('A`)巡り巡って非日常のようです

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:03:55.17 ID:N/LOOhXZO
ここはとある中学校の使われなくなった一教室。そこに少年と少女が一人ずつ。
何故この様な場所にいるか。
それは、少女の話を少年が落ち着いて聞く為。少年への話を少女が落ち着いて話す為。
それだけである。
 
川 ゚ 々゚)「静かですね」
 
('A`)「ああ。俺のお気に入りの場所だ」
 
・・・平たく言うならサボりであった。


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:08:53.83 ID:N/LOOhXZO
教室に置いてあった椅子に腰を下ろし、二人は話し始める。
 
川 ゚ 々゚)「ではまずはどの話からしましょうか」
 
('A`)「馴れ初めからでいいんじゃね」
 
川 ゚ 々゚)「ああ、そうですね」
 
そうして少年の言葉の通りに、少女は馴れ初めの話を始めるのであった。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:10:14.61 ID:N/LOOhXZO
――――――俺たちはシューという共通の友人によって回り逢いました。
 
lw´‐ _‐ノv「ハインハイン」
 
从 ゚∀从「あ?んだよシュー」
 
lw´‐ _‐ノv「ちょっと惚れた子が居るんだけど中々振り向いてくれなくてね」
 
从 ゚∀从「男か?」
 
lw´‐ _‐ノv「や、女の子」
 
・・・シューは少し変わっていて、同性しか好きにならないのです。
 
从 ゚∀从「・・・相変わらずだな」
 
lw´‐ _‐ノv「いえーい」
 
lw´‐ _‐ノv「まあそんな訳で手伝ってほしいのよ」
 
从;-∀从「はあ・・・分かったよ」
 
そうして紹介されたのが貴女です。
俺は一目惚れをし仲良くなって幾月か経った頃、貴女に告白をしました。
シューには悪いとは思いました。
ですがそれでも、想いは止められはしなかったのです―――――――。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:11:19.58 ID:N/LOOhXZO
('A`)「ハインが来なきゃ百合だったのか・・・」
 
川 ゚ 々゚)「は?」
 
少年は呟く。
だが少女には百合という言葉は理解できなかったようだ。
 
('A`)「なんでもねーよ」
 
川 ゚ 々゚)「そうですか・・・」
 
少女は自らを納得させそしてまた話し始めた。
 
川 ゚ 々゚)「では次は、」
 
 

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:12:20.89 ID:N/LOOhXZO
・・・さて、その日から毎日の様に少年は少女の話を聞くことになる。
それでも、退屈だった少年は静かに話を聞くのだが。
 
川 ゚ 々゚)「それでですね、ギコが・・・」
 
('A`)「・・・うん」
 
少女は嬉々として話を続ける。
それにより少年は退屈では無くなった。・・・退屈では無くなったであるが。
少し、少しであるが少女が鬱陶しかった。
 
('A`)「・・・うん」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:13:38.37 ID:N/LOOhXZO
暇さえあれば自分に話しかけ、そして記憶が戻ったかどうかを聞いてくる。
暇な時にでも、とは言った。非日常に触れられる、とも思った。
だがこうも話し続けられると鬱陶しくもなるものである。
 
川 ゚ 々゚)「聞いてますか・・・?」
 
('A`)「・・・うん」
 
聞いていないだろう、と少女は思う。
だが少し纏わりつきすぎたかもしれない、とも思った。
 
川 ゚ 々゚)「少し話しすぎましたか?」
 
('A`)「ちょっとな」
 
やはりデレは疲れているのか。
そう考える少女から目線を外し、少年は机に突っ伏す。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:14:51.01 ID:N/LOOhXZO
('A`)「俺、疲れたから寝るわ」
 
川 ゚ 々゚)「はい。おやすみなさい、デレ」
 
少女は少年に言い、そして頬に軽くキスをした。
少年は唇の感触に少し驚くが、直ぐ様少女に意図を聞く。
 
('A`)「・・・何だよ」
 
川 ゚ 々゚)「おやすみのキスです。毎晩していたじゃありませんか」
 
('A`)「なんつう・・・」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/11/03(火) 00:15:57.44 ID:N/LOOhXZO
呆れた様にため息をつき少年は目を閉じた。
そして少し経った後、静かに寝息を立て始める。
 
川 ゚ 々゚)「・・おやすみなさい」
 
少女は少年の寝顔を確認した後、優しく髪を撫でてやるのであった。
 
 
第二話 「眠る少年と非日常」 了


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