- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 00:52:18.00 ID:fFDpf0Rh0
〜オープニング代わりのキャラ紹介〜
(#゚;;-゚)「こんばんは。でぃです」
(#゚;;-゚)「前回の投下ではうっかりキャラ紹介を忘れてしまいました」
(#^;;-^)「では、本日はこの方です」
【元ツンさん家のメイドガイ・ビロード】
( ><)「あ、まともな紹介、ありがとうございます」
(#゚;;-゚)「真面目に誰にするか悩んだのですが、最も退場が早そうな人にしてみました」
(;><)「おっとー。唐突な過去編に引き続き死亡フラグ立ちまくりー」
(#^;;-^)「自動車に撥ねられたぐらいでは死なないんでしょう?」
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 00:55:16.59 ID:fFDpf0Rh0
(#゚;;-゚)「変態さんは、以前、ツンさんの家のメイドガイさんだったそうで」
(;><)「その『変態』呼ばわりは直してくれないんですね……いいですけど」
( ><)「――質問ですが、二年ほど前にご奉仕させて頂いていました」
(#゚;;-゚)「当時のお話は、語られることはない、ということでいいでしょうか?」
( ><)「特に面白い出来事はなかったですからね」
( ><)「それどころか、僕は両腕粉砕する破目になったり、全く笑い事じゃなかったですし」
(#゚;;-゚)「普通は死ぬところだと思います」
( ><)+「そりゃ――メイドガイですから」
(;#゚;;-゚)「はぁ……」
(#゚;;-゚)「(『メイドガイ』ってなんだろう……)」
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 00:58:14.40 ID:fFDpf0Rh0
(#゚;;-゚)「物語の役割としては、『解説キャラ』のようですが」
( ><)「それは昔から変わってませんね」
( ><)「僕の兄が記憶力が大変良く、よく色んなことを話してくれたので、僕の知識の貯蓄量はその影響だと思います」
(#゚;;-゚)「お兄様、ですか?」
( ><)「人殺しの結婚詐欺師、ですよ」
(#゚;;-゚)「そうですか」
(;><)「…………それだけですか?」
(#゚;;-゚)「私に普通の反応を期待しないで下さい」
(#゚;;-゚)「それぐらい……分かって下さい」
( ><)「……確かに、」
( ><)「これは失礼致しました」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:01:13.26 ID:fFDpf0Rh0
(#゚;;-゚)「聞くこともないですし、読者の方々もないと思われるので、最後の一言をお願いします」
(;><)「…………はい」
( ><)「――メイドガイファンの皆様」
( ><)「僕のカッコいいエピソードが見たいー、という人は、また他の物語を楽しみにしていて下さい」
( ><)「“物騙り”にならないよう極力努力致します」
(#^;;-^)「変態さん、ありがとうございました」
(;><)「…………お嬢さん。僕のこと……正直嫌いでしょ?」
(#゚;;-゚)「やや」
(;><)「“やや”って……嫌いってことですか。ショック……」
(#^;;-^)「――本編スタートです」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:04:18.53 ID:fFDpf0Rh0
8‐Call on the other line
(*‘ω‘ *)「意地と見栄で立つのが男だけど、お前のソレは引かれ者の小唄だっぽ」
……すたーとっ
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:07:14.47 ID:fFDpf0Rh0
【――そして、日曜日】
( ><)「――助手席に女性乗せて車を走らせるの、夢だったんですよね」
( ><)「いやぁ、まあ……借り物なんですが」
( ><)「ああ、言っておきますけど、僕、ペーパーなんで乗り心地は保障できません」
( ><)「……ツンさん?」
ξ///)ξ「うんうんわかってるわかってるあははははは……」
(;><)「えっとー……大丈夫ですか?」
ξ///)ξ「ダイジョウブワタシハレイセイレイセイデスデスデス……」
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:10:13.64 ID:fFDpf0Rh0
(;><)「あの、最終的には『ウチ●る!?』的な、ちょっとしんみりとしたシーンに行きたいんですけど……」
ξ///)ξ「ナクヨウグイスヘイアンキョウナントオオキナヘイジョウキョウイイクニツクロウカマクラバクフ……」
(;><)「ああ……僕がかつて教えた語呂合わせが口から漏れ出て……御労しい」
ξ--)ξ「(落ち着け、私の心、精神、及び脳内)」
ξ--)ξ「(大丈夫。デートと言っても……ちょっとご飯食べるだけ)」
ξ--)ξ「(ブーンとならいつもやってる――アレ?)」
ξ;゚听)ξ「(私、こんな風なデートとか……初めてなんじゃね?)」
ξ;゚听)ξ「(お父さんはこの場合除くだろうし……アレ? あっれー? しかも、メイド服じゃなかったら、コイツ……)」
ξ///)ξ「美少ねうへへへへ……」
(;><)「ツンさん、心の声が漏れてます」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:13:20.36 ID:fFDpf0Rh0
【――その頃・VIP大学、アドバイス部部室】
(ノリ*゚ -゚ノリゝ「おー、ここがちっこいお兄ちゃんの城なんだ」
li イ*゚ー゚ノl|「なのかー」
( ^Д^)「“俺の”ってか、“モラ先輩の”なんだけどな……部長、あの人だし」
li イ*゚ー゚ノl|「……モララーお兄ちゃんは今日、来てないんだね」
(;^Д^)「なんだ、お前。まさか……惚れたのか?」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:16:17.22 ID:fFDpf0Rh0
(ノリ*^ -^ノリゝ「あはは。心配しなくても、雪吹ちゃんはお兄ちゃんの妹だよ。だからそういう目で見て……いいんだよ?」
li イ*//-/ノl|「い、いもうと、だから……」
(;^Д^)っ「“そういう目”ってどういう目だ! 変な雰囲気に持っていくな胸元のボタンを外そうとするな兄貴を変態扱いするな!!」
li イ*//-/ノl|「やっ――お兄ちゃん、はげし……っ!!」
(;^Д^)「っ、変な声を出すな! ……っと、あぶね倒れ――っ!!」―バタッ!!
…ガチャ
川 ゚ -゚)「WAWAWA〜私は天上天下念動爆…………ん?」
li イ*//-/ノl|「ぁ……」←胸元のボタンが二つほど外れた十三歳の美少女。
(;^Д^)「……え?」←その美少女(妹)に押し倒したような形で乗っかっている来年成人する兄。
川 ゚ -゚)「…………」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:22:18.81 ID:fFDpf0Rh0
- (ノリ;゚ -゚ノリゝ「……あのですね、クールお姉さん。これは……」
川 -ー-)「…………フッ。分かっているともさ」
川*^ー^)「――ずるいぞ後輩!! そういう愉しくえっちぃことをする時は私を呼べといつも言っているだろうがッ!!!」
(;^Д^)「誰だか分からないほど良い笑み! かつてないほどに愉しそうだな、アンタ!!」
川*゚ -゚)「私も混ぜろ私も混ぜろ、どうせ一本しかないんだから――」
(;^Д^)「何が“一本しかないのか”は絶対に訊いてあげませんが、とりあえず訊きたいのは『私は天上天下念動爆……』の後になんて続けるつもりだったかってことですッ!!」
川*゚ー゚)「仏教の開祖っぽく『天上天下唯我独尊』と言うつもりが間違えたんだ!」ヌギヌギ
(;^Д^)「だとしても、スーパーロボット好きな連合軍少佐が名付けた究極汎用戦闘一撃必殺型PTの必殺技とは間違いようがない――って何下脱ぎ始めててんだアンタ!露出狂か!!」
川*゚ -゚)「露出しているのではない。――下半身以外を、隠しているだけだッ」
(;^Д^)「だあぁぁぁ! ちっくしょう、めんどくせぇコイツ!!」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:25:23.71 ID:fFDpf0Rh0
ヴヴヴ…
川* -)「……んっ。 なんだ、いいところなのに……」
(;^Д^)「――って、だからなんで胸の谷間から何食わぬ顔で携帯取り出してんだ! それリアルでやってる奴初めて見たぞ!!」
(ノリ*゚ -゚ノリゝ「……いいなぁ」
(^Д^;)「“いいなぁ”!? アレ、憧れるもんなのか!!?」
川*゚ー゚)「妹。お前も、上手く行けば将来できるようになるさ」
(;^Д^)「言っときますけどアンタの妹じゃないですからね!俺の妹だから!!」
li イ*//-/ノl|「お、お兄ちゃん……あの、私……」
(;^Д^)「――っと悪い! この状況のことすっかり忘れてた!」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:28:16.74 ID:fFDpf0Rh0
ピッ
『――まいど。こちら、「比泉生活相談事務所」』
川 ゚ -゚)「予約して買ったがOADは残念な感じだったぞ」
『あっ、俺買ってねーな。今度家行くから見せてくれ――じゃなくて、そこにブーンいるか?』
川 ゚ -゚)「ブーン? いや、ここにいるのは……」
川 ゚ -゚)「――妹を押し倒して股間を押し付けてる兄貴と押し倒されてスカートが捲れ膨らみかけの胸が見えかけている下の妹とそれを驚き見つめる上の妹と――――下半身が涼しい私だけ、だな」
(;^Д^)「っ、クー先輩、誤解を招くようなことを言わないで下さい!割合マジなお願いです!!」
川 ゚ -゚)「事実だろう?」
(;^Д^)「この状況を見ればそう思われるかもしれませんが違います! あと、間違っても股間は押し付けてねぇ!!」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:31:14.47 ID:fFDpf0Rh0
『ヤベーな、ちょっと見に行きた――』
『< ――コキッ!!』
川 ゚ -゚)「……? ……どうした?」
『……おい。お前が余計なこと言った所為で、俺の左手の小指の第二関節が軽快な音と共に270度動くようバージョンチェンジしちまったぞ……』
川 ゚ -゚)「そんなこと言われても、な」
『< モララー,ワタシジャマンゾクデキマセンカ?ホカノヒトガイインデスカ?ワタシジャダメナンデスカ? ナンデナンデナンデ…』
『< チガウ,ゴカイダ! ダカラヤメヨウピンポイントデアシヲネラウノハッ セッカクナオッタトコナノニッ』
『< イヤデスハナレタクナイデスソバニイテクダサイハナサナイデス…ゼッタイニ……』
川;゚ -゚)「……とっ、とりあえず、ここにブーンはいないからな」
川;゚ -゚)「じゃあお大事にー」
…ピッ
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:34:26.49 ID:fFDpf0Rh0
川 -)「モララー……」
(ノリ;゚ -゚ノリゝ「あのー……どうかしたんですか?」
川 -)「いや……同志を一人、失っただけだよ……。さらば、我が戦友……」
川*^ -^)「――さぁって、脱ぐかな!!」ヌギヌギ
(;^Д^)「変わり身はぇぇよ!! もうちょい心配してやれ! 受話器の向こうから骨折れたみたいな音してただろ!!」
川 ゚ -゚)「マゾいアイツなら大丈夫だろ」
(;^Д^)「薄々思ってたけどやっぱりそうですか! モラ先輩……ドMか!!」
川 ゚ー゚)「――さぁて、“マゾくない奴”は、大丈夫かな……」
li イ*゚ー゚ノl|「?」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:37:23.51 ID:fFDpf0Rh0
【――同時刻・VIP州南部、レストラン『愛し姫』】
( ><)「……僕の中のオススメスポット、ってやつです。値段の割には、美味しいでしょ?」
ξ゚〜゚)ξ「そうね。まぁまぁかも」モグモグ
( ><)「それは良かったです。……実はちょっと心配してて。ほら、ツンさんのお父様は料理人でしょう?」
ξ--)ξ「なんちゃってだけどね」
( ><)「いやいや」
( ><)「以前ニュースでやっていた、隣国の国王陛下まで招かれた落成パーティー。……料理作ったの、ツンさんのお父様だったはずです」
ξ;゚听)ξ「…………」
( ><)「ああ、すいません。“落成”の意味が分からなかったんですね。配慮が足りなかったです」
ξ; )ξ「馬鹿にしないで! ……と言いたいトコだけど図星だから何も言えない……」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:40:37.02 ID:fFDpf0Rh0
( ><)「“落成”は“建築物が出来上がる”という意味ですよ」
ξ゚听)ξ「ふ〜ん。……落ちるって字なのになんか変な感じ」
( ><)「この場合は“落着”と同じで、“片がつく”というような意味合いです」
ξ-〜-)ξ「へぇ〜……」
ξ;゚听)ξ「(――って、)」
ξ;゚听)ξ「(何普通に楽しみ始めてんだ、私!? しっかりしろ!!)」
( ><)「ツンさん、ちょっと塩取ってくれませんか?」
ξ゚听)ξっ「あ、うん……はい」
…ピトッ
ξ///)ξ「あっ……」←手が触れただけで顔を赤くする純情娘。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:43:27.67 ID:fFDpf0Rh0
ξ#゚听)ξ「――って、いやいや! 何赤くなっちゃってんだ、私!!」
( ><)「ツンさん今日は特別営業日なんでいいですけど、普通は他のお客様の迷惑になるので飲食店で叫ぶのはご遠慮下さい」
ξ;゚听)ξ「あ、ごめん……」
ξ;--)ξ「……でも、やっぱりこれって、よく考えたら『デート』って呼ぶんじゃないかしら……」
( ><)「よく考えるも何も。僕、誘う時にそう言ったじゃないですか」
ξ;゚听)ξ「えっ、そうだっけ!?」
( ><)「ツンさんはナチュラルボーンに馬鹿なだけじゃなく、記憶力も非常に残念なようですね」
ξ#゚听)ξ「うっさいバーカバーカ!!」
ξ;--)ξ「(よく考えると私、コイツとデートしちゃってるわけ……?)」
ξ;゚听)ξ「(どうせその場に勢いで……)」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:46:52.61 ID:fFDpf0Rh0
〜 回想・ことの発端となった日 〜
( ><)「今度の日曜日――僕と、デートしてくれませんか?」
ξ゚听)ξ「でーと、って……日付?」
( ><)「僕が教えたことをちゃんと覚えていてくれたのは嬉しいですけど、この場合はそのままの意味です」
ξ゚听)ξ「……でーと、でーと、デート…………」
ξ///)ξ「――っ!」かぁっ
ξ///)ξ「ああああ、アンタっ、なんて破廉恥なことを白昼堂々……」
(;><)「あの、『デート』=『破廉恥』の図式は世の健全な恋愛をする中高生諸君に失礼かと……」
川 ゚ -゚)「前々から思ってたんだが、コイツの貞操観念微妙におかしいよな?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:51:24.22 ID:fFDpf0Rh0
ξ///)ξ「でっ、でも、デートってあの……異性と手を繋いで歩いたり、食事したりする……」
( ><)「今日もブーンさんと食事に来たんでしょ?」
ξ///)ξ「――この変態っ!!」クルッ
(;^ω^)「ごめん……って、なんで僕が怒られたんだお? 誘われただけなのに……」
( ><)「だから、僕とデートしましょう。デートが駄目なのなら、『相談事に付き合う』という名目で……少し、出かけましょう」
ξ///)ξ「いやそりゃ駄目なんかじゃないけどさ……」
( ><)「じゃあ決まりですね」
〜 回想終わり 〜
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 01:54:42.04 ID:fFDpf0Rh0
- ξ;゚听)ξ「ああああっ! 思い出したっ! 成り行きどころか、私、積極的に受けてんじゃん!!」←小声。
…ガダン!!
( ><)「ツンさん。叫ばなくなったのはいいんですけど、いきなり立ち上がられるとそれもやっぱり他のお客様に迷惑です」
ξ;--)ξ「あ……ゴメンナサイ」
( ><)「いいですよ。僕、そういう素直なツンさん、好きですから」
( ><)「――じゃあ、そろそろ出ましょうか」
ξ゚听)ξ「あっ、うん」
ξ゚听)ξ「……ん? 『そういう素直なツンさん好き』って……もしかして、こくは――」
ξ///)ξ「〜〜〜っっ!」かぁっ
( ><)「どうかしましたか?」
ξ///)ξ「なっ……なんでもないわよっ、このダメイドっ!!」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 02:03:25.73 ID:fFDpf0Rh0
【――時間平面状・帝都、南ブロック、バー『KILLING TIME』】
ミ,,-Д-彡「『幼馴染』ってのは――なんだな」
lw´‐ _‐ノv「全く何と言うか……なんだね」
|゚ノ ^∀^)「カレーがないと、食べられないの?」
ミ;゚Д゚彡「そっちのナンじゃねぇよ!! ……このネタ伝わらないだろ。常識的に考えて」
|゚ノ ^∀^)「主食みたいな存在ってことなのかな?」
lw´‐ _‐ノv「まあ……そういう認識でも間違ってないとは思うけど。あるのが当たり前的雰囲気とか……」
|゚ノ*^∀^)「ご飯はおかずみたいな?」
ミ,,゚Д゚彡「それ、“ご飯”を“幼馴染”として、“おかず”をカタカナにすると……一般的に考えてアレな意味になるな」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 02:23:07.64 ID:fFDpf0Rh0
ヴー ヴー
ミ,,゚Д゚彡「電話? ……もしもし」
『もしもし。俺だ』
ミ,,゚Д゚彡「今日は珍しく何もボケないんだな」
『まぁな。結構急いでて……そこにブーンいないか?』
ミ゚Д゚,,彡「ブンの字? いいや、ここにはロリ巨乳系の美少女二人しかいない。そして俺が歓喜してる」
lw´‐ _‐ノv「ところで……あなた、誰?」
|゚ノ*^∀^)「名前はまだないー……みたいな?」
『そうか。ならいい。じゃあな』
ミ,,゚Д゚彡「おう」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 06:00:16.67 ID:fFDpf0Rh0
すいません。出かけてました。
もう見てる方、いないですよね……?
また立て直したいと思います。
では。
縁が合ったら。
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 14:48:05.29 ID:fFDpf0Rh0
lw´‐ _‐ノv「――誰からだった?」
ミ,,-Д-彡「モラの字。……また幼馴染の一件らしい。馬鹿っつーか、なんつーか……」
lw´‐ _‐ノv「友達想いというか……幼馴染好きというか……」
ミ,,゚Д゚彡「――ところで、見知らぬお嬢さん。お前には、幼馴染はいるか?」
|゚ノ ^∀^)「いないよ」
|゚ノ ^∀^)「僕には何もないんだ。――なぁんにも」
ミ,,-Д-彡「へぇ……俺には考えられない境地だな、そりゃ。“何にもない”なら……寂しくて、生き辛いと思う」
|゚ノ ^∀^)「そうかなぁ?」
|゚ノ ^∀^)「僕には――自分の器ギリギリまで何かを満たしてる人の方が、よっぽど抜き差しならなくて、世知辛いと思うケド」
|゚ノ*^∀^)「…………恋愛とかしちゃう人って、皆マゾなのかな?」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 14:51:14.40 ID:fFDpf0Rh0
【――数分後・VIP州南部、奈々氏岬】
ξ*゚听)ξ「うわ――」
( ><)「絶景でしょ?」
ξ*゚听)ξ「うん。これは、ヤバイわね……」
空と海との境界が、曖昧なほどに一面青い。
どこまでも青く、どこまでも蒼く、どこまでも碧い海。
「地球は水の惑星」らしいけど……確かにそうかもしれない。
こんな風に開けた世界を見ていると、自分がどれほど小さな存在か、思い知らされる。
それは閉鎖された世界では味わえない感覚だ。
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 14:54:12.84 ID:fFDpf0Rh0
ξ*゚听)ξ「こんな隠れ家的スポット、どうやって知ったわけ?」
( ><)「…………僕の、」
( ><)「僕の、兄さんと……姉さんみたいだった人が、見つけたらしいです」
ξ*--)ξ「そっかぁ――お兄さんがいたんだっけ」
( ><)「……ええ。“いた”んです」
ξ*゚听)ξ「?」
( ><)「ここは――その二人のお墓でもあるんですよ」
ξ゚听)ξ「え……?」
( ><)「二人共、灰となった後にここから海に撒かれたんです」
ξ゚听)ξ「…………」
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 14:57:19.18 ID:fFDpf0Rh0
ξ--)ξ「死んじゃったんだ……」
( ><)「ええ……まぁ、ね……。二人共、それなりに幸せな最後だったんだと思いますけど」
ξ--)人「…………」
ξ゚ー゚)ξ「……そう。幸せだったのなら、良かったわ」
ξ゚听)ξ「こういう時は『ご冥福をお祈りします』で、いいのよね?」
( ><)「ツンさん……。……ありがとうございます」
ξ^竸)ξっ「何言ってんのよ、これぐらい普通だって。当たり前じゃない」
( ><)「…………」
( ><)「ツンさん。僕、貴女に言ってなかったことがあるんです――――」
ξ゚听)ξ「……え?」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:00:12.66 ID:fFDpf0Rh0
【――同じ頃・緑化公園】
( ・∀・)「しみったれた顔してんなぁ……ブーン」
( ω)「…………そうかお?」
( ・∀・)「いーや。実際、見た目的にはいつも通りだな」
( ^ω^)「……そうかお」
(;^ω^)「――ところで小指のギプスとか二の腕の包帯とか、どうしたんだお?」
( ・∀・)「訊くな」
(;^ω^)「(またトソンちゃんか……)」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:03:18.53 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「――モララー」
( ・∀・)「んだよ」
( ^ω^)「――人を好きになるって、どんな気持ちだお……?」
( ・∀・)「…………」
( ^ω^)「僕は、ツンのこと、ずっと好きだと思ってたんだお」
( ^ω^)「……でも。デートに誘われてるのを見た時……何も言えなかった」
( ^ω^)「“何か言わなくちゃ”って思ったのに……」
( -∀-)「…………そうか」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:06:25.72 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「そんで、分かんなくなっちゃったんだお」
( ^ω^)「自分の気持ちが」
( ^ω^)「これが『愛』なのか何なのか。好意なのか、親近感か」
( -∀-)「…………」
( ^ω^)「同調なのか、同情なのか。共感なのか、執着なのか、それとも――単なる成り行きか」
( ^ω^)「思えば――僕は、“いつ、ツンのなにを好きになったのか”覚えてないんだお……」
( ・∀・)「……そーか」
( ^ω^)「そうだお。そうなんだお……」
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:09:49.69 ID:fFDpf0Rh0
( -∀-)「――『それがあるところのものであらず、それがあらぬところのものであるもの』」
( ^ω^)「……好きな、言葉」
( ・∀・)「そ。昔から俺が好きだった言葉。『“自分”を決めるのは“自分”のみ』みたいな感じかな」
( ・∀・)「お前は人を好きになる気持ちが分からないと言った」
( -∀-)「でもさぁ――そんなの、誰にも分かりっこないんじゃね?」
( ^ω^)「“分かりっこ――ない”?」
( ・∀・)「おうよ。だって、んなもん“人それぞれ”なんだから」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:12:34.68 ID:fFDpf0Rh0
( ・∀・)「そもそも『答え』がない問いなんだよ、それ」
( -∀-)「だからさぁ――」
( ・∀・)「――本来、絶対に伝わりっこないオリジナルな自分の『愛』を伝えようとして……俺等は人を愛するんじゃねーの?」
( -∀-)「愛し方も、伝え方も、千差万別だ。自分によって違って、相手によって違うんだ」
( ・∀・)「……それは自分で見つけなきゃなんない『答え』だぜ?」
( ・∀・)「甘く見んなよ。永遠のテーマを、さ」
( ^ω^)「……相変わらず、良いこと言うお」
( ・∀・)「ああ。今日も、いつも通りに良いこと言ったぞ、俺」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:17:04.17 ID:fFDpf0Rh0
【――――誰も信じることのできない嘘吐きの終わり】
( ><)「――僕が貴女の家に訪れたのは、偶然じゃないんです」
ξ;゚听)ξ「え、あの少女マンガ的ビックリイベントが……?」
( ><)「ええ」
( ><)「貴女は覚えてないでしょうが、僕は貴女に会ったことがあるんです」
( ><)「いえ……正確には、“街で数回見かけたことがある”程度なんですけどね」
ξ゚听)ξ「…………いつ?」
( ><)「貴女は覚えてませんよ。きっと」
( ><)「貴女にとって、それは――“当たり前”で“普通のこと”なんですから」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:20:13.47 ID:fFDpf0Rh0
( ><)「――ツンさん」
ξ;゚听)ξ「な、なによ……」
( ><)「貴女は馬鹿です。馬鹿で、常識なくて……家事も全般できません」
ξ; )ξ「――っ! 人が気にしてるところを、アンタは……」
( ><)「でも、そんなツンさんが僕は好きです。誰よりも素直な貴女が、大好きです」
( ><)「貴女のおかげで、僕は兄のようにならなくてすみました。人を信じてみようと思えました」
( ><)「本当に、本当に……ありがとうございます」
ξ゚听)ξ「え、うん……」
( ><)「人が勇気を出したのに……………………やっぱり、貴女馬鹿ですね」
ξ#゚听)ξ「なんだと―――っ!!」
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:23:13.88 ID:fFDpf0Rh0
ξ--)ξ「まったくアンタは……ん?」
ξ;゚听)ξ「(……“兄のように”って、どういうこと?)」
ξ;゚听)ξ「(アレ、ていうか私、またコクられた感じ……?)」
ξ゚听)ξ「…………」
ξ///)ξ「〜〜〜っ!!!」かぁっ
( ><)「ツンさん、置いていきますよ」
ξ///)ξ「わわわわわ、分かってるわよっ! うっさいわね!!」
( ><)「さ――帰りましょうか。僕達の居場所へ」
……VIP大『アドバイス部』を取り巻く人々。
本日も色々あったけど、とりあえずのところは活動終了!!
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:26:28.00 ID:fFDpf0Rh0
Call back‐8
(-@∀@)「相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ……真実の愛など霊感のない私には無縁だが、しかしね愛は憎悪の始めだよ?」
……すたーとっ
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:29:17.50 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「――愛し方は人それぞれ、かお」
( ・∀・)「そうだ」
( ^ω^)「それが……お前の『言い訳』かお」
( ・∀・)「……は?」
( ^ω^)「…………」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:32:13.32 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「モララー。僕がお前に教わったことの中で、一番心に残っていること」
( ^ω^)「『自分にだけは嘘を吐くな』――だお」
( ^ω^)「やりたくもないことやって、納得もせず行動して……それは自分を見失うことだお」
( ・∀・)「……何が言いてぇ」
( ^ω^)「……別に何も言いたくないお。むしろ、何か言いたいのはお前の方だと思うお」
( ・∀・)「…………」
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:35:14.17 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「モララー、お前は無理してるお。最近ずっと、おかしいお」
( ^ω^)「皆、薄々気づいてるお。お前が大好きだから、大切だから……」
( ω)「だから……そんなのは駄目だお。駄目なんだお……」
( ・∀・)「何が言いたいのかって……言ってる」
( ^ω^)「……分かんないのかお? お前が?」
( #・∀・)「何が言いたいかって――訊いてんだよッ!!」
( ^ω^)「……簡単だお」
( ^ω^)「モララー、お前は――」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/10/31(日) 15:38:13.94 ID:fFDpf0Rh0
( ^ω^)「――――本当はトソンちゃんのこと、好きでもなんでもないんじゃないのかお?」
( ・∀・)「…………」
Call back‐8 END
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