- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:23:04.80 ID:iFyTEgxj0
- 二話 いつでも一緒
( ´_ゝ`)「あ〜、疲れた疲れったと」
暗い部屋。
六畳ほどのその一室は夜なのに電気もつけられていない。
そのかわり、その部屋は窓から射す月明かりに輝いていた。
プラモデルなどが飾ってある棚。
月明かりを通す二階の窓。
ノートパソコンが置いてある机。
その机の前の椅子に俺は座っている。
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:26:56.59 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「よっ」
ノートパソコンを閉じ、椅子にもたれるように寄りかかる。
そして天井を仰ぐ。
(´<_` )「終わったか」
ドアが開き、男が入ってくる。俺の弟、弟者。
弟者の手元にはケータイ。
俺は椅子にもたれたまま首を回し、後ろにいる弟者の方を向く。
( ´_ゝ`)「終わった終わった。なんてことしてくれるんだ」
(´<_` )「いや…兄者が期限すっぽかしてたんじゃないか
おかげでこっちのケータイはずっと鳴りっぱなしだったぞ」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:32:25.75 ID:iFyTEgxj0
- だれか支援お願いします
さるきちゃいます><
兄者というのは俺だ。
ついでに言うと二人で一つのペンネームを使っている。
兄者は主に書く。弟者は出版会社との連携など。
そして俺と弟者は、全然売れない小説家。
日々生きていくのが精一杯だ。
だが、そんな生活でもゆっくり生きていけるのだから感謝しないといけない。
(;´_ゝ`)「すまんすまん」
(´<_` )「じゃ、編集部にデータ送って。こっちは連絡つけとくから」
弟者は部屋を出て行く。
同時にテレビの音がするがあえて聞えない振りをする。
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:35:51.61 ID:iFyTEgxj0
- >>10
さる受けたことないのでよくわかんないんですよね
指摘ありがとうございます
――あ〜…
やっと終わった。
俺は部屋を出てリビングにでる。
今日は俺と弟者だけだ。
他の家族は旅行だ。俺も行きたかったなあ…
(´<_` )「誰かさんが仕事終わらせなかったからですよっと」
( ´_ゝ`)「はいはい…」
ソファーに寝転がりテレビを見ていた弟者をどけて、俺は座る。
仕方なく弟者は体を起こし座りなおす。
テレビではDVDのガンダムが点いている。
これは弟者の趣味だ。
俺はテレビを見つつ机に置いてある電池ボックスを弄る。
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:39:52.71 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「あ」
(´<_` )「どうした兄者」
( ´_ゝ`)「電池がない」
書類の切れ端やらが入っている電池ボックスを何度も漁るがどこにもない。
(´<_` )「そうか。コンビニいくか?ちょうど腹減ったとこだ」
(;´_ゝ`)「ついでに買ってきてくれればいいのに」
(´<_` )「自分のものは自分で買え」
( ´_ゝ`)「ケチ」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:43:07.98 ID:iFyTEgxj0
- ――面倒
あ〜面倒面倒。
(´<_` )「まったく」
俺等は夜の路地を歩いていた。
そういえばここら辺で人死んだって話だけど。
まあ、捕まったんだからどうでもいいか。
(´<_` )「ほら」
どうこうしている間にコンビニに着く。
大通りの繁華街にあるコンビニ。
ぽつんとした感じがするが、中にはかなり人が入っている。
これがコンビニというものなのか。
コンビニの大手会社はガッポガッポ儲けてるんだろうなあ。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:46:50.95 ID:iFyTEgxj0
- 「いらっしゃいませ」
まあこの言葉にも聞き飽きたが。
俺等はすぐに電池売り場へ直行する。
(´<_` )「充電式買ったら?いろいろ便利かもよ」
白とオレンジの色をした電池がある。
横の大きいのはプラグに繋いで電池を充電する機械だ。
( ´_ゝ`)「そうだな…試しに買ってみるか」
俺はそれを取り、レジへ向かおうとする。
だが、それを弟者が肩を掴み止める。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:50:23.06 ID:iFyTEgxj0
(´<_` )「あ、弁当買ってないぞ。飢え死には困る」
( ´_ゝ`)「創価☆創価」
(´<_`#)
(;´_ゝ`)「俺、牛弁」
…しばらくすると弟者が二つ弁当を持ってきた。
俺は充電式の電池とその弁当をレジにだす。
「二点で三千六十円になります」
財布を見る。血の気が引く。
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:54:02.84 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「六十円足りない」
(´<_` )「俺、金持ってきてない」
(;´_ゝ`)(´<_`;)
「…あの(´<_`;)「あ〜すいませんこれにはわけがありますてえ〜くぁwせdr(ry
「六十円ぐらいならいいですよ」
( ´_ゝ`)「(神降臨!)…すいません」
――俺等はコンビニを出ようとする
(´<_` )「得したな、兄者コソコソ」
( ´_ゝ`)「恥を、なコソコソ」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:56:43.65 ID:iFyTEgxj0
自動ドアを抜けて外に出る。
俺等は上を見る。
如何せん雨が降ってきたようだ。
( ´_ゝ`)「…なんだ?」
それは雨ではない。
反対車線に飛び出る車。
こちらに向かってくる。
俺は身を構える。
そして、俺は見た。
弟者が散るのを。
そして、知った。
俺も散っているのを。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 18:58:39.44 ID:iFyTEgxj0
- ――「…どこだ」
俺は土道に倒れていた。
俺は立つ。意識とは反対に体はふらふらしていた。
そして進む。
…蝋燭だろうか?…蝋燭だ。左右の蝋燭で照らされた道にでる。
台座の上では火が揺れている。
俺はさらに進む。
小さく見えるのは大きな扉と人影。
俺はたどり着いたようだ。
三人の中の一人はよく見知った顔…弟者。
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:00:31.39 ID:iFyTEgxj0
- (´<_` )「兄者…」
( ・∀・)「おやおや」
三人は次々に俺の方を向く。皆男のようだ。
弟者と一人の男は立って、もう一人の男は石らしきものに座っている。
( ・∀・)「さて、やっぱりですね。
なにか聞きたいことは?」
立っている一人の男がこちらに近づいてくる。
蝋燭の火ではよくわからないが男は黒のスーツを着ているようだ。
( ´_ゝ`)「ここは?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:03:23.49 ID:iFyTEgxj0
( ・∀・)「ま、そうなるでしょう…
ここはあなたがたが俗に言う現世でもあの世でもありません」
( ´_ゝ`)「ほう」
弟者が近づいてくる。
(´<_` )「兄者…信じられないけど受け入れてくれよ…
俺等は死んだんだ。あの車によって」
( ´_ゝ`)「…そんなの…わかってるさ」
信じるしかないもんな…
――俺は聞いた
選択肢のこと、門のこと。俺と弟者は石に座った。
モララーと名乗った男はいまだに門の正面に立っている。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:06:03.27 ID:iFyTEgxj0
- だが、何故か腑に落ちない。
俺は誰も憎んでなどいなかったはずだ。
ふと、俺は横を見る。そこにはもう一人の男がいた。
( ´_ゝ`)「あんたは?」
俺はしらずしらずのうちに声をかけていた。
目の前のものに混乱していたのかもしれない。
本来ならいきなり死んでこんな場所にきても茫然とするだけだ。
( ^ω^)「ブーンだお。あなたが兄者さんかお
弟者さんから話は聞いてるお」
( ´_ゝ`)「…そうか」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:13:01.96 ID:iFyTEgxj0
- すると突然モララーがこちらに歩いてきた。
そして口を開く。
( ・∀・)「いいもの、あげましょう」
モララーは手品のように脇からノートパソコンを取り出す。
それは俺が長年愛用していたノートパソコンと同型のものだった。
いや、まったく同じものだ。
( ´_ゝ`)「…これは?」
しかし、聞き返してしまう。
この現実がある限り疑ってしまうだろう。
( ・∀・)「見覚えないですか?あなたの使っていたノートパソコンです。
レプリカとして持ってきましたが、HDDなどはすべて同じです。
…ついでに言うと下界のあなたのノートパソコンとシンクロしています。」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:15:51.98 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「シンクロ?」
( ・∀・)「ま、あなたが下界のノートパソコン使っているのと一緒ってことです」
( ´_ゝ`)「ネットに繋げられる?」
( ・∀・)「一応。あんまり繋げないでくださいね。
履歴消すの面倒なんですよ?」
イヤッッホォォォオオォオウ!
もう石田様になっていいよ!俺!
(#・∀・)
(;´_ゝ`)「すまんかった。とりあえず繋げてみる」
俺はノートパソコンを開く。
弟者はそれを覗く。いつもこうだ。いつも…
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:17:53.73 ID:iFyTEgxj0
- (´<_` )「とりあえず2ch」
( ´_ゝ`)「うい」
俺は2chを開く。
( ´_ゝ`)「『死んじゃったけど何か質問ある?』と」
(´<_` )「流石だな、兄者」
いつもの他愛無い話。
それが何故か懐かしく感じた。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:20:00.02 ID:iFyTEgxj0
- 死んじゃったけど何か質問ある?
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/23 10:19:38.69 ID:329fdaras
挙手
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/23 10:20:22.63 ID:sifk9439w
糞スレ乙
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/02/23 10:20:45.33 ID:so3ei1ae5
なんというw
レス3で落ちたとさ。
(#´_ゝ`)
(´<_`;)「もちつけ、兄者」
(;^ω^)「まあ、どんまいだお」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:22:43.09 ID:iFyTEgxj0
- 俺はIEを終了する。
俺はため息交じりに下を向く。
( ´_ゝ`)「……」
…何故だろう。涙が止まらない。それはスレが3レスで落ちたからじゃない。
(´<_` )「兄者…」
( ・∀・)「現世、行ってみますか?」
その口を開くのはモララー。
( ´_ゝ`)「…ああ」
そして了承する俺。
暗闇に包まれる。
そこに残ったのはブーンと名乗った男の寂しそうな顔だった。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:24:30.90 ID:iFyTEgxj0
- ――俺の部屋。
相変わらず全然変わっていない。なにもかも。
( ・∀・)「ここはあなた方が死んでから一ヶ月後の世界です」
(´<_` )「一ヵ月後?ならなぜこんなに綺麗に残っているんだ?」
( ・∀・)「さあ?各自推測してください」
モララーは窓に近づく。そして輝く太陽を仰いだ。
その時。
ドアが開いた。
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:26:46.10 ID:iFyTEgxj0
- 、@#_、_@
( ノ`) 「まったく…」
そこに入ってきたのは俺等の母、母者だった。
だが俺等は見えてないらしく、素通りした。
( ´_ゝ`)「母者……ってアッー!!」
ゴミ袋を取り出した母者はいきなりプラモを入れ始めた。
どう見てもプラモを捨てようとしている。
、@#_、_@
( ノ`) 「なんなんだろうねえ、こんなに買って…」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:30:26.78 ID:iFyTEgxj0
- 母者のずれは勘弁です
( ´_ゝ`)「やめえてええ!!お願い頼む!」
俺は母者を掴んで、せがもうとする。
だが、それは無残にもすり抜ける。
、@#_、_@
( ノ`) 「もう…」
母者は目に涙を浮かべていた。
俺等の前では一瞬も見せない姿だ。
( ´_ゝ`)「母者…」
( ・∀・)「…いきますよ」
またしても暗闇。
俺の頭には母者の顔がくっきり残った。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:32:37.41 ID:iFyTEgxj0
- …ここは?
暗い独房。
光が射すのは鉄格子が付いた小さな窓だけ。
一人の男が端に居た。
その顔は笑っているようにも見える。
体に巻いた毛布が邪魔でよく見えない。
( ・∀・)「車の運転手です」
…まあ、そんなとこだろう
(´<_` )「こいつ…やっぱり」
弟者の顔が険しくなる。
無意味だが、今にも殴りかかりそうだ。
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:35:08.93 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「…知っているのか?」
顔は運転手の方に向けながら続けた。
(´<_` )「連続殺人犯だ」
( ´_ゝ`)「な、なんだってー」
俺は一歩足を引いてしまった。
それと同時に後ろにいたモララーの口が開く。
( ・∀・)「その通りです。この人は人を何人も殺しました。
ついでに言うと、その何件もの殺人は立証されていません。
完全犯罪ということです。
つまり、今回捕まっている理由は酒帯運転での事故というだけです。」
( ´_ゝ`)「なんていう奴だ…」
( ・∀・)「それでは帰りますよ」
暗い部屋よりさらに暗い空間に飲み込まれる。
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:37:44.72 ID:iFyTEgxj0
- ――俺等はまた戻っていた。
あの門の前に。
( ´_ゝ`)「はあ」
俺はブーンの隣の石に座る。
( ^ω^)「はいお」
と、同時にブーンから渡されたのはノートパソコン。
俺は開く。
無意識のうちに今まで書いた小説を眺めていた。
(´<_` )「そうだ、兄者」
横から弟者がパソコンを覗く。
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:40:14.29 ID:iFyTEgxj0
- ( ´_ゝ`)「どうした弟者」
(´<_` )「あの小説終わらそう」
…あの小説
『流石兄弟の日々』かあ…
( ´_ゝ`)「…そうだな…あとエピローグだけだし…よし!書き上げるか!」
( ^ω^)「おっお」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:43:11.53 ID:iFyTEgxj0
- 「終わった!」
声を上げたのは俺だった。
もっとも、隣のブーンが書いてる途中で感嘆の声をあげていたのだが。
(´<_` )「…これ、編集部に転送していいか?」
モララーに問う弟者。
答えはわかっていようと。
( ・∀・)「駄目です」
(´<_` )「だよな…」
弟者は下を向こうとする。
しかし、
( ・∀・)「…と、言いたいところですが今回はいいでしょう」
光は暗闇でもっとも頼れる存在だ。
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:45:29.17 ID:iFyTEgxj0
――さあ
決める時だ。
俺等二人は門の正面に立っていた。それも堂々と。
( ・∀・)「では、あなた方は何をしますか?」
俺は弟者との思い出。
母者の厳しい優しさ。
今までのことがどんどん思い出されていく。
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:47:36.03 ID:iFyTEgxj0
- ――そして告げる
これが一歩
次への一歩
( ´_ゝ`)「転生をする」
(´<_` )「あの運転手を殺す」
( ・∀・)「では、おいきなさい」
行く所は違えど、同じ扉だ。
第二話 終
『俺等はいつも一緒。何があろうと繋がっている
そして、どこへ行こうと』
by流石
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2008/02/18(月) 19:54:36.30 ID:iFyTEgxj0
- サイドストーリー 二話編
「あ〜、『流石』どうしよう」
編集部のPCをずっと弄っていた。
流石君が事故になっちゃって…
彼等には可哀想だけど、ページがあまっちゃうんだよなあ。
「エピローグだけだと言うのに…なんだかなあ」
「編集長、どうしますか?」
流石の担当者が俺の机に近づいてきて、口を開く。
「だって、最終部は送られてきたでしょ?調子に乗ってエピローグ書いてないの?」
- 59 名前: ◆JhoOOEkz6w 投稿日:2008/02/18(月) 20:01:17.03 ID:iFyTEgxj0
- 「彼等はそういう性格じゃないですからねえ」
俺は椅子を百八十度回転させ、後ろの大きい窓を見る。
下の方で輝き、動くのは車。ゆれるのは均等に植えられた杉。
「どうしようかなあ、本当に」
「編集部で書いたらどうでしょう?」
後ろからかかる声。
俺はすぐに返答する。
「ん〜、場合によってはね。苦渋の決断だよ、それは。
とりあえずもう帰っていいよ。あとなんとかしとく」
- 62 名前: ◆JhoOOEkz6w 投稿日:2008/02/18(月) 20:04:01.38 ID:iFyTEgxj0
- 「あ〜、はい。ありがとうございます」
そういって男はで出て行く。
「はあ…」
俺は無意識のうちにメールソフトを開いていた。
データがこないかと。
心が何故かどきどきしていた。
- 63 名前: ◆JhoOOEkz6w 投稿日:2008/02/18(月) 20:08:42.13 ID:iFyTEgxj0
- 「ん?」
俺は目をこする。
「…これは」
紛れもない流石からのメールだった。
添付ファイルとともに。
サイドストーリー 二話編 終
そして、単行本が発売され流石兄弟は有名になる。
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