( ^ωメ)は最低野郎のようです

66 名前: ◆iIJvateTqU 投稿日:2011/11/24(木) 02:10:17 ID:WOK6qqZY0
次回予告
いったい過去に何が起こったのか?
彼の口から語れることはない。
血に塗られた思い出は怒りとなって体中を駆け巡る。
そして、孤独な復讐へと突き動かす。

次回「過去」

礼をするのさ。銃弾で。

68 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:12:46 ID:WOK6qqZY0
第3話 「過去」

アストラギウス銀河暦7212年 惑星ミヨイテ
ここは鉱物資源が豊富に埋蔵されている星である。
それを目的としたギルガメス、バララントは激しい戦闘を繰り返していた。

第2次ミヨイテ戦役
ブーンの所属する第19メルキア方面軍227機甲連隊は敵バララント軍の領地奪取作戦を決行。
多大な犠牲を出しながらも鉱山周辺領域を敵軍から奪うことができた。
作戦終了から1日がたち、まだ辺りはATの残骸が転がり煙が上がっている。
兵士達がせっせと野営地を設営していた。

69 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:14:02 ID:WOK6qqZY0
(,,゚Д゚)「ブーン少尉はいるか」

中隊長のギコ大尉、ブーンの上官である。
ブーンの小隊はATの整備をしていた。

( ^ω^)「ここでありますお」

ブーンはATの陰から姿を現し敬礼をする。

(,,゚Д゚)「ショボン大佐が呼んでる。どうやら君になにか頼みたいことがあるらしい」

ギコはテントを指差す。

( ^ω^)「了解しましたお。直ちに向かいますお」

ギコが去ってからブーンは手についた油を拭き取り身なりを整える。
テントに向かうと男が立っている。ブーンには見覚えがあった。

( ^ω^)(たしかギコ大尉の同期で友達のフサギコ大尉だお)

フサギコはギコとトップエースを争うほどの実力で共に知れ渡っている。
しかし前線に立つギコとは違いショボン大佐の右腕として暗躍しているという噂があった。

70 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:18:58 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「ブーンでありますお」

ブーンは姿勢をただし敬礼をする。

ミ,,゚Д゚彡「中で大佐が待っている」

テントの中に入り再び敬礼をする。

(´・ω・`)「ブーン少尉だね」

ショボン大佐はブーンを招きいれた。

(´・ω・`)「この攻略作戦で君の部隊は多大な戦果をあげたみたいだね」

( ^ω^)「命令に従っただけでありますお」

(´・ω・`)「謙遜はいいさ。君の腕を見込んで頼みたいことがあるんだ」

( ^ω^)「なんでありますお?」

(´・ω・`)「この鉱山から敵軍が発掘した金塊が大量に見つかってね。早急にそれをここから運び出したい」

(´・ω・`)「そこで君の部隊に護衛を頼みたいんだ」

( ^ω^)「わっ、わかりましたですお」

ブーンはなぜ自分が大佐から直に指名されたが釈然としなかったが逆らうことはできない

71 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:19:48 ID:WOK6qqZY0
(´・ω・`)「それじゃあ詳しいことは外にいるフサギコ君に聞いて」

ショボンはテントから出てフサギコに合図を送り去っていった。

ミ,,゚Д゚彡「説明する。これより1200より出発、一番近くの友軍基地までの搬送だ」

フサギコは地図を広げる。

ミ,,゚Д゚彡「まだ、この地域はギルガメス、バララント勢力が入り混じってる。敵が金塊の奪還に来ることは十分考えられる」

ミ,,゚Д゚彡「君の小隊と私の部隊で輸送車の護衛をする。途中で交代人員が待機してるのでそこまでだ。おおよそ5,6時間となるはずだ」

( ^ω^)「了解でありますお」

フサギコは説明が終わると出て行いく。

( ^ω^)「・・・・・・」

ブーンは釈然としないものを感じながら自分の小隊のところに戻っていった。

( ^ω^)「ドクオ軍曹いるかお」

('A`)「はい」

ドクオ軍曹はブーンが着任するずっと前から戦場にいる古参兵だ。
今はブーンの右腕として働いている。

72 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:21:44 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「みんなを呼んでくれ任務だお」

('A`)「了解です」

ドクオはATの整備を続けている部下達を集めた。

(・∀ ・)またんき兵長 (-_-)ヒッキー一等兵 ( ´ー`)シラネーヨ二等兵 (=゚ω゚)ノぃょぅ二等兵

常に最前線で戦うブーンの小隊は消耗が激しく人員が常に補充される。
彼らも再編成してからあまり日がたっていない。

('A`)「全員揃いました」

( ^ω^)「それでは説明を始めるお」

ブーンは簡潔に任務の説明をしてATの整備を終わらせるように指示をした。

(・∀ ・)「休みなしかよ」

( ´ー`)「そりゃねーよ」

(=゚ω゚)ノ「つかれたょぅ」

(-_-)「・・・・・・」

口々に不満を言うがもっともであるとブーンも感じているため何も言わない。
そして、ATの整備を終わらせ次第フサギコの部隊を合流した。

73 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:23:57 ID:WOK6qqZY0
ミ,,゚Д゚彡「よし揃ったな」

( ´_ゝ`)(´<_` ) <ヽ`∀´>

フサギコの部下が3人待機している。
ブーンは全員知っていた。いい噂を聞かないことも含めて。
しばらくして、12時少し前に輸送トラックが到着し兵士達がケースを積む作業に入った。

ミ,,゚Д゚彡「それじゃ積み込みが終わり次第出発だ」

作業が終わりフサギコの合図で輸送車が出発する。
フサギコの部隊が先行しブーン達が後ろについていく。

ミ,,゚Д゚彡「ああ、すまない」

出発してまもなくフサギコから全員に通信が入る。

ミ,,゚Д゚彡「拳銃を忘れてしまった。一応用心のために誰か貸してくれないか」

('A`)「バックアップ用のがあるんでどうぞ」

フサギコとドクオはATを止め拳銃を渡した。

ミ,,゚Д゚彡「すまないな」

約5時間岩と砂しか見えない道を走り続けた。敵の姿は見えず任務は順調だった。
さすがにブーン達は疲労が溜まってくる。

74 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:25:09 ID:WOK6qqZY0
ミ,,゚Д゚彡「ここが合流地点だ」

見晴らしのいい平地だが交代人員が見えない。

ミ,,゚Д゚彡「何かあったのかもしれない。ちょっと回りを見てきてくれ」

( ^ω^)「了解でありますお」

ブーンの小隊は哨戒にでた。

('A`)「なんか変な任務ですなぁ。俺達がやる必要あるんですかね」

( ^ω^)「たしかに、大佐がなんで直々に命令してきたのかわからんお」

散開してあたりを探すが何も見つからない。

( ^ω^)「そっちはなんかあったかお」

(・∀ ・)「ないっすね」

( ´ー`)「あれ?」

爆発音がしてシラネーヨ機の通信が途絶えた。

75 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:25:56 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「何があった!?」

(;=゚ω゚)ノ「友軍に撃たれてるょぅ!うわっ」

ぃょぅ機またんき機が爆散する。

(-_-)「隊長逃げてください」

ヒッキー機がブーンとドクオのほうに走ってきた。

( ^ω^)「どうしたお!」

(-_-)「フサギコの部隊がこっちに撃ってきました」

('A`)「どういうことだ!?」

事態を把握できないが攻撃されていることは確かだ。
ブーンはフサギコに通信をいれる。

(;^ω^)「応答してくださいどういうことですかお!?」

反応はない。4機のATが現れこちらを銃撃してきた。
今度はヒッキー機が炎上する。

76 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:28:19 ID:WOK6qqZY0
('A`)「くそっ」

銃撃されながらも必死でブーンとドクオは逃げた。

(;^ω^)「いったいどういうことだお」

('A`)「わかりません!」

大小の岩が多くローラーダッシュしながらの射撃は難しいらしい、フサギコ達の放つ銃弾は安定しなかった。
ブーンとドクオの走る先に崖が見えた。

( ^ω^)「飛ぶお!」

('A`)「えっ?」

ATには落下しても脚部でショックを吸収する機構がついているが限度がある。
この先の崖の高さがどれくらいかもわからない。
だが止まれば確実に殺される。
2人は決死の覚悟でそのまま崖を突っ切った。

('A`)「うひっ」

着地をすると、AT独特の脛の部分が前に開き、そこから膝がせり出し全体が前のめりの姿勢になる。
その体勢のまま慣性が働き滑り続けた。並みのパイロットなら制御できなかったであろう。

77 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:29:23 ID:WOK6qqZY0
ミ,,゚Д゚彡「・・・・・・」

フサギコ達は崖の上で止まった。

( ´_ゝ`)「どうします?」

ミ,,゚Д゚彡「もう追いつかない。帰るぞ」

(´<_` )「しかし・・・・・・」

ミ,,゚Д゚彡「手は打ってある」

その後ブーンとドクオは友軍の所までたどり着いたが、待っていたのは軍事裁判だった。
金塊の強奪および輸送車運転手の殺害の疑いを掛けられる。
ブーンとドクオはなんども釈明したが聞き入れられなかった。
フサギコ、流石兄弟、ニダーの証言と殺害に使われた拳銃がドクオのものであったことで有罪は確定した。

( ^ω^)「どうしてこうなった・・・・・・」

('A`)「・・・・・・」

ブーンとドクオは拘置所にいた。
今日は軍刑務所へと移送される日だった。
ブーンに面会があると告げられる。

78 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:30:46 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「ギコ大尉お久しぶりです」

(,,゚Д゚)「今日はいい話を持ってきたぞ」

( ^ω^)「いい話ですかお?」

(,,゚Д゚)「ああ、ある条件をこなせば恩赦が得られる」

( ^ω^)「それは本当ですかお?」

(,,゚Д゚)「君の腕は評価している。俺が上層部に頼んで条件をもらった。それは技術開発部の実験の被験者として戦場にでてもらう」

( ^ω^)「それで恩赦がもらえるんですかお」

(,,゚Д゚)「そうだ。ドクオも一緒だ」

( ;ω;)「ありがとうございます」

ブーンとドクオは軍の技術開発部があるメルキアのバトレア州へと移送された。
そこで研究施設のある建物の部屋へと移される。

79 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:31:48 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「・・・」

('A`)「一体どうなるんですかね」

ベッドと簡素なトイレしかない部屋で待たされる。

(*゚ー゚)「失礼するわ」

ドアを開け女性が入ってきた。知的な雰囲気の美人だ。

(*゚ー゚)「私は技術開発部のしぃ、あなた達が受けてもらう実験の責任者です」

('A`)「どんなことをすればいいんですか?」

(*゚ー゚)「基本的には私達の命令どおりに任務をこなせばいいわ」

('A`)「はぁ、それでいいんですか?」

(*゚ー゚)「戦闘のデータのため軍事作戦とも無関係な任務もあります」

('A`)「そうですか・・・」

(*゚ー゚)「開始は3日後からです。それまではこの施設内にいてください」

そう告げるとしぃは部屋から去っていった。

80 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:32:38 ID:WOK6qqZY0
('A`)「思ったより簡単そうですね」

( ^ω^)「よかったお」

2人は安堵したがそれも実験のはじまる前だけであった。
3日後、実験の場所はサンサであると告げられた。
サンサとはバララント補給基地として利用されていた星だ。
そのために戦場となり過去2度の攻略作戦が行われ、サンサの自然は壊滅状態となり今はドーム型の都市で人間が生活をしている。
そして、第3次攻略戦が始まるとのことだ。

81 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:33:32 ID:WOK6qqZY0
(*゚ー゚)「あなたたちにはターボカスタムのスコープドックが与えられます」

ブーン達は宇宙艦船の中にいた。

(*゚ー゚)「揚陸艇でバララント陣営に降下してもらいます」

('A`)「それで・・・・・・」

(*゚ー゚)「そこから脱出してください。コンピューターは生存率1,46%と出しています」

('A`)「えっ・・・・・・」

( ^ω^)「無茶だお」

(*゚ー゚)「やってもらいます。私は権限であなた達をここで殺すこともできるんですよ?」

話は通じないようだ。
耐圧服に着替え準備を始めた。
揚陸艇の入射角を狭めれば迎撃ミサイルを回避できるわずかな隙間があるらしい。
そこから敵勢力下の中に降下し脱出して生き残る。これが実験らしい。

82 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:34:22 ID:WOK6qqZY0
('A`)「こんな実験意味あるんですかね」

( ^ω^)「とにかく生き残るしかないお」

揚陸艇が射出される。機内は激しく揺れた。
大気圏に突入すると大量の迎撃用のミサイルが飛んでくる。

('A`)「うわぁ・・・」

幸い説明どおりミサイルは着弾しなかった。
しかし、入射角が浅すぎたため着陸は、というより墜落だった。
緊急用のエアバックが作動する。2人は無事だった。

( ^ω^)「生きてるかお?」

('A`)「ええなんとか」

( ^ω^)「敵に見つかる前にここを離れるお」

('A`)「了解です」

傾いている揚陸艇の中でATに乗り込む。

83 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:35:44 ID:WOK6qqZY0
('A`)「扉が開かない」

衝撃で歪んでいた。

( ^ω^)「さがってるお」

ブーンがソリッドシューターで爆破した。

( ^ω^)「早くいくお!」

('A`)「はい」

ローラーダッシュで飛び出す。
取り合えず方角は味方勢力下がある西へと進む。
話し通りサンサは草木の生えない大地となっていた。

( ^ω^)「そろそろ敵が来るはずだお」

('A`)「了解です」

ブーンの予想通り数分後こちらへ向かう敵部隊と遭遇した。
ATが10機はいるトレーラー3台
バララントのファッティー30機規模の部隊、おそらく一個中隊だろう。

84 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:37:00 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「きたか!」

ブーンはソリッドシューターで先頭を走るトレーラーを撃破。
残り2台からATが湧いてくる。

('A`)「チクショー」

2人はあえて敵陣中心に突っ込み、敵が状況を認識し終わる前に出来るだけ片付ける。
弾薬が切れるまで撃ち続けた。5,6機の敵ATが撃破され道が出来る。

( ^ω^)「突っ切るお!」

そしてターボダッシュで一気に逃げ切る。ファッティーではもう追いつけない。
ブーンはソリッドシューターを捨てショートバレルマシンガンに持ち替え、ドクオはヘビーマシンガンのマガジンを交換する。

85 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:38:56 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「あの山を迂回するお」

敵に把握されたので身を隠すためあえて迂回をする。
今度はヘリが数機飛んできた。
険しい山の地形を生かしヘリが近づけないように走行する。
岩陰から出ては撃ち、隠れてまた出ては撃つのゲリラ戦を繰り返す。
偵察に来たヘリは撤退した。

( ^ω^)「もうATは捨てるお」

ブーンの決断は早く2人はATを捨てた。
銃と荷物を持ち、爆薬をセットして立ち去った後爆破する。
発見されにくいように険しい山を歩き続けた。

('A`)「うう・・・」

一面砂漠のサンサは昼暑く夜は寒い。
それでも3日間悪路を歩き続けた。
水も食料も尽きている。

86 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:40:29 ID:WOK6qqZY0
('A`)「あれは!」

ぼろぼろに荒廃したドーム型都市があった。
見るからに人はいなさそうだ。

(ヽ゚ω゚)「食料と水はないか」

2人は必死に探した。

( <●><●>)「あななたち」

('A`)「だれだ!」

突然現れた男に銃を向ける。

( <●><●>)「ギルガメス兵ですね。わかってます」

(ヽ゚ω゚)「貴様バララントか・・・・・・?」

( <●><●>)「いえ、元この都市の住人です。今は私一人しかいませんが」

( <●><●>)「あなた達水が必要でしょうわかってます」

男は水筒を差し出した。二人はのどを鳴らしながら飲んだ。

87 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:41:31 ID:WOK6qqZY0
( <●><●>)「私はわかってますです」

わかってますの住処に案内された。都市としての機能は壊滅しているが人が1人くらいなら住めるらしい。

( <●><●>)「なぜこんなところにギルガメスの兵士がいるんです?」

( ^ω^)「まあ・・・不時着だお」

( <●><●>)「そうですか。だからバララントの土地いたんですね。わかってます」

( <●><●>)「それなら」

わかってますは地図を出した。

( <●><●>)「この都市から伸びている地下通路の地図です」

('A`)「地下通路?」

( <●><●>)「そうです。そこはバララントも監視していませんから距離はありますが帰還できるでしょう」

89 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:42:20 ID:WOK6qqZY0
( ^ω^)「すまないお。ありがとうだお」

('A`)「なぜそんなに親切にしてくれるんだ?」

( <●><●>)「あなた達が悪い人間に見えなかったからですかね」

一晩過ごし、わかってますに御礼を告げ地下通路へと行く。
ブーンとドクオは数日後無事友軍と合流することが出来た。

(*゚ー゚)「帰還ご苦労様です。それでは次の実験に入ります」

休息はなかった。

( ^ω^)「いったいこんな実験に何の意味があるんだお」

(*゚ー゚)「あなた達が知る必要はありません」

質問には答えられなかった。
それから、数々の実験が繰り返される。通常作戦や暗殺、特殊工作、ブーン達がやったこともない任務もあった。
どれも生存確率は一桁の普通なら行われないようなものだ。
そして、第三次サンサ攻略戦が始まって2ヶ月が過ぎて作戦は最終局面へとはいる。

90 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:43:10 ID:WOK6qqZY0
(*゚ー゚)「軍はレッドショルダー投入を決定しました。サンサ攻略戦はこれで終わるでしょう」

レッドショルダー部隊。ブーンも噂は聞いているがなぞに包まれた特殊部隊。
さまざまな作戦において驚異的な戦果と残虐性で敵味方どちらからも恐れている存在だ。
彼らはATの肩を赤く塗り「吸血部隊」と呼ばれる。
おそらくレッドショルダー投入は攻略戦を終結させるつもりだろう。

(*゚ー゚)「実験も最後のこれを終えて終了となります」

( ´ω`)「本当かお・・・・・・」

ブーンは度重なる激務で心身ともに消耗しきっていた。
しかし、これで恩赦となる。希望が見えたのだ。

(*゚ー゚)「最後の実験は集結しつつあるバララント陣営への強襲作戦に参加してもらいます」

ブーン達は囚人兵の集まりである特別行動部隊へと組み込まれた。
そして、最後の実験が始まる。

91 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:44:02 ID:WOK6qqZY0
( ´ω`)「ドクオ!生きてるかお!」

('A`)「はい何とか!」

作戦は苛烈を極めた。戦況は五分と五分、泥沼の戦闘が行われる。
一瞬も休む暇なくマシンガンを撃ちつづける。前からは銃弾、そらから迫撃砲の雨が降ってきた。
敵味方共にばたばたとATが倒れ爆散していく。そんな激戦が数時間にわたり継続された。

( ´ω`)「生残るお・・・・・・生き残ってやるお・・・・・・」

ブーンは生き残りたい執念だけで戦っている。
そこに飛んできた迫撃砲でブーンのATの片足が吹っ飛んだ。

( ´ω`)「ぬおっ!?」

ブーンの戦闘継続は不可能。死を覚悟したその時、敵の撤退信号が昇った。

92 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:44:49 ID:WOK6qqZY0
('A`)「大丈夫ですか?」

ドクオが駆け寄ってきた。

( ´ω`)「大丈夫だお」

敵が撤退していく。2人は喜びがこみ上げた。

( ;ω;)「おわりだお」

(;A)「そうですね・・・・・・」

('A`)「あっ、友軍が助けに来てくれました」

2人の元へ4機のATが駆け寄る。ドクオは助けてくれと合図をした。

93 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:45:41 ID:WOK6qqZY0
( ´_ゝ`)「よう」

(´<_` )「久しぶりだな」

('A`)「その声は!!!」

ミ,,゚Д゚彡「すまないが今度は確実に死んでもらうぜ」

兄者のATから銃弾が放たれドクオのATを何発も貫通する。
さらにフサギコのATからはソリッドシューターが発射されブーンのATの胸部左に直撃した。

<ヽ`∀´>「ウェーハッハ、こりゃ確実に死んだニダ」

4機のATは去っていった。

94 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:46:24 ID:WOK6qqZY0
( ωメ)「うっ・・・」

( ´ωメ)「ここは・・・・・・」

ブーンが目覚めるとベッドの上にいた。左目が見えないことに気がつく。
殺風景な部屋に同じベッドが並んでいる。病室だろうか。

ξ゚听)ξ「あっ起きた!」

10歳くらいの少女がいた。

( ´ωメ)「ここはどこだ?」

ξ゚听)ξ「先生ーおきたよー」

話しかけるが、どっかへ行ってしまった。

/ ,' 3「おはよう」

初老の男性が入ってきた。後ろにさっきの少女がくっついている。

95 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:47:08 ID:WOK6qqZY0
( ´ωメ)「ここはどこだ?」

同じ質問を繰り返す。

/ ,' 3「ここはサンサの捨てられた軍の医療施設です」

( ´ωメ)「おれはなぜここに?」

/ ,' 3「瀕死の状態でさまよっているのを私が発見しました」

( ´ωメ)「なるほど、あんたが治療してくれたのか」

/ ,' 3「そうです」

( ´ωメ)「ありがとう」

/ ,' 3「アラマキです」

( ´ωメ)「アラマキさん。礼を言う」

/ ,' 3「この子はツン。あなたのお名前は」

ツンと呼ばれた少女はアラマキの後ろから出てこなかった。

96 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:48:10 ID:WOK6qqZY0
( ´ωメ)「ブーンだ」

/ ,' 3「ブーンさん左腕の調子はどうですか?」

ブーンはいわれて左腕をみると金属の義手に替わっていた。

( ´ωメ)「気がつかなかった」

左腕で簡単な動作をこなして見るが問題なさそうだった。

/ ,' 3「相性が良いみたいですね。あとは左目以外は正常です」

( ´ωメ)「そうか・・・・・・」

フサギコにくらった1発で金属片が左眼にとび、機体がひしゃげ左腕が挟まれたのを思い出す。
そして強烈な怒りの感情も。

/ ,' 3「あと、半年は昏睡してました。それとその間に戦争は停戦となりました」

( ^ωメ)「・・・・・・」

ブーンはあまり関心はなかった。

97 名前: ◆iIJvateTqU[sage] 投稿日:2011/11/24(木) 02:48:54 ID:WOK6qqZY0
( ^ωメ)「世話になったが金はないぜ」

/ ,' 3「お金は結構ですよ。この辺にいる鉄くずやの世話で十分食べていけます」

( ^ωメ)「すまないな」

ブーンは思うように力が入らないが立ち上がった。

/ ,' 3「どこにいくんです?」

( ^ωメ)「復讐さ」

第三話 おわり


戻る 次へ

inserted by FC2 system