部屋の中に入って来た
神経が細いんだか太いんだかわからない
爪'ー`)y「おいおい、不法侵入だぜ貞子」
川д川「うるさい狐野朗、モララーくんをこんなところに隠しやがって」
それについてフォックスがたしなめたが、彼女は憎憎しげに睨みつけるだけだった
爪'ー`)y「ご挨拶だな、俺はただ親友がぶっ倒れたから家まで運んできただけなの、に……」
川;д川「モ、モ、モララーくん大丈夫? きょ、今日学校休んだから心配して心配して心配して
私一生懸命に探したのずっと探したんだよ……」
爪'ー`)y「…………」
(;・∀・)「あ、ああちょっと怪我しただけで……大丈夫だよ、よくここがわかったね」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:44:45.47 ID:8b7QcY7A0
川*д川「あ、あいの……」
( ・∀・)「えっ?」
川*д川(ダ、ダメよ貞子……愛の力だなんて恥ずかしくて言えないわ!)
川*д川「な、なんでもないの! ただ発信機つけてただけだから!」
(;・∀・)「発信機!?それなんでもなくないよ!?」
いつの間につけられてたの僕!?
思わず体中を見回してしまったが、それらしいものは発見できなかった
川д川「あ、あの、ね。モララーくん今日学校休んだから、ノ、ノート……とったの」
貞子さんはそんな僕には気づかず、おずおずとノートを差し出してきた
小さく、しかし美しい字体で現代国語、と書いてある
川д川「モ、モララーくん現国の単位危ないでしょ?ちょ、ちょっと助けになればいいなって……えへ」
( ・∀・)「あ、ありがとう……」
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:50:50.00 ID:8b7QcY7A0
非現実な話から一気に現実に戻された気分だった
そういえば僕、現国単位があとちょっとで切れるんだった、今の今まで忘れていたっていうか
最近僕の意志とは無関係に学校さぼってることが多い気がする
留年なんかになったら母さんに殺される
昔はギコと一緒にさぼってるだけだっただけにやばいな
なんて、少し昔を懐かしんでみたりして………………
(;∩∀-)「…………」
川д川「モ、モララーくん!? ど、どうしたの? 頭痛いの?」
( -∀-)「いや、改めて、どうしたこうなったと考えてた」
川#д川「モ、モララー君が悩んでる……き、狐野朗!?」
爪'ー`)y「おいおい、俺のせいかよ」
川д川「お、お前のせいじゃなくても、むかつくから呪う! 呪い殺す!」
爪'ー`)y「お転婆がすぎるぜ貞子」
川д川「モララーくんは私が守るの絶対絶対絶対絶対……狐野朗も早めに排除しなくちゃ……」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 16:55:41.36 ID:8b7QcY7A0
ブツブツと呟く貞子さんに僕はそういえば、と思い出したように尋ねた
( ・∀・)「あ、ねえ貞子さん、今日学校あったんだよね?」
川д川「うっうん! あったよ! めちゃくちゃあったよ!」
( ・∀・)「…………杉浦、来てた?」
僕は昨日の夜のことを思い出す
あの後、杉浦はどうなったんだろう?
川д川「委員長……? 多分来てたとお、思うけど……」
( ・∀・)「多分って……」
川*д川「だって私……あ……(貴方しか見てないからなんて恥ずかしくて言えない……!)」
(;・∀・)「貞子さん?」
川*д川「あ、あ、あんまり目が見えないから!ほ、ほら、髪で!」
( ・∀・)「ああ……」
確かに貞子さんは長い髪で顔も覆ってる
ちょっと見えにくいかもしれないけど、縛ればいい話なんじゃ……
そう思ったが、女の子の心っていうのはいつだって複雑だ
僕はあえて何も言わないことにした
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:00:57.42 ID:8b7QcY7A0
川д川「でも、ど、どうして学校お休みしたの? な、何かあったの? 」
( ・∀・)「まぁ、色々……」
川д川「色々……? そ、そういえば狐野朗の隣にいる人って、だ、誰? 私し、知らないけど……」
そこで彼女は初めてペニサスさんに気がついたらしい
若干声に怒気を含ませながら呟く貞子さんは少しだけ怖いけど
対するペニサスさんは、眉を顰めてじっと貞子さんを見つめていた
(;・∀・)「この人は……いや、僕も良く知らないんだけど、あの、ペニサスさん?」
('、`*川「シッ、黙って!」
(;・∀・)「えっ」
('、`*川「今男体化してるんだから」
(;・∀・)「だん……えっ?」
さっきから何を言ってるんだろう、この人
貞子さんはそんな態度が気に障ったのか、むっとした表情で、ペニサスさんを睨み付けた
川д川「モ、モ、モララーくんに、め、命令しないでよ!」
('、`*川「…………」
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:06:09.88 ID:8b7QcY7A0
震えるような声で、貞子さんは言った
爪'ー`)y「女の戦いだ」
面白そうに、フォックスも笑う
(;・∀・)「………………」
なんだか取り巻く空気がやたら冷たく、僕はどうすればいいのかその場に立ち尽くしていた
なんだろう、この絶対零度みたいな空気
川#д川「モ、モララーくんはわ、私の王子様なんですか、ら! あ、あんまり見ると……へ、減るんです
だから、わ、私しかモララーくんをみ、見ちゃいけないんです」
('、`*川「………………」
川#д川「私だけが、モ、モララーくんを見ていいの、だ、だから狐野朗はいずれは、排除して
周りをうろつくめ、女狐だって消して、わ、私だけがずっと一緒に、いるんです!」
('、`*川「………………」
川#д川「モララーくんには私だけでい、いいの、ずっと一緒にいるのはわ、私なの、あなたじゃないの
私、私なの……!」
それを目の前で言われたら僕はどうすればいいんだろう
しかし、そんな台詞を聞いたペニサスさんの行動は意外、というか、異常だった
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:11:17.09 ID:8b7QcY7A0
('、`*川「………………」
川#д川「な、なんで黙ってる、んですか、な、なんとかい、言わないと私……の、呪ます!」
('∀`*川 ニヤァ
川;д川 ビク
ペニサスさんは唐突に立ち上がると、そのまま貞子さんを抱きしめた
ゆ、百合展開ktkr!?
相変わらず面白そうに見つめているフォックスと、呆然としている僕の前で、ペニサスさんは
愉快そうに言った
('ー`*川「いいわあ、いいわあ! 最近ヤンデレ成分が足りないと思っていたのよ!」
川;д川「ひゃ、ひゃあああああ!」
('、`*川「ワカッテマスもいいけど、あれはちょっと違うのよね、その点、貴方は女の子って点を
覗けばかなりいいわ! 合格点!」
川;д川「な、な、なんの、話です、か!?」
(;・∀・)「…………」
貞子さんが戸惑っている
当然だろう
まさか女性相手にあんなセクハラ受けるとは思わないだろうし
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:16:08.26 ID:8b7QcY7A0
('、`*川「だあいじょうぶ、私の能力を使えば、貴方に"生やす"ことだって可能だから」
川;д川「モ、モララーくん! た、たす、たすけてぇええええ!」
貞子さんが縋るような目で僕を見てきた
これはかなり珍しい展開なのかもしれない
助けてあげたいのは山々だけど、正直僕も彼女にはあまり近付きたくなかった
近付いてはいけないと、本能が告げていた
( ・∀・)「……フォックス」
爪'ー`)y「お断りだ」
(;・∀・)「き、君の友人なんだろ」
爪'ー`)y「俺は友人の意思を最大限に尊重するタイプだからな」
(;・∀・)「嘘つけ! お前面倒くさいだけだろ!」
そうこう言ってる間にペニサスさんは貞子さんを抱きかかえつつ、スケッチブックを取り出した
そして、鼻歌交じりに何かを描き始める
川;д川「な、な、何するんですか!? な、何してるんですか!?」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:21:49.39 ID:8b7QcY7A0
('、`*川「怖い? うふふ、怖くないわよー、新世界の扉が開かれるだけだから
大丈夫、貞男くんになった貴方はきっと、とても素敵よ」
川;д川「いやーー!いやーー!!」
ガッチリとホールドされた腕の中で貞子さんは暴れるが、いかんせん、元々非力な彼女と
妙に力強いペニサスさんでは勝負にならない
(;・∀・)「あの、ペニサスさん、も、もうその辺で……」
爪'ー`)y「声が小さすぎるぜ親友」
流石に見ていられなくなった僕は声をかけたが、興奮している彼女には聞こえていないようだった
左手で貞子さんをがっちりと押さえ、右手で絵を描いていく
その姿はさながら鬼気迫る画家のようにも見えた
('∀`*川「大丈夫、怖くないわーあはは!!」
川;д川「いやぁあああああああ!!怖いぃいいいい!!!」
オカルト板の名無しさんである貞子さんを怖がらせるペニサスさんに相当の戦慄を覚えたけど
その時、僕の腕輪がチカリと光った
(;・∀・)「あれ……?」
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:27:57.87 ID:8b7QcY7A0
黒丸の隣で光っている石は3つ
一つはペニサスさん、もう一つは貞子さん、じゃあ、もう一つは……?
その時、窓が急に翳った
太陽が雲に隠れたのかと思ったけど、どうやらそうではなかったようだ
窓に張り付いている男を見て、僕は驚きの声をあげた
(;・∀・)「うわああああああああああああああああああ!!」
爪'ー`)y「!」
「モ、モララーくん……!?」
('、`*川「あら」
('∀`)「フヒヒヒヒ……地獄から舞い戻ってきたよぉ……モララー!!」
そこにいたのは、かつて豚箱に入れられたはずのクラスメイトだった
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:36:10.87 ID:8b7QcY7A0
(;・∀・)「な、なんでお前がここに……豚箱じゃ」
('、`*川(……誰?)
爪'ー`)y(……誰?)
('∀`)「フヒ、ヒヒヒヒ……決まってるだろ! 復讐だよ! 復讐のための脱獄だ!
今度こそその綺麗な面、ぐちゃぐちゃにしてやるぜぇええええ!!」
台詞と同時に、窓ガラスが破裂音を奏でた
ドクオの手には、いつの間にやらロープが握られている
けど、僕だっていままで修羅場を潜り抜けてきたつもりなんだ! 前みたいにそう簡単にやられたりは……!
(;・∀・)「わっ、わっ!」
しないと思ってたけど体がついていかない! ていうかフォックスもペニサスさんも助けてよ!
('∀`)「フヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!死ねぇ…………ヒッ!?」
近付いてくるロープと風を切るような音に目を瞑ったが、それが僕に襲ってくることはなかった
(;-∀・)「…………!?」
「モ、モララーくんに……」
リリ#дリリ「モ、モララーくんに手をだ、出すな!こ、このブサイク!」
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:39:32.04 ID:8b7QcY7A0
( ・∀・)
( ・∀・)「だ」
(;・∀・)「…………誰ーーー!?」
('A`(#)「い、痛い……殴られた……」
爪'ー`)y「……ペニサス」
('、`*川「ああん、素敵な世界、可愛いわ貞男くん」
(;・∀・)「貞……!?」
恍惚とした表情を浮かべるペニサスさんと、ようやく自分の異変に気づいたらしい彼は
顔を真っ赤にして叫んだ
リリдリリ「………………?」
リリдリリ「……………………」
「いやああああああああああああああああああああああああああ!!!」
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/01/11(月) 17:42:31.62 ID:8b7QcY7A0
リリ;дリリ「いやああああ!み、み、見ないでモララーくん!」
爪'ー`)y「……お前能力で遊ぶなよ」
('、`*川「私はいつだって本気に夢中よ」
(;∩∀-)
('A`)「あの……シカト……?」
僕だって叫びたいよ
なんだこの空間、とりあえず、えーと、うん
頑張ろう、色々と
続く
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