- 27 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:26:41 ID:y10jIhXc0
飛行機は怖かったので、新幹線で博多まで行くことにした。
( ^ω^)(博多は福岡の主要都市だお。美味しいものあるかな)
(゚A゚* )「なあ兄ちゃん。何処まで行くつもりや?」
( ^ω^)「博多です」
(゚A゚; )「な、何やて!?死にに行くようなもんやで自分!」
( ^ω^)「せやかてブーンは行くと決めてんでおまんがな」
(゚A゚; )「あそこがどういう場所か知ってて言うてんのか!?」
- 28 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:29:43 ID:y10jIhXc0
( ^ω^)「知ってますお。さっきるるぶも買いましたし」
(゚A゚* )「あそこは警察が機能してへん。賄賂が横行しとるからな。
複数の暴力団が手榴弾でキャッチボールしとるんや。
道ばたには犬の糞よりも薬莢の方が多いらしいで。
あんた死ぬで!」
( ^ω^)「ご忠告ありがとうでおまんがな。でも行くと決めてんでがんねん」
(゚A゚* )「そうか……なら止めへん。でもその似非関西弁だけは止めたい」
( ^ω^)「ごめんお」
隣の席に座っていた女は、新大阪で降りて行った。
それから三時間後。
- 29 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:33:41 ID:y10jIhXc0
( ^ω^)(とうとう着いたお……!)
周りにいる乗客たちの様子が、明らかにおかしい。
かたぎには見えない者ばかりだ。
( ^ω^)「えーっと、駅の出口は……あっちかな?」
< ゚ _・゚> (゚д゚=)
( ^ω^ )
(;;・∀・;;) (゚∀゚ )
( ^ω^)「え?」
- 30 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:35:45 ID:y10jIhXc0
駅を出た直後だった。
囲まれていた。
< ゚ _・゚>「ウェ〜〜ルカ〜〜〜ム!福岡へようこそ!」
四人の男たち、手には、サブマシンガン。
< ゚ _・゚>「そして死ね」
( ;^ω^)「危っ!!!!」
とっさにその場でしゃがみ込んだ瞬間、頭上でけたたましい銃声が飛び交った。
- 31 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:37:26 ID:y10jIhXc0
(;;・∀・;;)「かわすなよぉ!」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャ!」
(=゚д゚)「そっちに逃げたぞ!」
( ;^ω^)「はぁ……はぁ…!何なんだお一体!?」
ブーンは敵の動きに気をつけて、ジグザグに街を駆けていく。
( ;^ω^)(こ、これが福岡!?)
背中のリュックサックに何発が被弾したようだ。
- 33 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:39:37 ID:y10jIhXc0
⊂二( ;^ω^)⊃(全速力!)
脚力には自信があった。
十分ほど街を駆けると、銃声が聞こえなくなった。
( ;^ω^)「さ、流石は修羅の国……一分で死ぬ所だったお」
周りを見渡す。
( ;^ω^)「酷い街だお。ほとんどのビルが壊されてる。爆破されたような跡ばかりだお。
るるぶの情報嘘つき過ぎだお。駅前で泊まれそうなホテルなんて無いお」
- 35 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:44:18 ID:y10jIhXc0
( ;^ω^)「東横INNは何処だお。心のふるさと東横INNは……」
背中のリュックサックは、穴だらけになっていた。
母さんからもらった弁当から汁が漏れている。
( ;^ω^)「と、とりあえずコンビニにでも寄るお。お腹が空いたお」
( ^ω^)「あ、セブンイレブン発見だお!流石は店の数全国一位!」
( "ゞ)「ふあぁぁ……眠…っ何だテメエ!?」
( ;^ω^)「え!?お、お客だお!サンドイッチを売って欲しいお」
- 36 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:45:53 ID:y10jIhXc0
( "ゞ)「強盗か!死ねええええええ!」
カウンターには機銃が備え付けられていた。
( ゚ω゚)「ぎゃあああああああああ!!!!」
横転して避けた。
コンビニの入口が機銃の乱射によって吹き飛ぶ。
( ゚ω゚)「お客様満足度マイナス五万だお!」
壊れた入口に飛び込むようにして逃げた。
- 37 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:48:59 ID:y10jIhXc0
( ;^ω^)(もうやだお。帰りたくなってきたお。命がいくつあっても足らないお)
( ^ω^)「それにしても、こんな街にいるモララーってどういう奴なんだろう?」
( ^ω^)「たぶんクマみたいな奴だお。クマと見間違うくらいの大男だお。
ていうかほとんどクマだお。むしろただのクマじゃ?」
動物園を当たってみようと、るるぶを開いた直後だった。
< ゚ _・゚>「おデブちゃんみっけ!」
(=゚д゚)「殺せ!」
( ;^ω^)「またかお!?」
- 38 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:50:23 ID:y10jIhXc0
直後、サブマシンガンが火を噴く。
⊂二( ;^ω^)⊃「何が何だかわからないお!むおおおおおお!!!」
無茶苦茶に走っていった。
背中のリュックが破れていく感触がわかった。
< ゚ _・゚>「追い込め!」
(;;・∀・;;)「いや、待て!」
< ゚ _・゚>「何だこら!?殺すぞ!」
- 39 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:53:24 ID:y10jIhXc0
(;;・∀・;;)「あいつ、"中州"へ向かってる」
<;゚ _・゚>「う、そうか……」
( ゚∀゚)「あひゃひゃひゃ!俺たちが手を出せる場所じゃねえや!」
若者たちはサブマシンガンをしまった。
(=゚д゚)「くそ、暇だなあ」
< ゚ _・゚>「じゃあ大学行く?単位やばいっしょ」
(;;・∀・;;)「この前教授に会ったらマグナム撃たれたぜ」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャ!九産大で死ねるなら本望!あひゃひゃひゃ!」
- 40 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 15:55:58 ID:y10jIhXc0
( ;^ω^)「ふぅ、やっと逃げられたかお?」
辺りを見回すと、窓の壊れたビル群の向こうに、川が見えた。
( ^ω^)「飲めるかな?水分補給したいお」
( ;^ω^)「ゲェ!不味いお!下流にも程があったお!」
コンビニに入りたかったが、また機銃を撃たれると思うと入りづらい。
( ^ω^)「何処かに落ち着ける喫茶店でも無いかな……無いだろうなあ」
- 41 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:01:31 ID:y10jIhXc0
( ^ω^)「それにしても、この橋は中々しゃれおつだお。名前とかあるのかな?」
近くにあった橋を渡りながら、ぼんやり考え事をしていると、
( ;^ω^)「!」
銃声。
気がつけば、目の前で撃ち合いをしている集団があった。
( ;^ω^)「うぅ〜怖いお!近寄らない方がいいお」
( ^ω^)(あれはおそらくヤクザ同士の争いだお。触らぬヤクザにたたり無しだお)
- 42 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:03:30 ID:y10jIhXc0
彡 l v lミ「む、怪しい奴がいるぞ!」
( l v l)「敵か!?一般人か!?味方か!?どうにしろ殺せ!」
( ;^ω^)「そんな馬鹿な!」
気がつかれた。
数人の男たちがブーンに銃を向ける。
( ゚ω゚)「いやああああああああああ!」
彼らは銃の扱いに長けているのが目に見えてわかった。
外すことは無さそうだった。
- 43 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:05:09 ID:y10jIhXc0
銃声。
((( ;-ω-)))
( ;-ω-)「ん?」
( ;^ω^)「当たってないお?」
「昼間から騒がしい奴らだな」
( ;^ω^)「うお!?誰だお?」
目を開けると、すぐ傍に一人の男が立っていた。
- 44 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:07:28 ID:y10jIhXc0
年齢はブーンと大きく変わらないように見えた。
三十手前といった所か。
イケメンだったのでブーンは反感を覚えた。
( ・∀・)「これ、返すわ」
男は握っていた手を開く。
そこには、ヤクザたちの撃った弾丸があった。
( ・∀・)「そら!」
軽いモーションで投げたように見えたが、目にも見えぬ弾速でヤクザたちに弾が向かっていった。
彡 l v lミ「ぎゃあ!」
( l v l)「うお!」
- 45 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:09:47 ID:y10jIhXc0
ヤクザたちの足に当たったらしく、数人のヤクザがその場にすっころぶ。
( ;^ω^)「い、今のは一体……」
( ・∀・)「観光客か?ここには楽しいことなんて無いぜ。さっさと帰りな」
男は涼しい顔で、ヤクザたちを通り過ぎ、中州の方へ向かっていった。
彡 l v lミ「クッ、いつもいつも邪魔しやがって!」
( l v l)「あれが、"全ての重火器に愛された男"か……。うちの事務所にスカウトしたい所だが」
( ;^ω^)("全ての重火器に愛された男"?厨二病くせえ……)
- 46 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:11:36 ID:y10jIhXc0
ブーンはそそくさとヤクザたちの前から逃げていった。
( ;^ω^)「あんな化け物もいるのか。福岡……恐ろしい所だお」
逃げていく途中、橋の名前が書かれた看板を見つけた。
( ^ω^)「……であい橋?」
( ;^ω^)「ろくな出会い無かったっつーの!」
今日泊まれる宿を探して、再びブーンは走り出した。
- 47 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 16:15:46 ID:y10jIhXc0
次回 第三話「ヘルス 逃げ出した先」
宿が見つからないので中州のヘルスに行ったブーンであったが、
実はそこはぼったくりヘルス。
会計で数百万要求されてしまい、全速力で逃げ去る。
飛び交うロケットランチャーをかわしながら逃げた先は、小さなバーだった。
今回はこれで終わり
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