- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:42:33.79 ID:FMcDHBJX0
【オープニング代わりの「会話文だけでシチュエーションを想像し興奮したら負けゲーム」】
(#^;;-^)「皆さん、こんばんは。でぃです」
(*'A`)「ポジションで言うと白●稔。ドクオです……フヒヒッ」
(;#゚;;-゚)「だ、大丈夫でしたか?」
(*'∀`)b「我々の業界ではご褒美だからな……!」
(;#゚;;-゚)「(うわあ、とても良い笑顔……)」
(;#^;;-^)「――皆さんルールはもうよろしいですか? えっちな光景を浮かべて興奮してしまったら負け、です」
(#^;;-^)「今日はクーお姉様とトソンさんです。それではスタートです」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:45:13.28 ID:FMcDHBJX0
【ゲームスタート】
川// -/)「やッ――だぁ……っ!」
(^ー^トソン「何が嫌なんですか? クーさんから言ってきたくせに」
:川// -/):「うあっ、あっ……ッ。トソン、さん……っ! やめっ……お願いだから、止めて……っ!!」
(゚、゚トソン「…………」
(^ー^*トソン「嫌に決まってるじゃないですかっ♪」ニコッ
グリッ!!
川;// -/)Σ「――ひあぁっ!!? やッ、ダメっ……ぐりぐりしちゃ、やだぁ……っ!!」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:48:10.33 ID:FMcDHBJX0
(^ー^*トソン「クーさん、顔真っ赤ですよ? それにココも……」
グリグリ…
:川// -/):「やっ、だめ……だめっ! ふぅっ――うあっ、ん……っ!!」
(-、-*トソン「綺麗なピンク色で、綺麗ですね」
川// -/)「(私のと……トソンさんのが、絡まって……)」
川// -/)「(あ、指長い……――ッ!!?)」
:川*//-/):「(もう――駄目だ……。こんな風にされたら、もう……っ!!)」
ガタッ…!!
(^ー^*トソン「――何逃げようとしてるんですか? クーさん」
:川*; -;):「ゆる、して……っ。もう、ゆるして……っ……!」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:51:14.13 ID:FMcDHBJX0
(^ー^*トソン「クーさんが逃げないように退屈だった左手で抱き締めてあげますよ」
:川*; -;):「うあぁぁっ!! いたいっ、いたいよぉ……っ!」
:川;//-/):「許して……っ! わ、私が悪かったからぁっ……うぁっ! んっ、あ……あっ……ッ!!」
(ー トソン「――許して下さい、でしょ?」
(^ー^*トソン「この期に及んでまだ私と対等なつもりですか? 『私が悪かったです、許して下さい』でしょ?」
:川;//-/):「うぁん――あっ、やっ……ん! ふぁぁっ……っ!!」
川*; -;)「ゆる゛じて゛……ヒック、くださ゛い……っ! わたしが……わるかった、です……っ!!」
(^ー^*トソン「え? よく聞こえないですよ?」
:川* -):「許して、ください……っ! ふぁ――んっ……っ。何でも、します……から……!!」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:54:08.44 ID:FMcDHBJX0
(-、-*トソン「――はい、では当初の予定通りクーさんが買い出し係です」
川*っ -;)「痛い……っ。真っ赤に、なってるっ……」
(-、-トソン「『指相撲で決めよう』と言い出したのはクーさんでしょ? それなのに、いつまでも負けを認めないから……」
(、 *トソン「とは言え私もやり過ぎたので…………二人で行きましょうか」
【今回のシチュエーションは――『クールとトソンが指相撲で勝負中、ごねたクールをトソンがいじめている』でした】
川*-ー-)「私が恥知らずな部分を指で責められてるシーンを想像した奴はこの作品で一番好きなキャラを書き込め! 勿論私だよな?」
(゚、゚*トソン「勃起してしまった方は二次元での『嫁』を書いて、抜いてしまった方はそのキャラに謝って下さいっ! ……浮気はダメですよ?」
( -∀-)「前は『IS』で揉めてたよな……。なんだろう、キャラはテンプレ通りなんだけどそれが良い作品だった」
('A`)「束さんマジ田村ゆかり」
(^Д^;)「微妙に攻略対象じゃないキャラをわざわざ挙げますか!!?」
(#^;;-^)「――本編スタートです」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 20:57:28.78 ID:FMcDHBJX0
12‐Call on the line
( -∀-)「『夢は呪いと同じ』なら……呪われることさえできなかった俺達に、一体何ができるだろう?」
……すたーとっ
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:00:17.17 ID:FMcDHBJX0
【――雨霧荘・11号室】
(#゚;;-゚)「――はにゃーんさんは、“せいとかいちょう”なんですか?」
(,,^Д^)「ギコハハ! もう違うけど、中学校も高校もそうだったから……今でも『会長さん』って呼ばれることが多いよ〜」
川 ゚ -゚)「元・会長なんだ。ちなみに私も元・生徒会役員だ」
( ^Д^)「…アレ、クー先輩って人見知りじゃなかったですっけ?」ボソボソ
(゚ー゚トソン「…多対一や業務連絡的なものは得意なんです。お嬢様ですから!」ブツブツ
( ^Д^)「…俺にはあんま分かんない価値観ですねー」ボソボソ
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:03:13.09 ID:FMcDHBJX0
(#゚;;-゚)「――では、“生徒会長”とは、なんですか?」
(;-Д-)「え、何って言われると……難しいな。『生徒会執行部』という部署の一応の代表なんだけど……」
川 ゚ー゚)「学校というもの自体を知らない相手だ。生徒会の概要から説明すべきだろう」
(,,^Д^)「なるほど、そうだね」
(-、-トソン「どういう目的の集団かとか、普段何をしているかとか……」
(゚、゚*トソン「――学園モノにおける『黒幕』として、どんな強大な能力者がいるのかとか!」
(;^Д^)「嘘を教えないで下さい!!」
(;#゚;;-゚)「のうりょく、しゃ……?」
(^Д^;)「嘘だから! 実在する生徒会はそんなんじゃないからな!!」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:06:42.88 ID:FMcDHBJX0
川 -)「『生徒会』とはな、美少女」
(#゚;;-゚)「はい……」
川*゚ -゚)「――神々に選ばれた聖母の使徒であり、邪悪な魔物を退ける祓魔師(エクソシスト)の集団なのだ!」
(゚、゚*トソン「部長であるはにゃさんはシスコンなんですね!」
(;゚Д゚)「ええっ!?」
(;^Д^)「『ホーリー●ーカー』じゃないスか!! さっきよりより分かり易く中二!!」
※『ホーリートーカー』とは……
綾峰欄人により月刊少年ライバルにて連載されていた生徒会バトルファンタジー漫画。
悪魔祓いを主に、民間伝承や歴史などが散りばめられている。
現在は第二部開始直後で連載休止状態になっている。そして兄様マジシスコン。
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:10:20.63 ID:FMcDHBJX0
(;^Д^)っ「ギコハハ。クーちゃんのは流石に冗談だよ〜」
(#゚;;-゚)「そうなんですか?」
(-、-トソン「はい。生徒会とはもう少し平和で楽しいものなんです」
(゚ー゚*トソン「――なにせ、役員のほとんどが生徒の人気投票で選ばれてますからね!」
川*゚ -゚)「ロリ系美少女とかお姉さん系美少女とか熱血系美少女とか駄目人間系美少女がいるぞ!」
(;^Д^)「『生徒●シリーズ』じゃないですか! なに、アンタ等の母校って私立碧陽学園だったの!?」
※『生徒会シリーズ』とは……
「生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録」を初めとする葵せきなによるライトノベルのシリーズ。
典型的な空気系作品なのにネタのほとんどがアニメ・漫画などのパロディで、やたら伏字が多いのが特徴。
メディアミックスも行われているが、絵は原作の狗神煌が一番萌えるらしい。
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:13:48.22 ID:FMcDHBJX0
(,,-Д-)「も〜……。二人共、あんまり嘘を教えないでよ」
(;#゚;;-゚)「嘘なんですか?」
(,,^Д^)「大袈裟ってだけ。他の生徒の為に動いたり……たまには楽しく雑談するのも『生徒会』ではあるけどね、」
(,,-Д-)「『生徒会長』は学校を守る為にいるんだよ」
( -∀・)bグッ「――ああ! 母校が統廃合されないように東奔西走する、カッコいい奴なんだぜ!」
(-、-トソン「人呼んで『樽山高校の仕掛け人』とは彼のこと……」
(;^Д^)「『会長の●り札』じゃないですか!“ぐっ”じゃねぇよ、大体、それ副会長でしょ!? っつーかモラ先輩いつから来たの!?」
川 ゚ -゚)「……本気は何かを守る為に出せば良い、という考え方は素晴らしいと思うがな」
※『会長の切り札』とは……
角川スニーカー刊・鷹見一幸著のライトノベルシリーズ。全四巻。
「現代版国盗絵巻」らしく超能力的なアレコレは出てこず、主人公達は“高校の統廃合”という妙に現実的な問題に立ち向かう。
読めば、「コイツ(主人公・所光明)将来市役所とか役場とかに務めりゃいいんじゃね?」と思うこと請け合い。
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:18:16.31 ID:FMcDHBJX0
( -∀-)「まぁ、俺がいつからいたとかそういう雑多の問題はどうでも良い。ちょっとトソンの気配がしたから立ち寄っただけだ」
(;^Д^)「今この人サラッと凄いこと言った!!」
( ・∀・)「そこ等辺の予定調和的な設定はどうでも良いんだよ。ラブの力だ」
( -∀-)「――大体『生徒会長のIQ160ってそんな頭良くないんじゃない?』というツッコミと同じぐらいにどうでも良いな」
川 -ー-)「新しい会長は喧嘩っ早くて心配だったが、中々よくやっている」
(゚ー゚*トソン「愚か者!」
(;^Д^)「『SKET ●ANCE』じゃないスか! 色々言いたいことはあるけどとりあえずそれ生徒会メインじゃねぇ!!」
※『SKET DANCE』とは……
この春から放送、週刊少年ジャンプに連載中の学園コメディ漫画。作者は篠原健太。
妙に地味な主人公(特技が物真似や集中すること)で、周りからちょくちょくネタにされている。
どっちかと言うとライバルポジションの生徒会の方が目立っている。
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:21:28.85 ID:FMcDHBJX0
(-、-*トソン「でも、本当に好きな人なら気配ぐらい……」
(;^Д^)「(モラ先輩のは冗談としても、この人は本当にやりそうで怖い……)」
川*-ー-)「……そうだな」
川*゚ -゚)「――私もスール関係にあるトソンさんは気配で分かるぞ」
(-、-*トソン「お姉さま、そんな堅苦しい呼び方をしないでください……」
川*゚ -゚)「……と、トソにゃん?」
(;・∀・)っ「あーもーっ! クー、俺のトソン取るなよ!!」
(;^Д^)「『マリ●様がみてる』じゃないですか!! 何このノリ!? 気持ち悪っ!!」
※『マリア様がみてる』とは……
今野緒雪による少女小説、またその他媒体シリーズの総称。
“生徒会モノ”というよりは“百合学園モノ”。お前も百合少女にしてやろうか。
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:24:13.85 ID:FMcDHBJX0
(#゚;;-゚)「……せいとかいちょうさんは、凄いということが分かりました」
(,, Д)「なんか……もうそれでいいよ。その認識で」
(;^Д^)「え、ちょ、いや駄目でしょ!?」
(゚ー゚トソン「凄い人ですよー。私達では太刀打ちできないぐらい」
川*゚ー゚)「――なんせ、いきなり江戸時代に飛ばされ天草四郎の代わりに戦うような超高校級の美少女がいたりするからな!」
( -∀-)「実は赤石路代の最長連載だったりするんだよな」
(;^Д^)「え……って『AMA●USA1637』じゃないですか! モロ少女マンガで反応送れちゃいましたよ、まったく!!」
(゚、゚トソン「次は『ヤンキー君と●ガネちゃん』か『有閑●楽部』ぐらいですかねー」
川 ゚ -゚)「『G●学園生徒会執行部』かもしれないな。マリみて出たし、逆に薔薇作品として」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:27:11.35 ID:FMcDHBJX0
(*゚;;-゚)「凄い人なんですね!」
(,, Д)「うん……。俺も『ねら●れた学園』は好きだったしね……」
(;^Д^)「会長、諦めないで! 投げ出さないで下さい!ボケに負けないで!!」
川 -ー-)「生徒会長が英雄なのではなく、はにゃ先輩が英雄なのだ」
(;^Д^)「先輩は生徒会選挙で結局力押しで勝った『知られざる英雄』かなんかですか――って『めだか●ックス』か!!」
( -∀-)「ちょうどクーもいたし、話すネタは思春期らしく下ネタばっかだったらしいしな」
(;^Д^)「そんな『生徒会●員共』かなんかみたいなノリだったんスか!? っつーか下ネタは今もそうですよねぇ!!」
(-、-*トソン「いつか世界統一国家を作る男ですよ、先輩は」
(;^Д^)「はにゃ先輩は夢を持たない超自信家の叶野学園高校生徒会副会長かなんかですか!! ここで『神様●ーム』!?」
(;^Д^)っ「――ちょっちょ、全員ストップ!! 収拾つかねぇ!!」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:30:09.22 ID:FMcDHBJX0
【――数分後】
(#゚;;-゚)「――大体分かりました」
( -∀-)「……言ってみ?」
(#゚;;-゚)「『生徒会長』とは、学園の象徴にして守護者。生徒達を守る盾」
(#゚;;-゚)「常人には及びもつかないような特殊技能を具え、また容姿端麗であり文武両道」
(#゚;;-゚)「言わば、完全無欠の最強無敵」
(゚、゚*トソン「完璧です!」
(;^Д^)「何処がですかッ! これ以上ないほどに嘘だらけじゃあないですか!! キャッチコピーは時雨●燕流のパクリだし!!」
( ・∀・)「面白いし、いいじゃん」
(;^Д^)「遂に本音が出やがったな!!」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:33:13.68 ID:FMcDHBJX0
川 ゚ -゚)「確かに、それは言い過ぎだし誇張されている」
川 -)「だが……先輩に限ってはまさに“唯一無二”にして“完全無欠の最強無敵”だった」
( ^Д^)「へぇ……」
(,,-Д-)「もー。クーちゃんはいつだってそういう風に嘘ばっかり言うんだから〜」
(゚、゚トソン「――高校の入学試験で史上最高得点を出して入学したのは誰ですっけ?」
(;-Д゚)「それは、俺だけど……」
川 ゚ー゚)「――文芸部のくせに剣道三段で空手二段、柔道黒帯だったのは誰だったかな?」
(;-Д-)「それも……俺だけど……」
( -∀・)「――学校推薦スポーツ推薦その他の推薦を全部断った男前で、結局自力で大学したカッコ付けは誰だった?」
(; Д)「はい俺です……もう分かった、分かったからさ、止めて」
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:36:10.78 ID:FMcDHBJX0
(,, Д)「でもそれを言うならさ――モララーちゃん」
(;#゚;;-゚)「!!」
(,,^Д^)「――君は……誰の許可を得て、どういう了見で、俺の前に立ってるの?」
( ・∀・)「…………」
川 -)「………しまった。大喜利が楽し過ぎて二人の仲が最悪だという事実を忘れていた」ボソッ
(;^Д^)「…忘れてたんスか!? ちょ、ホントにしっかりして下さいよ!!」ブツブツ
(゚、゚*トソン「………でも久しぶりに見ると……やっぱり綺麗な“銀”ですねー」ヒソヒソ
(;^Д^)っ「…何呑気なこと言ってんスか!! どうするんですか、この一触即発な雰囲気!!」ブツブツ
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:39:17.29 ID:FMcDHBJX0
( ・∀・)「…………」
(,,-Д-)「…………」
( -∀-)「…………悪かったな、先輩」
(;^Д^)「(モラ先輩が引いた……? あの負けず嫌いで、大人げないモラ先輩が? 女子供でも容赦なしな先輩が?不良で馬鹿な先輩が!?)」
( ・∀・)「お前今失礼なこと考えてるだろ」
(;^Д^)「いや、別に……」
( -∀-)「なんでもいいが、とりあえず初対面の相手に激昂して殴りかかったお前には言われたくない」
(; Д)「いやっ、それはっその……」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:42:15.38 ID:FMcDHBJX0
( -∀-)「ふん……。まぁでも、あそこでああしない奴は……アレだけどな」
(;^Д^)「(代名詞多過ぎて何がなんだか……)」
( ・∀・)っ「――ほら、トソン。鍵」
( -∀-)「俺の部屋に忘れやがって……オートロックなんだから入れなくなるぞ」
(;^Д^)「――ってなんでモラ先輩がトソさんの部屋の鍵を!? 二人、隣の部屋だけど同棲はしてなかったですよねぇ!!?」
(、 *トソン「それは勿論、私が昨日ちょめちょめで……」
(; Д)「うわー、うわー……。改めてそういうリアルで生々しい証明見せ付けられると…………ちょっと凹みます」
川;゚ -゚)「何を今更――と言うか、このシリアスなシーンで言うべきことか?」
(; Д)「うわー……そうか、そうだよな。もう大人だもんなー。手ェ繋ぐだけの恋愛とかじゃなく、普通にその先――うわー、これだから三次は……」
(;っД-)「(この子、今の自分が傍から見て一番“うわー”だってこと分かってるのかな……)」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:45:13.81 ID:FMcDHBJX0
【――モララーがいなくなって、】
(; Д)「…うわー……。なんだろう、このクリスマスコピペ見た感じの気分……」
(; Д)「…俺が昨日でぃと桃鉄やってる時に、トソさんはモラ先輩と……あんなことや、こんなことを……」
(;っД)「…チックショー……これだから三次元は。二次元はそういう生々しいシーンとかないし、」
(;うД)「…大団円で最終回迎えた主人公とヒロインだって、もしかすると別れたり離婚したりするかもしれねぇけど……でも書かれないし……」
(゚、゚;トソン「凄い腑抜けようですね……。いつもは下ネタ全然オッケーなのに」
川 ゚ -゚)「リアルさが駄目だったんだろう、リアルさが」
(,,-Д-)「確かに“恋人の部屋に鍵を忘れていく”って言うのはかなりリアルだよね……」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:48:08.94 ID:FMcDHBJX0
(;#゚;;-゚)「――プギャーさん、しっかりして下さい」
(;^Д^)「……いや大丈夫だ。二次元は素晴らしいという当たり前なことを再認識しただけで……」
(#゚;;-゚)っ「本当にしっかりして下さい」
(-、-トソン「現実での恋愛に何かトラウマがあるんですかねー……」
(,,-Д゚)「……彼女が常時欲求不満の変態だったとか?」
川 ゚ -゚)「私だな」
(,,゚Д゚)「彼女がコスプレマニアで見られると興奮する性質だったとか」
(゚、゚トソン「私ですね」
(;-Д-)「二人共自覚があるのは良いんだけどね……」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:52:00.54 ID:FMcDHBJX0
川*゚ -゚)「――だが、モララーの対極で似た者同士である先輩もさぞ変態であるに違いない」
(゚、゚*トソン「夜は性格違うんですね!」
(;-Д-)「君達ね、もうちょっと『慎み』ってものを……」
川// -/)「前の穴と後ろの穴にゼリー詰められて、ボテ腹状態を写真や動画に収められ苛められたり……」
(/、//トソン「両手両足を切り落とされて全ての権利を奪われて、彼専用の性欲処理道具になったりだとか……」
(,,-Д-)「それは二人の理想でしょ」
(;゚Д゚)「……しかしナチュラルに恐ろしいこと考えるね、二人共。特にトソンちゃん」
川// -/)「なっ……! 私だって負けてないぞ!前と後ろと前の前と、身体中全ての穴を躊躇いなく捧げる!!」
(;-Д-)「張り合わなくていいから。若しくは張り合ってもいいけど他人様がいる場所では止めなさい」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:55:08.70 ID:FMcDHBJX0
(-、-*トソン「私だって、外出する時はいつも“穴”にこれぐらいの……」
(,,-Д-)「どうせお菓子とかでしょ」
(゚、゚トソン「……むぅ」
川 ゚ -゚)「流石に後輩のようにはいかないな……」
( ^Д^)「――ところで、皆さんはどのくらいの付き合いなんですっけ?」
(,,^Д^)「お、復活?」
( ^Д^)「あー……はい」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 21:58:11.72 ID:FMcDHBJX0
( ^Д^)「――よくよく考えてみると、俺、トソさんのそういうところが好きになったんじゃなかったんですよね」
( -Д-)「アイドルみたいな手の届かない神聖さじゃなく、もっと身近で、親しみのある……」
( ^Д^)「見た目の『可愛さ』も勿論大好きだけど、『優しさ』とか『仕草』とか……言ってしまえば“世俗的な部分”が何より好きなんです」
(;^Д^)「だから――って、え?」
(/、//トソン「無自覚で言ってるんでしょうけど……照れます」
(,,-Д゚)「……いつもこうなの?」
川;゚ -゚)「いや、いつもトソにゃんには甘いけど、ここまでではないな……」
(,,-Д-)「その前に『トソにゃん』って何さ」
(# ;;-)「(私には、『可愛い』とか、あまり言わないのに……)」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:01:16.44 ID:FMcDHBJX0
(;^Д^)「え、俺なんか変なこと言いました?」
(,,^Д^)「ううん、俺も同じ意見だよ。変じゃない。(それを口に出すのが変なだけで)」
川 ゚ -゚)「(モテただろうな……いや、逆にモテなかったか?)」
(,,゚Д゚)「――いつからの付き合いかって話だったよね」
( ^Д^)「はい。仲良さそうですし……良い意味でも悪い意味でも、遠慮がないように見えるんで」
(;-Д-)「まぁ遠慮はないよね……」
川 ゚ -゚)「長い付き合いだからな」
(゚、゚トソン「長い付き合いじゃないですか」
(;-Д-)「長い付き合いだけどね……クーちゃんは一応幼馴染だし、トソンちゃんにしたって五年は経ってるよね」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:04:31.41 ID:FMcDHBJX0
( ^Д^)「じゃあ、さっき言ってたはにゃ先輩の武勇伝みたいなのは、実感として?」
川 -ー-)「無論だ!」
川*゚ -゚)「当時の先輩は、それはもうカッコ良かったからな!」
(,,-Д-)「モテなかったけどね」
(-、-*トソン「人気者でしたねー……。校内を歩いてても、いつも誰かに声をかけられて」
(,,゚Д゚)「『蛍光灯切れてる』とか『トイレの紙ないよ』とかね」
( ^Д^)「あはは。まるで俺の兄さんみたいです」
(,,-Д-)「君の兄さんがどんな人かは知らないけど、俺は単に軽かっただけ。とりあえず威厳はなかったかな〜」
(#゚;;-゚)「そうなんですか?」
(,,^Д^)っ「現実の生徒会長なんてそんなもんだよ。これやってーあれやってーみたいなねっ」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:07:09.99 ID:FMcDHBJX0
(,,-Д-)「――さて、と」
(,,゚Д゚)「そろそろ過去の話も恥ずかしくなってきたし、俺はいい加減クーちゃんの部屋行くけど……二人は?」
(-、-トソン「先輩が重い荷物を全部動かし終わったぐらいに行きまーす」ゴローン
川 -ー-)っ「同じくー」ダラーン
(,,^Д^)「わかったよ。そういうわけだから……ごめんね、二人をよろしく」
( ^Д^)「ああ、はい」
(,,゚Д゚)「じゃあ二人共。俺は行くけど……あんま寝転がって寛いだりしちゃ駄目だよ?」
(-、-トソン「今日は見せパンだから大丈夫でーす」
(;-Д-)「そういうことじゃ――まあいいか。それじゃ」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:10:10.61 ID:FMcDHBJX0
【――先輩もいなくなって、】
( ^Д^)「……あの人の目、カラコンだったんですね」
(#゚;;-゚)「そう言えばコンタクトを嵌めていらっしゃいました」
川 ゚ -゚)「ん? ああ。普段は黒のやつを嵌めて隠してるんだ。目立つからな、あの色は」
(-、-トソン「で、本気の時だけ外すんです。能力とかはないんですけどねー」
(;^Д^)「カッコ付けスか、痛いなー……」
(゚、゚トソン「勘違いしているようなので言っておきますが、コンタクトを外すのは瞳を傷つけない為ですよ」
川 ゚ -゚)「空手をやっていて相手の拳が顔に入ったりすると危ないからな。カッコ付けというわけではなく、安全の為だ」
(;^Д^)「あ、そうなんですか。すいません……」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:13:18.34 ID:FMcDHBJX0
(-、-トソン「……まあ」
(゚、゚トソン「先輩がカッコ付け野朗であることは否定しませんが」
川 -ー-)「けれど相応しい中身が在る中二病は『患者』と呼ぶべきではないのだ。それは、『本物』という」
(#゚;;-゚)「『本物』、ですか……」
川 -ー-)「『二人と寝ればビッチだが、十股かければ女王様』とは、よく言ったものだな……」
( ^Д^)「言わないし、どっちにしろビッチ呼ばわりはされると思います」
(゚、゚*トソン「でも処女崇拝の風潮はどうかと思いますよ。えっちなことばっかしてる子は……感度だって良いです!」
(;*^Д^)「いや、知らないですし、処女崇拝って多分そういうことじゃないです」
川*゚ -゚)「時代は純情ビッチだぞ。B型でH系だ」
(; Д)「潮流で言えばむしろロリババァ……じゃねぇじゃねぇ。その話はいいんですよ、もう」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:16:16.85 ID:FMcDHBJX0
( ^Д^)「お二人は、はにゃ先輩に対しては、なんかモラ先輩以上に評価が甘い」
川 ゚ -゚)「甘いか?」
( ^Д^)「甘いですよ。クー先輩、基本的に人を褒めないじゃないですか」
(゚、゚*トソン「私は結構褒められてますよ?」
( ^Д^)「――訂正します。クー先輩は、好きな人しか、褒めない」
川// -/)「なっ……! そっ、そんなことはないぞ!? お前だって褒めるさ!!」
( ^Д^)「…………たとえば?」
川;゚ -゚)っ「つ、ツッコミとか……」
( ^Д^)「言うと思いましたよ。まったく……」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:19:42.26 ID:FMcDHBJX0
川* -)「ま、まあ? 確かにそうかもしれないが……先輩に関しては甘過ぎるぐらいでちょうど良いんだ」
(-、-トソン「自己評価が低い方ですからねー」
(゚、゚トソン「試験の話にしろ武道の話にしろ、モテたモテないの話にしろ……彼が偉そうにしていないのは『大したことじゃないから』です」
( ^Д^)「“大したことじゃない”? と、言うと?」
(゚、゚トソン「『公立高校の入学試験くらい満点で普通だ』とか『普通にやっていれば段位くらい取れる』とか」
(-、-トソン「あの人の考える『普通』は……“異常”なまでにレベルが高いんです」
(゚、゚トソン「先輩は謙虚だし、邪気もありません。軽んじられることはあっても憎まれない人でしたが――代わりに一部の方からは“異常”なほど嫌われていました」
(;^Д^)「…………ん、え――って、満点で入学したんですか!!?」
川 ゚ -゚)「五教科五百点満点でな。しかも、ただ授業を聞いていただけらしい」
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:22:50.39 ID:FMcDHBJX0
(#゚;;-゚)「……どれくらい凄いことなんですか?」
川 ゚ -゚)「私が大体九割四分、トソにゃんが九割ないぐらいだな。六割もあれば十分受かる試験で、だ」
(゚、゚トソン「成果そのものよりもそれを“誇らない”ということが凄いんです」
(-、-トソン「あの人は言ってましたよ。『模試でトップだったわけでもないのに』と――“普通”だと」
( ^Д^)「ああ、流石に模試のトップは無理だったんスね」
川 ゚ -゚)「――まあ、全国はな」
(;^Д^)「え、全国模試っ!? 学校で一位とかじゃなく!!?」
(-、-トソン「おそらく校内ではトップではないにせよ、トップ付近ではあったと思います」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:25:33.18 ID:FMcDHBJX0
川 -ー-)「――前に言っただろう? 先輩の好きな言葉を。あの人の『重さ』を」
(゚ー゚*トソン「なんて言ったって『北高四天王・最後の一人』ですから!」
(;^Д^)「ああ、クー先輩やモラ先輩の……。(それ二つ名としてイマイチだと思うんだけどなぁ……気に入ってるのか?)」
川 ゚ -゚)「一人目の私の『高さ』はその潜在的なポテンシャル。二人目であるアイツの『疾さ』は圧倒的な自意識」
(゚ー゚*トソン「モララーの『強さ』は転ぶ度に起き上がる先天的な飽くなき闘志!」
川 -ー-)「そして最後の一人である先輩の『重さ』は、決して倒れない絶対的な不退転」
( ^Д^)「……ははっ。そんな漫画みたいな煽り文句と二つ名がある学校とか楽しそうっスね」
川*゚ -゚)「――いや私達が勝手に名乗って呼び合ってただけだが? 他にも『最底辺(ワーストエンド)』や『断罪人(リベンジャー)』とか……」
(;^Д^)「自分で付けたんスか!?何それ痛ぇ!!」
(゚、゚トソン「でも、結構広まってましたよ? (笑)とかつけられて」
(;^Д^)っ「笑い者にされてる!? 苛められてんじゃねぇですか!!」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:28:17.75 ID:FMcDHBJX0
川 -ー-)「流石にそれは嘘だよ」
(#゚;;-゚)「嘘なんですか」
(゚ー゚トソン「『○○高の××先輩マジスゲェ』とか言う噂が中学校や高校では流行り易いんです。うちの高校は代々『四天王』がいまして……」
( ^Д^)「ああ。そんな噂はよくありますよね。(『四天王』はねぇけど……)」
川*゚ -゚)「――で、その噂に便乗して、ちょっと流してみた」
(;^Д^)「やっぱ広めたのはセルフなんですねぇ!!」
川* -)「い、いや……。だって、当時はちょうど不在時代という『四天王』と呼ばれる人がいない時だったから……」
(-、-トソン「噂程度でしたが、思いの外広がってしまいまして……」
(;^Д^)「(ノリが良い地域ってか、先輩達が凄いのか……)」
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:31:33.66 ID:FMcDHBJX0
(-、-トソン「原因はおそらくはにゃ先輩ですけどねー……」
(#゚;;-゚)「はにゃーんさんが何かしたんですか?」
川 ゚ -゚)「別に何もしてないさ。生徒会活動と校内の雑用をやっていただけでな」
川 ゚ -゚)「――だが、先輩の任期中に出た退学者と休学者は前後十年で最多と言われている」
(;^Д^)「……え?」
(-、-トソン「引っ越していく人も多かったですし……妙に、治安も良かった気がします。『綺麗な学校を作ります』という公約は守られたんです」
(#゚;;-゚)「…………」
(゚ー゚トソン「なーんて。嘘ですよ。あなたが今想像してるような……そんなヒバリさんみたいなことを、先輩一人がしてるわけないじゃないですか」
(;^Д^)「は、はは……。そうですよね……」
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:34:40.47 ID:FMcDHBJX0
【――その後・夕方、雨霧荘前】
川;゚ -゚)「――あ、あの……これ、引っ越しの……」
(*=^ω^)「俺に? ありがとうだよう。俺、あんまここにはいないけど、よろしく!」
(,,^Д^)「……クーちゃん、やればできるじゃん」
(゚ー゚*トソン「先輩。お父さんみたいな顔になってますよ?」
( *^Д^)「そう言うトソさんはお姉さんみたいな顔ですけどね。まあ、俺には姉はいないんで分かんないスけど」
(,,-Д-)「ギコハハ。じゃ、お姉ちゃんの魅力はクーちゃんやモララーちゃんに訊かないとね〜」
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:37:35.82 ID:FMcDHBJX0
( ^Д^)「それで――先輩」
(,,^Д^)「ん、どうしたの? あっ、結局手伝わせちゃってごめんねっ。お礼はまた今度するから」
(; Д)っ「いやダンボール運んだだけですし……じゃなくてじゃなくて」
( ^Д^)「――先輩は何故『生徒会長』をやってたんですか?」
(,,^Д^)「…………」
( ^Д^)「理由があるんなら教えて下さい。なんとなくだ、って言うんならそれでもオッケーなんスけど……」
(゚、゚トソン「(プギャーさん……)」
( ^Д^)「それとも、単なる成り行きですか?」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:40:57.87 ID:FMcDHBJX0
(,,-Д-)「質問を質問で返しちゃうけど……君はどうして『アドバイス部』に入ったの?」
(;^Д^)「え、どうしてって……」
(,,゚Д゚)「成り行きならそれで良いし、もし理由があるのなら。君が話してくれたら俺も言おうかな」
(;^Д^)「(どうしてって、言われても……)」
| l| - _-ノl 「――そんなの可愛らしい女の子や男の子とイチャイチャする為に決まってるだろう」
(^Д^;)「ちょ、葉守さん今結構シリアスなシーンだから口挟まないで下さい」
| l| - _-ノl 「おいおい、お姉さんはいつだってシリアスなんだぜ? 実はね、今まで結構な修羅場を潜ってきたわけだ」
(;*^Д^)「んなアニメにおける明らかなエロ担当みたいな格好で言われても説得力がないんですよ……なんでいつもシャツ一枚なんですか」
| l| - _-ノl 「馬鹿だな、そういうキャラこそ重い過去を背負ったりしてるわけだよ。私にはないけど」
(;^Д^)「ねぇんなら言うなや!!」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:43:24.38 ID:FMcDHBJX0
| l| - _-ノl 「しかしね、一つ言っておいてあげよう。人生の先輩として」
(;^Д^)「はぁ……」
| l| - _-ノl 「どうして君が答えを悩んでるのか、お姉さんには分からないね。君には、何か引け目でもあるわけなのかな?」
| l| - _-ノl 「“なんとなく”の“成り行き”で誰かを助けることができるなんて――最高なのに」
(;^Д^)「っ!!」
| l| - _-ノl 「そんなことにご大層な思想や理由やトラウマなんて必要ないんだよ」
| l| - _-ノl 「わざわざ御託を並べないと手を差し伸べることさえできない奴こそ残念賞なんだぜ――自分を正当化しなきゃ当たり前すら行えない」
| l| - _-ノl 「権利だの、義務だの、ここ数百年で作られた概念如きが人間の本質に勝るものかよ」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:48:41.37 ID:FMcDHBJX0
| l| - _-ノl 「――と、まあお姉さんはこう思うわけだけど?」
(,,^Д^)「……ギコハハ。熱血ですね」
| l|* _ ノl 「あーもー、思春期真っ盛りな子供を相手にすると私まで痛い奴に……もう寝る。お姉さん寝るから」
(;^Д^)「あ、はい……」
(-、-*トソン「…………カッコ良い、です」
(,,-Д-)「うん。あの思い切りは俺みたいな奴には絶対にできないね」
(,,゚Д゚)「俺はいつだって正しいけど――あの人は、いつだって…………どうなんだろうな。苦手なタイプだから分からないよ」
(゚ー゚トソン「先輩にも苦手なことがあるなんて救われる話ですねー……」
(,,-Д-)「俺には苦手なことばっかだよ。息をするのも、歩くのも……苦手なことばっかりだ」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:51:18.82 ID:FMcDHBJX0
(,,゚Д゚)「――じゃ、プギャーちゃん。君の番だよ」
( ^Д^)「…………はい」
( ^Д^)「俺が『アドバイス部』に入ったのは、ただの成り行きです」
( -Д-)「でも、多分。付け加えるなら、」
( ^Д^)「モラ先輩やあの人の周りの人が好きで――先輩達と誰かを助けることができたら良いなって思ったからです」
(,,^Д^)「……そっか」
(,,-Д-)「俺はいつだって正しいけど、君はやっぱりいつだってあまいね」
( ^Д^)「そうですね。甘いのかも知れません。モラ先輩に比べれば、強くもない」
(,,^Д^)「ギコハハ。それが悪いことだとは言わないけどね〜」
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:55:04.95 ID:FMcDHBJX0
(,,^Д^)「さて、じゃあ俺の番か……と言ってもモララーちゃんと同じだから面白くもないんだけどね」
( ^Д^)「“同じ”?」
(,,-Д-)「単なる割れ窓理論だよ。今を未来にかけたんだ」
(゚ー゚*トソン「“昨日”でも“今日”でもなく――『明日』が欲しい、でしょ?」
(;^Д^)「本当にギアス好きですよね、トソさんは……」
(゚、゚トソン「カッコ良いし、面白いじゃないですか」
(;^Д^)「そうですけど……」
(,,^Д^)「スタドラも中々良かったけどね。綺羅星ってる感じがさっ」
(-、-*トソン「スガタ君が眠ってる時(七話と八話)の宮野さんの演技、ちょっと辛そうにアプリポワゼするタクト君が……」
(;^Д^)っ「――すいません話戻して良いですか?」
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 22:58:59.88 ID:FMcDHBJX0
(,,-Д゚)「…………何の話してたっけ。ボ●ズで好きな作品?」
(; Д)「製作会社でアニメ語れるようになると完全アウト――じゃなくて!!」
(,,^Д^)「ギコハハ。ごめんごめん、今は会長ジョークを言う場面じゃなかったよね」
(,,-Д-)「そうだな――『夢』なんだ」
( ^Д^)「“夢”?」
(,,-Д-)「そう。ごめんね、もったいぶって、ありきたりな答えで」
(;^Д^)「いえ……」
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:02:43.34 ID:FMcDHBJX0
(,,^Д^)「“できない奴”が“やりたくもないこと”をやるのは間違ってる――そう言ったよね」
( ^Д^)「…………はい」
(,,-Д-)「俺は、“やりたいこと”を“できるように”やる人間だ――そして俺の“やりたいこと”は俺の“やるべきこと”でもあるんだと思う」
(゚ー゚*トソン「“やるべきこと”と“やりたいこと”が一致しているんですね!」
(,,^Д^)「うん。それだとモララーちゃんみたいな言い方になっちゃうけどね〜」
( ^Д^)「(先輩が“やるべきこと”と、先輩が“やりたいこと”か……)」
(,,-Д-)「さて、君はどうだったのかな。君が今までやってきたのは“できること”だった? “やりたいこと”だった?」
(,,^Д^)「それとも――“やるべきこと”だった?」
( ^Д^)「…………」
(,,-Д-)「ギコハハ。今日はもう、いいけどさ」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:07:44.05 ID:FMcDHBJX0
(,,-Д-)「俺の『生徒会長』に限って言えば……“やりたいこと”で、夢に続く道だったからだよ」
( ^Д^)「先輩の『夢』って……?」
(,,^Д^)「“夢を見せること”だよ。ただの意趣返しで、同時に恩返しでもある」
(,,-Д-)「子供っぽいんだけど……中々どうしてこれが褪めなくてさ」
(-、-トソン「『醒めるから夢と呼ぶ』のなら、“褪めない夢”には別の名前が必要ですよね」
(,,^Д^)「そうだね。夢は心で、今見るものだから」
(,,-Д-)「たとえそれが解けない呪いだとしても、夢を見ている間はきっと大丈夫。俺の見せる夢が、そういう、素敵な夢であると良いよね」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:10:36.02 ID:FMcDHBJX0
( ^Д^)「夢……」
(,,-Д-)「うん。そうなんだ」
(,,゚Д゚)「――夢を見せるのが俺の夢。夢のような、“何か”」
(,,-Д-)「合理的な判断をする為には邪魔なのかもしれないけど……それでも俺の『夢』なんだ。“理想”と――“現実”と呼ぶべき夢だから」
(,,^Д^)「俺にとっての『夢』は、見るものでも守るものでも、ましてや囚われるものでもなく――“誰かに見せるもの”なんだ」
(゚ー゚*トソン「夢に囚われるのが昨日で夢を守るのが今日なら、“夢を見せる”のはきっと『明日』でしょう? ね?」
( ^Д^)「……そうかもしれませんね」
(,,-Д-)「うん。全然大したことじゃないし、普通だけど……それが俺のやりたいことがそれだったんだ。俺の進化の果てがね」
(,,^Д^)「モララーちゃんと俺が『同じ』って言うのなら、多分そこが“同じ”なんだよ――」
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:13:32.81 ID:FMcDHBJX0
――いつだったか、訊いてみたことがあった。
リパ -゚ノゝ「…………はにゃさんはどうして生徒会長なんてものをやっているんですか?」
(,,゚Д゚)「……ん?」
私が剣を振るうのはそれが特技だし、趣味だし、好きなことであるからだ。
しかし、いかにも面倒そうな生徒会活動が特技で、趣味としていて、かつ好きな人はいないだろうと。
当時の私はそう思っていたのだ。
(,,^Д^)「ギコハハ。生徒会なんて内申書の為が大抵で、多分皆そんなに考えてないよ〜」
リパ -゚ノゝ「…………そうなんですか、」
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:17:39.32 ID:FMcDHBJX0
マンガに憧れた人や純粋に人の役に立つのが好きな人も勿論いるだろうけどね、と。
僅かに声のトーンを落とした私を、あるいは世界中の生徒会役員の人々をフォローするような言葉を付け加える。
『自分の世界』じゃない何処かの人を気遣えるのは昔から変わらないはにゃさんの良いところだ。
そんな彼は、でも。
俺の理由はどれでもないよ、と言った。
(,,-Д-)「俺が生徒会長やってるのは恩返しの為……自分勝手な気持ちの清算の為なんだよね」
リパ -゚ノゝ「…………恩返し、」
(,,^Д^)「そう。あと付け加えるなら『夢を見せる為』でもある」
夢を見れず叶えられなかった俺達が誰かに夢を見せるのは。
凄い皮肉で酷く素敵なことでしょ――そんな風に、詠うように呟いた。
自分のような夢を見ることができず、また夢を叶えることもできなくなった人々が。
夢を奪った人間に。
いや、同じような境遇の人達に夢を見せるのは――凄い皮肉で、酷く素敵な。
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:20:29.95 ID:FMcDHBJX0
私には絶対に理解できない深い傷を負った人間故の理屈。
はにゃさんにとっては学校こそが『自分の居場所』だったのだろう。
自分の家より、よほど。
帰るべき場所は自宅でも帰りたい場所は学校だった――そういうことだろうか。
リパ -゚ノゝ「人は、一人じゃ生きていけない」
そんな話を聞いていたから、せんぱいが『アドバイス部』なんてよく分からないものを作ったと聞いた時もすんなりと納得することができた。
若気の至り、悪ふざけなどではない。
もっと幼稚で稚拙な。
多分誰よりも優しい考え方の。
かつて自分達を助けてくれた周囲への恩返し。
そして自分達が精一杯今を生きることで、同じような境遇の人達に夢を見せることになる。
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:23:54.76 ID:FMcDHBJX0
リハ* -ノゝ「――あっ……」
ああ、そうか。そういうことか。
“敵”を見る目しか持たないはずの私が――どうしてこんなにも、誰かに執心し、執着しているのか。
今――分かった。
因果を繋ぐ為に戦う私は、繋いだ因縁の為に戦う彼等に。
尊び敬うべき一流の“敵”として。
誰かを守る為に戦うという、自分とは似ても似付かぬ『強さ』として。
焦がれ、惹かれて、憧れたのか。
“人”として、“敵として”。
そのどちらもの意味合いで――好きになったんだ。
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:26:57.48 ID:FMcDHBJX0
きっと、世界は優しくなんてない。
不条理で理不尽な悲劇や不幸はあちらこちらにあって、
叫んでも助けてもらえず泣くこともできずに死んでいく人が沢山いて、
そんなこの世界を、何も知らず悟ったように良く言ったりするのは……自分達にはもう無理だから。
夢を叶えることはおろか見ることさえ満足できなくて、
いつまでたっても傷は治らずに、
痛くて、辛くて、泣きたいほどに苦しくて、
いつまで経っても夢に見る。
幸せな夢なんて到底無理、終わることのない悪夢を見続ける。
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/04(水) 23:29:10.87 ID:FMcDHBJX0
――それでもやっぱりまだ生きてるから、
自分達はずっとこのまま死にたくなるほど辛いけど――まだ、死んでなんかいないから。
けれど、
せめて、
……だから?
「世界は優しくなんてない」というのなら、僕達は誰かに優しくしていよう。
不完全で駄目なところばっかりでみっともないけれど、だからこそ誰かの為に――せめて、僕達だけは。
( -∀-)「楽しく、明るく生きていこう」
彼等が掲げることをせず、ただ胸に秘めた『優しさ』は。
私が好きになった『強さ』は。
きっとこの美しくも優しくもない世界に対する――分不相応な精一杯の反逆の証だったのだろう。
..."OUTER's CALL" isn't the END.
We'll live my life cause We are alive. Need we say more ?
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